このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 1047.97 (-29.00, -2.69%)    日経平均 : 10938.14 (-216.62, -1.94%)    円ドル : 105.30  

● 米国株安などを受けて、寄付き段階からマイナス。もっとも、昨日の段階で東京でかなりの「下げ」をやっちゃってたこともあって、指数ベースでは軟調だったものの、底なし沼というほどの下落にはならず。GLOBEXの米先物が全体に堅調だったことも、多少は安心感に繋がった様子。ただ、これは指数ベースでの話。個別銘柄ベースでは、深刻な買い手不足のなかを、主力銘柄が「これでもかぁ!」とバカスカと売られ、相場の地合いはかなり悲惨。日経平均はファーリテ(9983)の一銘柄だけで、60.0円も押し上げていたので、対TOPIXではかなりアウトパフォーム(^^;。でも、これを除けば今日は日経平均にして270円を超える下落だったわけで、そちらの方が実感に近い印象でした。

● 今日は、TOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。日中足のチャートそのものには、日経平均とそれほど大差はなかったのですけどネ(^^;。

● 今日の地合いを象徴していたのは寄付き。日経平均がたかだか100円とか安いだけの寄付きで、トヨタ(7203)が売り気配でしばらく寄らない(寄付いたのは9時15分)なんてのが、如何にも象徴的でした。つまり、この段階で「誰もが持っている銘柄」に大きな売りが出ていることを感じさせられたのです。外国人投資家からすると、トヨタは「日本国製造業」の代表選手の象徴みたいな銘柄。実際に、そういう意味合いで保有している投資家も少なくないのです。その銘柄が値段関係無しに暴力的に売られてしまうと、相場全体の心理状態は落ち込まざるを得ません。

● 他にも、下げ止まらないコマツ(6301)、キヤノン(7751)、ホンダ(7267)、ソニー(6758)などが軒並みメタメタ。任天堂(7974)も「泣くなよ」と慰められないほど。少し前までは堅調だったブリヂストン(5108)も耐えられずに急落と、外需型代表格の銘柄があちこちでバカスカ売られる1日でした。しかも、値段関係なしに思えるような売り方。英語で言う「リクイデーション」、日本語で言う「撤退売り」とか「投げ売り」との印象が避けられませんでした。つまり、解約か何かの危急の事情により、値段を意識して時間を掛けて売るのではなく、早急に現金化する必要があった、という感じでした。

● 一方で、小売りは内需型代表格として堅調で、メガバンク株もマイナスが多かったものの、相場全体と比較するとしっかり。米国でも主力どころの銀行株は足元では堅調ですが、そろそろ「これ以上の悪いニュースはない」というムードがあるのかもしれません。製造業はこれから景気がドカンと悪化して「これから悪いニュースが相次ぐ」という状況なので、心理的な不利は否定できません。もっとも、株式市場は、来年3月頃に景気が悲壮感漂う状況になるだろうと見込んで売っているワケで、その点では「そろそろ」なんでしょう。でも、「亀」状態から脱出するには、ドタ勘だけでは無理なのも事実。特に他人資産を運用している場合には…。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億0923万株増の23億4566万株、売買代金は同1268億円増の2兆3304億円。東証1部値上がりは304銘柄、値下がりは1347銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比74.49円安の11080.27円(9時30分確定)とそれほど安くは無かったものの、結果的に、TOPIXは安値圏での引け、日経平均はモロ安値引けでした。日経平均の日中値幅は161.59円(前場136.80円、後場106.04円)と比較的小動き。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅な売り越し(4150万株売り/2720万株買い)でした。

● 一歩下がって今回の「金融危機」に対する投資家や金融機関の対応策を見ると、一言では実像は捉え難いものの、結局は「キャッシュを確保」ってことに行き着きます。市場で買い手が乏しくなっているところに、リスク資産をキャッシュ化しようとするならば、ビッドがあるところにぶつけて売るしかなくなるし、それが余計にリスク資産の価格を押し下げ、余計にキャッシュ化の動きが強まる負のスパイラル状態。今日の株式市場も、ちょっとそんな感じがありました。昨日も書いたように、業績から見た割安感がどうのこうのや、PBRやPERといったファンダメンタルズではなくなっています。もちろん、いずれどこかで、正気を取り戻す局面がやってくるでしょうけど、そのタイミングが分からないのが難点。

● 各国の中央銀行がこれだけ大量の資金供給をしているのに、短期市場の流動性枯渇が止まらないとなると、「資金繰り破綻」も頭から離れなくなってしまいます。そうなると、株価は破綻リスクを極端な格好で織り込みに掛かるワケで、余計にネガティブな圧力が掛かります。この辺は日本のバブル崩壊以降、1997年あたりに起こっていたことと同じ。あの頃の立会外取引などでは、「まとまって売れるのなら、時価より○×%下でもOK」なんてのが頻発したし、それなりにマシな銘柄と"放射性廃棄物"みたいな銘柄を混ぜて、バスケットで叩き売るのも日常茶飯事でした。今回はそれがグローバルな規模で発生しているということです。

● 中央銀行などの人々は、この状況を当然、よく頭で理解しているでしょうし、対処しようとしているハズ。市場関係者の多くも、頭では良く分かっているハズ。でも、集団行動や集団心理となると、理論を超越するような手段でもないと、なかなか押さえ込むのは困難です。まだ世間一般の経済感覚が悲惨な状態にまで悪化していないだけ、公的資金を注入しようとしても、世間・世論からの理解は得られずに時間が空費されてしまい、より傷口が化膿して悪化してしまう。この辺の状況も、あの頃の日本と同じです。結局、米国は日本の失敗から学んだように見えて、あまり学んでいなかったということなんでしょうか?個人としては、少なくともスピードだけでも米国は学んでいるように考えたいところですが…。

● 何はともあれ週末。悪いことはさっぱり忘れて(忘れられるワケないけど…)、秋の季節を楽しみたいところです。良い週末を。

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