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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 999.05 (-48.92, -4.67%)    日経平均 : 10473.09 (-465.05, -4.25%)    円ドル : 103.35  

● ある程度軟調な相場は予想していたにしても、「こんなに下がる材料あったっけ?」→「知らんところで、とても悪いことが進んでいるに違いない」→「買いなんてとんでもない」→「売れるモノは売っておこう」→「とにかくポジションを減らそう」…という心理状態に陥る下落。売られ方を見ていても、"戻りを売る"なんて悠長な雰囲気はなく、「とにかく現金化が最優先」との空気。つまり、換金売りがかなり出ていた様子。後場寄付後に先物主導で戻る一瞬はあったものの、その後、急速な円高進行(対ドルでも対ユーロでも)もあって一段安。TOPIXは2003年12月18日以来、約4年10ヶ月ぶりの1000ポイント割れに落ち込んでしまいました。三桁でっせ!ホンマ…。前週末の米TARP(金融安定化法案)の可決も、材料になりませんでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● これだけ全面安・大幅安になってしまうと、もうあまり書くことがないというか、書く気力が沸いて来ません…(T_T)。きれいに聞こえるのは、「世界的な景気減速(失速)懸念を嫌気して…」とか、「世界的な信用収縮が引き起こす景気減速懸念」ってところでしょうが、それも空しくなってしまいます。どこかの"相場解説"はどうせ、「先物に仕掛け的な売りが…」とか書くでしょうけど、相場の近くで見ていると、先物が悪いとかって次元の話ではなく、現物市場に押し寄せる大規模なの実弾売り(撤退売り、現金化売り)と、逆に情けない程の買い手不足が全てって感じでした。そんな環境下では、少しでも戻る局面があったらすかさずヘッジ売りが出てしまうし、そのヘッジ売りを止めろとは誰も言えません…。

● ヘッジファンドだけでなく、ありとあらゆる投資家による「リスク資産現金化」の流れば、まだ収まりそうにないのが正直なところ。この1~2週間ほどは、WSJ紙でもヘッジファンドの解約が相場押し下げ圧力になっていると指摘する記事が急速に増加している印象があるし、実際に業界内でも、解約の話だけでなく、ヘッジファンド閉鎖の話、はたまた解約に備えてポジションを現金化する動き、FoHFsへの資金繰りプレッシャーなど、もう珍しくなくなってしまいました。解約停止のファンドが増加していることで、余計に「まとも」なファンドに解約プレッシャーが掛かる悪循環。色々なヘッジファンド指数の9月速報値を見ると、8月に次いでかなり悲惨なものが出始めています。速報値なので、今後、修正される可能性は大きいとしても、良い方に修正されるよりも悪い方に修正されるのではないか、と考えるのは避けられません。

● 最初はロング・ショート系のアンワインドが多かったので、指数ベースではプラス/マイナス打ち消しあっていたのでしょうけど、先月末から10月に入ったところでは、明らかにロング・オンリー系の売りが増加しているようで、これが指数を強く押し下げる要因になっています。ちょうど国内年金資金も、月次のデータが届いて今週が月次リバランスの時期。こんな相場が続いている状況では、常識的に考えて、リスクを落とす以外の選択肢はかなり困難。そして、皆がリスクを落としに掛かっているなかで、一人だけリスクを増加させるのはもっと困難です。結果的に、リスクテイクする資金が極端に細り、買い手が非常に乏しくて市場全体の流動性が落ち、実際に出ている金額以上に価格下落が厳しい状態になっています。通常なら「戻り局面を待って売る」となるんでしょうが、換金売りは現金化が最優先。つまり、ビッドにぶつけて売るしかないのです。いずれどこかで冷静さを取り戻す局面は来るのでしょうが、現時点ではそのタイミングはなかなか見えてきません。

● 記録。東証1部出来高は前週末比2億2129万株増の25億6695万株、売買代金は同460億円増の2兆3764億円でした。出来高面では結構増加していたものの、売買代金はほぼ同水準。相場の値動きが大きかった割には商いが膨らまず、下値を売ってきた様子が分かります。東証1部値上がりはたったの95銘柄、値下がりは1594銘柄に達し、「全面安」の展開。今日は新興市場もかなり悲壮感があり、なかでも東証マザーズは-9.86%、大証ヘラクレスは-8.97%と大幅な下落。東証1部大型株が大きく売られる日は、往々にして、中小型株はビッドがないので売ろうにも売れず、まともな株価が付かないことで、結果的に下げてないように見えることが多いのですが、今日の換金売りはそんなこと関係なしに下値を叩き売ったってことかもしれません。ファンド筋だけではない売りがあったのでしょう。

● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前週末比159.41円安の10778.73円(9時26分確定)と、それほど安くは無かったのです。つまり、ザラ場のフォロースルーの売りが多かったったことになります。なお、TOPIXはザラ場で992.15pt(-55.81pt、-5.33%、13時56分)まで突っ込み、日経平均は10374.38円(-563.76円、-5.15%、13時57分)まで突っ込んでいます。日経平均の日中値幅は465.12円(前場301.17円、後場271.50円)とかなり大きく動いています(ズルズルと下落した)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅ながら引き続き売り越し(3530万株売り/3320万株買い)でした。

● 大引後に開示された先物の手口も少し。日経平均先物で売り手は、UBSが3591枚売り越し、バークレイズが1840枚売り越し、三菱UFJが1162枚売り越し、みずほが買い手口不明の5073枚売りなど。買いはニューエッジが4103枚買い越し、野村が1703枚買い越し、GSが1513枚買い越し、JPMが1487枚買い越し、MLが売り手口不明の4285枚買いなど。TOPIX先物では、売りはMSが1326枚売り越し、買いはCSが2350枚買い越し、GSが2100枚買い越しなどでした。これだけで何が分かるかといえば、多分、あまり何も分かりませんけど、最近はCTA系は先物「だけ」見ると買い越しが多い様子です(^^;。

● GLOBEXは結構安く推移している(-2.5%程度)し、これを書いている時点の欧州株も、軒並み5%超の下落。今晩の米国市場が自ら立て直さないと連鎖を止めるのが難しくなりそうです…(-_-;)。

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