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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1201.65 (-18.90, -1.55%)    日経平均 : 12557.66 (-131.93, -1.04%)    円ドル : 108.05  

● 今日も指数は基本的に小動き。ただ、相場の内容は相変わらずかなりの歪みが出ており、今日はバリューはファクターとしては反発したものの、グロースと短期のスペシフィック・リターン・リバーサルは、相変わらずの惨状でした。サイズも引き続き大型に振れており、リスクを忌避する動きが続いていることを感じさせる1日でした。昨日ほどの酷さはないにしても、誰が何をやっているのか見えてこないとの不安感や不透明感が、リスク・リダクションを引き起こし、それがさらに他のファンドの同様の動きを誘発する悪循環。ロング/ショート系のアンワインドが多いためか、指数ベースで見れば大きな方向性は見えてこない状態が継続。でも、今日もかなり強い違和感が残る1日でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別銘柄では、コーニング(GLW)のウォーニングを受けて、ガラス株がドカンと売られたり、商社、海運、鉄鋼、非鉄などが軒並み安。コマツも下げ止まる気配が見えない状況。この辺は、割安株として一度ならず何度も買われた銘柄群だけに、ここが売られると相場の雰囲気はかなり悪くなります。りそなHDがなんで-13.4%だったのかも謎。「与信費用が…」なんてのは前々から分かっていた話だし…。いずれにしろ、今日も指数の下落よりも、相場の地合いはかなり悪かった印象が残りました。もちろん、食品だのブリヂストンあたりをガンガンにロングして、商社、鉄鋼、海運、銀行などをガンガンにショートしていたら、「えぇ相場や!」ってことになったのでしょうが、そんなのは極々少数派(もし居たとしても)でしょう。

● リターン・リバーサルが効かない相場というのは、平文で言い換えれば「強い銘柄がより強く、弱い銘柄がより弱く」、「割安がより割安になり、割高がより割高になる」ことで、逆張りが報われない相場ってこと。機関投資家でも特に年金資金は逆張り的な投資戦略が多いし、個人投資家は超目先のデイトレーダー以外は、もっと逆張り。それが報われないとなると、相場の雰囲気が悪化するのは当然と言えば当然。逆張りには勇気が必要ですが、頑張って続ければ報われたのが過去の経験則。ただ、足元では成果が得難い相場が続いているのです…。はぁ~(溜息)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億9983万株増の21億3321万株、売買代金は同2566億円増の2兆2505億円と、久しぶり(8月12日以来)に20億株/2兆円超え。東証1部値上がりは358銘柄、値下がりは1285銘柄と、指数の動きよりはかなり値下がり銘柄数が多かった印象。TOPIXと日経平均のパフォーマンス差が約50bpsもあった点にも注目です(あまり良いシグナルではないことが多い)。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比55.65円安の12633.94円(9時10分確定)。日経平均の日中値幅は146.31円(前場146.31円、後場87.93円)。

● また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3560万株売り/2970万株買い)でした。一方、大引後に開示された先物の手口は、今日も静か。日経平均先物でニューエッジが1065枚売り越し、大和SMBCが919枚買い越しなど。TOPIX先物ではGSが2601枚買い越しだったのが目立った程度でした。

● 今週に入ってから、ホンマに疲れる日々です。相場も疲れるし、何と言ってもあの横浜に連敗とは…。しかも「惜しい!」って感じの負け方ではなかったのが重症。少なくとも、相場か阪神タイガースかどちらかが調子良ければ、それなりに気持ちの持って行き場所もあるんですが…、ショボン…(T_T)。

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