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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

2007年12月31日(月) .... 大晦日のため休場

大晦日のため休場。

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 TOPIX : 1475.68 (-24.26, -1.62%)    日経平均 : 15307.78 (-256.91, -1.65%)    円ドル : 113.35  

● 今日は大納会。オーバーナイトの米国株市場が軟調だったことなどから、初っ端からマイナススタートとなり、その後もジリ貧。「ほぼ全面安」&「大幅下落」でした。今更どうのこうのではないでしょうけど、今年の相場(特に年後半)を反映するような半場立会でした。まぁ、しかし、最後の最後にこれだけ下落するか、ホンマ…(-_-;)。これでも、大引けでバスケット買いが入っていて、日経平均で40円程度ピョコンと戻ったのです。それでもこれだけ安かったのですから、結構ひどい半日立会だったのも分かります。ザラ場中を通してGLOBEXはプラス推移だったし、結局は日本固有の問題が最後にクローズアップされた、ということでしょうか…。

● 東証1部値下がり銘柄数は1478銘柄(値上がりは170銘柄)にも達する全面安で、銘柄がどうのこうのというのは各種メディアの相場解説をご覧頂くとして、今日の記録に行きます。東証1部出来高は前日比4億9213万株減の8億8110万株、売買代金は同4363億円減の1兆0829億円でした。半日立会だったものの、昨日の売買代金の64%ほどをやったことになるので、昨日よりは商いがあった計算になります。昨年大納会の出来高が9億8470万株、売買代金が1兆0591億円だったことを考えても、今年の大納会がそれほど落ち込んだのではなかったのが分かります。

● 日経平均の日中値幅は半日だった割には172.41円と大きく、意外感がある下げだったことも示唆しています。今朝のSQ値を計算すると、前日比160.35円安の15404.34円(9時10分確定)だったので、フォロースルーの売りがあったことを示唆しています。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(1110万株売り/1380万株買い)。数字上は4日連続の買い越しですが、まぁ、フローはかなり低調でした。年明け相場(実際は1月7日からでしょうけど)に期待することにしましょう(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。しかし、締めがこれじゃあなぁ~って感じです(^^;。

● さて、今年のまとめを簡単に書いておきましょう。経済的や政治的な話、個別銘柄の話はそこら中に散らばっているので、ここでは指数寄与度という指数ヲタク系でまとめてみました(^^;。TOPIX銘柄と日経平均銘柄のなかで一番上昇寄与度が高かった銘柄と足を引っ張った銘柄を、上位それぞれ10銘柄ずつ抜き出してみました。結果は以下表の通りです。全て2006年12月29日大納会の終値に対して、本日大納会終値までにおける指数ポイントの寄与です。また、全ての計算は Bloomberg Professional の HMOV という機能を使っています。

TOPIXマイナス寄与度上位 TOPIXプラス寄与度上位
順位コード銘柄名寄与度(pt) コード銘柄名寄与度(pt)
1 7203トヨタ自動車-19.761 7974任天堂+14.692
2 8306三菱UFJ FG-18.283 8058三菱商事+4.948
3 8411みずほFG-15.050 6758ソニー+4.843
4 8316三井住友FG-11.907 8031三井物産+3.462
5 7751キヤノン-7.121 6367ダイキン工業+2.069
6 7267ホンダ-5.984 6301コマツ+2.030
7 8591オリックス-5.426 2914日本たばこ産業+1.765
8 4502武田薬品工業-5.303 7731ニコン+1.723
9 9501東京電力-4.778 9020東日本旅客鉄道+1.710
10 8403住友信託銀行-3.657 6501日立製作所+1.343
TOPIXは同期間に -203.23pt
出所:Bloomberg Professional の HMOV を使用し「虎年の獅子座」作成
期間:2006年12月29日終値~2007年12月28日終値

日経平均マイナス寄与度上位 日経平均プラス寄与度上位
順位コード銘柄名寄与度(円) コード銘柄名寄与度(円)
1 6857アドバンテスト-292.206 6367ダイキン工業+88.444
2 9983ファーストリテ-142.538 7731ニコン+52.285
3 8035東京エレクトロン-104.525 6767ミツミ電機+49.263
4 7751キヤノン-89.405 5333日本碍子+48.957
5 4523エーザイ-88.421 4543テルモ+48.156
6 7203トヨタ自動車-77.331 6758ソニー+45.638
7 7267ホンダ-76.550 8058三菱商事+35.242
8 4502武田薬品工業-67.389 7733オリンパス+34.997
9 9737CSK HD-60.441 5631日本製鋼所+29.206
10 6952カシオ計算機-57.849 6301コマツ+26.823
日経平均は同期間に -1917.03円
出所:Bloomberg Professional の HMOV を使用し「虎年の獅子座」作成
期間:2006年12月29日終値~2007年12月28日終値

● 実際問題、これを見たから何かが変わるというものでもないでしょうけど、今年の相場を振り返るには、それなりに「ホォ~」、「ハァ~」になるかなと(^^;。TOPIX的には、要するに銀行株をどの程度持っていたか(避けていたか)、さらに任天堂をどれだけ信じることが出来たかってことでしょうか(^^;。任天堂の寄与度を見るだけでも、その影響度の大きさが分かります。また任天堂が日経平均採用銘柄ではない、というのもちょっとした要点かもしれません。トヨタのマイナス寄与度の大きさは、外国人売りがかなりディープに売ったことを物語っています。一方、日経平均的には、まぁ、ご覧頂ければよく分かるかと…(^^;。

● さて、2007年の相場もこれで終了。今年は指数としては日経平均は2月に高値を付けて、その後、6月後半から7月前半に掛けてその近くまで戻ったものの、その後は下落。もっとも、機関投資家のFM諸氏からすると、「7月頃までは順調だったけど、8月以降は…」という方々が多かったと想像します。まぁ、結果は結果。今更グダグダ言っても仕方ありません(^^;。新たに前向きに進んで行きたいです。さらに、来年はもう少し楽しみのある相場を願いたいところです。

● 来年も何卒よろしくお願い申し上げます。良いお年を!

2007年12月27日(木) .... 5日ぶりに小反落、明日は大納会

 TOPIX : 1499.94 (-8.53, -0.57%)    日経平均 : 15564.69 (-88.85, -0.57%)    円ドル : 114.20  

● 寄付き前には、米国株が堅調やCME日経平均先物が大証比25円高だったことなどから、東京も堅調な値動きを予想する向きが多かったものの、結果的にはマイナスでスタートして、マイナスのまま推移して、マイナスのまま大引け。もっとも、商いは昨日同様に低調で、全体的には年末特有というか、模様眺めムードの強い1日でした。あまり強く意識はしてなかったものの、TOPIXも日経平均も昨日まで4日続伸だったので、今日は5日ぶりの下落。某ベテラン市場筋氏の調べによると、「奇数年大納会は24勝5敗(でも前回2005年は安かった)」だそうですんで、明日の大納会に期待しましょう(^^;。

● あまり相場の中身については書くこともないので、一般的な市況解説については各種メディアをご参照頂くとして、さっさと記録に行きます。東証1部出来高は前日比1664万株減の13億7373万株、売買代金は同781億円増の1兆5192億円と閑散。出来高は全日立会いとしては今年8月28日の13億3187万株以来、2番目の低水準(1月4日は10億6172万株だった)。売買代金は昨日、12月26日の1兆4411億円に次ぐ同じく第2位の低水準(1月4日は1兆4196億円)。まぁ、いずれにしろ、この2日間は「誰も居なかった」状態だったってことです(^^;。

● 日経平均の日中値幅はわずかに92.80円(前場92.80円、後場76.53円)。今朝のSQ値を計算すると、前日比31.05円安の15622.49円で、日経平均VWAPを計算すると15579.41円でした。東証1部値上がりは532銘柄、値下がりは1066銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(1040万株売り/1470万株買い)だったものの、フローそのものはかなり低水準でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 業務連絡。昨日はドタバタして書けなかったのですが、東証から 「現物/先物オプション取引の立会外取引に係る市場整備について」 とのリリースが出ています。一見すると何が何なのか分かりにくいですが、機関投資家、特に投信などのFM諸氏にとっては嬉しいニュースです。

● 常日頃から、ファンド運用上の必要に応じて、ある程度の先物ポジションを保持している向きにとっては、毎回のロールオーバーは悩みの種だったでしょうし、投信などのようにファンド別に分かれてしまう場合には、最低100枚単位という足切りラインが意外に障害になっていたと思います。それが、「立会外取引において設けられている最低取引数量基準(100単位)を撤廃し、1単位以上1単位の整数倍の数量においてToSTNeT取引を行うことができることとします」と変更されることで、これはかなり使える要件になりそうです。ファンドが分かれるために「業者間取引」を使えなかった向きにとっては、無理やり0.5ポイント刻みで商いせざるを得なかった点を考えると、プライス面でメリットがありそうです。一方、証券側のトレーダーはどの程度の小口投資家までプライスを提示するか、さらにプライスをどう設定するかが重要になって来ます。立会外取引はそれなりに手間も掛かりますしね。実施は来年1月15日からなので、真価が発揮されるのは3月限→6月限のロール時になります。

● さぁ、明日は大納会。ご存知の通り、前場だけの半日立会です。大発会は1月4日(金)でこちらも半日立会。両日ともに休みを取る向きも多いでしょうし、もしそんなラッキーがあれば1週間超の休暇となります。欧米各国市場は12月31日(月)はともかくとして、1月2日(水)からは普通に稼動するので、日本が正月休みの間に何かあるリスクは無視出来ません。でも、いまさら考えても「しゃ~~ない」ですネ(^^;。私はカレンダー通りの出勤「予定」です。

 TOPIX : 1508.47 (+12.44, +0.83%)    日経平均 : 15653.54 (+100.95, +0.65%)    円ドル : 114.20  

● 今日からコメントは本格稼動するはずだったのですが、飲み会があり、かなりほろ酔いムードです(^^;。今年は忘年会がなぜか非常に多いです(^^;。と言うわけで、申し訳ありませんが、今日も短縮モードのコメントです。

● 堅調な足取りの1日。特に何かが目立って好転したというのではないものの、欧米がクリスマスでニュースフローが減少し、それで悪いニュースも出てこなかったことが追い風になったのかもしれません(^^;。ただ、東証1部売買代金は1兆4411億円で、これは今年1月4日大発会の1兆4196億円に次ぐ低水準。大発会は半日立会いだったことを考慮すると、実質上、今年最低の売買代金だったことになります。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、わずかに970万株売り/1060万株買いしかなく、普段なら誤差の範囲程度のロット。はぁ~(^^;。

● 東証1部値上がりは1426銘柄、値下がりは228銘柄で、かなり「全面高」に近い状態。さらに、TOPIXも日経平均も高値引けだったのですが、日経平均の日中値幅は僅かに94.07円しかありませんでした。特にひどかったのが前場で、値幅はわずかに54.49円(後場は71.66円)限り。画面をいつ見ても同じような数字だったので、何となく拍子抜けした前場でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。如何に動きが乏しかったのかがご覧頂けるかと…。

● そのほかの記録も、簡単に行きます。東証1部の売買代金は上記した通りで、出来高は前日比2798万株減の13億8987万株でした。こちらは最低記録ではありませんでした(近かったけど)。今朝のSQ値は、前日比58.25円高の15610.84円、日経平均VWAPを計算すると15610.67円でした。内容が無いコメントですみません!

 TOPIX : 1496.03 (+26.83, +1.83%)    日経平均 : 15552.59 (+295.59, +1.94%)    円ドル : 114.15  

● 本日は休暇を取ったので、マーケットコメントはお休みです(^^;。外国人投資家が休みで日本が休日でない数少ない日ですから…。年賀状を書きながらチラチラと日経CNBCを見ていたのですが、朝からあまり動かなかったみたいですね。一応、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 明日から通常通りに復活します。

祝日(天皇誕生日の振替休日)のため休場

2007年12月21日(金) .... 続伸、先物主導ながらも一段高

 TOPIX : 1469.20 (+11.64, +0.80%)    日経平均 : 15257.00 (+255.40, +1.50%)    円ドル : 113.10  

● 飲み会があり、更新が遅くなりました。今週は本当に飲み会が多くて、何となく疲れました(^^;。結構ほろ酔いモードなので、短く行きます。

● 後場にスルスルと上がったおかげで、終わってみればそれなりの上昇幅。前場中盤から先物主導での上昇だったものの、後場後半はそれに現物市場での買いも交えて一段高となった印象。ただ、TOPIXと日経平均を比較すると、かなりパフォーマンスに差が出ており、日経平均を押し上げた銘柄(上からTDK、エレクトロン、ソフトバンク、アドバンテスト、ミツミ電機)の顔ぶれを見ても、裁定買いが主導だったのが分かります。TOPIXが駄目だったのは、銀行株が足を引っ張ったからですけど…。もっとも、さすがに相場全般に漂うホリデームードは何とも言えないものがありました(^^;。

● ザラ場のマーケットでは先物市場に振り回されたと言うか、現物市場が「自分で動く」という雰囲気が乏しかった印象が避けられませんでした。朝から相場がジリ貧になったと思ったら、日経平均先物にドカーンと大口買い(600枚買い?)が入り、その後も200~500枚規模の大型買い爆弾が断続的に炸裂して「ビューン」と上昇。でも、それが一巡してしまうと「シーン」(^^;。ところが再び先物への大口買い(500枚買い?)をきっかけに一段高。でもそれが止まると「シーン」の繰り返し。参加者が少ないところなので、ある程度は仕方ないのですが、「触らぬ神に祟りなし」という雰囲気に陥ったのも理解できます。その割には、出来高もこの時期としてはまぁまぁだったので、後場は特に押し目買いの動きが活発化したのも想像できました。

● 今日は日経平均先物(3月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。特に前場、出来高が盛り上がっているところと、価格がピョコンと飛び跳ねたところに一致が見られると思います。

● 記録。東証1部出来高は前日比3億1737万株も増加して19億8480万株、売買代金は同4344億円増の2兆4296億円。活況ではないにしろ、時期的、日程的なことを考えると、それなりに頑張った印象です。東証1部売買代金分布を見ると、前場43.0%、後場57.0%だったので、後場にそれなりに盛り上がった感じです。大引けで「???」な買いが入っていた影響もありましたけど…(^^;。東証1部値上がりは1000銘柄、値下がりは607銘柄で、日経平均日中値幅は277.60円(前場207.15円、後場156.73円)でした。

● 今朝のSQ値を計算すると、前日比18.15円高の15049.75円で、その後すぐに1万5000円を割れた時は「また天井かいなぁ~」感もあったのですが、引っ繰り返したのはご立派。日経平均VWAPを計算すると15161.34円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、フローが少ない割にはかなりの売り越し(3470万株売り/2180万株買い)でした。

● コメントはこの辺で。そして連絡事項。休み明けの25日はお休みを頂きますので、このコメントもお休みです(^^;。外国人投資家が休みになる唯一の1日ですから…。それでは、皆様も良い連休を!

 TOPIX : 1457.56 (+0.77, +0.05%)    日経平均 : 15031.60 (+1.09, +0.01%)    円ドル : 113.20  

● 朝方こそ米国株堅調などに支えられてプラスで推移していたものの、後場に入ると、昨日と似た展開でジリ貧。14時過ぎにはTOPIXも日経平均も一度マイナスに転落。ここ最近の相場では、目先ディーラー筋だけではなく、FM諸氏からも「儲かる気がしない」というコメントが急増している印象があります。今日もそんな1日になってしまいました。TOPIXも日経平均も、指数としては7日ぶりに反発となったものの、その程度は「微小」。東証1部値下がりは1295銘柄にも達し(値上がりは341銘柄)、これだけを見たら「プラス」という雰囲気はほぼゼロ。TOPIXは銀行株に助けられ、日経平均はファーリテ、セコム、KDDIあたりの頑張りに演出された格好でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 面白くない相場だったので、もうさっさと記録に行きます(他に書くこともあるし)。東証1部出来高は前日比1億0955万株減の16億6743万株、売買代金は同2106億円減の1兆9952億円と閑散商状。出来高は10月26日の16億6506万株以来の低水準で、売買代金は9月4日の1兆9025億円以来の低水準でした。今日の日経平均日中値幅は143.69円どまり。前場は79.70円と動かず、後場は138.06円と拡大したものの、これは後場寄付きにピョコンと高寄りして、その後ズッこけたから(-_-;)。今朝のSQ値を計算すると、前日比141.07円高の15171.58円で、これはザラ場高値の15161.66円を上回る「幻のSQ値」でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりに買い越し(2560万株売り/2230万株買い)でした。

● 話題変更。大引け後に東証から発表された 「投資部門別売買状況」 によると、2007年12月第2週(12月10日~14日)において、外国人投資家が3週間ぶりの売り越しで、金額も4755億円売り越しと、水準としては3ヶ月ぶりの高水準。外国人はTOPIX先物はほぼチャラ、日経平均先物が665億円売り越し、日経ミニが381億円売り越しだったので、現先合わせても、かなりの売り越しだったことが分かります。同期間中の12月13日(木)は、TOPIXで40.83pt安(-2.62%)、日経平均で395.74円安(-2.48%)というのがあり、私も自分のコメントで「意外なほどの大幅安」と書いた1日でした。こうやって需給面での数字が出てくると、それだけが要因だったのではないにしても、何となく納得感があります。

● 指数ヲタク業務連絡。大引け後に東証1部昇格が2件出ています。朝日ネット(3834)とアイ・ティー・シーネットワーク(9422)で、いずれも東証2部→1部の昇格上場。ともに12月27日の東証1部指定なので、TOPIX算入は来年1月末の修正です。先日のダイユーエイト(2662)とカナレ電気(5819)もそうですが、ウェイト変化は微小ながら、あまり出来高の多い銘柄ではないので、計算上のインパクト日数は結構な数値になります。まぁ、1月末が近付くまで見て見ぬ振りで行きましょう(^^;。東証HPの 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 にてご確認ください。

● 朝日ネットは昨年12月26日に東証2部へ上場した銘柄。アイ・ティー・シーネットワークは昨年3月10日に東証2部上場銘柄。アイ・ティー・シーネットワークは「やや遅かった」感が無きにしも非ずですが、朝日ネットは順調にというか、ちょうど1年で念願の東証1部昇格。同じ「東証2部上場からちょうど1年」パターンが今後もあるか、東証HP内の 「新規上場会社 -2006年-」 「新規上場会社」 を注目しておきましょう。

 TOPIX : 1456.79 (-12.98, -0.88%)    日経平均 : 15030.51 (-177.35, -1.17%)    円ドル : 113.25  

● 本日は飲み会で更新が遅くなりました。かなりほろ酔いモードです(^^;。

● 昨日日経平均1万5000円を割れそうで割れなかったことに加えて、米国株堅調&シカゴ日経平均先物が大証比100円超プラス。これで雰囲気は好転…するはずだったのですが、どうも今の地合いでは駄目みたい(-_-;)。それでも、前場はチョビ安で始まった後、ジリジリと戻しに入りプラス圏で推移。ところが、後場に入ると今度はマイナス転落してジリ貧。中国株などアジア各国市場は軒並み高かった(中国株は2%超のプラス)ので、東京下落の責任を押し付けるのも不可能。、単に日本株に買いが入らなかったってことでしょう(-_-;)。いずれにしろ、生体反応に欠けるというか、盛り上がる雰囲気からは程遠い相場展開のまま安値引け。クリスマスカードやら年賀状書きにはもってこいの1日だったかもしれません(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個人投資家にしても、色々な税金対策売りを出すニーズが残っているのかもしれませんし、ファンド筋にしても「敢えて日本株で何かをする必要がない」と考えている向きが大勢だろうし、もしかしたら最後の売りが出てきている可能性もあります。いずれにしろ、買い材料が乏しいことには変わりなく、今日のように下がりだすと、なかなか押し止めることが出来ません。

● また、今日は「なぜ下がったの?」を説明するのが困難な相場で、特に後場は医薬品や鉄道などが売られるのを見て、余計に「ディフェンシブまで売られるほど悪いのか…」という空気までもが広がってしまったように感じました。もちろん、鉄鋼など、ところどころでプラスになる銘柄はあったのです。ただ、その鉄鋼にしても、提携強化というか持ち合いをザラ場に発表しておいて、株価がこの程度の反応だったら期待ハズレというか、逆の意味で失望感が否定できない雰囲気でした。悪い時には好材料は全て無視するし、悪材料は何事も過大に悪く見えるものです…(-_-;)。地合いが良い時は逆になるのですけどね…。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億8916万株減の17億7698万株、売買代金は同4128億円減の2兆2058億円と、かなり閑散商状。今日の日経平均日中値幅は237.24円とまぁまぁだったのですが、実はこれはモロ後場の値幅。前場は92.87円しか動きませんでした。後場に上値を見てからズッこけた分だけ値動きが大きくなっています。今朝のSQ値を計算すると、前週末比57.10円安の15150.76円、日経平均VWAPは15161.36円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりに買い越し(2790万株売り/3390万株買い)でした。

● 今日はザラ場中にミーティングがポツポツあったりしたことも加わって、ネタ切れです(^^;。明日はもう少しマシな相場を期待したいものです。

 TOPIX : 1469.77 (-2.93, -0.20%)    日経平均 : 15207.86 (-41.93, -0.27%)    円ドル : 113.20  

● 朝方軟調なのは米国株を見た時点で予想済みで、売り一巡後はジリジリと戻す展開。後場寄付き直後に指数がプラス転換して、「おっ、なかなかやるやんけ」と思った12時55分前後に、先物市場で大型売り爆弾が断続的に炸裂して、今度はスコンと下落。その後は、さすがに疲れたのかマイナスのまま横ばい。結果的に続落となったものの、安値から戻した点を評価すべきなのか、それともいつまで経っても買い手が出てこない点を気にするべきか、薄商いのなかで無視すべきノイズなのか、受け止め方に迷う1日でした。迷える子羊の群れ状態に陥って、あっちにフラフラ、こっちにフラフラと方向感に乏しいのは、何となく情けない印象もありましたけど…(^^;。

● TOPIXも日経平均も9時31分にザラ場安値をつけており、その時、TOPIXは-25.16pt(-1.71%)、日経平均は245.38円安(-1.61%)と、かなり悲惨な状況でした。そこから後場寄付き後にザラ場高値(TOPIXは12時52分、日経平均は12時55分)を付けるところでは、TOPIXが+7.07pt(+0.48%)、日経平均が51.90円高(+0.34%)と、2%前後も戻したのですから、ソコソコの勢いで右肩上がりになったことが分かります。ただ、それを保てないまますぐにマイナスになってしまうあたりは、何となく「力弱さ」を感じてしまったのも事実でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● あまり面白くない相場だったので、今日もあっさりと記録に行きます。東証1部出来高は前日比2億8965万株増の20億6614万株、売買代金は同3765億円増の2兆6186億円。多少は戻ったものの、全体に商いは低調。今朝のSQ値を計算すると、前週末比187.08円安の15062.71円と、それなりに「来て」いたのですが、結果的にこの水準よりもかなり上で引けています。日経平均VWAPは15144.54円でした。

● 気になったのは後場SQ値。前場終値に対して+95.02円とかなり上に振れていたのが特徴的。日経平均先物も15160円(前場終値)→15270円(後場始値)と110円もギャップが発生。昼休みバスケットの影響もあるでしょうし、アジア市場の影響もあったでしょう。でも、昼休みでこれだけ連続性がぶった切られると、トレーダー諸氏は大変です(^^;。今日の日経平均日中値幅は297.28円(前場172.80円、後場185.92円)と比較的大きかったものの、後場にマイナス入りしてからは小動き横ばい。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(2620万株売り/2290万株買い)でした。

● 話題変更で、指数ヲタク系業務連絡。大引け後に東証1部昇格が2件発表されています。ダイユーエイト(2662)とカナレ電気(5819)がいずれも東証2部→1部の昇格上場となります。両銘柄ともに東証1部指定日は12月25日なので、実際にTOPIXに算入されるのは来年1月末の修正となります。東証HPの 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 にてご確認ください。

● ダイユーエイトは昨年12月20日に東証2部上場(昨年12月25日にJASDAQから上場廃止)だったので、ほぼちょうど1年で念願の東証1部上場昇格です。カナレ電気も昨年12月22日に東証2部に上場(今年1月15日にJASDAQに上場廃止申請)したので、こちらもほぼちょうど1年。なお、同じ時期に東証2部に新規上場した銘柄は他にもあり、東証HPの 「新規上場会社 -2006年-」 に掲載されています。抜き出そうかなと思ったけど、個別銘柄を抜き出すと「誤解」を招きそうな雰囲気になるのが嫌(^^;なので、各自で東証HPをご覧下さい。何かの参考になる「かも」しれません(ならないかもしれないけど…)。

 TOPIX : 1472.70 (-28.55, -1.90%)    日経平均 : 15249.79 (-264.72, -1.71%)    円ドル : 113.05  

● 朝方から軟調な展開は予想されていたものの、前場はともかく、後場のズッコケは多くの市場関係者の想定を超えた様子。「何でこんなに下がったの?」と思わず聞きたくなるマーケットだったのですが、敢えて理屈付けすると、「アジア各国市場の軟調さに引っ張られ…」とか、もっと目先的には「先物市場で大口売りが断続的に出て…」ってこと。ただ、いずれにしろ大元は米国。サブプラ震源地での揺れが収まらない現状では、まだシートベルト着用サインが消える日は遠い印象を受けた1日でした。ちょっと振り返って眺めてみても、今日これだけシビアに売られる理由は特に無かったはず。マーケットを見ていて感じた印象は、売りが多いというのではなく、買いが本当に少ない、という感じでした。

● 後場寄付きでスコーンとギャップ発生で一段安。前引け前に戻していたとは言え、「何や?何や?」でした。中国株などが安かったのですが、それだけだったのかどうかは不明。結局、後場の下げが響く格好でTOPIXも日経平均も安値圏での大引け。東証1部値上がりはわずか130銘柄で、値下がりは1547銘柄にも達し、指数以上に大きく下げた印象もありました。これは中小型株がかなり売り込まれたことも示唆しており、実際に、Core30は銀行株がかなり叩かれたにも関わらず35bp勝ち、Large70が7bp負けのほぼちゃら、Mid400が20bp負け、Smallが59bp負けと、規模が小さくなるほど負けが大きくなるパターン。新興市場へもこのトレンドは続いており、東証2部が-1.77%、JASDAQが-3.11%、マザーズはなんと-6.00%、ヘラクレスは-3.74%でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● サクサクっと記録に行きます。東証1部出来高は前週末比10億3891万株減の17億7649万株、売買代金は同1兆7063億円減の2兆7649億円でした。金曜日のビッグSQと比較することになるので、数字が大幅に落ち込むのは仕方ないのですが、それでも出来高17億株台は「ちょっと少ないなぁ~」との印象が避けられませんでした。つまり、セリングクライマックスではなくて、買いが入らなかった状態がここでも分かります。

● また、今朝のSQ値を計算すると、前週末比99.36円安の15415.15円。実は後場SQ値も15393.37円と、それほど大きくはぶれていなかったのです。それが最後はズッコケ。心理的にもちょっと厳しい印象の下落でした。なお、日経平均VWAPは15362.55円で、今日の日経平均日中値幅は289.43円(前場110.56円、後場188.02円)でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(2580万株売り/1770万株買い)でした。ただ、フローは買いが2000万株を下回るなど、かなり少なかった印象。実際、そろそろオフィスに空席も出始めたし、Eメールに不在通知が増えてきました。そろそろ休暇ムードですかね(^^;。

● 雑談。明日晩(火曜日夜)のガイアの夜明けは、 「あれから10年~山一・拓銀の社員たちは今」 だそうです。旧山一證券の方もそうでない方も、そして実際のあの時代を体験した方も、そうでなかった方も…。でも、あれから10年ということは、その頃に大卒新卒で入社した方々も、既に30歳台前半なんですね。時代の流れは速いというか…。それだけ自分がオジンになりつつあるって事かも知れません(^^;。しかし、いまだに忘れられないのは、当時の「産業廃棄物投棄型バスケット」の決め商いが賑わったこと。あの頃は凄かったです。ホンマ…(^^;。

 TOPIX : 1501.25 (-14.85, -0.98%)    日経平均 : 15514.51 (-22.01, -0.14%)    円ドル : 112.40  

● 今日はビッグSQ日。朝8時15分過ぎから「米シティ(C)、SIVの資産・負債をバランスシートに計上へ」との材料もあって、これで日本の銀行株がどう動くかも諸説飛び交う状態。SQ関連売買はそれでも淡々と場に入り、午前8時45分時点でExcel上の日経平均速算値は前日比1210円高ほど(^^;。まぁ、この辺はいつものSQと同じで誰も信じないとしても、その後も寄付き直前までプラスで推移。8時50分に900円高、8時55分に750円高、8時59分に440円高、8時59分30秒で430円高ときて、最後の最後にお約束の売りバスケット。結局、SQ値は前日比22.91円安の15513.61円で確定時刻は9時11分と、スッと寄付いた波乱なしSQでした。

● 日経平均型もTOPIX型も売り越しだった模様ですが、いつものようにミスプライス狙いの買い指値が入っていたこともあって、波乱にはなりませんでした。市場筋推計によると、SQ関連売買は約5億7000万株、9400億円程度だったとのこと。9時15分時点での東証1部出来高は8億6294万株、売買代金は1兆3604億円で、売買単価は前日比では277.64円も上昇して1576.52円。この売買単価の上昇はSQの特徴です。東証1部の売買代金推移では、前場58.3%、後場41.7%でした。朝寄付きの5分間では31.2%の商いがありました。

● そうそう、今日は寄付き前に日銀短観の発表もありました。ただ、ビッグSQ日の寄付き前だったので、あまり見ている暇も無かったし、影響も特に感じませんでした。全体にコンセンサスよりも下だったので、とりあえず、相場が下がった時の理屈付けに使えるかな、という感じでした(^^;。

● SQ後の相場。寄付き直後にインデックス買いがボカンと入り高値を付けに行ったものの、その後はジリ貧。駄目かと思うと先物主導でピョコンと戻る、というめまぐるしいというか、節操の無い展開(^^;。まるで壊れたエレベーター状態で、日中値幅そのものは昨日の方がはるかに大きかったものの、今日は地下駐車場と屋上庭園を行ったり来たりの展開で、その分だけ「荒れた相場」との印象を持った方が多かった感じでした。ただ、昨日、米国株安を心配して売られたことを考えると、どうも日本株の戻りの鈍さは否定できないのも事実。実際、上値を積極的に買うという空気にはなりませんでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。「壊れたエレベーター状態」をご覧頂ければと…。

● ファクター面から見ると、今日は今週ここまでとはまるっきり違う展開。今日はバリューもリバーサルも駄目駄目マークで、結局、週初に良くて喜んでいたのが、週末に駄目になって「どよぉ~~ん」状態。金曜日は往々にしてその週の逆になるのですが、今日はまさにそんな感じでした。週末だし、深く考えることなく、来週からの新しい展開に期待するとしましょう(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比6億5339万株増の28億1540万株、売買代金は同1兆1402億円増の3兆9484億円でした。ビッグSQとしては、前回の9月が24億0284万株/3兆6615億円だったので、8月の相場変調以降としては妥当な水準。もっとも、その前の6月が34億4631万株/5兆1325億円、3月は31億9080万株/4兆7580億円あったので、ちょっとレベルが違ったのですけどネ。東証1部値上がりは544銘柄、値下がりは1086銘柄で、指数以上に値下がり銘柄数が多かった印象。今日の日経平均日中値幅は263.28円(前場166.98円、後場210.59円)と、昨日の日中値幅(300.57円)よりは狭かったです。日経平均VWAPは15522.17円で、SQ値、終値に近い値。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3170万株売り/2860万株買い)でした。

● ザラ場では、サブプライム関連の思惑が飛び交ったのも今日の特徴。色々なニュースはあちこちのメディアを検索してご覧頂くとして、ちょっと目先が変わったものとして、 「サブプライム「逆張り」で4480億円の利益=米ゴールドマン・サックス」 なんてニュースも流れていました(^^;。羨ましい!

● もう少し真面目に行くと、サブプライム関係に本邦メガバンクにも支援要請(奉加帳)が廻って来たと報じられて数日。今朝の日経金融などでは、昨日の銀行株大幅下落について「融資要請を警戒」と出ていましたが…。個人的には、ここで日本のメガバンク(特に三井住友FGあたり)が、「日本も苦しい時に助けてもらった(GSの出資)。だから、今度は日本が何かのお役に立ちたいと考えている」とでも世界向けにメッセージを発することが出来れば、「えっ?日本も意外にやるやん?!」って感じで、海外から日本の金融界を見る眼は劇的に変化すると思うのです。金額の多寡ではなくて、素早いメッセージが必要。そして、それが20年後の日本の世界の金融界における立場を決定するような気がしてなりません。もっとも、SIVとかに出すのではなく、直接投資で相手の「首根っこを押さえる」形が出来れば、したたかな投資家にもなれるはずです。

● 企業側としては、株主代表訴訟が気になるなどとしているようですが、これらを瑣末な問題と考えるのは無理なんですかね?政府も 「それぞれの経営判断」 などと突き放す言い方ではなく、少なくとも心理的にサポートするぐらいの配慮と先見性が欲しいところ。その一方で、銀行側にも政府・官庁側にもそれだけの「肝っ玉」はないだろうなと、諦めの気分も持ち合わせている自分にも気付きます。日本の金融界が良い意味で世界的な存在感を高めるチャンスだと感じるし、インド洋での給油云々よりも、はるかにインパクトがあるだろうと考えています。でも、やっぱりあかんでしょうねぇ~(-_-;)。なお、最初に報道した朝日新聞の当該記事は、 「米のサブプライム支援基金、三菱UFJに出資打診」 です。

● がらりと話題を変更して、ちょっと宣伝広告(^^;です。今日は会社四季報及び会社情報の発売日。私は紙媒体の会社四季報はもう買っておらず、全て四季報CD-ROMに頼ることにしています。会社には会社名が印刷された「宣伝用」の会社四季報はあるのですが、自宅で使うにはCD-ROMがベスト。検索とスクリーニング機能だけでも使いでがあります。業績データなどもアップデートできますしね。使い方次第では、会社発表ではなくて、東洋経済が独自に業績上方修正や下方修正をした銘柄だけを抜き出すなんてことも可能です。と言うわけで、以下がその会社四季報CD-ROMです(Amazon.co.jpのアフィリエイトリンクです)。

● 紙媒体にこだわりを感じる方は、四季報と会社情報の最新号はこちらからどうぞ。最近は普通の形以外にも大判などがあり、バラエティに富んでいるようです(^^;。

● 以上、宣伝でした(^^;。それでは、皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1516.10 (-40.83, -2.62%)    日経平均 : 15536.52 (-395.74, -2.48%)    円ドル : 111.75  

● 飲み会があって更新が遅れました。では行きます。

● 米国株は乱高下したもののそれほど悪くなかったのに、東京は日中と通してズルズルと下落を続け、意外なほどの大幅安になってしまいました。特に目新しい特定の材料があったのではなく、心理的な悪材料が積み重なったというか、悪材料の方に目が向いてしまったというか、そんな感じの1日。BOA(BAC)とかワコビア(WB)の発表からの連想で、今後出てくる米系証券の「損失額」の観測が飛び交い、より不安感を強めた格好。明日のビッグSQについては、限月間スプレッドはとても強かったので、それほど影響は無かったと考えているものの、不透明要因の一因になった可能性はあります。また、アジア各国市場もかなり安かったのですが、日本とお互いに共振した感じで、どちらが原因と言うことではなかった印象。

● それやこれやで、指数で見ると全く戻り局面らしい戻りはなく、アレヨアレヨの大幅安。今朝のSQ値を計算すると、前日比120.59円安の15811.67円(9時10分確定)と、常識的な範囲でした。しかし、これがほとんど今日の高値になってしまったのですから、いかに時間の経過とともに、地合いが悪化したかが分かります。TOPIXも日経平均も、ほぼ今日の安値での引けで、日経平均の日中値幅は300.57円とかなり大きく、前場が120.64円だったのに対して、後場は211.60円に拡大。ほぼこの合計数値が1日の値幅ということは、ザラ場で戻りらしい戻りがなく、継続的に右肩下がりになったのが分かります。今日は銀行株を筆頭に、消費者金融、証券、不動産と金融関連銘柄が完璧に相場の足を引っ張る状態。商社も足を引っ張り、まともに買える銘柄がない状態に陥ってしまいました。目立ったのは、ソニーの堅調ぶりぐらいだったでしょうか…。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● ひどい相場だったので、さっさと記録。東証1部出来高は前日比4388万株増の21億6201万株、売買代金は同2645億円増の2兆8082億円。基本的には昨日とあまり大きな変化はなく、指数が2%以上も動いた割には、出来高面からは盛り上がりに欠けた印象。東証1部値上がりは131銘柄、値下がりは1544銘柄にも達して「全面安」状態。日経平均VWAPは15677.68円。今日は昨日の逆で、日経平均採用銘柄で終値が始値を下回ったのが91.1%、終値がVWAPを下回ったのが97.3%と、かなり極端な数字が出ていました。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(2610万株売り/2380万株買い)でした。

● 明日はビッグSQ。4ヶ月に1度の「粗ゴミ回収」の日です(^^;。年末までに不要と思われる銘柄を捨てに来る方々がいる一方で、プライスさえ合えば買いたい向きもあるでしょう。毎度お馴染みのドッタンバッタンが行われることでしょう(^^;。基本的にSQ予想はしないのですが、上下200円以内のブレだったら波乱なしだと思うし、実際、その範囲内に収まると考えています(より正確には、シカゴ日経平均先物が動いた分を取除いて上下200円以内って感じ)。これ以上動けば、ちょっとサプライズです。

● 今日の相場で話題になった件ですが、主要な米金融機関の決算発表で、12月~1月に予定されているものは以下です(出典:Bloomberg、日付は現地時間)。あくまでも予定ですし、昨晩のBOAやワコビアのように、実際の業績発表前にウォーニングが出ることも良くある話です。為念。なお、欧州金融機関は2月中旬から3月に掛けての発表予定です。

Lehman Brothers (LEH)12月13日
Goldman Sachs (GS)12月18日
Morgan Stanley (MS)12月19日 (Estimated)
Bear Stearns (BSC)12月20日
Citigroup (C)1月15日
JPMorgan (JPM)1月16日
Merrill Lynch (MER)1月18日 (Estimated)
Bank of America (BAC)1月22日 (Tentative)
出典:Bloomberg

● そうそう、ぐっちーさんのブログにも書いてありましたが、これだけの時期にポールソン米財務長官は中国に行っているのです。受け取り方によれば、完璧なほどの「ジャパン・パッシング」に見えるし、そうならばもう笑うしかない状態です。欧米の中央銀行が結託するなかで、日本はお呼びでないのか、それとも最後の隠し玉として取ってあるのか。まぁ、残念ながら前者でしょうけど…。

 TOPIX : 1556.93 (-10.09, -0.64%)    日経平均 : 15932.26 (-112.46, -0.70%)    円ドル : 111.00  

● FEDの25bps利下げは市場にとっては失望。「勝手に期待しておいて、勝手に失望している」(^^;というのはあるのですが、それでも米国株が大幅安で、シカゴ日経平均先物が対大証比で約500円安となれば、「下げなしゃ~ない」状態。ただ、シカゴのように500円安はない、という空気もあって、実際にそこまで叩かれる局面はありませんでした。今朝のSQ値を計算すると、前日比336.92円安の15707.80円(9時40分確定)。ここを基準に考えると、これ以上は大きく下げなかったことも分かるし、米国株安に対する失望感(利下げ25bpsに対する失望感ではなく)はあったにしろ、パニックとか絶望って感じは、全くありませんでした。

● 後場に入ってすぐに今日の安値をトライしてからは、かなり強い右肩上がりの展開。新興市場がいち早くプラスになり、それに誘われるかのように東証1部も急速な戻し。まさかプラスにまではとは思ったものの、それに近いところまで戻したのはご立派でした。TOPIXは9時11分に付けた-32.47pt(-2.07%)がザラ場安値で、後場はそこを割れずに最後は-10.09pt(-0.64%)。日経平均は12時47分にザラ場安値の-344.57円(-2.15%)を付けて最後は112.46円安(-0.70%)と、なかなかの戻り。日経平均採用銘柄で見ても、終値が始値を上回ったのが85.3%、終値がVWAP値を上回ったのが95.1%でしたから、寄付き慌てて売った方はご愁傷様(^^;の1日でした。

● 今日は日経平均とTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。同じようなものですが、安値を付けた時間、水準の違いに注目して頂ければと…。

日経平均 日中足
TOPIX 日中足

● ファクター面からの話も少し書いておきましょう。昨日書いたように、直近のトレンドでは水曜日はバリューの鬼門日(^^;だったのですが、その割にはソコソコ頑張っていました。変化の兆しとなるかまでは分かりませんが、一応、それなりに注目しておきたいところです。一方、ここ最近、好調を維持していたリバーサルは一休み。こちらも、ある意味では日本のクオンツ系ファンド運用には欠かせない根幹のファクターです。SQも近いので、ミスリーディングな数値が出易い時期ですけど、年末から年始に掛けての相場を占ううえでも、少なくとも個人的にはかなり注目しています。

● 記録。東証1部出来高は前日比4億2954万株も増加して21億1813万株と、ようやく20億株超え。売買代金は同3740億円増の2兆5437億円で、まぁまぁの水準まで戻りました。今日はさすがに日中で指数がよく動いた1日で、日経平均日中値幅は263.28円(前場130.83円、後場263.28円)で、後場の値動きがそのまま1日の値動きでした。東証1部値上がりは753銘柄、値下がりが838銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(2490万株売り/1560万株買い)で、非常にフローが少ない1日。また、新興市場は軒並みプラスで終了しており、マザーズが+1.01%、ヘラクレスが+1.37%、JASDAQ指数が+1.11%でした。DeNA(2432)は相変わらずの大幅下落でしたけど…。

● 一方、ロールオーバーは今日も活況。今日のサプライズは、TOPIX先物の限月間スプレッドが+1.5ptビッドになったこと。つい数日前にはマイナスで取引されていたのを考えると、「よぉ動くなぁ~」って感じです。何でこんなに強いのかについては、「???」ですが、基本的に売りロールになるTOPIX型の裁定ポジションがあまりないのか、それともSQ決済で心が決まっているのか…(^^;。いずれにしろ、売り圧力の予想以上の少なさがスプレッドの強さを誘引している感じです。出来高のまとめは以下表の通り(立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引除く)。

TOPIX先物
出来高
日経平均先物
出来高
2007年12月限38,20698,495
2008年03月限19,70725,920
限月間SP取引69,0337,734
単位:枚、出典:東証、大証
立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引を除く

● TOPIX先物は単品取引以上に限月間スプレッド取引が賑わう状況なものの、日経平均先物は、ちょうどスプレッドの水準が取引所取引の気配(+20/+30円)の真ん中あたりにあり、取引所での取引が全く盛り上がらない状況になっています(業者間取引はそれなりに賑わっている)。TOPIXは何となく今日がピークっぽい印象だったのですが、日経平均先物は気持ち遅れ気味なので、明日がピークになりそうです。

● 雑談。証券「優遇」税制について色々な議論があるのですが、「金持ち批判」を壊れたレコーダーのように繰り返している方々に、元英国首相、マーガレット・サッチャーさんの有名な言葉を贈りたいです(下記)。

"The poor will not become rich, even if the rich are made poor."
「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」

● 本当にその通りだと感じます。決して金持ちを礼賛するわけではないですが、「金持ち批判」だけでは物事は解決しない、ってことです。それよりも、金持ちの方々に、スッとお金を出させるように、税金面や"叙勲"などの制度を整備した方が、お互いに良い思いをしつつ金が廻ると思うんですけど…。

 TOPIX : 1567.02 (+8.51, +0.55%)    日経平均 : 16044.72 (+120.33, +0.76%)    円ドル : 111.80  

● FOMCという一大イベントを控えて、全体には堅調ながら模様眺め気分が強く、手出しし難い雰囲気の1日でした。先物関係者やFM諸氏にとっては、「ロールオーバー日和」といった感じで、相場の方向性が乏しかったことが、逆にロールを促進した感もありました。結局、指数は堅調にスタートして堅調に終了したものの、日中のレンジは狭く、出来高も閑散。明日朝、FOMCの結果が25bpsなのか50bpsなのか、そして米国株がどう反応しているかを楽しみにしておきましょう。FOMCの結果は、米東部時間で午後2時15分前後に発表されます。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 一方、ファクター面から見ると、今日は金曜日でもなかったのに(^^;、バリューがかなり効いた1日。金曜日以外にもバリューが効くのだったら、ちょっとした変化かもしれません(^^;。我が部署の某女史のリサーチによると、直近1ヶ月ではバリューがかなり大きくアンダーパフォームするのが水曜日。月曜日、火曜日もパッとしないけど、水曜日は目立ってマイナスに振れる傾向があるようです。そして、木曜日に若干プラスとなり、金曜日に取り返すパターン。ただ、11月は水曜日のマイナスを金曜日に取り返すまでは至らず、トータルではバリューが負け続けた状況でした。このリサーチを頼りにするなら、明日、バリューが真価を発揮できるかどうかに注目となります。ちなみに、リバーサルも直近1ヶ月を見ると、週前半は行ったり来たりで、木曜日、金曜日とプラスに振れる傾向があるようです。もっとも、こうやって書くと外れるというのは良くある話ですが…(^^:。何はともあれ、期待感を込めて見ておきたいです。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億3608万株減の16億8859万株で、これは10月26日に16億6506万株を記録して以来の低水準。売買代金は同1676億円減の2兆1697億円で、10月23日の2兆0483億円以来の低水準。数字からも「FOMC待ち」だったことが分かります。今日の日経平均日中値幅は103.16円にとどまり、前後場に分けると、前場が72.52円、後場が79.45円と、とにかく動きませんでした(^^;。今朝のSQ値を計算すると、前日比91.61円高の16028.44円、日経平均VWAPは16028.44円でした。東証1部値上がりは907銘柄、値下がりが664銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(1990万株売り/2160万株買い)だったものの、市場筋によると、金額ベースでは小幅売り越しだった模様。数字をご覧頂けば一目瞭然ですが、フローはかなり少なかったです。皆で見送った1日でした

● IHI(7013)についても少し書いておきましょう。今日、IHIは東証から監理ポストに指定されました。東証からは 「監理ポストの指定について -(株)IHI-」 とのリリースが出ています。どうも名前からして誤解されることが多いのですが("管理"ではなくて"監理"だし…)、監理ポスト割当というのは、敢えて例えれば「廊下に立たされている」状態で、「退学」ではありません。なので、指数的にも取引的にも、特に変化は発生しません。ただ、皆さんの見る眼が冷たくなる、というところでしょうか(^^;。業務改善報告書などの「反省文」を書かされる可能性はあると思いますけど…(^^;。

● 東証のリリースを読むと、監査法人がOKした訂正有価証券報告書の提出が必要になるようですが、IHIの広報室に直接電話して問い合わせたところ、「出来れば年内に提出したいと考えている」とのことでした。想像になりますが、東証がその訂正有価証券報告書を受理して、その内容が「OK」ならば、その時点で監理ポストから通常ポストに戻る(教室内に戻る)と考えています。駄目だったら大騒ぎになるでしょうけどネ…。なお、日経からはご丁寧に 「IHI株、日経平均構成銘柄に当面維持」 とのリリースも出ています。

● 話題があちこちに飛んで申し訳ありませんが、ロールオーバーについても書いておきましょう。昨日はTOPIX先物が一時マイナスのスプレッドに突っ込んで、「どないなっとるんやぁ!」状態だったところ、今朝寄り付き前から+0.5ptに大量の買い指値(約7万枚)。これでスプレッドも戻して、今日はVWAPベースだと+0.7ptあたりの取引が多かった模様。いつものように、単品限月取引と限月間スプレッド取引(立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引を除く日中取引のみ)を並べてみました。

TOPIX先物
出来高
日経平均先物
出来高
2007年12月限32,65276,022
2008年03月限9,5369,615
限月間SP取引66,4296,284
単位:枚、出典:東証、大証
立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引を除く

● ご覧頂ければ一目瞭然ですが、特にTOPIX先物で限月間スプレッド取引が活況だったことが分かります。日経平均先物もあわせて考えると、ロールオーバーのピークは明日でしょうか。業者間取引はほとんど立会外取引のクロスとして出てくるので、それが巨大になるのもこの時期の特徴。TOPIX先物の限月間スプレッドがマイナスだった昨日は心配したものの、今日を見る限りでは、何とか裁定業者のロールもソコソコ進行している印象でした。

● がらりと話題変更で、ちょっと重要な指数ヲタク系連絡。本日大引後に、東証から 「株価指数算出上の取扱いについて (日興コーディアルグループ 株式)」 とのリリースが出ています。昨日長々と書いたことと大体の内容は同じですが、新たなポイントがあります。それはFFWの見直し。段階的措置として、12月28日修正日(基準終値は前日27日終値)で、FFWが0.40→0.20とウェイトが半分になります。交換比率が決まってから実際の上場廃止までの時間が短いと予想されることで、インパクトを気にする方々が多かったのですが、この「激変緩和措置」で相当部分は救われることになりそうです。逆にインパクトを求めていた方からすると残念でした…(^^;。もっとも、同様に気にしなければいけないのは日経平均の方なんですけどネ…(^^;。ちなみに、まだ日経からは何も出てきていません。

● もう一つ指数系の業務連絡。ベリサーブ(3724)のマザーズからの東証1部昇格が発表されています。いつも通り 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 でご確認ください。マザーズからの昇格なので、下の方に掲載されています。12月21日の指定なので、実際にTOPIX算入されるのは1月末になります。為念。

 TOPIX : 1558.51 (-3.25, -0.21%)    日経平均 : 15924.39 (-31.98, -0.20%)    円ドル : 111.60  

● ちょっと飲み会があって更新が遅くなりました。実は明日も飲み会の予定です(^^;。

● 朝方の一瞬こそは、寄付き前に発表された機械受注が良かったことや、前週末のCME日経平均先物が堅調だったことなどから高寄りしたものの、それは20分間も持たず。その後、スコーンとマイナスになってからは、マイナス圏で横ばい推移。好調な機械受注を嫌気して機械株が売られたり(冗談ですよ!)、メガバンクが堅調だったものの資源系が安く、何となく面白みの乏しい相場展開でした。指数面を見ても方向感に乏しく、月曜日ムードが満点の1日。大引け間際に1ドル=111円台に急激に駆け上がり、先物がヒョんと上昇して多少なりとも下げ渋っての大引けでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さっさと記録に行きます。東証1部出来高は前週末比3億5952万株減少の18億2467万株で、これは10月29日に17億9904万株を記録して以来の低水準。売買代金は同4985億円減の2兆3373億円で、こちらは11月19日の2兆2842億円以来の低水準。驚くほどの薄商いではなかったにしろ、月曜日ムードでいっぱいだったことは分かります(^^;。今朝のSQ値を計算すると、前日比72.27円高の16028.64円。ザラ場の日経平均高値が16017.14円(9時03分)だったことから、「幻のSQ値」でした。日経平均VWAPは15903.54円で、日経平均の日中値幅は190.89円(前場190.89円、後場96.51円)でした。東証1部値上がりは696銘柄、値下がりが929銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2580万株売り/2160万株買い)でした。市場筋によると金額ベースでは小幅買い越しだったとのこと。いずれにしろ、全体にフローが急減した感はありました(^^;。

● 本日の本題(^^;となる指数系の話題に変更。日興CG(8603)の件です。ちょっと長くなってしまって恐縮ですが、この辺のことに興味がない方は、あっさり読み飛ばして頂いてOKです。

● 先週後半から日興CGの指数絡みの件についていくつかご質問を頂くようになり、今朝、東証及び日興CGに直接電話して、しっかりと確かめました。色々なところを行ったり来たりになったのですが(^^;、最終的な答えとしては、現状では「上場廃止までに整理ポスト割当はない」ということで、TOPIXから外れるのは上場廃止日(効力発生日1月29日の4日前、つまり1月23日)となり、基準終値はその前日(最終売買日)終値、つまり1月22日(火)終値になる可能性が大きいということです。

● 周知の通り、日興CGの臨時株主総会が12月19日(水)に予定されており、ここで決議されないと色々なことが正式発表になりません。しかし、現場はそうも言ってられないので、現時点では私の仮定・想定が混ざっています。また、日興CGが現状で考えられる以上の特別な施策をしない、つまり新たに上場廃止基準に抵触するようなことをしない、という前提の話になっています。為念。

● 東証上場部によると、日興CGが11月2日に監理ポスト指定から解除された(リリースは こちら)時点で、日興CGの株式交換の対価となる株券が、「国内上場株」であるシティグループ(8710)と決まったことにより、最終的な株式交換以外には、上場廃止基準に該当しなくなったとの認識です。最終的な株式交換前に上場廃止の恐れがなくなったことで、整理ポストに割り当てる理由が無くなり、単なる国内上場株が国内上場株に交換される、というだけになったためです。

● シティグループはTOPIXには入っていないものの、東証1部銘柄です(旧外国部)。上場部としてはTOPIXに入っているかどうかについては、当然ながら「それは関係ありません」とのことで、シティグループはあくまでも国内上場株との認識。そのため、日興CG株はこのまま進むと、「整理ポストに入ることなく上場廃止になる」(東証上場部)となります。普通の銘柄が株式交換により、○△ホールディングスになるパターンと同類ってことです。

● つまり、指数的に見れば、整理ポスト割当などのイベントが発生しないことになます。指数を計算する立場としては、イベントが発生しなければ、TOPIX銘柄としてのステータスを変更する必要もなく、日興CGは臨時株主総会後もTOPIX銘柄として存在し続けることになります。そして、1月終わりになって、 「TOPIX算出要領」 の14ページ目にある上場廃止に該当することになり、指数修正日は「上場廃止日」で基準値はその前日終値。つまり、現時点の予定では最終売買日となるであろう1月22日の終値が基準値に該当する可能性が高いという格好になります。

● TOPIX的には、素直に考えれば基準日、つまり最終売買日1月22日の終値で売ることになります。一般的なファンドにとっては、TOPIX銘柄ではないシティグループ株を貰っても有難迷惑な話(^^;。しかし、最終売買日の大引けで大量に売ろうとするのも、リスクの高い取引です。午後2時半からずっと特別気配になって取引成立せず、なんて事態もあり得るからです。そのため、証券会社が「決め」る商いも多くなるでしょうが、東京市場におけるシティグループ株の流動性は現時点では微々たるもので(当該時期には膨らむだろうけど)、「決め」のプライスがかなり高くなるのも予想できます。証券会社側にしても、米国のシティ(C)株を使ってヘッジします???「そこまでやるの?」ってところで、現状では、不透明要因ばかりです。

● 株式交換比率が決まるのは、1月15日~17日(米国時間)。日本時間では18日(金)午前中には結果が伝わると思います。多くの投資家は、この交換比率決定を見てから行動になりそうですが、日興CGの最終売買日を1月22日と仮定するのならば、1月18日(金)、21日(月)、22日(火)の3日間で同株を処分することになります。かなり時間的にきつそうです。日興CGのHP内に FAQ が掲載されており、日程のまとめもここにあります。現時点では上場廃止日などは「1月下旬」とだけ表記されていますが、日興CGの「株式交換専用デスク」(0120-737-696)に電話して聞いたところ、臨時株主総会の決議が得られた時点で更新されるとのことでした。

● 一方、TOPIXだけでなく、今回は日経平均も銘柄入替の可能性が大です。「可能性」と書いているのも、日経平均プロフィルの 銘柄選定ルール には、「東証1部上場銘柄」とは書いてありますが、東証1部の日本企業とは書いてありません。旧外国部銘柄は東証1部扱いなので、これだけでは何とも言えないことになります。もっとも、流動性基準でシティグループは確実に落ちるでしょうけどね。つまり、日興CGから何らかの銘柄に入れ替わる可能性が考えられることになります。

● 問題はタイミング。素直に考えるとTOPIXと同じタイミングになる可能性が一番大きいのでしょうが、同じタイミングではないかもしれないのです。これらは日経が決めることですので、東証と基準が違う可能性はあります。現時点で日興CGが整理ポスト入りする可能性がほとんどないなかでは、日経が「勝手に」日興CGを日経平均から排除するには「相応の理由」が必要でしょう。臨時株主総会決議が「相応の理由」に該当するかどうかは日経の判断次第となります。10月2日の日経リリース 「日興コーデ株、日経平均に当面維持」 では、「今後のシティグループとの株式交換の状況を見て対応を決める」と書いてありますが、これだけでは何とも言えません(^^;。個人的には、日経平均銘柄入替えについても、1月中旬頃の発表で入替えはTOPIXと同じタイミングと考えていますが、そうでない可能性も少し頭に入れておきたいと考えています。いずれにしろ、忙しくなりそうです(^^;。

● 急いで書いたので脈略の乏しい文章になってしまいました(^^;。スミマセン。

 TOPIX : 1561.76 (+9.49, +0.61%)    日経平均 : 15956.37 (+82.29, +0.52%)    円ドル : 111.30  

● 今日は先週の金曜日と似て、バリューがリベンジした1日。最近、1週間に1日ほどバリューリベンジ日があるのですが、金曜日だからそうなったのか、中期的な変化の兆しなのかは分かりません(^^;。でも、FM諸氏も今日はさすがにリラックスムードでした。一方、指数ベースで見ると、大引けに掛けてかなり伸び悩み、前日比ではプラスだったものの安値圏での引けと、あまり雰囲気は良くありませんでした。指数ベースで商いされている方々は、あまり面白くなかった1日だったかもしれません。

● 上昇の直接的な材料になった米国のサブプライム救済策にしても、「まぁ、歓迎は歓迎だけど…」って雰囲気が濃厚。当然ながら、これで全てが解決するとは誰も考えていないでしょう。さらに、海外市場動向に揺さ振られる日々が続いているだけに、雇用統計を控えて、何かと気にしていたというか、ポジション的に無理をしたくないという雰囲気が濃厚の大引け前でした。

● TOPIXは後場初めに+1.68%まであって、引けは+0.61%。日経平均も+1.47%まであって引けは+0.52%。後場だけで1%程度の上下があったことになります。値幅で書くと、日経平均の1日値幅は159.11円と比較的静かだったのですが、前場はわずかに69.41円しかありませんでした。そして、後場に1日分の値幅、159.11円が発生。まだ良くて病み上がりって感じでしょうか(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億8041万株増の21億8419万株、売買代金は同1351億円増の2兆8358億円と、まぁまぁの水準でした。売買単価は前日比で120.27円も低下して1298.34円。昨日は前日比で122.53円の上昇だったので、売買単価の面からは行って来いです(それほど意味があるとは思えないけど…(^^;)。今朝のSQ値を計算すると、前日比149.54円高の16023.62円。後場にアタックしたものの、結局、この水準を上回れなかったことになります。日経平均VWAPは16028.43円でした。

● 東証1部値上がりは1058銘柄、値下がりが539銘柄で、昨日とほぼ同水準。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、久しぶりにソコソコサイズの買い越し(2760万株売り/4430万株買い)でした。今日は新興市場が軟調で、東証マザーズは-2.91%(-26.53pt)、大証ヘラクレスは-0.77%(-10.22pt)。マザーズはDeNAの下落が響いていて、Bloombergで計算すると、DeNAだけでマザーズ指数を9.37ptも押し下げていました。

● 話題変更。ロールオーバーについて書いておきましょう。まだ取引所での限月間スプレッド取引は今一つ盛り上がりに欠けるものの、業者間取引はそれなりに活発でした。この辺は普段通りの展開で、特に違和感はありません。今日はTOPIX先物のスプレッドが取引所取引で0.0ptオファーになり、-0.5ptもソコソコ商いしたのが変化。一方、日経平均先物は、プレミアム状態で安定した限月間スプレッド(取引所では+20/+30円、ミニ日経では+25/+30円)を保って推移。

● 毎回、フェアスプレッドがどの辺なのかについては議論になります。誰もがアクセスできる点で、私はBloombergのFVDで計算した値を参照しているのですが(ネット上では不可。ここで言うBloombergとは、Bloomberg Professionalのことです。為念)、改めて書くまでもなく、調達金利や配当をどう見込むかなど、色々な要素が絡んでくることから、フェアバリューの絶対的な水準はありません。各社で微妙に異なっていて当たり前の世界です。

● BloombergのFVDでデフォルト状態のまま計算すると、本日大引け時点のフェアスプレッドは、TOPIX先物で+0.95pt、日経平均先物で+4.09円と出てきます。12月限/3月限では、配当はそれほど巨大な要因にはならないし、時節柄、どちらかと言えば金利要因の占める割合が重たくなっている印象です。大引後の時点でBloombergが使っているRisk Freeレートは0.57%。しかし、越年金利は世界中のあちこちで跳ねているのは周知の通り。例えば12月限は0.57%のままで、3月限の金利を1.0%と設定すると、TOPIX先物のフェアは+2.78pt、日経平均先物のフェアは+22.81円に変化します。そう考えると、日経平均先物もそれほど大きなプレミアムには見えないんですよね。

● 来週はロールの取引もより活発になるでしょうし、ピークはいつも通り、火曜日後場か水曜日と予想しています。この時期は、ロールを「決め」た分の張り返しの関係で、かなり大きなヘッジ玉が単品市場に流れ出てくることが良くあります。毎度のことですが、この時期は単品の取引よりも、ロール関連の取引の方が規模が大きくなり、ロール市場では500枚、1000枚ロットが飛び交うのは日常茶飯事。当然、ヘッジ玉もこの程度の単位で出てくるため、単品市場にそういったロットが飛び交うこともよくある風景です。しかし、市況解説ではこれを「仕掛け」と呼ぶことが多くなりがち。その手のややミスリーディングな情報に「仕掛けられない」ように気をつけておきましょう(^^;。

● 皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1552.27 (+25.64, +1.68%)    日経平均 : 15874.08 (+265.20, +1.70%)    円ドル : 111.00  

● 本日はちょっとしたパーティーがあり、更新が遅くなりました。かなり疲れたので、コメントも短いです(^^;。

● 米国株高/シカゴ日経平均先物高を受けて高寄りした後は、ほぼ横ばいのまま推移。前場は実質的には60円程度の値幅しかなく、方向感に乏しい展開でした。後場に入って安値トライをしたものの、フォロースルーの売りがなく、最後の30分間は日経平均先物で大口買い爆弾が断続的に炸裂し、裁定買いを誘引して急上昇といういつものパターン。それでも、引け味は悪くありませんでした。しかし、金融株がこういう動きをすると、正直、戸惑いもありますね…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億6287万株減の19億0378万株と再び20億株割れ。売買代金は同222億円増の2兆7007億円と昨日とほぼ同水準。金融株やテクノロジーなど、比較的株価の高い銘柄が賑わったことが読み取れます。売買単価も前日比で122.53円も上昇して1418.60円でした。東証1部値上がりは1069銘柄、値下がりが506銘柄で、昨日と似た数字。

● 今朝のSQ値を計算すると、前日比237.39円高の15846.27円とかなり高く、寄付き後すぐにこの水準を下回って推移したので、ちょっと心配していました。日経平均VWAPは15829.41円で、大引け前30分間の戻しが効いています。日経平均の日中値幅は157.32円と小さめで、特に前場は100.33円しかありませんでした。後場は157.32円で、これが今日1日の値幅でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりの買い越し(2120万株売り/3260万株買い)。買いが増えたというよりも、売りが減ったことで、結果的に買い越しになった感じでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● そうそう、昨日大引け後、DeNA(2432)のマザーズから東証1部への昇格が発表されています。昇格に際して売り出しなどはないので、マザーズ時代のFFWを引き継ぐとすると、FFW=0.50。昨日終値時点での時価総額で考えると、東証1部では、ざっくり275位ぐらいの銘柄になり、ソコソコのサイズです(^^;。もっとも、TOPIX算入は1月末なので、まぁ、年が明けてから考えましょう(^^;。ちなみに、マザーズ指数でのDeNAのウェイトは、なんと15%超もあります(^^;。これが抜けるとなると、マザーズ指数の動きも少し変わるかもしれませんね。

● 最後に雑談。毎朝、Bloombergにログオンすると、「今日の一言」が出てくるのですが、今朝は、かのVince Lombardi氏の言葉で、"Winning is not everything, but wanting to win is." 全くその通りです!今週もあと1日。頑張りましょう!

 TOPIX : 1526.63 (+11.13, +0.73%)    日経平均 : 15608.88 (+128.69, +0.83%)    円ドル : 110.35  

● 今日は前場安だったものの、昼休みに英デイリー・テレグラフ紙で 「Rock could be nationalised by February」 (英ノーザン・ロックは、2月までに国有化される可能性がある)との報道が伝わり、為替が円安方向に動いて株が動く展開。後場はこれがきっかけになって先物の買戻しを誘発し、裁定買いが指数を押し上げる展開でした。もっとも、これも材料としては「並の上」クラス(^^;。日本でかつて、りそな銀行に公的資金注入というのがきっかけで大底を打ったとの経験から連想が広がったのでしょうが、一方では、全体に材料難だったので話題になったという印象も避けられませんでした(^^;。日本語での関連記事は、「英政府、ノーザン・ロックを国有化する法案を策定=新聞」(ロイター) あたりをどうぞ。

● ファクター面から見ると、今日もバリュー、グロース、リバーサルともに効かない1日。せっかく11月最後の2日間ほど、これらのファクターが一斉に反転して希望を持たせたのに、今週に入って、こういうズッコケをしてしまうと、「なぁ~~んや、やっぱり単なる月末のお化粧やったんや…」となってしまいます。つまり、11月のトレンド(除く月末の数日間)が継続している前提で考えざるを得なくなり、そうなるとバリューは駄目ってこと。月初リバランス時期にこういう傾向が出たのは心理的にも痛く、複数のFM諸氏から「やぁ~~めた」という声が出ていました(-_-;)。冗談ではなく「来年頑張りましょう」という声まで聞こえてくる状態です(^^;。まだ12月に入ったばかりなのに…。

● 先月からずっと、さらにこの数日間は特にそうですが、相場は面白みに欠けるというか、ワクワク感に欠けるというか…そんな状態が続いている印象です。下がるのであれば、ドカンと下がれば反発も期待できるし、ドカンと上昇するのだったらそれはそれで楽しめるでしょうが、ジワジワと真綿で首を絞めるように下がったり、上昇してもジリ高で上値がつかえている状況だと、参加しても「取れない」のが見えているだけに、商いが細リがちになってしまいます。

● 今日の東証1部前後場売買代金比率を見ると、前場が39.71%、後場が60.29%。後場、プラスに転じてきたことで商いが盛り上がった様子が分かります。でも、もしこれが無かったとしたら、今日も20億株割れ(17~18億株程度かな?)だったのです。「待つ」しかないのですかねぇ~?今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億2285万株増の20億6665万株、売買代金は同2663億円増の2兆6785億円。東証1部値上がりは1031銘柄、値下がりが597銘柄で、ほぼ指数通りの印象。今朝のSQ値を計算すると、前日比61.13円安の15419.06円、日経平均採用銘柄のVWAPから計算した日経平均VWAPは15495.72円でした。日中の日経平均値幅は256.15円と比較的大きかったのですが、前場はわずかに91.60円と腐っていました(^^;。後場の値幅は212.21円と膨らみ、今日の焦点は売買代金(上記参照)の点からも、後場が焦点だったことが分かります。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(4620万株売り/2960万株買い)で、市場筋によると金額ベースでも売り越しだったとのこと。

● 話題変更。そろそろSQ前の週も中盤に差し掛かり、ロールオーバーを意識する時期。取引所の限月間スプレッド取引はまだ静かですが、業者間取引はソコソコ商いが出来るようになっています。Bloombergで何も手を加えないデフォルト状態でフェアスプレッドを計算させると、本日終値時点で、TOPIX先物で+0.86pt、日経平均先物で+3.22円と出てきます。

● 一方、今日大引け時点での取引所における限月間スプレッド取引の気配は、TOPIX先物がフラット/+0.5pt、日経平均先物が+20円/+30円の気配で、普段通り、日経平均先物がプレミアム状態。業者間取引の気配もあるのですが、あまり詳細に書くと「アレ」ですので、取引所取引の気配のなかで、どちらかというと売り気配に近い水準で取引されていた様子、と書いておきます(^^;。

● 本格的にロールの商いが盛り上がるのは、業者間取引で今週金曜日~来週火曜日あたり、取引所取引で来週月~火曜日あたりと予想しています。9月SQ時点と比較すると、裁定買い残高がソコソコ増加している(15億株台→21億株程度)ので、折に触れて相場の焦点になるでしょうし、スケープゴート(^^;にされる可能性があります。一応、ご注意を。

● 最後に The Gartman Letter から。来週のFOMCについて少し記述があったので若干引用。

We shall be interested in seeing how the stock market responds to the Fed's decision next week to cut the fed funds rate by 25 or 50 bps. A cut of only 25 bps would of course be quite damaging to stocks, but what if the FOMC moves 50 bps? What then? How shall stocks trade? Shall they rise, hoping that lower rates shall be the missing elixir, or shall they fail, fearing that the Fed's more aggressive action suggests that the Fed has looked into the economic future and has seen darkness rather than light?

● 結局、最後まで読んでも答えがありません(^^;。ひとまず25bpsなら株にとっては織り込み済みってことと意識しておくとともに、50bpsだった時にどうなるか、どうするかを想像しておきましょう。なお、FOMCの結果は米国時間で12月11日、午後2時15分前後に判明する予定。日本時間に引き直すと、翌12月12日早朝になります。

 TOPIX : 1515.50 (-16.66, -1.09%)    日経平均 : 15480.19 (-148.78, -0.95%)    円ドル : 110.20  

● 今日は再びバリュー、リバーサル、グロースのいずれもが効かない相場の再現となってしまいました。指数の下げ方もそれなりに厳しいものがあったのですが、運用担当者からすると、何もファクターがまともに効かない相場というのは、先週前半に見た風景の再現で、相場の上げ下げ以上に響くものです。先週後半に色々なファクターが一気に戻って「変化の兆し?」と感じた面があったのですが、残念ながら、また元通りになってしまったというか…。本当に泣かせる相場です。今は月初のりバランス時期ですが、某FM氏は、「今日の相場見て、一気にやる気が失せた」とおっしゃっていましたが、バリューを"押し目買い"しようとしていた向きにとっては、頭を後ろからはたかれたというか…(^^;。年内はあかんのですかねぇ~。

● 個別銘柄で見ると、バリューの象徴のような海運がボロボロ。確かに来期減益の声があちこちのアナリストから出ているようですが、それにしても…という売られ方でした(郵船 -4.16%、商船三井 -6.14%、川船 -6.99%)。また、同じくバリュー系銘柄の商社もかなり軟調(物産 -5.25%、商事 -4.13%、住商 -3.82%、忠-5.24%、紅 -2.91%)で、鉄鋼、非鉄もボロボロ。建設機械系もきつかったです(コマツ -7.14%、日立建機 -5.87%)。一方で堅調だったのは食品や電力ガスなどのディフェンシブ系。朝方は高かったヤフーは結局前日比変わらずだったし、楽天はマイナスで終了。ネット系もそれほど快調だったワケではありませんでした。

● 指数面から見ると、今日も朝高→ジリ貧の展開。今朝のSQ値こそ前日比26.61円安の15602.36円とマイナスだったものの、その後すぐにプラス転換してそこが天井でした。これで似たような日中足が2日続いたことになります。往々にしてこうやって書くとパターンが崩れるので、それに少し期待しつつ、敢えて書いておきます(^^;。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億5631万株減の19億4380万株と再び20億株割れ、売買代金は同1605億円減の2兆4122億円でした。20億株割れは11月19日以来、約2週間ぶりの薄商いになります。東証1部値上がりは302銘柄、値下がりが1345銘柄と、指数で見る以上に値下がりが多かった印象。日経平均VWAPは15548.15円、日中の日経平均値幅は236.71円と比較的大きく、前場が137.32円、後場が161.60円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(3970万株売り/2710万株買い)だったものの、市場筋によると金額は買い越しだったとのこと。

● 面白くない相場だったので、雑談。星野ジャパンがきれいに3連勝して北京五輪への切符を確保。昨晩の対台湾戦を見ていても感じたのですが、選手が普段のプロ野球と違う感じでキビキビと動いていたのと、「自分で決めてやる」ではないチームワークを感じて、気持ち良かったです。メンバーはそれぞれのチームで主力を張っている選手ばかりなのに…。

● チームリーダーが全体に与える印象の大きな部分なのは当然だし、それが星野監督だったというのは大きかったと考えています。加えて、宮本選手や矢野選手のようなベテラン、さらに上原投手キャプテンなどの面々が、頼れる中間管理職として機能したからこそ、こういう格好のチームになったんだと考えています。もっとも、もし負けていたら評価はかなり変わっていたのは想像できます。それがプロの世界。結果が重視されるのは当然です。運用の世界でも同じで、「頑張りました」、「努力しました」はゼロ評価でないにしても、最後は結果。厳しいけど、それが宿命です。まともにファクターが継続的に効かないなかで、どう乗り切っていくかは、多くのFM諸氏が悩みます(^^;。

 TOPIX : 1532.16 (+0.28, +0.02%)    日経平均 : 15628.97 (-51.70, -0.33%)    円ドル : 110.60  

● 朝方の一瞬こそは、前週末の米国株高や金曜日の引け味の良さを引き継いで堅調だったものの、寄付き段階の買いが一巡してしまうとフニャフニャ。ジリ貧状態のまま前場中盤には指数はマイナス転落。後場に入ってからは、下がらず、上がらずで、方向感に乏しいままの1日になってしまいました。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び大幅な売り越し(8250万株売り/6210万株買い)で、月が替わっても外国人売りが継続していることを感じさせ、ちょっと心配な状況。今日の相場を見る限りでは、外国人投資家の日本株外しの動きが収まってきたと仮定したとしても、「じゃあ、誰が買うん?」の答えが見付からない印象が残りました。

● もっとも、ザラ場中もそれほど大きくは下がらなかったし、TOPIXは結局プラスで終わっているところを見れば、大きく押し下げるほどの売り圧力ではなかったことが分かります。さらに、下値ではそれなりに買いが入っていたのも確かでしょう。でも、上値を追うにはまだ時期尚早って雰囲気は濃厚で、上値の重たさというか、勢いの乏しさも否定できない状況でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 全体を見渡してみると、何となく内需系がしっかりだった印象があるものの、日替わりメニュー状態から脱出してトレンドが出てきたかどうかは、何とも言えないところ。先週金曜日に強かった商社や海運は再び売られ、鉄鋼も今一つ元気が無し。銀行もメガバンク系は堅調だったものの、地銀系は軟調な銘柄が多く、今一つ焦点が絞りきれない状態でした。TOPIXサブインデックスで見ても、Core30が15bp勝ち、Large70は61bpも負け、Mid400が21bp勝ち、Smallが44bp勝ちと、Large70に負けが集中。今週前半がキーポイントという状態には変わり無さそうだし、その答えは今日の相場だけでは見えなかった、と考えています。

● 記録。東証1部出来高は前日比5億1570万株も減少して21億0011万株、売買代金は同5468億円減の2兆5727億円。先週の金曜日の盛り上がりとは対照的に、元に戻ってしまった格好。東証1部値上がりは958銘柄、値下がりが641銘柄で、印象としてはチョビプラスのTOPIXの方が違和感が少ない状況。今朝のSQ値を計算すると、前日比91.91円高の15772.58円、日経平均VWAPは15678.35円、日経平均の日中値幅は222.00円(前場159.86円、後場125.50円)でした。

● 話題変更で指数ヲタク系の話題。先週後半から、先日、東証とS&Pから発表された「S&P/TOPIX150シャリア指数」についてのお問い合わせをいくつか受けるようになりました。同指数が今日から算出開始になったことで、余計に興味を持った向きがあったでしょうし、最近話題のSWF関連としても注目は当然でしょう。オイルマネーの日本株への流入期待があるなかで、イスラム投資家からの日本の大型優良株への投資という発想ならば、候補銘柄として、イスラム教への適合性のある銘柄がユニバースになる、というのは筋の通った話です。

● 東証からのこの件に関するリリースは 「S&P及び(株)東京証券取引所、イスラム投資家向けの日本株指数を算出開始‐S&P/TOPIX150シャリア指数の開発‐」 として掲載されています。11月21日発表なので少し前の話になります。構成銘柄などの問い合わせも頂いたのですが、構成銘柄は東証HPではなく、S&Pの株価指数ページのなかに、 「S&P/TOPIX150シャリア指数、構成銘柄リスト」 として公開されています。S&P/TOPIX 150指数のなかからイスラム教に適合する79銘柄が採用されており、パッと見では、ハムなどが無いのはもちろん、8200~8700番台の金融セクターが見事に欠落しています(^^;。ただ、この銘柄リストだけではウェイトが不明なので、これだけだと指数を計算するまでには至りません。為念。

● 興味深いのは、S&Pの指数には「S&P/TOPIX150シャリア指数」だけでなく、「S&P Japan 500 Shariah」なる指数も存在すること。こちらは日本株で276銘柄あります。S&P Japan 500指数の中からイスラム適合性を基準で選ばれた銘柄で、S&P/TOPIX150シャリア指数と同じく約半分が採用になっています。この指数の詳細はS&Pの英語版HP、 「S&P Japan 500 Shariah」 にあるのですが、銘柄リストはざっと見たところネットには掲載されていないようです(発見された方は教えて頂けると幸いです)。「S&P/TOPIX150シャリア指数」を参考に想像力を膨らませて頂くってことで…(^^;。

● この指数がメジャーになるかどうかは別にして、イスラム教という枠組みのなかで、どういった銘柄が投資対象になり、どういった銘柄が対象にならないのかを把握しておくことは、決して損なことではないと考えています。同様に、欧米の投資家や中華圏の投資家にとって、さらに投資スタイルによって、どんな銘柄が好まれて、また嫌われるかも、ある程度のイメージを持っておくべきだと考えています。例えば、SRI投資(Socially responsible investment、社会的責任投資)などでは、軍需産業、たばこ、アダルトなどの業種は排除されるし、パチンコ関連などもアウトです。この手の話は、当然のように資金量が大きくなれば大きくなるほど影響も大きくなります。今はSWFが流行だし、イスラム金融の影響も資金の流れにあわせて考慮する必要がある、ってことです。

● もう一つ指数系の業務連絡。大引後に東証1部への昇格案件が2件発表されています。ワイエイシイ(6298、東証2部→東証1部)と日本M&Aセンター(2127、マザーズ→東証1部)です。また、ベリサーブ(3724)がマザーズから動くことも発表されているものの、現時点では所属部未定となっています。いずれも東証HP内 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 に掲載されていますので、ご確認をよろしく。TOPIX算入はいずれも1月末の月末修正です。