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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

NT倍率 ● 1月SQも目立った波乱なく通過し、日本は成人の日を含めた3連休。年末から年初の日本株相場は、それなりに世界的な出遅れ感を解消する相場展開でした。

● もっとも、外資系証券を中心とするトレーダー仲間と話をすると、ちょっとやそっとの上昇相場では追いつかないほど、日本株に対する世界的な興味は薄らいでいる印象があります。まぁ、日本国内でも、その辺に出ている投資関連の雑誌などを見ると、あっちでもこっちでも日本株よりも新興国へ如何に投資するかを競うような企画ばかり。まぁ、天邪鬼な私としては(^^;、これだけあっちでもこっちでも新興国と叫んでいることそのものが、ソロソロ、逆が起こるタイミングなのかもしれないなと敢えて考えるようにしています。かなりやせ我慢ですけど…(^^;。

● せっかくの休みですし、NT倍率と騰落レシオについて現状把握。右上グラフはNT倍率の推移です。先週は、年明けのリターン・リバーサルが効いた感じでNT倍率がジリ貧だったものの、全体として、NT倍率の上昇傾向に大きな変化はありません。年が替わってリターン・リバーサルが効くのは、January Effect(1月効果)と同じで「良くある話」。これが続くのかどうかは、実際のところ、あと2週間ほど経過観察しないと分かりません。ただ、個人的には、リターン・リバーサルは基本的に「割安が割安でなくなったら終わる」ので、物色の流れが変化していないのであれば、これは一巡してしまえば終わりになると考えています。

● 一方で、本気で物色の流れが変化しているとなると、そのシグナルの一つとして、これだけ長期的な上昇トレンドが続いているNT倍率に変化が発生する、ということだと認識してもいるんです。NT倍率そのもので売り買いするワケではないけど、シグナルの一つとして、この先も注意して眺めておきます。

騰落レシオとTOPIX ● 次のグラフは、25日騰落レシオとTOPIXの推移。1月6日時点で 127.64% まで上昇し、「そろそろ、えぇところ」近辺まで来ているのは事実。

● この先、12月頭の頃の数字が計算から落ちていく格好になるので、騰落レシオとしては、ここからの急上昇は考え難い状態になってきています。相場上昇が継続したとしても、騰落レシオは115~120%近辺で高止まりする可能性が高く、750銘柄ずつの上昇/下落が続けば、騰落レシオはしばらく115%近辺での高止まり。一方、抜ける数字との相対比較から、もし足元の相場が数日下落すると(↑500、↓1000なら)、騰落レシオは今週中にも100%割れの水準まで下落することになります。まぁ、どちらにしろ、騰落レシオだけで売買するのは無理があるので、頭に入れておきながら、他のテクニカルなシグナルを加味して考えることになりそうです。

● もうひとつの大きな話題、JAL(9205)の件については、何か書くか考えておきます(^^;。それにしても、Yahoo!知恵袋などを見る限りでは、如何にJAL株を優待券狙いで保有していた個人投資家が多いかが分かります(^^;。バカ高い優待券になりそうですネ(完璧に他人事…(^^;)。

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