このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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● 先週末、11月27日に東証HP内に、『次世代売買システム「arrowhead」専用ページ』 なるものが公開されています。証券会社、特にトレーディングの最前線で戦う方々にとっては、これまでも何かと話題になってきたシステムですが、色々なスペックだけではなく、今回、板状況が動画で公開されており、これは証券会社関係者だけではなく、一般に売り買いする方々は一度は目を通しておくべきかと…。

● とにかくスピードが速いのです。板の状態のシミュレーションが掲載されているのですが、まず、それをご覧頂いた方が話が早いと思います。東証HPに掲載されているものをリンクします。東証HPでは、上記ページ内に『arrowhead稼働後の板の動き(シミュレーション)』として掲載されているもので、実際の板で成行注文が執行されるときの様子です。

■現行システム ---> 板の動き(動画=等速)
■arrowheadシステム ---> 板の動き(動画=約15分の1でスロー再生)
■arrowheadシステム(連続約定気配) ---> 板の動き(動画=約15分の1でスロー再生)

● ご覧頂くと一目瞭然ですが、「約15分の1のスロー再生」でも、肉眼ではまず見えません(^^;。なので、ホンチャンだと、瞬時に板が変化したように見えるのでしょうね。現状と比較すると、ワープってな速度ではありません、ホンマ…(^^;。

● これで何が変わるか?前々から証券関係者の間では予想されていることですが、特に短期筋にとっては、「板を見ながら売買する」というスタイルが通用しなくなってくる可能性が大きいと考えています。証券のディーラー筋などの間では、これまでは、大きな注文が入ったのを見て追随したりの売買が可能(相当に素早く動く必要があったにしろ)だったのでしょうけど、このシミュレーション動画を見るだけでも、arrowheadシステムになったあと、「板を見ながら…」が通用するとは思えないんです。「あっ」って時には、既に約定済みだし、実際に画面で大きな注文が入ったのかどうかを確認することすら困難になりそうです。もちろん、板を覚えていて、「○○円まで入ったのだから、××株の商いが成立したに違いない」は分かるでしょうけど、常にウォッチしている10銘柄ほどの板を、しかも常時変化する板を覚えるなんて、実際に何かに役立つのかどうかも疑問です。

● 一方で、これだけ約定が素早くなるってことは、情報処理に優れているシステムを使っている、主に外資系証券のプロップデスクや、超高速回転系ヘッジファンドにとっては、それだけエッジがつかめることになる可能性があります。ただし、それについていくだけの巨額な設備投資も必要でしょうけどね…。

● いずれにしろ、arrowheadシステムの導入でトレーディングスタイルが変化するのは間違いありません。このシステムは、2010年1月4日(月)に稼働予定です。

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1993年と2009年の日経平均 ● 2日前のアップ、『1993年と2009年の日経平均の動き、ホンマによく似ている…(^^;。』 と書いたのですが、今日の大幅安で、グラフはますます似てきてしまいました…(^^;。右が本日終値まで入ったアップデート版です。

● グラフをクリックすると、拡大画像がご覧頂けるのですが、タイミングと言い、規模と言い、まるで図ったような下落度合い。決して「ドバイ・ショック」を予見したのではありませんし(^^;、急激な円高を予見したのでもありません!(きっぱり)。でも、これだけ不思議な一致を見てしまうと、理由は何であっても、何かのつながりを感じてしまうのも避けられません。まぁ、そういった時期と理解しておくことにします(^^;。

● 米国市場が感謝祭の休みの間に発生した出来事。再開したところで、米国市場がどう反応するかが大きなカギです。

1993年と2009年の日経平均 ● 1993年と今年、2009年の類似性については、既に数多くの指摘があちこちで出ています。93年の夏の総選挙の結果を受けて、非自民・非共産連立政権の細川内閣が発足したのはこの年。短命政権に終わった細川政権から、再び自民党主導の政治が続いたものの、それが大転換して鳩山民主党(小沢民主党?)に政権交代したのが今年。実は1993年は記録的な冷夏で、深刻な米不足になったのですが、それは今年はありませんでした。

● あれやこれやと類似点をこじつければ、他にもいくつも見付かるのでしょうが、ここでは日経平均の動きだけを比較してみましょう。これも既にあちこちで指摘されていることですが、この1ヶ月ほどの低迷相場の影響があって、余計にグラフの形は1993年とそっくりになってきました。高安のタイミングもかなり似通っており、ファンダメンタル的な理屈はともかく、残り1ヶ月の相場を残すだけにしては、あまりの類似性にびっくりしちゃいます(^^;。

● この調子で行けば、もう少しスコンと下落して、あと12月は下がらず上がらずの展開、と"読める"のですが、さてどうなることやら…(^^;。ちなみに、その翌年(1994年)の日経平均は、やっぱり年央高で年後半はダレダレでした。ご参考までに、グラフはこちらからどうぞ。

● ちょっと付け足しっぽくなるのですが、この1993年の政権交代あたりの話については、三菱UFJ証券の著名ストラテジスト、藤戸氏が今年7月21日に書かれている 『「政権交代」が実現した1993年の研究』 が、とても詳しいです。ちょっと重たいファイルですが、一読の価値はあると思います。せっかくネット上で無料で公開されているんだし…(^^。

NT Ratio ● ここ数週間のあまりにも情けない相場展開にうんざりしている方々も多いと推察します(^^;。円高がどうのこうの、政治がどうのこうのと、色々な方向から"分析"と呼ばれる後付けの理屈付けはされるものの、「じゃあ、何がどうなったらえぇねん?」が全く見えてきません。これが相場の雰囲気を一番重たくさせている印象です。まぁ、理屈付けも必要なことでしょうけど、それだけでは先が見えないし、食っても行けません(^^;。ということで、連休ですし、今日は単純だけど基本的で、だから重要なテクニカル指標の確認。

● 右側はNT倍率の推移。週末前に銀行株がチョコッと買い戻しで上昇したり、ファーストリテイリング(9983)が押したりしたのはあったものの、NT倍率のトレンドには大きな変化は見られません。10月に9983/9984コンビ(ファーリテとソフトバンク)が、かなり日経平均を引っ張り、一方で銀行株などが両足に重りをつけたような格好になってTOPIXを押さえてしまったことで、NT倍率はヒョンと上昇したのです。しかし、グラフで見る限りは、直近の色々な調整で逆に中長期的なトレンドラインから上方乖離してしまった分が落ち着いた印象もあり、全体として、NT倍率のかなり力強い上昇トレンドには変化がありません。NT倍率のトレンド転換が、「いつ」と「何がきっかけで」発生するかが大きなカギになる状態には変化がありません。

騰落レシオ こちらは25日騰落レシオ(東証1部)とTOPIXの値動きをグラフにしたものです。上記グラフとX軸を揃えてないので(^^;、ちょっと見難いかもしれませんが、騰落レシオの絶対的なレベル感としては、「そろそろ、えぇところ」まで来ています。

● ただ、騰落レシオのクセとして、相場がズルズルと下落したり、継続的に上昇したりすると、底・天井の「ポイント」が見付けにくくなることが良くあるんです。今年1月~3月の下落局面でもそうでした。騰落レシオは、数字的には、1月後半、遅くても2月上旬までには「えぇところ」まで下落していたんです。でも相場は、その後もズルズルと下落し続けて、結局、反発に入ったのは3月SQ近辺で底打ちしてから。もし1月後半とか2月上旬に、「えぇところ」だけで買いに行っていたら、約1ヶ月は悶々とした日々を過ごしたことになるんです。もちろん、最終的には儲けることが出来たかもしれないんですが、こういった時は、往々にして、良くてチャラ切り。その後、GWに掛けて大きく上昇した相場の流れに乗れなかったであろうことは、容易に想像できてしまいます。

● "Having Said...."「そろそろ、えぇところ」の水準に来ている点を意識しながらも、タイミングを間違えれば儲からない厄介な位置に居ることを、テクニカル面からは、きちんと認識しておく必要があると考えています。ダッシュ出来るような準備も必要でしょうけど、人より一歩先に出ることが、必ずしも良いとは限らないかもしれないので、その辺が難しいですね…(^^;。

● 今日、東証から大納会と大発会について、『「2009年大納会・2010年大発会」について』との発表がありました。大納会には、かのプロゴルファー、石川遼選手が来るそうです(^^。

● なお、前々から発表されていたことですが、今年の大納会、そして来年初の大発会からは、全日立会となります。(『本年12月30日の大納会より終日立会となります』(東証)参照)。これまでは、大納会・大発会は半日立会だったので、前場が終わったら、その後、顧客先に挨拶回りなどに行くのが証券営業マンの通例だったのですが、今年年末からは、そういった風物詩もなくなりそうですね。かつて、土曜日も半日立会があったのを知っている向きは、どれだけ残っているのでしょうか…(^^;。

● 日本時間で本日早朝、予定通り、MSCI BarraからMSCI関連指数の定期銘柄入替が発表されています。同社のこちらのリリースは、それぞれの指数の銘柄入替えについて述べてあるのですが、具体的な銘柄に追加・削除については、かなり端折ってあります(日本株についての記述は皆無)。毎回そうですが、銘柄入替えに関しては、単なる新規採用や除外だけではなく、FIF(Foreign Inclusion Factor)の変更や指数採用株数などの変更もあるので、情報としてはそれなりの量になります。ただ、これらの情報は「ライセンス情報」で、一般的にタダで配られる類のものではありません。MSCI Barraとライセンス契約をして、決してお安くはない(^^;フィーを支払って、そして初めてアクセスできるものです。

● 実際にマーケットに与えるインパクトを計算しようにも、これらの個別採用銘柄のウェイトだとか、採用株数などの情報がないと、計算できません。しかし、これらはライセンス情報なんです。しかも、到底、個人で契約できるような金額ではないので(グローバル・フルライセンスだったら、ウン千万円とか…(^^;)、ここは既に契約している証券会社などからレポートとして出てくる情報を集めるしかありません…(^^;。実は昔、大証にMSCI Japan先物が上場されていた頃は、そのおかげで個別銘柄リストなどを誰でも簡単にダウンロードできたのですが、現在では不可能になっています。

● まぁ、手っ取り早いところでは、日経NQNで『日写印や千代建などが高い MSCI新規組み入れで』なんてニュースも流れていたので、この辺を見るだけで、少なくとも新規採用と削除銘柄ぐらいは把握できます。日本株では、今回は「新規5銘柄/除外7銘柄」と、心配していたほど除外が多くなかった印象でした。一応、下記に新規・除外の銘柄リストを抜き出しておきます。

新規 エアウォータ(4088)、千代田化工(6366)、シスメックス(6869)、小糸製作所(7276)、日本写真印刷(7915)
除外 DIC(4631)、大阪チタニウム(5726)、オンワードHD(8016)、プロミス(8574)、レオパレス21(8848)、TBS HD(9401)、光通信(9435)

● 各社から出ているレポートを読むと、他にもFIF変更や指数採用株数変更があるものの、予想される売買インパクトで行くと、やはりゼロから増加する新規採用銘柄と、ゼロに落ち込む除外銘柄が大きいのは当然の話です。個人的には中央三井トラストHD(8306)がどうなるか気になっていたのですが、株数はかなり増加するものの、FIFが大きく削られているので、結果的には爆発的というほどのインパクトではなさそうです(売りは売りになりそうだけど…)。個別銘柄ベースでインパクトが大きくなりそうなのは、計算上では、アレとコレとコレでしょうか…。敢えてここに個別銘柄は書きませんが、想像できますよね?!(^^; (^^; (^^;

● 日本市場全体としては、ホンの少しだけですが、資金流入要因になりそうな感じです。"ウェイトが下落して資金流出"とのシナリオも心配していたのですが、トヨタ(7203)と三菱UFJHD(8306)への流入がかなり大きく(両方ともFIF変更)、「この2銘柄のおかげでトータルがプラス」って状態になりそうです。ただし、この2銘柄は流動性もかなりあるので、実際には、個別銘柄としての売買インパクトはかなり限定的だと予想しています。

● 全てのリバランスは、11月30日大引を基準に実施されます。

● 最近は書くのをサボっています(^^;が、あまり長い間音信不通だったら「死んだ」と思われちゃいそうなんで、ちょっとした"業務連絡"を一つ。11月と言えば、MSCI関連の指数の定期銘柄入替え発表があるのですが、先週、その発表予定が出ています。11月分のリバランスに関しては、日本時間で11月12日(木曜日)早朝の予定です(欧州中央時間で11月11日午後11時過ぎ)。

MSCI Barraのリリースはこちらからどうぞ。もちろん英文ですが、簡単なリリース文章です(^^;。

● 既に周知され過ぎるほど周知されているでしょうけど、一応、復習。MSCI関連の指数は四半期毎に見直しされるのですが、5月と11月は比較的大きな見直しとなる一方で、その間の四半期(8月と1月)は微調整となります。これは5月と11月が根本から計算し直しでポートフォリオが見直されるためで、マーケット全体を動かすほどの規模ではなかったとしても、個別銘柄ベースでは新規採用や削除の結果として、それなりのインパクトが発生することも良くある話です。

● 妙にエキサイトする方々が出てくると厄介なので(^^;、ここで個別銘柄の予想は書きません。でも、全体について簡単に予想できることは、日本株が対世界でかなり大きく出遅れていることから、指数採用下限を満たさない中小型株がかなり出てきている可能性がある、ということ。つまり、削除対象になる日本株が結構多くなるリスクが高いと考えられます。もちろん、新規採用される銘柄もそれなりにあるんでしょうけど、それ以上に削除銘柄が多くなる可能性が明らかに高く、これらの中小型株については、それなりの対応策を考えておいた方が良い状況です。

● もっとも、この辺の予想に関しては市場関係者の大部分が既に意識している事柄なので、昔ほどではないにしても、ある程度の先回りポジションを組んでいる向きもあると思います。とは言え、中小型株の一角が"産業廃棄物"状態になって投げ捨てられるリスクがあるのだったら、それを逆手に取るにしろ、何にしろ、心の準備ぐらいはしておいた方が良さそうです…(^^;。

● MSCI Barraからの発表は前述したように日本時間で11月12日(木曜日)早朝。翌13日がオプションSQ。リバランスそのものは11月末に実施です。

NT Ratio ● NT倍率の推移については、継続的にウォッチするようにしているのですが、日経の市況欄にも記事が出たこともあって(^^;、足元では若干の緩和状態にあります(左図参照)。ただし、右下図でも分かるように、短期的なグラフで見た場合には、それも比較的分かり易いのですが、長期的なグラフで見た場合には、まだ"傾向"というほどの変化は出ていません。もちろん、これほどの長期的なグラフではっきり見えるようになった時には、トレンドの確認ってイメージで、決して予知するようなモノではありませんけど…(^^;。

● いずれにしろ、NT倍率は2000年4月の『伝説の日経平均30銘柄入替え』以降、2000年後半ぐらいから、ずっと「10倍プラスマイナス0.5」の周辺で推移していたのが、足元で完全にレンジを放れたのは誰もが否定できない状態は続いています。トレンドとして、昔の「13倍プラスマイナス1倍」程度の世界に戻るのか、それとも新たなレンジを形成するのか、個人的には、かなり興味を持って眺めています。

NT Ratio (Long Term) ● 個別には、「9983」と「9984」のコンビが日経平均の上昇に大きく寄与しているのは周知の通り。特にファーストリテイリング(9983)の爆発パワーに日経平均が大きく影響を受けているのは、誰もが良く分かっていると思います。上記したように、NT倍率が大きなレンジを変えるような動きをしているなかでは、こういった機会をチャンスと感じるのは、ヘッジファンドも同じ。今回も、相当な量のNT倍率関連の取引が入っているのは、誰が見ても明らかな状態。

● 日経平均の変化度を左右する寄与度の大きい銘柄で、なおかつ、それなりに商いが出来る割に値動きが大きな銘柄となったら、現在だとファーリテとソフトバンクに注目が集まるのは、誰がやっても同じ。さらに、マイナス側で銀行株を売るってのは、それなりに業績面からの理屈も付くし、亀井大臣のおかげで政策的にも理屈が通る状態。こうなったら、「やらない方が罪」みたいな状態になってしまいます。そして、日本株市場そのものが、何となく面白くないマーケットになってしまった中では、先物を使って量が捌けるのはメリット。

● で、問題は、どこでアンワインドしてくるか(利食いしてくるか)ってこと。かつて、ソフトバンクが似たような状態の銘柄となり、機関投資家も「買わざるを得ない」となって、アナリストやストラテジストの「アンダーウェイト推奨」から、あれやこれやと理屈を付けて買った頃を思い出します(^^;。もっと昔には、光通信にも、そんな時代がありましたなぁ…(^^;。そして買い終わったら、今度は売り気配で寄付かないという悲劇があったのです。まぁ、ファーリテはそんな羽目にはならないと思いますが、あれやこれやとアナリストがきれいな理屈を付けてくるようになったら、背後には「買いたい」という意思を感じる証左ってことになります。「買いたいんやけど、ちゃんとした理屈が欲しい」という"顧客の声"に応じた結果が、そういったレポートになってくるからです。この辺には敏感になっておきたいところです。

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