2007年07月31日(火) .... 小幅高、業績絡みで個別は上下動も、全体は方向感定まらず
TOPIX : 1706.18 (+0.47, +0.03%) | 日経平均 : 17248.89 (-40.41, -0.23%) | 円ドル : 118.95 |
● 「急落→下げ止まり→さぁ、どうしよう?」って感じの1日でした(^^;。相場全体には材料不足感が色濃くて、個別銘柄では業績絡みの動きは上下あったものの、相場全体としては方向感が定まらない格好でした。TOPIXも日経平均も200日移動平均線を一時的に下回る水準まで下げたことで、ここから下を売るにはやや躊躇する感じ。とは言うものの、窓を埋めるような上昇を演じるにも明らかに材料不足で、「森を見ず、木を見る」展開にならざるを得ない状況。ただ、前場は単純にそれでも良かったのですが、午後中盤以降は好決算ながら利食い売りに押される銘柄も増加し、何ともやり辛い相場展開でした。
● 業績シーズンだけあって、先走りも含めて好業績モノには比較的素直に買いが入る一方で、失望案件はかなり手酷く売られる状態が継続中。意外にというか、当然というか、事前からそれなりに買われていた銘柄にはやっぱり良い決算が出てくるので、業績発表後も買われるケースが多いように感じます。もちろん、ある程度織り込んでいる状態で発表となるので、ビョンと飛ぶことは無いにしても、ジワジワ上昇するというか…。逆も同じような感じのが多くで、業績発表前に売られていた銘柄には、やっぱり悪い結果が出てきて、より売られてしまいます。思わず「織り込んどったんとちゃうんかぇ?」と言いたくもなりますが(^^;、それが今の相場。ただ、今日の午後中盤以降は、好業績モノでも売り物に押される銘柄が目に付いたのは、ちょっと気掛かりでした。やっぱり少し勢いが落ちてきているというか、「利食えるものは利食っておきたい」心理が働いているのかもしれません。潮の変わり目かもしれない点については、少し注意しておきたいところです。
● 今日も前場はリバーサルが駄目だったのに、後場から盛り返してきて最後はちょっとだけながらプラス。上記したような好業績モノが素直に買われる状況は、ファクター分析で見ると、リバーサルが効かない(もしくはスペシフィック・リスクに寄せ集めてしまう状態)となることが多いのです。でも、後場中盤以降のように、上伸していた銘柄が売り物に押されるようになると、逆に「リバーサルが効く」状態になります。相場を見ていてもそれは感じるし、ファクター分析をしても分かるのですが、この辺のファクターの安定度が今一つというのが、ここ1週間ほどの相場です。また、このところ、サイズが結構小さい方向に振れている点も、気をつけておきたいです。今日はCore30が17bps負け、Large70が15bps負けだった一方、Mid400が16bps勝ち、Smallが59bps勝ち。また東証2部、JASDAQ、マザーズなども全てTOPIXをアウトパフォームしていました。ちょうど月次のリバランスを考える時期ですし、迷いますねぇ~(^^;。
● 一方、指数で見れば、今日もTOPIXの方が強い1日。日経平均では京セラ(前日比770円安、-6.28%)がかなり強烈に作用し、同株の日経平均寄与度は-31.70円。日経平均は40.41円安だったので、その4分の3は京セラだったことになります(^^;。寄与度プラス側では、オリンパス(寄与度+11.53円)、ニコン(同+8.23円)、ダイキン(+8.23円)、三菱商事(+7.00円)など。累計ではこの辺でやっと京セラ一銘柄の下落によるインパクトを打ち消したことになります。まぁ、単純平均型指数の悲哀というか…(^^;。ちなみにTOPIXだと、マイナス寄与度トップはキヤノン、アステラス製薬、トヨタと続きます。プラス側では、三菱商事、JT、三井物産の順。当然と言えば当然ですが、指数によって相当色合いが違いました。
● なお、今日の分しか見ることが出来ないのですが、指数寄与度はQUICKのページが便利かもしれません。リンクは、こちら、日経平均の寄与度ランキングとTOPIXの寄与度ランキングです。日経平均の寄与度は、「みなし額面換算された株価(前日比)÷序数」で簡単に計算できるのですが、TOPIXの寄与度はExcelベースでも不可能ではないものの、ちょっと苦労します(1700銘柄超のリアルタイム株価を取り込むだけで大変(^^;)。なので、こういうサイトに頼る方が正解かと…(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比1億7774万株減の21億3917万株、売買代金も同1667億円減の3兆0930億円。東証1部では値上がりが1045銘柄、値下がりが592銘柄とソコソコ値上がり銘柄数の方が多い状態。今朝のSQ値を計算すると、前日比20.26円高の17309.56円。日経平均の日中値幅は122.72円(前場97.14円、後場85.73円)どまりでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、7日連続の売り越し(3730万株売り/3450万株買い)。ただ、依然としてフローはかなり少な目で、結局のところ、選挙結果がどうのこうのというよりも、単に「ジャパン・パッシング」のネタとなっただけかも知れません(^^;。
● 業務連絡。大引後に東証から 「債務超過に係る市場第二部銘柄への指定替え-(株)ネットマークス-」 が出ています。ネットマークス(3713)がさっさと有価証券報告書を提出しなかったおかげで、降格は周知期間の都合で8月3日からとなります(8月1日ではない)ので、一応、ご注意を。基準値は8月2日終値です。ウェイトからしても、ほとんど関係ない銘柄ですけどネ(^^;。
● そうそう、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。いつも通り、意図的に数日遅れのデータをアップしていますが、今回のは先週金曜日大引け後なので、まだまだ賞味期限内だと思います。左側のメニューからダウンロードページにお進み下さい。こちら(別窓が開きます)からでも行けます。
● さぁ、今日から対ヤクルト3連戦。その後、約1ヶ月の間、高校球児に甲子園を明け渡してロードに出ます。おっ、3点先行!頼んまっせぇ!
2007年07月30日(月) .... 朝安後に切り返してプラスで終了、選挙通過で不透明要因一つ減
TOPIX : 1705.71 (+6.00, +0.35%) | 日経平均 : 17289.30 (+5.49, +0.03%) | 円ドル : 118.55 |
● 参議院選挙で与党惨敗の結果を受けての相場。メディアは「与党惨敗で株下落」と書きたいところだったのでしょうけど(^^;、朝方のかなり悲惨な局面でも、実際は、金曜日の米国株安にスライドする程度の下落でスタート。シカゴ日経平均先物が大証比で270円安で、この辺でスタートして、その後、もう少し下値を試す局面はあったものの、前場中盤以降は戻り歩調の展開。後場中盤以降は、鉄鋼・非鉄・重工・商社・海運などの「懐かしい、手馴れた」銘柄群が一斉にプラス転換してきたことで戻り歩調にも勢いが付き、午後2時10分過ぎからTOPIXがプラス転換。テクノロジーが重たかったせいで日経平均はTOPIXほどの元気はなかったものの、それでも最後ギリギリでようやくプラス転換。メディアの「予定原稿」をボツにするような相場は、それなりに気分良いものです(^o^)。
● 今日はTOPIXと日経平均両方のの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。グラフの形は似ているのですが、プラス転換したタイミングなど、TOPIXの方が堅調な1日でした。
● 今朝のSQ値を計算すると、前週末比165.94円安の17117.87円。ザラ場での日経平均安値は同241.15円安(-1.40%、9時59分)まであったので、SQ値から結構下まで売ったのが分かります。TOPIXのザラ場安値は同23.02ポイント安(-1.35%、9時16分)でした。今日の日経平均日中値幅は246.64円と久しぶりにそれなりの幅。日経平均は高値引け、TOPIXは高値圏での引け。いずれにしろ、ザラ場の安いところから良く戻った印象でした。
● 今日の相場から判断すると、結果的には、与党惨敗は「織り込み済み」だったと解釈するしかないのですが、結果そのものよりも、不透明感が一つ取り除けたという事実の方が相場にとってはプラスだったのかもしれません。もっとも、外国人投資家がどう動くかは、本番は日本時間の明日になるでしょうから、多少は注意が必要。その彼らにしても、今日ザラ場の戻りはそれなりに重視すべき事実だったとは考えています。
● あまり海外と話をしないまま早帰りしてしまった(^^;のですが、夕方届いた The Gartman Letter から少し引用。参院選結果については半ページほど使って記述があり、安倍首相が「続投表明」をしたことについても書いています。ただし、「 Our guess, however, is that that means he will not step down today. He will, however, be forced to step down 」と、もう安倍首相が辞める前提で話が進んでいます(^^;。もちろん、これが外国人投資家の代表的な考え方とまでは思いませんが、あれだけの「負け」だと、誰かが責任を取ると考えるのが普通。永田町では、その責任の取り方が「何」なのかは判然としない(そこが不思議(^^;)のですが、海外から見ると普通に辞任と考えるのでしょう。とすれば、それと違う結果だとなると、どう反応するのかはちょっと興味深いところ。もっとも、The Gartman Letter でも、一番長く書いていたのは信用リスク収縮問題、円キャリーのアンワインドなどで、日本の政治はサブの話題でした(^^;。
● さて、ファクター面から今日の相場を見ると、また非常に迷う状況になっています。先週は比較的リバーサルが効く局面が目立った印象があったのですが、今日は一転して「イケイケ」型相場(^^;。これだけ急激に変化すると、戸惑いが隠せない状態に陥ってしまいます。市場全体のボラティリティーが上昇してきているので、リバーサルがそれなりに効き易くなっているハズですが、今日後場のように「手馴れた」銘柄に物色が行ってしまうと、リバーサルは苦しくなってしまいます。業績シーズンってこともあり、さらに世界的に何となく居心地悪い状況が出ているだけに、限られた安心感のある銘柄に物色が流れるのは致し方ないのかもしれません。何度も同じセリフで申し訳ないのですが、問題はそれがどこまで続くかってこと。それが分かれば苦労しないんですよねぇ~(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前週末比1億8814万株減の23億1691万株、売買代金は同3664億円減の3兆2598億円。薄商いってことはないのですが、後場からこれだけ切り返したにしては、ちょっと寂しい出来高だった印象(個人的には30億株近く行ったか?と思ってたのに…)。東証1部の値上がりは1110銘柄、値下がりは519銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続の売り越し(3270万株売り/2490万株買い)。フローも少な目で、冷静と言えば冷静だったのかもしれませんが、不気味に静かでした(^^;。
● 大引け後に公開された先物手口。日経平均先物では、MSで差引 4732枚買い越し、野村が4091枚買い(売り非公開)。売りはドイツが差引 3193枚売り越し、SGが差引 2156枚売り越し、GSが差引 2580枚売り越し、CSが3111枚売り(買い非公開)ってところ。TOPIX先物では、BNPPが差引 1484枚買い越し、みずほが2138枚買い(売り非公開)。売り手はJPMが差引 1924枚売り越し、メリルが1561枚売り(買い非公開)ってところ。それほど極端な手口はありませんでした。
● 何となく今日は疲れました(^^;。コメントの内容もバラバラでスミマセン(^^;。
2007年07月27日(金) .... 日経平均一時500円超下落、米国株安+円高+選挙控えで…
TOPIX : 1699.71 (-37.47, -2.16%) | 日経平均 : 17283.81 (-418.28, -2.36%) | 円ドル : 118.70 |
● 飲み会があったので更新が遅くなりました(^^;。
● NYダウが311.50ドル安(-2.26%)、円が118円台、シカゴ日経平均先物が大証比430円安、さらに今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続の売り越しで、しかも大幅な売り越し(4730万株売り/2740万株買い)となると、さすがに「キャン!」状態。Excel上の日経平均速算は8時45分頃には前日比1000円安、8時55分で830円安程度。SQだったら「どうせバスケット買いが入る」と安心して見ていられる(^^;のですが、今日はさすがにそういうワケには行きませんでした(^^;。日経平均先物がシカゴの水準で寄付いた後は横ばい/見送りムードの強いまま前場終了。
● 昼休みの立会外バスケット取引が買い越しだったのか、後場に入ってからはヒュッと戻り歩調。ソニー、丸紅、伊藤忠、野村、武田などがポツポツとプラス転換し始めて雰囲気が好転し掛けていたのです。ところが、13時20分前後に日経平均先物で大型爆弾が複数炸裂するとシュン。同じ頃に再び円が対ドルで118円台に突っ込んだことも加わって、戻すに戻せない地合いのまま1日を終了。選挙もあるし、今晩のNY市場動向がどうなるか?なんて一瞬でも考えると、この辺は致し方ない感じでした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。Y軸縮尺の関係であまり動いていないように見えますが、少なくとも前日比ではかなり大きく動いた1日でした。
● チャートは少なくとも日足ベースでは、ブッ壊れました(^^;。昨日終値時点では言い訳の余地もあったのですが、今日はさすがに駄目。一方で、ボリンジャーでは -3σまで突っ込んだし、騰落レシオは75%割れまで下がっているし、何かと売られ過ぎシグナルが出てきているのも事実。さらに、あまり期待されていなかった通期業績の上方修正が意外に出てきているのも勇気付けられる要素。大きなところだと、日立建機(6305)、ホンダ(7267)、任天堂(7974)、日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)など。相場が落ち着きさえすれば、そういった方向に目が向かう可能性は十分にあると考えています。ただ、少なくともチャート面から見る限りでは、中期的な上昇トレンドは、いったん終了したと見るのが妥当でしょうか。
● 一歩下がって考えてみると、米国株式市場、さらに全世界の株式市場にとっては、サブ・プライムローン問題の直接的な影響というよりも、M&A資金の手当てが難しくなったり、ヘッジファンドへのクレジットが厳しくなったりして、運用資金枠が狭まってくる方が直接的な影響は大。加えて円キャリーの解消が加わると、投資・投機に廻せる資金はますますタイトになってしまいます。また、ボラティリティーが低かった環境から相場が一気に動くと、VaRが跳ねるので、どうしてもポジション調整(縮小)をせざるを得なくなってしまう面もあります。世界的な過剰流動性相場の中で、「チキンレース」っぽいところは否定できないだけに、その傾向に変化が出る空気があれば、相場は敏感に反応します。
● マーケットが大きく動いた時には、往々にしてポジションを縮小してリスクを抑えて、そして「嵐の過ぎ去るのを待つ」のが典型的対応方法。ただ、この「嵐」が一過性なのか、それとも数ヶ月単位で継続するものなのか、大きなトレンド変化なのか、単なる目先的な調整なのかで、結果はかなり違ってくるのは当然。迷う局面です…(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比4億9337万株も増加して25億0505万株、売買代金も同6048億円増の3兆6261億円と活況。ある程度は、セリング・クライマックス的な動きがあったことが分かります。特に、これまで賑わっていた銘柄を利食い売りしてポジションを抑え気味にする、というのはあったと考えています。一方、日経平均の日中値幅は258.43円と、さすがにそれなりの大きさ。前場が233.99円、後場が171.11円でした。また、ザラ場での安値も書いておくと、TOPIXは前日比で-47.67ポイント(-2.74%)まであり、日経平均は同505.93円安(-2.86%)までありました。安値を付けた時間には少し差があって、TOPIXは9時30分がザラ場安値だったものの、日経平均は14時27分がザラ場安値でした。
● 今朝のSQ値を計算すると、前日比456.12円安(!)の17245.97円。SQが決まったのは9時15分でした。その9時15時点で、東証1部値上がりは54銘柄、値下がりは1536銘柄。まだ寄付いていない銘柄が多かったのですが、9時30分時点では、↑41銘柄、↓1652銘柄の全面安。TOPIXが前場安値をつけたのが9時30分、日経平均は9時31分だったので、この辺がほぼドン底。前引段階では↑122銘柄、↓1544銘柄と、それなりに改善したものの「ほぼ全面安」状態。最終的に大引け段階では、東証1部値上がりは134銘柄、値下がりは1543銘柄で89%が下落する「全面安」でした。
● 一方、大引け後に公開された先物手口には、「CSはお休みだったのかな?」って感じ(^^;。日経平均先物では売り手はメリルが差引2083枚売り越し、ドイツが差引1937枚売り越し、JPMが2967枚売り(買いは非公開)。買い手は圧倒的にSGで差引4791枚買い越し、カリヨンが差引1638枚買い越し、MSが差し引き1209枚買い越しなど。注目(^^;のCSは差引960枚売り越しでした。一方、TOPIX先物では、CSが差引2440枚売り越し、買い手は野村が差引2358枚買い越し、GSが差引1275枚買い越し、みずほが1708枚買い(売りは非公開)でした。全体としては、派手なのはなかったですね。
● 今日は書き過ぎですね。良い週末を!
2007年07月26日(木) .... 後場後半にずっこけ、下値支持線割れた…かな?
TOPIX : 1737.18 (-16.85, -0.96%) | 日経平均 : 17702.09 (-156.33, -0.88%) | 円ドル : 120.50 |
● CME日経平均先物(大証比65円安)に引っ張られる格好でマイナスでのスタート。ただ、少なくとも前場はバカスカ売り込むような地合いでなかったし、後場寄付き後に一時プラスまで戻す局面がありました。ところが、そこからが第2幕。ジリ貧歩調だったところに、午後2時半過ぎから日経平均先物市場で大型爆弾が連続して炸裂。あっという間に裁定解消売りを巻き込む格好で一段安。指数的にはそれほど大きな下落ではなかったものの、引け味としては、かなり「ヤバいかも…」との雰囲気。今日1日の日経平均値幅は182.49円。前場は52.20円とほぼ膠着状態だったのですが、後場の値幅は182.49円と1日分と同じ。それだけ後場の下落がちょっと心理的に響いた印象が残りました。
● 日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、決算絡みで上にも下にも結構忙しい1日。任天堂(7974)は「もぉ、えぇやん(^^;」って感じがする強さ(前日比+8.80%、5000円高で61800円引け)。確かにそこら中のアナリスト予想をブッちぎる結果だったので、当然と言えば当然かもしれませんが、タラレバすると、年末年始に3万円近辺だったのが半年チョイで2倍。そこら辺の仕手株だったら有り得る話かもしれませんが、Core30銘柄で、いまやTOPIXウェイトのトップ10位に入るような規模の銘柄としては恐ろしい話です(^^;。任天堂の銘柄コードを覚える時に、「泣くなよ任天堂」とかやった覚えがあるんですが、それも昔の話。任天堂をたんまり保有している投資家の一つ、京都銀行(8369)も、あっさりと年初来高値/52週高値を更新。こちらも年初は1100円チョイだったのが、いまや1681円。もちろん任天堂には負けるとしても、銀行株の中では稀有な好パフォーマンスです(^^;。
● 野村ホールディングス(8604)。メディア的にはサブプライム関連の損失発生がネタだったのでしょうけど、マーケット的には、この数週間はそのネタで売ってきたのだから、「知ったらしまい」で反動高(業績も"さすが野村"だった)。もっとも、陰線で終わってしまったのはちょっと寂しいところ。テルモ(4543)は朝方チョコッと商いした後はストップ高に張り付いて、結局、前日比+10.87%(500円高)の5100円でストップ高比例配分。一方で、デンガラ(日本電気硝子、5214)は、そこら中のアナリストから格下げを食らって、後場終盤はストップ安に張り付く展開。結局、前日比-17.35%(400円安)の1905円でストップ安比例配分でした。他にも、アドバンテスト(6857)がドカーンと下がった一方で、エルピーダ(6665)が急上昇したり、個別には何かと忙しい1日でした。
● 全体を眺めると、海運なんかでは、アレだけの好決算を出した川崎汽船(9107)がマイナスで終わったり、商社がかなり厳しく売られ、鉄鋼、非鉄も軒並み安と、これまでのリード役銘柄について、やや歯車がおかしくなってきた印象が避けられません。モメンタム的な銘柄が多かったので、じゃあ「リバーサルが効いたの?」と効かれると、「いや、それほどでも…」ってのが今日の相場。イケイケ銘柄にブレーキが掛かっている一方で、ズルズルと下落していて反発して良いはずの銘柄が反発しないんですよね(^^;。なので、ファクター分析上では、片道だけしか出てこないというか、はっきりと「効いている」というのが無かったです。この辺も不思議と言えば不思議。相場がどこに行きたがっているのか、なかなか「声」が聞こえてきません。
● 記録。東証1部出来高は、前日比3532万株減の20億1168万株、売買代金は逆に同1636億円増の3兆0214億円。東証1部の値上がりは275銘柄、値下がりは1374銘柄と、昨日よりも悪化。一方、今朝のSQ値を計算すると、前日比58.21円安の17800.21円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(3700万株売り/3080万株買い)でした。大引け後に公開された先物手口には、それほど極端なのはなく、日経平均先物は千数百枚程度の買い越し/売り越しが分散。あえて言うと、TOPIX先物でUBSが差引 2771枚売り越したのが目立った程度。なお、ザラ場中からTOPIX先物が結構な逆ザヤで推移していたのですが、終値では5ポイント以上も逆ザヤになっていますので、ご注意を。
● さて、日足のチャートを見ると、TOPIXと日経平均で少し雰囲気が違うのですが、TOPIXはまだギリギリ大丈夫に見えるものの、贔屓目に見ても日経平均は下値支持線を割れつつあるように見えます。ご参考までに、両指数の日足チャートを貼り付けておきます(出典:ケンミレ株式情報)。解釈は皆さん各自の考え方にお任せ致します。私にも分かりませんから…(^^;。
● さぁ、「鬼門」での3連勝か?!これを書いている時点でのスコアは、まだ0-0。今日は2日間と違うドキドキになりそうです。
2007年07月25日(水) .... 米国株安+円高で反落、前場中盤以降は下げ渋り
TOPIX : 1754.03 (-11.96, -0.68%) | 日経平均 : 17858.42 (-143.61, -0.80%) | 円ドル : 120.20 |
● オーバーナイトの米国株安に加えて、円が一時119円台に突っ込むとなると、ひとまず安くならざるを得ません(^^;。前場は先物市場の売り圧力も手伝ってジリ貧だったものの、午前10時頃を底に今度は戻り歩調。最終的に前日比プラスまでは行かなかったけど、それなりに下げ渋りの印象があった1日でした。TOPIXは一時1.54%安(27.12ポイント安)、日経平均は一時1.49%安(268.07円安)まであったことを考えると、前場中盤以降の戻りがソコソコの規模だったことが分かります。ちなみに安値を付けたのは、TOPIXが10時08分、日経平均が9時49分でした。午後は中国株が高かったので、不安感も多少は抑えられたのですかね(^^;。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。グラフのY軸の関係であまり動いていないようにも見えるのですが(^^;、少なくとも、前場中盤以降の戻りをご覧頂ければと…。
● 何が戻りを引っ張ったかと言えば、これまで通りの銘柄群+好決算銘柄。初っ端はダイハツ(7262)だったでしょうか。後場に入ってすぐに「通期業績上方修正」を発表。第1四半期での通期の業績予想修正は多くないと考えられていたし、実際にここまででは大きな銘柄では無かったので、株価的にもインパクトがありました。日中足をご覧頂くとその様子が良く見て取れるかと…。そして任天堂(7974)。皆が良いと予想していて実際に良い数字が出て、それでプラスになり高値更新するんですから、スゴイもんです(^^;。また、原発関連銘柄(日立、東芝、三菱重工)なども最後はプラスに転じてきて、この辺の銘柄の信仰にも似た人気(^^;の根強さを感じてしまいました。ダイハツ(7262)と任天堂(7974)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)
● 一方、ファクターから見ると、前場は昨日ほどの迫力は無かったものの、リバーサルがかなり効いていたのです。ところが、相場全体が戻り歩調になるにつれジリ貧。大引け時点で結果だけを見ると、リバーサルは結局のところ鳴かず飛ばず状態(というか、マイナスに片足突っ込んだ状態)。逆に、バリューなどがジリジリと戻したのは、「変化の兆し?」vs「元通りの相場展開」で迷う心をより一層迷わせる展開でした(^^;。これまでかなりの長期間に渡ってリバーサルが効かない状態だっただけに、変化があると一気にポートを動かす必要があるし、個別銘柄でも「最後の売り場」と「絶好の買い場」かもしれません。しかし、これまで通りの相場に戻るのであれば、そのまま突き進めば良いかもしれないのです。ホンマ、迷います(^^;。
● 記録。東証1部出来高は、前日比9134万株増の20億4700万株、売買代金は同1248億円増の2兆8577億円。東証1部では値上がりが390銘柄、値下がりが1247銘柄と、さすがにかなりの値下がり銘柄数。今朝のSQ値を計算すると、前日比224.41円安の17777.62円で、終わってから振り返ると、寄付きでかなりの売りが出てしまったことが分かります。なお、SQ決定時間は9時39分だったので、この点からもその様子が何となくうかがえます。日経平均の日中値幅は147.35円(前場77.01円、後場72.38円)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の売り越し(4070万株売り/2720万株買い)。買いは昨日とあまり変わらなかったものの、売りが結構増加した印象でした。
● なお、先物の手口はそれほど極端ではなく、CSが日経平均先物で差引 2900枚売り越し、TOPIX先物で差引 3686枚売り越しでした。他は、日経平均先物でカリヨンが差引 1093枚買い越し、TOPIX先物でBNPPが差引 2431枚買い越し、SGが差引 1117枚買い越し、UBSが差引 1179枚売り越しなどでした。
● さぁ、対中日第2戦目。ネットで見ると、今日は下柳と山本昌が先発ですから、「オッサンの投げ合い」です(^^;。えっ?せっかく1回の表に3点も取っておきながら、1回の裏に4点も取られている…。なんじゃそりゃ?
2007年07月24日(火) .... 切り返して堅調に引け、久々にリバーサルがギンギンの1日
TOPIX : 1765.99 (+8.70, +0.50%) | 日経平均 : 18002.03 (+38.39, +0.21%) | 円ドル : 120.60 |
● 米国株高などを好感してプラスで始まったものの、その後、9時15分頃に為替がヒョンと円高方向に振れ、9時半前後に日経平均先物で500~1000枚単位の大型爆弾が「ドカァァ~~ン、ドカァァ~~ン」と断続的に炸裂すると、裁定解消売りを引っ掛けてあっという間にマイナス転落。ただ、落ち着いてしまえば押し目買いやら買戻しが優勢になって、ジリジリと戻す展開。前引け前からプラスマイナスを行ったり来たりだったのが、後場中盤以降はよりはっきりとプラスに転じ、堅調なまま終了。結局のところ、18000円割れを積極的に売る向きも今のところ少ないし、かと言って、上値を積極的に追っていく気分にもなれないってところ。日経平均先物のちょっと前までの下値だった18050円近辺には大量の売り指値があり、これを抜けるにはエネルギー不足の印象でした。
● 日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● ファクター面から見ると、今日は久し振りにリバーサルがギンギンに効いた1日。この6~7日ほど、リバーサルはまったく駄目で、モメンタムがイケイケ状態になっていたのですが、「やっと効いたか…」って感じの1日でした(^^;。ただ、これが続くかどうかが大問題。この数ヶ月、リバーサルが効く日は3日と連続しない状態が継続し、大なり小なり、リバーサルのエクスポージャーを落とし気味にしているFM諸氏が多いと推測します。実際問題、そうでないと生きて行けなかったのがこのところの相場展開でしたから…(^^;。そして、今日、突然、ドカーンとリバーサルに戻ったと。この6~7日のドローダウンを考えると、早かれ遅かれって感じだったのは確かだったので、急激にリバーサルに戻ったこと自体は不思議ではありません。ただし、続くかどうか、です。そして、それが分かれば苦労しないんですよね、ホント…(^^;。
● 個別銘柄で見ても、銀行、通信、電力・ガス、証券など、ここ最近、鳴かず飛ばずだった業種が一斉に上昇した一方で、鉄鋼、非鉄、商社、海運など、この所の相場のリード役銘柄が一斉に下落。唯一の例外は任天堂で今日も大幅値上がり(^^;。この銘柄については、まぁ、逆らうよりも、長いモノには巻かれた方が良さそうです(^^;。昨日同様にTOPIX100をユニバースにして52週高値・安値を見ると(終値マイナスも含む、Bloombergで検索)、
52週高値更新銘柄 … 任天堂(7974)、デンソー(6902)、東レ(3402)、東芝(6502)、丸紅(8002)、三井物産(8031)、三菱商事(8058)、三菱重工(7011)
52週安値更新銘柄 … 新生銀行(8303)
● 傾向としては、昨日とあまり変わっていないようにも感じるのですが、昨日との違いは、52週高値を付けたものの、最後までプラスだったのは任天堂、デンソー、東芝の3銘柄だけで、その他はマイナス引けでした。朝方からリバーサルは効いていたのですが、前場終盤からよりそれが顕著になり、その時点でこれらの高値更新銘柄が明確に利食い売りに押される展開になったのが特徴的でした。
● 記録。東証1部出来高は、前日比2億3389万株も減少して19億5566万株と20億株割れ。売買代金も同1682億円減の2兆7330億円で、銀行株などの商いが多かったことから出来高ほどの減少ではなかったものの、盛り上がったとは言い難い状況。東証1部では値上がりが1002銘柄、値下がりが600銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比33.12円高の17996.76円。また、今日はプラス→マイナス→プラスと動いたので、何となくザラ場でも動きがあったのかと思えば、日経平均の日中値幅は112.83円どまり。前場が108.44円、後場が63.57円と、再び後場にだらけるパターン。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続の売り越し(2960万株売り/2420万株買い)。ただ、フローはかなり少な目でした。
● 今日も先物の手口を行っときましょ!今日は特に戻り局面では日経平均先物よりもTOPIX先物の方が強く見えたのですが、そのTOPIX先物の手口は混戦状態(^^;。買い手はCSが差引 3063枚買い越し、UBSが差引 2647枚買い越し、カリヨンが2177枚買い(売りは非公開)。売り手はSGが差引 3095枚売り越し、BNPPが差引 2529枚売り越し、GSが差引 2053枚売り越しなど。日経平均先物では、CSが2966枚買い(売りは非公開)、岡三が差引 2263枚買いが目立った程度で、比較的分散されていました。で、これで何が分かるかって?まぁ、好奇心を満たす方が大きくて、何かが分かるってことはあまりないっすネ(^^;。
● 今日は超長いミーティングがあって疲れました。文脈が滅茶苦茶でスミマセン。で、阪神タイガースのスコアをチェックすると、「えっ?何で今岡が先発なの?桜井は?」…。今岡選手が嫌いってことではないのですが、調子が悪いのは明白。そんな時に3番"抜擢"ってのは、やっぱりおかしいと考えざるを得ないです。エコひいきだとは思いたくないし、純粋な「親心」だとは考えたいけど、若手選手が疑念を持ってしまうような選手起用をしてしまうと、後々に響きそうで心配です。そういえば、シーツも先発メンバー。岡田監督、どうしたの?ホンマ…。
2007年07月23日(月) .... 軟調、海外株安・円高と不透明感から買い手控え
TOPIX : 1757.29 (-18.88, -1.06%) | 日経平均 : 17963.64 (-194.29, -1.07%) | 円ドル : 121.10 |
● 先週末の米国市場下落と為替円高などを受けて、朝から軟調な展開。特に前場には、日経平均先物で大口売りが何度か出たこともあって、前引け段階で東証1部↑193銘柄、↓1458銘柄と「ほぼ全面安」の展開。後場に入ってからは、先物の大口売りが落ち着いたこともあって、最近では見慣れた横ばい。前場以上に下落はしなかったものの、かと言って戻る雰囲気もなく、結局、日経平均は1万8000円割れ。チャート的には下値支持線ギリギリの水準まで下がった格好で大引けとなりました。日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場と後場の値動きの違い、出来高の違いをご覧頂ければと…。
● これほど値下がり銘柄数が多かった割に、主力銘柄で値上がりしている銘柄も結構あったのです。ちょっと書き出してみましょう。ユニバースはTOPIX100指数銘柄です。
52週高値更新銘柄 … 新日鉄(5401)、JFE HD(5411)、東芝(6502)、三菱重工(7011)、任天堂(7974)
52週安値更新銘柄 … 大和ハウス(1925)、積水ハウス(1928)、イオン(8267)、新生銀行(8303)、住友信託(8403)
● どちらも5銘柄ずつですが、かなり対照的というか象徴的な銘柄が並んでいます(^^;。ユニバースをTOPIX500に広げると、高値更新銘柄には、他にコスモ石油(5007)、日本製鋼所(5631)、別子(5713)、川重(7012)、グローリー(6457)、豊田合成(7282)、ガイシ(5333)などが入ってきます。しかも、高値や安値を更新する銘柄が何となく毎日同じ傾向(^^;。相場解説記事などには、まだあまり言葉としては出てこないですが、かなりの二極化が起こっているのは違いありません。ただ、それが業種などで一括りにし難い二極化の進展なんです。なお、上記は全てBloombergで調べています。QUICKが手元にないので、日本的な「年初来高値・安値」ではなく、世界標準(^^;の「52週高値・安値」です。
● さて、前日比ではソコソコ下落した気になった1日ですが、ザラ場での値動きはそれほど大きくなくて、日中の日経平均値幅は116.72円だったものの、これは前場の値幅で、後場は51.70円の値幅と半減。これも最近では見慣れた風景です。先物の大口取引をやっている向きが、前場だけの取引でもやっているのでしょうかネ(^^;。ならば、時差の関係で、米国が頭に浮かぶところですが、こればかりは、実際のところを知らないので何とも言えません。
● 大引後に開示された手口では、CSが日経平均先物で差引 6629枚売り越し、TOPIX先物で差引 5707枚売り越しでした。日経平均先物はそれ以外に、SGが差引 3422枚売り越し、買い手はトレーダーズが差引 2396枚買い越し、松井が差引 1896枚買い越しなど。TOPIX先物では、カリヨンが2208枚売り(買いは非開示)、SGが差引 2864枚買い越しなどが大口でした。最近は、トレーダーズや松井などが、CSの逆になることが多く、したたかな個人投資家の影を感じます(^o^)。
● 記録。東証1部出来高は、前週末比3億8068万株も減少して21億8955万株、売買代金も同4274億円減の2兆9012億円と、せっかく先週金曜日に盛り上がったのに…って感じでした。今朝のSQ値を計算すると、前週末比180.58円安の17977.35円で、初っ端からかなり安かったことが分かります。大引けでの東証1部値上がりは233銘柄、値下がりは1430銘柄とかなり圧倒的。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、9日ぶりの売り越し(3780万株売り/3550万株買い)でしたが、市場筋によると、今日は金額で若干の買い越しだったとのこと。
● 半分雑談。参議院選挙については、市場では「織り込み済み」との見方が多い様子。が、「与党が負ける」のを織り込んだのか、それとも「選挙結果を受けて相場が上昇する(もしくは下落する)」のを織り込んだのかは分かりません(^^;。企業業績発表でも同じような悲喜劇があるんですが、「織り込んだ」=「相場が動かない」を意味するとは限らない点が面白いところ。なので、「織り込み済み」との予想が増えてきたら、「相場が動かない」と考えるのではなくて、「もし相場が大きく動いたら何をすべきか」を考えておく必要が出てきます。こんな天邪鬼的考え方ばかりしているから、裏読みばかりして性格が歪んでしまうんですよネ(^^;。
● 最後に、そろそろ四半期業績開示も本格化します。で、昨日日曜日午後に日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。例によって意図的に数日遅れのデータにしていますが、今回のは先週金曜日大引時点のデータなので、実際には思いっきり賞味期限内です(^^;。こちら からダウンロードページにお進み下さい。左側のメニューからでも同じところに行けます。
2007年07月20日(金) .... 堅調は堅調だったけど…。流行銘柄を外せば儲からない相場
TOPIX : 1776.17 (+8.17, +0.46%) | 日経平均 : 18157.93 (+41.36, +0.23%) | 円ドル : 122.20 |
● 指数で見れば堅調にスタートして堅調に引けた1日だったのですが、東証1部値上がりは667銘柄で値下がりが936銘柄。要は、賑わって上昇基調にある銘柄を外してしまうと儲からない相場なんでしょう(^^;。ファクター分析をしてみても、今週は結局、リバーサルがまともに効いた日は無かったし、この傾向を裏付けている格好。芯を外せばボテボテの内野ゴロ。それでもイチローのように足が速ければ内野安打になるけど、そうでなければ疲労感だけが残る、って感じです(^^;。何となく雰囲気を感じて頂けます?選挙前だし、決算発表が本格化する直前なので、どうしても安心感のある銘柄に取引が集中するのでしょうが、今年はそれがずっと春先から続いている印象があります。その点で単純と言えば単純かもしれませんが、運用の観点からは難しい相場です。
● 個別に賑わったのは、鉄鋼、非鉄、商社、機械など。三菱重工は+7.55%、川重は+6.19%、別子は+6.69%、新日鉄が+3.92%、JFEが+3.87%、任天堂が+4.55%など。これだけ大きな銘柄がこんな値動きですから恐ろしいことです。一方で、消費者金融が軒並み売り気配で始まったのはちょっと笑ってしまいました(^^;。アナリスト諸氏のご意見はほぼ全てがネガティブか良くて「懐疑的」ってところ。前向き統合では無くて、業界の構造変化による仕方なし統合だし、そもそも本当に統合が達成されるかも不透明。よって、昨日上昇分のかなりが剥げ落ちる展開でした。
● KDDI(9433)は「いきなり半額」の発表で株価は「いきなり急落」(^^;。まぁ、株価は「半額」にはならんだろうけど…。HOYA(7741)は四半期業績が期待外れで一時急落。このところ、悪いニュースを予感させるような値動きだったのですが、これで出尽くしになるかどうかは来週の相場次第。今日はHOYAの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 何となく今週は疲れたので、早々に今日の記録。東証1部出来高は、比較的低位の銘柄が賑わったこともあって、前日比4億5733万株も増加して25億7023万株、売買代金も同5521億円増の3兆3286億円と、金曜日にしては活況でした。今朝のSQ値を計算すると、前日比17.93円高の18134.50円。もっとお、日経平均の日中値幅は1日通しで98.30円と再び100円に届かない状態で、前後場に分けると、前場が89.95円、後場が46.03円と、また後場に風船が萎んでしまう状態でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続の買い越し(5070万株売り/6180万株買い)。株数ベースではかなりの買い越しだったものの、市場筋によると金額ベースではチャラだったとのこと。
● なお、大引後に開示された先物の手口では、CSが日経平均先物で4710枚買い(売りは非開示)、TOPIX先物で差引 2395枚買い越しでした。日経平均先物はそれ以外の手口は比較的バラ家禎太のですが、TOPIXでGSが差引 4919枚売り越し、カリヨンが2398枚買い(売りは非開示)というのもちょっと目立っていました。いつも通り、意図は全くわかりませんし、想像するのは楽しいにしても、想像だけで突っ走るような恐ろしいことをする気もありません…(^^;。
● 業務連絡。今日は20日なので、TOPIX月末修正が一斉に所報掲載されています。もっとも、今月は月初に出たFFW変更が大きくて、本日発表された分はそれほどでもありません。2銘柄ほど大きいのがありますが、それ以外は比較的小粒です(敢えてここでは詳細は書きませんが…)。東証HPがリニューアルされてから、どうも場所が分かり難くなったような気がするのですが(^^;、当該資料は 「月末上場株式数」 という場所にあります。「>HOME>上場会社情報>月末上場株式数>月末上場株式数」とメニューを進んでください。また、浮動株関連の資料は 「浮動株比率」 にあります。いつも通り「No pain, no gain」の精神で読み解いてください(^^;。
● 雑談。某市場筋氏が 『決定版!「東京地裁」が教える?スティール・パートナーズ撃退法』 なる冗談っぽい(でもシリアスな意味を含む)メールを送ってくれました。昨日の村上インサイダー裁判の東京地裁判決を「応用」したモノで、好ましくない大株主が登場したら、「とにかく真っ先にあいさつに行く。そして、相手が聞いていようがいまいが、むりやり囁いてしまう」と。何を囁くかと言えば、上方修正の可能性があるとか、自社株買いをやるかもしれんとか…。これらは全て「重要会社情報」なので、「聞いちゃったんですよねぇ~」となったあとで、その銘柄を売り買いすれば立派なインサイダー取引と。う~~ん、鋭いかも(^^;。裁判官の皆さん、弁護士の皆さん、SESC検査官の皆さん、これってワークするんですかねぇ?インサイダー情報をしゃべりまくるのが会社防衛策って…(^^;。なお、実際にこの通りのことをして何らかの損害を受けたとしても、私は一切の責任を負えませんので、為念。
● 台風やら地震があって何かと騒がしい週でした。今週末は選挙1週間前ってことで、もっと騒がしくなるのでしょう(^^;。1日少なかった割には、個人的には妙に疲れました(^^;。良い週末を!
2007年07月19日(木) .... 堅調、消費者金融株が大引前30分間でブッ飛び
TOPIX : 1768.00 (+9.35, +0.53%) | 日経平均 : 18116.57 (+100.99, +0.56%) | 円ドル : 121.95 |
● 米国株高などを受けて堅調は堅調だったものの、前場は「寄り天→ジリ貧」パターン。平たく言えば、溜息ばかりが漏れるような展開が後場中盤まで続きました。午後2時前になってさすがに飽きてきたのか、ジリジリと戻す展開。そして、午後2時半に「プロミスと三洋信販が合併を検討」のニュースが市場に流れ、消費者金融がぶっ飛び(^^;。これらの銘柄は日経平均採用銘柄ではないので、指数的にはそれほど大きな影響は無かった(TOPIX銘柄ではある)ものの、それでも再編ニュースはマーケット全体として歓迎ムード。後場後半の戻り歩調を押し上げた印象でした。
● ただ、それを含んでも、相場の強さはそれほど感じられ無かったのも否定しがたい印象。新興市場は軒並みマイナス推移だったし、鉄鋼、海運、非鉄、化学、任天堂(^^;などが強かった一方で、電力・ガスは引き続き大幅安。東京電力は今日も-5.56%も下落し、テクノロジーも高安の傾向が良く見えない状態。少しは違った展開を期待したい気持ちもあるのですが、相場はなかなかこちらの期待通りには動いてくれません(^^;。日足のチャートを見ても、昨日は下値支持線のところで止まって、今日はホンの少し上。まだ結論が何も出ていない状態です。下値が緩やかながら切りあがっているのは誰が見ても分かるものの、盛り上がりという点では、どうも「何とかせぇやぁ!」といった日々が続きます(^^;。
● ファクター面から見ても、今日の消費者金融株の急上昇は痛し痒し。そもそも、これらの銘柄をオーバーウェイトにしている機関投資家はほとんど居ないでしょうから、ベンチマーク以上に上昇することそのものが嫌になるし、正直、シラケます(^^;。ファクターリターンをグラフにして日中もモニターしているのですが、今日は午後2時半のところで、ファクター面から見た相場も一変しているのが良く分かります。バリューやグロースがスコーンと下がって、短期リバーサルがスコーンと上昇。明日は週末ですから、来週の相場を占ううえでも注目したいところです。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億0885万株減の21億1290万株、売買代金も同2268億円減で2兆7765億円。東証1部では値上がりが1092銘柄、値下がりが517銘柄でした。また、今朝のSQ値を計算すると、前日比81.57円高の18097.15円。日中足は「V」字でした。ただ、日経平均の日中値幅は1日通しで93.79円と100円に届かない状態で、前場が88.62円、後場が85.64円と、前後場でほぼ同じ値幅。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、7日連続の買い越し(3450万株売り/3550万株買い)だったものの、市場筋によると金額ベースでは売り越しで、某1社が大幅買い越しだった影響で全体の数字も買い越しになったとのこと。一方、大引後に開示された手口では、CSが日経平均先物で差引 3218枚買い越し、TOPIX先物で差引 3449枚買い越しでした。彼らが何をやっているかは分かりません(^^;。
● 上記した消費者金融銘柄の個別の値動きも書いておくと、当事者のプロミス(8574)は+5.87%、三洋信販(8573)は+12.15%。両銘柄ともに14時31分から売買停止になり、そのまま大引けとなりました。他、武富士(8564)が+7.73%、アコム(8572)が+11.52%、アイフル(8515)が+11.18%。多くがニュースが出るまで小動きだったことを考えると、凄いぶっ飛び方でした(^^;。
● ちなみに、プロミスからは 「本日の一部報道について」 とのリリースが出ており、「決定した事実はございません」と否定しています。まぁ、「ひとまず否定」が広報の仕事みたいなものですけどネ(^^;。TDNetには14時55分にリリースが流れていますが、ザラ場中の売買解除はなかったです(発表から30分後で解除だから)。ToSTNeTは15時41分から再開となっていますが、一通り見た限りでは、ほとんどがVWAPか最後に付いた3790円かで、あまり妙な値段は付いていませんでした。1件だけ、4040円で48,800株(グロス取引)ってのが市場外取引でありましたけど…(^^;。
● 最後に、プロミス、三洋信販と他の消費者金融で一番上がったアコムの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ニュースが出る前のタラタラと、その後の商いをご覧頂ければと…(^^;。また、大元のニュース記事(共同通信)は 「三洋信販と統合交渉 プロミス、再編で経営合理化」 からどうぞ。
2007年07月18日(水) .... 意外に大きく下落、数々の不透明感+CSなどの先物売り
TOPIX : 1758.65 (-19.46, -1.09%) | 日経平均 : 18015 (-201.69, -1.11%) | 円ドル : 121.75 |
● それほど力強くはないにしても、外部環境などから堅調な展開を予想した向きが多かったかもしれません。たとえ軟調な展開を予想した向きにとっても、予想以上に下げ幅が大きかった印象の1日でした。「何でや?」になるのですが、一般的な相場解説の理屈付けとしては「やや円高に振れたことで…」とか、「インテル決算が…」となるのでしょうけど、どうも後付けっぽいのは否定できません(^^;。GlobexのNASDAQ100先物は安かったものの、1%も下がっていたワケではなかったし、為替にしても120円を超えるような円高だったのではなかったし…。と言うワケで、「よぉ、分からんけど結構売られた」ってことにしておきます(需給要因については後述(^^;)。
● 今の市場には、乗り切れない雰囲気が根強く漂っています。相場が一番嫌がるのは、悪材料そのものではなく、悪材料になり兼ねない不透明感。現在はそれがかなり「濃い」状態にあるだけに、ちょっと雰囲気がネガティブ側に行くと、どうしても「降りた」って感じの売りが出てきてしまいます。選挙の件もそうだし、業績の件もそう。さらに、ザラ場中に時事通信から 「傘下のヘッジファンド資産はほぼ無価値に、ベア・スターンズ―米紙」 とのニュースが流れたりして、余計に不透明感が増したのはあったかもしれません。「今晩のNY市場、大丈夫やろうか?」と一度考え出すと、もう手が止まってしまいます(^^;。
● 特に前場は先物でかなりの売り圧力を感じる展開で、「あそこが売っとるな?!?」は何となくありました(^^;。そして、大引け後に開示された先物の手口。思わず「やっぱりなぁ~」状態(^^;。独断と偏見で大きなのを書き出しておくと、日経平均先物でCSが 8187枚売り(買いは非開示)、カリヨンが差引 4400枚売り越し、UBSが差引 3485枚売り越し。買いはトレーダーズが差引 3151枚買い越し、松井が差引 2938枚買い越しでした。
● TOPIX先物では、CSが差引 3623枚売り越し、メリルが差引 1813枚売り越し、カリヨンが差引 1599枚売り越し。買いはMSが差引 1732枚買い越し、野村が2280枚買い(売りは非開示)、みずほが差引 1732枚買い越しなど。ちなみに、日経平均先物の8187枚売りは、全てVWAP(18051.0593)で売ったと仮定すると、想定元本だと1477億円あまりもの売りになります。まぁ、なんと言いますか…(^^;。
● 日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。特に前場の状況をご覧頂ければと…。後場は所々で大口売りはあったのですが、逆に大口買いも入っていました。でも、前場の方がかなり出来高も多かったのがご覧頂ければと…。
● 今日終わった時点でチャートを見ると、下値の切り上がり支持線ギリギリのところで今日は終了した印象。つまり、この水準より大きく下へブレるようだと、今年3月から続いていた緩やかな上昇トレンドに疑問が生じることになります。ただ、これまでも「ヤバイかな?」と感じたところで切り返すことを繰り返していたのも事実で、この先2日間ほどの相場の動きは、それなりに注意が必要になりそうな感じです。方向性そのものもそうですが、トレンドが変化すると物色動向も変わる可能性が高いし、さらにボラティリティーが上昇し始めると(往々にして下げ相場でボラが上昇する)、これまでのモメンタム的な動きから、一気にリバーサルへと変化する可能性も考えられます。何事も無ければ、また緩やかな上昇相場のレンジ内ってことになるのですけど…。3日ほど経過すれば、結果が分かると思います(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億6868万株も増加して22億2175万株、売買代金も同1749億円増で3兆0033億円。東証1部売買代金の3兆円超は、先週末ミニSQで3兆1061億円とか、6月SQで5兆1326億円などがあったのですが、SQ以外だと、ビッグSQ前日の6月7日3兆1559億円まで遡ることになります。東証33業種のうち、鉄鋼以外が全て下落。東証1部の値下がり銘柄数は1353銘柄に達し(値上がりは273銘柄)、「ほぼ全面安」の1日。ただ、そんな中でも52週高値を付ける銘柄もあって、三菱マテリアル、JFE、ニコンは52週高値更新し、終値でも前日比プラスでした。
● また、今朝のSQ値を計算すると、前日比96.61円安の18120.66円。今日は日中も比較的大きく動いた印象があったのですが、実はこのところと同じで、前場で値動きを「やった」状態。1日の日経平均値幅171.78円に対して、前場は丸々この値幅。後場の値幅は75.5円どまりでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続の買い越し(3000万株売り/3020万株買い)だったものの、市場筋によると金額ベースでは少し売り越しだった模様。
● そうそう、植木組(1867)が何で寄付いたのか?書きたいところですけど、完璧に情報不足です(^^;。しかし、誰があんなに売ったのだろう?後日、必要になるかもしれない(^^;ので、今日の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。まぁ、傍観銘柄ですけどね(^^;。
● 雑談。今日、九州南部が梅雨明け。関東地方の平年の梅雨明けは7月20日頃ですが、現時点の天気予報では、今週の金、土、日は晴れ間みたいですが、来週の月、火、水はまた曇り空みたいです。今年は関東の梅雨入りが6日ほど遅かったので、もしかしたら梅雨明けは来週後半ぐらいにまでずれ込むのかもしれません。いずれにしろ、夏本番はもうチョイ。獅子座の私としては、楽しみです(^o^)。
2007年07月17日(火) .... 高寄りもすぐにマイナス転落、その後は見慣れた(^^;小動き
TOPIX : 1778.11 (-5.09, -0.29%) | 日経平均 : 18217.27 (-21.68, -0.12%) | 円ドル : 121.85 |
● 寄付きの瞬間はプラスだったものの、すぐにマイナス転落し、そこからは基本的に横ばい。為替が少し円高方向に振れていたこともあって輸出関連が重たく、地震の影響で保険も軟調。最初は買われていたゼネコン株も前場中にマイナス転落。一方で、資源、鉄鋼、商社、海運などのちょっと前に見た銘柄群(^^;が軒並み上昇。この辺の銘柄はバリュー銘柄の根幹でもあるので、全体に機関投資家のご機嫌は悪くない1日だったとは思います。ただ、相場全体としてはTOPIXの1795ポイント、日経平均の18300円近辺の重たさを改めて感じてしまった地合いでした。
● 今日の日経平均日中値幅は101.54円。かろうじて100円を超えたものの、「動いた」という感じはありませんでした。前後場に分けてみるとそれが良く分かるのですが、この101.54円は丸々前場の値幅。後場はたったの48.98円しか動きませんでした(^^;。しかもこの後場高値・安値を付けた時間が凄くて、後場高値は12時53分、後場安値は12時34分。つまり、午後1時までの30分間に後場の値動きを「やって」しまって、その後は「し~~ん」。日中足から見ると、後場高値をつけてからの値動きはせいぜい20円程度しかありませんでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。特に後場の状況をご覧頂ければと…。
● 最近は、どうもザラ場でフォロースルーが入らない日が続いています。ザラ場で上にしろ、下にしろ、動かすようなエネルギーがあってこそ、相場のトレンドが変化したり、流れが変わったりします。これほどフォロースルーが乏しいと、全体としてみても、なかなかトレンドを抜けたりするような動きにならないのは当然といえば当然でしょうネ(^^;。その「時」を待つしかありません。
● 記録。東証1部出来高は前週末比3040万株増の20億5307万株、売買代金は逆に同2777億円減の2兆8284億円。前週末がミニSQだったことを忘れてしまいそうですが(^^;、ミニSQ日との比較では悪くありません(というか、SQがシラケ過ぎていた(^^;)。東証1部値上がりは603銘柄、値下がりは992銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前週末比29.87円高の18268.82円で、これがほぼ今日の高値、つまり「寄り天」でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続の買い越し(3330万株売り/4460万株買い)だったとのこと。
● ネタもないので、今日はこの辺で…(^^;。そうそう、メールアドレスの件ですが、掲示板などへはアドレスを付けて頂かなくてOKです。私がちょっと前に書いていたのは、直接メールを送ってくる方で、何と言うか「投げ捨て言葉」を送る妙な輩について書いたのです。掲示板などにメールアドレスを乗せてしまうと、巡回ロボットがメールアドレスを収集しているでしょうから、御自分のメールアドレスにジャンクメールが大量に届くような状況を招いてしまいます。なので、掲示板などのパブリックなところには、メールアドレスを残さない方がベターだと思います。誤解を招いたとしたらスミマセン。さぁ、野球見なければ!
2007年07月16日(月) .... 祝日(海の日)のため休場
● 祝日(海の日)のため休場
● ですけど、それだけでは面白くないので、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。意図的に数日遅れ(今回は先週水曜日大引け後)のデータをアップしていますが、それほど鮮度は落ちていないと思います。こちらからダウンロードページにお進み下さい。お楽しみを。
2007年07月13日(金) .... 米国株高受け急反発、SQ通過後は小幅な値動き
TOPIX : 1783.20 (+20.14, +1.14%) | 日経平均 : 18238.95 (+254.81, +1.42%) | 円ドル : 122.45 |
● 今日はミニSQ(7月限オプションSQ)。例によって実況中継風に行くと、午前8時半前からExcel上の日経平均速算値は前日比2000円強で安定推移。8時55分で1900円高弱、8時58分で1730円高、8時59分で1710円高、8時59分50秒で1630円高。そして「お約束」の寄付直前バスケット売りが出て、SQ値は前日比193.24円高の18177.38円(9時15分確定)。CME日経平均先物が大証比210円高だったことを考慮すると、ほぼチャラのSQでした。市場筋推計によると、日経平均型、加重型ともにほとんど食い合いだったとのこと。指値買いが結構入っていたことで、全体に前日比では上昇した格好。
● 市場筋推計によると、SQ関連出来高は約1億8000万株、3700億円とのこと。9時15分時点の東証1部出来高が4億2306万株、売買代金は7316億円でした。また、毎分の売買代金推移を見ると、寄付5分間で18.6%、10分間で21.8%と、ミニSQとしては妥当なところ。前後場の売買代金分布は、前場が55.0%、後場が45.0%でした。
● SQ後の相場は、前場中は特に、定期的に日経平均先物に500枚買いを入れているヤツがいて、それが先物を押し上げて裁定買いを誘発するという、昨日後場とは逆のパターン。ただ、先物の上値には一値1000枚単位の売り指値があって、ワンショット500枚とか1000枚買いが入っても急激には上昇しない状態でした。ジリジリと下値を切り上げるパターンにはなりましたけどネ。今日も日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。グラフでは寄引の出来高にあわせてしまうので、ちょっと見難いのですが、何となく雰囲気を感じていただければと…(^^;。なお、私が会社で使っているグラフは、寄引の出来高にあわせてY軸が自動調整しないようにセットしてあり、ティックあたりの出来高上限を2000枚で見れるように設定しています。それで見ると一目瞭然なんですけどねぇ~(^^;。
● 話を戻して続きを行きましょう。現状では正面から18300円超を買い上がる理由は今一つ乏しいし、後場は"定期的な大口買い"が少し大人しくなった印象もあって、結局は小動きのまま終了。何だかんだ言いながら、やはり先物動向によって動きが決まる印象も残りました。
● 先物を見ていると、何て言うか、TOPIX先物の方が弱めに感じられたのは少し気になりました。日足のチャートを見ても、日経平均先物はかなり大きな陽線だったのですが、TOPIX先物は十字架の寄り引け同値。ヒゲがかなり長かったのが印象的でした。これは、酒田五法でいう「捨て子線」になるかもしれない雰囲気があり、休み明けの相場に注意しておきたいところです。下に本日分も入った日足チャートを付けておきます(出典:ケンミレ株式情報)。それぞれのグラフ上のリンクをクリックして頂けると、ケンミレのサイトに直接アクセスして最新の大きなグラフをご覧頂けます。
● 一方、今日の相場は前日比ではかなり上に跳ねたものの、今日の日経平均日中値幅は117.65円と小動き。前場は109.72円動いたのですが、後場はわずかに58.26円。連休前で仕方ないのかも知れませんが、ちょっとがっかりしたのも事実。がっかりと言えば、東証1部出来高はミニSQだったにも関わらず、前日比1億7788万株も減って20億2267万株、売買代金は逆に同2454億円増の3兆1061億円。かろうじてSQ日としての面目を保った格好ですが、SQ後、特に後場は盛り上がりに欠けた状態がここからも分かります。そうそう、某市場筋氏によると、今日で売買代金1兆円超が2005年7月6日を起点にして、今日でちょうど500日連続になったとのこと。ホンの数年前には、1兆円超が大商いの基準だったのですが、いまや日経などでは3兆円割れで「商い低調」扱いです(^^;。
● 他の記録も行きましょう。売買単価は前日比235.63円高の1535.65円で、これはSQ日の特徴の一つです。なお、9時15分時点の売買単価はもっと高くて、同429.32円高の1729.34円でした。東証1部値上がりは1029銘柄、値下がりは558銘柄で、指数の上昇と比較すると値上がり銘柄が少ない印象。一方、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の買い越し(3130万株売り/3990万株買い)だったとのこと。
● せっかくですから、大引後に公開された先物の手口も大きなところを抜き出しておきましょう。今日はSQなので、普段以上にブレがある1日ですが、それでも雰囲気はご覧頂けるかと…。独断と偏見で大きなのを抜き出しています。なお、これを見て何が分かるかって?正直言えば、「なぁ~~んも分からん」です(^^;。いや、ちょっとは需給関係が見えるような気にはなるのですが、どうせ100%見えることはないので、100%の信頼感を持つのは無理なんです。でも、好奇心と想像力を刺激するにはよろしいかなと…(^^;。
日経平均先物 | |
買い: | UBS 差引 5795枚買い越し、CS 差引 5395枚買い越し、カリヨン 差引 3847枚買い越し、LB 3373枚買い(売り非公開) |
売り: | 松井 差引 3862枚売り越し、トレーダース 差引 3089枚売り越し |
TOPIX先物 | |
買い: | CS 差引 3799枚買い越し、UBS 差引 3396枚買い越し、カリヨン 1813枚買い(売り非公開) |
売り: | GS 差引 4204枚売り越し、SG 差引 2007枚売り越し、ドイツ 差引 1273枚売り越し、みずほ 1306枚売り(買い非公開) |
● 最後になってしまいましたが、このHP/ブログへの来訪者累計がついに1000万を超えました。昨晩のうちに超えたようですが、私が自分の目で確認した時点にしているので、今日の日付です(^^;。色々な方々からメールやらメッセージを頂き、本当にありがとうございます。とても勇気付けられるし、励みにもなります(^O^)。時々、自分でも「何でこんな苦労してまで、続けているのだろう?」と考えることもあります。でも、ホンの少しでも「頑張ってください」があれば、結構、励みになるもんだなぁ~と自分でも感心しています(^^;。中には変なメール送ってくる人とかいるんですけど(掲示板ではなくてメール)、そういうのに限って、ほぼ100%返信アドレスが無いんですよネ。ホンマ、不思議です(^^;。
● それよりも、この場をお借りして、全てのメールに返事が出来ていないことへのお詫びを申し上げます。返事を出さないというのは、とっても失礼なことと痛いほど認識しているのですが、一つずつ返事を書くのに時間が掛かってしまうので、まとまった時間が取れないと難しいのです。何卒、ご了承とお許しを請う次第です。本当に申し訳ないです m(_._)m。今後とも、どこまで続くかは分かりませんが、「虎年の獅子座」HP/ブログをよろしくお願い致します。
● ふぅ~、今日は書き過ぎました(^^;。でも最後に雑談。昨晩の試合は、延長戦入り後ちょっとはCS放送で中継を見ていたのですが、最後は諦めて寝てしまいました(^^;。しまった!録画していたのでと思っていたら、基本的に4時間の設定で録画予約しているので尻切れトンボ状態(試合は5時間19分!)。これもしまった!試合終了が午後11時19分だったと。お疲れ様でした。旬の選手を使うという意味で、4番金本、5番林、6番桜井はしばらく固定しても良さそうな雰囲気を感じています。台風接近で、今晩からの甲子園での対中日3連戦は2試合は流れるでしょうから(今晩は中止)、JFKも少しは休めそうです。その分、昨年みたいにシーズン後半に対中日戦が残って、そして驚異の追い上げシナリオ(^o^)…だと良いんですけどネ。
● 台風4号が3連休を台無しにしそうです。現時点では関東には15日午後接近の予想。国際気象海洋などでチェックを。まぁ、台風が来るんだったら、それはそれで楽しみ方を色々と考えることにしましょう(^^;。何はともあれ、良い連休を!
2007年07月12日(木) .... 二部構成の1日、第一部は堅調ながら超小動き、第二部は急落。さぁ、明日はSQ
TOPIX : 1763.06 (-4.66, -0.26%) | 日経平均 : 17984.14 (-65.37, -0.36%) | 円ドル : 122.25 |
● 今日の相場は二部構成(^^;。堅調ながら超小動きの前場と後場前半、そしてアレヨアレヨの下落に陥った後場後半。順番に行きましょう。
● 外部環境が落ち着きを見せたことで、今日は戻し相場を想定した方々が大半だったでしょう。昨日のヒヤッとした分を全て取り返せないところは、ちょっと慎重さの方が目立った印象もあったのですが、昨日同様にl、日経平均先物の板は朝寄付き後から「上下ガチガチ」状態(^^;。1000枚単位の売り買い指値がずらりと並ぶ状況では、さすがの海千山千トレーダー連中も手出しできず、先物が動かないことが結果的に現物市場が動かないことに直結した印象。後場に入ってから、日銀政策決定会合の結果も流れたのですが、事前の予想通りで相場材料にならず。
● ところが、午後2時過ぎから何となく暗雲が広がり、銀行株が上昇していたにも関わらずTOPIX先物のベーシスが軟調推移。日経平均先物もあれほどあった買い指値が徐々に崩される格好で下落。午後2時20分にはドカーン、ドカーンと大口売り爆弾が多数炸裂して18050円を割り込み、これでストップロスを引っ掛けた感じ。「何や?何や?」の間に18000円も割れてしまい、断続的な裁定解消売りを誘発して、アレヨアレヨの下げでした。
● 仕掛けがあったのかどうかまでは分かりません。でも、一人がやったというよりも、方向性が出始めたところで、このところの小動きでうっぷんが溜まっていた目先筋が一斉に飛び乗ったとの印象。小動き想定で押し目買いを入れた向きが投げさせられた面もあったでしょう。また、明日のSQを控えて、オプションのポジションがネガティブガンマになっていたら、この状況だと先物を売らざるを得なかったでしょう。いずれにしろ、心理的に一方向に傾くと土石流状態で、本当にきれいに「仕掛かって」しまったのは事実。
● 今日は日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場+後場前半の小動きに対して、午後2時過ぎから雲行きがおかしくなり、午後2時半前には大商いの中を急落した様子をご覧頂けるかと…。SQ前日ってこともあったのか、ほとんどバンジーしなかったです(^^;。
● 今日は、久しぶりにザラ場で値幅が出た1日でもありました。今日の日経平均の日中値幅は211.27円で、これは値幅としては5月30日に記録した242.87円以来の大きさ。もっとも、前場はわずかに32.76円と、記録的な小動き(^^;だったのですが、後場に202.77円動いたことで、この水準まで膨らんだのです。前後場の売買代金分布もかなり後場に歪んでいて、前場44.2%、後場55.8%でした。ここ最近は前場49%、後場51%程度だったので、相当の歪みがあったことが分かります。それも、実質は最後の1時間に商いが出来ていたので、VWAPトレーダーの皆さん、お疲れ様でした(^^;。
● で、結局、何が原因だったかって?数日前にジェシー・リバモアの言葉(相場格言)として、「株価が変動する姿にのみ意識を集中させよ。変動の理由に気をとられるな」とご紹介したのですが、ザラ場中はまさにそんな感じでした。で、相場が終わった今でも原因は良く分かりません(^^;。まぁ、一般的な相場解説記事は、サブプライムがどうのこうのとか、参議院選挙がどうのこうのとなっているでしょうし、それは間違いではないでしょうけど、理由を考えるのが本来目的ではありませんもんネ。儲けるのが究極の目的ですから、ちょっと考えても分からん時は、まぁ、「分からん」で良いと考えています(^^;。それよりも、相場の息吹というか、相場の語りかけている事を聞き取ることに集中した方が良いのは、経験として分かっていますから…。
● 一方、大引後に公表された先物手口によると、少し意外なことに、圧倒的な売り越し、買い越しがありませんでした。主なところだけ抜き出しておくと、日経平均先物でLBが3713枚売り(買いは非公開)、野村が差引2084枚売り越し、カリヨンが差引1543枚売り越し、CSが差引1334枚売り越しなど。買いはドイツが2807枚買い(売りは非公開)、JPMが2152枚買い(売りは非公開)、SGが差引1537枚買い越しなど。TOPIX先物では最大でもドイツが差引950枚売り越し、買いはMSが差引811枚買い越し、SGが差引758枚買い越しでした。CSは差引525枚売り越しだけ。ザラ場中は、「またCS?」なんて見方も流れていましたが、手口を見る限りでは「冤罪」だった可能性が高いことになります(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比2億2481万株も増えて22億0055万株、売買代金は同1442億円増の2兆8608億円。東証1部値上がりは609銘柄、値下がりは972銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比43.99円高の18093.50円。前場はまったくこの水準でもみ合ったのですが、後場後半は久しぶりのフォロースルーでした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の買い越し(3100万株売り/3300万株買い)だったとのこと。
● 指数ヲタク向けの業務連絡。大引後に東証から 「市場第一部銘柄から市場第二部銘柄への指定替えの見込みに関するお知らせ-(株)ネットマークス- 」 とのリリースが出ています。もっとも、この銘柄は東証1部とは言いながらウェイトは極小ですし、既にいろいろあって監理ポストに入っている銘柄なので、影響はほとんど無いと思います。ただ、「知らんかった」では済まないので、為念。
● そうそう、もうすぐご来訪者総数が1000万になります(^^;。今日中かな?1998年5月16日にスタートしているので、約9年チョイですか…。意外に長く続いているモンですネ、ホンマ…(^^;。
2007年07月11日(水) .... 続落、円高など受けて売り先行
TOPIX : 1767.72 (-21.48, -1.20%) | 日経平均 : 18049.51 (-203.16, -1.11%) | 円ドル : 121.25 |
● 寄付きから外部環境を素直に反映する格好で軟調な展開。特に円高方向に振れると、どうしても「円キャリー解消」→「リスクマネーの縮小」→「相場下落」という連鎖を想像してしまいます。ただ、日経平均先物の18050円近辺には大量の指値買いが入っており、結果的にそこを崩すことなく、ザラ場小動き相場が継続。よく例えられるのが、「高く跳ぶにはしゃがみこむ必要がある」ってこと。今は深くしゃがみこまないし、その分だけ上にも跳べないイメージ。中期的に下値を切り上げているのは分かるけど、今一つ面白みに乏しい市場になっています。出来高が盛り上がらないことが、それを良く表しています。
● 大きく下がった相場のように思えるかもしれませんが、今日の日経平均日中値幅はたったの87.79円。前場で1日の値動きをやってしまい、後場はわずかに46.23円。これで日経平均の日中値幅は4日連続で100円割れになります。7月5日が103.38円だったので、これも小動きと認定すると、6月29日に171.13円動いてからは、ずっと100円近辺の値動きが続いています。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。寄付きで飛んでからは、あまり動いていないのが分かると思います。
● 一方、大引け後に公開された先物の手口を見ると、今日はCS君が大量売り越し。日経平均先物で5416枚売り(買いは未公開)、TOPIX先物で6596枚売り(買いは未公開)でした。他にもカリヨン君、UBS君が売り越しだったので、何となく雰囲気は分かって頂けるかと。TOPIX先物でSG君が差引4227枚買い越しだったのが逆に目立ちました。CS君などが大量に売っても、今日は下値にかなりの買い指値が入っていて抜けませんでした。明日以降の動きにそれなりに注目です。今週末は13日の金曜日でSQです(^^;。
● 物色動向については、東証33業種のうち31業種が下落してしまうと、あまり言う事がありません(^^;。個別に目立ったのはNECエレク(6723)でストップ高買い気配のまま比例配分。ペリー・キャピタルから「お手紙」を受け取ったとの報道が発端ですが、25%相当を一株あたり5000円で買うなんて言い出しているそうですから、昨日終値3170円の株としては、そりゃあストップ高します。NECも「即、売った!」と言ってやれば良いのに…(^^;。他には、これだけ安いなかで頑張った銘柄が東芝、三菱電機、コマツ、日本製鋼所、トクヤマ、日本電気硝子など。物色パターンとしては、また少し前に戻った感がありました。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億3209万株増の19億7574万株、売買代金は同2246億円増の2兆7166億円と、少しずつボトム脱出の雰囲気。東証1部値上がりは261銘柄、値下がりは1373銘柄で、指数から見ると妥当な印象。今朝のSQ値を計算すると、前日比149.90円安の18102.77円。結局は、この水準から大きく上下する展開にはなりませんでした。ザラ場のフォロースルーの少ない日々が続きます。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続の買い越し(2950万株売り3100万株買い)だったものの、市場筋によると金額ベースでは売り越しだったとのこと。
● 雑談。MLBのオールスターでイチロー選手がMVPを取ったそうですね(ランニングホームランも!)。動かない相場にあきれたトレーダー連中が多かったのか、ザラ場中から、色々なメールが飛び交っていました(^^;。しかし、あのような「舞台」で期待される以上のモノを出せるというのは、素直に感心します。今晩のスポーツニュース(一般ニュースも?)は、イチローだらけでしょうからハシゴして見ないと…(^^;。
2007年07月10日(火) .... 小幅安、ザラ場の超小動き状態が継続
TOPIX : 1789.20 (-3.03, -0.17%) | 日経平均 : 18252.67 (-9.31, -0.05%) | 円ドル : 123.45 |
● シカゴ日経平均先物をフォローする格好で小幅安でスタート。その後も基本的には横ばい推移でそのまま大引け。特にそれが珍しいというのではない、ってところが寂しい今日この頃です(^^;。日経平均の日中値幅はわずかに55.77円で、これはそっくり前場の値幅。後場は42.59円しか動きませんでした。業績面の期待感もあって、大きく下押しする雰囲気ではなかったものの、動きが止まってしまうと、「そういえば、今晩はバーナンキ議長の…」って感じで、気にしても仕方がない材料が気になったりします。TOPIXの1795ポイント近辺、日経平均の18300円近辺が何となく上値抵抗線になっていて、何かが背中を押してくれないと駄目みたいで、情けないながら、かなり他力本願の相場になっています。
● 今日もかなりひどい小動きを記録するために(^^;、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別の銘柄の上下については、様々なマーケットレポートをご参照頂くとして、ちょっと別の話題。今日もそうでしたが、小動きの日々が続いていることで、相場全体のヒストリカル・ボラティリティーもズルズルと低下中。ただ、日経平均で20日HVを描いてみると、かなり低い水準に来ているので、何となく「そろそろ反発かな?」という雰囲気にはなりつつあります。ただ悩ましいのは、HVは相場下落時に上昇して、相場上昇時には下落する傾向があるのです。下にグラフ(データ:Reuters、HVの計算及びグラフ加工:虎年の獅子座)を貼り付けておきますが、その一致にはゾクッとするものがあります(^^;。
● この先相場が下がるなんて言うつもりは全く無いのですが、どうしても下げ相場の方がボラティリティーが上昇しやすくなるのはいつでも同じ。「1ヶ月間掛けてジリジリ上がった分を3日で失う」なんてパターンは、これまでも良く見てきたシーンなのは確かです。一方、ボラティリティーが上がるとリバーサルも効き出すかもしれません(^^;。ファクター・ローテーションなどをやっている方々には、注目しておくべき要点かなと…。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億4746万株増の18億4365万株、売買代金は同1132億円増の2兆4920億円。東証1部値上がりは627銘柄、値下がりは928銘柄で妥当な印象。今朝のSQ値を計算すると、前日比20.55円安の18241.43円。寄付きでドカーンと18300円を超えてこないと無理なのかもしれません(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりの買い越し(2790万株売り/3460万株買い)でした。
● 指数ヲタク向け業務連絡。大引後に東証から 「株式の分布状況の猶予期間入り」 とのリリースが出ています。特にヤフー(4689)とNECエレク(6723)が少数特定者持株比率75%超えで上場廃止の猶予に入ります。一瞬、ドキッとするのですが、ご心配は要りません(^^;。この前から実施されている「上場制度総合整備プログラム2007に基づく上場制度の整備等について」のなかで、上場廃止基準の見直しが出ており、これがパブリックコメントを通過すれば(通過しない理由も考え難い)、両銘柄は上場廃止基準には抵触しなくなり、普通に上場維持される見込みです。東証のリリースにも、「要綱案どおりの新基準が適用された場合、猶予期間解除となる見込みです」と明記してあります。一応、ご確認を!
● 最後に、ブルドッグ・ソースの件。東京高裁の判断についてですが、市場関係者の一人として違和感を感じざるを得ない判決でした。特に、投資ファンドを悪役視しているような印象が避けられなかったこと。「投資ファンドという組織の性格上、顧客利益を優先、短中期的に株式転売などでひたすら自らの利益を追求する存在」として、「企業価値、株主共同の利益を毀損する濫用的買収者」と認定したとのこと。つまり、自らが経営に関わらない「アクティビスト型ファンド」は、全て濫用的買収者に該当する可能性があるとも読めます。これで良いんですかね?どうも違和感があります。
2007年07月09日(月) .... 日経平均7年2ヶ月ぶり高値、上下ガチガチでザラ場は小動き
TOPIX : 1792.23 (+12.56, +0.71%) | 日経平均 : 18261.98 (+121.04, +0.67%) | 円ドル : 123.65 |
● 買い優勢でスタートした相場は、堅調なままで大引け。寄付前に発表された機械受注はコンセンサスを上回ったものの、あまり話題にはなりませんでした。機械株にしても、堅調だったものの、ブッ飛んだ感じは無かったです。最近の相場では、なぜか18300円という猫の首に誰も鈴を付けに行かなない状態が継続。付けたとしても最後までキープできないので、チャートの上ヒゲが出てしまいます。今日も日経平均先物で、18280円あたりを真ん中にして、上値も下値も1000枚超の売り買い指値がびっしり(^^;。動く雰囲気はありませんでした。なお、今日の日経平均の日中値幅はわずかに68.56円。前場は48.27円、後場は61.53円で、かなりの小動きが継続しています。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● それでも、日経平均は6月21日に記録した終値ベースの年初来高値を更新し、2000年5月2日に18439.36円で引けて以来、7年2ヶ月ぶりの高値水準。TOPIXは今年2月26日の1816.97ポイントが年初来高値なので、まだ少し距離があります。テクニカル的には、日経平均だけだと、どうしても説得力が弱くなるので、TOPIXがこの水準を超えてナンボ、ってことになります。日経平均の18300円台とともに、今後数日の動きを注目しておきたいところです。
● 記録。東証1部出来高は前週末比1337万株増の16億9619万株、売買代金は同940億円減の2兆3788億円で、盛り上がりに欠ける状態が続いています。東証1部値上がりは1125銘柄、値下がりは462銘柄で、指数の動きと見比べると妥当な印象。今朝のSQ値を計算すると、前週末比96.63円高の18237.57円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続の売り越し(3700万株売り/3260万株株買い)でした。なお、先物の手口からは、CS君の大量買いが目立ちました。
● さて、年初来高値更新といっても、「血沸き肉踊る」って相場では無かったので話題脱線(^^;。世の中には色々な相場格言があるし、なかには「格言」ではなくて、誰かの発言の引用もあります。見つけるとメモを取っているのですが、思わずウンウンと頷いたのをいくつか。
(1) | 「株価が変動する姿にのみ意識を集中させよ。変動の理由に気をとられるな」 |
(2) | 「株というものは高いときには最上に、安いときには最低にみえるものだ」 |
(3) | 「売りにくい相場は安い、売りやすい相場は高い(買いにくい相場は高い、買いやすい相場は安い)」 |
(4) | 「割高に売りなし、割安に買いなし」 |
(5) | 「売買の時期は、売買の銘柄より大切」 |
● 他にも色々とあるのですが、今日はこんなところで。基本的に私が気に入ったのを集めているので、内容はそれなりにバイアスしていると思います(^^;。
● (1) は、1920年代にNYを駆け抜けたジェシー・リバモアという相場師の言葉です。世紀の相場師とか、空売り王などと呼ばれた人ですが、これらの言葉はそれなりに真意を突いていると思います。もっとも、この人は4回も破産して最後はピストル自殺したそうですから、その意味では勝者とは言えないかもしれません(^^;。(2)~(5) は読み手分からずですが、個人的にはしっくりきます。(4) はバリューとかリターン・リバーサルの概念の逆のような格言ですが、個人的には「極端な」を加えて理解しています。ファクター別の10分位分析などをしていて、「第1分位」とか「第10分位」が悪さするのは良くあること。足元では、任天堂を見ていると「ショートはない」ってのは分かる気がします(^^;。
● (5) は、ファンダメンタル分析を信奉する方からすると、「こいつ、何をとんでもないこと書いてるねん?」と思われるでしょう。でも、ずっとマーケットと関わってきて感じるのが、タイミングの難しさと大切さ。タイミングが合っていれば、銘柄が多少ズレていても儲かるのですが、銘柄はドンピシャでも、タイミングを間違えると儲かりません。よく長期投資だからそういったノイズは関係ない、という主旨の説明がされると思うのですが、本当にそうでしょうか?究極的な答えは私にも分からないのですが、タイミングの大切さは常に意識しているつもりです。
● 最後に、「なぜ負けているか分からないトレーダーは、何が間違っているか分からない限り、救いようがない」(ウィリアム・エックハート)。おっしゃる通りだと思います(^^;。
● ちょっと広告(^^;。ジェシー・リバモアの本は、Amazon.co.jpで 「世紀の相場師ジェシー・リバモア」 です。ただ、ユーズドなのに55,000円とか、とんでもない値段が付いています(^^;。定価は2300円程度だったと思うのですが、こんなに値上がりするのだったら、自分で仕込んでおくのだった…(^^;。どこかの図書館にでもあれば良いのですが(私は昔に図書館で借りて読んだ)。発行元が角川出版なので、皆でメールでも出しましょうか? 一方、こちらは私は読んだことはないのですが、もう少しリーズナブルなお値段で出ています 「欲望と幻想の市場―伝説の投機王リバモア」
。ただ、Amazonの評価は結構ケチョンケチョンです。原本の題は「Reminiscences of a Stock Operator」で、これでサーチすれば原書はいくつも出てきます(ハードカバーもペーパーバックも)。Amazon.co.jpでは、Reminiscences of a Stock Operator
からどうぞ。あと、J_Coffeeさんのサイトにも、ジェシー・リバモアについての相場師列伝コラムがあります。URLは http://members.at.infoseek.co.jp/J_Coffee/retsuden7.html です。
● ついでに、私が時々引用している「酒田五法」は、日本証券新聞社から出ている超ロングセラー本で、「酒田五法は風林火山―相場ケイ線道の極意」 が本家本元です。何度か改訂されたみたいですが、私がこの本を買ったのは、多分、18年ほど前の話かな???手元にあるのはかなりボロボロになっているので、そろそろ新しいのを買おうとは思いながら、そのボロボロ度合いを捨てられなくて、今に至っている次第です(^^;。以上、広告でした!
2007年07月06日(金) .... 7日ぶりに反落、小動き薄商い状態は継続
TOPIX : 1779.67 (-8.49, -0.47%) | 日経平均 : 18140.94 (-80.54, -0.44%) | 円ドル : 123.25 |
● 寄付きは小幅安で普通のスタートだったものの、9時30分前後に大型売り爆弾が複数炸裂(^^;。これで裁定解消売りを引っ掛けて、あっという間に下げ拡大。元々、今日は「上げ週の週末」だったので、利食い売りは仕方ないところ。しかも昨日のチャートはかなり上ヒゲが長くて、加えて5~7日のリズムからしても、「循環的にちょっと下げかな?」の雰囲気がありました。それに先物大口爆弾が炸裂して背中を押された格好。もっとも、ファンダメンタルズ面でそれなりの裏付けがある相場環境なので、下値も大したことはなく、特に後場は完全な膠着商状。前日比ではマイナスだったものの、上げ週の週末にしては、まぁまぁ、しっかりの展開でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後場の小動きさを特にご覧頂ければと…(^^;。今日の日経平均日中値幅は98.63円と、また100円割れ。実は、これは前場の値幅で、後場はたったの45.13円しかありませんでした。大引前にバスケット買いが入っていたのか、後場は高値引けだったのですが、それを除けば40円未満の値幅。金曜日の午後だとは言えねぇ…(^^;。
● ボラティリティーの低下は今に始まったことではないのですが、20日ヒストリカルボラティリティーで、足元ではついに10%割れになってきました。3月末の頃は波乱もあって20日HVは24%ほどあったのですが、そこからジリジリと低下して、いまや一桁。せめて15%ぐらいは欲しいところです(^^;。
● 一方、ファクター面から相場を見ると、この2~3ヶ月ほどはリバーサルが完全に腐った状態が継続。もちろん、1日や2日はピョコンと効くこともあるのですが、全体としては駄目駄目マーク点灯中。最近は後場になって相場が腐る(^^;ので、一斉にチャートを眺めてみました。任天堂のように誰もが意識している銘柄以外にも、結構、高値更新銘柄の勢いが衰えない銘柄が存在するのを改めて確認。ファンド運用をしていると、普通のロングオンリーでもアンダーウェイトしていたら「取り損なう」となってしまうし、システム運用系のロング/ショート戦略だと、この手の銘柄は往々にしてショートになるので、「股裂き」状態になってモロに損失発生になって苦しむ羽目になってしまいます。
● 個人的にちょくちょく見ているのが、「できる銘柄選び!チャートフォリオ」(http://yahoo-chartfolio.searchina.ne.jp/)というサイト。チャートの「形」を検索できるサイトで、この中には簡便なトレンド検索と、より条件を指定できるトレンド検索Proがあります。どちらも無料で使えます。
● 下記リンクは、東証1部・大証1部銘柄、大型/中型株指数銘柄、株価が100円以上、貸借銘柄、単元換算出来高が100以上(1000株単位の銘柄で出来高10万株以上)、PBR≦3.0、PER≦40.0、日足の3ヶ月分を使って検索したもの。今日時点で500銘柄ちょっと出てくるので、チェックするにもお手頃サイズかと。チャートも一緒に出るので見やすいです。上記設定は こちら からどうぞ。これをクリックすると、上記条件でのスクリーニングが出来るようになっています。
● これで出てくる「上昇」、「まだ上昇」とか「急上昇」の銘柄群については、少なくともマーケット全体でリバーサルがもう少し効き出すまでは、あまりショートしない方が良いのでしょうね…(^^;。というか、リバーサルの定義からすると、この辺の銘柄の勢いが衰えてこないと、リバーサルが効かないってことかもしれません。もう少し市場全体のボラティリティーが上昇してくると、展開は変わってくると考えているのですが、それが、いつになることやら…(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1761万株増の16億8282万株、売買代金は同1761億円増の2兆4728億円。まだまだ盛り上がりに欠ける状態が続いています。東証1部値上がりは390銘柄、値下がりは1203銘柄で、これだけ見るとかなり下落銘柄が多い印象。指数はそれほど下がらなかったですけどネ。今朝のSQ値を計算すると、前日比23.05円安の18198.43円で、これはザラ場高値より上の「幻」状態でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続での売り越し(3990万株売り/3380万株買い)だったのですが、市場筋観測によると、金額では小幅買い越しだったとのこと。
● 大引後公表の先物手口。あまり動かなかった相場の割には、外資系同士の「仁義無き戦い」があったのかも(^^;。日経平均先物の売り手は、CS君が6250枚売り(買いは非公開)、UBS君が差引3031枚売り越し。買い手はかなりバラけていた印象ですが、HSBCが2558枚買い(売りは未公開)など。一方、TOPIX先物では、CS君がドカーンと差引6017枚売り越し、カリヨン君が2151枚売り(買いは非公開)。買い方はSG君が差引4200枚買い越し。どうやって儲けているのかは、私にも分かりません(^^;。
● そうそう、例のブルドッグソース(2804)は、今日はストップ安売り気配で値が付かず。比例配分すら出来ませんでした。参加するのだったら、完全に事態を把握していて参加するべき銘柄だと思うし、伝聞などに基づいて参加して高値掴みになっている方々は、「そりゃあ、しゃあない」です。自分が恥ずかしい行動をしたと噛み締めるしかありません。自己責任とはそんなものです。もっとも、今後、下げるか上がるかは判決次第の面もあるのは事実。もっとも、東証2部銘柄なので、個人的には95%は他人事です(^^;。その5%は何かと言えば、もしこのパターンの「防衛策」が確立されるようになると、日本のマーケット全体にとってネガティブと考えている分です。
● 良い週末を!
2007年07月05日(木) .... これで6連騰、物色広がるも今一つ乗れず…
TOPIX : 1786.16 (+5.72, +0.32%) | 日経平均 : 18221.48 (+52.76, +0.29%) | 円ドル : 122.80 |
● 米国が祝日で休みだった影響で、商いはそれほど盛り上がらなかったものの、朝から意外にも堅調な展開。朝方は先物に引っ張られた感で、後場は逆にジリ貧。日経平均で18300円近辺に近付くと、何となく尻込みする雰囲気が濃厚だったものの、下値を売り込む感じはなし。ただ、今一つ覇気に乏しい相場でした。TOPIXも日経平均も6連騰。もっとも、某オプショントレーダーが、「これだけ動きが鈍かったら、夏休み取ろうかなぁ」とボヤいていましたが、そんな感じの1日でした(なんじゃそりゃ?(^^;)。
● 物色はそれなりに広がりを見せ、テクノロジー系(半導体)や海運が元気。もっとも、先物が堅調だったからという印象も拭えなかったのですが、大引後に公開された手口を見ると、それほど派手なのはありませんでした。日経平均先物でCS君が差引1378枚買い越し、UBS君が差引1366枚買い越し。TOPIXではCS君が差引2960枚買い越し。売りはTOPIXでSG君が差引2755枚売り越し、GS君が差引2121枚売り越しでした。爆発的に大きな手口は無かったので、「先物主導」という印象も、「他に理由の持って行き場所が無かったから」なのだけかも知れません(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億4148万株増の16億6521万株、売買代金は同2019億円増の2兆2967億円。さすがに昨日よりは増加したものの、まだ盛り上がったという感じではなし。東証1部値上がりは976銘柄、値下がりは592銘柄とまぁ、順当なところ。今朝のSQ値を計算すると、前日比18.35円高の18187.07円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(3230万株売り/3030万株買い)でした。
● ちょっと長くなるのですが話題変更。東証2部銘柄だし、直接的にはタッチしない銘柄ですが、ブルドックソース(2804)について書いておきましょう。今日は凄い値動きでしたし…(^^;。まず、今日がどんな日だったかの復習。本日は買収防衛策の一環として割り当てられる新株予約権の権利落ち日。スティール・パートナーズ以外の株主に対して、無償で1株につき3個の権利が割り当てられるので、事実上、1対4の株式分割があった感じになります。
● このところ、東証よりいくつものブルドッグソース関連リリースが出ていたのですが(下記リンクご参照)、(4)のリリースで基準値(1479円)が決まり、そして制限値幅は特例措置でこの4分の1(369.75円)を基準にして、ここから80円幅で290円がストップ安に決まったのです(上限は通常通りの1679円)。つまり、下は290円、上は1679円というとてつもない値幅を持って、今日の相場に入ったワケ。ご参考に、東証から直近で出ているリリースをまとめておきました。
東証リリース | URL(別窓で開きます) | |
(1) | ブルドックソース(株)の新株予約権無償割当てに係る権利落ち日の売買の取扱いについて | http://www.tse.or.jp/news/200706/070626_a.html |
(2) | ブルドックソース(株)の東証第二部株価指数算出上の取扱いについて | http://www.tse.or.jp/news/200707/070702_a.html |
(3) | ブルドックソース(株)の新株予約権無償割当てが取りやめられた場合における売買及び決済の取扱いについて | http://www.tse.or.jp/news/200707/070703_a.html |
(4) | 明日のブルドックソース(株)株式の呼値の制限値幅等について | http://www.tse.or.jp/news/200707/070704_c.html |
(5) | ブルドックソース(株)株式に係る権利落ち後の売買についてのご留意事項について | http://www.tse.or.jp/news/200707/070704_d.html |
(6) | 7月6日以降のブルドックソース(株)株式の呼値の制限値幅等について | http://www.tse.or.jp/news/200707/070705_b.html |
● 実際に相場がスタートしてみると、寄付きは500円(9:00)、高値は1370円(14:46)、安値は499円(9:02)、最後は14時46分に1365円が付いた後に特別売り気配になり、1325円ヤリで終了。途中、ザラ場でも買い気配になって寄付かなかったし、日中足は凄い格好。こんなことは、余程の出来事が起こらない限り発生しないでしょうから、ちょっとした記念品的価値ありです(^^;。なので、保存版としてブルドッグソースの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● もともとスティール・パートナーズは、5月18日に1584円でTOBを開始して、6月15日にTOB価格を1700円に引き上げています。今回の新株予約権は、「現時点では」1対4の株式分割と考えることができるので、TOB価格を換算すると、1700円 ÷ 4 = 425円。ということは、実質上のTOB価格よりも、今日の終値(特別気配で1325円)がはるか上ってこと(って考えて良いのですよね?!?)。
● 今回の件は元々かなり複雑ですが、話をややこしくしているのが、この新株予約権の行使がいつ可能かってこと。6月29日に同社から出たリリース、「新株予約権無償割当てに関する手続きについてのお知らせ」 を見ると、今日の権利落ちから、「最長で行使可能となるまでに約2ヵ月弱の期間を要することになります」と明記してあります。
● これって、どこかで見たことのあるパターン。つまり、大幅な株式分割で株券が流通せずに需給要因が効いて株価乱高下、という今は起こらなくなってしまった現象です。東証も当然、それを分かっていて、(5)のリリース内で、「新株券が交付されるまでの間については、売付可能な株式数が増加しないことから、権利落ち前に比して需給状況が大幅に変化し、短期間のうちに株価が大きく変動する可能性があります」と注意喚起。実際にそれが今日のマーケットで発生した、ということでしょう。
● もっとややこしいのは、スティール・パートナーズ側は、「新株予約権発行差止仮処分」が東京地裁で却下されたあと、東京高裁に抗告している点。この仮処分がもしOKとなれば、新株予約権は発行されなくなる…んですよね???事態の激変の可能性もあるってことです(^^;。東証2部銘柄なので、個人的にはどうしても他人事(^^;になってしまうのですが、同様のことが東証1部銘柄に起こることも有り得る話。買収防衛策として確立されるような事態に発展すれば、真似をする企業が出てくる可能性もある訳で、今回のケースはテストケースとして注目しています。なお、今のところ、トレーディング的には「買い手大勝利」状態です。でも、いつまでその状態が続くかは知りません。為念(^^;。
● 蛇足になりますが、これらは全て公開情報です。なので、事前に公開情報を丹念に見ておけば、今日の事態もある程度は予想できたはずです。もっとも、裁判の行方は分からないですけどネ(^^;。
● なお、本日の東証2部指数は、前日比60.39ポイント高(+1.43%)の4279.15。Bloombergでブルドッグの寄与度を調べようとしたのですが、どうやらBloombergも処理を間違っているようで、滅茶苦茶な数字が出ており、良く分かりませんでした(^^;。
2007年07月04日(水) .... 実感ないけど5日続伸、東証1部出来高は実質今年最低
TOPIX : 1782.44 (+0.58, +0.03%) | 日経平均 : 18168.72 (+18.82, +0.10%) | 円ドル : 122.35 |
● 海外市場の動向などから、今日も堅調な展開が予想されていたものの、一方で、米国が祝日で休みってこともあって、盛り上がらない相場展開も予想できていました。で、その通りになってしまった1日(^^;。TOPIXも日経平均も記録上は5日続伸。実感は無いんですけどネ(^^;。しかし、動かない相場でした。特に後場がひどかったのですが、数字で確認。今日の日経平均日中値幅はわずかに64.39円。これは前場の値幅そのもので、後場はたったの35.51円しか動きませんでした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。特に後場の「生体反応の乏しさ」をご覧頂ければと…(^^;。
● 本日の東証1部出来高は前日比2億5431万株も減少して15億2373万株、売買代金は同4873億円減の2兆0947億円。出来高は今年の大発会に10億6172万株というのがあったのですが、半場ではなくて1日通しとしては、3月26日の15億2644万株を下回ってしまい、実質今年最低出来高の記録。売買代金では、5月28日に2兆0447億円という記録があるので、かろうじて最低を免れました。まぁ、どちらにしろ薄商いだったってことです。
● 今日も東証1部は値下がり銘柄数がかなり多くて、値下がりが987銘柄、値上がりは580銘柄。この5連騰中の値上がり/値下がりを見ると、以下の表のようになります。先週の2日はともかくとして、今週に入ってからは、「何かなぁ~(^^;」って印象が避けられません。もっとも、上昇したとは言え、その幅は微々たるものなので当たり前と言えば当たり前かもしれませんが…。
値上り 銘柄数 | 値下り 銘柄数 |
TOPIX 前日比(pt) | 日経平均 前日比(円) | |
6月28日(木) | 1425 | 230 | +10.04 | +82.99 |
6月29日(金) | 1218 | 383 | +23.76 | +206.09 |
7月02日(月) | 894 | 693 | +5.48 | +7.94 |
7月03日(火) | 692 | 874 | +1.50 | +3.60 |
7月04日(水) | 580 | 987 | +0.58 | +18.82 |
● ちょっと気になったので、Bloombergでこの3日間のTOPIXと日経平均への寄与度上位3銘柄を調べてみると、やはりかなり限られた銘柄がプラス寄与している印象があります。ただ、予想していたほどエグイ結果ではありませんでした(^^;。TOPIXだったら任天堂がダントツでプラス貢献しており(期間中、+1.321ポイント)、第2位はソフトバンク(+0.617ポイント)、第3位は日本たばこ(+0.602ポイント)。一方、マイナス寄与ではワーストが三井住友海上(-0.347ポイント)、T&D(-0.264ポイント)、JR東日本(-0.231ポイント)の順でした。寄与度の水準を見ても、予想通り、プラス側は少ない銘柄に集中している一方で、マイナス側は幅広く分散って格好です。
● 日経平均だと、プラス貢献度では、第1位がソフトバンク(+22.846円)、次いで、信越化学(+10.291円)、スズキ(+6.586円)。マイナス側では、ファーストリテイリング(-9.879円)、NTTデータ(-9.879円)、TDK(-8.644円)でした。これも同様の傾向です。
● これらの銘柄が打ち消しあっているおかげで指数は動かないのですが、ある意味では、個別のポジションの取り方一つで成果が変わってくる「厄介な相場」でもあります(^^;。もちろん、ノリノリの方にとっては「楽しい相場」であり、「腕が振るえる相場」でしょうから、気の持ち方一つと言えばその通りですけど…(^^;。
● 残りの記録。今朝のSQ値を計算すると、前日比0.43円安の18149.47円。この時点で「小動き」が見えていたというか…(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅な売り越し(2890万株売り/2280万株買い)。さすがに米国系からのフローが少なかったようです。
2007年07月03日(火) .... まちまち、見送り気分いっぱいで商い/値動き低調
TOPIX : 1781.86 (+1.50, +0.08%) | 日経平均 : 18149.90 (+3.60, +0.02%) | 円ドル : 122.55 |
● 今日に関しては(多分明日も(^^:)、あまり大きな相場に発展するとは期待していなかったものの、やっぱり「あかん」相場でした(^^;。米国は独立記念日(7月4日)を控えてあまり売り買いドンドンの雰囲気ではないし、英国・欧州は何となくテロ懸念でやり辛いムード。今日の日経平均日中値幅は84.15円と再び100円割れ。前後場に分けるともっと値動きは小さく、前場が45.68円、後場が58.42円でした。大引けにはバスケット売りが出ていたことで、TOPIXも日経平均もスコンと下がっていますが、これも値動きの少ない1日だったので目立った感じ。要は上にも下にも動かなかった、ってことです(^^;。東証1部値上がりは692銘柄、値下がりは874銘柄と、実は値下がり銘柄数の方が多い1日でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 全体はともかくとして、個別の値動きの差が大きくなっている印象があります。高値を更新し続ける銘柄(例:任天堂、イビデン、信越化学、栗田工業、アイシン精機、島津製作所、日本製鋼所、などなど)に乗れている方々は面白いでしょうけど、圧倒的多数の銘柄は、あっち行くでも、こっち行くでもない状態。中には中外製薬や長谷工のように、「何でこの相場で安値切って来るねん!」みたいな地雷銘柄もあります。
● 月初でちょうど機関投資家のリバランスの時期になってくるのですが、悩ましいことに、これといって目新しいアイディアが出てこない相場。何か舵を切る雰囲気にはなってこないようで、結局のところは、再来週から始まる決算を睨んで、「アーニングスを強める準備」がせめてもの対策って感じ(^^;。選挙までこれだったら、今月は駄目ってことですかね?選挙が終わったら終わったで、今度は日銀夏の集会(8月22日)があります。その辺では、さすがに色々なエネルギーが蓄積されているとは思いますが…(含希望的観測)。
● 記録。東証1部出来高は前日比482万株増の17億7804万株、売買代金は同1572億円増の2兆5821億円。今朝のSQ値を計算すると、前日比65.54円高の18211.84円。その上は20円ほどしかなく、どうも18300円を買う人が居ません(^^;。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(6860万株売り/5000万株買い)。ただ、市場筋観測によると、ある欧州系1社が大幅な売り越しになっていたとのことで、それ以外は小幅買い越しだったとのこと。
● 業務連絡。昨日、浮動株比率の見直しで、某銘柄のウェイトが大きく落ちるって話を書いたのですが、これが何と東証の間違い!! 当該銘柄はキヤノン(7751)だったのですが、当初、FFWが「0.80→0.70」と、比率にして12.5%も下落するように発表されていたのです。FFWが12.5%減ということは、時価総額も12.5%減となり、かなりエグイ状況。キヤノンのTOPIXウェイトは2%チョイあるので、約25bps近くも落ちる見込みだったのです。
● ところが、昨晩のうちに「目立たないように」訂正が入り、本当のFFW変更は「0.80→0.75」と。これでも6.25%分の時価総額が減るので、対TOPIXウェイトでは13bps程度のかなりなウェイト低下になるのですが、当初とはえらい違い。単純な事務ミスと信じたいところだし、あまりのウェイト変化にビビッてFFW変更を半分にした、なんて事がなかったと信じたいのですが(電話で東証に聞いたところでは、当然のように否定)、プロセス全体がブラックボックスなので、正直、シロクロ何とも言えません。株価に直接的な影響を与えるネタですから、もう少しチェック体制をきちんとお願いしたいところです。Excelにでもポンと入れれば、すぐにウェイト変化の度合いなんて分かるのですから…。
● これらは、東証HP内の 「浮動株比率」 にある「(2) 新規 上場銘柄等の浮動株比率及び定期見直し・臨時見直しに伴う浮動株比率の変更」をご参照ください。PDFファイルへの直リンクは http://www.tse.or.jp/market/topix/data/change-j.pdf で、キヤノンのところに、赤字で「7月2日18時訂正」と書いてあります。ただし、このPDFを開けない限りは、訂正があったかどうかは分かりません。普通、一度見たらもう一度開けては見ようとは思わないですよね、ホンマ…。東証によると、訂正があったことの「お知らせ」はしないそうです。ユーザーの視点からすると、どうも不親切というか…。
● 話題変更。午後の読売新聞に 「OHT株20億損失、弁護士が名義借り取引…暴落後姿消す」 の記事。段々と正体が露になってきたというか…。相場としては、とっくの昔に終わっているのですが、ここからは刑事事件として紙面を賑わすかもしれません。J_Coffeeさんがサイト更新を続けていたら、「兜町事件簿」で今頃は第3弾くらいは行っているでしょうネ(^^;。
2007年07月02日(月) .... 小幅高、朝安後にジリジリ戻して最後はプラス
TOPIX : 1780.36 (+5.48, +0.31%) | 日経平均 : 18146.30 (+7.94, +0.04%) | 円ドル : 123.00 |
● もうちょい下がるかと思えば下がらず、なら上か?と思えば上がらず…。少なくとも指数から見る限りでは、あまり盛り上がりのある1日ではありませんでした。個別物色は、「元に戻ったの?」の風景。商社、鉄鋼、非鉄などが賑わった一方で、不動産、保険、電力・ガスなどの金利敏感系は軟調。もっとも消費者金融は高かったですけど、ここは「ワケ分からん」セクターですから…(^^;。一方、ファクター的には、フロー系バリューが好調でアーニングス系も良し。一方でリバーサルは駄目駄目状態と、ここ何ヶ月かにおいて比較的月初に出易い状況でした。
● 実は今日は5年に1回やってくる「証券外務員資格更新研修」なるものに出掛けていて、あまり相場を見ていませんでした。寄付後少しと後場後半は見ていたのですけど、あまり風景が変わっていなかったというか…(^^:。そうそう、もちろん資格更新研修は無事に「修了」。これでまた5年間は証券外務員として勤めることが出来ます。もっとも、この更新研修を落ちる方は相当のツワモノだとは思いますけど…(^^;。何はともあれ、相場を見ていない時間が長かったので、マーケットコメントはこの辺にしておきます(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前週末比3443万株増の17億7322万株、売買代金は同1657億円減の2兆4249億円と、盛り上がりに欠けたことが数字でも出ています。東証1部値上がりは894銘柄、値下がりは693銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前週末比3.11円高の18141.47円で、その後、一度下がったものの大引けでこの水準まで戻したことになります。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3740万株売り/3910万株買い)でした。
● 業務連絡。東証から 「TOPIXニューインデックスシリーズ等の構成銘柄追加について」 の発表が引け後に出ています。Core30、Large70に追加/削除銘柄はなく、Miod400で出光興産(5019)、あおぞら銀行(8304)が新規追加になっています。Mid400は398銘柄だったので、この2銘柄が追加で元の400銘柄に戻ります。そのため、今回はMid400からの削除はなしです。その下では色々と細かいのがありますが、必要な方は、上記東証HPをご参照ください。予想通り過ぎて感動がないっす…(^^;。
● もう一つは、浮動株比率の見直し。これに意外に大きな変更が1件あって、「えっ、ウソ?!?ゲゲゲ…」って感じ。何でも種明かしするのは良くない(^^;と考えるので、ここに直接的には銘柄名を書かないでおきます。東証1部超上位銘柄だし、かなり大きなウェイト変化なのでちょっと意外でした。TOPIX月末調整で実施されるのでまだ1ヶ月弱先の話になりますけど、ちょうど月初でリバランスを控えている方々は、ちょっとだけ頭に入れておいて下さい。