このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 1744.07 (+0.30, +0.02%)    日経平均 : 17233.82 (+34.67, +0.20%)    円ドル : 118.65  

● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(2300万株売り/2430万株買い)。イースターでさすがに売り買い共に少なく、基本的には中立要因。今日はミニSQ。あまり大きな動きは想定されていなかったものの、こういう時ほど指数そのものは動いたりします(^^;。結局、SQ値は前日比190.15円高の17.389.30円。これで高寄りしたことで、その後の前場はジリ貧に見えてしまいました。今日は前日比変わらず程度が妥当だったのでしょうし、実際にザラ場のほとんどの時間帯は、前日比変わらずの水準を行ったり来たりするだけ。消費者金融総崩れは目立ったものの、全体としては静かな1日。

● 今日の話題は、何と言っても閑散度合い(^^;。今日は4月限オプションのミニSQだったのに、今年2番目の薄商いになってしまいました。今年最低の出来高は、3月24日の14億5742万株。今日の東証1部出来高は、前日比2億8960万株減の14億6510万株。売買代金は同3044億円減の2兆1692億円。売買代金ベースでは2兆円超あったのは良かったですが、出来高の落ち込み方は顕著。SQがあってこれだったのだから、実質上は、今年最低の出来高だったってことでしょう。ちなみに、今年の大発会(半場)ですら15億1653万株あったので、如何に薄商いだったかがご覧いただけるかと・・・(^^;。個人的にも、特に後場は他の仕事に精進しておりました(^^;。

● 週末向けに話題脱線(^^;。相場も相場だったので、脱線話題の方がメインになってしまいます(^^;が、行きます。最近、あちこちで聞く機会が増えた言葉に、「プロスペクト理論」というのがあります。これは、Daniel KahnemanとAmos Tverskyという心理学者が提唱したもので、1979年がオリジナルだそうです。一般的に脚光を浴びたのは、2002年にカーネマン博士がノーベル経済学賞を受賞したからでしょうか。この理論の根幹は、"Decision making under risk can be viewed as a choice between prospects or gambles." との主旨。某専門書には、「低確率事象の意思決定への重みが高くなり、高確率事象の重みが低くなり、確率0と1の重みが他の確率から不連続に変化する」なんて書いてありますが、これじゃあ分かりません(^^;。

● かなり端折って書くと、人間の行動は必ずしも合理的な判断に基づいてはおらず、「利益獲得局面では危険回避的である(確実性を好む)一方で、損失局面では危険追求的となる(賭を好む)」というパターンがあると指摘。さらに、この考え方は投資行動にも良く当てはまるので、あちこちのブログやHPでも、この言葉を見掛けるようになりました。詳細は行動心理学の専門家(金融の世界では行動ファイナンスと呼ぶ)に任せるとして、走りをほんの少し。

● プロスペクト理論の例としてよく用いられるのが、以下のケース。文献やHPによって多少は内容、金額や%に違いはありますが、このパターンが一般的です。

ケース #1
(A)必ず300万円払ってもらえる仕事。
(B)80%の確率で400万円もらえるが、20%の確率で支払いがゼロになる仕事。
ケース #2
(A)失敗したら確実に300万円のペナルティを払わされる仕事。
(B)失敗したら400万円払わされるが、20%の確率で支払いが免除される仕事。

● 選ぶとするとどうなるか、ってことですが、ほとんどの場合において、ケース #1では(A)が選択され、ケース #2では(B)が選択されるとのこと。

● これを"冷静"に期待値の観点から考えると、ケース #1の(A)では300万円、(B)は320万円なので、合理的には(B)が選択されるべき。同様にケース #2では、(A)が-300万円、(B)が-320万円なので、(A)の方が正しい選択のハズ。でも逆が多いと言うことは、要するに、人間の行動は必ずしも合理的ではない、ということです。

● これを投資に当てはめると、「利食い小さく、損切り大きく」になりがちということ(^^;。特に損切りの場面ではケース #2が当てはまるのですが、現時点で損失を確定するのが(A)で、持ち続けて将来に賭けるのが(B)ってイメージでしょうか。「確実な損失」と「損失が拡大する懸念があるけど、もしかしたらチャラになるかもしれない」という両者を天秤に掛けていることになります。典型例通りに(B)を選ぶということは、つまり、不確定で場合によっては過大なリスクを、ワザワザ取りに行っていることになるのです。"冷静"に考えれば分かるのですけどね・・・(^^;。

● 私が証券人生を始めた最初の頃に、非常に尊敬する某自己ディーラーから繰り返し言われていたのが、「えぇか、儲ける人というのは、儲けがうまい人とはちゃうんや。損切りがうまい人が生き残るんや」ということ。それから証券界で十ウン年を過ごしてきて、これは真実だと思います。この方は、プロスペクト理論なんてこれっぽちも意識してなかったと思いますが、到達点は似たようなところにある、ということでしょう。

● 投資家として、普通にやると「損を引っ張って、より大きな怪我を負う」ということを自覚しているだけでも、どこかに違いが出てくるハズです。そして、それが積もり積もれば、それなりの差になるハズです。なお、「プロスペクト理論」でググッてみると、関連サイトがいっぱい出てくると思います。週末のお楽しみにどうぞ!まず、http://psychological-jp.com/ あたりから如何でしょうか?

● 良い週末を!

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