このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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● ニュースが流れたのは実は昨年末だったのですが、気になる話だったので書いておきます。朝日新聞に掲載された記事で、『仕組み債、契約無効判決 大阪高裁「リスク判断困難」』というもの。記事のリード部分を抜粋すると:

高利回りをうたう一方、為替次第で大きな損失が出る危険性がある「為替連動仕組み債」を巡って、金融機関と投資家の法的争いが増える可能性が高まっている。大阪高裁は10月、この仕組み債について「一般投資家がリスク判断するのは著しく困難」と商品の難解さを理由に契約無効とする異例の判決を下した。金融派生商品(デリバティブ)の一種である仕組み債は地方自治体や中小企業も幅広く保有しており、判決は他の投資家にも影響を広げそうだ。

● 今回、ニュースとして流れているのは、株式絡みの話ではなく、為替連動の仕組み債の話ですが、要はかつて流行した株式のEB債と同様に、オプション等のデリバティブを駆使して表面的な利率を膨らませてある商品で、その一方で、かなり相場動向によっては悲惨な状況を招いてしまうリスクがある商品です。EB債にしろ、全体的な仕組みは同じ。多くの場合はプット売り(場合によってはコール売り)でクーポンを稼いでいるものの、行使価格を超えてしまうと(上だったり下だったり)、一気に"無限責任"状態に陥る仕組み。行使価格を超えない限りは、かなり高利回りな商品として宣伝・販売されるんです。

● 問題は、売る方も買う方もそれを理解して行動していたら良いのだけど、プロ同士の取引ではなく、金融商品取引法で定義されている「アマチュア」の投資家を相手にする場合には、何かと問題が発生するケースが多くなります。元々、仕組みが複雑な商品なので、販売する担当者にそれなりのデリバティブ知識が必要だし、当然、相応の販売責任が掛ってきます。販売会社側は担当者を集めて研修会や勉強会を頻繁に実施しているし、販売に際しては色々な書類や資料を持参して遺漏なきように説明するし、さらに、確認書やら同意書などにハンコを付いてもらったりして、後から検証出来るように証拠を残す努力をします。それでも話がこじれると、今回のような裁判沙汰になるんですよね。

● 今回のニュースを多少なりとも重要視するのは、このニュース記事になった個別の案件がどうのこうのではなく、証券会社や銀行がこれらの「為替連動仕組み債」の販売にかなり積極的に取り組んだ時期があった、ということ。ぶっちゃけて書いてしまえば、証券よりも銀行(メガバンク)の方が積極的に販売していた時期がかなりあったのです。

● つまり、今後、似たような裁判がかなりの数出てくる可能性があるし、今回の判例が、損を出した投資家(買い手)を「裁判でもやって取り返してやろう」的な行動に走らせる可能性が増加するリスクが高くなってきました。為替デリバティブでも、現時点で大きな損失が出ている(実現損か含み損かは別にして)のは、主に円高になったら死ぬデリバティブ。逆側も設計は可能だし、販売していた可能性はあるのですが、儲かっている側で訴訟が発生するワケはありません。損失側だけが訴訟に走るのが普通です。つまり、販売責任を問われるような事態が頻発するようだと、証券、銀行にとっては、決して小さくない特損発生リスクを抱え込んでいることになるんです。

● 最初に抜き出した朝日新聞の記事では、「総務省によると購入した自治体は、神戸市、兵庫県朝来市など全国24市町村で総額約430億円(09年3月、金銭信託含む)」と書いてあるのですが、これは自治体だけの話。普通に想像しただけでも、もっと一般的なところまで広げれば、ゼロの数が違うほどの規模で販売されているだろうってことは、簡単に想像出来てしまうんです。

● 昨年後半から、色々な経済誌等で「為替デリバティブ損失」の記事を見掛けるようになり、最近では一般紙でも見るようになってきました。この背景としては、現に「為替デリバティブ損失」が主要因となって倒産する中小企業が増加していることも大きな要因。

● いくつかニュース記事等を抜粋しておきましたので、ご覧ください。

コメント
この記事へのコメント
Re: 相互リンクは実施しておりません
大変申し訳ありませんが、冒頭、トップページに掲載している通り、相互リンクは実施しておりません。あしからずご了承下さい。
2011/03/20(日) 13:55 | URL | 虎年の獅子座 #-[ 編集]
浜田健次郎と申します。
サイト拝見させていただいております。読者を満足させる工夫があり見習いたいと思っています。
私もサイトを運営しておりまして、よろしければ、貴サイト様と相互リンクしていただけないかと
思いコメントさせていただきました。
また、サブサイトなどありましたら、リンクさせていただきますので、おっしゃってください。
ぜひともご検討お願い致します。



サイト名・・・FX口座開設比較ランキング!
サイトURl・・・http://fx-kouza.tongari-pocket.net/
リンク掲載URL・・・http://fx-kouza.tongari-pocket.net/links_2.php
説明・・・FXの為替予想から、おもしろギャンブラー占い、FX実力診断まで



よろしくお願い致します。
2011/02/22(火) 14:21 | URL | 名無しの権兵衛 #-[ 編集]
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