2006年05月16日(火) .... 大幅続落、新興市場崩れて東証1部も後場下げ加速
TOPIX : 1644.97 (-36.84, -2.19%) | 日経平均 : 16158.42 (-328.49, -1.99%) | 円ドル : 110.25 |
● 後場午後2時頃から一気に崩れてしまいました。今日は朝方から弱気材料が多かったものの、それほど強烈なモノはなし。一方で、指数は昨日までで5連敗。「そろそろ自律反発」という囁きもあり、実際、前場は前日比でプラスの時間の方が長かったのです。ところが、前場最後の30分でマイナスに沈んでからは、もう水面上に顔を出す元気はありませんでした。午後2時以降の1時間は、かなり凄みのある下落。自律反発を考えていた向きが多かっただけに、失望感が余計に大きく出た印象がありました。
● 最初に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。転機になるかと思いながら貼っているのですが、毎日になっちゃいます(^^;。
● 最初から行きましょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3820万株売り/2800万株買い)。全体に量が減ってきているのは感じるものの、疑心暗鬼になると余計にそれが気になります。NYダウはまぁまぁだったものの、NASDAQは年初来安値。NASDAQのチャートって、かなりヤバイ雰囲気が強くなってきました。2200ポイント割れにちょっとしたテクニカル的なポイントはあるのですが、それを割れてしまうと、下手すりゃあ、あと100ポイントほどは・・・と考えてしまうところが恐ろしいところ。日本でも新興市場がかなり弱かったのも、この影響は否定できなかったと考えています。
● そんななか、東証1部も、後場中盤頃から「ズルッ、ズルッ、ひぇぇぇぇ~~」と下落。何か材料があってというのではなく、新興市場や資源株の下落を見て背筋が寒くなっていたところ、結局、耐え切れなくなって、プツンと切れてしまったイメージ。往々にしてこの手の動きは複合要因なので、「何が原因」を捜し求める努力は、あまり成果が得られそうにありません。マーケットを見ていて感じたのは、この数日間感じていた「まだ下げ足らない」という感じが具現化してきたってこと。ただ、今日は、かなり下げた印象はあったのですが、これで足りているかどうかは、ちょっと自信がありません(^^;。
● 個別には、新興市場の下げも酷かったけど、資源株関連の下げもかなり酷い状況でした。石油資源開発が1割近くも下がり、住友金属鉱山(別子)も1割近い急落。商社株も軒並み大幅安で「そこまで売るか」って感も・・・。商品相場がバブっていると感じているのは、日本だけではないでしょうし、バブル崩壊の恐さを知っているのは、日本人だけではないはず。でも、最後の八合目、九合目の「美味しさ」も覚えているんでしょうネ。今日の地合いで、商品相場のバブル崩壊なんてことを少しでも連想してしまえば、関連銘柄のこれまでの上昇がソコソコだっただけに、資源株への売りはある程度、理解は出来るかも知れません。ただ、ドカスカ下がる銘柄の一方で、少し不思議だったのは、半導体関連などは、昨日も今日もそんなに下げが酷くなかったってところ。これは、少しだけ頭に入れておきたいです。
● また、決算内容というよりも会計上の理由からの不安感が高まって、一気に売られてストップ安になる銘柄がいくつか出現。アーバン(8868)は、昨日午後4時半に決算発表を延期すると発表したことを受けて、朝から大量の売りを浴びてストップ安売り気配に貼りついたまま。レオパレス21(8848)は過去5期分の決算短信訂正と、業績予想発表の延期を発表(TDNet掲載は午後1時ちょうど)して、スコーンとストップ安までまっしぐら。ストップ安が付いてから一度は反発したものの、最後は結局ストップ安売り気配で比例配分(下記日中足参照、出典:Yahoo! JAPAN Finance)。某米系証券はえらくお薦めしていたようですが、何を考えていたんでしょうネ?
● 中央青山監査法人の件があってから、会計問題に敏感なマーケットの空気になっているのは否定できません。運用サイドから見れば、これはまさに地雷で事前に予想したり避けようがないのは事実。でも、今日も後場に新興不動産株があちこちで売られたように、連想ゲームが広がる可能性については、頭に入れておいた方が良さそうです。会計の問題は、本当のインサイダーでないと詳細が分かりません。だから地雷なんです。ホンマ、厄介な問題が大きく注目されるようになってきてしまいました。
● 一方、市場筋の間で話題になっていたのが、ここ数年、5月に安値を付けるケースが多いってこと。日経平均で言うと、2003年は4月末が安値だったのですが、2004年は5月14日が安値、2005年は5月17日が安値。「えっ?今日は5月16日やんけ」ってことで(^^;、季節性が本当にあるのだったら、今日なんて本当に「それ」っぽく見えてしまいます。このジンクス、どうなるかは明日以降の相場に掛かっています。
● 最後に記録。東証1部出来高は前日比2億3840万株増の20億6332万株、売買代金は同1631億円増の2兆9933億円でした。ほぼ20億・3兆円の水準まで来ており、ソコソコの出来高があったことを示唆しています。本当に明日以降の相場に注目です。
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