このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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● 一昨日、昨日と、都内で開催された某ヘッジファンド・コンファレンスに参加してきました。この手のコンファレンスで重要なのは、プレゼンテーションやパネルディスカッションやらに加えて、英語でいう「Networking」というもの。日本語で言えば「人脈形成」とか「親睦を深める」という意味での、顔合わせというか出会いの場所ですね(^^;。この業界は取引所取引の商品と違って、どこかに参加者が集う場所が決まっているのではありません。人と人とのつながりが、ビジネス関係の第一歩となる世界なので、人脈は本当に重要。コンファレンスとは言いながら、プレゼン等の間のコーヒーブレークにしても、30分程度は用意されているのが当然です。なぜかと言えば、そこでの立ち話が何よりも重要な人脈形成になるんです(^^。

● それはさておき、日本で開催されるこの手のヘッジファンド・コンファレンスも、振り返ってみれば、ピークは多分、2005年とか2006年頃だったと思います。誰もが今でも語りつぐ「ライブドア事件」を挟んだ時期ですね(^^;。それ以降、日本株関連のヘッジファンドは多くが苦境に陥ったことに加え、中国株を始めとする新興国にグローバルな投資家の興味が向かってしまったのです。そして、2007年8月のバリュー崩壊相場、さらに2008年9月のリーマン・ショックと、まぁ、「これでもかぁ!」というほど色々な事件が発生し、日本関連は一気に冷え込んだというのが実情です。

● ここ1年も、特に日本にある外資系証券関連で聞こえてくる話は、首切りだの、東京から香港に部署をそっくり移しただの、その手の話ばかり(^^;。そして、久しぶりにヘッジファンド・コンファレンスに参加する機会を得たものの、「そんなに日本に対して急に興味が戻ったとは思えないけど…」って、ちょっと不思議な気分でした。

● 参加してみての印象は、「もっと酷いかと思ってたけど、意外に盛り上がっているやん!」って感じ(^^。閑古鳥が鳴いているのかと心配していたものの、それなりに参加者が居たし、日本人:外国人比率は7:3程度。意外に外国人の参加が多かった印象でした。もっと酷いかと心配していたんですけどね…(^^;。ただ、こういったコンファレンスをスポンサーする企業はかなり減ったらしく、他の参加者の方々に話を聞くと、企業ロゴの登場は数年前の半分以下とのことでした(^^;。

● 一方、プレゼンやパネルディスカッションにも興味深いものがあり、実際の現場で運用しているマネージャー連中や、逆にヘッジファンドを深く調査する「ファンド・オブ・ヘッジ・ファンズ(FoHFs)」の連中、さらに年金基金の方々など、色々な声が聞けたので、ホンのその一部分を抜粋して書いておきましょう。

● なお、あらかじめ書いておきますが、これらは一人の発言ではなく、色々なプレゼンやディスカッションのなかで私が印象的に感じた部分を抜き出してあります。主に日本株関係についてです。また、多くが英語での発言だったので、私が適当に和訳しています。さらに、何らか弊害が発生することは避けたいので、発言者等の固有名詞は敢えて書きません。為念。

  • 日本株への注目度は以前と比較すると随分良くなった。割安感もそれなりに出てきているし、他国の市場と比較すると、色々な意味で安定感がある。単純に日本株を好むということはないにしろ、世界的な混乱のなかでは、レラティブに見て日本株の印象は良い。
  • 先進各国の株式市場で共通して見られるのは、企業利益は増加しているものの、レベニュー(売上)が減少していること。これは、成長がトップ企業に偏る可能性を示唆している
  • 過去数週間の世界中の市場は、リクイデーション・ドリブンで動いている。そのため、理論的に筋道が通らない値動きがあちこちで見受けられる。
  • リーマン・ショック後の特徴の一つとして、何かあったときにエクスポージャーやリスクを落とす動きがすぐに出てくる。一つはリスク管理の観点だが、投資家がHFの流動性を強く求めている面も大きい。
  • 政府の対応に疑問が残る状態が長引きそうで、ボラティリティーは高めで推移すると予想している。突然の政策変更でマーケットが大きく動かされる事態はこれからも続くだろうし、運用者も投資家もそれに備えておく必要がある。
  • ディストレス投資に注目。今後、経済状況が回復するなかでも、かなりの企業破綻の発生も同時に起こる可能性がある。それだけに単なるバリュー投資よりも、ディストレス投資により魅力を感じる。
  • デビデンド・スワップの価格推移を見ると、これまで増配基調を期待していたマーケットが、一気に減配へと心理が変化している。これは、中期的な業績の頭打ち、さらに中期的な下げ相場を予見している可能性がある。
  • LIBORの上昇は、相場にとって高血圧が悪化しているようなもので、健康被害は非常に大きくなる。当然、HFは非常に苦しくなり、流動性の枯渇が一層のリクイデーションを誘発している。リーマン・ブラザーズ崩壊の前に似ているのが、非常に気掛かりだ。
  • この2週間というもの、日本株のLSファンドは非常に厳しい状況に陥っている。大きなロングの解約があって、それがLSファンドの解約やポジション縮小を誘発している。
  • リスク縮減がHFの最大のテーマになる光景は、 2007年、2008年に見たのと似ている。逆に言えば、その後の相場でチャンスが訪れるハズだが…。
  • iTraxxの直近での上昇はかなり異常な状態。不思議なのは、現物社債にそれほど極端な動きがないこと。敢えて理解するのであれば、トップライン企業のファンダメンタルズはしっかりしているという意味だろうが…。
  • 相場には4段階あると考えている。急落後から順番に、回復、楽観、疑念、そして失望とステージが循環する。現在は疑念の段階に来ていると考えており、今後の展開次第で大きな収益機会もあるだろう。

● 他にもHF規制の問題についてや、HFと投資家との関係、デューデリの話など色々あったのですが、ここでは主にマーケット関係に絞っておきました。なお、蛇足かもしれませんけど、「収益機会がある」というのは、あくまでもHFを運用する、もしくはHFに投資する立場からの見方です。ロングオンリーとは全く視点が異なっているので、為念(^^;。

● ヘッジファンドが全て正しいなんて寝惚けた考えは無いのですけど、ある一つの大きな投資主体の見方として聞くのは、頭がとてもリフレッシュできました。

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騰落レシオとTOPIX

● 前週末時点で25日騰落レシオは、68.58%と一段と下落。25日騰落レシオが70%割れとなるのは、昨年12月2日に66.18%を記録して以来なので、ほぼ半年振りの低水準ってことになります。

● 一般的なテクニカル分析の「教科書」通りだったら、25日騰落レシオの70%割れは一つの目安になる水準。また、グラフをご覧頂いても分かるように、あくまでも経験則としての話ながら、この水準は一つのキーポイントになっていることは間違いなさそうです。グラフを見る限りでは、130%で積極買いすることは賢いとは思えないし、逆に80%割れを売り込むのも賢い手法とは思えない、って感じを受けますね。

● ただ、問題は「買い」に行くかどうかってこと。これは、騰落レシオだけで判断するのは無理があるし、テクニカル指標だけに頼るのも「何ともなぁ~」って感じがあるでしょうね。外部環境などを勘案してってことになるのが普通なんですが、それをやってしまうと、動くに動けなくなるのも事実。この葛藤のなかで、何とか行動を決めなきゃあ仕方ありません(^^;。この辺は、それぞれ各自の自己判断でやってもらうしかないのですが、たとえ、判断が間違った場合であっても、ある程度の「受け身」が取れる範囲で入る、ってことだと考えています。

● 週明け相場の「反発力」には密かに注目しておきます。「反発力」が予想以上に弱ければ、水準としては大体OKとしてもタイミングが合っていないことになります。逆に、ソコソコの「反発力」を感じられる展開ならば、比較的素直にテクニカル指標の示唆に従おうかな…と(^^;。

騰落レシオとTOPIX ● 今日の大幅な相場下落を受けて、25日騰落レシオは86.82%まで下落。これは3月2日に85.85%だった時以来の低水準ってことになります。テクニカル分析の教科書などでは、目安として25日騰落レシオの80%割れ等を指摘するものが多いのですが、そろそろ水準的にも近くなってきた印象です。

● もちろん、テクニカル指標のホンの一つが何かを示唆したからと言って、それだけで投資判断するモノではありません。でも、そろそろ心の準備ぐらいはしておくかな、って感じは持ち始めています。まぁ、真面目に海外事情がどうのこうのや、為替がどうのこうのを考えると、なかなか素直にはパッと動ける状況ではないんでしょうけどね(^^;。

● 大引け後に市場筋の色々な情報を見聞きしていると、あちこちの外資系証券会社が、欧州株を格上げしているようですね。売られ過ぎ等々の判断があるようです。ただ、某米系証券のレポートを読むと、欧州株が格上げされる一方で、そちらにアロケーションを持っていく分だけ削られたのは、実は日本株だったりします(^^;。

● まぁ、日本株に魅力が欠けているのは、多分、世界中の多くの投資家がそう考えているでしょう。ホームマーケットの日本人ですら、そう考えている向きは少なくないのですから…(^^;。実際にレポートを書いているストラテジストにしても、全世界で100%という決められた配分のなかでやり繰りするんだったら、外されるのは、一番積極的な魅力に乏しい日本株となるのも分かる気がします。ま、それでも、依怙地になってでも日本株の可能性を追求したいんで、ここはじっくりと、買い場を探す準備です。

● 日本時間で今朝早朝、MSCI Barra から5月の定例指数見直しの発表がありました。MSCI Barra の正式リリースはこちら(PDFファイル)です。リバランスは5月26日終値基準で実施されます。

● 事前からある程度予想されていた通り、今回、日本株に関しては、新規採用も削除もありませんでした。1年間のスケジュールとしては、5月の見直しが一番大きな動きになることが多いのですが、今回は、すでに第一生命は Early Inclusion で指数に追加されていることもあって、もしあったとしても、中小型株の端っこの方だけだろうと考えていたのですが、それもありませんでした(^^;。

● ただ、個別銘柄ベースでFIF変更や株数変更はかなりの量の変更があり、これが個別、全体に影響を与える可能性はあります。ただ、FIF変更や株数変更の詳細は、MSCI Barra では有料ライセンス情報なので、かなりお高いライセンス契約をしていないと見ることが出来ません。もちろん、個人ベースでどうのこうのという金額ではありません(^^;。そのため、ここでは一切の詳細は書けませんのであしからず。

● もっとも、それだけでは面白くないので、複数の市場関係者から教えてもらった情報を元に計算すると、市場全体としては、日本株からはかなりの規模での資金流出になる見込みです。計算を間違えてないとすると、ざっと1000億円強程度の資金流出が予想されます。FIF引下げなどの影響もあるのですが、大きいのはイスラエルが指数に新たに採用されることによって、相対的に日本株全体のウェイトが下がる影響です。米国株なども同様に資金流出になる見込みです。もちろん、個別には資金流入になる銘柄もあると予想されるんですが、全体を計算すると、という意味です。追々、各種メディアにも、この手の情報が流れてくると思います。

● なお、蛇足の蛇足ですが、資金流出があるからといって、相場が下がると言うつもりはありません。現時点でデータを揃えて計算すれば、誰もが同じような結果を得られる話なんです。相場がその通りに動くんだったら、誰も苦労しませんって…(^^;。要は、皆が認知していることを自分も知った上で判断する、ってことだと考えています。

米CNBC動画 - NYダウ1000ドル安局面 ● 米CNBCのサイトに、NYダウが5月6日(NY時間)に一時、前日比で1000ドル安近くまで急落した時のリアルタイム画像がアップされています。もちろん、全て英語ですが、雰囲気は十分以上に分かって頂けると思います。さらに、英語が分かれば、如何に異常な事態だったのか、その異常さがより分かると思います。

● CNBCのJim Cramerが叫びまくってます(^^;。まさにNYダウが1000ドル近く下げた局面をリアルタイムで伝えています。保存版ですね、ホンマ。しかし、あの瞬間にP&Gのチャートを出していたCNBCは凄いというか…。

● 動画は、こちら("Cramer Sees Error In P&G Share Pricing")と("Dow Drops on Greek Protests & Trading Error")からリンクできます。初っ端にCMが入りますが、その後が本番です。

● 前者はNYダウがまさに1000ドル安に接近したところ、後者はそこから一気に500ドル安まで戻ったところです。偶然かもしれませんが、どちらでもP&Gのリアルタイムグラフを取り上げているのは凄いです。

● 昨晩(現地時間で5月6日)のNY株式市場では、トンでもないことが起こりました。一時、NYダウが前日比で1000ドル近くも急落した後、アレヨアレヨと戻ったのです。最終的に大幅安は大幅安だったものの、それにしても、まれに見る乱高下の1日でした。

● その原因の一つ(全てではない!)として、大口の誤発注があったと伝えられています。この辺は色々なメディアでもニュースが流れているので、詳細はそちらにお任せするとして、ここでは記録として日中足等を掲載しておきます。

NYダウ四本値
始値高値 安値終値前日比 前日終値
5/710,862.2210,925.869,787.1710,520.32 -347.8010,520.32

● さらに、として、NYダウの日中足と誤発注があったと伝えられているP&G(PG)株の日中足(出典:Yahoo! Finance)を付けておきます。

NYダウ日中足P&G(PG)日中足
NYダウ 日中足 P&G 日中足
(出典:Yahoo! Finance)

● 見れば見るほど凄いですね。なお、色々な報道によると、NYSEはこの急落局面での取引を「取り消す」と表明しています。この辺の詳細も、各種報道をどうぞ。

● オーバーナイトでの欧州市場、さらにNY株式市場の波乱を受けて、今日の東京株式市場は大幅続落。日経平均終値で -3.10%(10,364.59円、-331.10円)でした。瞬間風速ではもう少しエグイところもあったのですが、それでも指数で2%超の下落(上昇)は、「大幅」という枕詞に値するでしょうから、大幅安は大幅安。

騰落レシオとTOPIX ● メディアは「きれいに聞こえる事後説明」に忙しいようなので(^^;、全て急落の原因をギリシャに責任をおっかぶせる格好になっているものの、ギリシャ・ショックだけが全てではないってことは、多くの市場関係者は分かっていると思います。まぁ、その辺の事情については他のサイトに譲るとして、何はともあれ、騰落レシオの水準をチェックしておきましょう。

● 右グラフは、いつも通り、TOPIXの推移と25日騰落レシオの推移をグラフにしたものです。本日(5月7日)終値時点で、25日騰落レシオは97.66%まで下落。25日騰落レシオが100%台を割り込むのは、3月8日に大台乗せとなって以来なので、ちょうど2ヶ月ぶりの水準ってことになります。ただ、騰落レシオとして見た場合、まだ「低水準」とは言い辛い状態。数字からすると「中立」だし、敢えて言葉にすると、「約2ヶ月間近く続いた過熱状態が、ほぼ解消した」程度に過ぎないのです。

● グラフをご覧頂ければ分かりますが、25日騰落レシオをシグナルと見なして「買う」のであれば、少なくとも90%割れの水準、もっと言えば80%割れ水準が欲しくなります。

● 今後、値上がり500銘柄/値下がり1000銘柄が5日間続けば、25日騰落レシオは、来週金曜日に 76.47%まで下落する計算になります。まぁ、さすがにここまで来れば…ってことでしょうけど、「↑500/↓1000」ってのは、かなり弱い相場。そしてそれが5日間も継続した暁には、それこそ世の末みたいな雰囲気(^^;になってしまうでしょうから、そこまではちょっと考えにくいところ。

NT倍率の推移 ● もし来週、ずっと値上がり/値下がりともに750銘柄ずつのチャラ相場だったとすると、金曜日に25日騰落レシオは、87.08%まで下落する計算。まぁ、この辺が一つの考え場所かなと想定することにしています。

● 今日はもう一つグラフを添付しておきましょう。左側グラフはNT倍率の推移です。今日だけの話ではないのですが、4月上旬頃に11.25近辺の下値支持線を割り込み、少しずつトレンドに変化の兆しが明確になりつつあります。NT倍率は「日経平均÷TOPIX」なので、これまで相場牽引役として突っ走ってきた輸出系銘柄、値嵩株中心の展開に変化が出ていることを示唆しているように思えるのです。

● もっとも、だからといってギリシャ危機の足元を考えると、ここで銀行株を狙うって動きには、到底なれません(^^;。気持ちとして、そちらの方向には行けませんよねぇ~。特にJGBを死ぬほど抱え込んでいる日本の銀行は、かなり偏ったソブリンリスクを抱えているのですから…。

● NT倍率の変化が、相場に直接的に何かをもたらすってことはないかもしれませんが、気になるテクニカル指標の一つとして、ちょっと頭に入れておきましょう。

● 毎年、日本がGWで遊び呆けているとき(^^;に発表があるパターンなので、「そろそろかな?」と考えていたら、やっぱり来ました。MSCI Barra の5月定例指数見直しは、日本時間で5月12日(水)の早朝に発表される予定です。

● MSCI Barra からの正式なリリースはこちら(PDFファイル)からどうぞ。

● 既に大部分の方々が理解されていると思いますが、MSCI Barra の場合、5月と11月の定例四半期見直しがメジャーで、8月と2月は微調整リバランスです。つまり、今回の5月リバランスは、ソコソコ大きなものになる可能性があります。また、良くあるパターンとしては、5月は11月よりも規模が大きく、年間で一番大きなリバランスになる場合が多いのです。もっとも、第一生命は既に Early Inclusion でMSCI Barra に入ってしまったので、それ以外ってことになりますけどね。

● 追々、証券各社から銘柄入替えなどの予想レポートも出てくるでしょうから、注目しておきましょう。もっとも、過敏になり過ぎてもロクなことはないので、指数ヲタク系のイベントとして楽しむ心の余裕をお忘れなく!

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