2009年09月25日(金) .... 亀井静香金融・郵政問題担当大臣、何かと火種になるとは思っていたけど…。
● 亀井静香金融・郵政問題担当大臣という選択肢は、新政権にとって、さらにマーケットにとって、何かと火種になるのではないかと懸念は持っていたのですが、やっぱりというか何と言うか…。いったい、この人は自分の立場というか、少なくとも出身母体の政党議席数をわきまえて発言しているのかどうか、大いに疑問に思ってしまいます。多分、同じように感じている人が多いんでしょうし、常識ある人々は今回のモラトリアム法案などがマトモに受け止められるとは考えていないでしょうけど、それでも不透明感は相場にとってマイナス材料。NT倍率の推移を見ても、このところの動きはかなり酷い状態です。
● あちこちのニュースから抜き出してきても、こんな感じ…。もちろん、全てのメディアが公正中立だとは考えていないとしても、それにしても…って感じは避けられません。
- モラトリアム法案で亀井金融相「私が担当大臣。官房長官がああだこうだと…」(産経新聞)
- 亀井金融相、返済猶予制度「官房長官はコメントする立場にない」(日本経済新聞)
- 返済猶予制度:閣僚、銀行に慎重論 亀井氏、強気の構え崩さず(毎日新聞)
- 返済猶予制度は首相が約束、与党3党で合意=亀井郵政・金融相(ロイター)
- 亀井氏が官房長官にカミついた!「コメントする立場にない」(スポニチ)
- 中小などの支援策 金融相が指示 返済『3年猶予』 貸し渋り加速も(東京新聞)
- 借金返済猶予 金融に国が介入する状況か(読売新聞社説)
- 返済猶予制度、官房長官がコメントする立場にない=亀井金融担当相(ロイター)
- 亀の一声で銀行株↓ 返済猶予の具体化、副大臣に指示(夕刊フジ)
- 全銀協会長が亀井に反論「モラトリアム発動の例ない」(夕刊フジ)
● ぶっちゃけた話、こういう"ニュース"は、スポーツ新聞などを読むほうがはっきりと書いてあるので分かり易いです(^^;。いずれにしろ、ある程度の経済サポート制度は考えられるにしても、それは約1年前だったら同意が得られただろうけど、「今になってなんで?」って感じは避けられません。もちろん、もう一度、経済全体としてダブルディップに陥るリスクがあるのは事実だとしても、それでも「なんで今?」ってのは避けられません。まぁ、もともと「日経平均先物廃止」なんてことを提言した人だから、過去をある程度知っている向きにとっては、「またか…」なんでしょう。全銀協会長のコメントも、そんな感じがありましたしネ。しかし、自らがどういう立場で大臣になっているのか、もう少し認識された方が良い様な印象は避けられませんでした。
● まぁ、政治の話をするのがこの場所の本題ではないので、この辺にしておいて、もう少し相場関連の話。今回の亀井発言に加えてJALの経営問題を受けて、金融株が全般に売り込まれた結果、NT倍率で見て分かるように、かなり歪な状態になりつつあります。これをNT倍率という言い方ではなく、物色として見ると、「日経平均採用値嵩株買い・時価総額大銘柄売り」となり、もっと端折ってしまえば、テクノロジーや輸出系(とファーストリテイリング)を買いで、銀行株を中心とする金融株売りって構図になるのです。
● 問題は誰がそうやっているのかということ。NT倍率などを意識せずに、単に業績回復度合いとか、中国経済がどうのこうので銘柄選択をして、結果的にそういう格好になったという面は大きいと考えています。その一方で、NT倍率をモロに意識して、ロング・ショートをかましてきているヘッジファンドの影も十分以上に感じるようになってきたのも事実。ヘッジファンドは、いずれどこかでアンワインド(ポジションの解消)をやってきます。それがジワジワだったらNT倍率もジワジワと低下するようになるでしょうし、何らかのきっかけで急激に発生すれば、NT倍率も急激に下落するシナリオも想像できてしまいます。
● とは言うものの、「何がどうなればそうなる」というのははっきり見えてこないのが現状。だからこそ、NT倍率はこんな格好でジワジワと上昇過程をたどっているのですが、その裏で、逆側に動くリスクもそれなりに意識しておきたいです。足元の状況を見る限りでは、銀行株急騰のシナリオはちょっと考えにくいので、日経平均採用値嵩株系が下がるってコト?ならば、相場全体も影響は避けられないだろうし…。頭を柔らかくして考えておきたいところです。
● 蛇足。過去といえば、亀井静香氏は、かつて、かの許永中を「盟友」と呼んだとかどうとか…。Googleなどで「亀井静香 許永中 盟友」とググってみると、かなりおどろおどろしい世界が出てきてびっくりすると思いますヨ。いずれにしろ、せっかく鳩山総理の外交デビューがソコソコの好印象で来たんですから、これ以上、妙な方向に進まないことを祈るのみです。少なくとも、政治の世界がマーケットに悪影響を与え過ぎないことを願っています。まぁ、避けられないことなのは分かっていますけど…(^^;。
> なぜ世間はこんなに静かなんでしょうか?
なんていうか、どう反論して良いものか、様子見になっている感じですね。一つは一般大衆の反応が読めないんでしょうけど、これは追々、明らかになってくると思います。一般大衆も決して馬鹿ではないし、というか、下手な政治家よりはずっと賢いと思うので、借金返済を延期したからといって、それで景気が回復するとは思えない、って意見が主流になってくると思います。いずれは…(^^;。
なぜ世間はこんなに静かなんでしょうか?
もっとマスコミや経済界、財界、政治家サイドから、
反対の声が上がっても良い、と言うより、上げるべきではないでしょうか?
とても不思議と言うか、絶望的な気分になります。
日本経済で検索していたらここにたどり着きました。
とても興味深い記事を書かれていますね。
私の友人ですが、こちらも面白い記事を書いているので、是非遊びに来てくださいね。
↓
http://blog.livedoor.jp/yume2323/
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)