このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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 TOPIX : 1514.22 (-1.31, -0.09%)    日経平均 : 14794.50 (-26.76, -0.18%)    円ドル : 116.55  

● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日ぶりで大幅売り越し(3960万株売り/2440万株買い)に転換。ただ、株数ベースで見るほど金額では売り越しにはなっていない、との市場筋観測。とは言うものの、買い材料不足感は否定できず、朝方から後場寄付き直後までは、諦めムードと共にやる気なしムードが漂う展開。特に前場中は中小型株系の軟調さが目立ち、指標的存在の「柔らかバンク」も大幅安。どうも雰囲気は悪いままでした。

● ところが、後場に入ってから、主力銘柄の一角が買われた事もあって戻し歩調に転換。薬品株や電力・瓦斯などのディフェンシブ系に加えて、松下、シャープ、自動車株などに買いが入ってきたようで、この辺が戻りの先導役でした。Core30はプラスで引けています。大引け間際には、指数は一時的にプラスになる局面があったものの、終値はマイナス。でも、TOPIXで後場寄付直後に前日比-1.58%まであって、プラスは+0.25%まで。日経平均でも前日比-1.76%まであって、プラスは+0.21%まであったことは、それなりに評価したいです。日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● なお、東証1部出来高は前週末比1億0659万株増の14億5461万株、売買代金は同1130億円増の1兆8196億円でした。前週末が今年最低の売買代金だったことを考えると、今日も、相場はあまり賑わったとは言い難い状態でした。えらく短いですが、マーケットの話はこの辺で終了(^^;。

● 話題変更。北越製紙(3865)が三菱商事に対する第三者割当増資を発表したのは、7月21日(金曜日)の大引後。TDNetに掲載されたのは16時ちょうどでした。約30%もの希薄化になるところだったし、割当価格そのものが7%ものディスカウントということで、既存株主にとっては、「なんじゃ、そりゃぁ~。株主を舐めとんのかぁ?」って感じ(^^;だったでしょう。当然、週明けの北越製紙株の株価急落も覚悟していたと思います。

● ところが、日曜日夜に今度は王子製紙(3861)から北越製紙に対する(敵対的)TOBの"提案"を発表(TDNetには7月23日21時過ぎ掲載)。今度は金曜日終値635円に対して約35%のプレミアムの860円。既存株主にとっては、一転して「ラッキー(^0^)」って感じだったでしょうか(^^;。今日は北越製紙はストップ高買い気配で比例配分。王子製紙もかなりのプラスで終わっているので、今回のTOB提案は、一応、今日のマーケットという観点だけからならば、プラス評価だったってことと理解できます。

● 早合点してはいけないのは、まだTOB実施が確定したのではなく、「北越製紙が平成18年7月21日に公表した三菱商事に対する第三者割当増資および業務提携が撤回されることを条件」と王子製紙のリリースに明記されている点。また、同じリリースには、三菱商事への増資を前提にTOB価格を再計算すると、「公開買付価格は1株あたり約800円になります。これは、(中略)三菱商事以外の株主にとっては、本件増資がなければ得られたはずのプレミアム金額の減少を意味します」とも明記。この辺の詳細説明は、「なかなか、やるやん」って感じです(^^;。

● 今回の件の興味深いところは、北越製紙が何をすべきかについて、かなりの部分でマーケットの判断(株価の動き)が重みを持つところでしょうか。今日の北越製紙のストップ高買い気配は、マーケットとして、王子製紙のTOB提案を好感した格好。北越製紙の経営陣や社員の方々は、違った受け止め方があるのは当然。でも、マーケットでは、高く売れるところに売る、というのが基本中の基本。北越製紙だけではなく、王子製紙を含めて、今日の株価の動きは、その考え方を具現化しているように受け止めています。

● ただ、過去の例を引き出すまでもなく、この"戦い"が、このまますんなり終わるとは思えません。製紙業界全体への波及効果も含めて、注目しておきたい案件です。なお、先ほどから情報端末に流れているコメントなどでは、まだ北越製紙の態度は変化は無い様子ですが、今日午後6時半から北越製紙の記者会見が予定されていますが、これを書いている時点では、特に目だったニュースは流れていません。でも、感情論に走るのか、何か具体的な対応策があるのか、要注目です。

● 一方、三菱商事の立場は、控え目に言っても、かなり微妙。三菱商事だけに、無闇に感情論に走ることは無いと考えていますが、どういう態度を取るのかは注目しておきます。願わくば、どんな方策をするにしろ、「さすが三菱商事」ってイメージの対応をお願いしたいところです(^^;。

● なお、王子製紙のリリースは、http://www.ojipaper.co.jp/pdf/060723.pdf から。対して北越製紙の反論リリースは、http://www.hokuetsu-paper.co.jp/pdf/OSIRASE/060724ooji_press01.pdf です。一方、三菱商事は第三者割当増資引き受けのリリース、http://www.mitsubishicorp.com/jp/pdf/pr/mcpr060721p.pdf が出ているだけで、今のところ、王子製紙への対応はリリースとしては出ていません。いずれにしろ、これらは読み応えがあるし、何よりも相場への参加者としては、目を通しておいて損はありません。くれぐれも伝聞などに頼らないように!それは、私がこのHPに書いていることを含めてです。自分の目で確認しましょう。よろしく!

● 余談をもう一つ。王子製紙のファイナンシャルアドバイザーは野村證券です(リリースに明記してあります)。北越製紙のFAが誰なのかは出ていませんが、同社幹事は野村、みずほ、日興と四季報に出ています。この辺の微妙で複雑なビジネス関係は、同じ証券業界の一人として、かなり興味深い点です(^^;。

● 最後になってしまいました(^^;。今週からの四半期業績開示シーズンに備えて、例の日米主要企業決算発表ワークシートを週末にアップデートしておきました。例によって数日遅れにしてありますが、まだまだ賞味期限内だと思います(^^;。左側リンクメニューからダウンロードページにお進み下さい。

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