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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 977.61 (-21.44, -2.15%)    日経平均 : 10155.90 (-317.19, -3.03%)    円ドル : 102.95  

● 世界的な株式急落は世界を一周。おまけに急激な円高となると、もう打つ手なし状態の寄付。昨日、一足先に「やっちゃった」東京だったものの、寄付きから「寄付かない銘柄ばかり」の状態で指数はスルスルと下落。9時16分にはザラ場としては2003年12月11日以来の1万円割れ。東京市場で売買の6割を占める外国人投資家が一斉に市場から逃げ出さざるを得ない状況に陥り、買い手不足が深刻化。ここまで外国人におんぶにだっこで、国内の投資家を育てる努力を怠ってきたツケが一気に噴出している感もありました。

● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比443.94円安(!)の10029.15円(9時45分確定)。シャープ(6753)が最後まで寄付かなかったものの、多くの銘柄は9時30分頃までに寄付きました。9時半前に安値を付けた後は、さすがに打診買いが入り始め指数は切り返し。「日経平均1万円割れ」というイベントも達成したし、円ドルも東京時間前場中頃からはジワジワと円安方向に動き、GLOBEXの米先物も午後は堅調。オーストラリアの利下げもアジア株式市場全体に好影響を与えた模様。安値からはかなり切り返した点は評価出来るものの、ザラ場高値から大引けに掛けてはかなり押すなど、傷口はそれなりに深かったです。

● 日経平均の日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● また、後日のために、今日の指数の動き(高安)を整理して抜き出しておきます。今日は売り気配が多くて指数の「寄付」にあまり意味がないので、SQ値を使っています。また、TOPIXのSQ値は前場引け段階での概算値です。前引けの段階で寄付いていない銘柄については、TOPIX計算と同じ方法で定められた順位の株価を使って計算しています。為念。

TOPIX日経平均
指数値前日比前比率時刻 指数値前日比前比率時刻
SQ値952.89-46.16-4.62%11:00 10029.15-443.94-4.24%9:45
高値991.89-7.16-0.72%13:15 10363.14-109.95-1.05%13:05
安値944.37-54.68-5.47%9:26 9916.21-556.88-5.32%9:23
終値977.61-21.44-2.15%15:00 10155.90-317.19-3.03%15:00
(SQ値は概算、計算は「虎年の獅子座」)

● 業種別に見ると、紙・パは朝方から堅調だったし、午後からは不動産、銀行など、そして下落の象徴的銘柄だったコマツ(6301)やJFE(5411)がプラスに転じたのも印象的。まぁ、これだけ短期間に主力銘柄が急落する局面と、さすがにリバーサル狙いの買いが入ってきます。普段は1%も動くことが無い主力銘柄が、あっという間に5%とか10%とか急落したのですから、「今日の下落の半分戻ったとしても、5%も取れるんやで」派が打診買いを入れたのは良く理解できます。ただ、今回の下落の背景には、東京市場で売買の6割を占める外国人投資家が、一斉に「リスク資産圧縮、現金化」に走らざるを得なかったことが大きな要因になっています。そりゃあ、世界景気がどうのこうのも大きな要因でしょうけど、足元で需給的な要因が大きく働いているのは違いないところ。だからPERやPBRなどが効かないし、ファクターも効かないし、ファンダメンタルズが効かない相場が続いているのです。となると、「この需給要因が収まれば…」と考えるのは当然。今日、それが最終局面かって?正直、何とも言えません。

● この世界でキャピタルゲインで儲けるには、自分が買った後に誰かが買ってくれないと無理なんです。日本株市場で売買の6割を占めていた外国人は、たとえ生き残っていたとしても、しばらくリハビリが必要。個人投資家に望みを掛けるにしても、今後、景気悪化の数字がドンドン出てくるのが見えるだけに、積極的なブームを想定するのは無理。つまり、「次の買い手」がなかなか見えてこないなかでは、熱が冷めると「もう少し先で、えぇか…」といった様子見ムードが広がるのも無理はないのです。

● ここまで主力株がボロボロに売られた後は、私個人の考え方としては、銘柄選択よりもタイミングが重要。アナリスト諸氏やファンダメンタル派のFM諸氏が聞いたら目を剥くかもしれませんが(^^;、タイミングが当たってさえいれば銘柄が多少外れてもそれなりに儲かります。でも、銘柄がドンピシャで当たっていても、タイミングが間違っていたら、結果的には儲かりません。で、そのタイミングが一番難しいのです。誰かタイミングが見通せる方、教えてください! (^^; (^^;

● 記録。東証1部出来高は前日比3億9818万株増の29億6513万株、売買代金は同1507億円増の2兆5271億円と、最近の水準としては、まぁ活況。ただし、出来高から見たほど売買代金は伸びなかった印象です。一方、日経平均先物は掛け値なしに「活況」で、日経平均先物当限の出来高が25万枚を超えた(イブニングを除いて259,758枚)のは、本当に久しぶりでした。東証1部値上がりは315銘柄、値下がりは1356銘柄。日経平均の日中値幅は446.93円(前場412.33円、後場207.24円)と、2日連続でかなり大きく動きました。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅な売り越し(4480万株売り/2650万株買い)でした。

● 最後に雑談。こういう状況になったとき、特に政治家の先生方は「大丈夫」とか「万全の…」といった発言が多くなります。気持ちは分からないでもないのですが、それを真に受ける向きがどれだけいるのやら…。信頼感の裏打ちがゼロに近い政治家が、下手に「大丈夫です」を繰り返すなら「ホンマはヤバイんや…」と考える方が普通でしょ(^^;。金融機関にとっても、一般の企業にとっても、それは同じで、最初の1回ぐらいはともかく、「大丈夫だ」とうるさいぐらい繰り返されれば、繰り返されるほど疑心暗鬼になって不要なストレスを引き起こすのです。先生方、分かってます?

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