このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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● 泣いても笑っても、東証の新取引システム、arrowhead が稼動する1月4日大発会までホンの少し。投資家としては、多くが色々な面から東証 arrowhead について認識していないといけない時期ですが、何となくそうなっていないようで心細い感もあります。まぁ、それもこれも自己責任原則と言われればその通りなんですけど、せっかく年末ってことで相場も閑散小動きなので、少し想像力を加えながら arrowhead 後に気を付けることについて、ホンの少しだけ書いておきます。

● 東証 arrowhead が稼動すると、通常の注文執行がえらく素早く約定されるようになり、なおかつ、場合によってはコレまで以上に「ディープ」に株価インパクトが発生する可能性については、誰もが想像していると思います。特に板が薄い銘柄について、成行注文はこれまで以上に慎重に対応する必要があるのも、98%の方々が認識しているハズ。注文執行・約定が素早くなるのは、間違いなくユーザーにとってメリットのある話ですが、一方で、これまでと環境が少し異なるのは、ちゃんと意識する必要があります。サンフランシスコのケーブルカーのような路面電車に飛び乗るのは可能だったとしても、新幹線でそれをやるのは不可能って、小学生だって分かる話。もしそれをやる向きが居たら、考えられないほど非常識な無知か自殺志願者ってことです(^^;。少なくとも、自らがそうならないようにしないと…。

● ネット証券が独自サービスとして提供している(取引所が提供しているサービスではない)注文形態の一つに、「逆指値」と呼ばれる注文方法があります。詳細な説明はネット証券のHPにあるのでそちらを参照(マネックス証券)して頂くとして、要するに、『ある指定した株価まで上昇(下落)したら買い(売り)を執行する』という注文形態です。「上昇して買い、下落して売り」というのが普通の指値と逆なので、逆指値といわれるもの。他にもロスカット注文などの呼び名もあるし、カブドットコム証券のHPには『特許第3875206号』なんて記述もあるので、同社が何らかの特許を保有しているのかもしれません。いずれにしろ、ネット証券系では非常にポピュラーな注文形態だし、機関投資家の世界でも、自動執行ではないにしろ、ロスカットポイントを決めるというのは日常的な行動です。

● この注文形態では「ある指定した株価」というのがミソ。ここの値段がホンの瞬間風速でも付けば、逆指値は有効に変化して発注されてしまいます。逆指値を成行で執行するように指定していれば、その瞬間風速に一気に巻き込まれるリスクが考えられます。一方で、逆指値を指値執行と指定していたら、空振りしてしまうとロスカットにならない、という逆のリスクもあるので、悩みどころ。このリスクは現状でも存在するのですが、東証 arrowhead が稼動すると、この「瞬間風速」がどう変化するのかが、よく読めない点があるんです。

arrowheadロゴ ● 詳細は省略しますが、全体の約定に関するスピードが半端じゃなく向上することに加えて、「連続約定気配」の新設もあって、大口注文が入ったときに株価が変動するのに掛かる時間が、arrowhead では相当に短縮されることが予想されます。これまでは、大口注文が入ったのを画面で見て、「おっ、これは逆行くチャンス!」とか「ヤバイ、取消!」といった行動があったのが、arrowhead ではほぼ不可能。なんせ、人間の瞬きの間に何回も値が付いてしまう計算ですから…(^^;。

● そうすると、大口注文が入って板が瞬間的にスカスカになったところで、瞬間的に逆指値で指定した株価が付いてしまい、そして逆指値が執行されてしまうリスクがあります。先日、南アフリカランドで異常値が付き、それがもとでストップロスが一斉に執行されてしまってえらい大騒ぎになった(コメルツ銀行が処分された)ことがありました。株式の場合、あくまでもマーケットで値段が決まる仕組みなので、そこまでの異常値は考え難いのですが、それでも、これまでより株価がブレる可能性については、無いとは言えないのが本音。そうなると、瞬間的にスカスカになったところでトリガーされた逆指値による「寝惚けたような」注文がふわぁ~っと約定されてしまう可能性も、無いわけでは無いんです(^^;。

● もちろん、この辺はあくまでも想像でしかなく、実際には「やってみないと分からない」の典型例です。ただ、投資家として気をつけておく必要があるのが、年を越えて、妙な逆指値等の注文を漫然と出し続けておかないこと。取引システムが変わることで、影響度の大小は別にしても、環境が変化することは間違いないのです。リスクについて知っておくとともに、それなりに想像力を使って、自らが怪我をするリスクを減らしておくのが当然の行動。環境がこれまでと同じであったらそれでOK。逆に、怪我してから「知らんかった…」では済まないのです、ホンマ…。

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東証の新取引システム、arrowhead が稼動するまで少し。証券各社や東証のシステム担当者は正月返上状態でしょうけど、投資家サイドだけではなく、実際の現場から見ても、まだまだ「やってみないと分からない」ことがたくさんあります。今回は、そのなかでも証券会社の株式取引に関わるコストについて少し書いてみます。投資家から見れば直接的に支払うコストではないのですが、場合によっては、将来的に委託取引手数料が引き上げられる可能性もあり、その意味で影響を与えるかもしれない話です。

arrowheadロゴ ● まずは東証HP内、「新システム導入に伴う取引参加料金の見直しについて」をご覧頂きましょうか…。この"取引参加料"は、証券会社が東証などの取引所において取引することについて支払うコストのことです。ショバ代の一種ですね(^^;。投資家が直接的に支払う費用ではありません。注目して欲しいのは、これは「注文件数」に対するコストで、「約定件数」に対するコストではない、という点です。要するに不出来注文(含取消注文など)に対しても、証券会社にとってはコストが掛かっているってことです。

● そのなかの項目に"アクセス料"というのがあるのですが、これが意外に影響を与える可能性がある要素です。現在のシステムだと、月間注文件数が400万件超の場合、一律で660万円でした。つまり、400万件のところで注文1件の注文あたり1.65円のチケットコストとなり、そこから上は、注文件数が多ければ多いほど、注文1件あたりのコストはかなり下がる構造になっていました。ところが、arrowhead の導入とともに、この料率テーブルが変更され、注文件数の打ち止めはなくなり、スライド制に変更になります。具体的には、例えば月間注文件数が1000万件だったりする証券会社は、これまで上限打ち止めのおかげで、注文1件あたりのコストがかなり低く抑えられていたのが、今後は注文件数スライド制に変更になることで、そのメリットをかなり失うことになるのです。

● まぁ、もともとこの手の料金体系としては、量とコストはある程度比例しているのが当然と言えば当然なので、このこと自体は仕方が無い話なんでしょう。しかし、それなりのサイズの証券会社、特にハイ・フリクエンシー・トレードを頻繁に実施する顧客を抱えている外資系証券や、小口注文が多いネット証券にとっては、デメリットとなる可能性が大きく、さらに、そのデメリットがどう最終投資家サイドに反映される事になるか(委託取引手数料値上げ?)は、やっぱり「やってみないと分からない」んです(^^;。

● 実際問題、月間注文件数が400万件と言われても、それがどんな規模なのか良く分からないと思います(^^;。かのライブドア強制捜査事件(2006年1月)をきっかけに、東証が一時取引停止に追い込まれたあと、しばらく注文件数/約定件数が発表されていた時期があったのですが、現在はそれは無くなったようです。あの頃で、注文件数は1日600万件とかありました。当時、約定件数が1日400万件で取引停止なんて事態だったのですが(当時の東証リリース)、その後、東証のシステムも順次増強され、現在では、注文件数で1日2000万件超の能力がある状態になっています(直近までは調べてないけど、2年前でこのぐらいだった)。

● 現在の注文件数や約定件数が発表されていないので、あくまでも想像するしかないのですが、東証の取引参加者で、マーケットシェアから考えると、最も大きな証券会社で10%弱程度という点から考えると、毎日、約定件数で数十万件あってもおかしくありません。注文件数はその2倍とかになるのが普通なので、月間で見ると、1000万件超ある証券会社がいくつも存在していてもおかしくありません。TOPIXバスケットで1500銘柄程度入っているのは不思議では無いし、それを毎日何回も何十回もトレードしていれば、注文件数、約定件数ともにあっという間に1日で数十万回。月間ではその20倍です。ネット証券も含めて、そういった証券会社にとっては、今回のテーブルの改訂は間違いなく値上げになります。

● この話を書いても実感が沸かないかもしれませんが、証券会社にとっては、難儀な問題を抱えています。これまでもそうですが、証券会社は注文が約定しない限り、委託取引手数料は徴収できません。一方、不出来注文、取消注文などについても、証券会社にとっては費用が発生しているのです。これまでは、ある意味で不出来注文や取消注文については、コストを抱いてしまっても仕方が無い、という状態だったのでしょうけど、これがどう変化するかです。まぁ、しばらくは現状維持だとは思いますが、最悪のケースになれば、不出来注文や取消注文については、コスト負担という考え方が出てくる可能性も有り得るでしょうね。そうなれば、余計にマーケットは冷えるだろうし、そうすれば余計にコスト負担が辛くなるだろうし…。悪循環です。

● そんな悲惨な事態が発生しないことを祈っていますし、現時点では、可能性は比較的低いとは思うけど…。ネット証券なんかでも、成行注文と指値注文の手数料差をもっと大きくしたくなる可能性は有り得ますね。

NT倍率の推移 ● 世間一般はクリスマスイブ。まぁ、自分の身の回りでは、だからと言って、何がどうなるってことは全く無いんですが、バブルの頃は、それはそれは色々と凄かったのは覚えています(^^;。貧乏学生までが見栄張ってスィートルームの予約なんてことをやっていた時代でしたから…(^^;。ここ最近の相場やら経済状況を見ていると、もう、こんな光景は日本では二度と見られないのかもしれない、なんて考えてしまいます。可能性としては、中国がそうなる(なっている?)んだろうけど、日本にその順番は二度と回ってこなかったらどうしよう?

● まぁ、そんなどうでもえぇ雑談はこの辺で(^^;。NT倍率が再び上昇基調を強めています。終値ベースでみると、NT倍率はこれで5日連騰。これまでに直近高値は12月14日の 11.4178 だったのですが、21日にこの水準を上抜けて、今日は終値ベースで 11.5319 まで上昇。右上グラフをご覧頂けると一目瞭然ですが、長期的な強い上昇トレンドが継続中。

NT倍率の推移(長期) ● 左側のグラフは、もっと長期のNT倍率を描いたものです。1999年夏に12倍を割り込んでから、ずっと10倍前後の推移が続いていたのが、足元の1年少しの間に大きく変化しているのが見て取れます。1999年夏前に一度、瞬間風速的に12倍を割り込だのは、1993年11月のこと。正確には、11月2日に終値ベースで 11.9499 を記録して12倍を割り込んで、11月22日に 11.6378 を付け、その後、ほぼ年内はずっと12倍割れで推移することになりました。

● 1993年といえば、8月に細川連立政権が成立して自民党支配が崩れ、米が初めて輸入された年。レインボーブリッジが開通したのも"ドーハの悲劇"も1993年。他にも今年(2009年)と1993年の類似性については、色々な面であちこちで指摘されている通りです。

● 偶然かもしれないのですが、NT倍率でも「変化」という観点からは、相場のなかで何らかの地盤変化が起こっている可能性は否定できません。ここで分析というほどの分析は出来ないし、まぁ、やるつもりもないんですけど(^^;、現時点で答えが分からなくても、あとで振り返って「あっ、そうか」は良くある話。足元で変化の全てや理屈の全てが分からなかったとしても、頭の片隅には入れておきたい要点です。もっとも、1993年のスパイク的な下落は、こうやって長期スパンで見ると、本当にスパイク的なもので、トレンドを変化させるものではなかったんですけどネ。

1993年と2009年の日経平均 ● というわけで、1993年と2009年の日経平均推移のグラフのアップデートが右側。年間の立会日数が違うので、多少のズレはあるのですが、高安のタイミングはかなり似通った1年だったことが分かります。今年の場合は、最後の最後になって、上昇基調が強まっている点は、1993年とは違った方向にも見えますけどネ。

● 来年からは、東証arrowhead がスタートするし、相場がどんなスタートを切るか少し楽しみにしています。ただ、ストラテジスト諸氏が書いているほど楽観視はしていないんですけど…(^^;。

● ちなみに、今年の大納会は例年通り12月30日ながら、半日立会ではなく、全日立会になります。そして、立会後に東証に石川遼選手が来るそうです(^^;。東証からのお知らせは、『「2009年大納会」について』からどうぞ。なお、大発会は同じく例年通り1月4日で、こちらも全日立会。『「2010年大発会」について』からどうぞ。

東証の新取引システム、arrowhead が来年大発会から稼動するのは、もう多くの方が認識していないといけない時期ですが、何となくそうなっていないようで心細い感もあります。特に、一般的なメディア報道を見る限りでは、経済専門誌などですら、まともに取り上げられない状態。「コレで大丈夫なんか?」という一抹の不安が心をよぎるし、知らなかったら知らない方が悪い、ってことなんでしょうか…(^^;。一個人としてこの段階で出来ることは限られているのは事実だとしても、それなりに起こることを想像して、心の準備をしておくぐらいのことは、最低限必要かなと…。

● ホンの少しだけですけど、例えばGoogleニュースで「アローヘッド」で検索するだけで、多少はそれっぽい記事が見えて来ると思います。さらに、今日はロイターが「特集」っぽいことをやって、記事をいくつかリリースしています。相場がこれだけ閑散で動きに乏しいなかだけに、まだご存知無い方々は、下記に抜粋してみました。

● 東証HP内には、arrowhead 関連のまとめページ、『arrowheadスクエア』 もありますので、こちらも目を通しておいた方がよろしいかと…。いざと言う時に慌てるぐらいなら、少なくとも心の準備ぐらいはしておいた方が良いと思いますヨ!

日経平均日中足 ● 今日の相場は朝方から「超」が付く小動き。三菱UFJ(8306)の増資分がTOPIX等の指数に算入されるイベントがあったので、もう少し動くだろうと考えていたし、実際に最後の最後で少し動いているのは、右の日経平均日中足(出典:Yahoo! JAPAN Finance)でもご覧頂けると思います。ただ、前場の値幅は27.71円だったし、後場に入ってからも中盤までの日中値幅は20円程度と見たことが無いぐらいの小動き(^^;。

● 日経ニュースによると、今日の日中値幅の32.02円は、「1986年2月21日の29円以来、約23年ぶりの小幅な値動き」(http://www.nikkei.co.jp/news/market/20091221m1ASS0ISS16211209.html)とのこと(^^;。さらに、東証1部の売買代金は9835億円どまり。これは今年1月19日以来の低水準で、とにかく見所に欠ける1日でした。もっとも、これだけ閑散になってしまうと、逆に何か書きたくなってしまうので、それだけ「意味」がある1日だったのかもしれませんが…(^^;。

● 記録のために、今日の日経平均4本値です。すごいでしょ!

 日経平均   始値:10196.71 高値:10215.49  安値:10183.47 終値:10183.47 (+41.42)

arrowheadロゴ 東証の新システム、arrowhead が来年大発会から稼動するまでに約3週間。その割には、色々な個人投資家の方々と直接お話をしたりメールでお話をしたりしても、意外に知らない方々が多いことにびっくりします。東証の広報不足もその要因でしょうけど、決してインパクトがゼロのイベントではないので、投資家サイドとしても、それなりの心構えと準備が必要に考えています。

● 一方で、「デイトレーダー全滅説」といったような過激で根拠に乏しい話が飛び交っているのも、まぁ、ご愛嬌(^^;。環境が変化するのは事実なので、その対応が出来なければ滅びる運命というのは、それこそ恐竜の時代の前から真実だとしても、それだけでデイトレーダーが全員、生き残れないというのは、あまりにも極論。誰にとっても変化と対応は必要でしょうけど、全員が一夜にして滅びるほどの環境激変ではありません(^^;。現状では、東証よりも大証の方が、約定にしろ板にしろ、レスポンスが相当に速いことは、実際にトレーディングをされている方は理解しているでしょう。だからと言って、大証銘柄のデイトレーディングが不利なんて、誰も言いませんよネ(^^;。今回はそれよりもかなり環境変化は大きくなるでしょうけど、だからと言って、対応出来ないほどではないハズ。そもそも、システムが速くなって困る向きなんていないんですから…、ホンマ!

● ただ、一つ留意点があります。それは、皆さんが取引しているネット証券が新システムに対応しているかどうかに留意が必要ということ。それなりの規模の会社だったら「対応していない」という回答はないでしょうけど、対応度合いには差が出てくる可能性があります。証券会社側にとっては、かなり重たい設備投資になっているのですが、せっかく東証のシステムが最新化されるのだから、それに対応できる証券会社を選ぶのは、ユーザーとしては当然。年内の立会日数はあと2週間程度ですが、大発会から突然切り替わるのですから、事前に色々と下調べをしておいて損はないと思います。もし、新たに口座設定したり預かり資産を移すんだったら、ちょうど年末というキリの良い時期ですしネ。

● 「アフィリエイト」サイトではないので、敢えてどのネット証券がどういった対応をしているかは書きません。ただ、個人的に色々と各社の「お知らせ」を比較しているだけで、例えば、arrowhead の特徴の一つの「フル板」が見れるかどうかについても、対応度合いに温度差があるような気がします。もちろん、得られる情報量が多いに越したことは無いにしても、それはスピード(データ量)とのトレードオフになるのは、簡単に想像できます。データが多くなればなるほど重たくなるのは当然の話で、その辺のバランスが各社のトレーディングシステムによって差異が出てくるのではないか、とも考えています。

● 注意点として、多くの証券会社で arrowhead 対応の新システムが使えるのは1月3日とか、1月4日大発会当日といった状況。実際のところ、「やってみないと分からない」が多くなりそうです。そのため、投資家・ユーザーサイドとしても、気持ちの準備とともに、いざという時に備える「コンティンジェンシー・プラン」が必要になりそうです。何も起こらなければそれで結構なことだし、何か不都合が発生しても慌てないだけの準備は、出来れば年内にしておいた方が良さそうです。

● 前2回の『東証arrowhead稼動で変わること』は以下です。こちらもご参考に。

● また、東証HP内のarrowhead 関連のまとめページ、『arrowheadスクエア』 がありますので、こちらもご参照を。

1993年と2009年の日経平均 ● 12月メジャーSQも終了し、外資系証券では一気に年末ムードが高まる時期になりました(^^;。実際、12月SQ終了とともに本国に帰国してしまう外国人スタッフは非常に多く、今週からはオフィスも閑散としてくることが多いのです。

● 多くの外資系証券では11月か12月が決算月で、今年の成績はほぼ確定済み。今は「やっても成績に勘案されない」時期です。なので、どうせやるなら来年になってから、というムードが漂うのは避けられません。アプレイザルと呼ばれる成績評価も終わっているだろうし、それに伴う最も重要なボーナス交渉なども山場を越えた状態。また、クリスマスシーズンってことで、何か重要案件をやろうにも、本国のお偉いさん方々も休暇で居ないとなると、「まぁ、来年になってからでえぇか…」となるんです。そして、日本人スタッフは落ち着いて年賀状書きにいそしむ、というのがこの時期、例年恒例のパターンです(^^;。

NT倍率の推移 ● というわけで、12月メジャーSQまでのテクニカル指標のフォローアップです。右上は『1993年と2009年の類似性』グラフです。どこを基点にとるかによって印象は若干異なるんですが(数日はずれて当然)、それでもグラフの格好や天井・底のタイミングがかなり似通っているのが見て取れます。政権交代だの何だの、色々と社会的にも類似点がある両年ですが、この調子だと年末まで同じような状態でなだれ込みそうな雰囲気です。

● 左は『NT倍率』の推移。昨年のリーマン・ショック前からをグラフにしているのですが、9.50近辺で底打ちして以降の上昇トレンドは、まだ確たる変化が見えない状態。ひたすら日経平均を牽引してきた大きな要因の一つ、ファーストリテイリング(9984)が少し止まりつつあるかなと思えたものの、それ以上に、三菱UFJ FG(8306)などを筆頭にした銀行株が駄目駄目マーク。結果的に、NT倍率は波を打ちながらも上昇傾向維持って感じです。

● 12月11日(金)のNT倍率は終値ベースで11.3754。直近のピークは10月27日終値の11.4045です。ここを超えてくるようだと、色々な意味で物色動向に大きな変化は無いってことを示していることになるし、もし届かないとなると、NT倍率ベースでダブルトップからトリプルトップを形成する可能性が出てくる雰囲気。テクニカル分析面からしたら、一応、それなりに注目しておきます。

デイリースポーツ写真 ● このところ、比較的真面目な相場ネタが多かったのですが、ど~しても避けられない話題が…。午後になってネット上に流れたニュースが、『阪神・赤星選手、現役引退』の話。「えっ、うそ?!」って言葉しか出てこなかったのですが、デイリースポーツにもサンケイスポーツにも、そのほかのメディアにも、そう出ているので、まぁ、間違いない話なんでしょう。ロッキーズのマット・マートン外野手(28)の阪神タイガース加入が報じられていたのですが、これが伏線だとは考えてもみませんでした。

● 右写真は、デイリースポーツに掲載されているものですが(直接"拝借"リンクしています)、2003年に優勝を決めたサヨナラ打の直後のシーンです。個人的には、これが一番、記憶に残っていますね。それにしても、かなり怪我というか首の故障の状態が悪いのは想像していたとは言え、残念です…。まだ33歳やで…。

● 前回からの続きです。東証arrowheadが来年1月4日の大発会から稼動することにより、売買制度にも色々な変更が予定されています。前回は制限値幅と更新値幅の変更について書いたので、今回は呼値の単位(刻み)変更について書きます。なお、前回のアップはこちらからどうぞ。

● 早速ですけど、前回と同様に、新旧対照表を作ってみましたのでご覧下さい。

株価 新・呼値単位 現行呼値単位
1 2,000円以下 15 bps 15 bps
2,000 3,000円以下 13 bps 517 bps
3,000 5,000円以下 510 bps 1020 bps
5,000 30,000円以下 103 bps 103 bps
30,000 50,000円以下 5010 bps 5010 bps
50,000 300,000円以下 1003 bps 1003 bps
300,000 500,000円以下 50010 bps 1,00020 bps
500,000 3,000,000円以下 1,0003 bps 1,0003 bps
3,000,000 5,000,000円以下 5,00010 bps 10,00020 bps
5,000,000 20,000,000円以下 10,0005 bps 10,0005 bps
20,000,000 30,000,000円以下 10,0003 bps 50,00017 bps
30,000,000 50,000,000円以下 50,00010 bps 100,00020 bps
50,000,000   100,000N/A 100,000N/A
注:bps=株価レンジ上限に対するティックサイズ(ベーシスポイント)
(出所:東京証券取引所HP、作成:虎年の獅子座)

● こちらもほぼ一目瞭然ですけど、ティックサイズがかなり減少していることが分かります。また、現在の呼値の刻みだと、3 bpsだったのが、次の基準では突然の20 bpsといった不具合があったのを、今回の改訂でかなりなだらかに修正していることも分かります。最大でティックサイズが10bpsというのは、何とか許容しなくちゃあいけない線でしょう。もっと早く手を付けるべきところだったのでしょうけど、ひとまず、妙な不都合が減るのは良い事です。

● ティックサイズが小さくなるということは、それだけマーケットインパクトが小さくなる可能性が出てくるわけで、投資家にとっては、間違いなく良い話です。また、ティックサイズが小さくなると、例えば2000円チョイの値段の株だったとすると、これまで5円刻みで値が付いていたものが、今後は1円刻みで値が付くことになるので、一値あたりに堆積する注文量は減ることが考えられます(前後に増えた値段に分散される)。そのため、上下5本値などをパッとみるだけだと、板が薄くなった印象があるかもしれません。ただ、これは値段の刻みが増加したから発生するもので、これまでも1000円超のところの刻みが1円になった時と同じで、最初は戸惑ったにしても、最終的に慣れてしまえば、逆に流動性が改善してインパクトが減少する効果を感じることが出来ると予想しています。VWAPトレーディングでも、ティックサイズに泣かされて、分厚い板で順番待ちで悶々としていたのは、多少はマシになるんでしょうかね。しかし、東証arrowheadの約定速度を考えると、「バババババッ・・・」と一気に1円刻みの値が付くんでしょうネ。ちょっと見てみたいような怖いような…(^^;。

● そうそう、前回同様に蛇足だとは思いますけど、もし万が一、東証arrowheadについて、まだ詳しくご存知ない方がいらっしゃいましたら、東証HP内に 『arrowheadスクエア』 という「まとめページ」があります。そちらもご参照を!

● 東証arrowheadが来年1月4日の大発会から稼動することにより、売買制度にも色々な変更が予定されています。売買システムが新調されることで、ITやシステム関係の方々は、テストや何やらで大変な年末・年始になると思います(^^;。ご苦労さまです。で、こちらはこちらで、実際の売買に関連する色々な変更について、復習と備忘録のために、書き記しておくことにします。全体の印象として、今回の修正では、あちこちに存在していた歪みを取り除いており、リセットするには妥当な変更って感じです。

● これらの変更点については、既に発表済みのものばかりですんで、全て東証HPで確認できます。細かい変更点は色々とあるんですが、実際に売買する方々にとって、一番影響が大きいのが、制限・更新値幅と呼値の単位変更だと思います。その中で、今回は制限値幅と更新値幅の変更について書いておきます。そして、第2回目で呼値の単位変更(刻み変更)について書きます。

● これらの件については、11月5日に東証から発表されている 『arrowhead稼働時における売買制度等の見直しに伴う業務規程等の一部改正について』 (PDFファイル4ページ目)に明記されています。このリリースにも変更される部分は掲載されているのですが、新旧対照表を作った方がわかりやすいかなと考えて、ちょっと挑戦してみました。皆さんもデータを適当に組み合わせて、使い易い部分を抜き出してスクリーンの横にでも貼っておいてください(^^;。

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株価 2010年1月4日以降適用 現状(2008年7月22日~)
制限値幅 更新値幅 制限値幅 更新値幅
1円以上 100円未満 3030% 517% 3030% 517%
100円以上 200円未満 5025% 510% 5025% 510%
200円以上 500円未満 8016% 810% 8016% 56%
500円以上 700円未満 10014% 1010% 10014% 1010%
700円以上 1,000円未満 15015% 1510% 10010% 1010%
1,000円以上 1,500円未満 30020% 3010% 20013% 2010%
1,500円以上 2,000円未満 40020% 4010% 30015% 3010%
2,000円以上 3,000円未満 50017% 5010% 40013% 4010%
3,000円以上 5,000円未満 70014% 7010% 50010% 5010%
5,000円以上 7,000円未満 1,00014% 10010% 1,00014% 10010%
7,000円以上 10,000円未満 1,50015% 15010% 1,00010% 10010%
10,000円以上 15,000円未満 3,00020% 30010% 2,00013% 20010%
15,000円以上 20,000円未満 4,00020% 40010% 2,00010% 20010%
20,000円以上 30,000円未満 5,00017% 50010% 3,00010% 30010%
30,000円以上 50,000円未満 7,00014% 70010% 4,0008% 40010%
50,000円以上 70,000円未満 10,00014% 1,00010% 5,0007% 50010%
70,000円以上 100,000円未満 15,00015% 1,50010% 10,00010% 1,00010%
100,000円以上 150,000円未満 30,00020% 3,00010% 20,00013% 2,00010%
150,000円以上 200,000円未満 40,00020% 4,00010% 30,00015% 3,00010%
200,000円以上 300,000円未満 50,00017% 5,00010% 40,00013% 4,00010%
300,000円以上 500,000円未満 70,00014% 7,00010% 50,00010% 5,00010%
500,000円以上 700,000円未満 100,00014% 10,00010% 100,00014% 10,00010%
700,000円以上 1,000,000円未満 150,00015% 15,00010% 100,00010% 10,00010%
1,000,000円以上 1,500,000円未満 300,00020% 30,00010% 200,00013% 20,00010%
1,500,000円以上 2,000,000円未満 400,00020% 40,00010% 300,00015% 30,00010%
2,000,000円以上 3,000,000円未満 500,00017% 50,00010% 400,00013% 40,00010%
3,000,000円以上 5,000,000円未満 700,00014% 70,00010% 500,00010% 50,00010%
5,000,000円以上 7,000,000円未満 1,000,00014% 100,00010% 1,000,00014% 100,00010%
7,000,000円以上 10,000,000円未満 1,500,00015% 150,00010% 1,000,00010% 100,00010%
10,000,000円以上 15,000,000円未満 3,000,00020% 300,00010% 2,000,00013% 200,00010%
15,000,000円以上 20,000,000円未満 4,000,00020% 400,00010% 3,000,00015% 300,00010%
20,000,000円以上 30,000,000円未満 5,000,00017% 500,00010% 4,000,00013% 400,00010%
30,000,000円以上 50,000,000円未満 7,000,00014% 700,00010% 5,000,00010% 500,00010%
50,000,000円以上  10,000,000N/A 1,000,00010% 10,000,000N/A 1,000,00010%
(#1)(#2) (#1)(#2)
注:#1=株価レンジ上限に対する%、#2=値幅制限に対する%
(出所:東京証券取引所HP、作成:虎年の獅子座)

● ご覧頂ければ分かるのですが、全体に値幅制限が拡大されている点が一つ。さらに、これまでは値幅制限が株価500円以上のレンジ(要するに普通の株)であっても、レンジ上限の7%~15%とかなりばらつきがあったのを、今回は14%~20%へと、ばらつきを少なくするように修正している印象です。値幅制限が拡大するのは、よりマトモなマーケットを運営する上では大事なことだと思うし、値幅制限などは、少なくとも先進国であれば、世界中を見渡しても無いマーケットの方が多いのです。その点を見ても、まぁ、全体としては、正しい方向に向かっていると評価するべきなんでしょう。制限値幅が全体に拡大していることから、ストップ高やストップ安が減る可能性はあるのですが、arrowheadの速度を考えると、ストップ高やストップ安に到達する時間は、これまでよりも速くなる可能性は考えられます。始まってみないと分からないですけどネ(^^;。

● なお、現在の値幅制限や呼値の単位は、東証HP内の 『更新値幅、制限値幅と呼値の刻み』 に掲載されています。

● 最後に、蛇足だとは思いますけど、もし万が一、東証arrowheadについて、まだ詳しくご存知ない方がいらっしゃいましたら、東証HP内に 『arrowheadスクエア』 という「まとめページ」もありますんで、そちらもご参照を!年が替わってから慌てても遅いですよ!

1993年と2009年の日経平均 ● 先週は1週間を通して反発。しかも、11月30日~12月4日の5日間で日経平均は941.07円(10.36%)も上昇しました。かなり意外感があったものの、メディアは何でも「ショック」と付けたがるだけで、ドバイ・ショックも、言葉から響くほどの大事ではなかった、ってコトかもしれません。まぁ、本当の意味の結果はまだ出ていないんですけどね…。

● せっかくの週末ですし、1993年と2009年の類似性についてのグラフをアップデートしてみました。グラフをクリックすると、拡大画像がご覧頂けます。幅はともかくとして、タイミングは春先の底打ちも、今回の底打ちも、かなり似通っているのが分かります。もちろん、今後、1993年と全く同じ動きをする根拠は何も無いとしても、グラフを単純に比較すると、タイミング的には、残り1ヶ月は基本的にもみあう印象があります。まぁ、こうやって書くと、そうはならない場合が多いのですが…(^^;。

● 目先的には、12月11日(金)がメジャーSQ。SQというのは、何かと相場の転機になることが良くあるので、ちょっとだけ気にしておくつもりです。

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