2009年10月01日(木) .... NT倍率(レシオ)の上昇続く、反転時はいつ?何がきっかけ?
● 前回、NT倍率の件を少し書いたところ、もう少し長期トレンドが見たいとの声を頂きましたので、ご要望にお答えする格好でこちらです。リーマン・ショック前の昨年8月頭からの推移を描いています。データは、Yahoo! JAPAN Financeから取ったものをExcel上でグラフにしています。
● 相場の見方は色々あると思うのですが、NT倍率が上昇するということは、日経平均が対TOPIXでアウトパフォームしているということ。大きく端折ってしまえば、日経平均はテクノロジー系や輸出系の影響力が大きく、一方でTOPIXは銀行などの金融株の影響が大きい指数。現状では、銀行、証券を筆頭に金融株が軟調で、これがTOPIX伸び悩みの大きな原因になっています。さらに、輸出系ながら時価総額が巨大なトヨタ自動車などの重たさも響いているのが足元の状況。
● 原因としては色々考えられるでしょうし、某大臣の発言も要因の一つでしょう。謎解きはアナリスト諸氏、ストラテジスト諸氏にお任せするとして、NT倍率が反転するということは、何が起こるかについて想像してみると、これは、恐ろしいシナリオも描けてしまいます。前回のアップの繰り返しになるんですが、金融株が輸出関連に対して爆騰するとは思えないのが正直なところなので、NT倍率が下落するということは、日経平均が対TOPIXでかなりのアンダーパフォーマーになる可能性が強いってこと。つまり、金融系銘柄などが売られる以上に、テクノロジー系や輸出系銘柄が売られる、ってシナリオになってしまうのです。
● もっとも、相場は意地悪で、その時点で最も可能性が高いと考えているシナリオ通りにならないのは、良くある話(^^;。その辺も頭に入れつつ、10月相場を眺めながら行きたいものです。少なくとも、「何か」が起こった時に、自らがどう動くべきかは、色々なシミュレーションをして考えをまとめておくべきかな、と考えています。
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