このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 1480.39 (-87.07, -5.55%)    日経平均 : 15273.68 (-874.81, -5.42%)    円ドル : 112.60  

● ある程度はリスクとして認識していたとしても、実際、これだけ急激に円高になってしまうと、パニック的な手仕舞い売りが先行するしかなかった状況。外国人投資家、特に円キャリーでレバレッジを効かせているヘッジファンドなどにおいては、「ポジション縮小→円キャリー解消→円高→円キャリー解消→ポジション縮小→株安→ポジション縮小…」というスパイラル構図。機関投資家にしてみると、第1四半期の業績好調のかなりの部分が円安頼みだったのは皆が承知。その前提条件が崩れてしまう懸念が広がると、もう「買えない」状況に陥ってしまいます。また、個人投資家のなかには、最近流行の為替証拠金取引で追証が発生したことは簡単に想像できるし、資金作りで株式を売る羽目に陥った向きも少なくなかったでしょう。あれはレバレッジの度合いがかなり大きいですから、これだけ為替が動くと厳しいことは想像できます。さらに、参加している層が株式市場と似ているのも、何となく想像できますから…。

● このところの信用問題、マネーの縮小という悪地合いに加えて、「円安バブル崩壊」というトドメが来た格好。まさに不安が不安を呼び、売りが売りを呼ぶ展開に陥ってしまいました。後日、多分、見直す時が来ると思うので、日経平均と日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)

日経平均日中足
日経平均先物(9月限)日中足

● 個別には、象徴的だったのが任天堂(7974)やガイシ(5333)のストップ安。これらの銘柄は、ある意味で上昇相場の「モメンタム」の象徴的な存在でした。それがこういう下げ方を演じるということは、最後まで抱いていた銘柄までも売る羽目になった、という印象を与えます。輸出関連だけでなく、商社や鉄、非鉄、海運なども大きな銘柄が軒並み10%超も下落するなんて、なかなか見れるモノではありません。一方で、「よぉ、これだけ売るわ…」的な売られ方をしていた通信株が今日も上昇。鉄道や紙パ銘柄の上昇などは、典型的なリバーサルの動き(内需とも言えるでしょうけど…)。

● 実際問題、これだけ突然、急激に円高になると、識者の皆さんなどが指摘する「日本株割安論」なんて飛んでしまいます。内需系銘柄のホンの一角が堅調だったのは救いと言えば救いだったでしょうが、多くの方々が資源頼み、外需頼みのポートフォリオになっているでしょうから、内需系が強くても、あまりメリットは感じなかったと想像します。一方、途中まで堅調だった銀行株は最後はズッコケ。某米系証券アナリスト氏がサブプライム問題に関して「周回遅れの幸運」と書いていましたが、まぁ、それじゃあ、積極的に買う理由にはなりませんわな…(^^;。

● ファクター分析から見ても、春先から好調だったグロースが一気に地位を失いつつあるのも特徴的です。ロング/ショートファンドの巻き戻しで引き金が引かれたバリューの崩壊から、色々な影響が他にも広がっているのを痛感しています。リターンリバーサルは春先からズッと駄目駄目マークが点灯していたのですが、相場急落局面に伴うボラティリティーの上昇を受けて、一気に取り戻しつつあります。相場に参加するにあたって、動きが早いほうが良いのか、半年単位でじっくり我慢する方が良いのかは分かりませんが、付いていくつもりだったら、相当に身軽・敏捷・軽薄でないとやってられない相場になってきました。

● また、世界中で株式へのエクスポージャーを減らす動きが拡大しているなかでは、時価総額の大きな銘柄が先に売られてしまうので、嵐の真っ最中に「落ちてくるナイフを素手で掴む」のは、相当の熟達の腕がないとリスクばかりが大きくなります。また、換金売りの場合、どうしても「売りやすい銘柄から売る」格好になるので、流動性に劣る中小型株が売られるのは、大型株の処分にメドが付いてからになりがち。今日も東証2部やJASDAQは東証1部ほどは下げていなかったものの、安心できるような状況ではありません。もちろん、市場が戻るんだったら、売らずに済む場合もあるんですが…。

● 一歩引いてみると、先週のバリュー崩壊時に感じた違和感は、少なくとも指数の値幅という観点からは、かなり解消されたようにも感じています。先週水曜日、木曜日のバリュー崩落局面では、指数はそれほど動かなかったのに、印象としては「日経平均1000円安2連発」を食らったように感じていました。あの時は、多少感情的(^^;になっていた面があったのは事実ですが、その前日にあたる先週火曜日(8月7日)終値から今日までの日経平均下げ幅は1660円弱。かなり「来た」のが分かります。もちろん、あの時の印象が基準にするべきとは限らないのですが、「指数が追い付いてきた」と言えなくも無いとは考えています。ただ、今回の傷はかなり深く、その傷が癒えるには時間が必要。数週間か数ヶ月か分かりませんが、皆がそれなりにポジションを縮小して、ホッと立ち返って考える「間」が取れて初めて、新たな展開がスタートするように考えています。

● 記録。東証1部出来高は、さすがに前日比2億6567万株も増加して29億4247万株、売買代金は同3431億円増の4兆2391億円と活況でした。売買代金の分布も下げが拡大した後場にかなりの偏りがあり、今日は前場が39.54%、後場が60.46%でした。普段は前場48%/後場52%程度なので、相当の歪みがあったことが分かります。今日はさすがに日経平均の日中値幅も大きくて、1日通しで800.49円。いつ以来かは調べていませんが、なかなか見れる数字ではありません。また、今朝のSQ値を計算すると、前日比159.80円安の15988.69円。つまり、かなり極端に思えるほどフォロースルーの売りが出ていたことが分かります。

● 東証1部値上がりはわずかに87銘柄、値下がりは1620銘柄と「全面安」。ただ、こんな相場でも52週高値を付けた銘柄はあって、それはニトリ(9843)でした(^^;。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(4890万株売り/3340万株買い)。市場筋によると、金額ベースでは昨日よりもはるかに多い売り越しで、銀行、自動車、電機などに幅広く売りが出ていたとのこと。ロングオンリーの売りが加速している雰囲気が感じ取れました。

● なお、余計なお世話(^^;かもしれませんが、日経平均プロフィルには 「歴代日経平均下落率ランキング」 があります。今日の下落はきつかったですけど、歴代下落率だと第16位相当です。下落幅だと20位より下なので、ランキングには登場しない程度です。ご参考に(^^;。

● 非常に疲れる2週間が終わりました。来週は日銀の金融決定会合が予定されていますが、個人的には、株式市場が相当な戻り(例えば2日で日経平均にして1000円とか)を演じることが出来ないと、今回は利上げは無理だと考えています。本来は日銀は株式市場にあわせて方針を決めるのではないハズですが、これだけの市場の崩落は見過ごせないと勝手に推測しています。

● 何はともあれ、ゆっくりと身体と心を休養させてください。今日は長文でしかも内容に一貫性が無い書き方になってしまってスミマセン。良い週末を!

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今朝、今後の日本の株価が波乱含みの展開になると書いたのですが、見事というか、どんでもない出来事が起こりました
2007/08/18(土) 00:31:04 | For A Happy Life
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