2007年04月30日(月) .... 祝日(昭和の日の振替休日)のため休場
● 祝日(昭和の日の振替休日)のため休場。
2007年04月27日(金) .... 決算絡みで個別銘柄の上下、久しぶりに売買代金3兆円台
TOPIX : 1701.00 (-2.41, -0.14%) | 日経平均 : 17400.41 (-28.76, -0.17%) | 円ドル : 119.65 |
● 米国株高を素直に反映するかと思えば、朝は逆にスコンとマイナス。鉱工業生産指数やら消費者物価指数がややネガティブな感じでしたが、それよりも、外国人売りが寄付きで出ていたから、という方が正解だったのかもしれません。一巡後はあっという間にプラス転換し、「そうそう、これで正しいねん」と思いきや、前引けに掛けてズルズルと下落して見事な「逆バンジー」状態(^^;。ところが昼休みの立会外バスケット取引が買い越しとの観測が広がると、後場寄付き直後にスルスルと戻し。ところが、そこで出くわしたのが日経平均先物での500枚単位の売り爆弾(^^;。これで頭を押さえ付けられる格好になってしまい、その後はジリ貧。そして今日の最終章は週末控えの買い戻し(^^;。結局、前日終値よりチョビ安で大引け。振り回される1日でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には決算絡みで上下した銘柄は結構あったのですが、今日は他に書くことが多いので(^^;、詳細は他のメディアなどの相場解説をご参照頂くことにしましょう(^^;。そして、市場筋の間で注目を集めたのが日興コーディアル(8603)。今朝午前8時にシティによる日興CGのTOBに関しては成立が発表されました。今日の大引後発表かと考えていたのですが、米国時間との絡みもあったのでしょうね。寄付きこそTOB価格の1700円だったものの、その後、強烈な買いが入りアレヨアレヨの1780円(9時11分)。「何や?どうした?」と市場がざわめく急上昇ぶりでした。ここが今日の高値だったものの、その後も1700円を上回る水準で推移し、引けは1738円(前日比47円高、+2.78%)、VWAPは1742.4901円でした。日興CG(8603)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 「なぜTOB価格の上まで買われたのか?」については、色々な思惑が中心となっていた印象。もちろん、「シティ傘下入りで経営が…」は、聞こえはきれいだし賢く聞こえるでしょう(だから多くの相場解説ではそう書くと思うけど)、どちらかと言えば、この説明は二次的な理由だったと解釈しています。具体的にどういった思惑があるかについては、あまりダラダラとここで書くと、妙にエキサイトする方々が出てきそうな感じがするので、現時点では書かないでおきます。でも、普通に考えると、多分、8割方の方々が考え付くことです。もう一つは、ベンチマーク運用をしている機関投資家からの、ちょっと"情けない"買い需要もあったと考えられます。これも多くは書きませんが…(^^;。
● ここでは指数ヲタク系の話に行きます(^^;。もう一度、事実関係をおさらいしておくと、今回のTOBで買い集めた分(56.15%)と、前々からシティが保有していた4.9%を合わせて61.08%がシティの保有比率(異動日は5月9日予定)。色々なファンド筋が保有したままでこの数字だったのか、それとも彼らがTOBに応募してこの数字になったのかは明らかになっていないものの、各種報道では、「応募していない状態」の様子。この辺は追々明らかになってくると思います。もしファンド筋のいくつかが保有したままだったとすると、日興CG株は「少数特定者持株数」の75%規定に引っ掛かって上場廃止になる可能性が考えられ、それについて、市場ではざわめきがあるようです。しかし、これは発生したとしても相当先の話です。その点について、ちょっとご説明。
● 東証の上場廃止基準は有価証券報告書を判断基準としています。そのため、今回の場合、上場廃止を判断するための有報は、2007年3月末のものではなく、来年2008年3月末の有報になるのです。この有報で「少数特定者持株数」が75%超となっていたとしても、実際の上場廃止まではそこから猶予期間が1年間あるので、ほぼ丸々2年間は上場維持となります。90%超の猶予期間なしの上場廃止基準に引っ掛かったとしても、現時点からは約1年も先の話と、どちらにしても相当な時間が掛かる話なんです。ただ、ここで注意すべき点は、今後、株式交換などによって日興CGがシティの完全子会社になるなどの事態があれば、「少数特定者持株数」の基準ではなく、他の理由で上場廃止(猶予期間なく周知期間だけ)になる可能性はあります。この東証の上場廃止基準は こちら をご参照下さい。
● 一方、運用担当者にとって、より重要なのはFFW(浮動株比率)の見直し。「公開買付報告書」に基づいて審査されるのでもっと素早く、本日大引け後に発表がありました。日興CGのFFWは「0.80→0.40」へと変更。実施は5月末のTOPIX修正です。事前のコンセンサスはウェイトが半分程度までは落ちる、という感じだったので、特にサプライズはありません。これでFFWを基準にして、ファンドでの必要保有量を計算することが出来るので、FM諸氏も色々な「対応」が可能になると思います(^^;。浮動株比率については こちら にてご確認を。
● もう一つ指数ヲタク向け業務連絡。MSCIから5月3日(日本時間5月4日早朝)に、定期銘柄入れ替え及びMSCI新指数算出方法の暫定構成銘柄などの発表があります(http://www.msci.com/pressreleases/archive/20070426_pr.pdf)。例年5月のMSCIリバランスは大きいし、今回はそれに加えて、先日発表された新たな指数計算方法での構成銘柄などが公表されます。連休中はともかく、連休明けまでには内容を把握しておきましょう(^^;。日興CGの扱いも気になりますしね。
● 記録。東証1部出来高は前日比2億2898万株増の22億5774万株、売買代金は同3236億円増の3兆1732億円と、3月16日に3兆3683億円を記録して以来の大商い。東証1部値上がりは936銘柄、値下がりは669銘柄と、指数とは逆に値上がり銘柄数の方がかなり多い状態。また、今朝のSQを計算すると、前日比61.83円安の17367.34円でした。さらに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの量の売り越し(5550万株売り/3670万株買い)。これで9日連続の売り越しで、市場筋によると、今日も欧州系証券の売り越しが多かったとのこと。月が替わって変化が出てくるかどうかに注目しておきたいところです。
● さぁ、ゴールデンウィーク。とは言うものの、私はどこにも行かずにカレンダー通りの予定です。とはいうものの、前半は天気が良さそうなので、混み合うところを避けつつも、あちこちに走りに行こうとは思っていますけど…。今日は長文スミマセン。皆様も良い週末を!
2007年04月26日(木) .... 反発、先物買いに引っ張られて後場一段高
TOPIX : 1703.41 (+16.07, +0.95%) | 日経平均 : 17429.17 (+193.01, +1.12%) | 円ドル : 118.75 |
● NY株式の上昇には驚くばかりですが(^^;、それを素直に受けて良いのかどうか迷う雰囲気が強かった1日。「NY株大幅高の翌日はあかん」という根拠無き経験則に基づけば、今日なんて典型的な「寄り天」日のハズ。ただ、これは参加者の90%が意識していたでしょうから、逆にその通りになるのかどうかは不透明(^^;。かえって動きづらい雰囲気になってしまいました。シカゴ日経平均先物の終値(17495円)に届いたのは後場だったし、今朝のSQ値を計算すると前日比141.63円高の17377.79円。これだけを見ても、寄付きでの慎重な雰囲気が分かるし、ざっくり100円ほど慎重さで伸び悩んだイメージでした。我を忘れて「NY高い!買いだぁ!」と言えた頃が懐かしいというか…(^^;。
● 高いものの上値が重たかったのを打ち破ったのは、後場寄付き後に先物主導でスルスルと上昇したから。300枚単位の買いが集中攻撃的に入り、アレヨアレヨの上昇。最近、似たパターンは良く見掛けるのですが、大引け後に公開された日経平均先物の手口を見ると、やはりCS君、UBS君、カリヨン君、そして野村君の買いが多かったです。売り手はMS君、ドイチェ君、大和SMBC君ってところ。いずれも上位20位に入らない売り買いが多くて正確には把握できないものの、何となく傾向は把握できるかと…。TOPIX先物でもCS君が買い越しトップ。ただ、この断続的な先物買いが一巡した後は、指数ベースでは方向感の乏しい展開でした。日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、決算に反応する銘柄がプラスでもマイナスでもあちこちに出現。相場にとって心理的に大きかったのは、JFEの決算発表を受けて同株が一段高となり、他の鉄鋼株などにきれいに波及したことでしょうか。新日鉄などは、JFE決算発表前から動いていたのですが、前場と後場の値動きは全く違っていて、JFEの決算が出てきた13時30分からスッと加速度が増したのが分かります。新日鉄(5401)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● もっとも、いつまでも相変わらずの鉄鋼、非鉄、重工、不動産で食っていくのもナニですが、行ける間は行かなきゃしゃぁない、って開き直りを感じてしまいました(^^;。一方で、銀行は相変わらずナヨナヨで、消費者金融はドカ~ン。消費者金融って、悪い決算が出ることなんて周知徹底されていたと思うのですが、それでもこの売られ方。「そんなにサプライズだったかなぁ?」が正直な感想でした。まぁ、出尽くし感が全く感じられないのはその通りですけど…。
● ややヲタク話題へ変更。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続の売り越し(3680万株売り/3220万株買い)。市場筋によると、今日は金額では大幅売り越しだったとのことで、相変わらず欧州系証券の売り越し傾向が続き、銀行株などへの売りがかなりあった様子(だから株数の印象以上に金額での売り越しが膨らんだ)。この「欧州」からの売りについて、メディアでもちょくちょく報道されるようになり、市場筋の間でも色々な観測話が飛び交っています。一番ポピュラーなのは、どこかの欧州年金が本気で日本株を外しに掛かっている、というもの。連続して毎日かなりの量の売りが出ていることから、日々数百億円ずつ売っているとの観測。また、「黒い目の外国人」説も根強く出ているものの、「ハイ、私が売っています!」と名乗り出る向きでもない限り(まず有り得ないけど…(^^;)、結局は分からないままになります。
● 興味深いのは、今朝、財務省から発表された 対外対内証券投資 の数字を見ると、4月15~21日(先週)の対内株式投資は報告機関ベースで「4534億円の資本流入超」。「なんや、買い越しとるやんけぇ!」となります。「8日連続」でも分かるように、この売りは先週(正確には17日)からスタートしているので、財務省の数字に含まれているハズ。対内株式投資は、その前もずっと基本的に買い越しばかりで、3月25日の週に312億円の買い越しだった以外は、ずっと1週間あたり3000~4000億円も買い越しになっています。一方、東証発表の 投資部門別売買状況 でも、4月16~20日の集計で外国人投資家は5157億円余りの大量買い越し。数字そのものは上記と多少の差はある(集計日も基準も違うので)ものの、傾向として外国人投資家が日本株を買い続けている点は同じ。
● ならば、この「非公式」外資系証券寄付前売買動向が信用できない数字か、って疑問が出てくるでしょうけど、個人的に、これまでの実績などを考えると、この非公式の数字はそれなりに信頼感のある数字と重宝しています。もともと場立ち仲間の間で始まった集計だし、朝の早い時間帯なのでリーブオーダーが中心となり、リアルタイムに入ってくる注文は集計されない点には留意する必要があります。この数字だけを頼りにしていたら踏み違えることがあるかもしれませんが、そのために上記のような「公式」の財務省や東証からのデータがあるんです。「非公式」の数字だったとしても、その数字を妄信するのではなくて、想像力を逞しく膨らませるのに役立つし、使い方次第でとても有効な指標だと考えています。でも、この差異がどこから来ているのかは「???」。何が起こっているのだろう???
● 記録。東証1部出来高は前日比2億1540万株増の20億2876万株、売買代金は同3947億円増の2兆8497億円と、4月19日以来の20億株台乗せ。後場に鉄鋼株などが賑わったおかげでしょうネ。東証1部値上がりは1295銘柄、値下がりは341銘柄でした。
2007年04月25日(水) .... 手控えムードのなか軟調、4月2日以来の安値水準…
TOPIX : 1687.34 (-18.82, -1.10%) | 日経平均 : 17236.16 (-215.61, -1.24%) | 円ドル : 118.35 |
● 米国株式は小反発したものの、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、7日連続での売り越し(4110万株売り/3180万株買い)。今日は寄付前から市場筋の間で海外投資家からのバスケット売りの存在が囁かれていたし、決算発表が本格化して地雷が気になることに加えて、GWも控えているとなると、全体には見送り気分の強い展開は避けられない状況。もっとも、今日の日経平均日中値幅を見ると、1日通しでは157.97円だったものの、後場はわずかに83.56円に留まり、全体としては手控えムードの1日だったことが分かります。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 相場全体で見れば、全面安とまでは行かなかったものの、東証33業種は農林・水産とその他金融を除いてマイナス。あちこちで決算発表などの影響で高かった銘柄もあったのですが、これまで賑わっていた鉄鋼、非鉄、重工、不動産銘柄にTOPIX以上に下落する銘柄が多く、全体の雰囲気を悪くさせていた印象。それに加えて、これまでも駄目だった銀行がやっぱり今日も駄目。KDDIは立派な決算だったのに、「出尽くし」の一言で-5.55%。コメント書く向きはそれで良いとしても、運用している方からすると「やってられんわなぁ~」になるのも無理ありません。メリルが格下げしたからだけではないのを感じる値動きでした。
● テクニカル的に見ると、TOPIXは終値で4月2日の1682.49ポイント引け以来の安値水準。ずーっと1700ポイント台で推移していたのに、結局、因縁の1750ポイント弱の上値抵抗線を抜けないまま、下値支持線割れを否定できなくなってきた格好。日経平均も同じ4月2日の17028.41円以来の安値水準。日経平均は17500円近辺を一度は上抜けたものの、今日の下落で3月始めから上昇してきた下値支持線を割り込んだ雰囲気になってしまいました。
● TOPIXと日経平均の日足(90日)を付けておきます(出典:Infoseek Money)。両指数の形の違いと共に、何となく雰囲気を感じて頂ければ幸いです。
● 5月は外国人投資家が売り越しになりやすい特異月だし、4~6月には下げ相場が多いアノマリーもあるし、今年もそのパターンに嵌まるってコトでしょうか…。多くの方々は既にこのコトは知っていると思うし、十分以上に心の準備も出来ているでしょう。それでも同じパターンに嵌まるとなると、こりゃあ重症です(-_-;)。
● 愚痴ってばかりいても仕方ないので、話題変更。本日、JASDAQ指数はプラスで終了して、一見すると「うん?変化の兆し?」とも見えてしまうところですが、一応、指摘しておかねば…。ヤフー(4689)がJASDAQと東証1部の並行上場になって以来、JASDAQ指数にヤフーが含まれるようになっています。Bloombergで計算すると、ヤフーのJASDAQ指数に締めるウェイトは、なんと16.874%。ダントツの1位です(2位は楽天の4.485%)。そしてBloombergで寄与度を計算させると、ヤフーだけでJASDAQ指数を1.34ポイント押し上げ。今日のJASDAQ指数は前日比+1.41ポイントだったので、ほとんどがヤフー効果。楽天が0.093ポイントの押し上げ寄与だったので、この2銘柄だけでJASDAQ指数の上昇は説明できることになってしまいます。まぁ、何と言いますか…(^^;。
● 最後に記録。東証1部出来高は前日比1114万株減の18億1336万株、売買代金は同93億円増(^^;の2兆4550億円。東証1部値上がりは428銘柄だった一方で、値下がりは1194銘柄。また、今朝のSQを計算すると、前日比83.89円安の17367.88円でした。なお、今朝の外資系証券寄付前売買動向は上記した通りですが、市場筋によると、相変わらず欧州系証券は売り越しだったとのこと。ずっとこの傾向が続いています。ソロソロあちこちのメディアでも話題になり始めてきたようですので、要注意。
2007年04月24日(火) .... まちまち、朝安後に戻すも全般は見送りムード
TOPIX : 1706.16 (+0.53, +0.03%) | 日経平均 : 17451.77 (-3.60, -0.02%) | 円ドル : 118.50 |
● 朝方は米国株式軟調を受けて素直に小安い展開。一時、小安いではない水準まで下落したものの(TOPIXで-0.81%、日経平均で-0.86%、150円安ほど)、昼休みの立会外バスケット取引が買い越しと伝わったこともあって、スルスルと戻して前日終値近辺。ただ、そこから上値を買うだけのネタ、エネルギー、気力はなく、結局、まちまちで終了。今日は昨日と逆に後場に戻した相場だったのですが、動いている時は動いていたものの、それ以外は基本的に横ばい。全体に決算待ちの空気は否定できず、見送りムードの強い1日でした。もっとも、「見極めたい…」と格好良く言いながら、実はGWの計画を練っているなんて向きもあったかもしれません。まぁ、それに適した相場だった面は否めなかったですが…(^^;。
● 今日もTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● ちなみに、今日も先物が先導したように見えたかもしれませんが、全体としては比較的静かな手口でした。ちなみに注目を集めるCS君は日経平均先物では差引1085枚売り越し、TOPIX先物では差引37枚買い越し(^^;でした。最大でもカリヨンが日経平均先物1622枚買い越しだったので、まぁ、静かな1日だったってことです。ちょっと飽きてきたのか、それとも嵐の前の静けさか…(^^;。
● 市場筋の間でちょっと話題になっていたのはKDDI。元々本日午後3時に決算発表予定だったのが、なぜかその前に数字が流れた様子で、ザラ場でピョコン。Bloombergニュースによると、「午後1時35分頃にPR会社が誤って決算資料を配信」とのこと。PR会社のマジカル・ポケットという会社経由で流出したとのことですが、その後、流出騒ぎの詳細は流れてきていません。結局、TDNetに決算が掲載されたのが午後2時40分だったので、午後3時予定よりも少し前倒し。このドタバタの影響があったと推察します。KDDIの日中足をご覧頂くと分かるのですが、午後1時50分頃に何本かスパイクが立っています。誰が悪いのかは知らないけど、ちょっとマズイやり方だったのは間違いないでしょう。
● KDDIの言い訳が聞きたいところですが、KDDIのHPやマジカル・ポケットのHPには何も掲載されていません。他のメディアはこの件について全く報道していないので、Bloombergのニュースでネットに残っているのは、 こちら が決算そのもののニュースで、 こちら のマーケットレポートにもチョコッと書いてあります。KDDI(9433)の日中足を"記念"として付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● あまり気分が乗らない1日だったので、この辺でマーケットコメントは終了。今日の記録。東証1部出来高は前日比7398万株減の18億2450万株、売買代金は同1252億円減の2兆4456億円。東証1部値上がりは1031銘柄だった一方で、値下がりは565銘柄。指数前日比で見るよりもマシな状態でした。今朝のSQを計算すると、前日比97.15円安の17358.22円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの量の売り越し(3790万株売り/2710万株買い)。市場筋によると、今日は金額でも売り越しだったとのことで、相変わらず欧州系証券の売り越しが多いとのことで、最近はこの傾向が続いています。
2007年04月23日(月) .... 寄り天→後場マイナス転落、NY大幅高翌日はやっぱりあかん(^^;
TOPIX : 1705.63 (-4.44, -0.26%) | 日経平均 : 17455.37 (+2.75, +0.02%) | 円ドル : 118.35 |
● 朝方こそ先週末のNY株高などを素直に好感して上昇して始まったものの、後場に入って一気にズッコケ状態。昼休み立会外バスケット取引が売り越しと伝わっていたこと、昼休み後にスコンと円高方向に振れたことなどから、警戒感が強まった感じはありました。さらに、HOYA(7741)の業績予想が「控え目」で株価がネガティブに反応したことも心理的に全体に響いた格好。いずれにしろ、根拠なき経験則の「NY株大幅高の翌日はあかん」が今日も実証された格好となってしまいました(^^;。
● 今日はTOPIXの日中足とHOYA(7741)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。相場解説記事ではHOYAをスケープゴートにするかもしれませんが、実際にTOPIX(日経平均も)は後場寄付き直後から下落しており、HOYAの決算発表(13時ちょうど)で余計に買い手控えを起こさせた可能性はあるものの、HOYAが直接的な原因ではなかったのが見て取れると思います。
● 一方、ザラ場中には、「またCSの先物売り?」との声もあったのですが、大引け後に公表された手口をみると、CS君はいたって静か(日経平均先物で904枚買い越し、TOPIX先物で579枚売り越し(^^;)。大きな売り手としては、日経平均先物でMS君が873枚売り越し、TOPIX先物でJPM君が1244枚売り越しで、今日は全体に売り買いともにかなり静かだったことが分かります。と言うことは、今日のずっこけは現物主導だった可能性が強いってこと。誰が売ったかって?それは分かりません。でも、朝方高かっただけに嫌な売られ方だったのは確かです。また、今日は新興市場が朝方から一斉にマイナスの展開。この辺も相変わらず雰囲気が盛り上がらない要因でした。
● 記録。東証1部出来高は前週末比1億0829万株増の18億9848万株、売買代金は同2972億円増の2兆5708億円。東証1部値上がりは525銘柄だった一方で、値下がりは1093銘柄に達していたので、前日比でみてもTOPIXの方が実態に即していた感じ。なお、今朝のSQを計算すると、前週末比155.68円高の17608.30円だったので、今日の寄付き近辺で買った方々は、かなり「つかまった」印象が残ったと想像します(^^;。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きソコソコの量で売り越し(4240万株売り/3670万株買い)。ただし、市場筋によると、金額は逆にかなりの買い越しだったとのこと。相変わらず欧州系証券の売り越しが目立っているとのコメントがありました。心配のネタはネタだけど、それは相場が急落するなりの激変があってから考えることにしましょう(^^;。
● 話題変更で久しぶりに日興CGの話。ご存知の通り、シティによる日興CGのTOB締め切りが今週木曜日(26日)に迫ってきました。場で買ってそれをTOBに出すのであれば、今日が最終売買日。TOB結果についてあれこれ想像するのは他の方々にお任せするとして、指数ベンチマーク運用のFM諸氏にとっては、いろいろな可能性を考えて対応する必要があります。いくつかの焦点として、まずTOBが成立するかどうかが一つ、さらにTOBが成立したとして浮動株比率がどの辺になるかがもう一つ。TOBが不成立になった場合、当然、日興CGは上場し続けるのですが、もしかしたら「もう一度TOB実施」の可能性が考えられなくもありません。その場合は、新たに考え直すことになるので、現時点ではあまりやることはありません。
● 一方、TOBが成立した場合に、どの程度の株式を集めて成立するかが焦点になります。東証のHPに掲載されている 上場廃止基準 を勘案すると、TOB後に「少数特定者持株数」が上場株式数の75%超になるか90%超になるかで扱いが変わってきます。75%超になれば、猶予期間1年間付きで上場廃止になるのですが、90%超だと猶予期間なしでの上場廃止。現状を考えると、指数連動型ファンドなどの持ち株が一桁%後半はありそうなので、90%超はなさそうで75%が一つの焦点になります。ただ、それでも上場廃止まで1年間の猶予期間があり、その間は日興CGの値動きが指数に反映されることになるので、完全に持ち株ゼロを1年間続けるのは難しいかも知れません。
● もし75%まで届かないとしても、シティがTOBで過半数の株式を集めることができてTOBが成立すれば、日興CGのFFWは現在の0.80から相当に下がることは簡単に予想出来ます。そうなると、TOPIXウェイトもそれに従って下がることになるので、保有株数も調整しておく必要があることになります。ただ、これもTOBが終わってから東証がFFWを発表するまでは確定しません。日経平均型ファンドでは上場廃止にならない限り基本的に何も変わらないので、TOBが成功すると単に流通株数が大幅に減少するだけの効果をもたらすだけで頭の痛いところです。TOBの結果公表は27日の予定。一応、色々と考えておきましょうネ。
● そうそう、いよいよ決算発表が本格的にスタートします。というワケで、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップしておきました。意図的に数日遅れのデータにしてありますが、今回のは先週金曜日(20日)の分なので、まだまだ十分以上に賞味期限内です。左側のメニューからダウンロードページにお進み下さい。普通のExcelシートです。
● 雑談。狩野選手の頑張りがボロボロの試合の一つの清涼水。しかし、JFK以外の中継ぎ投手陣が信頼感に欠け、打線は繋がらないとなると、見ていてもストレスが多い試合ばかりになってしまいます。そりゃあ、確かにあの延長12回の攻防は凄かったです。でも、もっと前に何点か取るチャンスもあったし…。まぁ、逆説的に見れば、これでも勝率5割近辺でウロウロしているのは上出来。不平不満は言っていても、「勝っても負けても虎命」の精神です(^^;。
2007年04月20日(金) .... 堅調は堅調、でも何となく気持ちが乗らない展開
TOPIX : 1710.07 (+3.14, +0.18%) | 日経平均 : 17452.62 (+80.65, +0.46%) | 円ドル : 118.75 |
● 高いことは高かったのですが、何となく気持ちが入っていかないというか、乗れない展開の1日でした。いくつか理由があったのでしょうけど、何よりも「今日何かしなくては…」という雰囲気を感じないのがネックというか、その辺の盛り上がりの欠如、方向感の欠如が心理的にも響いた感じを受けました。指数はプラスが多かったものの、東証1部の値上がりは676銘柄、値下がりは915銘柄と、かなり値下がり銘柄の方が多い状態。この辺からも、何となく盛り上がらなかった様子が垣間見えると思います。
● 今日は、相場と同じでコメントを書く気持ちが全く盛り上がってこないので、この辺で終わりにしておきます(^^;。今日の記録。東証1部出来高は前日比3億5412万株も減って17億9019万株、売買代金は同6903億円減の2兆2736億円。今朝のSQ値を計算すると、前日比107.72円高の17479.69円でした。
● ところで、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(4700万株売り/3210万株買い)で、売り越し幅もかなりの量をキープ。市場筋によると、引き続き欧州系証券経由の売りが多いとのこと。欧州系となると、どうしても「油」を連想してしまうので、気になるところではあります。もっとも、単なるファンドの解約などに伴うものの可能性もありますけど、いずれにしろ、今週はこの手の売りがずっと継続して出ており、来週発表の東証投資部門別の数字を見てみたいものです。
● 業務連絡。今日は20日なので、恒例のTOPIX月末修正分が一斉に所報掲載されています。例によって東証HPでは、「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」 として掲載されています。かなり件数があるのですが、「No Pain, No Gain!」の精神で読み解いて下さい(^^;。今月は調整係数の変更があるので、月末のコーポレートアクションは既にかなりの数になっていたのですが、今日もドカッと追加になって、全部で300件を超える数になっています。ウェイト変化がソコソコある(±1bps程度超)のも10件を超えているし、全体のウェイト変化を単純に合計してもかなり増加になっています。つまり、ファンディングで売る必要があると考えられるので、その辺もご注意を。4月27日から指数反映なので、基準は26日終値です。為念。
● 雑談。今日、全く気持ちとして盛り上がらなかったのは、昨晩のあの阪神タイガースずっこけ大逆転負けが心理的に響いているのか、それともバリュー/リバーサルがボロボロになったショックか…(^^;。ちなみに、阪神タイガースは今日から甲子園で対読売3連戦です。良い口直しになることを祈りつつ…だけど、まだノーヒットやんけ!ホンマ頼むでぇ…。
● 何はともあれ、皆様も良い週末を!
2007年04月19日(木) .... 大幅安、買い手控えのなか悪材料重なる
TOPIX : 1706.93 (-23.78, -1.37%) | 日経平均 : 17371.97 (-295.36, -1.67%) | 円ドル : 117.80 |
● 順番に行きましょう。朝方の雰囲気を重たくしていたのが、例の「非公式」外資系証券寄付前売買動向が連日での大幅売り越し(4830万株売り/3330万株買い)となっていたこと。その他にも市場筋から伝わってくる情報には、何となく明るいものが乏しく、初っ端からスコンと下落してスタート。今朝のSQ値を計算すると前日比144.55円安の17522.78円だったので、寄付きから結構な売りが出ていた様子が分かるります。もっとも、寄付き段階の売りが一巡してからは、基本的にはもみあい。ただ、前引けに掛けてやや円高方向に振れた事もあって、ジリ貧のまま昼休みに突入。
● 昼休み中に円が117円台に入り、香港ハンセン指数が2%超の下落、追って上海株式市場も大幅安となったことを受けて、こちらも先物主導で売られて一段安。後場に入って最初の30分間ほどの下げは、かなり凄みがありました。後場SQ値を計算すると、前引けに対して98.29円も安くて、これほどまでのギャップが発生するのは珍しい現象。アレヨアレヨという間に日経平均で450円安付近まで下げが拡大。TOPIXも日経平均もザラ場安値を付けたのは13時05分で、日中安値はTOPIXが37.28ポイント安(-2.15%)、日経平均が447.60円安(-2.53%)。この時間帯はかなり悲壮感があったというか、ちょっとあっけに取られるような感じもありました。ただ、その後は先物市場のショートカバーに引っ張られる格好で右肩上がりの戻し。でも、ダメージが大き過ぎた格好で大引け。日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 何で中国株が軟調だったか…ですが、「相場解説」としては、中国のGDP発表時間が夕方に変更になったことで、「何かあるんとちゃうか?」→「金融引き締め」との連想が起きたとのこと。実際に日本時間夕方に発表されたGDP成長率は、前年同期比11.1%増。しかも都市部の固定資産投資が同25.3%増と。バブってますなぁ~(^^;。ある意味では羨ましい気分ですが、マーケットとしては今の地合いもあって、上記のような連想になった模様。これを書いている時点では、まだ中国から金融引き締めなどは一切出てきていません。でも、今回出てこなかったとしたら、この先しばらくは折に触れて意識される不透明感の一つになるかもしれません。それはそれで厄介な気もしますけど…。
● テクニカル的に見れば、何となく止まりそうな水準で一呼吸置いたことや、日足も比較的下ヒゲの長い格好に。リスムとしては下向きながら、現時点では市場関係者の大半が先安観を持っているだろうし、「まだ買い場ではない」との見方との見方が大半との空気の中で、本当に皆が予想するように素直に調整するのかどうか…。明日は週末だし、ちょっとした「勝負デー」になるかもしれません。
● 全面安だった東証33業種でプラスだったのは「その他金融」だけ。消費者金融は時々やけくそのように反対方向に動くのですが(^^;、今日もそんな感じ。少し脱線しますが、前々から消費者金融銘柄にはβ値がマイナスの銘柄がちょくちょくあるのは気付いていました。改めて眺めてみると、ホンマにその通り。それなりにサイズのある銘柄でβ値がマイナスなのを10銘柄抜き出してみると、日興CG、味の素、アコム、プロミス、アイフル、東洋水産、オリエントコーポ、SFCG、三洋信販、ジャックスってところ。日興CGは特殊要因だから仕方が無いとして、それ以外はその他金融ばっかりです(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比2億5822万株増の21億4431万株、売買代金は同2922億円増の2兆9639億円。手元の数字だと、出来高は4月4日に23億1361万株あって以来の水準、売買代金は4月13日(ミニSQ)の3兆0079億円、SQ以外だと同じく4月4日の3兆0166億円以来の水準でした。また、東証1部値上がりはたったの206銘柄、値下がりは1470銘柄。今日はCore30が7bps勝ち、Large70が13bps負け、Mid400が7bps負け、Smallが24bps勝ち。新興市場も全体にTOPIXや日経平均よりはマシな展開で、ヘラクレス指数はプラスで終わっています。まぁ、これまでがひど過ぎたと言われればその通りです(^^;。
● 最後に、大引け後に公開された日経平均先物の手口では、今日もCS君が暴れていた様子。買い手口未公開ながら7097枚の売り。最大で3000枚程度買っていた可能性は考えられるものの、それでも凄いものです。次いでUBS君が3598枚売り越し、カリヨン君が2504枚売り越し。買い手は目だったのはMS君が2218枚だったので(Kabu.comは売り手口未公開で3201枚買いだったけど、これはほぼ同数の売りがあると勝手に推測)、幅広くCS君、UBS君、カリヨン君の売りを皆で引き受けた格好でしょうか。TOPIX先物では、CS君が5779枚売り越しと圧倒的。買い手口未公開でカリヨン君が2136枚売り。買いは野村君が3228枚買い越しでした。
2007年04月18日(水) .... 反発、見えない相場の方向性…
TOPIX : 1730.71 (+14.60, +0.85%) | 日経平均 : 17667.33 (+139.88, +0.80%) | 円ドル : 118.80 |
● 何となく盛り上がりに欠けた印象を受けたのは、朝方の1時間ほどで居所を決めてしまえばあとは小動き、というパターンに嵌まってしまったからでしょうか。どうも違和感が拭えない日々が続いているものの、かといって何か行動を起こすべきほどの違和感でもなく、マーケット全体にエネルギー度合いが落ちてしまっているような印象。まぁ、決算発表(というよりも業績予想発表)を控えているだけに、ある程度は仕方ないのかもしれませんけど…。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日も新興市場は軒並みマイナスで、東証マザーズ指数はまた算出来安値更新で、ジャスダック指数やヘラクレス指数は年初来安値更新。それぞれの市場でGCAやら楽天など、時価総額が大きな銘柄の影響があったのは否定できないものの、それ以上に相場の不透明感からくる手控えが響いている感じを受けます。
● ただ、ちょっと不思議なのは、マザーズやジャスダック指数などは下げが厳しいものの、同じように中小型株の指数であるTOPIX Smallは、それほどの崩落状態ではないのです。というか、ほとんどTOPIX並のパフォーマンスで、Core30よりはマシにも見えます。この辺の背景は、もう少し考えてから書こうと考えていますが、興味深い現象だと感じています。ちなみに、今日はCore30が23bps負け、Large70が6bps負けだった一方で、Mid400が31bps勝ち、Smallが15bps勝ちでした。
● 関連して、最近、日本株が海外市場に対して出遅れているとの論調を目にすることが多くなってきたのですが、この手のお話は、当然のことながら「どこを基点にするか」で印象がかなり変わってしまいます(^^;。良くあるのが今年2月末の世界同時株安直前(2月26日終値)の水準と対比するもので、そうやって見れば、確かにTOPIXも日経平均も出遅れているように見えます。しかし、昨年末を基準にすると出遅れ感は急速に薄らぐし、やや恣意的ながら瞬間風速安値を付けた昨年11月27日の終値を基準にすると、出遅れどころか調整不足にも思えてしまうのです。Bloomberg からデータを落としてきて計算したのが下記です。
2月26日基準 | 昨年末基準 | 11月27日基準 | |
TOPIX | 95.25 | 102.95 | 111.44 |
日経平均 | 96.99 | 102.56 | 111.22 |
NYダウ | 101.11 | 102.49 | 105.37 |
S&P500 | 101.53 | 103.75 | 106.48 |
NASDAQ | 100.50 | 104.21 | 104.61 |
DJ STOXX50(欧州) | 100.97 | 104.63 | 107.56 |
香港ハンセン | 101.46 | 104.22 | 108.35 |
中国上海株式 | 118.49 | 134.66 | 175.97 |
豪 S&P/ASX200 | 103.19 | 110.00 | 114.39 |
Data source: Bloomberg Professional |
● まぁ、自分でやっていてアレですが(^^;、この手の話は、やる気になれば、かなり都合が良いように加工出来てしまう、ってことです(^^;。上記も含めて、ミスリードされないように!
● 記録。東証1部出来高は前日比6581万株減の18億8609万株、売買代金は同1908億円減の2兆6717億円。東証1部値上がりは1228銘柄、値下がりは377銘柄。今朝のSQを計算すると、前日比40.45円高の17567.90円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ソコソコの売り越し(5640万株売り/4080万株買い)。市場筋によると、昨日に続いて某1社がかなりの売り越しだったとのこと。
● おっと、初回に6点!おっと、金本選手3ラン!気になる方もならない方も、http://www.hanshintigers.jp/game/score/index.html へどうぞ!
2007年04月17日(火) .... NY株高受けて寄り天、その後は右肩下がりでマイナス転落
TOPIX : 1716.11 (-9.49, -0.55%) | 日経平均 : 17527.45 (-100.85, -0.57%) | 円ドル : 119.35 |
● 「オーバーナイトでNYが大幅高した日はあかん」というのは、市場参加者の多くが意識していた考え方でしょうが、前場後半から後場に掛けてのずっこけ状態は、その警戒感をも上回る失望感を与えてしまった様子。今朝のSQを計算すると、前日比114.69円高の17772.99円。ザラ場の日経平均はもう少し上があったのですが、ここを出発点とすると、ザラ場安値は前日比176.18円安。つまり、SQ値からすると290.87円も安いところまで売られたのです。終値の前日比100円安を見れば大したことはないのですが、ザラ場でマーケットを見ていたらもっと地合いが悪いように感じたのは、朝の高値があったからでしょうか。
● 今日も日経平均先物で大口爆弾が飛び交ったのは事実ですが、それだけではこんなずっこけ方はしません。その土壌があったからこうなったので、そこを間違わないようにしないと…。まぁ、昨日の上昇が「ウソ」だったと考えると、それほどのショックではないのですけどネ(^^;。なんせ、昨日だけでTOPIXは20.10ポイント高、日経平均は264.35円高だったのですから…。ただ、このズッコケは心理的には悩ましいものだったのは事実です。
● 今日も日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、大引け後に公開された先物の手口によると、今日もいつもの面子が活躍(^^;。日経平均先物では、CS君が買い手口未公開で4176枚売り、他にUBS君とドイチェ君が2300枚強程度ずつの売り越し、LB君が買い手口未公開で2500枚弱の売り手口。買い手はGS君が売り手口未公開で3500枚弱の買い、みずほ君が同様に3000枚弱の買い、SG君は差引2730枚の買い越し。TOPIX先物では、同じくCS君が3069枚売り越し。買いはJPM君が売り手口未公開で2000枚弱買い、GS君が1542枚買い越し、ドイチェ君が1421枚買い越しでした。相変わらずの面子です。
● 話題変更。4月から5月にかけては、相場が軟調に推移するケースが多いのは周知の通り。実際、2000年からずっと毎年の動きを見ると、順調な上昇ぶりを発揮したのは2003年だけで、それ以外はほぼ確実に4月から6~7月に掛けては下落基調をたどっています。色々な理由が考えられるのでしょうけど、その辺の検証はストラテジストやマーケット・アナリスト諸氏にお任せするとして、実際にそうなっている、という事実は把握しておくべきかと…。文章で書くよりもグラフをご覧頂いた方が良く分かると思いますので、今日もグラフを貼り付けておきます(データはBloomberg Professional、グラフ加工は虎年の獅子座)。
● 4月高値(TOPIXベース、2000年以降)を100として平均値を取ると、高値から20立会日後は97.0708、40日後は93.7245、60日後は95.7730、80日後は92.8184といった具合。要するに、4月高値をクリアするのにかなり苦労している様子が分かります。グラフを参照頂けると分かりますが、2003年はきれいに上昇軌道に乗ったものの、それ以外で比較的早期に100を上回ったのは、2001年(5月7日に高値)と2002年(5月24日に高値)だけ。もっとも、この2回も5月高値以降は駄目駄目マークでした。2003年以外でまぁまぁだったのは2005年。この年は4月8日に高値をつけたあと下落し、7月28日になってようやくこの水準を回復しています。それ以外の年は、90立会日以内の復活はありませんでした。
● この辺のことは既に皆さんが認識しているでしょうから、余計に今の水準では手が出し辛くなってしまいます。決算発表を控えているという点もあるでしょうけど、これだけ過去のパターンが悪いと、「今年は違う」と言い切れる確信が持てないのです。もちろん、記録は破られるためにあるし、8割方の参加者が「あかん」と考えている時に違った動きになれば、それは壮大なサプライズになる可能性も秘めています。誰が猫の首に鈴を付けに行くかですが(^^;、自ら付けに行かないまでも、鈴が付いたと認識できたときにどう行動すべきかは、考えておいても損は無いと思います。鈴が付かないときの行動についても、考えておくべきでしょうけどネ(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億5015万株増の19億5190万株、売買代金は同2870億円増の2兆8625億円。東証1部値上がりは381銘柄、値下がりは1249銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(5940万株売り/5040万株買い)。市場筋によると、某1社がかなりの売り越しで、それ以外は買い越しだったとのこと。売り買いともに5000万株台と、ちょっとフローが増えてきている感じでした。
2007年04月16日(月) .... 日経平均大幅高、TOPIX堅調、新興市場は軒並みマイナス
TOPIX : 1725.60 (+20.10, +1.18%) | 日経平均 : 17628.30 (+264.35, +1.52%) | 円ドル : 119.45 |
● 前週末の米国株式市場上昇やシカゴ日経平均先物高(大証比145円高)を受けて、朝から国際優良株、特にテクノロジー関係に買いが先行。日経平均はあっという間に300円高になり、その勢いには意外感もありました。その一方で、TOPIXは銀行株が今一つだったこともあって、堅調ながらも日経平均には追い付けない状態。さらに、新興市場は軒並みマイナスでの推移となり、東証マザーズ指数は算出以来の安値を更新(2003年9月から算出)。日経平均の高さと新興市場のマイナスという、奇妙なねじれ現象の1日でした。
● 今日も先週の金曜日と同様に先物市場にかなり影響を受けた相場展開。今日は大口買いが断続的に入ったことで日経平均先物が走り、裁定買いを誘発することで、日経平均が高い展開でした。ところが、これらの大口買いが相次いでいたのは前場最初の1時間ほど。ティックデータで見ると、最後にドカンと来たのが9時44分で、それ以降は、ザラ場でのワンショット500枚単位の大型買い爆弾は見受けられませんでした(大引け間際に売り爆弾はあった)。日中足(下図参照)をご覧頂くと分かるのですが、先物が大商いでヒューンと上昇したのは午前10時まで。それ以降は、基本的には100円程度の値幅でもみあいでした。なお、今日の日経平均がザラ場高値をつけたのは午前10時01分。日中値幅は189.69円あったのですが、これは前場の値幅。後場は89.79円しかありませんでした。ちなみに後場も高値をつけたのは14時01分。まぁ、偶然でしょうけどね。
● 今日は日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 大引け後に公表された日経平均先物の手口では、何と言ってもCS君が大量買い越し(売り手口開示未満ながら4361枚も買い)、次いでUBS君、カリヨン君などが2000枚超の買い越し。一方で、買い手口が開示未満ながら、ドイチェ君、GS君が3000枚クラスの売り手口でした。TOPIX先物でもCS君は大暴れで、売り手口が開示未満なものの差引で軽く4000枚超の買い越し(買いは4961枚)。圧倒的でした。売りはMS君が2000枚チョイってところ。本当にカタカナ証券会社ばかりでした(^^;。
● さて、一歩下がって日足のチャートを眺めてみると、日経平均は3月高値を上回っているのに対して、TOPIXは3月高値がかなり強固な上値抵抗線になりつつあります。一目均衡表でも雲が交差するところで日経平均は上抜けたものの、TOPIXは抜けない状態。この手のテクニカル的な不一致があることで、市場全体に今一つ乗り切れないというか、自信が持てない状況を作り出しているように思えます。下に日経平均とTOPIXの日足チャートを付けておきます(出典:Infoseek Money)。両指数の違いをご覧頂ければと…。
● また、日経平均が走ることでNT倍率も上昇しており、今日は終値ベースで10.216まで上昇。昨年12月27日に付けた10.271が視野に入ってきそうな勢いです。ただ、この10.26-27近辺は昨年ダブルトップを付けている水準なので、この辺を抜けてくることが出来るかどうかも注目点になってきます。ご参考までに、この1年チョイのNT倍率(終値ベース)のグラフ(データはBloomberg Professional。虎年の獅子座がグラフ作成)を付けておきます。
● 記録。東証1部出来高は前週末比2億3296万株減の18億0175万株、売買代金は同4325億円減の2兆5755億円でした。先週金曜日がミニSQだったことを割り引いても、やや盛り上がりに欠ける展開。東証1部値上がりは1169銘柄、値下がりは441銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比159.87円高の17523.82円で、今日の相場は前日比では高かったものの、SQ値からのフォロースルーは100円程度に留まったことになります。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりに小幅買い越し(2340万株売り/2660万株買い)でした。市場筋によると、株数ベースでは大したことがなかったものの、金額ベースではかなり多かったとのこと。
2007年04月13日(金) .... SQ堅調後にジリ貧、買い手欠乏症が深刻化
TOPIX : 1705.50 (-20.68, -1.20%) | 日経平均 : 17363.95 (-176.47, -1.01%) | 円ドル : 118.70 |
● 13日の金曜日でミニSQ。例によって実況中継風に行くと、午前8時半時点でExcel上の日経平均速算値は前日比+320円程度。8時40分頃には同630円高程度まで行ったものの、その後はジリジリと下がって8時59分で約200円高。最後の最後では約180円高程度で時計は9時。その後、お約束の寄付ギリギリの売りバスケットが出たものの、それほど大きなのが出なかったため買い越しのままとなり、結局、SQ値は前日比118.30円高の17658.72円でした。
● 市場筋推計によると、日経平均型で一銘柄あたり約36,000株程度の買い越しとのこと。さらに、板を見ていると前日終値近辺での指値も多く、SQ慣れした向きの「寄付限指値」がかなり入っていたようです。ただ、逆説的に言えば、それだけドタバタ売り買いが少なかったとも言え、全体としてもSQは平穏というか、あまり焦点になるほどの商いがなかった印象。市場筋推計では、SQ絡みの出来高は5500万株程度、売買代金で1100億円程度。9時15分時点での東証1部出来高は2億8607万株、売買代金は4464億円だったので、この点からも少なめだったのが分かります。今回はオプションSQの割に、事前に"相場解説"記事に引用されることが多かったので、もう少し商いがあるかとも考えていたのですが、要はSQは軟調相場のスケープゴートにされていただけってだったんですネ(^^;。
● また、東証1部の売買代金分布も結構興味深く、前場が43.93%、後場が56.07%。普段は前場47%、後場53%程度で、SQ時は前場の方にこれが逆転するぐらいのことが多いのです。ただ、今日はSQだったにも関わらず意外に後場が多かったのです。この点からも、SQの出来高がそれほど多くなかったこと、さらに本当の意味での相場下落の方が、出来高に与える影響が大きかったことを物語っています。
● SQ後の相場。今日は、TOPIXで寄付き後(9時08分)に前日比7.97ポイント高(+0.46%)まであった後、後場終盤(14時37分)に同24.20ポイント安(-1.40%)まであり、日経平均でも高値は9時08分の前日比122.47円高(+0.70%)、安値は14時40分の同213.05円安(-1.21%)でした。朝方、SQ買い越しで高かった分だけ、後場の下げが大きく感じる地合いとなってしまいました。今日は日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 「じゃあ、なぜ下がったの?」ですが、"相場解説"では、こんな時はきまって「先物の仕掛け的な売り…」と書かれることになります。ただ、日経平均先物6月限のディック・データを見ると、300枚以上の取引が記録されたティックは、寄り引けの取引を除くと、ザラ場で17回記録されていました。内訳は前場6回、後場11回。さらに、ビッドと現値が同じであれば「売り」だった可能性が高いと考えると、その回数は前場4回、後場7回。全部で立会時間は280分間あるので、これが多かったか少なかったかは、多少は見方が分かれるところ。ただ、個人的には、もっとエグイ大型爆弾が雨あられのように降り注いだ日を見ているだけに、今日がそうだったかと聞かれれば、ちょっと違う感じも残りました。
● それと、今日に限らず言えることは、たとえ「仕掛け」があったとしても、実際に「仕掛かる」には、それなりの地合いというか環境というか、雰囲気が必要です。売りで仕掛けるならば、自分が売った水準よりも、下値を叩いて売ってくる向きがたくさんいなければ儲かりません。至極当たり前のことなんですが、本当に「仕掛け」があったとしたら、それは倒れそうになっていたり、吹っ飛びそうになっている相場の背中を押してあげる役割をするわけで、本当の原因ではないと考えています。もし本当に「仕掛け"的"」な動きが本質だと考えてしまうと、色々と後で間違いそうな気がします。「仕掛け」と書いている"相場解説"を読んで、「そうか…。先物はそんな悪い奴等がやっているのか」と思われるのもシャクだったので、感情的になりました(^^;。ちょっとヲタクの世界ですけどネ(^^;。ちなみに、大引後に発表された手口によると、CS君とカリヨン君が結構な売り手でした。
● もう一度、話を戻して、「なんで?」という点について。逃げのコメントみたいで情けないのですが、結局のところは複合要因としか言いようがありません。G7はドイツ財務相が「家族旅行」を理由に欠席するそうですから、いまさら大きなネタにはならないでしょう。何よりも大きいのは、市場全体に「日本株を買うには今がベストな時期だとは思えない」という認識が広がってしまっていること。今日も日経がソニーの「業績大幅改善」記事を書いたことで、ソニーが一本立ちしたものの、相場全体の地合いが良ければ、もっと連想買いが広がってもおかしくなかったのです。皮肉なことに、連想買いが広がらずにソニーだけの局地的な現象に留まったことで、逆に「買い手が乏しい」との見方に繋がってしまい、余計に「どよぉ~ん」とした雰囲気のスパイラル。加えて、トヨタの下げなんかを見ていると、かなりひどい圧迫感があったし…。トヨタを持っているのが誰かを考えると、余計に気持ちも落ち込んでしまいます。
● 暗い話ばかりしても仕方ないので(^^;、今日の記録。東証1部出来高は前日比1億5231万株増の20億3471万株、売買代金は同5478億円増の3兆0080億円。ただ、SQだったことを考えると少し寂しい状況でした。東証1部値上がりは204銘柄、値下がりは1439銘柄と結構ひどい状態。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(3990万株売り/3910万株買い)でした。
● 雑談。膠着した試合かと思えば、急に7回から試合が動き出して抜け出せなくなり、更新が遅くなりました(^^;。9回裏、2-アウト3塁で2点差、バッター金本で大雨中断中です。では、皆様も良い週末を!
2007年04月12日(木) .... 反落、特に売り材料は無かったけど…
TOPIX : 1726.18 (-12.83, -0.74%) | 日経平均 : 17540.42 (-129.65, -0.73%) | 円ドル : 119.40 |
● 昨日はそれなりに売り材料になりそうな雰囲気があった割には平静で、今日は特に売り材料が無かった割にかなりの軟調。TOPIXで前日比21.97ポイント安(-1.26%)、日経平均で同214.89円安(-1.22%)までありました。後場にジリジリと戻したものの、プラスにはなる雰囲気はなく、「SQ週の魔の水曜日」が1日ずれた格好になりました。先物にある程度の売り圧力はあったのは事実ですが、先物が先導したというよりも、先物に売り圧力が掛かっていたのを止められなかった、って印象でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 明日のミニSQや週末のG7がが気になると言えば"説明"としての聞こえは良いのですが、それ以上に、買い意欲をそそる材料が少ない一方で、買わない(売るではないにしても)理由・不透明要因はあちこちに散見される状態。今日の売買代金分布を見ても、前場が51.94%、後場が48.06%で、後場の戻し局面は買いが入ったというよりも、売り圧力が薄らいだためとの風景が見えてきます。まぁ、何かがきっかけで動き出すのを待つか、時間が経過して不透明要因が一つずつ解消するのを待つしかないのかも知れません。
● 個別物色は、「鉄」まみれ状態(^^;。鉄鋼もそうだし非鉄もそう。三菱重工は最後、利食い売りに押された格好でマイナス引けだったものの、川重や石川島はそれなりのプラスで終了。この辺は、ちょっと前に戻ってきた感のある風景。手詰まり感から物色が広がらないとの見方が出来る一方で、ここにエネルギーを集中できることは悪くない面もあり、とりあえずお付き合いするしかないかな、って感もありました。もっとも、昨年夏場のように資源系銘柄が一斉にズッコケることが無いように祈っています(^^;。一方で、昨日は強く見えたテクノロジーなどは、あっさりと反落。自動車も含めて、どうも流れがうまく行っていないというか…。先日のQSSサーベイでも、妙に電機株に注目している傾向が出ていたし、FM諸氏とお話ししていても、最近はテクノロジーを薦める証券営業マンやアナリストが増加しているとのこと。長いものに巻かれるにしろ、天邪鬼になるにしろ、どちらの方向にしろ、タイミングと程度がとても難しいところです。
● 記録。東証1部出来高は前日比6766万株増の18億8240万株、売買代金は逆に同584億円減の2兆4602億円で、引き続きやや盛り上がりに欠ける展開。東証1部値上がりは481銘柄、値下がりは1091銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比68.41円安の17601.66円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(4040万株売り/3810万株買い)でした。
● 明日は4月限オプション単独のミニSQ。例によって事前予想はしませんが、適度にカウンターが入るだろうから、大荒れになることはないと考えています。それ以上に、来週あたりから今期業績予想が相次いで出てくるでしょうけど、その内容も注目ながら、一番、注目しておきたいのはマーケットの反応。大した答えが期待できないなかで、やっぱり嫌気するのか、それとも織り込み済みで上に向かえるのか、ホンの微小なシグナルでも見落とさないように注意しておきたいです。
● 全般にちょっとネタ切れです(^^;。今日は対中日3戦目。素早く帰って観戦する予定です!しかし、昨晩の試合は見ていても疲れた…(^^;。
2007年04月11日(水) .... ほぼフラット、方向感に欠ける展開続く
TOPIX : 1739.01 (+3.32, +0.19%) | 日経平均 : 17670.07 (+5.38, +0.03%) | 円ドル : 119.20 |
● 今日も方向感に欠ける1日でした。「SQ週の魔の水曜日」だったこともあって、全体には模様眺め気分の強い展開が継続。寄付きこそプラスだったものの、午前10時前には一時マイナス転落。昼休みの立会外バスケット取引が売り越しと伝わり、後場からはジリ貧度合いが強まる局面もあったのですが、結局のところ、売り切るエネルギーもなく、指数はTOPIXも日経平均もチョビ高。ただし、東証1部値上がりが639銘柄で値下がりが934銘柄だったことでも分かるように、大型株がしっかり目で中小型株は軟調。TOPIX Smallはマイナスだったし、JASDAQ指数もマイナスでした。
● ファクターで見ると、ちょうど昨日の裏返しのような格好。バリューもリバーサルも「今一つ」感が強く、大やられはしないものの、なかなか儲からない相場が続きます。日本企業の決算発表が本格化するのは4月最後の週。この辺まで、気迷い気分の強い展開になるのかも知れません。今日の日経平均の日中値幅はわずかに105.20円。前後場に分けると、前場が79.64円、後場が78.28円と、より一層、小動きだったことが分かります。はぁ~(溜息)。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別に目立ったのは鉄道株の上昇。直接的には、GSがJR東日本を「新規Buy」にした(JR西日本とJR東海は「新規中立」)ことが火付け役となり、周辺銘柄も含めて人気付いてしまった様子。実は一昨日、かのウォーレン・バフェット氏が率いているバークシャー・ハザウェイ(BRK/A)が米国鉄道第2位のバーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNI)を大量に追加購入したことがSECへの届出で明らかになり、他にも北米の鉄道会社2社を購入したと伝えられたことで、鉄道株は米国でも軒並み高でした。BNIのチャートを見る限りでは、よくバフェット氏が買うような人気低迷局面というよりも、2004年あたりからの上昇後のもみあい局面で、決して安いとは言い難い値段。バフェット氏のやることだから、「何か新しい価値を見出したのかな?」とも連想したくなるところ。もっとも、それがストレートに日本の鉄道会社に波及するかどうかは分かりません(^^;。
● そうそう、寄付き前に発表された2月機械受注は前月比‐5.2%。事前の予想がBloombergで-0.4%、ロイターで‐0.2%だったので、「がぁ~~ん」って感じ(^^;。もっとも、この経済指標は荒いのがウリみたいなもの。機械株の一角が若干弱めだったものの、マーケット全体としては、影響らしい影響は感じませんでした。極端に言えば、株式市場における機械受注の存在価値は、「ザラ場の午後2時に発表される」という点にあったので、それが午前8時50分発表になったことで、イベントとしての役目は終了。注目する向きも減って行くことでしょう(機械セクターのアナリストは別にして…(^^;)。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億7516万株減の18億1474万株、売買代金は逆に同140億円増の2兆5186億円。引き続き盛り上がりに欠ける展開でした。今朝のSQ値を計算すると、前日比44.13円高の17708.82円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりに小幅買い越し(4270万株売り/4300万株買い)でした。
● さぁ、昨日の勝ちに乗じて今日も連勝だ!今日は福原が先発みたいです…。でも、もう投げていません(-_-;)。ホンマ、頼むでぇ…。
2007年04月10日(火) .... 全般見送りのなか小幅反落、物色動向は昨日と裏返し
TOPIX : 1735.69 (-2.41, -0.14%) | 日経平均 : 17664.69 (-79.07, -0.45%) | 円ドル : 119.10 |
● 不思議なもので、昨日の大幅高にはかなり違和感を感じたものの、今日の小幅安は妙に居心地が良かったというか…(^^:。背景としては、バリュー(フロー系)がかなり効いていたし、短期のリバーサルも好調。全体に理解し易いというか、その点で違和感の少ない相場展開だったと感じています。もっとも、本当は相場そのものが中心にあるべきで、個人的な違和感云々は駄目なんですけどネ…(^^;。
● 今日の日経平均の日中値幅はわずかに93.77円。これはそのまま前場の値幅で、後場は78.26円しかありませんでした。まぁ、基本は見送られたってことで、あまり大騒ぎすることはない1日だったでしょう。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 昨日と比較すると、指数の変動幅はかなり違ったものの、今日の相場は昨日の裏返しのような状態。個別にもファクター的に見ても、その傾向がかなり出ていました。個別には、鉄鋼、非鉄が相場を引っ張る一方で、テクノロジーや自動車は反落。為替水準そのものは昨日と比較してそれほど悪化した印象はなかったものの、株価の動きはかなり円高に振れた様な姿。つまり、本当に為替のせいにするのが正しいのかどうか、考えてしまうような相場展開でした。一方で、ファクターで見ると、上記したようにバリューもリバーサルも効いていて、比較的バリュエーションに沿った値動きの1日。それもあって、比較的「リラックス」していたFM諸氏が多かった印象でした。
● ところで、ザラ場中に話題になっていたのが、「村田製作所、午後3時10分から緊急会見を開催」とのニュース。最初にロイターに後場寄付前(12時26分)に流れたものですが、この「緊急会見」が何を意味するのかが思惑を呼び、ちょっとした騒ぎになりました。「緊急」でパッと連想するのは「不祥事」でしょうけど、「村田製作所はないやろぉ~」ってのもあって、時節柄から「M&Aちゃうか?」の思惑が台頭。もちろん、業績絡みのニュースの可能性もあって、「あーでもない、こーでもない」と市場筋の間で話題になっていました。同株は後場中盤から大引けに掛けてスルスルと上昇して、この軟調相場のなかで52週高値を更新で、前日比80円高(+0.90%)の8970円で引け。
● ところが、その午後3時10分にTDNetに流れたのは「当社代表取締役の異動」と(^^;。もちろん、会社にとっては「緊急」でしょうが、市場関係者からすると「なんや、しょぉ~~もなぁっ!」ってところ(^^;。「緊急」と銘打っていなければこんな騒ぎにならなかったのでしょうけど、何が「緊急」なのか、ヘッドラインの付け方一つで印象が大きく変わってしまいます。メディアの皆さん、IR・広報の皆さん、ホンマ、くれぐれもよろしく!記録のためにも、本日の村田製作所(6981)の日中足(大証)を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 記録。東証1部出来高は前日比8340万株増の19億8990万株、売買代金は同2332億円増の2兆5046億円。「低迷」とか「低調」って言葉は正しくないと思うのですが、盛り上がりに欠ける展開だったのは確か。東証1部値上がりは543銘柄、値下がりは1054銘柄で、指数で見るよりは値下がりが多かった印象。今朝のSQ値を計算すると、前日比98.38円安の17645.38円。まぁ、あまり動かなかったです(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(2140万株売り/2040万株買い)でした。
● 業務連絡。八千代銀行(8409)の公募売出価格が63万円に決まり、これで正式に東証1部銘柄になることも決まりました。上場日予定日は4月19日、TOPIX算入は5月末になります。東証HPの こちら にて「市場第1部」と明記されていますのでご確認を。もっとも、八千代銀行が指数算入されるのはまだ相当先の話ですし、今月末はかなり多くの調整係数絡みのコーポレートアクションがあるので、そちらの対処が先です(^^;。
● 雑談。さぁ、今日から甲子園で対中日3連戦。3戦目には福原が戻ってきそうだし、よろしく頼みまっせ!とにかくもう少し打てないとJFKに負担が掛かり過ぎるので、何とか野手の皆さん、頑張ってください!特に「濱関」の二人は、速やかに殻を破ることを祈っています。ホンマ…(^^;。
2007年04月09日(月) .... 円安好感で大幅高、でも…
TOPIX : 1738.10 (+21.02, +1.22%) | 日経平均 : 17743.76 (+258.98, +1.48%) | 円ドル : 119.35 |
● 朝から円安を好感して堅調なのは予想していたものの、これほどまでの上昇になるとは意外感。もっとも、新興市場は最後までマイナス推移だったので、見ている銘柄によって随分と印象が異なった1日だったのは確か。円安だけでここまで上昇できたかどうかは多少疑問で、市場筋の間ではオイル系の買いが入っていたとの見方が根強く流れていました。本当に何があったのかは追々見えてくるにしても、「欧米休み=外国人買いが入らない」というほど単純ではなかったのかも知れません。
● ただ、正直に告白してしまうと、今日の相場はなぜか乗り切れない印象が強く残ってしまいました。背景として考えられるのは、バリューとかリバーサルとかのファクターが効いた気がしなかった点、指数がドカンと上昇した割にはTOPIXがまだ3月高値を抜けてこない点、鉄鋼株の調整ムード、そしてこの週末に阪神タイガースが読売に負け越したことで機嫌が悪かった点(^^;でしょうか。相場に対して素直になれないのは駄目とは考えているものの、どうもこのところのマーケットがしっくり来ないというか、違和感を感じたままになってしまっています。注意しなくては…(^^;。
● 日経平均が先行しているのは、この1ヶ月ほどのNT倍率を見ても分かります。NT倍率が10倍の大台を割り込んだのは3月初旬。終値ベースでは、3月9日に9.9196の直近安値を付けています。ところが、そこからは急反転して、今日終値で10.209まで上昇。直近での高値は2006年12月27日の10.271なので、もうその辺が視界に入ってきた感もあります。
● 相場としての直近安値は3月5日だったのですが、そこを基準(100)にして今日の終値までの推移を見ると下記のようになります。なお、参考に年初来(昨年大納会終値=100)も一緒に抜き出しておきました。計算はBloomberg Professionalで実施しました。
3月5日終値基準 | 昨年末終値基準 | |
TOPIX | 104.53 | 103.39 |
TPX Core30 | 103.29 | 100.17 |
TPX Large70 | 105.92 | 103.90 |
TPX Mid400 | 105.13 | 103.15 |
TPX Small | 104.02 | 102.22 |
日経平均 | 106.62 | 103.01 |
東証2部 | 100.64 | 99.73 |
JASDAQ | 99.38 | 96.74 |
マザーズ | 103.35 | 91.94 |
ヘラクレス | 100.70 | 92.39 |
Data: Bloomberg Professional |
● 3月5日からはまだほんの1ヶ月なので、それほど大きな差異は出ていません。しかし、この数字を見るだけでも、3月5日以降の戻り局面で日経平均のパフォーマンス突出具合が目立つのは分かります。TOPIXのサブインデックスで見ても、日経平均採用銘柄が多いLarge70やMid400(の上の方)のパフォーマンスが良くなっていることを見て取ることが出来ます。
● その一方で、新興市場はマザーズが意外に健闘しているものの、ジャスダックなどは下げ止まる気配なし。ヤフーが指数に入ったことで歪んでいる面はあるとしても、低迷振りが目立ちます(商いもパフォーマンスも)。一方、昨年来の数字を見ると、興味深いことにLarge70とMid400の頑張りが分かります。一方で、新興市場はいまさら言われるまでも無い、って感じ。「それがどうした?」とか「数字のお遊び」などと言われると身もフタもないのですが(^^;、現状確認ってことで…。
● 記録。東証1部出来高は前週末比1億2876万株増の19億0650万株、売買代金は同1776億円減の2兆2714億円。東証1部値上がりは1424銘柄に達した一方、値下がりは232銘柄。今朝のSQ値を計算すると前週末比120.93円高の17605.71円で、これがほぼ今日の安値。ザラ場でのかなりしっかりしたフォロースルーがあったことが分かります。最後になっちゃいましたが、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2050万株売り/1410万株買い)。イースター休暇のおかげで、フローはかなり少ない状態でした。明日以降が本番でしょう。「SQ前の魔の水曜日」もやってくるし…(^^;。
2007年04月06日(金) .... 小幅続落、後場は閑散で超小動き
TOPIX : 1717.08 (-3.64, -0.21%) | 日経平均 : 17484.78 (-6.64, -0.04%) | 円ドル : 118.80 |
● 朝方こそプラスで始まったものの、前場はそこからきれいな右肩下がり。ところが後場寄付き直後にピョコンと上昇して前日終値近辺まで戻すと、そこからは眠気を誘う展開(^^;。結局、ホンの少しながら続落して終了。東証1部値上がりが551銘柄、値下がりが1007銘柄だったので、指数で見るよりも地合いは悪かった印象。ただ、どちらにしろ、「話題の少ない日に敢えて探せば…」という程度でしたけど。TOPIXは日経平均よりも弱かった印象があり、新興市場は特にマザーズが軟調でした。
● 今日の日経平均の日中値幅は137.75円。これも比較的小さい方ですが、前場後場に分けると、前場が137.75円と日中値幅を全てカバーし、後場はなんとたったの40.74円しか値幅がありませんでした。日中足をご覧頂くと分かるのですが、まるでカタカナの「イ」を横にしたような日中足(^^;。また、日経平均の高値は前日比で68.88円高、安値は同68.87円安と、鏡にでも映したような珍しい状況。記念(^^;に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● FM諸氏も年次レポーティング真っ最中との声がいくつもあったし、毎度ながら、この時期はあまり相場を見ている時間がない様子。それでもお話をしていると感じるのですが、公的年金だけでなく企業年金側からも、日本株を増やすとの意向はあまり聞こえてきません。今日の日経金融スクランブル欄には、全国市町村職員共済組合連合会が株式運用をする件が載っていたのですが、これまで株式運用をあまりやっていなかったところはともかく、既に日本株運用をやっていたところにとっては、あまり積極的に日本株を増加させる理由がないのが現状。結局のところ、投信と外国人投資家の買いに期待するしかない状態は続きそうです。
● 個別銘柄では、日経夕刊(4版)がすっぱ抜いたのが、「HOYA、ペンタックスにTOB」のニュース。大引け間際(14時54分)だったのですが、ヘッドラインが流れてあっという間に急上昇。この時間帯だと、VWAPターゲットのトレーディングはもう「締め」の時間帯だっただろうし、買いなら「ラッキー」と喜んだでしょうが、売りだったら「ぎょぇぇぇ~~」ってところ(^^;。14時58分には特別買い気配になってしまい、結局、大引けの商いは出来ず。自己ならば諦めれば済む話かも知れませんが、委託取引だったらやりきるのが鉄則。難儀な時間帯の難儀な材料でした(^^;。ペンタックス(7750)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。HOYA(7741)の方には、ほとんど目立った値動きはありませんでした(当然と言えば当然…)。
● 他には、任天堂が各社アナリストの見方が分かれていた割には堅調な値動き。銀行も堅調だった一方、鉄鋼株、重工株はまちまち。不動産株は軟調でテクノロジーは高安マチマチ(高い方が多かったかな?)。相場の流れの変化のような気もするし、単なる一休みだけのような気もするし…(^^;。来週、外国人投資家が戻ってきてから、もう一度考え直しになりそうです。
● 記録。東証1部出来高は前日比3億6324万株も減って17億7774万株、売買代金は同5011億円減の2兆0938億円。外国人投資家がイースター休暇を控えて見送りとなれば、こんなものなのかもしれません。今朝のSQ値を計算すると、前日比10.39円高の17501.81円、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2660万株売り/2410万株買い)でした。
● ようやく週末。東京の桜はピークを過ぎた印象が強いですが、全国的にはピークを迎えているところがたくさんあるはず。可能であれば、ちょっと足を伸ばしてって感じでミニ旅行なんてしてみたい気分です(^^;。良い週末を!
2007年04月05日(木) .... 小幅反落、小動きのなか利食い売りに押される展開
TOPIX : 1720.72 (-9.80, -0.57%) | 日経平均 : 17491.42 (-52.67, -0.30%) | 円ドル : 118.70 |
● 全般は利食い売りに押される展開。昨日までの2日間で、TOPIXは+2.83%(48.03ポイント高)、日経平均は+3.01%(516.68円高)にも達していたので、今日の一服は当然のところ。ただ、チャート上は日経平均で際どいところ、TOPIXはまだその際どいところまで届いていないものの、上値抵抗線に接近して胸突き八丁の雰囲気は強くなっています。この水準で目先筋の利食い売りが出てくるのは当然としても、ここをこなして行けるだけの買いエネルギーがあるかどうかが注目点。基本的に国内年金資金などが買い主体になるとは思えないので、やっぱり外国人投資家の動向次第。もっとも、イースター休暇に入ってしまうので、ホンチャンの勝負は来週になるでしょうけど…。
● え~っと、実は今日は何かと事務作業やメンテ作業をやっていて、相場をあまり見ていませんでした(^^;。朝方の30分間程度は真剣に見ていたものの、「こりゃあ、あかんわ」って印象を受けたので、一気に溜まっていた作業に没頭。画面の隅っこにBloombergが見えるようにはしていたものの、なんかいつ見ても日経平均は-50円ほど(^^;。午後2時45分ぐらいに見ても、何となく、あまり朝と変わった風景が無く、そのまま引けてしまいました(^^;。日経平均の日中値幅はわずかに100.92円。前場は95.22円、後場は84.25円で、どちらにしろ盛り上がった感じは受けませんでした(あまり見ていなかったからもあるだろうけど…)。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● と言う訳で、今日は短いですけどマーケットコメントはこの辺で終了。
● 記録。東証1部出来高は前日比1億7263万株減の21億4098万株、売買代金は4217億円減の2兆5949億円。東証1部値上がりは625銘柄、値下がりは967銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比26.48円安の17517.61円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりに小幅売り越し(4260万株売り/4180万株買い)でした。
● さて、今日は香港・台湾の株式市場が休み。明日(金曜日)はイースターのグッドフライデーで、欧米各国に加えて香港、シンガポールなども一斉に休み。月曜日も欧州各国は休みなので、クリスマスの時と同様に、メジャーな市場で開いているのは日本だけになりそうです。明日は日本人主体で相場を作ることが出来るはずですが、まぁ、見送り気分中心の1日でしょうか…(^^;。
● まぁ、それだけでは寂しいので、久しぶりに日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップしておきました。例によって意図的に数日遅れのデータにしてありますが、実用上はそれほど賞味期限切れではないと思います。お楽しみ下さい。こちらの リンク からダウンロードページにお進み下さい。もちろん、左側のフレーム内のメニューからも行けます。
2007年04月04日(水) .... 大幅続伸、日経平均は今年2番目の上昇幅・率
TOPIX : 1730.52 (+26.20, +1.54%) | 日経平均 : 17544.09 (+300.04, +1.74%) | 円ドル : 118.85 |
● 朝方から米国株高、シカゴ日経平均先物高、円安などを背景に堅調にスタートした相場は、所々で日経平均先物に300~500単位の大口買いが入ってピョコンと上昇、その際に裁定買いを誘発するパターンを繰り返し、全体としてはジリ高歩調のまま1日を終了。今日は少なくとも東証1部においては、先物が走ったせいもあってそれほど大型株一辺倒ではなく、満遍なく上昇した感じ。ただ、日経平均の上昇と比較して他の指数は「今一つ」で、特に昨日同様に中小型、新興市場(マザーズ除く)は伸び悩み感のある展開でした。日経平均は今年2番目の上昇幅・率を記録したものの、TOPIXは上昇幅・率ともに第4位。この辺からも日経平均が特に走った感じが受け取れます。
● 日足のチャートを見ると、TOPIXでは3月に2回にわたって1750ポイントをアタックしたものの、ほんの少し手前で跳ね返されてしまいました。今日の大幅高でもまだその水準に届いていません。一方で、日経平均は2回目のアタック水準が17500円をちょっと越えたところで、今日は終値ではそこを上回ろうか(上回ったとも…)というところ。指数間で動きが異なることはテクニカル的には重視するのですが、そこまでシリアスにしないまでも、TOPIXが1750ポイント近辺を抜けてこれるかは、一つの注目点だと考えています。TOPIXと日経平均の日足チャートを付けておきます(出典:Infoseek Money)。
● また、この前からちょくちょくと書いているのですが、この数年間、4月や5月には年間高値や安値を付ける傾向があり、もっと細かく見ると、4月中旬が時期的にはかなりの鬼門(^^;。この時期に荒れるんです。先日も過去急落局面の比較資料を作っていたのですが、4月10日~17日ぐらいには、なぜか2%ほどの相場急落日を良く見掛けます。ただ、それでも2月は月足陽線が出る傾向があり、この中旬の急落局面に勇気を出して買えば報われる、ってことかもしれません(決して"そうしろ"という意図や推奨ではありません!断言!)。もっとも、そういった波乱局面があると信じるならば、それまでは手も足も出ない「亀」にならざるを得ないワケで、証券マンとしては、それはそれで困ります(^^;。何かと悩ましい時期です。
● 記録。東証1部出来高は前日比2756万株減の23億1361万株、売買代金は逆に808億円増の3兆0166億円。基本的にほぼ昨日と同水準。東証1部値上がりは1443銘柄、値下がりは206銘柄でほぼ全面高。今朝のSQ値を計算すると、前日比201.75円高の17445.80円で、そこから100円程度上値で引けていることは、ザラ場のフォロースルーがある程度あったことを示唆しています。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の買い越し(4030万株売り/5200万株買い)でした。
● 話題変更。昨日、東証HPのマイナーな記載ミスについて書いたら、今日午後にチェックした時はもう直ってました。ご苦労さまです(^^;。調子に乗ってもう一つ。どうせならば、TOPIX先物の手口や建玉残高なども掲載してくれると有難いのに…。この件に関しては、一部証券関係者からネガティブな声があることは知っています。でも、堂々たる公表資料なんだし、色々な参加者が興味を持っている情報にも関わらず、HPで開示されていないのは「なんで?」ってのが素直な感想。ぜひ、HPリニューアルという機会に合わせて、投資情報公開の充実をお願いしたいところです。
● 雑談。誕生日に満塁ホームラン。しかも、それがチーム唯一の得点と値千金。さすがアニキ金本選手です。皆が頼りにして、「ここやでぇ!」と願うチャンスにおいて、しっかりと結果を出す。これがプロです。自分もそうなりたいものです。ホンマ…(^^;。東京は夕方に雷と夕立。今晩の神宮球場は試合中止。残念!ちょっとJFKに負担が行っている印象だったので、良い1日休みになることを祈っています。
2007年04月03日(火) .... 大幅反発、でも新興市場は軒並みマイナス
TOPIX : 1704.32 (+21.83, +1.30%) | 日経平均 : 17244.05 (+215.64, +1.27%) | 円ドル : 118.20 |
● 米国株高や為替の落ち着きを受けて、昨日急落からの自律反発の1日。前場から午後1時20分くらいまでは、堅調だったものの値動きの乏しい展開。ところが、午後1時22分に日経平均先物でワンショット600枚買いが入ったことをきっかけにスルスルと上昇。ただ、水準を固めてしまうとそこで小動きと、何となく主導権を握りきれない感じがありました。解釈の仕方によって、上値が重たいとも下値が堅いとも取れる印象で、基本的に、勝負は明日に順延ってことでしょうか(^^;。チャート上も、昨日の大陰線の値幅内での動きの「はらみ線」で、酒田五法だと「分岐の前提なり」と。場を見ていてもそんな感じを持った引け味でした。
● 今日は日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。上記時間に出来高が増加している一方で、それ以外の時間帯はかなり小動きで、出来高も盛り上がりに欠けたことがご覧頂けると思います。
● 今日は大型株の1日。メガバンクから始まって、テクノロジー、自動車、商社、通信、機械などが引っ張る展開。大所のセクターでマイナスだったのは、消費者金融ぐらいで、次いで不動産もほぼフラットと調整ムード。東証33業種指数では、29業種が値上がりでした。その一方で、新興市場は鳴かず飛ばずの展開。東証2部指数、JASDAQ指数、マザーズ、ヘラクレスと全てマイナスで終了。TOPIXサブインデックスでも、Core30が22bps勝ち、Large70が32bps勝ちだったのに対して、Mid400が28bps負け、Smallは97bps負けと、サイズ効果がかなりはっきりと出た1日でした。
● どうも中小型株には、まだはっきりとした低迷から転換するようなシグナルが出てきません。業績シーズンを控えて安定性を求めるのであれば、どうしても大型株系になってしまいます。これは昨日の日銀短観を見るまでも無く、当然と言えばあまりにも当然。また、最近よく出てくる「会計疑惑による地雷炸裂」による損失被害を少しでも避けようと考えてしまうと、確率的にも大型株に向かいたくなってしまいます。これも納得できるだけに、覆すだけの理由が出てきません。新興市場はメインマーケットである程度の利益が出てきて、そして「もっとリスク取っても良いから儲けたい」というムードになることが大切。つまり、リスク許容度が上がらないと、なかなか資金が廻りません。この辺も、あまりにも当然なので納得できてしまいます。もっとも、あまりにも当然のことがいつまで続くのかが、今後の焦点ですけどね(^^;。そのタイミングが分かれば苦労しませんって!
● 記録。東証1部出来高は前日比281万株増の23億4117万株、売買代金は595億円増2兆9358億円と、ほぼ昨日と同水準。東証1部値上がりは1012銘柄、値下がりは591銘柄で、昨日の全面安からすると値上がり銘柄が意外に少なかった印象。反発が大型株に偏っていたことを示唆しています。今朝のSQ値を計算すると、前日比139.88円高の17168.29円。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(3330万株売り/4020万株買い)でした。
● 話題変更。4月に入って色々なことが新しくなったのですが、東証のホームページ(http://www.tse.or.jp/)もリニューアルされています。見た目の雰囲気が変わったし、何よりも良くなったのが、サイト内検索がやっと「使える」ようになった点(^^;。以前のサイト検索はフリーズするばかりで、全く使い物にならなかった(意地になって30分間ほど放置しても全く駄目だった)のが、瞬間風速で検索できるようになり、ようやく「普通に使える」ようになりました。個別銘柄のリリースなどを探す時に便利になりそうです(これまでは目で検索していたから…(^^;)。検索結果画面には東証のロゴとかも入っているのですが、見た目はGoogle検索に似ています(^^;。ライセンスで使っているのでしょうけど、この手のことは専門家に任せた方が効率的だし、多分、コスト面でも優位でしょう。使い慣れている点もあるでしょうしネ。ようやくって感じの妥当な選択だと思います。
● また、東証HP全体に感じたことは、継ぎ足し、継ぎ足しで入り組んでいたページが整理されている印象。色々な面で探しているものが見付かり易くなっているようです。リニューアルでどの程度URLが変更になったのか分からないですが、追々、使っていくと分かってくることと思います。最後に簡単に見付かったバグ。「市場関係者の皆様へ」と進んでも、画面左上のメニューは「HOME > 個人・一般の皆様へ」だったりします(^^;。リンクは間違っていないので表記の問題みたいですね。実用上は全く問題ありません、ハイ(^^;。
● 雑談。東京は朝から肌寒い雨だったのですが、日本で雨降りだったのは関東だけだった様子。甲子園では決勝戦が行われ、これで春休みもほぼ終了。そろそろ本腰を入れていかないと…(^^;。
2007年04月02日(月) .... 大幅安、朝高後にジリ貧、後場終盤に下げ加速
TOPIX : 1682.49 (-31.12, -1.82%) | 日経平均 : 17028.41 (-259.24, -1.50%) | 円ドル : 117.65 |
● 相場。朝方こそ堅調にスタートしたものの、その後はほぼ一環してジリジリと上値を切り下げる展開。TOPIXは前場からチョコチョコとマイナス圏に入っていたのですが、日経平均も午後1時頃にはマイナス転落。午後2時半頃からは下落に凄みが増し、先物市場にヘッジ売りプレッシャーが掛かってそれが裁定解消売りを誘発する下落のスパイラル。結局、TOPIXはストレートに安値引け、日経平均も安値圏での引け。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● TOPIXは一時前週末比12.29ポイント(+0.75%)まであり、日経平均は同138.09円高(+0.80%)までありましたから…。結果的に、今日の日経平均日中値幅は426.69円もありました。手元の集計では、3月5日に459.53円を記録して以来の値動き。この比は日経平均575.68円安の日だったので、本当の意味の「ザラ場」だと、今日の方が値動きがあったかもしれません。また、今日の日足チャートは大陰線となり、先週の値動きをほぼすっぽりと包んでしまう格好。素直に解釈すればするほど、下向きの意識が出てくる状態になってきました。ここ数年間、4月、5月に年間高値か安値を付ける傾向が続いているのは周知の通り。どうも意識せざるを得ません(^^;。日経平均の日足も付けておきます(出典:Traders' Web)。
● 今日の下落のスケープゴートをどこに持って行くか(^^;ですが、中国株はかなり高かった(前日比2%ほどプラス)ので、それが日本株下落の原因で無かったことは明白。インド株はかなり安かったみたいですけど…。
● 一方で、日銀短観というのはスケープゴートになりそうでならなさそうで、といった中途半端な数値。注目される大企業・製造業の業況判断指数(DI)は、事前の予想通りに伸び悩みの+23だったものの、これだけで相場を叩き売るほどではなし。設備投資はバブル期並みの好調で、為替前提は114.32円。大企業の2008年3月期の業績会社予想は、1.6%増収の0.6%経常減益と出た点は、ややネガティブだったでしょうけど、コンサバ予想はある程度の想定内。ただ、「えっ?経常減益?」って印象も否定できないので、買い材料ではなし。ゴールデン・ウィーク前には前期決算に加えて今期業績予想も出てくるでしょうが、この日銀短観がその序曲なんでしょうか。ある程度は織り込んでいるでしょうけど、やっぱり、気持ちが重たくなる数字でした。
● 結局のところ、日銀短観の内容の割に、なぜか株式市場が朝方プラスに跳ねて始まったことに違和感があったのですが、午後になってそれが修正された格好でしょうか。某FM氏も、「なんでアレでプラスだったんだろうね。あのプラス分があったので、今日は余計にえらく下がった気がする」とおっしゃっていたのですが、全くその通りでした。
● 記録。東証1部出来高は前日比3億9539万株増の23億3836万株、売買代金は5794億円増2兆8763億円でした。東証1部値上がりは162銘柄、値下がりは1503銘柄と、ほぼ「全面安」。今朝のSQ値を計算すると、前日比53.45円高の17341.10円で、かなり寄り天っぽい寄付き。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3680万株売り/3910万株買い)でした。
● 今日は何となく気分が盛り上がらなくて…(^^;。昨日があまりにもポカポカ陽気で、あちこちで桜が満開になって、何となく頭も花粉症状態なのかもしれません(^^;。そういえば、街中でも妙にスーツの似合わない集団が歩いているし、4月だなぁ~と感じる風景です。