2008年07月31日(木) .... 指数はフラット、個別に決算内容に一喜一憂
TOPIX : 1303.62 (+0.63, +0.05%) | 日経平均 : 13376.81 (+9.02, +0.07%) | 円ドル : 107.85 |
● あまり上はないだろうと多くが予想していたでしょうけど、それ以上に上値を買う向きが乏しいのを思い知らされた格好の1日。もっとも、下値を売り込むエネルギーはそれほど大きくなく、要は参加者が少ないってことかもしれません(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前引けのあたりは、ズルズルと下落して警戒感が強まった感じはあったのですが、後場それなりに下げ渋ったことで、結局はどちらのシグナルでもない1日でした。
● 指数では動かなかった1日だったものの、個別銘柄ベースでは決算内容に大きく反応する銘柄があちこちにあり、またその値動きがバラバラ。好決算で買われる銘柄(例:住友化学、新日石、エア・ウォーター)はあったものの、ソコソコの好決算で売られる銘柄(例:任天堂、コマツ)があり、失望決算で素直に売られる銘柄(例:アイシン精機、デンソー)もあり、一方でアカンと思っていたら下がらずにホッとしていたら、翌日になって売られる(例:野村HD)パターンもあったりで、先が見え難く、参加しづらくさせる雰囲気に満ち溢れているのが現状。決算発表時期には、毎回、似たような状況は大なり小なりあるのですが、それにしても…って感じは避けられませんでした。はぁ~~(溜息)。
● ファクターで見ても、何かが効いているという印象が乏しい状態が継続。「どこかで見掛けた風景」とか「何か昨年と似ている」というのは、あちこちのFM諸氏、トレーダー諸氏から密かに聞こえて来る声。ただ、昨年ほどパンパンにポジションを張っている向きが多いとは到底思えないし、ヘッジファンド筋も昨年ほどの高いレバレッジを掛けて今の日本株市場に参戦しているとは考え難いところ。なので、昨年8月のような「何十年に一度」みたいな状況には陥らないと考えています。しかし、あんまり雰囲気は良くないのは避けられない印象でもあります。電力株が突然、軒並み5%高するってのも、何かなぁ~~~(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比3億4342万株増の20億8018万株、売買代金は同4476億円増の2兆4737億円で、ようやく「見れる」水準に戻ってきた感じ。東証1部値上がりは961銘柄、値下がりは649銘柄で、指数で見るよりも堅調。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比91.17円高の13458.96円(9時18分確定)。日経平均の日中値幅は211.29円(前場183.28円、後場131.27円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、これで5日連続の売り越し(2720万株売り/2320万株買い)でした。
● さて、もうすぐ夏の甲子園高校野球がスタートし、その後はオリンピック。夏休みを取る方々も増えてくる時期です。「儲かる相場」だったら、「夏休み中限りのデイトレーダー」になるサラリーマンの方々も入ってくるので、意外にお盆中でも賑わったりしたこともあったのですが、現状を考えると少なくとも目先的には市場参加者が増加する要因が見えてきません。この先もしばらく商いは盛り上がりに欠けるなかでの「一喜一憂」相場が続くと考えておいた方が良いのかも知れません。もう一つ、はぁ~~(溜息)(^^;。
2008年07月30日(水) .... 米株高受け大幅反発、朝高後は凪の展開(^^;
TOPIX : 1302.99 (+21.35, +1.67%) | 日経平均 : 13367.79 (+208.34, +1.58%) | 円ドル : 108.20 |
● 今日も飲み会があり、更新が遅くなりました。ほろ酔い加減で行きます(^^;。
● 米国株が大幅反発して一喜一憂の「喜」の1日。ただ、日本は何かにつけて「7掛け」って感じで、ドカンと下がりはしないものの、上値も限定的で、何かと面白味やエキサイティングな展開に欠ける状態。今日も堅調は堅調だったものの、朝の1時間ほどで高値水準に到達してしまうと、そこからはべたぁ~~~とした凪状態。デイトレーダーでなくても、溜息が多くなる相場展開でした。最後の30分ほどは、凪から多少は抜け出したように上跳ねし、TOPIXは高値引け、日経平均は高値近辺の引けでした。TOPIXの月末修正に絡む売買が入ったのでしょうね。FFWの変更がかなりあったので…。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には決算地雷があちこちで爆発。松下や日本電産、大正製薬のように好感されて大幅高となった銘柄もあったものの、コマツ、ソニー、村田製作所、東芝などのように、「以前からある程度は予想していた」でも売られるのを見ると、買い手控えムードは強まるばかり。市場が悪材料を大部分は織り込んだと思っていても、数字が出れば売られてしまうし、増益でも風向きが悪いと「先行きが不透明」で売られる状態。これを見てしまうと、「まぁ、買うのは数字が出て売られてからでえぇか…」ってことになってしまいます。そんなところで一喜一憂の「憂」が来ると、結構下がるんですよね、一時的にしろ。今日は「喜」だったので、あまりその辺は明確には出なかった印象でしたが、それでも買い手控えムードは否定し難い状況でした。
● 記録。東証1部出来高は前日比1248万株増の17億3676万株、売買代金は同1314億円増の2兆0261億円で、ほぼ昨日と同水準。まだお世辞にも賑わったという状態ではありませんでした。東証1部値上がりは1442銘柄、値下がりは221銘柄で、「ほぼ全面高」状態。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比122.73円高の13282.18円(9時45分確定)と堅調。
● 日経平均は9時55分に前日比212.83円高(+1.62%)の13372.28円のザラ場高値を付けたのですが、TOPIXは大引け(15時ちょうど)に前日比21.35pt高(+1.67%)の1302.99ptで高値引けでした。もっとも、日経平均の日中値幅はたったの108.20円(前場108.20円、後場46.27円)。後場は記録的な小動きでした(^^:。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(2600万株売り/2240万株買い)でした。
● 大引け後に開示された先物の手口も少し。日経平均先物では、CSが売り手口不明の5081枚買い。売り手口の一番少ないのが1282枚売りだったので、最低でも3800枚ほどは買い越した計算です。他、ニューエッジが1375枚買い越し。売りはバラけていました。TOPIX先物でもCSが2905枚買い越しでトップ。他、JPMが1664枚買い越し。売りはBNPPが3414枚売り越しでした。この小動き相場でも、やる人はやっているのです…(^^;。
● 話題変更。ヘッジファンドクルークで、「米専門誌、アジアのヘッジファンド運用資産ランキングを発表―スパークスが2年連続1位」。日本のSPARXグループが2年連続で第1位の栄冠を占めています(^o^)。正直言って、これだけ法整備や税制など、ありとあらゆる面で不利な日本を拠点としながらも、アジアでのヘッジファンドの運用資産ランキングのトップにいるのですから、大したものです。さらに、かのタワー投資顧問が上位10位内に入っているものの、それ以外は全て「香港」か「シンガポール」。アジアの金融二大拠点はこの二箇所で間違いないところです。香港の中国返還後に、一時期、資金が香港から抜けたかのような印象があったものの、最近ではそれ以上の勢いで賑わっているようだし、兜町に外国人向けマンションを建てるぐらいでは、東京は海外に通用する金融センターにはなれませんって、ホンマ…。
2008年07月29日(火) .... 大幅反落、見送り気分強く買い手控え
TOPIX : 1281.64 (-19.15, -1.47%) | 日経平均 : 13159.45 (-194.33, -1.46%) | 円ドル : 107.45 |
● 今日はトレーダーの飲み会があって更新が遅くなりました。それでは行きます。
● 基本的には一喜一憂の「憂」の日だったのでしょうし、中期的なトレンドが出るような1日ではなかったとみているものの、それにしても、マーケットの覇気の乏しさはかなり気になりました。確かに米国株はかなり安かった(NYダウ-239.61ドル、-2.11%)ものの、CME日経平均先物は対大証比で80円安と大きな下落ではなかったのです。しかし、朝からドカーン状態。前場で売りの多くが終わったのか(海外からの場合に見られるパターン)、後場は多少戻り歩調だったものの、それでも大幅安で終了。なお、TOPIXは一時、前日比36.46pt安(-2.80%、10時22分)まであり、日経平均は動335.56円安(-2.51%、10時22分)までありました。そこから最終的に1%以上戻したのを評価すべきかどうかは、迷うところです。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 全体には四半期決算発表シーズンが本格化するなかで、どうもあまり良いニュースは出てこないと皆が想定。あらかじめ覚悟はあったとしても、それでも地雷的な値動きが目立つことで、かなり警戒感が強くなっており、買い手控えムードに拍車を掛けている状態。ファクター分析をしても、このところのトレンドを引き継いで、今日もバリューが不振。思い出したくはないのですが(^^;、「そう言えば、昨年の今頃もバリューがおかしかった」と考えざるを得なくなってくるのです(^^;。もちろん、昨年と現在では色々な違いもあるんですが、類似点もあるのです。あの頃は指数は動かずに中身が急激に劣化して行ったのが特徴的だったのですが、今回はその辺は多少違います。ただ、昨年7月末~8月第1週のバリュー崩落の記憶が鮮やか過ぎて…(^^;。まぁ、杞憂に終わることを願っていますが…。
● ボーナスシーズンの6・7月も、あまり投信に資金が流れ込んだという話は聞かないし、ヘッジファンドも日本株でアクティブにというのは少数派だし、国内年金資金も盛り上がりに欠ける状態で、どうも意気上がらない展開が継続中です。待機資金はかなり増加している印象があるのですが、それをリング内に向かわせるには、やはり何かが不足している印象。それ待ちだというのは分かっているにしろ、何時になるのかメドが見えてこないのが現状。タイミングがなかなか見えてきません。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億5662万株増の17億2428万株、売買代金は同1814億円増の1兆8947億円。さすがに昨日よりは増加したものの、お世辞にも賑わったという状態ではなし。東証1部値上がりは309銘柄、値下がりは1321銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比179.90円安の13173.88円(9時12分確定)と初っ端から"意外に"売りが出たことが分かります。日経平均の日中値幅は202.11円(前場202.11円、後場116.99円)と、指数が動いた割には比較的小幅でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(2520万株売り/1360万株買い)でした。
2008年07月28日(月) .... 小幅反発、方向感に乏しく東証1部の売買代金は今年最低
TOPIX : 1300.79 (+2.51, +0.19%) | 日経平均 : 13353.78 (+19.02, +0.14%) | 円ドル : 107.80 |
● 前週末の米国株堅調や円安気味を好感して上昇して始まったものの、上値は多くが予想していたように限定的。外は猛暑が続いているものの、株式市場にはヒンヤリとした冷めた空気が流れています(-_-;)。前場は上値が重たいなりにプラスを維持していたものの、後場寄付き後にズルズルと下落し、後場中盤に指数はマイナス転落。ただパニック的な空気はほとんど感じられず、どちらかと言えば「やっぱりあかんか…」的な諦めムード。そこから大きく売られることはなく、方向感は乏しいまま先週末の終値水準近辺での大引け。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の東証1部出来高は前週末比2億0323万株も減って15億6766万株、売買代金は同3641億円減の1兆7133億円とかなり閑散。手元の記録では、出来高では4月14日に15億0777万株を記録して以来の低水準。売買代金はもっとすごくて、あっさりと今年最低を記録。昨年末大納会(半日立会)の1兆0829億円以来の低水準で、全日立会としてはその前日、昨年12月27日に記録した1兆5192億円以来の低水準でした。単に夏休み時期ってことだけではありません、もちろんのこと…。
● 個別では、アドバンテスト(6857)やファナック(6954)があちこちから格下げ爆弾を食らって軟調に推移。さらに、「そんなの分かってたハズやろ」のホンダ(7267)やガイシ(5333)、日野自動車(7205)などが大幅安になるのを見ると、どうも意気上がりません。一方、妙に高かったのはテレコム関連や商社だったりと、何となく見えてるようで見えてこない相場の先行きに、参加者が減っているのをモロに感じる1日でもありました。市場関係者としては、出てくるのは溜息ばかりです。はぁ~(^^;。
● 残りの記録。東証1部値上がりは738銘柄、値下がりは847銘柄と値下がり銘柄数の方が多い状態。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比64.10円高の13398.86円(9時19分確定)と堅調。もっとも、日経平均の日中値幅は141.62円と小さく、前場が74.71円、後場が73.50円と小動きでした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(1910万株売り/1570万株買い)でした。
● 少しは希望を含んだ話をしたいのですが、ネタが切れてきた…(^^;。
2008年07月25日(金) .... 大幅反落、金融・不動産株が軒並み大幅安
TOPIX : 1298.28 (-34.29, -2.57%) | 日経平均 : 13334.76 (-268.55, -1.97%) | 円ドル : 106.60 |
● オーバーナイトの米国株大幅安を受け、寄付きから軟調。ただ、少なくとも前場中は、足元での急上昇から考えて「当然の調整」といったムードもありました。ところが、後場に入ってからも下げ止まるところか、ズルズルと下落する様子を見ると、「今週の戻り局面は、戻り売りの急所だったのかも?」との考えが頭を過るのを避けられず、時間の経過と共に萎縮ムードが強くなった印象。結局、立ち直れないまま安値圏での大引けでした。昨日までの3日間のラリーで、TOPIXは80.14pt、日経平均は799.61円の上昇だったので、今日の下落でTOPIXは42.8%押し、日経平均は33.6%押しってことになります。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別銘柄では、昨日までの上昇を引っ張った金融株(銀行、証券、保険)、不動産、その他金融などが軒並みボロボロ。せっかくわずかながらも、「ポートのβを高めようかな?」の雰囲気があったのに、思いっきり冷や水を超えて凍り水をぶっ掛ける状態。本当に相場が温まってきているのだったら、ヒヤッとしても、週明けにはケロッとした顔をして出てこれるでしょうし、相場が駄目な中での「ベア・マーケット・ラリー」だったら、「売り時を逃した」の雰囲気が強くなる可能性も考えられ、その場合には「ジリ貧」+「上値が重い」が強まることも頭に入れておいた方が良いのかも知れません。
● なお、今日の東証1部出来高は前日比1億9382万株も減って17億7089万株、売買代金は同1949億円減の2兆0774億円と、指数がかなり前日比でブレた割には閑散。GSユアサ(6674)が8361万株、アーバンコーポ(8868)が6306万株と、この2銘柄で1億4000万株超も出来ていたことを考えると(東証1部出来高トップと第3位)、それ以外はもっと閑散だったことが想像できます。まぁ、一喜一憂の「憂」と考えたら、大した事は無いのかもしれませんが…(^^;。最近の相場は、情けなくも米国株次第の面が強い地合いなので、週明けにまた考えることにしましょう(^^;。
● そうそう、後場中盤の嫌なムードのところで市場筋の間を飛び交ったニュースが、 「Temasek - Selling Merrill Lynch, Half or total of 87m shares have been sold off at a loss, according to US recorded filings」 ("Temasekが保有するメリルリンチ株の半分を損切り売却" 和訳:虎年の獅子座)とのニュース。その後、ロイターの英語版などで否定コメントが流れていましたが、ザラ場中にこんなニュースが市場筋の間を流れると余計なことを考えて、何となく心理的にドヨーンってなってしまいます(^^;。
● このサイトは、あまり見慣れたところではないものの、まるっきり冗談のような文章でもなかったです。Temasekはご存知の通りシンガポールのSWFの一つ。そこが曲がりなりにも「投げた」のが本当だったら、それなりに重たいニュース。相場の地合いが良い時だったら「売り圧力の減少」と受け取ったかもしれませんが、今の地合いだと「追随して損切りするところが出てくるかも…」とか、「何か悪いニュースでも掴んだのかも…」などといったネガティブな連想になってしまいます。今日の地合いだったら、「今晩のNY株が…」なんて考えてしまうと、余計に雰囲気を悪化させた可能性はあります。
● 今日は話がバラバラでまとまりません(^^;。ので、残りの記録。東証1部値上がりは262銘柄、値下がりは1404銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比175.88円安の13427.43円(9時11分確定)と初っ端から軟調。日経平均の日中値幅は145.61円(前場91.56円、後場80.93円)と、前日比で動いた割にはかなり小動きの1日でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(2310万株売り/2070万株買い)でした。
● 雑談。そういえば、今日(7月25日)は天神祭。相場には「天神底」という格言があるのですが、経験則として、毎年7月25日ごろに相場の転換点が訪れるという意味。多くは「底」からの反発を意味します。あながちハズレではないとの文章をどこかで読んだ記憶はあるものの、自分で検証するだけのエネルギーがありません(^^;。盲信しておくことにします(^^;。良い週末を!
2008年07月24日(木) .... 大幅続伸、TOPIX/日経平均ともに約1ヶ月ぶりの高値
TOPIX : 1332.57 (+29.22, +2.24%) | 日経平均 : 13603.31 (+290.38, +2.18%) | 円ドル : 107.95 |
● 今日の相場は「階段」の様相でした(^^;。まず午後1時頃までが第一部。上昇の勢いを引き継いで小高く始まったものの、その後は「べたぁぁぁ~」と高値圏で横ばいの"凪"状態。爽やかな堅調さではなく、外の空気のように暑苦しさを感じる展開でした(ってどんなんや?(^^;)。例によって全体としてはショーとカバー系銘柄が高かったものの、不動産はやや勢いが薄れてきた印象があったし、銀行も同様。資源系は軟調な銘柄が目立つなど、指数は高かったものの、やや跛行色の目立つ展開でした。
● 午後1時過ぎからは相場が変化。直接的な原因はいつも通りの先物で、午後1時過ぎから大型買い爆弾が炸裂し始め、午後1時半頃には断続的に500枚単位の大口買いが炸裂。これで裁定買いを引っ掛けて一気に「ぐぃぃ~~ん」と上昇。ただ、それも午後2時頃に一段落し、そこからは階段を一段上がった水準で、再び踊り場の"凪"状態(^^;。要するに、先物に背中を押してもらわないと、上にも下にも動けない様子でした。何はともあれ、先物の押し上げ効果と大引けにバスケット買いが入ったおかげで高値引け。円安効果もあって今日は輸出関連銘柄の上伸ぶりが目立つ展開でした。それやこれやで、TOPIXも日経平均も6月26日以来、約1ヶ月ぶりの高値で大引け。
● 今日は日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。日経平均そのものよりも、先物の方が階段状の動きが良く分かるかなと…。
● ファクター分析をすると、今日はバリューが今一つだったものの、短期リバーサルがギンギンに効いた状態。昨日からリバーサルの効きが良くなっていたのですが、今日は一段とそれが強く出た印象でした。今日はやや極端に効いた感じだったのですが、リバーサルが中期的に効く相場は、言い換えれば循環物色がうまく行く相場なので、決して参加者にとっては悪くありません。「ワーッと行って利食って次」となり、それなりに回転が効くからです。ただし、中期的に効かなければ、追い掛けようとすると高値掴みの連続になるリスクもあるんです。そして現時点では、この傾向が続くかどうかは全く不透明(^^;。腰が入った状態になるには、もう少し推移を見なければと考える向きが多くなるのは避けられそうになく、その間にエネルギーが途絶えてしまうと、「やっぱりな…」に陥ってしまう可能性も十分にあり。なので、余計に参加しづらいのです。難しいところです。
● 記録。東証1部出来高は前日比6315万株減の19億6471万株、売買代金は同95億円増の2兆2723億円。東証1部値上がりは1553銘柄、値下がりは138銘柄と「ほぼ全面高」状態。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比134.76円高の13447.69円(9時15分確定)と、初っ端からそれなりに走ったことが分かります。ただ、日経平均の日中値幅は209.74円(前場91.39円、後場174.44円)と、前日比で跳ねた割にはザラ場は小動きの1日。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(1600万株売り/2490万株買い)でした。
● 話題変更。明日終値で日経平均の銘柄入替が発生。三菱UFJニコスが最終売買日となり、松井証券(8628)が明日終値を基準として日経平均の新メンバーになります。来週はTOPIXの月末修正もあり、今回はFFW変更に伴うウェイト変化がちょこちょこあるので、それなりに注意が必要です。そうそう、明日は昨日書いた「AXA日本割安中小型株投資 0807」(運用:アクサ・ローゼンバーグ証券投信投資顧問、販売:野村證券)の設定日でもあります。さらに、週末で、五・十日。ちょっとだけ頭に入れておきましょう(^^;。
● 最後に、昨晩の地震。東京でもかなり揺れたような気が(長く揺れた感じだった)しました。私は揺れで起きたのですが、朝、オフィスで聞いてみると、気付かなかった方も結構居たみたいです。実家が神戸の私としては、地震となると他人事ではなく敏感なのかも知れません。阪神大震災の神戸でも、家そのものは大丈夫でも、倒れてきた家具で怪我をした人が非常に多かったのです。それもあって、寝室では腰の位置よりも高い家具は置かないようにしているし、出来る限り、高い位置に物を置かないようにしています。昼間だったらともかく、寝ている時に機敏な対応が出来るとは思えないですから…。ちなみに、我が部署の某女史は昨晩の地震について「全然気付きませんでした」ですって(^^;。強いはずや…(^^;。
2008年07月23日(水) .... 続伸、金融・不動産株が上昇の先導役
TOPIX : 1303.35 (+15.61, +1.21%) | 日経平均 : 13312.93 (+127.97, +0.97%) | 円ドル : 107.45 |
● 米国株高を"素直に"反映する格好で、朝から堅調な展開。後場にはジリジリと上値を取る動きがあったものの、なぜか午後2時の時報のあたりから「あぁぁぁ~~~」って感じで売られてしまって伸び悩み。この過程では、日経平均先物に大口売り爆弾が断続的に炸裂して、「またかぁ~」のムード。もっとも30分間程度で断続的な売り爆弾は小休止状態になり、その後は半分ほど戻して終了。強気を語っている向きですら「ベアマーケット・ラリー」と呼ぶぐらいだから、心底からの強気というのではなく、条件付で期間限定の上昇相場というのが皆の頭にあるハズ。どうも腰が座っていないというか、短期筋の動きに振り回された印象が残る1日でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には金融株(銀行、証券、保険)、不動産、その他金融が相場を引っ張る展開。何かと売り込まれたセクターだし、色々な意味で「ショートカバー」と考えて違いないでしょうが、問題はどこまで続くか、ということ。1ヶ月程度続くと考えるのなら、ある程度付いていく必要があるでしょうし、1週間しか続かないと考えるのなら、逆に今が売り場探しの急所。その辺が見えてこないから、結局、「見送り」になってしまい、マーケットとしても商いが膨らまないまま、指数が行ったり来たりするなかで方向感の乏しい展開になってしまいます。これはかなり難儀。でも、「それも相場」ですし、「対応してナンボ」です(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億7687万株増の20億2786万株、売買代金は同3085億円増の2兆2628億円と、まだ不十分ながらようやく20億/2兆円乗せ。もっとも、出来高面ではアーバン(8868)が1億株超の出来高があったりと、ややミスリーディングな点もありました(^^;。GSユアサ(6674)の出来高が増加したのは、個人的には推移が楽しみです。何だかんだ言っても、最近の相場では「主力株」ですから…(^^;。
● 東証1部値上がりは1257銘柄、値下がりは383銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比109.07円高の13294.03円(9時15分確定)と堅調。ただ、日経平均の日中値幅は150.08円(前場102.00円、後場150.08円)と、ザラ場はかなり小動きだったのが分かります。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(2110万株売り/1550万株買い)でした。もっとも、フローはかなり少なかったです。
● 話題変更。市場関係者の間では、この1週間ほど、7月25日設定予定の「AXA日本割安中小型株投資 0807」という投信が話題。運用はアクサ・ローゼンバーグ証券投信投資顧問で、販売が野村證券。上限が1000億円に設定されています。市場雀のささやきによると、販売はそれなりに好調なようで、これが中小型株に入ってくるとなると、ちょっとした起爆剤になる可能性があると期待されている様子。今のマーケットでは、海外の動きに右往左往されるだけになっているのは事実で、何らかの起爆剤がうまく爆発して欲しいという感じで、何らかの効果を期待したいムードがあるのは確かです。
● 野村證券のサイトから販売資料を見ると、同ファンドのベンチマークはRussell/Nomura Mid-Capインデックスとのことながら、販売資料の中の参考ポートフォリオを見ると、その組み入れ上位5銘柄は、NEC、神戸製鋼、旭化成、オムロン、ヤマハ発動機といった具合で、やはりポートフォリオ構築の上では何が何でも中小型株限定ってワケには行きません(当然ですが…)。
● 実際にどんな銘柄を買うかは不明としても、これまでアクサ・ローゼンバーグがどんな中小型株を買っているのかは、想像力を高めるのに参考になるかもしれません(^^;。こんな時に便利なのが、 「考える株式投資」 。この中の「大量保有報告書 データベース」から「アクサ・ローゼンバーグ証券投信投資顧問」で検索してみると、同社が提出した5%ルール開示が出てきます。下手な有料サイトよりもはるかに役立つ無料サイトです。お試しを。「アクサ・ローゼンバーグ証券投信投資顧問」での検索URLはこちらです。
2008年07月22日(火) .... 大幅反発、TOPIX/JGB先物再開後に先物主導で一段高
TOPIX : 1287.74 (+35.31, +2.82%) | 日経平均 : 13184.96 (+381.26, +2.98%) | 円ドル : 106.55 |
● 今日は前場から後場の13時45分までと、それ以降では全く違った相場でした(^^;。
● まず前場から。上値は限定的だろうとは考えていたものの、CME日経平均先物の水準(13200円)には遠く及ばない状態。今さらデカップリングでもないだろうに(^^;、こんな時に付いて行けないようだと、この前まで下げ渋っていたのが「底堅い」のではなく、単に弾性値が小さすぎたというか、ゴムひもではなく固まってしまっていたから、ということになってしまいます。さらに、TOPIX先物/JGB先物が東証のシステムトラブルで9時21分にストップ。「システムトラブル」=「相場下落」という経験則があるだけに、余計に冷や水を欠けられた格好。昼休みの立会外取引にも支障を来たしたようだし、実際に取引を見送った向きもかなりあったと想像します。
● そのTOPIX先物/JGB先物は13時45分に売買再開。売買停止前とあまり変わらない水準で寄付いたものの、その後は「債券先物売り・株式先物買い」が断続的に入ったようで、先物市場で大型買い爆弾が断続的に炸裂するなかで、裁定買いを一気に引っ掛けてスルスルと上昇。TOPIX先物/JGB先物が取引再開されたことをきっかけに、先物主導で上昇という色合いが濃い1日でした。まぁ、それだけ今の市場の方向性には、先物取引が深く関係している、ってことなんでしょう(^^;。
● 想像力を強めると、CTA筋から「債券先物売り・株式先物買い」が朝から入っていたとしても、JGB先物が9時21分から取引できなくなったことで、その間は何も出来ず、13時45分に再開されたところで、遅れていた分を一気に追い付くべく取引を執行した可能性も考えられます。結局、なんだかんだ言いながら、先物先導の上昇でCME日経平均先物の終値水準まで上昇して終了。朝方はアカンと思っていたけど、TOPIX先物の取引再開がきっかけになるとは考えていませんでした(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● さらに、TOPIX先物(9月限)と日経平均先物(9月限)の日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。13時45分にTOPIX先物/JGB先物が取引再開され、14時頃から急速に上昇している様子がご覧頂けると思います。TOPIX先物がどうのこうのというよりも、JGB先物が再開されたことで、債券先物と株式先物(主に日経平均先物)との間で何らかの取引が断続的にあったことを十分に想像させる日中足です。
● 個別では、前週末のゼファーとキョーエイ産業の破綻を受けて、新興不動産や株価低位銘柄(つまり何らかの傷がある銘柄)が朝から軒並み売られ、あちこちで大幅安。まぁ、当然といえば当然のことでサプライズはありません。ただ、今後、毎週末や5・10日にはちょっとした緊張感が高まる局面があるかもしれません。ちなみに9月まで連休はありませんけど…(^^;。もっとも、大型不動産株などは裁定買いに乗る格好でかなり高くなったことから、東証1部33業種で見ると、全てが値上がり。しかし、新興市場は東証2部、JASDAQ、マザーズ、へラクレスが全てマイナスと、かなり色彩の違いが目立った1日でもありました。
● 記録。東証1部出来高は前週末比5722万株増の18億5099万株、売買代金は同543億円増の1兆9543億円と引き続き低調。実は毎分の東証1部売買代金分布で見ると、前場が39.1%、後場が60.9%と、かなり極端に後場に商いが偏っていました。もっと正確に言うと、13時45分以降に一気に商いが増加したのが今日の特徴。先物の影響力の大きさを物語っています。東証1部値上がりは1407銘柄、値下がりは259銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前週末比197.30円高の13001.00円(9時19分確定)。日経平均の日中値幅は263.94円(前場92.52円、後場215.82円)で、特に後場に値幅が出たことが分かります。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(2970万株売り/3380万株買い)でした。
● 大引後に開示された先物の手口から。それなりの面子が並んでいました(^^;。日経平均先物では、CSが3264枚買い越し、ニューエッジが2642枚買い越し、GSが1239枚買い越し、ドイツが1130枚買い越し、岡三が売り不明の2198枚買いなど。一方でMSが3368枚売り越し、LBが1676枚売り越し、立花が買い不明の1810枚売り、野村が買い不明の1794枚売りなど。TOPIX先物では、JPMが1608枚買い越し、CSが1586枚買い越し、日興シティが1228枚買い越し。一方で、BNPPが4539枚売り越し、MSが2012枚売り越しなど。いつも通り、これだけ見ても何も分かりませんけどネ…(^^;。
● さて、TOPIX先物/JGB先物のシステム障害については、東証HPの 「売買停止情報(先物・オプション取引等)」 に経緯が出ています。ただし、現時点では原因がどうだったかなどは、何も出ていません。明日になれば 「売買停止情報 (先物・オプション取引等) -過去分-」 に移ると思います。過去分ページを見ると、結構、ちょくちょくメジャーなシステムトラブルがあることが分かります。前回は富士通のプログラムミスが原因だったのですが、今回は何が原因だったのでしょう。東証は今日から呼び値を一部変更しているのですが、それが関係したとは思えないし…。まぁ、いずれにしろ、東証はもう少ししっかりしてくれないと…。何度目やねん?ホンマ…(-_-;)。なお、東証からのお詫びは 「派生売買システムの障害発生に関するお詫びについて」 に出ています。
2008年07月21日(月) .... 祝日(海の日)のため休場
● 祝日(海の日)のため休場。
2008年07月18日(金) .... 反落、米国株高受けて朝高スタートも腰砕け
TOPIX : 1252.43 (-11.22, -0.89%) | 日経平均 : 12803.70 (-84.25, -0.65%) | 円ドル : 106.10 |
● 野球中継を見ていたら、抜けられなくなって更新が遅くなりました(^^;。苦労したけど勝ったので、それなりに気分良く行きます(^o^)。
● 米国株高を受けて堅調にスタートしたものの、多くが予想していたように上は伸びないまま。今日もCME日経平均先物の終値水準(13130円)に届かないままで、朝方の高いところでもあまり雰囲気は良くない状態。10時過ぎからは、ジリ貧状態が明らかになり、前引けに掛けてズルズルと滑り落ち、後場はマイナス転落でマイナス圏での推移。あまり期待していなかったとは言え、想像以上に「弱い」相場と感じた方々が多かったでしょう。はぁ~(溜息)。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● ザラ場中、WSJ紙に 「Mortgage Giant Freddie Mac Considers Major Stock Sale, Issue of Up to $10 Billion」 ("フレディマックが約1兆円の増資を検討中")との記事が流れ、これでどちらかに動くかと期待したものの、ジリ貧状態には変化なし。逆に手控えムードが強まった印象もありました。このニュースが原因で今日の相場が下がったというのは言い過ぎかなとは思うものの、渦中の金融機関が資本増強するのを好感する、というこれまでのパターンからすると、やはり失望の雰囲気は避けられませんでした。
● 一方、今日もバリューは今一つの展開。朝方初っ端はそれなりに「押し目買い」が入っていた印象があったのですが、相場全体がジリ貧になるとバリューもジリ貧。今日はリバーサルがソコソコ好調だったので、ある程度、バリューのマイナス面を覆い隠していたかもしれませんが、これで今週はずっとバリューが駄目駄目マーク点灯したままでした。来週の展開にも注意が必要になりそうです。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億0960万株増の17億9377万株、売買代金は同395億円増の1兆9000億円と引き続き低調。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比116.04円高の13003.99円(9時17分確定)と堅調。ただ、日経平均のザラ場高値は12999.64円(9時51分)で、今朝のSQ値は「幻」で、昨日と同様に寄付きがほぼ日中の高値でした。日経平均の日中値幅は237.31円(前場86.06円、後場142.56円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅な売り越し(4270万株売り/2990万株買い)。ただし、市場筋によると、ある1社がある低位株を大きく売り越したのでこうなったとのことで、それを除けば小幅買い越しだったと。
● 話題変更で指数ヲタク系話題。今月は20日が休みなので、今日、いつものTOPIX月末修正が一斉に所報掲載されています。ただ、結果的には、7月1日に発表されたFFW変更の方が大きい地位を占める格好になりました。1bp以上のウェイト変化のある銘柄は、ウェイト減少側でキヤノン、BOSCH、キリンHD、アステラス製薬、アサヒビール。ウェイト上昇側でヤマハ発動機、日本アジア投資、ビックカメラってところ。アステラス製薬は自己株消却でウェイト減ですが、それ以外はFFW変更によるウェイト減です。一方、日本アジア投資とビックカメラは東証1部への新規上場なので、純粋なウェイト増加はヤマハ発だけ。敢えて詳細は書きませんが、一応、月末はそれなりに注意しておきましょう(^^;。
● 東証HPでは 「月末上場株式数」 にPDFの資料が掲載されています。ただし、毎回書いているように、最初はこれを見てもチンプンカンプンだと思います(^^;。そこは「No Pain, No Gain」で頑張ってください。また、浮動株(FFW)比率の変更は、 「浮動株比率」 に資料が掲載されています。こちらはもう少し分かり易い資料です(^^;。
● そうそう、大引け後にゼファー(8882)が民事再生法の適用を申請して受理され事実上の破綻。ニュースは、 日経 、 ロイター 、 もう一つロイター などが出ています。また、東証からも 「上場廃止等の決定について-(株)ゼファー-」 とのリリースが出ています。ま、これまでも何かと"話題"になっていた銘柄なので、それほどのサプライズはありません。新興不動産株がしんどいのも、かれこれ数ヶ月続いていることなので、その点からもサプライズはありません。ただ、より一段と警戒感が強まる可能性は考えられますネ。連休前なので、何かでるだろうとは何となく考えていたのですが…。
● さぁ、連休。学校も休みに入ったでしょうし、来週は多少は通勤も楽になりそうです(^^;。蒸し暑いなかで睡眠不足の方々もいらっしゃるでしょうね。ガソリン高を理由にして、お近くのスタバで涼みながら読書なんて悪くないですよ(^^;。良い週末を!
2008年07月17日(木) .... TOPIXは反発、上値重いけど下値も堅くて膠着状態
TOPIX : 1263.65 (+14.37, +1.15%) | 日経平均 : 12887.95 (+127.15, +1.00%) | 円ドル : 105.10 |
● オーバーナイトの米国株市場がそれなりに高く、CME日経平均先物は13005円と大証比275円高(イブニング比345円高)。朝から東京も高いのは誰もが予想したでしょうけど、ある意味で多くが予想したように上値は重たく、結果的にシカゴ日経平均先物の水準に届くことなく終了。もっとも、下値をバカスカ売る材料にも欠けたことから、下値も限定的。結果として、今日の日経平均日中値幅はたったの76.81円(前場57.95円、後場69.54円)と小動き&薄商いの膠着状態でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 日経平均の日中値動きを手元の記録でみると、これは昨年(2007年)9月26日に69.21円の値幅を記録して以来の低水準。このときは日経平均は16435円だったので、%で言うと、このときの方がもっと小動きだったのですが、それはともかく、今日が年に数回程度の記録的な小動きだったのは確か。これを調べていて気付いたのですが、実は昨年も7月第2週~第3週に掛けて、かなり小動きが続いたことがありました(下記参照)。
日付 | 終値 | 日中値幅 |
2007/7/06 | 18140.94 | 98.63 |
2007/7/09 | 18261.98 | 68.56 |
2007/7/10 | 18252.67 | 55.77 |
2007/7/11 | 18049.51 | 87.79 |
● この時点での日経平均は18000~18200円あたりだったので、水準としては現在とかなり違っているものの、相場が方向感を失って動くに動けない状態になっていたところは似ているのかも知れません。
● 一方、今日の相場をファクター分析をすると、今日もバリューはスランプ状態から脱出できずにジリ貧。今日はリバーサルがまぁまぁだったので、バリューの悪い面を多少は打ち消していたでしょうけど、バリューが儲からないなかでは、なかなか運用担当者としては打つ手が見えなくなってしまいます。某債券トレーダーも「レラティブバリューはしばらくあかん」とぼやいていたのですが、商品に関わらずバリューが効き難い相場展開になっているのは偶然の一致ではない印象です。決して探しているというのではないのですが、どうも「類似点」が多く見えてくるような感じで、この所の相場はちょっと気色悪いっす。単なる思い込みだったら良いのですが…。
● 記録。東証1部出来高は前日比2億2053万株も減少して16億8417万株、売買代金は同2471億円減の1兆8605億円と閑散。東証1部値上がりは1245銘柄で、値下がりは370銘柄。一方、今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比166.96円高の12927.76円(9時15分確定)。ザラ場で何度かこの水準をアタックしたものの、説得力を持って上抜けることはなく、結果的にSQ水準は今日の高値水準でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、11日ぶりに微妙に買い越し転換(3570万株売り/3580万株買い)。もっとも株数ベースで10万株程度なんて誤差(^^;だし、金額ベースではホンの少し売り越しだったみたいですが、何はともあれ売り越し継続はストップです。
2008年07月16日(水) .... TOPIXは小幅続落、バリューの駄目状態が続く
TOPIX : 1249.28 (-3.84, -0.31%) | 日経平均 : 12760.80 (+6.24, +0.05%) | 円ドル : 104.40 |
● あまり強い相場になるとは思えなかったものの、それほど弱くもならず、指数ベースで見る限りでは前日終値近辺を行ったり来たりの展開。結局、日経平均は小幅反発、TOPIXは小幅続落で方向感に乏しいまま終了。東証1部値上がりの554銘柄に対して、値下がりは1059銘柄もあったし、日経平均がプラスだったとは言え、どちらかと言えば「弱い」と感じた1日でした。
● 今日はTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 昼休みにロイターなどで 「米証券取引委員会、大手金融機関株の空売り緊急規制を発表」 とのニュースが流れ、「米国の金融株が上がるんとちゃうか?」との連想から日本の銀行株が後場に入ってスルスルと上昇。旬の話題が「金融不安・懸念」なので、この手のニュースには反応します。ただ、日本でもそうだったように、これで本質的な下落を阻止できると考えるのは、ちょっとナイーブ。心理的な効果はあったとしても、それ以上ではない印象でした。他には、原油軟調の影響か商社株が売られ、鉄鋼も軟調。メガバンクは堅調だったものの、地銀などは安い銘柄も多く、また損保はかなり軟調だったりと、物色の面からもマチマチ感たっぷりでした。
● 一方、今日もファクター分析をすると、バリューがかなり軟調。特にフロー系(PER系)のバリューが駄目駄目サイン点灯中。この傾向は足元の2~3日で特に感じるようになってきたのですが、指数で見る限り相場はあまり動いていません。この辺が昨年7下旬~8月上旬に掛けての相場との類似性を意識させてしまうところで、どうも尻の下の居心地が悪いというか…(^^;。あの時は8月10日前後の数日間に渡って、-5σとか-6σという統計学的には有り得ない「超」異常値が発生したのですが、足元ではそんなことはありません。まだ「常識」の範囲内の動きです。ただ、「2年続けて同時期に同じような相場で損した」となるとシャレにならないので、余計に気になるところ。まぁ、サマー・ラリーとまでは言わないので、災禍なくスーッと夏休み入りできるんだったら、それで納得しなけりゃあいけないんでしょうけどネ(^^;。
● 関連して、HFクルークに 「米政府系金融の株価急落、バリュー株投資のヘッジファンドや投資信託を直撃」 なんてニュースも流れていました。元ネタはWSJ紙ですが、何よりも日本語で読む方が楽なもので…(^^;。この記事にあるバリューと上記のバリューとは多少性格的に違う面がある雰囲気ですが、主旨としては、平均回帰が起こりにくく、割安がいつまでも割安に放置される状態、さらに酷いケースだと、割安がもっと割安になる、ということが起こっているのは、世界どのマーケットでも似たり寄ったりなのでしょう。「落ちてくるナイフ」を素手で掴もうとするのはリスクが一杯。かと言って、底打ちからの反発局面を買おうと思えば、そんな時に売ってくれる酔狂な連中はガタッと減るでしょうから、思ったように買えなくて値が飛ぶだけ。やっぱり、タイミングが一番難しいです。
● 記録。東証1部出来高は前日比1734万株減の19億0470万株、売買代金は逆に同1191億円増の2兆1076億円。ここ最近は20億株/2兆円を見慣れてきたのですが、少なくとも盛り上がったとは言い難い状況。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比38.09円安の12716.47円(9時12分確定)。日経平均の日中値幅は144.06円(前場144.06円、後場105.12円)とかなりの小動きでした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ついに10日連続の売り越し(2940万株売り/2150万株買い)でした。
● 雑談。さぁ、今日はパリッと締まった試合をお願いしたいものです。新井選手が心配。ただ、ケガや不調でメンバーが抜けても、それなりにカバーできるのが今年の阪神タイガースの強さ。それを信じて、治療をして欲しい気持ちもあります。何と言ってもオリンピックもあるんだし…。今日の3番は関本選手だ!(ご参照:http://hanshintigers.jp/game/score/index.html)
2008年07月15日(火) .... 大幅続落、買い材料乏しく不安材料テンコ盛り
TOPIX : 1253.12 (-27.60, -2.16%) | 日経平均 : 12754.56 (-255.60, -1.96%) | 円ドル : 105.85 |
● 初っ端から訂正(^^;。昨日、松井証券の銘柄コードを間違えました(修正済)。スミマセン m(_._)m SBI HDのコードを書いてしまいました(^^;。
● 相場。ある程度「アカン」のは多くが予想していたでしょうけど、ちょっと予想以上にズッこけた感のある1日になってしまいました。寄付きから安かった相場は、一旦落ち着いたように見えたものの、後場寄付きでスコーンと売られてしまい一段安。ただ、そこから下への売り圧力は、少なくとも今日のところは大きくなかった様子でした。日経平均はこれで4月1日以来の安値水準。もっとも、3月17日は終値ベースで11787.51円だったので、そこまではまだ若干の距離があります(^^;。TOPIXは終値ベースで4月14日の1246.24pt以来の安値水準でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の下落については、まぁ、あちこちの相場解説で書かれているように、「米政府系住宅金融機関に対する不安感」と、それから波及する様々な問題への先行き不透明感ってことで総括できてしまいそうです。その象徴が金融株(銀行、証券、保険)とその他金融、不動産ってところ。今日の相場では、この辺がかなり手酷く売られ、それを見てしまうと他の銘柄への買い手も引っ込むといった雰囲気でした。「鶏と卵」ですけど、悪材料があって相場が下がるのか、相場が下がるから悪材料がドンドンと出てくるのか…(^^;。どちらにしろ、まだ「落ちてくるナイフ」を素手で掴みに行くのは危ないと考えている向きが多いのは、ヒシヒシと感じてしまいました。
● 象徴的だったのは、ファクター分析をすると、今日はリバーサル(比較的短期)がボロボロだったこと。最近はリバーサルで儲かることは少なかったのですが、それでも3日平均ぐらいでみると、フラット程度だったのに、今日は目立って落ち込んでしまったのです。Excel上で年初来高値/安値更新銘柄をウォッチしているのですが、今日の顕著な傾向は、高値銘柄も安値銘柄も昨日付けた年初来高値/安値を更新している銘柄がとても多いってこと。上がる銘柄は上がり続ける傾向がある一方で、より鮮明なのは駄目銘柄が駄目駄目になっており、つまり「平均回帰現象」が起こっていないんです。こんな時に下手に「押し目買い」なんてすると、落ちてくるナイフを素手で掴みに行くような状態になるのは、多くの市場参加者が感じているでしょう。だから出来高が盛り上がらないし、底打ち感も出てこないのです。はぁ~(溜息)。
● 上記以外のファクターを見ても、どうも「アンワインド」が静かに進行している印象が避けられなくなってきた印象。昨年も7月下旬に空気がおかしくなって、大爆発したのが8月10日、11日あたり。実際に指数が大きく動いたのは8月17日だったのですが、PLを見ていたら相場の変調は残酷なまで明確に出ていたのを鮮明に覚えています。まだ現時点ではそこまでの雰囲気はないし、昨年のことを覚えている向きもまだまだ多く残っている(=警戒している)でしょうから、一気に足元をすくわれることはないとは考えています。でも、「アンワインド」の空気を感じると、どうしても昨年を連想してしまうのが避けられません(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1097万株減の19億2204万株、売買代金は同1114億円減の1兆9885億円。溜息が出るような水準でした(^^;。東証1部値上がりは409銘柄、値下がりは1220銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比113.37円安の12896.79円(9時10分確定)だったのですが、結果的にはこの辺が今日の高値でした。また、昼休みギャップ(後場SQ値-前場終値)は-59.42円とかなり大きく、日中足で見ると階段の様な下げでした。日経平均の日中値幅は186.32円(前場100.02円、後場77.56円)と、指数が動いた割にはかなりの小動き。特に後場の小動きぶりは、ある意味、やる気の乏しさの象徴だったでしょうか。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅ながら9日連続の売り越し(2940万株売り/2840万株買い)でした。
● 雑談。ごらぁぁぁぁ!岩田!なんちゅう試合しとるねん!現在4回終了、6-0で負けている。1回表に4失点、2回表に2失点…(-_-)。9連戦の初戦やで、ホンマ。
2008年07月14日(月) .... 小幅続落。日経平均の採用銘柄は松井証券
TOPIX : 1280.72 (-5.19, -0.40%) | 日経平均 : 13010.16 (-29.53, -0.23%) | 円ドル : 106.55 |
● 先週末の米国株市場はかなりの下落だったものの、CME日経平均先物は大証比130円安と比較的冷静。加えて、今朝寄付前に米政府系住宅金融会社に対するポールソン米財務長官の発言が報道され、支援策への期待感もあって、前場はかなり堅調な局面もありました。ただ、後場に入ってからは、再び下値模索の展開。ドカンと安くなる雰囲気ではなかったものの、いずれにしろ、あまり面白味を感じる相場ではなく、上値を買う向きがいないというのが鮮明。覇気の乏しい1日になってしまいました。大引けでバスケット売りが出た影響で、TOPIXはモロ安値引けでした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 米政府系住宅金融会社のゴタゴタは、ある程度は時間の問題とは認識されていたものの、ちょっと前までは「準国債」扱いされていたモノだったし、今回の件は、ちょっとショックかもしれません。ただ、今日も某FM氏が「住宅で始まって、住宅で終わりかな?これ以上悪化する案件はあるのだろうか?」とおっしゃっていたのですが、確かにその面はあるかもしれません。今後あるとすれば、実体経済がよりエグイことになり、スタグフレーションかデフレーションかは知りませんが、とにかく脱出に時間が掛かる状態に陥るリスクは残っています。まぁ、それはそれで心配してもキリがないので、足元の状況を見ながら一歩、一歩進むしかないのですけどネ(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前週末比3億7345万株減の19億3301万株、売買代金は同4703億円減の2兆0999億円。金曜日がミニSQだったことを考慮して「前週末比」はある程度無視したとしても、絶対水準としては20億株に届かず、2兆円ギリギリという低調商いが続きます。東証1部値上がりは563銘柄、値下がりは938銘柄で、指数よりも弱い印象。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比43.28円安の12996.41円(9時28分確定)。日清紡(3105)が最後まで寄り付かなかったのですが、それ以外は9時05分までに寄り付いていました。日経平均の日中値幅は215.97円(前場183.75円、後場167.25円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続の売り越し(3070万株売り/1950万株買い)でした。
日経平均銘柄入替(臨時)~松井証券(8628)を新規採用
● 話題変更。予想されたように、本日大引後の午後4時半、日経平均銘柄入替え(臨時)が発表されました。発表文は 「日経平均の銘柄入れ替え 松井証券、新たに採用」 です。
● 先週末にもチラッと書いたのですが、今回も市場筋の間での予想本命はSBI HD(8473)でした。ただ、この銘柄は何度も候補に登場しながら落選し続けているいわく付きの銘柄で、多くも「本命」予想としながらも、「今回もあかんのとちやうか?」といった感触もかなり強く、事前の先回りもそれほど盛り上がらなかった印象でした。松井証券(8628)は当初から「穴」銘柄ながらも、選定委員会がこれほどまでにSBI HDを嫌っているのだから、その場合は…との意味で、「穴」ながらそれなりの期待感があった銘柄でした。それが選ばれたという意味で、サプライズではなかった印象です。銘柄入替は7月28日からなので、理論的には三菱UFJニコス(8583)の最終売買日(7月25日)の大引けで入替えることになります。
● そうそう、関連して新光総研から出ていた 「日経平均株価採用銘柄の入替候補を探る(2008年7月号より)~金融、資本財・その他の組入れ比率が上昇か?」 を読む機会があったのですが、その中で「旧」日経平均が今年6月末で「20,273.66円」との記述。画面上で見る日経平均は6月末に13481.38円だったので、かなりの差です(^^;。この「旧」日経平均が強調するのは、あの伝説の「2000年春の30銘柄入替え」による指数の変化。ここで指数としての継続性が途切れたとの議論は、何かある毎に聞く論点です。確かにアレだけの銘柄入替えを実施すれば、指数の性格が変化するのは避けられません。ただ個人的には「それも相場」だと考えているし、対応してナンボだとは考えています。
● さらに、あの時点での日経平均は、日本の経済構造と比較すると、かなりの歪みが出ていたのは事実で、経済を反映する指数としては入れ替えは必要な措置だったと考えています。ただ、銘柄入替によって引き起こされるキャッシュフローについての認識が、選定委員会などで完璧に欠落していたというか、それが結果的に相場に大きな影響を与えたと考えています。もっとも、その後、相場下落の原因として大きな批判を受けたトラウマが日経には強く残っているようで(^^;、以後の銘柄入れ替えにおいて、逆の意味で悪影響を与えているように感じるのも毎度のこと。熊谷組(1861)やユニチカ(3103)などをまだ入れておく必要があるのかどうか…。すっぱり入れ替えるべきだとは思いますけどネ(^^;。
● ご参考までに、過去の日経平均の銘柄入替履歴はこちらからどうぞ。結構、「ほぉ~」になると思います(^^;。
2008年07月11日(金) .... 結局は小幅反落、フラフラと方向感に乏しい動き継続
TOPIX : 1285.91 (-4.85, -0.38%) | 日経平均 : 13039.69 (-27.52, -0.21%) | 円ドル : 107.25 |
● 今日はミニSQ(7月限)。例によって、Excel上の日経平均速算値は8時50分頃で前日比1910円高ほど(^^;。8時59分で同1815円高で、最後の最後に"お約束"バスケット売りがでてチャンチャン。日経平均SQ値は、前日比87.80円高の13155.01円(9時19分確定)でした。Jフロントが最後まで売り気配で残っていたものの、それ以外は比較的スッと寄付いた波乱なしのSQでした。市場筋推計によると、日経平均型バスケットでは一銘柄あたり約9万株ほどの買い越し。SQ関連売買は約2億3000万株程度、売買代金で3500~3600億円程度との推計でした。ちなみに、今朝のSQ値は途中までは「幻のSQ値」だったのですが、後場に「幻」は解消しました。
● SQ後の前場は、いつも通りというか、「SQ後の脱力感」が漂う展開。指数もSQ後に一度売られはしたものの、かといって大幅安なる雰囲気は薄く、方向感に乏しい展開。後場に入ってから一度下げ足を速めたものの、そこで飛び出してきたのがNew York Times紙の 「U.S. Weighs Takeover of Two Mortgage Giants」 ("米政府が住宅金融大手会社を公的管理下に置くことを検討" 訳:虎年の獅子座)の記事。
● この件が市場に伝わるにつれ、先物主導でスルスルと上昇に転じてプラス転換。ただ、本気で記事を信じて中長期的などうのこうのというよりも、SQ後に特に目ぼしい材料がなかったところに、格好の「ネタ」が出てきて目先筋が一斉に飛びついた、って印象もかなり強かったです(^^;。ある意味で、一度しゃがんでからジャンプ、となったことで、余計に上昇が大きく見えた印象がありました(日中足参照)。ほんの30分程度の間で日経平均にして200円超の上昇でしたから…。
● ただ、記事を詳細に読むと、必ずしも喜ぶべきことばかりではないような気が…(^^;。実際、ワーッと今日の高値を付けに行った後は、また脱力感の漂う展開に逆戻り。これが評価できるかどうかはもちろん、何よりも大事なのは今晩の米国株市場がどう反応するか。GLOBEXを片睨み状態だったものの、あまり大きな反応ではなかったこともあって、一度飛び付いた空気も勢いが抜けたというか。結局、最後はチョビマイナスで終了。まぁ、週末を控えているなかで、敢えてリスクを腹一杯取るような向きも居なかったってところでしょう。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 記録。東証1部出来高は前日比2億9292万株増の23億0646万株、売買代金は同4764億円増の2兆5702億円。もし市場筋推計のSQ関連売買(約2億3000万株程度、売買代金で約3500億円)が正しいと仮定するならば、実際には20億株チョイ、2兆円チョイって感じ。一方、前後場の売買代金分布は、前場が47.5%、後場が52.5%と、SQだった割にはあまり大きなブレはありませんでした。ただ、朝寄付き5分間で1日売買代金の19.3%をやっており、この点ではSQっぽい1日。まぁ、その分、前場の残りの時間帯がかなり閑散だった裏返しでもあるんですが…(^^;。
● 東証1部値上がりは619銘柄、値下がりは951銘柄で、指数よりも少し弱い印象。日経平均の日中値幅は245.88円(前場128.63円、後場245.88円)と、後場の値幅が1日の値幅でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ついに7日連続の売り越し(3170万株売り/2390万株買い)となってしまいました。
● 話題変更。今日も日経平均銘柄入替えの発表はありませんでした。いつになるんだろう?この点に関して、想像力を逞しくして空想してみます。実は、東証から三菱UFJニコス(8583)に関して、最後の上場廃止に関する所報が出ていません(TARGETをあちこち検索したけど見付からない…)。同株に関して直近は5月30日付けでの「株式交換(追加・変更)」が最後。想像力を逞しくして考えると、日興コーディアルの時もそうだったように、日経はこの上場廃止の所報を待っているのかなと…(^^;。あくまでも想像での話なので、本当のところはどうなのかは分かりませんが…。
● 最後に雑談。ぐっちーさんのブログから少しだけ引用(http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/c88e266bb9ae090e177a5672d051bfee)。
何回か書いてますけど、だいたい世間一般の話としても、大丈夫です、って時は実は一番危ない(笑)。だって、危ないときにはだめです、危ないです、とはゼッタイに言わないでしょ?
これは金融機関については1980年代からずーっと、まさに法則として機能していて大丈夫、と言っているときほど実に危ない。古くはドレクセル・バーナム、あのS+L、最近のベアー・スターンズまで潰れる直前まで大丈夫、心配ない、と社長及びCEOは言い続けたわけです。これは「大丈夫といわなければならないほど危ない」、と理解しましょう。
● たしかにその通りだ(^^;。「大丈夫です」ほど大丈夫ではないんです(^^;。普段の生活でもそうですね。営業マンが「バジェット、大丈夫です」とか、運用担当者が「このファンドは大丈夫です」とか、あらためて言ってくるようだったら、コンティンジェンシーを考えておいた方が良いってことでしょう(^^;。しかし、笑い話だけど笑えない部分もあります。ホンマ…。良い週末を!
2008年07月10日(木) .... 小幅続伸、朝安後に切り返し
TOPIX : 1290.75 (+5.23, +0.41%) | 日経平均 : 13067.21 (+15.08, +0.12%) | 円ドル : 106.95 |
● オーバーナイトで米国株がかなり安かったし、それを受けてこちらも軟調にスタートしたものの、結果的には昨日である程度の下落を「やっていた」こともあり、小幅高で終了。まぁ、何はともあれホッと一息ってところでしょうか(^^;。もっとも、相場の内容を見ると、不動産株、銀行株などが引っ張り上げる展開で、素直に付けないムードが一杯。買い戻し主体の上昇に文句を言っても仕方が無いのですが、乗り切れない空気は参加者の多くが感じていたと思います。
● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比125.13円安の12927.00円(9時13分確定)。これはザラ場の日経平均安値の12930.32円(-121.81円、-0.93%、9時21分)をホンの少しだけ下回る「幻のSQ値」状態。つまり、今日に関しては寄付きが一番安かったと考えて問題ない状態でした。前場中盤に先物主導でスルスルと戻した後は、前日終値近辺でもみあって前場終了。後場は日経平均でざっくり50円高近辺で上下したものの、最後は多少伸び悩んで大引け。東証1部出来高は前日比4693万株増の20億1354万株、売買代金は逆に同432億円減の2兆0938億円と低調なままで、市場への参加者が増えて上昇したのではないことを示唆。はぁ~(溜息 (^^;)。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 残りの記録。東証1部値上がりは804銘柄、値下がりは778銘柄でほぼチャラ。今日は銀行株などが強かったことを反映して、サイズは大きい方向に振れた1日。マザーズやヘラクレスはマイナスで終わっています。日経平均の日中値幅は209.53円(前場160.99円、後場80.38円)と比較的小動き。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続の売り越し(2140万株売り/1700万株買い)でした。
● 明日はミニSQ。SQ日の前に、日経平均の銘柄入替発表があるかもと考えていたのですがこれを書いている時点では何もありません(ということは、今日はない)。もし兆が一(^^;ご存知無い方のために書いておくと、日経平均採用銘柄の一つ、三菱UFJニコス(8583)がMUFGの完全子会社になるため、7月28日に上場廃止(最終売買日は7月25日)となります。このため、日経平均に新たに一銘柄が新規採用されます。
● 市場筋の間では、SBI HD(8473)が下馬評のトップ("穴"は松井証券あたり)ですが、SBI HDは過去に何度も候補になりながら採用されない、といういわく付きの銘柄(^^;。さらに、もしSBI HDが採用されたとしても、みなし額面がどう設定されるかによって、インパクトは段違いです。なお、発表があれば、 日経平均プロフィールのニュースページ に掲載されます。QUICKに流れるニュースが一番早いとは思いますが、いずれにしろ大引後です。
● 雑談。洞爺湖サミットって昨日で終わったんですよね。某首相は自画自賛モードだったみたいですが、これほどマーケットで話題にならなかったサミットも珍しいというか…(^^;。それでも、メディアが盛んに取り上げている環境とか食糧問題ではなく、報道されない部分で、例えば世界の金融について何が話し合われたのかは、かなり気になります。各国首脳の間で話題にならなかったハズはないし、本当に真剣討議が行われたとしたら、それは報道されない可能性が高いとも考えています。この辺の暴露本か「ほとんどノンフィクションのフィクション」を書いてくれると、サミットの裏側が分かって面白くなるんでしょうけど…(^^;。
2008年07月09日(水) .... 小幅反発、米国株高受けて朝高も、後場に腰砕け
TOPIX : 1285.53 (+2.02, +0.16%) | 日経平均 : 13052.13 (+19.03, +0.15%) | 円ドル : 107.25 |
● あ~あ情けない1日(-_-;)。確かに米国株がそれなりに高かった翌日は「寄り天」になり易い経験則があるにしろ、最後にマイナス近辺まで追い込まれるとは予想していませんでした。後場途中に「イラン、中長距離地対地ミサイル9発を試射=国営テレビ」とのニュースが流れたのがタイミング的には合っていたし、確かに円高方向に若干振れた影響はあったのでしょうけど、それで今日の東京株式市場が下がったと理屈付けるのは、やや"八つ当たり"でしょうね(^^;。
● TOPIXはザラ場高値が前日比25.32pt高(+1.97%、10時33分)まであり、日経平均は同251.55円高(+1.93%、9時32分)までありました。前場は高値界隈でもみあう展開だったし、後場寄付きも比較的静か。ところが、ズルズル下がり始めた相場は13時30分過ぎあたりから下げ加速。ザラ場安値はTOPIXで前日比1.56pt高(+0.12%、14時26分)、日経平均で同5.67円高(+0.04%、14時27分)でした。端的に言うと、結構情けない相場展開だった、ってことです…。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、昨日ほどではなかったものの、今日も新規にマーケットに入ってくる方々よりも、抜け出していく方々が多い印象でした。ここ最近の脱出組は、単なる「売る」だけではありません。多分に「買い戻す」も入っているので、時に軟調相場でも意外に堅調な銘柄があったりします。これは、やはりロング/ショート筋(ヘッジファンド筋)が関わっているからと考えています。加えて、昨日書いたように、リスク管理の面から、株式から資金を引かないまでも、ポートの内容は低βの方向に持っていく動きは低迷相場の中では止まりません。もちろん、上昇に転じた時には出遅れるのですが、あまりその方面で心配している方々はいないんでしょうね(^^;。
● 資金がそれなりに循環して出入りするマーケットだと、リバーサルがソコソコ効いて「平均回帰」が起こるのですが、最近は、下げれば下げたまま、という銘柄も少なくありません。下手に押し目買いを継続すると一気にブチ殺されます(^^;。それが感覚的に分かっているから、なかなか押し目買いも入らないという悪循環に陥っているんです。いつ何がきっかけで途切れるのでしょうか…。そのタイミングが一番難しいです。マーケットに入っていないにしても、それなりに狙っている方々が多ければ、それっぽい時にマーケットは動くのですが、観客が減ってしまうと、それも難しくなります。これももう一つの悪循環。はぁ~(溜息)。
● 記録。東証1部出来高は前日比1513万株増の19億6661万株、売買代金は同465億円増の2兆1370億円と商い低調。ま、今に始まったことではないので、その点はサプライズはありません。東証1部値上がりは793銘柄、値下がりは781銘柄でほぼチャラ。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比197.40円高の13230.50円(9時18分確定)とそれなりに高かったことが分かります。その後、前場にもう一度上値を取りに行ったものの、結局CME日経平均先物の13320円に10円届かないところで止まり。これが悪かったですね…(^^;。日経平均の日中値幅は245.88円(前場114.76円、後場240.04円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続の売り越し(2260万株売り/1240万株買い)でした。売りはそれほど多くない印象ですが、買いが入りません…(^^;。
● 雑談。昨晩の試合(阪神×読売)は、関東地区では地上波の中継なし(私はスカパーのフジテレビ721で見ていた)。「伝統の一戦」と呼ばれる試合が忘れ去られるなか、実際の試合内容からすると、点数以上にかなり一方的で、関東地区で地上波でやっていたとしても、低視聴率だったのは想像できる試合でした。もっとも、最近の地上波の野球中継は、視聴率低迷のせいか「これでもか、これでもか」と試合途中でもCMを押し込んでいる印象。あまり見ていて楽しいものではありません。あれなら、スカパーで見る方が、はるかにストレスが少なくて楽しめます。同様に感じている方は少なくないでしょうから、今後はますます地上波中継は減るでしょうネ。でも視聴者側からすると決して悪くない話だと考えています。無駄なCMが減るだけマシです。もっとも、収入の点からは球団は苦しくなるのかも知れませんけど…。
● えっ?甲子園は雨?しゃあない、昨日の録画をもう一度見るか…。9回最後はストレス溜まるので見ないことにして…(^^;。
2008年07月08日(火) .... 大幅反落、薄商いのなか嫌なムードが加速
TOPIX : 1283.51 (-29.29, -2.23%) | 日経平均 : 13033.10 (-326.94, -2.45%) | 円ドル : 106.85 |
● 昨日恐れていたことが具現化したというか…。連敗記録が途切れたことで、余計に売り易くなってしまった印象があった1日でした。時間の問題だったとは言え、今日の下落で一目均衡表の「雲」の下限を割り込んでしまい、チャート面からは連敗記録が途切れた以上に嫌な雰囲気。昨日の相場を見て、ある程度は予感があったのでサプライズではなかったものの、「やっぱりアカンか…」と落ち込むのは避けられない状況。アジア各国の下落も嫌な雰囲気だったし、あまり良いところが見えない1日でした。
● 買い手にとっても今日の下落は失望だったでしょうけど、戻りを売りたいと考えていた向きにとっても、「2~3日戻ってから…」なんて考えていたら、「もう下がるの?」って感じ。実際問題、多少は「底打ち」を感じさせる状況になったところで売れば、流動性もそれなりにあり、高く売れるシナリオだったのでしょうけど、昨日の今日だったら、流動性も駄目で、そんなに高く売れるなんて夢。売ろうかなと考える前に下がってしまった、って感じを受けてしまいました。出来高が出来ないなかで売ろうとすると、どうしても株価を下げないと買い指値が見付からなくなります。多くの機関投資家はVWAPターゲットなどで注文を出すでしょうから、出してから「えっ、そんなに下がるの?」と驚く風景が見えるというか、そんな感じで売られてしまった嫌な印象が残る相場でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別銘柄のチャートを眺めると、GSユアサ(6674)は、まだマシな方。環境関連でも、栗田工業(6370)のチャートを見ると、ちょっと前の底堅さは何だったんだ?って感じ。東レ(3402)も見るに耐えないチャートになってしまったし、コマツ(6301)や三菱重工(7011)のチャートを見ても「じとぉ~」となるばかり。素材系のJFE(5411)や別子(5713)、三菱マテリアル(5711)を見ると、資源株のパフォーマンスの悲惨さが分かります。要は外国人や個人を問わず、株式市場から遠ざかろうとしていることで、対ベンチマークでロングになっている銘柄、信用買い残が多い銘柄などに、特にプレッシャーが掛かっている印象が避けられません。
● その一方で、東京電力(9501)などのチャートを見ると、リスク回避の意向が強いのが、より良く分かります。NTT(9432)とKDDI(9433)のチャートの違いも、考えれば考えるほど興味深いところ。陸運でも日本通運(9062)などが酷い状況になる一方で、同じ陸運でもJR各社は堅調。株式市場から抜けるに抜けられないフルインベストメントの機関投資家が、ポートのリスクを下げるために止むを得ずこの辺を組み入れているのでしょうか…。これだけ日本株(世界中の株式が)嫌われモノになれば「いつかどこかで…」とは考えるのですが、タイミングが見えて来ません(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億8576万株増の19億5148万株、売買代金は同2866億円増の2兆0905億円と引き続き見送られる状態。UFBAN(8868)が1億株超、真柄建設(1839)が3155万株ほど出来ていたことを考えると、より閑散振りが目に付きます。東証1部値上がりはたったの147銘柄だった一方で、値下がりは1515銘柄にも達して「ほぼ全面安」。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比72.91円安の13287.13円(9時10分)と軟調だったのですが、終わってみれば、この辺が今日の高値。日経平均の日中値幅は310.43円(前場221.45円、後場85.88円)で、後場は新たな売りのフォロースルーは比較的少なかった印象。前引けに掛けてヒョロっと戻したこともあって、昼休みギャップは-88.44円(後場SQ値-前引値)とかなり大きく出ました。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(2420万株売り/1670万株買い)でした。
● 明日は「明日の風」が吹くことを期待して…。今日から甲子園で対読売3連戦。相場のことはすっぱり忘れて、野球観戦を楽しみます。最近の阪神タイガースは楽しめるから、ストレス解消にもなるんですよね!(^o^) (^o^) 先ほどからHDDを追い駆け再生してチラチラと見ているけど、「アニキ」はちょっとお休みの様子。でも勝ってる(^^。
2008年07月07日(月) .... 日経平均は13日ぶりにプラス、TOPIXは9日ぶりの上昇
TOPIX : 1312.80 (+14.92, +1.15%) | 日経平均 : 13360.04 (+122.15, +0.92%) | 円ドル : 107.30 |
● 今日は七夕。だからってのではないでしょうが、ようやくTOPIXも日経平均も反発。もっとも、出来高面では全く盛り上がりがなかった(先週金曜日よりも減った)し、マーケットの値動きを見ていても、力強くなんて言葉はどこを探しても出てこない状況。売り方にしても、先週末までに日経平均12連敗となると、「慌てて売ることないワな…。2~3日戻ってから売ろか」と考えるだろうし、そうやって売り買いが手控えられているなかで、少しの買戻しが入って値が跳ねてしまった、との印象が強かった1日でした。もっとも、どんな格好でも底が入るんだったら入るワケで、下げ基調に慣れ過ぎるのは問題だとは考えています。しかし、どう見ても「V」字型回復を想像するのが難しい雰囲気というか相場環境なのは否定し難く、なかなか気勢が上がりません(^^;。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 朝方はズッとマイナス圏での推移。上がるでもなく、下がるでもなく、くらげのように水面のちょっと下を漂うだけの状態(^^;。ところが、後場寄付きでギャップ発生(後場SQ値は前引値に対して48.28円高)となりピョコンと上昇。もっともこれが15分ぐらいで落着けば、また横ばい推移。日中足をご覧頂くと分かると思いますが、連敗記録を脱したものの、何か大きな動きがあったからではなく、薄商いのなかで「たまたま」そうなったとの印象が強い1日でした。売り方の買戻しが多かった雰囲気は先物市場にもあったし、現物市場でも、銀行、不動産、保険などが引っ張る相場は、やはり買い戻し主体に見えてしまいました。連敗記録が途切れたことで、逆に売りやすくならないかどうか、明日以降がちょっと心配です…(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前週末比6268万株減の17億6572万株、売買代金は同1608億円減の1兆8039億円とかなり閑散。東証1部値上がりは1072銘柄、値下がりは540銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前週末比15.83円安の13222.06円(9時10分)と、情けなくスタート。ただ、ここから大きくは動きませんでしたけど…。日経平均の日中値幅は239.75円と普通だったものの、前場はたったの59.91円どまり。後場は127.37円の値幅でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の売り越し(2680万株売り/2190万株買い)。
● 全く面白くない相場だったので、もっと「面白い」し「エキサイティング」な方向に話題変更。しかし、阪神タイガースはホンマに強いわ…(^o^)。普通、JFKが打たれて点を取られて、そして9回表も2アウト、打者も2ストライク(ノーボール)になれば、「今日はさすがに負けたな…」と帰り支度するところ。テレビ観戦していた私にしても、「午後の残りをどうしよう?」と考えていたところでした(^^;。そこからが、まさに身を乗り出す状態。最後は、皆が「何とかしてくれ」となったところで、期待に応えて「何とかする」のが、やっぱり「アニキ」。凄みを一段と感じたというか、ゾクゾクするというか…。凄い試合でした。今日は休みで、明日から対読売3連戦(@甲子園)です。
2008年07月04日(金) .... 日経平均ついに12連敗、ドカンとは売られていないものの…
TOPIX : 1297.88 (-0.14, -0.01%) | 日経平均 : 13237.89 (-27.51, -0.21%) | 円ドル : 106.85 |
● 「今日はさすがに…」という気持ちと、「やっぱりアカン」が交錯する金曜日。寄付きは堅調だったものの、すぐにスコーンと下落する様を見ると、諦めの気持ちが先行する地合いに大きな変化は感じられませんでした。結局、今日も相場は小幅続落で、これで日経平均はついに12連敗。TOPIXは「たったの」8連敗です。過去の記録を見ると、12連敗は1954年4月28日~1954年5月18日の15連敗以来。12連敗だけを取れば、1953年5月21日~1953年6月3日以来。この12連敗は「スターリン暴落」の時だそうですが、当然、そんな昔のことは知りません(^^;。日経平均のサイコロ(サイコロジカルライン)は、モロに0勝12敗。これはめったに見れる数字ではありません(^^;。
● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比21.86円高の13287.26円(9時07分)。つまり、一応は、米国株堅調(NASDAQはマイナスだったけど)やCME日経平均先物高に敬意を表した寄付だったのです。ところが、5分後には、もうTOPIXも日経平均もマイナス。「今日こそは堅調です!」ってお客さんに電話するヒマもなく、第一声は「やっぱりあきまへんわ」でしたから…(^^;。この「やっぱり」が今の相場の空気を良く表しているというか、今朝寄付き前の段階でも、朝高でもあまり持たないだろう、が支配的なムード。日経平均12連敗と言っても、そんなにガンガン売られた感じではないので、パニック的な空気は感じません。
● 場中にあるヘッジファンドのFM氏とメールで話(^^;をしたのですが、同氏いわく、「ここで買うかどうかは全く別問題だけど、反発を狙うんだったら中国株などの新興国市場だろう。50%下落したマーケットは半値戻ししただけで50%取れる。日本はせいぜい年初来で12~13%程度の押しなので、半値戻しでも6÷88でたったの7%も取れない」と。つまり100→50→75は、50の水準で入れば50%のリターンが望めるということ。もちろん、これはタイミングが非常に重要なので簡単な話ではないにしろ、タイミングが難しいのは日本市場でも同じ。どうせなら、大きく狙いたいのは人情みたいなものです(^^;。つまり、今の日本市場は底堅い点は評価できるものの、「押さないから買えない」、つまり反発狙いの買いが入り難くしているような感じも受けます。皮肉ですね。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の相場の話題は不動産、特に新興不動産株。これらの銘柄は朝から弱かったのですが、後場に入ってドカンと一段安。週末金曜日ということもあって、ただでさえポジションを持ち越したくないところで、こんな値動きをされてしまえば、心理的に市場全体に嫌なムードが漂うのは避けられませんでした。具体的にどこかがどうなるってのではなくても、マンションの売れ行きが鈍っているのは周知の事実だし、それを受けて、あちこちの不動産業者が苦しくなっているのも周知。「五・十日に注意」なんて声が聞こえてくると、連想ゲームも悪い方向に行くのは止むを得なかった感じです。「絶対に有り得ない」とは言い切れない時に、不安心理は増幅します。米国でも「GMに破綻の恐れ」なんてのが普通に語られる時代ですから…。
● 記録。東証1部出来高は前日比4億1041万株も減って18億2840万株、売買代金は同5688億円減の1兆9647億円とかなり閑散。見送り姿勢が多かったことを物語っています。東証1部値上がりは839銘柄、値下がりは748銘柄と、若干値上がり銘柄数が多かったものの、この程度は誤差の範囲内。日経平均の日中値幅は153.09円(前場70.12円、後場114.28円)とかなり小動き、特に前場はひどかったです(^^;。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続でかなりの売り越し(2820万株売り/1440万株買い)でした。
● 雑談。昨晩は、そんなにあっさりとは行かんやろうなと「冷静」に考えながら、「3タテやったらえぇなぁ~」と期待も込めてテレビ観戦。矢野選手がやってくれました(^o^)。やっぱり今年の阪神タイガースは強いわ…ホンマ。これで2位中日と9.5ゲーム差、貯金は今シーズン最多の24で独走態勢。もっとも、昨年は逆に10ゲーム離されていて、一度は追い付いたのだから、逆も当然有り得る話。ただ、今の状態をそれなりにキープできれば、大きく崩れる雰囲気は全く感じません。そろそろ9月の甲子園の試合を手配しておかないと…(^^;。今日から対横浜3連戦。貯金シリーズだと舐めていたらやられるので、そこは気を引き締めて(ハマの番長は投げないみたいだけど…)。今週末の浜スタは阪神タイガースファンで埋まるのでしょうね(^^;。
● 良い週末を!
2008年07月03日(木) .... 日経平均54年ぶりに11連敗、TOPIXは7連敗
TOPIX : 1298.02 (-3.13, -0.24%) | 日経平均 : 13265.40 (-20.97, -0.16%) | 円ドル : 106.15 |
● 最後、大引間際に誰かがチョコッと日経平均型バスケット買いを入れておけば…(^^;。ホンのわずかとは言いながらマイナスで終了し、これで日経平均は11連敗、TOPIXは7連敗。日経平均プロフィール内の「下落記録」 によると、何と54年ぶりの記録。当然、私もそんな昔の記憶はありません(産まれてもいない(^^;)。朝方の安値から切り返してプラスになったあたりまでは良かったのですが、力強いと言うには程遠い状態だったのも事実。今晩の米国株は祝日前の短縮取引だし、明日は独立記念日の祝日。その辺で日本株が立ち直るきっかけになれば良いのですが、残念ながら、あまり自立性を発揮できない市場なモンで…(^^;。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の東証1部出来高は前日比2億2658万株増の22億3881万株、売買代金は同1570億円増の2兆5335億円。まだ活況というほどではないものの、今朝最初の30分間ほどは、ファクターの動きなどを見ていても、「アンワインディング」系の多少慌てたような売買があったように感じました。皆が持っていそうなところがバカスカ売られ、持って無さそうな銘柄が堅調だったりしたので…。まだ昨年8月とか11月などとは比較にならないほどスケールが違う(今が小さい)ものの、どうしても敏感に相場を見てしまう状況(^^;。欧州で金利の上昇度合い次第、さらに金融機関の信用問題絡みの問題次第では、また「信用収縮→デレバレッジング」という流れが起こってもおかしくないのです。あまり不安心理に押されるのは好きではないんですが、頭の隅っこには入れておきます。
● その他の記録。東証1部で値上がりは541銘柄、値下がりは1077銘柄と、指数の動き以上に値下がりが多かった印象。これはサイズが再び影響しており、今日は昨日とは違って中小型株がしんどい展開で、銀行、保険、不動産などが堅調。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比126.91円安の13159.46円(9時10分確定)。この後で9時半頃に掛けて下げ足を速める局面はあったものの、その後は前場は戻り歩調。後場はほぼ横ばいでした。日経平均の日中値幅は208.06円(前場159.98円、後場84.43円)。後場寄付きギャップは49.81円もありました。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(3150万株売り/1590万株買い)でした。
● そうそう、昨日書いたTOPIXの続落記録が見付からない件ですが、某市場筋氏が調べてくれました。同氏によると、やはりTOPIXは戦後の取引所再開まで遡及して計算されており、日経平均の15連敗を超える16連敗という記録があったそうです。それは、「1954/04/28-1954/05/19」の16連敗とのこと。貴重なデータをありがとうございます。もっとも、TOPIXは「まだ」7連敗なので、この記録に挑戦するには、少し時間がありそうですが…(^^;。
● 話題変更。週明け7月7日は七夕。個人的に記憶に残っているのは、1995年7月7日に日興證券(当時)が創立77周年記念で7月7日にキャンペーン(業界用語で"ハッスルデー"かな?古いって?(^^;)を実施。その当時、相場はかなり低迷していて、業界でも冷めた目が多かったものの、実際にはそこが大底になった件。指数としては、正確にはその3~4日前が底だったものの、7月7日のビョンという上昇で勢いが付いたのは事実だったのです。私自身、「そんなことで本当に底打ちするんだなぁ~」と、かなり強烈に印象に残っています(^^;。もちろん、日銀が低め誘導を示唆する発言をしたり、円売り/ドル買いの協調介入という大きな「ファンダメンタル」要因があったものの、証券マンとしては、日興證券77周年キャンペーンで相場が底を打った、というのが妙に記憶に残っている次第です(^^;。
● 雑談。昨晩はハラハラ、イライラしながらも、気持ち良いエンディングで全て良し!しかし、甲子園って本当にライト側に高く上がった飛球はスタンドまで届かないものです。檜山選手の打球を見て、本当にそう感じました。打った瞬間はサヨナラホームランだったのに…(^^;。さぁ、今日勝てば3タテ!(そうは上手く行かんだろうけど…(^^;)。
2008年07月02日(水) .... 日経平均は43年ぶりの10日続落、買い材料乏しい状況続く
TOPIX : 1301.15 (-18.92, -1.43%) | 日経平均 : 13286.37 (-176.83, -1.31%) | 円ドル : 105.90 |
● 米国株がかなり安いところから切り返してプラスだったこともあり、日本でも「今日こそは反発」の事前予想が多かったのでしょうが…。結果的に続落となってしまい、これで日経平均は10日続落(TOPIXは"たったの"6日続落)。日経平均の10日続落は、1965年2月19日~3月2日に掛けて10日続落して以来、なんと43年ぶりのこと(!)。不安材料はテンコ盛りな一方で、「そろそろ反発するんとちゃう?」という感触以外に買い材料が見当たらないなかでは、一度マイナスになってしまうと支えきれなくなった格好。朝方の一瞬こそはプラスだったものの、5分と持たないでマイナス転落し、戻りらしい戻りのない寂しい1日でした。
● 東証1部値上がり186銘柄に対して、値下がりは1476銘柄にも達し、「ほぼ全面安」状態。その中で、東証33業種別指数では医薬品、その他製品(任天堂の別名(^^;。任天堂が業種で65.4%のウェイトを占める)、情報・通信がプラス。騰落銘柄数では、ほぼ全面安だったものの、それなりにプラスの銘柄もポツポツあったのです。ただ、それ以上に下げパワーが大きかった格好。海運、機械、保険などが厳しい状況でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、日経平均の続落記録は、日経平均プロフィール内の「下落記録」 に掲載されています。プルダウンが最初は「下落率」になっているのですが、そこを「続落記録」にすれば出てきます。日経平均の10日続落は歴代4位タイ(既に更新されています(^^;)。同HPによると、過去の10日続落は「1965/02/19 -1965/03/02」と「1956/08/07 - 1956/08/17」なので、えらい昔の記録に並んだことになります。次のハードル(^^;は、「1953/05/21 - 1953/06/03」に記録した12日続落。これだけ書けば、「おまじない」効果も出て来て、記録が途切れることでしょう(^^;。
● ちなみに、TOPIXの連続騰落記録について東証のHPを探してみたのですが、どうやら掲載されていないようです。東証HPによると、TOPIXは「1968年(昭和43年)1月4日の値を100としてスタート」と書いてあるので、日経平均と全く同じ軌跡を辿ったと仮定しても、1965年は計算されていないかもしれません。指数としての動きはTOPIXと日経平均で異なる場合も良くあるので、正確には分かりません。東証さん、この際ですから記録を載せて頂けいると好奇心が満たされます(^^;。よろしくね!
● 記録。東証1部出来高は前日比1位jy5004万株増の20億1223万株、売買代金は同2589億円増の2兆3765億円。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比20.56円高の13483.76円(9時15分確定)と堅調。ただし、ここがほぼ高値でした。日経平均の日中値幅は242.82円(前場216.85円、後場124.40円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し越し(2040万株売り/2660万株買い)でした。
● 話題変更。日経朝刊に 「日本版政府系ファンド、公的年金10兆円運用 自民検討チーム案」 との記事が掲載されたのですが、市場では気抜けするほど話題になりませんでした(^^;。まだ自民党案までも行っていない状況なのが一つ、既に何回か報道されている件だってのが一つ。そして大きかったのは、「上手く行くはずがない」との冷めた目が多いこと。まぁ、そうでしょうね。日本株に限っても、テレビ東京のニュースによると、「7割を国内の債券で、残り3割を国内外の株式や不動産などで運用」ってことなので、日本株だと3兆円に数千億円は足らない規模が予想出来ます。この程度だったら、それほど大きな影響がないと考えるのが普通。昨年(2007年)1年間で事業法人は1兆5555億円の買い越し。普段あまり話題にならない「事業法人」でも、この程度は買い越しているのですから…。まぁ、やるんだったらロスカットの方針はきっちりと守って欲しいものです(^^;。
2008年07月01日(火) .... 小幅下落、TOPIXは5日続落/日経平均は9日続落
TOPIX : 1320.07 (-0.03, -0.00%) | 日経平均 : 13463.20 (-18.18, -0.13%) | 円ドル : 105.70 |
● 米国株の落着きもあって堅調なスタート。ただ、それでガンガン行けないのが今の相場(^^;。後場寄付き直後にギャップ発生でスコーンとマイナス転落。もっとも、大きくも下がる感じではなく、その後は戻ったり押したりと方向感に乏しい値動き。指数がマイナスなのかプラスなのかは最後の最後まで見えなかったものの、結局、TOPIXも日経平均も小幅ながらマイナスで終了。TOPIXは5日続落、日経平均は9日続落となってしまいました。某市場筋氏調べによると、日経平均の9日続落は2004年9月15日~29日に掛けて9日続落して以来とのこと。随分遡りました(^^;。そうそう、今日は日銀短観があったのですが、あまり株式市場では話題になりませんでした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日も石油と電力・ガスが同時に上昇するという、一見不思議な相場展開。金融株は消費者金融が堅調だった以外は駄目。不動産も駄目。この辺を考え合わせると、どうしても「配当利回り」という言葉が頭に浮かぶ物色動向で、昨日と似通っていました。例の「野村通貨選択型日本好配当株投信」の設定買いの影響が残っていると考えるのが素直な道筋でしょうが、ファクターリターンの日中推移を見ていると、確かに前場はかなりその傾向が強かったものの、後場は効果が薄れてきてた印象がありました。
● 市場関係者の間では、昨日、寄付直前の8時57分に132銘柄、約670億円の立会外バスケットが話題。想像の話のなかで、さらに想像力を逞しくする(^^;と、例の「野村通貨選択型日本好配当株投信」の設定買いとの考えが出来ます。寄付き前に仕切って、それを決めた自己売買部門が買戻しをザラ場で実施したと考えると、昨日のインパクトも、今日もそれなりに影響が継続していたところも合点が行くというか…。現在の市場出来高水準を考えると、1日で全ての影響を押さえ込むのは無理だろうし、2~3日に渡って影響が出るのは納得。ただ、永遠に続くものでは無いのは皆が分かっている話で、この「化粧」が剥げたあとに、どんな素顔が見えるのかドキドキだったりします(^^;。今日も後場は、少し剥げ気味だったような印象がありましたので、明日に注目です。
● 記録。東証1部出来高は前日比2817万株増の18億6219万株、売買代金は同188億円増の2兆1176億円。まぁ、昨日と同様の低水準だったってことです(^^;。東証1部値上がりは871銘柄、値下がりは728銘柄と、若干値上がり銘柄数が多い状態。昨日かなり弱かった中小型株が今日はプラスだったので、その辺がこの騰落銘柄数に出ている格好です。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比20.30円高の13501.68円(9時20分確定)。日経平均の日中値幅は128.06円(前場80.30円、後場98.25円)と、かなりの小動きでした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(2520万株売り/2180万株買い)でした。
● 話題変更。昨日書いたS&P/TOPIX150シャリア指数についてですが、あるFM氏から「QUICKと指数値が違うので調べてみたのですが、QUICKは円建て、Bloombergはドル建てになっているようです」とのこと。確かに東証HPに出ているリリース 「S&P/TOPIX150シャリア指数の開発」 の下の方に掲載されているPDFファイルには、QUICKが円建てでロイターやBloombergはドル建てと書かれています。色々と聞いて見ると、QUICKは円建てとドル建ての両方があるようですが、ロイター/Bloombergにはドル建てだけ。興味深いところです(^^;。ちなみに、昨日書いた件はドル建の話です(QUICKは手元に無い)。