このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1383.20 (-14.34, -1.03%)    日経平均 : 14021.17 (-160.21, -1.13%)    円ドル : 106.75  

● 朝方こそ為替が円安方向に振れたことや、機械受注が予想を上回ったことなどから買い先行で始まったものの、ここ数日の傾向通り、不透明要因が多いなかで買いが手控えられる状況には変化なし。前引間際に指数はマイナス転落。昼休みの立会外バスケット取引も売り越し気味だったようで、加えて休み明けの中国・香港株式市場が軟調で心理的に圧迫感を与え、後場に入った途端にスコーン。もっとも、急激に売り込む程のエネルギーは無かったようで、ジリ貧状態のまま日経平均14000円を意識したのかどうか、この水準を維持して終了。中国市場は昨日休みだったので、キャッチアップをしていただけですが、指数にして7%超も下がると、そうも言ってられなかった印象でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 某FM氏と話をしていて感じたのですが、現時点では「買ったら(売ったら)儲かる」というシナリオが描きにくい状態にあることが、市場が今一つ盛り上がらないし、また方向感も出てこない状況に繋がっているのではないか、ということ。相場として「儲かる」と感じるには、上下どちらの方向にしても、やはり指数ベースで最低でも10%程度は「動く」というシナリオを描けないと入り辛くなります。つまり、現在の日経平均が14000円とすると、12600円より下か、15400円より上に行くというシナリオを描くことが出来るかどうか、ってイメージ。でも、現状だと正直言って「どちらにも、すぐには行きそうにない」って感じしません??(^^; (^^;

● やや乱暴なのは承知のうえで、ちょっとした試算。日経の市況欄によると、昨日終値時点の日経平均PERは予想ベースで16.94倍。昨日の日経平均終値14181.38円を使って逆算すると、日経平均のEPSは837.15円と出てきます。

日経平均の水準EPS変化ゼロならPER=17倍維持だと
+10%なら15400円PER=18.40EPS=905.88円+8.21%
昨日終値14181.38円PER=16.94EPS=834.20円−0.35%
-10%なら12600円PER=15.05EPS=741.18円−11.46%

● つまり、EPSが変化しないとすると、10%上昇した15400円だとPERで18.40倍になってしまうということ。もしPERの水準が変わらない(変えない)とするならば、EPSは8%強ほど上方修正される必要があります。有り得ない話ではないにしろ、やっぱり「何か」背中を押してくれる材料が欲しくなってしまいます。

● こうなってくると、同じ10%を狙うにしても、あえてこの水準で無理をするよりも、ここから1000円ほど下落して13000円になった時に買いで参加すれば、10%上昇で14300円。つまり、直近の水準近辺まで戻ればOKって事。「下がってから買えばいいや」派が増加するのも良く分かります。これを変えるには、何か新しい考え方なり材料が出てきて、上記の前提(特にEPSの水準)が変わるか、PER17倍にこだわらずに20倍まで行ってもおかしくないんだ、との考え方が広がることなどで、土台が変わる必要があります。そうすれば、もう少し方向感が見えてくると考えています。シグナルを見落とさないように、アンテナをちゃんと磨いておかないと…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比3235万株増の19億6966万株と依然として20億株割れ。売買代金は同1175億円増の2兆1829億円でした。東証1部値上がりは488銘柄、値下がりは1085銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比124.31円高の14305.69円(9時10分確定)。日経平均のザラ場高値は前日比127.51円高(+0.90%、9時36分)で、水準としてはほぼ寄り天でした。

● 日経平均の日中値幅は325.33円(前場150.53円、後場110.70円)で、前後場個別の合計値幅が261.23円だったのに日中通しで325円も動いたのは、かなり大きな昼休みギャップ(後場SQ値が対前引値で-82.37円)が発生したためです。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりフローが少なかったものの、5日連続の買い越し(1850万株売り/2020万株買い)でした。

● また、今日はロールオーバーも非常に活発。TOPIX先物ではその傾向が顕著で、限月間SPの出来高は106,201枚。単品の6月限が51,103枚、9月限が9,677枚だったので、圧倒的に限月間SP取引が多かったことが分かります。日経平均先物では、限月間SP取引は27,846枚。単品の6月限は132,193枚、9月限は14,094枚でした。印象としてはいつも通りのロール風景でした(^^;。

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