このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 871.70 (-17.53, -1.97%)    日経平均 : 8460.98 (-213.71, -2.46%)    円ドル : 97.80  

● 最終的な数字を見れば大幅続落ながら、ザラ場安値から見ると大幅に戻して終了。TOPIXは前日比 57.55pt安(-6.47%、9時56分)、日経平均は同 658.08円安(-7.59%、9時56分)まであったのですから、ザラ場安値から、TOPIXで 4.50%、日経平均で 5.13%も戻したことになります。決算銘柄に対する反応が良かったとか、GLOBEXの米株先物が堅調だったことなどがあったにしろ、これは凄いことです。

● 時系列で行きましょう。オーバーナイトの米国株市場がまた急落(NYダウで-514.45ドル/-5.69%、S&P500で-58.27pt/-6.10%)。CME日経平均先物は8215円(大証比445円安)と、そこまで酷くなかったものの、実際に東京が始まってみると、この水準を下回ってNY株におつきあい状態。確かに1ドル=97円台、1ユーロ=125円台とかなりの速度で円高が進行したのはネガティブながら、それでも朝方最初の1時間ほどは、「そこまで売るかぁ?」ってほどの売られ方でした。この寄付き後1時間の売りというのは、海外投信系の商いに良く見受けられる特徴。今日もその可能性があったと考えています。その後の1時間、前場中盤以降は、売り圧力がある程度弱まったことを反映してか、相場もジリジリと戻す展開で昼休み。

● ホッと一息付きたかったところが、後場に入って昨日と同じように一段安。為替も対ドル、対ユーロで円高方向に振れて「キャン」(-_-;)。ただ、今日はここからが粘り腰で、その後はアレヨアレヨの戻し。信越化学(4063)の決算が午後1時に出て、同株がそれで上昇に転じた辺りから、相場全体も急速な戻しになった印象でした。昨日大引け後に決算発表したKDDI(9433)も、今日は朝方の一瞬以外はプラス推移だったし、やや安心感が出たというか、材料通過で動き易くなった銘柄に打診買いが入ったところ、意外に株価の足取りが軽かった意外感があったのかもしれません。電力・ガス、テレコム、医薬品・ヘルスケアなどのディフェンシブ系に加え、不動産もプラス転換して、安値からは大幅にもどして終了。今日も日中足は「V」字型でした。

● 日経平均の日中足に加えて、信越化学の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

日経平均日中足
信越化学(4063)日中足

● 記録。東証1部出来高は前日比6億6880万株も増加して28億2640万株、売買代金は同4739億円増の2兆3544億円。売買代金は株数ベースほど増加しなかったものの、それでも前日比で25%ほど増加。今日のザラ場切り返しは、それなりの商いを呼び込んだことが分かります。東証1部値上がりは470銘柄、値下がりは1152銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比399.69円安の8275.00円(14時17分確定)。これはスズキ(7269)がストップ安に張り付いて寄付かなかったからで、9時45分頃までには大部分が寄付いていました。ザラ場で658.08円安まであったので、SQ値よりも260円弱も下げた瞬間があったことになります。そして、終値はSQ値よりも185円ほど上でした。日経平均の日中値幅は531.18円(前場531.18円、後場451.09円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅な売り越し(5010万株売り/2840万株買い)でした。

● さて、昨日と今日の相場下落について、実体経済がどうのこうのと理屈を付ける"相場解説"が多いし、それは全然否定しません。しかし、足元のマーケットで起こっていることは、問答無用の「現金化」が断続的に出ているって感じがしてなりません。その現金化を誘発する要因としては、実体経済がどうのこうのというのがあるんでしょうが…。ヘッジファンド主導の強烈な現金化やリスク・リダクションの流れは先月から今月がピークだったのかもしれませんが(そうでない要素もまだまだある)、足元では投信など、もう少し一般的なところから「現金化」が増加している印象があります。彼らはリスク・リダクションというよりも、投資家からの解約に対応する現金化なので背景が異なるものの、マーケットから見ると、現金化という観点からは同じ。価格関係なしでビッドを叩くような売りとなる要因です。

● ヘッジファンドならロング/ショートという格好で両建て戦略が多く、ポジション解消となっても、何かを売る一方で何かを買うことが多いのが通例。一方で、投信などは"ネイキッド・ロング"状態。つまり、解約が来ると、ファンドからはストレートに「売り」だけが出てきます。昨日後場寄付き後すぐに、ファクター分析でサイズがスコーンと下がったので、「誰か大型株主体の売りを出したな」というのはすぐに分かったのですが、この局面でそれをやるってことは、現金化するためとしか考えられないのです。上昇相場で同じことが起こると、「誰か小型株を買いに行ったな…」になるんですけどネ…(^^;。

● 関連して、ロイターに 「ファンド・オブ・ヘッジファンズ、解約要求に備え資金調達」 とのニュースが流れていました。昨日も書いたように、ヘッジファンドの解約通告期限には色々なパターンがあり、例えば今年12月末をターゲットにした分でも、想定できるところとしては、まず9月末、今月末(11月末向け解約の通告も重なる)、11月15日あたり、11月末などの波が考えられるのです。さらに、解約通告をギリギリまで待たないこともあるでしょうから、それ以外の日付でも可能性は常にあります。投信などは解約通告期限といった縛りがないので、余計に「いつでも」状態です。つまり、まだシートベルトを外せるような状況ではない、ってことですネ。

● その一方で、解約の嵐が吹く(吹いている)ことは、どこのヘッジファンドやFoHFsのマネージャーでも嫌になるほど分かっていることで、何も対応していないハズがないのです。かなり多くのファンドが、解約に備えてキャッシュを抱えているのもが事実で、年末までに、どの程度解約されるかが不透明なので、既に半分以上キャッシュなんてファンドも珍しくないのです。今後、何らかの理由により、想定していたほどの解約が出ないということになれば、今度はキャッシュがジャブジャブ過ぎることになり、運用に廻さざるを得ない事態もある得るってことは認識しておくべきかなと…。ただ、それがある程度見えてくるにしても、11月半ば頃まで待つ必要があるとは考えていますけど…。

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