2007年08月31日(金) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1608.25 (+40.02, +2.55%) | 日経平均 : 16569.09 (+415.27, +2.57%) | 円ドル : 115.75 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月30日(木) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1568.23 (+10.68, +0.69%) | 日経平均 : 16153.82 (+140.99, +0.88%) | 円ドル : 115.95 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月29日(水) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1557.55 (-27.05, -1.71%) | 日経平均 : 16012.83 (-274.66, -1.69%) | 円ドル : 116.20 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月28日(火) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1584.60 (-3.16, -0.20%) | 日経平均 : 16287.49 (-13.90, -0.09%) | 円ドル : 114.15 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月27日(月) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1587.76 (+1.91, +0.12%) | 日経平均 : 16301.39 (+52.42, +0.32%) | 円ドル : 115.65 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月24日(金) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1585.85 (-5.96, -0.37%) | 日経平均 : 16248.97 (-67.35, -0.41%) | 円ドル : 116.40 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月23日(木) .... 休暇のため、マーケット・コメントはお休みです
TOPIX : 1591.81 (+46.92, +3.04%) | 日経平均 : 16316.32 (+415.68, +2.61%) | 円ドル : 116.35 |
● 休暇のため、マーケット・コメントはお休みさせていただきます。
2007年08月22日(水) .... 小反落、方向感乏しく見送り商状、出来高も減少
TOPIX : 1544.89 (-4.99, -0.32%) | 日経平均 : 15900.64 (-0.70, -0.00%) | 円ドル : 114.65 |
● NYダウは軟調(S&P500はプラスだったけど)、シカゴ日経平均先物も大証比チョビ安で、朝から何となくチョビ安の展開。ただ、後場から指数はプラス転換。もっとも、どちらかというと「誤差の範囲内」でたまたまプラスになったって感じで、基本的には方向感が出難い1日でした。東証1部出来高も前日比3億7424万株も減少して16億6102万株、売買代金も同4747億円減の2兆2987億円と、見送り商状が顕著に出ていました。日銀が"残暑会"実施中だし、何もないと考えつつも敢えてポジションを取るだけの要素が無いって感じでした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。まぁ、ご覧頂ければ一目瞭然なんですが(^^;、本当に、どちらにも行きそうな雰囲気がありませんでした。
● 物色動向としては、今一つ分かったような分からないような状態(^^;。パッと見たところでは銀行株の下落が目立ち、逆に消費者金融の上昇が目立ったものの、これも全体小動きの中ではという但し書き付き。鉄、非鉄、商社が軟調だった一方で、家電や半導体関連は高い銘柄が多かったです。でも、全体としては、方向感が乏しいというか、乗り切れない感じの1日でした。今日は東京電力が17年ぶりに「電力供給抑制」をやったことが話題になっていましたが、某ディーラーのつぶやきは、「停電おきて今日の商い全部消えてなくなりませんか。。。」と(^^;。まぁ、そんな1日でした。
● 記録。今朝のSQ値を計算すると、前日比51.86円安の15849.48円。日経平均はザラ場で前日比113.38円安(-0.71%)から同56.62円高(+0.36%)のレンジだったので、SQ値から大きくは乖離しなかったことが分かります。なお、日経平均の日中値幅は170.00円(前場107.85円、後場96.77円)と大分落ち着きが感じられる展開でした。東証1部値上がりは679銘柄、値下がりは940銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続での売り越し(3140万株売り/2730万株買い)。ここ数日と同じで、フローはかなり少なめ。ここからも、「落ち着き」がうかがえるのですが、それが「興味離れ」ではないことを祈っています(^^;。
● 最後に、私事で恐縮ですが、明日から休暇に入ります。そのため、このマーケットコメントも1週間ちょっとお休みを頂きますので、ご了承の程をお願い致します。荒れたマーケットで休むのも気が引けるのですが、2ヶ月前に予約を入れる時点では、こんなマーケットの動きは、予想できませんでした(^^;。それでは、しばらく異国の空気を吸ってきます(^o^)。
2007年08月21日(火) .... 戻り継続、意外に堅調も最後は伸び悩み
TOPIX : 1549.88 (+26.31, +1.73%) | 日経平均 : 15901.34 (+168.86, +1.07%) | 円ドル : 114.75 |
● 米国株式がプラスで終わったことに加え、CME日経平均先物が大証比75円高だったことから、ある程度堅調な値動きは予想できました。でも、予想以上に堅調だったというか、特に後場前半までは、かなりのフォロースルーを感じた1日。もっとも、相場全体に漂う警戒感というか疑心暗鬼が消えたワケではなく、午後最初の30分間で高値をつけたあとは、どうも上値の重たさも感じる展開で、大引け前には伸び悩み感が強くなってしまいました。ただそんな状況下でも、これだけのフォロースルーは、ちょっとぐらいは評価してあげようかな、という気持ちにもなります。もっとも、そんな時にハシゴを外されるとヤバイんですけどネ(^^;。
● 今朝のSQ値を計算すると、前日比63.28円高の15795.76円。日経平均のザラ場高値(16101.64円、前日比369.16円高)はこの水準よりはるかに上だったし、終値ベースでもソコソコ上でした。つまり、ザラ場で相場を底上げするような買いが入っていたことを示唆しています。相場を引っ張ったのは、鉄、非鉄、商社、海運などの「懐かしい銘柄群」が中心。テクノロジーは高安マチマチで、精密機器のあたりは強かったものの、半導体関連には安い銘柄が目立つ展開。物色動向が定まったとは言えないところも、今のマーケットの状況を良く表している感じを受けました。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今週に入って、夏休みから復活してきたのか、ストラテジスト諸氏からは、相場全体の急落や「バリュー崩落」についてのコメントが増えてきました。難しいのは、この先、どうするかってところ。考え方はいくつかあると思うのですが、バリュー崩落にビビッてエクスポージャーを落とす向きと、逆にチャンスだと考えて参入(もしくは一度落としたエクスポージャーを戻す)向きとが、どの程度の割合になるかってことです。これが読めないんですよね(^^;。ただ、基本的にバリューファンドが負けを取り返すのはバリューでやるしかない、という現実(^^;もあるので、どこかで勝負を掛けざるを得ないとは考えているのですが…。
● 相場の方向そのものもそうでしょうし、ファクター面からも「揺れ戻し」があると覚悟している向きは多いとは思います。でも、「揺れ戻し」がいつ来るかのタイミングが分からないのが難しいところ。現在手持ちのネタで考えるのならば、9月14日のビッグSQ界隈は何かと予定が混み合っています。この週末は月曜日17日が祝日で、その次、18日から日銀の例会があります。8月利上げが無いとなると、可能性は順次先送り。ならば10月1日の短観前の9月ってのも有り得るストーリー。多くの方々がこの辺は想像するでしょうけど、想像するだけで相場にとっては「不透明感」になります。中間期末も控えているし、日経平均銘柄入替えはあるし…。でも、この程度のことは、誰でも考え付くから相場は織り込みに掛かるだろうし…。タイミングが一番難しいのです(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比で2億0970万株減の20億3526万株、売買代金も同3778億円減の2兆7734億円。せっかくフォロースルーを感じる展開だった割には、今一つ出来高面では付いていかなかった印象でした。日経平均の日中値幅は1日通しで347.13円(前場240.08円、後場214.25円)。東証1部値上がりは1369銘柄、値下がりは288銘柄で、昨日とほぼ同水準。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、フローがかなり減少しながら引き続き売り越し(2850万株売り/1900万株買い)でした。
● ザラ場では、先物が相場を押し上げた印象もあったのですが、大引け後に公開された手口を見る限りでは、一方的なのはなし。日経平均先物では、GSが差引 2006枚売り越しだったほか、野村が4917枚売り(買い手口非開示)、みずほが3567枚売り(同左)。買いはドイツが差引 1912枚買い越し、SGが差引 1615枚買い越し、LBが3010枚買い(売り手口非公開)、JPMが3005枚買い(同左)など。TOPIX先物では、GSが差引 2493枚売り越し、SGが差引 1560枚売り越し、CSが差引 1211枚売り越しなど。買いはUBSが差引 2855枚買い越し、MSが差引 1287枚買い越しなどでした。
2007年08月20日(月) .... 大幅反発、でも大引前は警戒感から伸び悩み
TOPIX : 1523.57 (+43.18, +2.92%) | 日経平均 : 15732.48 (+458.80, +3.00%) | 円ドル : 114.65 |
● 前週末の米公定歩合引き下げを受けて、シカゴ日経平均先物は大証比535円高。寄付きから東京も買い気配だらけで始まるのは分かっていました。で、皆が認識していたのが、買い一巡後にどうなるかってこと。8割方の市場筋の頭には、「NY大幅高の翌日は"寄り天"」との経験則も意識されていたと察します(^^;。
● 今朝のSQ値を計算すると、前週末比525.84円高の15799.52円(9時38分確定)。ここを基準点とすると、今日のザラ場高値15940.61円(前週末比666.93円高)までは141.09円。完全な寄り天ではなかったものの、追随してザラ場で買いを入れるフォロースルーは大きくなかった、とも受け取れます。ザラ場高値はTOPIXが12時56分、日経平均が12時57分だったものの、大引前の45分程度は、かなり伸び悩み感も感じる展開でした。これで「終わった」とか「解決した」なんて考えている向きはほとんど居ないでしょうし、それなりの警戒感が素直に最後の方で出た印象。あまりにも当たり前の展開過ぎた観はありました…(^^;。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。寄付きからドンドンと上値を取りに行ったのではない点をご覧頂ければと。つまり、フォロースルーが乏しかった、ということです。
● 物色動向は、商社、資源株、海運などが中心で、この波乱の前に儲かっていたセクターが中心。銀行株が少し違うところですが、全体のイメージとしては「回帰」でした。テクノロジー系などの輸出モノは、さすがに先週金曜日に売り叩かれていたので、その分は戻りが大きくなった格好。ファクター面からは、まだどうもバリューは本調子ではなくてジリ貧模様。リバーサルは波乱以来はボラティリティーの上昇もあって好調なものの、銘柄が散逸しているというか、取り辛いリバーサルになっている感じがしました。市場全体では「揺り戻し」を待っている向きがありそうな一方で、「揺り戻し」が来るまでは入り辛い雰囲気もかなり色濃く、手詰まり感を感じてしまったのも今日の相場でした。
● 一歩下がってみると、今回の波乱局面は、既にサブプライムローン問題が焦点ではありません。サブプライムという海の向こうの地震によって、信用収縮という津波が押し寄せたことで被害を受けてしまった、というイメージ。日本経済にとっては、地震そのものの被害は非常に軽微だったかもしれませんが、津波の被害は被ってしまったっと捉えると分かり易くなると思います。津波が押し寄せた時にどういう被害を与えるかは、その場所の深度や湾の形、海底の地形などで左右されます。今回はバリューファンドが最初に大津波を受けた格好となり、その後、ロングオンリーも含めて株式全体(為替市場も)が波を被ってしまった状態。第2波、第3波が来るか来ないかは分かりません(^^;。でも、高台に一度避難した方が多いことは分かります。いつ高台から皆が降りてくるのか、それを注意して見ておきたいです。
● 記録。東証1部出来高はやや意外にも前週末比で6億9751万株も減少して22億4496万株、売買代金も同1兆0880億円も減って3兆1512億円。j決して少ないって事はないのですが、先週金曜日の売られ方と比較すると、かなり出来高が少ないところをポコンと高寄りし、その後は方向感が出なかったことが分かります。この点からも、上記したようにフォロースルーの力強さは感じられなかったのが正直なところです。
● 今日も日経平均の日中値幅はそれなりに大きく、1日通しで463.35円(前場394.66円、後場234.97円)でした。東証1部値上がりは1316銘柄、値下がりは347銘柄。指数が3%ほども上昇した割には、少し物足らなさもありました。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(3650万株売り/2790万株買い)。買い越しになると期待していた方々にとっては、やや失望だったかもしれません。
● 業務連絡。今日は20日なのでTOPIX月末修正分が一斉に所報掲載されています。あまり大きなものはありませんが、一応、お忘れなく。東証HPだと 「月末上場株式数」 に掲載されています。それと、先週はマーケットについて書くことが多過ぎて書けなかった(^^;のですが、伊藤園(2593)の取り扱いについて、東証から 「伊藤園の優先株式の無償割当に伴う権利落ち日のTOPIX等の算出上の取扱いについて」 とのリリースが出ています。ご参考に。
2007年08月17日(金) .... 相場の崩落止まらず、「円安バブル崩壊」で売りが売りを呼ぶ展開
TOPIX : 1480.39 (-87.07, -5.55%) | 日経平均 : 15273.68 (-874.81, -5.42%) | 円ドル : 112.60 |
● ある程度はリスクとして認識していたとしても、実際、これだけ急激に円高になってしまうと、パニック的な手仕舞い売りが先行するしかなかった状況。外国人投資家、特に円キャリーでレバレッジを効かせているヘッジファンドなどにおいては、「ポジション縮小→円キャリー解消→円高→円キャリー解消→ポジション縮小→株安→ポジション縮小…」というスパイラル構図。機関投資家にしてみると、第1四半期の業績好調のかなりの部分が円安頼みだったのは皆が承知。その前提条件が崩れてしまう懸念が広がると、もう「買えない」状況に陥ってしまいます。また、個人投資家のなかには、最近流行の為替証拠金取引で追証が発生したことは簡単に想像できるし、資金作りで株式を売る羽目に陥った向きも少なくなかったでしょう。あれはレバレッジの度合いがかなり大きいですから、これだけ為替が動くと厳しいことは想像できます。さらに、参加している層が株式市場と似ているのも、何となく想像できますから…。
● このところの信用問題、マネーの縮小という悪地合いに加えて、「円安バブル崩壊」というトドメが来た格好。まさに不安が不安を呼び、売りが売りを呼ぶ展開に陥ってしまいました。後日、多分、見直す時が来ると思うので、日経平均と日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)
● 個別には、象徴的だったのが任天堂(7974)やガイシ(5333)のストップ安。これらの銘柄は、ある意味で上昇相場の「モメンタム」の象徴的な存在でした。それがこういう下げ方を演じるということは、最後まで抱いていた銘柄までも売る羽目になった、という印象を与えます。輸出関連だけでなく、商社や鉄、非鉄、海運なども大きな銘柄が軒並み10%超も下落するなんて、なかなか見れるモノではありません。一方で、「よぉ、これだけ売るわ…」的な売られ方をしていた通信株が今日も上昇。鉄道や紙パ銘柄の上昇などは、典型的なリバーサルの動き(内需とも言えるでしょうけど…)。
● 実際問題、これだけ突然、急激に円高になると、識者の皆さんなどが指摘する「日本株割安論」なんて飛んでしまいます。内需系銘柄のホンの一角が堅調だったのは救いと言えば救いだったでしょうが、多くの方々が資源頼み、外需頼みのポートフォリオになっているでしょうから、内需系が強くても、あまりメリットは感じなかったと想像します。一方、途中まで堅調だった銀行株は最後はズッコケ。某米系証券アナリスト氏がサブプライム問題に関して「周回遅れの幸運」と書いていましたが、まぁ、それじゃあ、積極的に買う理由にはなりませんわな…(^^;。
● ファクター分析から見ても、春先から好調だったグロースが一気に地位を失いつつあるのも特徴的です。ロング/ショートファンドの巻き戻しで引き金が引かれたバリューの崩壊から、色々な影響が他にも広がっているのを痛感しています。リターンリバーサルは春先からズッと駄目駄目マークが点灯していたのですが、相場急落局面に伴うボラティリティーの上昇を受けて、一気に取り戻しつつあります。相場に参加するにあたって、動きが早いほうが良いのか、半年単位でじっくり我慢する方が良いのかは分かりませんが、付いていくつもりだったら、相当に身軽・敏捷・軽薄でないとやってられない相場になってきました。
● また、世界中で株式へのエクスポージャーを減らす動きが拡大しているなかでは、時価総額の大きな銘柄が先に売られてしまうので、嵐の真っ最中に「落ちてくるナイフを素手で掴む」のは、相当の熟達の腕がないとリスクばかりが大きくなります。また、換金売りの場合、どうしても「売りやすい銘柄から売る」格好になるので、流動性に劣る中小型株が売られるのは、大型株の処分にメドが付いてからになりがち。今日も東証2部やJASDAQは東証1部ほどは下げていなかったものの、安心できるような状況ではありません。もちろん、市場が戻るんだったら、売らずに済む場合もあるんですが…。
● 一歩引いてみると、先週のバリュー崩壊時に感じた違和感は、少なくとも指数の値幅という観点からは、かなり解消されたようにも感じています。先週水曜日、木曜日のバリュー崩落局面では、指数はそれほど動かなかったのに、印象としては「日経平均1000円安2連発」を食らったように感じていました。あの時は、多少感情的(^^;になっていた面があったのは事実ですが、その前日にあたる先週火曜日(8月7日)終値から今日までの日経平均下げ幅は1660円弱。かなり「来た」のが分かります。もちろん、あの時の印象が基準にするべきとは限らないのですが、「指数が追い付いてきた」と言えなくも無いとは考えています。ただ、今回の傷はかなり深く、その傷が癒えるには時間が必要。数週間か数ヶ月か分かりませんが、皆がそれなりにポジションを縮小して、ホッと立ち返って考える「間」が取れて初めて、新たな展開がスタートするように考えています。
● 記録。東証1部出来高は、さすがに前日比2億6567万株も増加して29億4247万株、売買代金は同3431億円増の4兆2391億円と活況でした。売買代金の分布も下げが拡大した後場にかなりの偏りがあり、今日は前場が39.54%、後場が60.46%でした。普段は前場48%/後場52%程度なので、相当の歪みがあったことが分かります。今日はさすがに日経平均の日中値幅も大きくて、1日通しで800.49円。いつ以来かは調べていませんが、なかなか見れる数字ではありません。また、今朝のSQ値を計算すると、前日比159.80円安の15988.69円。つまり、かなり極端に思えるほどフォロースルーの売りが出ていたことが分かります。
● 東証1部値上がりはわずかに87銘柄、値下がりは1620銘柄と「全面安」。ただ、こんな相場でも52週高値を付けた銘柄はあって、それはニトリ(9843)でした(^^;。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(4890万株売り/3340万株買い)。市場筋によると、金額ベースでは昨日よりもはるかに多い売り越しで、銀行、自動車、電機などに幅広く売りが出ていたとのこと。ロングオンリーの売りが加速している雰囲気が感じ取れました。
● なお、余計なお世話(^^;かもしれませんが、日経平均プロフィルには 「歴代日経平均下落率ランキング」 があります。今日の下落はきつかったですけど、歴代下落率だと第16位相当です。下落幅だと20位より下なので、ランキングには登場しない程度です。ご参考に(^^;。
● 非常に疲れる2週間が終わりました。来週は日銀の金融決定会合が予定されていますが、個人的には、株式市場が相当な戻り(例えば2日で日経平均にして1000円とか)を演じることが出来ないと、今回は利上げは無理だと考えています。本来は日銀は株式市場にあわせて方針を決めるのではないハズですが、これだけの市場の崩落は見過ごせないと勝手に推測しています。
● 何はともあれ、ゆっくりと身体と心を休養させてください。今日は長文でしかも内容に一貫性が無い書き方になってしまってスミマセン。良い週末を!
2007年08月16日(木) .... 大幅続落、一時日経平均 616円安(!)も、後場急速に戻す
TOPIX : 1567.46 (-26.69, -1.67%) | 日経平均 : 16148.49 (-327.12, -1.99%) | 円ドル : 116.10 |
● しっかし…今日は暑過ぎました(^^;。外歩いていたら頭痛がしてきましたもんネ。今日の東京(大手町)の最高気温は37.0℃(13時:26分、気象庁)とのことですが、ビル街ではもっと暑かったと思います。関東近辺では、越谷で40.4℃と…(^^;。
● 一方で、相場は寒風どころか吹雪で前方視界ゼロ状態。ここ数日のマーケットを見ていたら、「いつ」は分からなかったとしても、こういった展開はある程度は予想できました。でも、これだけ大きく連続攻撃で来ると、対応が後手後手に廻る可能性大。まずは流血を止めるべきなんでしょうが、これは「言うは易し、行なうは難し」の典型例。さらに、「流血を止める」はポジション縮小とほぼ同意語。多くの投資家にとっては、手持ち株を売るってことになります。下がるから売る、売るから下がるといったスパイラルというか、ネガティブ・ガンマ的な売りは恐いっす、本当に…。
● 今日はシカゴ日経平均先物は大証比で135円安だったので、それ以上の下落は「米国株安につられて」以上の本質的な下落ってこと。円高に振れたことも重なったとは思いますが、それ以上に、やはりロングオンリー系の売りが出ていると考えざるを得ない格好。この2週間ほどの動きを見ると、最初はロング/ショート系のアンワインドが中心だったので、指数などへのインパクトは限定的でした。でも、ロングオンリー系の売りが出始めると、モロに指数などに響くことになります。ここへ来て事態の深刻さが指数を通じて世間に広まりつつあるというか…。
● ロイターでのニュース速報を見ると、9時04分に「日経平均が前日比で200円を超える下落」と来て、9時14分に「300円を超える下落」、10時41分に「400円超」、12時31分に「500円超」、12時37分に「600円超」といった具合。踊り場的なところはあったものの、一度動き出すと如何にスコーンと下落したかが分かります。後場寄付直後にかなり壮絶な下落(先物でかなり大きなストップロスを引っ掛けたらしい)を演じました。この時点で、TOPIXは64.17ポイント安(-4.03%、12時36分)、日経平均は616.15円安(-3.74%、12時37分)と、悲壮感の漂う状態でした。
● ところが、その後は、さすがに買戻しや押し目買いの動きが強まり、後場終盤に掛けてはかなりのバンジー戻し。あれだけ崩落していた銀行株や証券株が先を競うようにバンジージャンプ状態でプラスに転じたのは、ちょっと壮観でした。TOPIXや日経平均は前日比で大幅安だったのは間違いないものの、ザラ場安値からの戻しはナカナカのものでした。出来高も一緒にご覧頂けるかと思い、日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● メディアなどは、今日の結果だけを見て大幅安になったことなどを重点的に書くでしょうけど、個人的には、誰もが予想していなかった銀行/証券などが戻りを引っ張った点を、少し前向きに評価したい気持ちです。これに乗っかるかどうかは別問題でしょうけど…。先週からのバリュー崩壊の局面で、「日経平均1000円安2連発」とコメントにも書いたのですが、多少、感情的になっていた(^^;こともあって、誇張が入っていたのは振り返って感じます。でも、先週の水曜日(8月8日)と木曜日(8月9日)で既にそんな雰囲気(相場異変+急落)を感じていただけに、昨日と今日の指数的な下落は、「指数がようやく追い付いてきた」という印象。実際、FM諸氏とお話をしていても感じたのが、先週の方がはるかに事態は深刻だったということ。今週は指数ベースではえらく下げているのですが、例えばバリューなどは週初に急反発してその後は基本的に横ばいと落ち着いており、「良く下がるねぇ~」はあったにしろ、「何が起こっているんですか?」は少なかったのです。
● まぁ、あまり書くと気分を害される方々もいらっしゃるでしょうから(^^;、この辺にしておきます。それよりも、バンジー状態で反発した銘柄の日中足をいくつか載せておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後日、参考になるかもしれませんから…。
● 記録。東証1部出来高は、前日比6億4348万株も増加して26億7680万株、売買代金は同9568億円増の3兆8961億円と活況。さらに、今日の前後場売買代金分布も興味深くて、前場が41.2%、後場が58.8%と、普段よりも10%程度は後場の商いが多かったです。後場のドカ~ン安値と、その後の戻しが如何に商いを集めたかが分かります。今朝のSQ値を計算すると、前日比238.57円安の16237.04円。日経平均安値が15859.46円(-606.15)だったので、かなり寄付き以降にもフォロースルーの売りがあったことが分かります。ただし、終値はSQ値より100円下程度まで戻したのは、それなりに評価すべきでしょうか。
● また、日経平均の日中値幅は436.94円と非常に大きく、前場269.53円、後場323.84円でした。関連して、今日は先物の出来高が爆発的。これだけマーケットが動いているので当然と言えば当然かもしれませんが、日経平均先物が263,675枚で、今年2月28日に当時の3月限が記録した201,994枚をあっさり抜き去って過去最高。日経ミニも活況で438,460枚と初めての40万枚台(^^;。TOPIX先物も97,805枚と活況でした。一方、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(5530万株売り/3180万株買い)。市場筋によると、金額ベースでも大幅な売り越しだったとのこと。
● 少し話題変更。日本という島国(^^;に居続けると、米国や欧州での雰囲気が今一つ分からなくなるので、極力、向こう発のニュース記事や色々なレポートを読むようにしています。その一つとして、The Gartman Letter からちょっと長いのですが引用。
What we fear is that the public has not even begun yet to sell their share holdings. In talks with friends not involved with the investment/trading industry this past weekend, we noted a rather shockingly unconcerned attitude toward share prices. They were content to hold what they had... "unless things worsen!" It was this last clause that caught our attention. The public has not sold, but if conditions worsen they shall. Conditions are worsening; the public's selling lies ahead:
● う~ん、The Gartman Letter は普段は冷静なトーンが多いのですが、上記はちょっと恐いです。さらに、Gartman氏がトレーダー出身ってこともあり、センティネル・マネジメント・グループの件もかなり響いているように書いていました。この件は、端折って書けば、皆がMMFだと考えていた商品がそうではなかったことが明らかになり「コックローチ・セオリー」(ゴキブリは一匹見付けたら一匹だけとは思えない)状態が悪化してしまったとのこと。まだ日本ではあまり報道されていませんが、日経には 「米、信用収縮への不安強く・資産運用会社の解約停止判明」 と短い記事が出ていました。また、東洋経済にも関連して 「サブプライムローンがMMFにまで混入~各国中央銀行が大量資金供給した裏事情~」 がありました。ご参考に。
● 明日の相場が楽しみでもあり、心配でもあります(^^;。そうそう、日本時間の明日早朝にはMSCIの四半期リバランスの発表がありますので、それもお忘れなく。でも、その前に、下柳さん、竜退治をよろしくお願い致します!
● FC2のサーバーが壊れていたため、更新が遅くなりました。
2007年08月15日(水) .... 全面安、米国株大幅安を受け年初来安値更新
TOPIX : 1594.15 (-43.31, -2.64%) | 日経平均 : 16475.61 (-369.00, -2.19%) | 円ドル : 116.70 |
● オーバーナイトでの米国株式大幅安を受けて、東京も素直に下落。CME日経平均先物が大証比225円安だったことを考えると、特に後場はフォロースルーの売りが出ていた印象がありました。サブプライム・ローン問題を発端にしたリスクマネーの縮小に伴う相場急変は、最初はロング/ショートファンドのアンワインド(巻き戻し)だったためか、ほとんどがマーケットニュートラルで指数的には動きが乏しかった(逆に上昇したりもあった)ものの、ここに来てロングオンリーから売りが出始めているのか、相場に方向性が出てきた印象があります。今日は結果的に、TOPIXも日経平均もブッチ切りで年初来安値を更新してしまいました。
● 今日は東証33業種が全てマイナス。東証1部値上がりはたったの120銘柄しかなく(何でガイシはこんなに強いの?)、値下がりは1552銘柄と「全面安」。特に大型株の売られ方が厳しい印象の1日で、Core30が一人負けの54bps負け、Large70は37bps勝ち、Mid400は24bps勝ち、Smallは29bps勝ち。東証2部なども安かったものの、対TOPIXでは勝っていた(除マザーズ)点とこの2日間の流動性(出来高)を考えると、「売り易いところから売った」って印象が避けられませんでした。これは換金売りなど、急ぎ気味に売却する時の特徴の一つで、その点からも上記したロングオンリーから売りが出始めているのかも知れない、というところに繋がっています。ただ、多くの投資家は今の時点で解約して実現損を出すよりも、基本的に戻り売り体勢だとは思うので、まだそれほど出ていないと思うのですけど…。
● 一方、こういったときの下げを緩和するのに、時に裁定取引がワークするのですが、今回は短期金利に上昇プレッシャーが掛かっていることで、裁定買い残高は減るばっかり。裁定買いの損益分岐点が上昇していることに加え、信用収縮によるポジション縮小も影響して、なかなか流動性を供給できないし、裁定買い残高という一時的にプールしておく場所も小さくなってしまった感じです。色々な要素が連動しているので、何か一つをどうかすれば解決する、というほど物事は単純ではなく、それだけに時間が掛かるのも意識しておきたいところ。もっとも、ちょっとしたことで劇的に状況が変化する可能性も無いわけではないんですけどネ(^^;。
● なお、今日はファクター分析面から見ると、かなり落ち着いた1日でした。というか、バリューもグロースも「今一つなぁ~」って感じで効いておらず、リバーサルも駄目。もっとも、先週からの激動相場を体験した立場からすると、今は何を見ても「落ち着いた」に見えてしまいます(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比1億6810万株増の20億3332万株、売買代金は同4000億円増の2兆9392億円。指数がこれだけ動いた割りには、あまり盛り上がらなかった印象です。今朝のSQ値を計算すると、前日比227.17円安の16617.44円。残念なことに、ここがほぼ今日の高値水準でした。下げ相場の「寄り天」なんて、見たくも無いんですけどネ…(-_-;)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(4600万株売り/3820万株買い)。市場筋によると、金額ベースでは株数ベース以上に売り越しとのこと。この点からも、ロングオンリーからも売りが出始めている雰囲気が感じ取れました。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。日経平均の日中値幅は234.06円、前場が114.35円、後場が142.41円で、日中通してズルズルと下落した様子が分かります。特にシカゴ日経平均先物水準よりも下値の売りは、どうしても「フォロースルー」の売りに思えてしまいます。
● がらりと話題変更。先日、日経平均銘柄入れ替えの話を書いたのですが、今日、Bloombergニュースにまとめ記事が出ていました(^^;。ネットでのBloombergニュースは過去分を検索するのが面倒なので、こちらに記録的に載せておきます。 「日経平均入れ替えが話題の季節、今年は採用候補の本命不在で乱世模様」 です。きれいにまとめてあります。各社予想については、何かと言いたい点もあるのですが、まぁ、その辺は止めておきましょう(^^;。お楽しみを。
● 雑談(^o^)。昨日の林・桜井コンビで中日を倒した勢いで、今日勝てばセ・リーグ第2位。一時期、首位と12ゲームも離されていたことを考えると、昨日時点で首位と2.5ゲーム差はスゴイものです。この時期になってくると、追い上げる方が強いです。まして、昨年はあの「球史に残る」追い上げをやったんですから…(^o^)。夏場になってデイリー・スポーツをバカスカ買う日々が来るとは…。正直、GWの頃にはちょっと諦めムードだったのを懺悔しています。
2007年08月14日(火) .... バリューの戻し継続、出来高急減=ひとまずドタバタ一巡?
TOPIX : 1637.46 (+4.82, +0.30%) | 日経平均 : 16844.61 (+44.56, +0.27%) | 円ドル : 117.95 |
● 指数ベースで見る限りは売り買い交錯の展開。しかし、ファクター面から見ると、今日も「バリューの逆襲」が継続。もっとも、先週から、昨日、今日と見ていると、相場全体もかなり落ち着いてきた印象がありました。一方、リバーサルは日中を通じてやや荒れ模様の展開だったものの、一応プラス。いずれにしろ、まだ指数で見るだけだと相場の中身が分からない状態は継続です。
● 今日の東証1部出来高は前日比6億0910万株も減少し、一気に18億6522万株まで落ち込みました。売買代金も同8034億円減で2兆5392億円。異常なぐらいの高水準の商いをこなしたのが先週木曜日で、そこから今日は「閑散」と書きたくなる水準まで落ち込んだことになります。先週木曜日は38億1044万株、5兆2674億円もあったのですから、今日は半減したことになります。
● 誰が見ても明らかでしょうけど、これはロング/ショートファンドのアンワインドに伴う、またバリュー崩落に伴うドタバタが一巡しつつあることを示唆しています。ただし、これだけ相場のエネルギーが急減してしまうと、崩落したバリューや相場水準そのものをを戻すためのエネルギーも、かなり減ってしまったとも受け取れるのです。昨日、今日とかなりバリューは戻したものの、相場の絶対水準が戻るには、ちょっと時間が掛かるのかもしれません。特にロング/ショートだけでなく、ロングオンリーに解約などの動きが今後出てくるようだと、上値が重たくなるのは避けられないかもしれないのです。落ちるだけ落ちておいて、そして夏枯れなんて、シャレになりませんけど…。
● ただ、楽観的に見れば、お盆休みで相場から離れていて、来週あたりに戻ってきたら損が勝手に解消していて結果オーライ、なんて可能性もあります(^^;。妙な話ですが、相場には「知らなくて良い事」、「体験しなくて良い事」もあるんです。特に投資家サイドからすると、ファンドが急激に損失を発生させたのは非常事態だとしても、それがスルスルと戻ってしまえば、対応が遅れたのが幸いして「無かったこと」(^^;になることもあるのです。もちろん、戻らなければいずれどこかで解約が出てくるでしょうけど。今回がそのどちらのパターンになるかは、まだ日が浅過ぎて分かりません。
● ちょっと話題を変更。メディアなどがヘッジファンドについて書くときは、「ヘッジファンドなどの投機筋」という書き方をいつもやります。日経がそう書くので、他紙も追随しているだけかもしれないのですが、これはえらい偏見。ソロスだのが大活躍していた時は、確かに巨大な投機筋って雰囲気があったのは事実です。でも、いまやヘッジファンドは「プロ向け私募投資信託」と捉えた方が素直に理解できるように考えています。最近はヘッジファンドのリスク管理もかなり厳しいし、顧客向け情報開示もちゃんとやります(顧客以外には知らせないとしても…)。顧客との信頼関係が築けないようだと、ファンドとして成り立たないという、至極当然の要素があるからです。
● 今回のドタバタ惨劇のなかで、一つ幸運だったのは、このようなヘッジファンドや、ある意味では「インターナル・ヘッジファンド」的な存在の証券自己ポートなど、リスク管理がそれなりにできて、しかも動きが素早い連中がある意味で主役だったということ。「投げる時にはスパッと投げる」が相当に徹底されていたからこそ、先週木曜日にあれだけの出来高になったのです。つまり、今現在は相当にポジションは軽くなっているハズです。だから、状況さえ整えば、彼らが再び参戦してくる可能性は十分に考えられます。年末までは、まだ4ヵ月半、11月末までと考えても3ヵ月半はあるんですから、諦めるのは早過ぎます。ボーナス目指して稼がないと…(^^;。
● 問題はタイミング。投資にはタイミングが最も重要、と常々考えているのですが、一番難しいのがタイミングです(^^;。一般的なFM諸氏や識者が聞けば、「こいつ、何をぬかしとるネン?」になるかもしれませんが、タイミングが合っていれば、銘柄が多少ずれていても十分に儲かります。逆に銘柄がドンピシャでも、タイミングが悪ければ儲かりません。これが相場の真実だと考えています。この次にやってくるであろうタイミングをうまく掴まえることが出来れば、「夏はバリューがヒドかったなぁ~」と笑いながら、思い出話で年末を迎えることが出来るでしょう。でも、それが出来なければ、そんな話をすることもなく消えていくだけ。皆さん、頑張りましょう!
● 残りの記録。東証1部値上がりは857銘柄、値下がりは780銘柄と、ほぼ指数の印象と一致。今朝のSQ値を計算すると、前日比50.87円高の16850.92円。ザラ場高値は前日比55.00円高だったのですが、これを付けたのは14時59分。そうなんです、実は今日はほぼ高値引けでした(TOPIXもザラ場高値は14時59分)。日中はTOPIXで-6.58ポイント(-0.40%)、日経平均で-52.11円(-0.31%)までありました。ちなみに日経平均の日中値幅は107.11円と久しぶりの小動き。前場が76.69円、後場が74.90円とほぼ同じ水準でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、17日ぶりに株数ベースで買い越し(3410万株売り/4060万株買い)。ただ、市場筋によると金額ベースではまだ売り越しだった模様。ちょっと落ち着いてきた感じが、ここにもうかがえる格好です。
● 今日も最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● さぁ、今日から準ホームの京セラドームで対中日3連戦。頼んまっせ!とは言うものの、今日はスカパーの中継がGAORAなんですよね。GAORAってセットに入らないので取っていないのです(T_T)。生で見れないので鬱憤が溜まりそうです。なので、先日の対読売15対2の勝ちゲームを録画再生して鬱憤を晴らすことにします(~o~)。
2007年08月13日(月) .... バリューが急激な反発、中身大荒れ相場は継続中
TOPIX : 1632.64 (-1.29, -0.08%) | 日経平均 : 16800.05 (+35.96, +0.21%) | 円ドル : 118.30 |
● 指数を見てもマーケットの姿が良く見えないというのは、今日も同じ。指数だけ見ていると一見小動き。しかし、個別銘柄では大きな銘柄でも5%程度も大きく上下に振れているのはあちこちにあり、大荒れ相場が継続。指数的には適度に打ち消しあっていたのでしょうけど…。今日の特徴的な動きは、バリューの爆発的な急反発。先週までの-3σ ブッチ切りの正反対で、今日は+3σ ブッチ切りの動き。売り込まれていたバリュー銘柄の買い気配やぶっ飛び方は、その過激さに驚くばかりでした。でも、ホッとした方は多かったでしょう。もっとも、これで大波乱が収まったというほどナイーブ(英語的な意味で)ではありませんけど…(^^;。
● 物色動向は鉄、非鉄、商社、海運といった典型的バリュー銘柄。この1週間でかなり売り叩かれたセクターでもあるので、その意味では、バリューの逆襲と同時に、短期リターン・リバーサルでもありました。一方で売られたのは損保、不動産、建設など、同期間中にワケ分からない急騰を演じた「割高」セクター。しかし、三菱マテリアルが寄付から10%超の上昇となる一方で、ヤマダ電機、ファーリテ、イオンなどが5%前後の下落と、個別ベースでは激しい値動きでした。繰り返しですが、この辺は指数だけを見ていたのでは分かりません(^^;。
● 国内のメディアでは、まだ詳細には報道していませんが、海外メディアからは色々と記事が流れてきています。この週末にも、 「ルネッサンスの株式ヘッジファンド、8月初め以来8.7%の損失」 や、 「米ゴールドマンの旗艦ヘッジファンド、年初来の下落率は26%-関係者」 など、個々の事態の深刻さが報道され始めています(上記ニュースはBloomberg)。当初はサブプライムに直接的に投資しているファンドの損失話が多かったのですが、急激に「それ以外」のファンドにも莫大な被害が襲っていることが分かります。
● ちょっと他人の財布を覗くようで悪趣味みたいな印象もあるんですが(^^;、日本でも色々な投信の基準価格から、そのダメージの大きさを知ることができます。例えばゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの「米国株式マーケット・ニュートラル・ファンド」。色々話題になっているかのグローバル・アルファとは違うファンドですが、 こちらから基準価格のグラフ を見ることが出来ます。これを見れば、何となく米国株式のマーケット・ニュートラルにおけるダメージの酷さが見えるというか…。日本株での同様なファンドとしては、「ゴールドマン・サックス 日本株式マーケット・ニュートラル・ファンド」があるようですが、 こちらがその基準価格のグラフ です。なお、同社のリリースページには、 『受益者の皆様へ~「GSジャパン・ニュートラル」8月8日および9日の基準価額の値動きについて』 との「説明」が掲載されています。
● また、野村アセットマネジメントなどでも「バリュー」と名の付くファンドの基準価格を見れば、同様にダメージの片鱗が見えてきます。 こちら は「ノムラ・ジャパン・バリュー・オープン」の基準価格グラフですが、ご覧頂くと雰囲気が分かると思います。
● 他人が苦しむのを見るだけ(^^;ではなく、これらの投信の運用報告書を見れば、どんな銘柄が組み入れられているかも開示されています。もちろん、リアルタイムではないのですが、それでもバリューと名の付くファンドにはどういった銘柄が入っているのかは、把握しておいても損はないと思います。野村アセットだけではなく、各投信会社の内容を見比べると、同じ「バリュー」と名の付くファンドでもそれぞれに特徴が出ています。「中華料理」と一言で表現しても、店によって少しずつ味も中身も違うように、「バリュー」と言っても、何を基準にするかなどで、少しずつ内容は違ってきます。この辺は、落ち着いて調べればそれなりに興味深い分野です(今はそんな余裕が無いかも知れんけど…(^^;)。
● 話題を戻しましょう。今回の相場の大変動について、やはり本質的なところは、やはりクレジット・クランチ(信用枠削減と短期金利上昇)により、最初はポジションを閉じざるを得なくなった向きが動き出し、それによってマーケットが「有り得ない」方向(割安が叩き売られ、割高が爆騰する)に動き出したことを受けて、他のファンドなども一斉に同じ方向に動いてしまった結果だと考えています。
● たとえて言えば、薄暗い映画館で皆がのんびりと映画を楽しんでいたところ、誰かが急に出口に走り出し、気付いた向きが一緒に出口に駆け出し、それに気付いた大量の人間がワケも分からず出口に殺到、という感じ(^^;でしょうか。最初に走り出した向きは、火事などの非常事態ではなく、単に下痢か何かで急いでトイレに行きたかっただけかもしれません(^^;。でも、一度、群集心理的にある動きが広がってしまうと、もう逆らうのは不可能。今回の場合、単に映画館というのではなく、実際にPLに大きな影響が出ただけに、「群集心理+ロスカット」で雪崩が起こってしまいました。疑心暗鬼は影響が把握し辛いこともあって面倒です。リスクを減らそうとしたものの、全員が同じ方向を向いて動いてしまったので、かえってリスクが高くなってしまった皮肉です。この動きが終わったかどうかは、今日だけでは、何とも言えません。大きく戻るには(指数ではなくバリューがという意味)、少し傷が深過ぎる印象ですが、ロスを取り返すには戻りを狙いに行くしかないのも、ある意味で真実。この先しばらくは、かなり神経質な値動きになりそうです。
● なお、巷で囁かれている8月15日ですが、この日はそれなりに意識するべき1日かも知れないのですが、最近のクオンツ系ヘッジファンドは「1 month prior notice」も多いです。村上ファンドやスティール・パートナーズのようななM&A系のファンドと、クオンツ系のファンドでは、解約期間にはかなり大きな違いがあります。これは、個別銘柄を現金化するのにどの程度の日数が掛かるかによるのですが、クオンツ系のファンドならば数日で現金化が完了することは珍しくありません(今回もそうだったと考えられるように…)。なので、事前に解約通告すべき日数もファンドによって違うのです。8月15日が過ぎたら大丈夫って盲信するのは、ちょっと違いますので、老婆心ながら為念(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前週末比8億7981万株も減少して24億7432万株、売買代金も同1兆3730億円も減少して3兆3427億円でした。決して閑散取引ではないものの、先週の異常な出来高からすると、この面からも落ち着きが感じられます。今朝のSQ値を計算すると、前週末比30.66円高の16794.75円。ザラ場では前週末比184.31円高の16948.40円まであり(10時21分)、「おっ、なかなかのフォロースルーやんけ」と思っていたら、どっちゃらけの「行って来い」状態(^^;。日計り族が多かったのでしょうかネ。ちなみに日経平均の日中値幅は222.85円あったのですが、前場の値幅222.85円に対して、後場はたったの80.76円。ちょっと極端でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、16日連続の売り越し(5270万株売り/4230万株買い)で、市場筋によると金額も大幅な売り越しとのことでした。
● 最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
2007年08月10日(金) .... バリューの崩落続く、今日は指数も大幅安
TOPIX : 1633.93 (-49.88, -2.96%) | 日経平均 : 16764.09 (-406.51, -2.37%) | 円ドル : 118.05 |
● NY株式市場(NYダウ -387.18ドル、-2.83%)もそうだけど、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、17日連続の売り越しで、しかも大量の売り越し(7320万株売り/4630万株買い)。市場筋によると、この集計での売りが7000万株台は2006年6月9日以来(7460万株売り/4100万株買い)とのこと。昨日までの指数上昇には非常に強い違和感を感じていたのですが、ある意味では、金曜日になってそれが多少は修正された印象もありました。
● 今朝はミニSQだったのですが、あまり相場には関係なかったというか…(^^;。敢えて言えば、色々な動きをするには流動性の面で都合が良い日だったのでしょう。昨日があまりにも大商いだったこともあって、あまりSQっぽくない感じでした(^^;。例によって寄付き前はかなりの買い越し模様だったものの、寄付き直前に売りバスケット。SQ値そのものは、前日比501.33円安の16669.27円でした(ザラ場日経平均安値は前日比-518.89円、16651.71円、14:41)。シカゴ日経平均先物が360円ほど安かったことを考えると、それ以上に下に振れた印象で、ドサクサ紛れの処分売りが出ていた可能性はあります。9時15分時点の東証1部出来高は4億8727万株、売買代金で7617億円でした。
● その後の一般的な相場の話については、各種メディア等々のマーケットコメントをご覧頂くとして、こちらは引き続き違った視点からのコメントです。
● まだ今回の「バリュー崩落」が完全に終わったとは思えないのですが、あちこちのメディアにもニュースが流れ始めており、一応、ここまでのまとめってことで…。この数日間では、フロー系(PER系)のバリューが一番手酷くやられたのですが、-5σ近辺という統計学的には考えられないことが連続して発生。これを平文で書くと(^^;、1万日の立会日があれば5.7回ぐらい発生する確率(^^;になります。1年245日立会日とすると、1万日は40年。何と平均して7年に1日だけでっせ。それが2日も3日も続くなんて、「有り得ない」のですが、その「有り得ない」が起こったのがこの数日間。
● 今日は最後の20分間ほどで多少バリューに買いが入ったのか戻したこともあって、相対比較では多少はマシだったのですが、まだ異常事態が継続していたのは良く分かりました。この3日間、同じバリューでも、アセット系(PBR系)のバリューはまだ「相対比較」ではマシだったのですが、それでも深傷は深傷。もっとも、アセット系バリューにティルトすると、ポートフォリオがゴミ銘柄ばかりになってしまうので(^^;、経済的合理性から考えても普通はやりません。それよりも、アセット系バリュー以上に、アーニングス系の色々なファクターがボロボロになったので、クオンツ/システム系ファンドだけではなく、企業業績に注目するファンダメンタル/アクティブ系ファンドにも影響が広がってしまった格好です。
● マーケットを見ていると、これらの銘柄群を「持っていた人が叩き売った」のは明白だし、信用売り残高の多いゴミ銘柄が、まるで値段関係なしの買いで一斉に急騰した点もあわせると、どう見ても、かなり大きなロング/ショートのアンワインド(巻き戻し)があったと考えるのが妥当。誰が発端の引き金を引いたかは、もうあまり問題ではなくなりつつあります(メディアはようやくこの辺を追い掛け始めたばかりですが…)。
● さらに、相場急変に伴って損失が急拡大したことにより、ロスカット基準に引っ掛かって止むを得ずポジション縮小せざるを得ない動きが、昨日あたりから急激に増えた印象があります。ヘッジファンドや証券自己ポートのように、比較的、素早く動ける向きは既に動いているだろうし、もう処理のメドが付いた可能性もあります。しかし、速度の違いから、もう少し長目の投資家については、処理が長引いて影響が尾を引く可能性は考えられます。それほど今回のバリューの崩落は衝撃的だったということです。ポジション縮小する向きだけではなく、ファンドであれば解約が来れば現金化する必要に迫られます。そういった動きもしばらくは「覚悟」って感じでしょうか。
● 意識していたかどうかは別にして、結果的に、市場には同じようなファクターにウェイトを置いて投資していた向きが多く、それが一斉にExitをせざるを得ない状況に追い込まれたことが、今回のバリュー崩落を招いたと考えています。当初は特定ファンドの名前が挙がっていたのですが、それはあくまでも引き金で、昨日あたりからは、もっと幅広く広がったのはマーケットを見ていても分かりました。あの異様な出来高も、そのおかげだったのでしょう。
● また、ここまではロング/ショートファンドのアンワインドが中心だったので、銘柄間のリターン格差は極端になっても、指数などで見る限りでは、比較的マーケットニュートラルでした。でも、今回のバリュー崩落の影響で、ロングオンリーファンドにも解約が出始めると、ちょっとマズイ状況になるかもしれません。大元の発端はサブプライム問題で、その影響がここまで広がったというのも、市場間をまたぐ商品や投資家が世界的に増加し、その影響を直接的に受ける状況になったということですネ…。
● 記録。東証1部出来高は、ミニSQだったものの、前日比4億5631万株減の33億5413万株、売買代金は同5517億円減の4兆7157億円。もっとも、少なかったというのではなく、昨日の活況ぶりが異様だったのです(^^;。この点で、昨日が「セリング・クライマックス」だった可能性はあります。東証1部値上がりは235銘柄、値下がりは1445銘柄と「ほぼ全面安」。ただ、東証33業種のうち3業種(電力・ガス、水産・農林、空運)がプラスでした。もっとも、そのうち水産・農林と空運はあまり参考に出来ないセクターですけど…(^^;。
● 最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日も長文でスミマセン。この4分の3ぐらいが適正量だとは思うのですが(^^;、何かとエキサイトしてしまいました。しかし、ホンマに今週は疲れました(^^;。来週、夏休みの方も多そうですね。あまり相場が荒れないことを祈りつつ、でもちょっと羨ましい気持ちもあります(^^; 。何はともあれ、良い週末を!
2007年08月09日(木) .... バリューの強烈な崩落続く、特殊事情だとは理解しながらも…
TOPIX : 1683.81 (+14.77, +0.88%) | 日経平均 : 17170.60 (+141.32, +0.83%) | 円ドル : 119.55 |
● TOPIXも日経平均も上がって良かったですネ(皮肉たっぷり(-_-;)。でも、相場の中身は昨日同様、表面的な指数の動きとは全く違う状態。強烈に歪みが出ていました。一般的な相場解説は他をご覧頂くとして、今日も少し違った見方からコメントを書いていきます。
● 今日もバリューが崩落状態で、-3σ なんて目じゃない規模の惨劇。昨日の倍ほど悪かった印象が残りました。「-3σ なんて目じゃない規模」が2日連続で起こるなんて、こんな極端な異常値が続くことは統計学的には有り得ないのですが、それが実際に起こったのがこの2日間。昨日は少なくとも朝方の30分~1時間程度は静かだったと感じたのですが、今日は寄付初っ端からこの状態に陥り、終わってみれば昨日よりも酷い惨劇。TOPIXや日経平均だけを見ている方は、中身の変化に気付かないと思いますが、これだけ強烈な相場の変化は、私自身の体験でも前例がありません。何と言うか、日経平均でたとえれば「1000円安が2連発」以上のインパクトがある2日間でした。
● FM諸氏の間からも、「唖然として見ているだけ」、「端末の電源切った」、「1995年からやってるけど、これだけやられたのは記憶に無い」、「年初来の儲けを全てぶっ飛ばした」など悲惨コメントの嵐。実際問題、「運用」としてこの2日間の相場を見ると、儲かった向きは居ないのではないかと思うほど。これだけ劇的なバリューの崩落は、どう説明するのか…。まるで、夏場の晴れた草原を歩いていたら、急に吹雪に遭遇して周りが何も見えなくなってしまった、って感じで茫然自失です。トワイライトゾーンか??
● 変化に気付いた(PLを見て気付かされた(T_T)方々の意見を総合すると、何らかの需給的な特殊要因が働いているのは間違いなさそうです。多くの市場関係者の見方を総合すると、何らかの「バリューティルト系、ロング/ショートファンドの大型解約か清算に伴う取引」といった感じです。昨日書いたGSのの基幹ヘッジファンド「グローバル・アルファ」のせいなのかどうかは判然としません。ただ、世界的状況としてサブ・プライム問題の波及効果により、ヘッジファンド向けの信用枠が縮小しているのは皆が感じているでしょうし、投資家やFoHFsが9月末を見据えて手持ちファンドの整理を考える時期でもあります。NY市場でも一昨日、昨日とバリューはボロボロだったとのことで、日本だけの現象ではないようです。今晩のNYにも、単なる指数の上げ下げではない部分で注目です。
● ただ、その理由は何であっても、一度、こういう状況に陥ってしまうと、他のファンドも同様の行動を取らざるを得なくなるのが厄介なパターン。古今東西、大きな損失を食らった時に取る第一歩目の手段はポジション縮小。つまり、色々な似たようなファンドが似たような行動(手持ちのロングを売り、ショートを買い戻す)を取ることになり、余計にその傾向に拍車を掛ける羽目に陥ります。それが我慢していたファンドをも同じ行動に押しやるようになると、もうスパイラルです。
● さらに、顧客資産を扱っていると、ここで重たく圧し掛かるのが「説明責任」という四文字熟語。気持ちとしては、「特殊事情で売られているのなら、バリュー買いの絶好のチャンス」と考えながらも、損失発生のときに何も手を打たないで放置したら、結果が悪ければ責任問題になってしまいます(結果オーライは有り得るけど…)。この足かせは、スパイラル的な相場の動きが発生すると、それを継続させたり加速させたりの、意外に大きい要因となり得ます。
● 今日の昼休みの立会外バスケット取引では、単一銘柄とバスケットをあわせて1436億円もの取引が成立。手元のPCで毎分のファクターリターンをモニターしているのですが、後場寄付後にバリューがピョコンと戻ったのです。つまり、この1436億円のうち、いくらか(数百億円?)は誰かが勇気を出してバリューを買った可能性が考えられます。ところが、それも30分間程度経過すると押され始め、結果的にはバリューは前引けよりも悪化。「勇気を出して買った」向きが報われない相場は、かなり心理的に響きます。また、これだけの規模の「バリュー買い」を押し返すだけの「バリュー売り」というのは、総額を想像してしまうと恐ろしいモノもあります。
● 問題は、今が「8合目」なのか「2合目」なのかってこと。何らかの特殊事情で需給的にバリューへの売りが集中しているのは、見ていれば分かります。でも分からないのが全体の規模。ファンドの解約売りやエクスポージャー縮小に伴う売りだったとしても、全体の規模が見えていれば恐くありません。でも、それが見えない不透明感が不安感に拍車を掛けているのです。また、問題は少しずつ「どこかのファンド解約」から「波及効果」の方向に向かいつつあるようにも感じており、それが恐いところ。ある程度の時間に渡ってこの状態が続くと、これがトレンドになる可能性も十分にあります。単純明快に指数が上がったで喜べる方々が羨ましい2日間です、ホンマ…(-_-;)。
● なお、今日はSQ日ではなく(明日はミニSQ日)、特段、ファンダメンタルズのニュースがあったわけでもないのに、東証1部出来高は前日比で何と12億6730万株も増加して38億1044万株、売買代金も一気に同1兆6940億円も増加して5兆2674億円。これは過去最高の売買代金。6月ビッグSQ日が34億4631万株/5兆1325億円だったことを考えると、一種異様な出来高水準とも言え、この点からも、何らかの特別な商いがあったことを想像させます。セリング・クライマックス(指数はプラスだったけど)かどうかまでは分かりませんが…(^^;。
● 他の記録。今朝のSQ値を計算すると、前日比201.27円高の17230.55円。シカゴ日経平均先物の水準を考えると妥当なところ。また、後場後半は伸び悩み感もあったのですが、少なくとも指数で見る限りは「相場が動いた」感はありませんでした。東証1部値上がりは884銘柄、値下がりは782銘柄で、指数で見るよりも下落銘柄が多かった印象。東証2部、マザーズはマイナスでした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、14日連続の売り越し(4470万株売り/3950万株買い)でした。ただ、市場筋推計によると、金額ベースでは買い越しだったとのこと。最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ホント、指数だけ見ていると何が起こっているか分かりませんネ。
● 今日は長いコメントでスミマセン(それに文章もかなりヒドイ(^^;)。明日はミニSQ(粗ゴミを出す日(^^;)です。月曜日の「理解不能」で始まったえげつない週も、あと1日で終わりです。最後の一踏ん張り、頑張りましょう!
2007年08月08日(水) .... 指数は堅調、バリューが酷い状態に…(-_-;)
TOPIX : 1669.04 (+8.88, +0.53%) | 日経平均 : 17029.28 (+107.51, +0.64%) | 円ドル : 119.00 |
● 指数は堅調にスタートして堅調に終了。でも、東証1部値上がり銘柄は672銘柄で、値下がりは964銘柄と、値下がり銘柄数の方が多い状態でしたけど。一般的な相場内容については相場解説記事などをご覧頂くとして、少し違った角度から書いて行きます。
● 今日は本当に酷い1日でした(-_-;)。普通にマーケットを見ていた方々からすると、指数は総じてプラスだったし、気付いたとしても物色動向の変化程度でしょうし、「ヒドイ」という雰囲気は全く感じなかったでしょう。しかし、少しでも「運用」に関係している方々からすると、今日は理解不能な動きが充満していた1日。バリューが全く効かないどころか、強烈に逆噴射。多分、1日の逆噴射度合いとしては、この1年ほどで最悪の1日だったと思います。-3σ なんてあっさりとブッちぎっており、なんと-5σ 近くと、確率的には"有り得ない"状態。これがどれだけ凄いことかは、ちょっとでも確率論をかじったことのある方だったら、実感として理解頂けると思います。加えて、グロースも駄目だったし、リバーサルは効いていたものの、バリュー崩落に追い付かない状態。
● これをセクターで見れば、鉄・非鉄、商社、海運などが一斉に売られる一方で、銀行、証券、消費者金融、保険、さらに駄目だった小売りや建設が一斉に急上昇。普通の相場解説では、「循環物色の流れ」が変化した程度にしか見えないでしょう。でも、ファクター分析でみると、全く違う世界というか、説明が見えてくるのです。多くのFM諸氏にとっては、かなりエグイ風景だったと察します。
● では、何が原因?ってことになるのですが、現時点では良く分かりません。ただ、結果から類推する限りにおいては、何らかのバリューにベットしたファンドの解約、しかもロングオンリーファンドではなく、ロング/ショートファンドの解約を想像してしまいます。あまりにも狙い撃ち的にバリュー銘柄が売られていたし、逆バリュー銘柄が買い上げられていたこと、日中を通して継続的な値動きだったことから、VWAP型のトレーディングが行われていた可能性が高いこと、さらに価格面を気にするよりも「やってしまう」を優先していたようなフシが感じられたこと、などです。
● もちろん、これが間違っている可能性は十分以上にあるのですが、逆バリューファンドの設定買いなんて有り得ないでしょうし、やっぱりバリュー系ファンドの解約と考えた方が筋道が通るような気がします。NY Timesの記事(http://dealbook.blogs.nytimes.com/2007/08/06/goldman-hedge-fund-said-to-extend-its-losses/)が発端になって、NY時間から、ゴールドマン・サックスの基幹ヘッジファンド「グローバル・アルファ」解約売りの噂が流れていたようです(GSAMはコメントを控えた)。日本円にして約1兆円超の残高ですから、日本株には1000億円程度あっても全く不思議ではありません。もちろん、これが本当かどうかは分からないし、関連した商いが今日出ていたのかどうかも分かりません。でも、可能性は否定できない状況でした。
● 問題は、いつまで続くかってこと。今日で終わりならば、明日は反対側に振れる動きが予想できます。でも、この動きがもっと大きなものであれば、数日にまたがる可能性はあります。さらに、スタートが今日だったとは限らず、今週月曜日の相場も「理解不能」だったのですが、その辺から始まったものかも知れないです。元々、8月15日頃からは神経質な展開を予想はしていました。9月末にヘッジファンドを解約するには、約1ヶ月~1ヵ月半の事前通知が必要だからです。それが8月半ばからってことです。たとえ運用成績の良いファンドであっても、サブ・プライムローン絡みで「あわせ切り」の対象になりかねない状況は想像できるので、ちょっとだけ頭に入れておきたいところです。しかし、何はともあれ、今日はヒドイ1日でした…(-_-;)。
● 記録。東証1部出来高は、前日比5億0668万株も増加して25億4314万株、売買代金も同5173億円増の3兆5733億円と活況でした。指数の動きからするとかなり出来高が多かった印象があり、その点からも、何らかの特別な商いがあったことを想像させます。銀行などが大幅高したおかげで、今日はCore30が一人勝ち(53bps勝ち)。Large70は21bps負け、Mid400は7bps負け、Smallは128bpsも負けていました(マイナス引け)。東証2部以下、新興市場はヘラクレスがチョビ高だった以外は軒並み安。
● 今朝のSQ値を計算すると、前日比36.03円高の16957.80円。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、13日連続の売り越し(4200万株売り/3450万株買い)でした。そうそう、寄付前には6月機械受注統計の発表があり、事前予想の-1.1%(Bloomberg)に対して、出てきた数字は-10.4%とかなり悪い数字。でも 相場には影響なかったです。
● 今日は更新が遅くなったうえ、長くなってスミマセン。最後に日経BPに 「本当に負けたのは誰なのか、ブルドックの株主が得たものとは」 なるコラム記事が出ていました。おっしゃる通り。負けたのは「株主」です。どれだけの方々がこれを認識しているかは分かりませんが…。
2007年08月07日(火) .... NY大幅高→寄り天→ジリ貧→横ばい→小幅続落、慎重ムードは強いまま
TOPIX : 1660.16 (-7.86, -0.47%) | 日経平均 : 16921.77 (+7.31, +0.04%) | 円ドル : 118.75 |
● 朝方こそはNY株大幅高(NYダウ+286.87ドル、+2.18%)の影響を受けて堅調に寄付いたものの、寄付後は絵に描いたような「寄り天+ジリ貧」。「NY株が大幅高した翌朝の寄付きは買ってはいけない」との根拠無き経験則(^^;があるのですが、今日もそれがピタッと当たった格好。足元では短期的な売られ過ぎ指標以外には買い材料が乏しい状態が続き、全体に買いには慎重ムードが継続。某FM氏もおっしゃっていたのですが、「昨晩も一つ間違えば300ドル安」というのは、市場全体に共通する偽らざる心境だったと思います。結果的に、「寄り天→ジリ貧→マイナス転落→方向感乏しくもみあい→小幅続落」で1日が終わってしまいました。
● TOPIXはマイナスだったし、東証1部値上がりは440銘柄で、値下がりが1183銘柄。日経平均のプラスは、少なくとも「ミスリーディング」。今日はトレンドマイクロ(4704)がブッ飛んでいたのですが、この1銘柄だけで日経平均を20.58円押し上げていたので、それが無ければ日経平均もマイナス。実感としても、大きく下がったのではないにしても、マイナスの方が違和感が少ない1日でした。今日はTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、指数寄与度ランキングはBloombergやQUICKなどの専用端末があれば簡単に見れると思いますが、ネット上では、QUICKのサイトがTOPIX寄与度が載っているので便利です。TOPIX寄与度ランキングと日経平均寄与度ランキングです。
● 物色動向としては、資源系(含商社)が全般に軟調で、それもあってか、またバリューが効かない1日でした(特にフロー系のバリューが最近悪い)。グロースも駄目で、リバーサルは昨日よりは多少改善したイメージだったのですが、あまり効いているファクターがない状態。クオンツ系のFM諸氏と話をしていると、銘柄数が700とか1000でやっている方々はそれほど悪くなかったようですが、300銘柄とかで運用している方々からは、結構、愚痴が多かったです(^^;。この辺をどう理解するかは、難しいところです。単に流動性の高いところから売っている(処分している)のか、それとも他に何か見ているのか…。いずれ答えは出てくるでしょうけど、実際問題、答えが分かったときは遅いんですよね(^^;。
● 他にも、つい昨日急騰したアルバック(6728)が今度は業績下方修正でドカンと売られ(-8.02%)たり、オルガノ(6368)もザラ場中の業績開示でドカーンと売られて-11.11%。そういえば、信越化学(4063)も足元の2週間ほどはかなり弱いし、モメンタム銘柄の象徴だったような銘柄の一部で弱い動きが増加しています。もちろん、最大の象徴は任天堂(7974)だし、直近ではガイシ(5333)とイビデン(4062)が象徴銘柄。任天堂はまだ普通の"調整"の範囲内だと考えていますが、この辺の動きが変化の兆しが局所的なのか、それとも広がってくるのかは、注意して眺めておきたいです。逆側の積水ハウス(1928)や大和ハウス(1925)は、ちょっと動きが「出るかも?」って感じになってきています。逆側の象徴銘柄の一つが長谷工(1808)だと思うし、足元ではファリテ(9983)、7&i(3382)、イオン(8267)など小売り銘柄群もきれいな滑り台を形成中。これがジャンプ台になってくると、相場も変わるんでしょうけどねぇ~(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比4.354万株増の20億3646万株、売買代金は逆に同609億円減の3兆0560億円と、迫力には欠ける展開。今朝のSQ値は前日比155.45円高の17069.91円で、これは日経平均ザラ場高値の17049.45円(+134.99円、9時19分)を上回る「幻のSQ値」状態。寄付きでわぁ~っと買いに行った方々は、渋い表情になった1日だったでしょう(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、12日連続の売り越し(4210万株売り/2880万株買い)でした。ただ、ちょっとフローが減った印象もありましたけど…。
● さぁ、今日から対読売3連戦(@東京ドーム)です!
2007年08月06日(月) .... 朝安後は下げ渋り、内容的には理解不能の1日(^^;
TOPIX : 1668.04 (-4.50, -0.27%) | 日経平均 : 16914.46 (-65.40, -0.39%) | 円ドル : 117.60 |
● 指数は朝安で悲壮感もあったところから戻したので、それなりに好感した方々が多かったと思います。ただ一方で、今日の相場の中身は理解不能型(^^;。バリュー駄目、リバーサル駄目、グロース駄目でまともにファクターとして効いているのが無かった状態。「ファクターリターン、全部、下向いとるやんけ!」とは某トレーダーの嘆き声でしたけど(^^;、本当にそんな感じの1日。敢えて言えば業績に反応していた相場だったんでしょうけど、それも過大評価と過小評価の嵐で、論理的に見るのは難しい状態でした。なら、野生の勘なら儲かったかと言われれば、あんまりそんな雰囲気でもなかったし…(^^;。まぁ、ワケの分からん1日だったってことにしておきましょう。
● 市場筋の間では、朝から「邦銀のサブ・プライムローン・エクスポージャー表」みたいなのが飛び交う状況。邦銀からは、この件についての情報開示がほとんど行われない状態なので、市場関係者にしてみると、どの銀行がどの程度の影響を受けるのかが定かではなく、完全に疑心暗鬼。1億円の損か、それとも1000億円単位で損が出るのかが分からないので、"触らぬ神に祟りなし"で余計に売られてしまいます。情報が不足して疑心暗鬼になると、厄介なことに、「株価下落→なんかヤバそう→とりあえず売っておこう→株価下落」のスパイラルになり、一度転がり始めたのを止めるのは大変です。
● 某米系証券のアナリスト氏も書いていましたが、そろそろ、積極的に情報開示してマーケットの不安感を解消するタイミングだと思います。邦銀が全て無傷だなんて、もう誰も考えていないのですから…(^^;。金融セクターの大きな銘柄で、まともにサブプライムローン絡みについて開示したのは野村HD。あの損失は大きかったけど、それでも、この点においては「さすが」と思えてしまいます。
● 面白くない相場だったので、さっさと記録に行きます(^^;。東証1部出来高は、前週末比1億1188万株も減少して19億9292万株と20億株割れ。売買代金は同511億円減の3兆1169億円と、それほど減ったのではなかったのですが、商いが盛り上がったというにはちょっと、という印象。銀行株などが軟調だったおかげで、今日もCore30が40bpsも負け。Large70はほぼチャラ(3bps負け)だった一方、Mid400が39bps勝ち、Smallが49bps勝ちでした。ただ、東証2部、JASDAQは軟調だったし、マザーズ、ヘラクレスは2%超の下落となり、必ずしも中小型全てが良かったというのではありませんでした。
● また、今朝のSQ値を計算すると、前週末比286.29円安の16693.57円と、かなり「来た」状態でした。もっとも、今日のザラ場での日経平均安値は前週末比304.47円安(-1.79%)だったので、基本的に寄付きが安値だった感じです。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、11日連続の売り越し(4310万株売り/2830万株買い)。先週発表の7月第4週投資部門別状況でも外国人投資家は久しぶりの現物売り越し(先物はその前の週から売り越しだった)。7月最終週もこの調子だと売り越しっぽいです。今年2月末~3月に掛けては3週間連続で外国人は売り越しでした。一応、気にしておきましょう…。
● 最後に先物の手口を少しだけ。それほど極端と言うほどではなかったのですが、日経平均先物ではCSが2760枚売り(買いは非開示)、UBSが差引 1397枚売り越し、BNPPが差引 1132枚売り越し、買いはSGが差引 3919枚買い越し、MSが差引 1455枚買い越しなど。TOPIX先物では、SGが差引 4979枚売り越し、CSは姿見えず(差引で84枚買い越し)。買いはJPMが差引 4959枚買い越しなどでした。SGはNTレシオでもやっていたのでしょうか??
● 最後に、日曜日に例の日米主要企業決算発表ワークシートをアップデートしておきました。業績発表シーズンも大体は山場を越えた感じですネ。
2007年08月03日(金) .... まちまち、お疲れムード(^^;で方向感乏しい展開
TOPIX : 1672.54 (+3.21, +0.19%) | 日経平均 : 16979.86 (-4.25, -0.03%) | 円ドル : 119.15 |
● 指数は一日中、千鳥足で方向感が定まらない展開。前場はソコソコ堅調だったものの、後場にはマイナスになったり戻ったり…。米国雇用統計という格好の言い訳もあって(^^;、ポジションを作るというよりも、ポジションを整理する、という感じの1日。今週はかなり動いた週だったので、全体にややお疲れムード(^^;も感じた1日でした。TOPIXはプラスだったものの、日経平均はマイナス。東証1部値上がりが686銘柄、値下がりが920銘柄だったので、チョビ安がより正解だった印象でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 物色動向は、どちらかと言えばリバーサルの1日。個別で見ても、ひたすら下げ続けていた積水ハウス、大和ハウスなどが反発。一方で、ここ数日良く上がっていたガイシやイビデンはお休み。鉄・非鉄はバラバラだったものの、商社は全体に堅調。また、不動産の上昇がかなり目立ったのですが、これもこの数ヶ月下げ続けていたセクターなので、「ようやく」って感。ただ、同じ内需系でも銀行は駄目。まぁ、分かったような分からんような1日でした(^^;。
● 7月はかなり「モメンタム」の1ヶ月だったので、多少ながらもリバーサルっぽい動きが出ているのは、潮目の変化が出始めているのかもしれません。ただ、7月後半から、フロー(PER)系のバリューが効かなくなってきているのは若干の気掛かり。FM諸氏にとっては、「あっち立てればこっち立たず」状態です。Barraのデータも届いたでしょうし、来週は夏休み前のリバランス週になると予想できるのですが、この辺の潮目の変化が、大きなものなのか、それとも小さなリバウンドに過ぎないのか、注意してウォッチしておきたいです。
● 記録。東証1部出来高は、前日比2億7278万株も減少して21億0480万株、売買代金も同6627億円減の3兆1680億円と、お疲れムードだったことがこちらからも分かります。今朝のSQ値を計算すると、前週末比51.20円高の17035.31円。また、週末ってこともあったのか、今日は久しぶりにサイズが大型方向に振れて、Core30が23bps勝ち、Large70が37bps勝ち、Mid400が56bps負け、Smallが20bps負けでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ついに10日連続の売り越し(5360万株売り/4610万株買い)。ただ、市場筋によると金額ベースでは買い越しだった模様。
● 話題変更。さて、そろそろ日経平均銘柄入替えを語る日々が来たようです。この1週間ほど(特に今日)で、証券各社から続々とレポートが出始めており、普段はお盆頃から始まるのが、今年は少し前倒しされそうな雰囲気。日経平均プロフィルのHPによると、過去の日経平均銘柄入替えの正式発表は以下の通り。
年 | 発表日 | SQ日 |
2006年 | 9月5日(火) | 9月8日(金) |
2005年 | 9月5日(月) | 9月9日(金) |
2004年 | 9月7日(火) | 9月10日(金) |
2003年 | 9月9日(火) | 9月12日(金) |
2002年 | 9月5日(木) | 9月13日(金) |
● 9月SQ日との関係を見ると、大体はSQ日の数日以上前に発表されていますが、1週間程度の余裕がある場合もあれば、ホンの数日ってこともあって、パターンは確立されていません。ただ、直近の数年はSQ週の初めというのがパターンになっている感じがあります。今年は9月1日が土曜日の関係で9月14日がSQ日と、カレンダー上の日付としては最遅パターンになります。これまでの例では9月1桁台に発表があるので、今年はどうなるのでしょうか(^^;。
● 候補銘柄ですか?削除候補は多分、誰がやっても同じような結果になるようで、それなりに一致しています。ただ、新規採用銘柄は、結構バラけています。ここで具体名を書くと妙にエキサイトする方が出てくるとアレ(^^;なので、とりあえず具体名は書かないでおきます。まぁ、ネットでも色々と出てくるでしょう(^^;。ただ、早耳だから儲かるってほど、この世の中は単純ではありませんので、為念。
● 関東は台風も大丈夫みたいですし、何よりも良い週末を!
2007年08月02日(木) .... 前場堅調、後場は急落→急速戻し→堅調とブレが大きい展開
TOPIX : 1669.33 (+0.48, +0.03%) | 日経平均 : 16984.11 (+113.13, +0.67%) | 円ドル : 118.85 |
● 昨晩のNY市場のような上下動の激しい展開でした。日経平均の日中値幅は346.36円(前場116.85円、後場331.31円)もあり、特に後場の値動きの荒さは久しぶり。TOPIXは一時前日比26.73ポイント安(-1.60%)まであって、最後はプラス。日経平均は同218.18円安(-1.29%)まであって同じく最後はプラス。ザラ場安値を付けたのはTOPIX、日経平均ともに13時32分で、そこから大引けまでの1時間半で1.5%超も動いたことになります。TOPIXも日経平均も今日のザラ場高値は朝の寄付き直後だったのですが、後場は両方とも高値引けでした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 後場の戻りは、特にニュースや材料がないところでの急激な値動きだったので、余計に印象的でした。午後1時半頃に、日経平均先物で大口買い爆弾が数発炸裂したのがきっかけだとは思いますけど、そこから後は心理合戦ですかね。NYダウは最後の30分で200ドル上がって、日経平均は最後の90分で331円の上げ。もっとも、逆が起こっても不思議ではないとは誰もが想像できるところ。本当に性根を入れて買うことが出来るのかどうかは、明日、金曜日の相場にかなり掛かっていると考えています。
● 物色動向は何となく分かるような分からないような…(^^;。買われる銘柄群は、かなり振られていた印象があったのですが、売られるのは銀行を筆頭に保険、テクノロジーの一角、パチンコ関連など、ある意味では見慣れたところばかり。みずほFGは今日も4.70%も下落したのですが、「それやったら、昨日のうちに売っておけよぉ」って感じ(^^;。一方で、今日は医薬品がかなり堅調で、不動産が「ようやく」って感じの大幅高。このセクターはかなりパフォーマンスが悪かったところなので、どこまで反発が続くのかには注意が必要です。もしここが主役になってくるのであれば、リバーサルが本格的に効くことにもなります。20日HVも15%を超えてきましたしね。
● 一方、チャート上、今日の相場で何か変わったかと聞かれれば、かなり長い下ヒゲで実体の小さな線(TOPIXは陰線、日経平均は陽線)が出た意味合いはそれなりにありそうです。酒田五法の本を見ても、ぴったり合致するのはないですが、何となく「たくり線」とか「勢力線」に似ています。両方とも底打ち示唆に近い考え方なので、ちょっと期待したいところ。もし「波高い線」と解釈するのであれば、攻防の分岐線。「強弱の政略が拮抗してどちらも戦い疲れた形」としています。この場合は、「早く立ち直った方に付く」とのこと。明日か来週初めにでも、相場がどちらの方向に行きたいのかが見えてきそうです。楽しみにしておきましょう(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比5167万株増の23億7758万株、売買代金は同1022億円増の3兆8307億円と活況。東証1部では値上がりが867銘柄、値下がりが725銘柄と指数の印象とほぼイッチ。今朝のSQ値を計算すると、前日比123.09円高の16994.07円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、これで9日連続の売り越し(4100万株売り/2720万株買い)でした。なお、先物の手口では、突出した売り越し、買い越しはありませんでした。
● 雑談。昨晩のNY引け間際急上昇については、「先物の誤発注」論が流れていたようです。何でも、S&P500先物を54枚買うところを5400枚買ってしまったと…(^^;。米国では、株式の取引でも100株単位が多いので、ゼロ二つ付けるというのは、日本でのゼロ三つ付けると同じで、起こり得ることは想像できます。直前までがジリ貧相場だったので、色々なデルタヘッジをする向きも、そのつもりでポジションを作り始めている時間帯だったし、MOC (Market on Close、引け成行)注文も かなり入っていたとのこと。
● ところが、この「どか~ん」の買いで相場が上昇し始めてしまったことで、デルタ計算の前提が一気に変化。そうこうしている間に引け前10分になってしまい、余計に買いが入ってしまったらしいです。米国ではMOC注文は引け間際の10分間は取消不可。MOCで売りを出していたところ、相場上昇によって売らなくて良くなったとしても取り消せないので、その見合い分の買いを入れざるを得なくなり、さらに相場が上昇したことで、今度はデルタヘッジの売りどころか、買いを入れなくてはいけない状況になってしまい、テンヤワンヤの急騰劇になったと…(^^;。なお、このストーリーが本当かどうかは、まったく分かりません。なので「雑談」仕立てです(^^;。でも、あの急上昇は普通では説明し難いところなので、「何かがあった」説が流れるのも当然かもしれませんネ。
● ご参考までに、昨晩のNYダウの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! Finance)。最後の20分間ほどの上昇をご覧頂ければと…。
● もう一つ。夕方届いた The Gartman Letter を読んでいて、あの米ミネソタ州ミネアポリスでミシシッピ川にかかる高速道路の橋が崩落した件。これについて、穀物の値段が上昇する可能性がある、と書いてありました。情けないことに、TGLを読むまではその発想が無かった(^^;のですが、ミシシッピ川は特に穀物にとっては輸送の大動脈。米国内消費用よりも、輸出向けが五大湖周辺から中西部の穀倉地帯からメキシコ湾岸の港に向かうところで、ミシシッピ川を下っていくのです。その川を分断する形で橋が落ちたのだから、鉄骨だのコンクリートだのを取り除くまでは、川が輸送路として使えない状態になります。あの事件の第一報を聞いたときに、この辺がピンと来ないと駄目なんですよね。まだまだ発想・勉強不足だなと感じた次第で…(^^;。
2007年08月01日(水) .... 大幅安、不透明感強まり後場一段安
TOPIX : 1668.85 (-37.33, -2.19%) | 日経平均 : 16870.98 (-377.91, -2.19%) | 円ドル : 117.75 |
● 今日は飲み会があって更新が遅くなりました。かなり酔っ払いモードです(^^;。
● オーバーナイトの米国株式市場下落、シカゴ日経平均先物が大証比140円安だったこと、さらに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続の売り越し(5160万株売り/2850万株買い)だったことを受けて、売り先行でスタート。ただ、前場はジリ貧気味だったものの、売り込むって感じではありませんでした。ところが、後場に入ってから下げ加速。後場寄付すぐに日経平均は17000円を割り込み、後場中盤には、先物市場でのヘッジ売りも重なり、ちょっと悲壮感のある下落。一昨日(7月30日)の安値をほとんど抵抗せずに割れたことで、下げが加速したような印象があり、また、午後からのアジア各国株式市場も軒並み大幅安でGLOBEXも駄目。日本株を買う理由がますます無くなってしまった格好でした。大引間際には、為替もあっという間に117円台に突っ込む円高。「円キャリー解消 → リスクマネー縮小 → 一段安」を連想させる、ちょっとヤバイ雰囲気の引け味でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 東証33業種のうち、電力・ガス以外の32業種が下落。特に銀行株がボロボロで、証券も保険も駄目。内需系が悪いのは見慣れてきた(^^;とは言え、今日は決算を受けてTDK(6762)もボロボロだったし、内需と限らない状態。後場に入ってからは、これまで相場のリード役だった商社、鉄鋼、非鉄なども軒並み安で、任天堂も-4.81%とかなり厳しい状態でした。高かった銘柄もあったにはあったのですが、業種としては電力、個別で目立ったのはイビデン(4062)や、ここまで下げ続けていたNTTデータ(9613)など。ほか、JR、帝人、旭化成、三菱電機などが堅調でした。ここ最近は下げ続けていた電力・ガスも、こうなってくると防空壕というか避難場所って感じでした…(^^;。
● サブ・プライムローン問題は発端で、相場にとっての痛手はリスクマネーの縮小。日本株をずっと買い越していた外国人投資家にしても、積極的に日本経済がどうのこうの…ってのは、多数派とは言い難かった印象を受けています。他国市場の上昇があってウェイトを下げないために買う、という向きが多かったとすると、日本株買いの源泉が絶たれてしまうことになります。さらに、今朝の日経にも「電機の増益の7割は円安効果」と出ていたように、円安がないとヤバイ、というのも周知済み。なので、今日後場の展開(アジア各国市場安+円高)は、かなりヤバイ雰囲気だったのです。
● テクニカル的に短期的な売られ過ぎ感はあります。ただ、「それだけで買えるか?」と言われれば、もちろん答えはノー。でも、シグナルはシグナルとして意識しておくのは大切かなと。この1年以上、200日移動平均線を割り込んでも、比較的短時間に再び200日線の上に出る、というのがパターン。今日の終値時点で200日移動平均線は、TOPIXで1703.45ポイント、日経平均で17282.71円。少し意識しておきたい水準です。また、日経平均の20日HVは14%台後半まで上昇。5日HVは20%台乗せです。「下がる時にボラは上がる」が今回も出てしまった格好ですが、経験則からすると、そろそろリバーサルが効き始める可能性がある水準に近付いているので、この辺も頭に入れておきたいところです。
● 記録。東証1部出来高は、前日比1億8674万株増の23億2591万株、売買代金は同6355億円増の3兆7285億円とかなり活況。東証1部では値上がりが191銘柄、値下がりが1496銘柄と「ほぼ全面安」の展開。今朝のSQ値を計算すると、前日比151.58円安の17097.31円で、日経平均の日中値幅は323.66円(前場127.32円、後場202.79円)とそれなりに大きく、後場の値動きがより大きかったのが今日の相場の特徴でした。
● 先物の手口。さすがに売り買いともにちょっと派手め。日経平均先物ではGSが差引4910枚売り越し、LBが差引 3794枚売り越し、UBSが差引 2940枚売り越し、CSが5366枚売り(買いは非開示)。買いは、SGが差引 3506枚買い越し、BNPPが差引 3328枚買い越し、カリヨンが差引 2242枚買い越しなど。TOPIX先物では、BNPPが差引 2831枚買いで、MSが差引 1287枚売り越し、MLが2904枚売り(買いは非開示)程度と比較的静かでした。
● 業務連絡。MSCI Barraから、8月の四半期リバランスについて「8月16日、欧州中央時間午後11時に発表する」とのリリースが出ています。日本時間では8月17日(金)早朝です。今回の四半期リバランスは「調整」リバランスなので、それほど大きな動きにはならないはずですが、今年11月には「新指数算出方法」への移行を控えているので、少し神経質になるかもしれません。8月リバランスは8月16日発表→8月末実施、となります。また、11月の四半期リバランスは予定より少し早く発表されるとのことで、11月5日(欧州時間、日本時間では11月6日)の発表が予定されています。リリースはMSCI BarraのHP、こちら からどうぞ。