2008年02月25日(月) .... 大幅反発、先物先行で断続的な裁定買いが後押し
TOPIX : 1355.54 (+34.17, +2.59%) | 日経平均 : 13914.57 (+414.11, +3.07%) | 円ドル : 107.40 |
● 堅調にスタートした相場は、後場に入ってからややもたつく局面があったものの、押し目らしい押し目も作らずに大幅高で終了。先週末の米国株式市場が上昇したというのはあったものの、それは最後のホンの30分間で100ドル安から一気に100ドル高まで駆け上がっただけに、多少割り引いて考えていたのですが、見事に外れました(^^;。ご参考にNYダウの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! Finance)。最後の30分間だけだったのがご覧頂けるかと(^^;。
● 色々な意味で期待感が先行したとしても、ここまで高ければ心理状態も好転します。もっとも、今日はモノライン救済策がどうのこうのと言うよりも、先物に大型買い爆弾が連続して炸裂して引っ張り、断続的な裁定買いを誘ったという、もっと直接的な需給の影響が大きかったと感じました。ただ、以前ならば中国株の軟調さなどを嫌気したかもしれないところだったでしょうけど、それを意ともせずに上昇(^^;。この辺は認めないといけないとは考えています。気をつけておくべきことは、本当にモノライン救済策が発表されるのかどうかは分からないし、先物が引っ張った需給は逆にも出ることが有りえる、という点。まだ心理の波は収まっていないと考えていますけど、何はともあれ、今日の上昇はそれなりに評価しておきましょう(^^;。なんたって日経平均で400円超も上げたんですから…。
● 今日は日経平均先物(3月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっと分かり難いかもしれませんが、ワーッと商いが出来ているところでグイっと上昇している一方、出来高が減ると横ばいになっているところをご覧頂ければと…。
● 「誰が買ったか」については、市場筋の間ではSWF説が当然のように流れていました。週末に 「中国投資有限責任公司、国際帝石など日本株投資を検討=英紙」 (ロイター)といった記事が流れるなど、あちこちで似たような報道が増加中。上記記事に名前が出たINPEX(1605)は+7.89%の大幅高だったし、間違いなく心理的影響はあったでしょう。
● でも、それ以上に、大引後に開示された先物の手口を見て「えっ?(@_@)」と「やっぱり…」って感じ(^^;。日経平均先物では、CSが14,622枚買いと圧倒的。CSの売り手口は上位21位以下で非公開だったのですが、20位の楽天が1981枚売りだったので、それと同じかそれよりも少なかったってこと。つまり、最低でも1万2000枚超は買い越した勘定になります。日経平均先物3月限のVWAPで金額に換算すると1650億円強(1万2000枚として)。他の買い手がカリヨンが差引 2152枚買い越し、メリルが3324枚買い(売り非公開)など。売りはSGが差引 3737枚売り越し、MSが差引 2246枚売り越し、バークレイズ3607枚売り(買いは非公開)など。つまり、CSがブッチ切りだったってことです。
● TOPIX先物でもCSの買い手口が目立ち、CSは差し引き 4310枚買い越し、カリヨンが差引 1435枚買い越し、JPMが差引 990枚買い越し。売りはBNPPが差引 5855枚売り越し、GSが差引 1107枚売り越しなど。市場筋観測では、「債券先物売り/株式先物買い」の取引だと見る向きが大勢だったのですが、債券先物は昔から手口が公開されていないので、究極的に確認は取れません。CTA筋の取引だとは思うのですが、今日の上昇のうち、どの程度が影響を受けたのかを考えると、ちょっと恐い面もあります(^^;。
● 一方、指数から見てもTOPIXの+2.59%に対して、日経平均は+3.07%と大きくアウトパフォーム。Core30が17bp負けた一方、Large70が56bpも勝って一人勝ち状態。Mid400は5bp負け、Smallは72bp負けでした。Large70が大きく勝ち越す時は、経験則からして、日経平均型の裁定買いが多く入ったことを示唆しています。また、新興市場はプラスだったものの、日経平均には全く追随できなかった1日でした。なお、日経平均寄与度ランキングを見ると、プラス側は上から順番に、京セラ、アドバンテスト、ファーストリテイリング、ファナック、東京エレクトロン、TDK、てるも、ミツミ電機、キヤノン、クレディセゾン(出典:Bloomberg)。典型的な「225デー」だった印象ですネ。銀行株もそれなりに頑張ったのですが、追いつかなかったですから…。
● 記録。東証1部出来高は前週末比1億4970万株増の22億4046万株、売買代金は同1538億円増の2兆6284億円と、指数の動きの割には今一つ感が残るレベル。東証1部値上がりは1511銘柄、値下がりは162銘柄と「ほぼ全面高」状態。今朝のSQ値を計算すると、前週末比120.39円高の13620.85円(9時40分確定)。印象としては至極妥当な水準だったと思うのですが、その後も上昇は止まりませんでした。結果的には、SQ値から大きく乖離して終わっています。日経平均の日中値幅は356.87円(前場237.85円、後場232.50円)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は売り越し(2340万株売り/1790万株買い)でした。かなり数字が少ないというか…(^^;。
● そうそう、決算発表もほぼ終了したのですが、次回のために例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップしておきました。左側のフレームからダウンロードページにお進み下さい。次は4月中旬頃からスタートです。
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