このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 1683.81 (+14.77, +0.88%)    日経平均 : 17170.60 (+141.32, +0.83%)    円ドル : 119.55  

● TOPIXも日経平均も上がって良かったですネ(皮肉たっぷり(-_-;)。でも、相場の中身は昨日同様、表面的な指数の動きとは全く違う状態。強烈に歪みが出ていました。一般的な相場解説は他をご覧頂くとして、今日も少し違った見方からコメントを書いていきます。

● 今日もバリューが崩落状態で、-3σ なんて目じゃない規模の惨劇。昨日の倍ほど悪かった印象が残りました。「-3σ なんて目じゃない規模」が2日連続で起こるなんて、こんな極端な異常値が続くことは統計学的には有り得ないのですが、それが実際に起こったのがこの2日間。昨日は少なくとも朝方の30分~1時間程度は静かだったと感じたのですが、今日は寄付初っ端からこの状態に陥り、終わってみれば昨日よりも酷い惨劇。TOPIXや日経平均だけを見ている方は、中身の変化に気付かないと思いますが、これだけ強烈な相場の変化は、私自身の体験でも前例がありません。何と言うか、日経平均でたとえれば「1000円安が2連発」以上のインパクトがある2日間でした。

● FM諸氏の間からも、「唖然として見ているだけ」、「端末の電源切った」、「1995年からやってるけど、これだけやられたのは記憶に無い」、「年初来の儲けを全てぶっ飛ばした」など悲惨コメントの嵐。実際問題、「運用」としてこの2日間の相場を見ると、儲かった向きは居ないのではないかと思うほど。これだけ劇的なバリューの崩落は、どう説明するのか…。まるで、夏場の晴れた草原を歩いていたら、急に吹雪に遭遇して周りが何も見えなくなってしまった、って感じで茫然自失です。トワイライトゾーンか??

● 変化に気付いた(PLを見て気付かされた(T_T)方々の意見を総合すると、何らかの需給的な特殊要因が働いているのは間違いなさそうです。多くの市場関係者の見方を総合すると、何らかの「バリューティルト系、ロング/ショートファンドの大型解約か清算に伴う取引」といった感じです。昨日書いたGSのの基幹ヘッジファンド「グローバル・アルファ」のせいなのかどうかは判然としません。ただ、世界的状況としてサブ・プライム問題の波及効果により、ヘッジファンド向けの信用枠が縮小しているのは皆が感じているでしょうし、投資家やFoHFsが9月末を見据えて手持ちファンドの整理を考える時期でもあります。NY市場でも一昨日、昨日とバリューはボロボロだったとのことで、日本だけの現象ではないようです。今晩のNYにも、単なる指数の上げ下げではない部分で注目です。

● ただ、その理由は何であっても、一度、こういう状況に陥ってしまうと、他のファンドも同様の行動を取らざるを得なくなるのが厄介なパターン。古今東西、大きな損失を食らった時に取る第一歩目の手段はポジション縮小。つまり、色々な似たようなファンドが似たような行動(手持ちのロングを売り、ショートを買い戻す)を取ることになり、余計にその傾向に拍車を掛ける羽目に陥ります。それが我慢していたファンドをも同じ行動に押しやるようになると、もうスパイラルです。

● さらに、顧客資産を扱っていると、ここで重たく圧し掛かるのが「説明責任」という四文字熟語。気持ちとしては、「特殊事情で売られているのなら、バリュー買いの絶好のチャンス」と考えながらも、損失発生のときに何も手を打たないで放置したら、結果が悪ければ責任問題になってしまいます(結果オーライは有り得るけど…)。この足かせは、スパイラル的な相場の動きが発生すると、それを継続させたり加速させたりの、意外に大きい要因となり得ます。

● 今日の昼休みの立会外バスケット取引では、単一銘柄とバスケットをあわせて1436億円もの取引が成立。手元のPCで毎分のファクターリターンをモニターしているのですが、後場寄付後にバリューがピョコンと戻ったのです。つまり、この1436億円のうち、いくらか(数百億円?)は誰かが勇気を出してバリューを買った可能性が考えられます。ところが、それも30分間程度経過すると押され始め、結果的にはバリューは前引けよりも悪化。「勇気を出して買った」向きが報われない相場は、かなり心理的に響きます。また、これだけの規模の「バリュー買い」を押し返すだけの「バリュー売り」というのは、総額を想像してしまうと恐ろしいモノもあります。

● 問題は、今が「8合目」なのか「2合目」なのかってこと。何らかの特殊事情で需給的にバリューへの売りが集中しているのは、見ていれば分かります。でも分からないのが全体の規模。ファンドの解約売りやエクスポージャー縮小に伴う売りだったとしても、全体の規模が見えていれば恐くありません。でも、それが見えない不透明感が不安感に拍車を掛けているのです。また、問題は少しずつ「どこかのファンド解約」から「波及効果」の方向に向かいつつあるようにも感じており、それが恐いところ。ある程度の時間に渡ってこの状態が続くと、これがトレンドになる可能性も十分にあります。単純明快に指数が上がったで喜べる方々が羨ましい2日間です、ホンマ…(-_-;)。

● なお、今日はSQ日ではなく(明日はミニSQ日)、特段、ファンダメンタルズのニュースがあったわけでもないのに、東証1部出来高は前日比で何と12億6730万株も増加して38億1044万株、売買代金も一気に同1兆6940億円も増加して5兆2674億円。これは過去最高の売買代金。6月ビッグSQ日が34億4631万株/5兆1325億円だったことを考えると、一種異様な出来高水準とも言え、この点からも、何らかの特別な商いがあったことを想像させます。セリング・クライマックス(指数はプラスだったけど)かどうかまでは分かりませんが…(^^;。

● 他の記録。今朝のSQ値を計算すると、前日比201.27円高の17230.55円。シカゴ日経平均先物の水準を考えると妥当なところ。また、後場後半は伸び悩み感もあったのですが、少なくとも指数で見る限りは「相場が動いた」感はありませんでした。東証1部値上がりは884銘柄、値下がりは782銘柄で、指数で見るよりも下落銘柄が多かった印象。東証2部、マザーズはマイナスでした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、14日連続の売り越し(4470万株売り/3950万株買い)でした。ただ、市場筋推計によると、金額ベースでは買い越しだったとのこと。最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ホント、指数だけ見ていると何が起こっているか分かりませんネ。

● 今日は長いコメントでスミマセン(それに文章もかなりヒドイ(^^;)。明日はミニSQ(粗ゴミを出す日(^^;)です。月曜日の「理解不能」で始まったえげつない週も、あと1日で終わりです。最後の一踏ん張り、頑張りましょう!

コメント
この記事へのコメント
遅ればせながら内幕がわかってぞっとしました。
初めてコメントさせていただきます。金曜日の相場が終わってから、昨日分を読んだのですが、指数しか見ていない私には伺い知ることが出来ない惨状を知って、驚きました。今日の下げもそうですが、何かとてつもない恐ろしいことが起こりつつあるようですね。昨年の暴落の再来でしょうか?

ただ昨日は、17300円まで達することが出来ませんでしたので、私は思い切って先物2枚を売り越し、今日はとても儲かりました。440円もの値幅を得ることが出来たのですが、まさかここまで下げるとは驚きでした。

今日のブログを楽しみにしています。拝読すると、またぞっとすることでしょうね。
2007/08/10(金) 18:09 | URL | まさ #-[ 編集]
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アメリカ発の大暴落・・・。やっぱりサブプライム問題は予想以上に大きな問題であり、その根の深刻さは、はかりしれません。アメリカマーケットが大きく落ちた理由。ヨーロッパにもサブプライム問題が飛び火。
2007/08/10(金) 23:51:01 | こねた&中国株 ブログ
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