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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1752.74 (-58.59, -3.23%)    日経平均 : 17604.12 (-515.80, -2.85%)    円ドル : 118.35  

● 久しぶりに凄みのある相場でした。米国株が大幅急落でシカゴ日経平均先物はなんと大証比585円安。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(6020万株売り/2690万株買い)。さらに円高が進行と来れば、円キャリーのアンワインドを連想。また、日経トップ記事は「日興、上場廃止へ」とくれば、もう覚悟を決めるしかありません。まぁ、よくこれだけ弱気材料が集中したというか…(^^;。後で読み返した時のために、現状把握として書いておきます。NYダウは 12,216.24 (-416.02, -3.29%)、S&P500は 1399.04 (-50.33, -3.47%)、NASDAQ総合指数は 2407.86 (-96.66, -3.86%)でした。

● 今朝は90%以上の方々がシカゴ日経平均を参考に600円安を想定したでしょう。ソコソコの銘柄が寄付いた時間帯では、もう少し厳しいところもあって、日経平均で瞬間風速737.13円安までありました。今朝のSQを計算すると、前日比878.68円安の17241.24円。日興CGが最後に寄付いた(10時39分)のですが、今日のザラ場安値よりもかなり下の「幻のSQ値」状態だったのは、ちょっと注目しておきたいところです。

● 30分ほどでほとんどの銘柄が寄付いて売りが一巡してからは、意外に底堅い展開。TOPIXのザラ場安値は9時20分、日経平均は9時21分だったのですが、その後は売り買い交錯で指数は横ばいでした。大引けではMSCI絡み(月末お化粧ではなくて…)だろうと推察するのですが、バスケット買いが入っていてピョコンと戻して引けています。今日はさすがに後日見るでしょうから、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● また、寄付かない銘柄ばかりのなかで、TOPIX先物はサーキットブレーカー措置で9時07分から15分間の取引中断。さらに、東証は「TOPIXが1711.33未満になれば、裁定取引を制限する」と発表(前日比100ポイント安水準のルール)。幸いにして、その水準までは行かなかったものの、久しぶりにこの手の連絡を見ました。これも珍しいことなので、TOPIX先物(3月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。当該時間帯の価格が横ばいで出来高が欠落しているのがご覧頂けるかと…。

● 今日はサプライズも色々とあったのですが、指数の変動幅以上に驚くのは相場の活況度合い。今日の東証1部出来高は、前日比で6億7181万株も増加して36億8639万株、売買代金は概算ベースでも前日比で1兆2669億円も増えて、なんと4兆8282億円(!)。これはSQ日も含めて過去最高だったとのこと。つまり、閑散だったので横ばいになったのではなく、押し目買いを入れていた向きがソコソコあった(市場筋観測で欧州筋からのバスケット買い)からこそ、この状態になったと解釈できます。そうそう、日経平均先物3月限の出来高も201,994枚(立会内取引)に達し、中心限月として過去最高だったそうです。

● 今回の急落について、中国株の下落に原因を求める声が多いと感じるのですが、影響を受けたのは事実でしょう。でも、それが急落の本質ってことではなく、あくまでも「きっかけ」だったと考えています。それよりも、資本の流れ、つまり円キャリートレードの巻き戻し(実際の巻き戻し+巻き戻しの連想)の影響が大きかったと考えています。日本株式市場への直接的なインパクトはもちろん、これによって発生する円高や新興市場下落などが間接的に与える影響は小さくありません。さらに、円キャリーによってファイナンスされている投資資金が縮小するとなると、日本株に限らず、相場下落の方向に働かざるを得なくなります。円キャリーは実態が分かり難い(全体を把握するのは無理?)だけに、「柳の影」と化す部分があるのはいつも通り。相場が嫌がる「不透明感」ってことです。円キャリーについて書き出すときりが無いので止めておきますが、円キャリーで「生まれた」資金のかなりの部分が、投資資金となって世界中を駆け巡っている、という事実だけでも、「円キャリーの縮小=投資資金の縮小」といった関係が想像できると思います。

● 話を戻して、今日の相場を見ていて感じるのは、本来ならば1週間ほど掛けてやる調整を1日でやっちゃた感触も強いです(^^;。一巡後に下値を売るようなフォロースルーがなかったことは評価できるのですが、まだこの先数日の動きを見ないと、実際のところは何とも言えません。つまり、これで終わりなのか、終わりの始まりなのかは、まだ良く見えて来ないのです。ただ、個人的には、少なくとも値幅的にはソコソコやった、と考えています。日柄は少し必要かもしれませんけど、それがどの程度のモノになるかも、ドタ勘程度の根拠しかありません(^^;。もっとも、今日の瞬間風速安値の水準でも、実は1月末~2月初旬の水準まで下落しただけで、そんなに大騒ぎするほどの事ではないのかもしれませんけどね(^^;。

● ちょっと余談っぽくなるのですが、昨日のNYダウの日中足をご覧頂くと、午後の途中で普通では考えられないような値動きがあったことに気付きます(下グラフ参照、出典:Yahoo! Finance)。ニュースなどによると、これはダウ・ジョーンズ社の"システム障害"による指数算出遅れが原因とのこと。この件について日本語ニュースでは、http://markets.nikkei.co.jp/kaigai/dj.cfm?id=bmb0637&date=20070228 などに書かれていますが、一般的なニュース解説ではこの件はあまり出て来ないようです(^^;。この記事でも、この"システム障害"は米国株式急落の主たる要因ではなかったとの書き方をしていますが(ダウ・ジョーンズの記事だし)、システム的な運用(例えば裁定取引)を経験したことがある向きからすると、指数算出がおかしくなるというのは、実際の損益を伴うかなり大きな出来事だったのは簡単に想像できます。さらに、こういう"システム障害"は往々にして相場下落を加速するもの。主犯ではないでしょうけど、下げをより大きなものにしてしまった共犯だったのは否定できないと考えています。まぁ、余談ですけどネ…。

● 話題変更。今日は相場の動きが大き過ぎて、日興コーディアルの話が飛んじゃいそうです(^^;。でも、書いておいた方が良いと思うので、長くなるけど行きます。今朝の日経朝刊トップ記事は、「日興、上場廃止へ・東証が最終調整」(http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/hot.cfm?id=d2c2704r27&date=20070227)。まだ東証から正式な発表があったのではないにしても、市場としては当然のように"事実"として受け止める状態に。日興CGは朝から大量の売りを浴びてストップ安売り気配。前場後半の午前10時39分にストップ安で寄付いた(やや意外感あり)ものの、その後、また売られて最後はストップ安で比例配分でした。

● 指数ヲタク系の話題としては、日興CGとシティがくっつこうとみずほFGがくっつこうと構わないのですが、日興CGの日経平均銘柄としてのステータスがどうなるかが気になるところ。日経は日興CGが監理ポスト割当になった際、日興CGを日経平均銘柄のままにすると決定しています。しかし、上場廃止が決まって整理ポスト入りになると、日経平均から外すしかなくなり臨時銘柄入替が発生します。すでに各社から銘柄入替候補予想レポートが出てきています。ここで具体的な銘柄名を書くと、何かと妙にエキサイトする方々が出てきそうなので敢えて書きませんが、ちょっと作業すると出てくる2~3銘柄が、有力候補として出てきています。ここでは、日程的な点を押さえておきましょう。

● 日経平均プロフィールHP(http://www.nikkei.co.jp/nkave/index.html)によると、「突発する事由による臨時入れ換えの場合、破たん銘柄の整理ポスト入り後、2日間程度の周知期間を置いた上で補充します」と明記。また、「倒産等の除外事由が突発した場合は、その入れ替えの周知徹底のため、入れ替え実施まで期間を置くことがあります。特に当該除外に対する銘柄補充については原則として期間を置くものとします」と書いてあります。ひとまず前者の「2日間程度」を参考にするとしても、結局は、東証がいつ日興CGの上場廃止を発表するかによって左右されることになります。訂正有価証券報告書が提出されてから2週間と考えるとならば3月13日とか3月14日。もっと早く東証が発表する可能性もあるのですが、東証発表から2日間程度の周知期間を置くイメージと想像しておくことにしましょう(^^;。なお、東証からは今朝の日経記事に対する「見解」(http://www.tse.or.jp/news/200702/070228_c.html)なるリリースも出ています。

● 今日は大変長くなってしまいました(^^;。恐縮です。最後に残りの記録。東証1部の値上がり銘柄数はたったの33銘柄、値下がりは1676銘柄でした。東証1部上場銘柄数が1719銘柄なので、「全面安」以外の言葉はあり得ません(^^;。実はこれでも値上がり銘柄数は増加した方で、前引けでは、買い気配だったネットマークスを加えてもたったの5銘柄(値下がりは1700銘柄)だったのです。某市場筋氏によると、ブラックマンデー(1987年10月20日)時は値上がり7銘柄、米同時多発テロ直後(2001年9月12日)の日の値上がりは17銘柄だったとのこと。ブラックマンデーの時については、具体的な銘柄名は言えないけど、「7銘柄」は覚えていました(^^;。米同時多発テロの時は、ちょうど休暇中だったので、そこまで詳細は覚えていなかったですけど…。

● 最後の最後。寄付き前には鉱工業生産指数なんかもあったのですが、少なくとも株式関係者は、あまり見ていなかったと思います(^^;。私も全然中身は見ていなかったし、いまさらって感じもするのでパス。内容は本日夕刊か明日の朝刊で読みましょう!

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 TOPIX : 1811.33 (-5.64, -0.31%)    日経平均 : 18119.92 (-95.43, -0.52%)    円ドル : 120.25  

● 寄付きは昨日までの地合いを引き継いで堅調。ところが、午前10時過ぎからこのところの相場を引っ張ってきた鉄鋼や非鉄銘柄の一角が頭打ち傾向に。象徴的だったのは別子(住友金属鉱山)と思うのですが、寄付き後にスッと弱含んだ後に切り返したところまでは良かったものの、10時過ぎからはズルッ、ズルッという感じで伸び悩み。さらに、後場寄付直後に日経平均先物で500枚単位の大口売りが相次いだこともあって、相場全体もスコーン。あっという間にマイナス転落。大引け後に発表された日経平均先物(3月限)の手口では、UBSが4432枚売り越しと圧倒的でした。

● ファクター面から見ても、朝方最初はバリューが好調だったものの、10時過ぎ頃から雲行きがおかしくなり、その後は鳴かず飛ばず。一方で、短期リバーサルは10時過ぎから勢い良く上昇するなど、何となく資源株系の銘柄の動きに比例していたような気が…(^^;。もともと資源系銘柄に関しては、高値警戒感があったところだけに、下がり始めると速いのなんの(^^;。その後、一時的に戻しに入る局面があったものの、大引けに掛けては泣かず飛ばずで終了。上海株式市場の大幅安を気にする声もあったのですが、実際のところ影響したかどうかは分かりません。

● 今日は日経平均と別子の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。似ていると言われればって感じですが、ザラ場を見ていた限りでは、少なくとも心理的には、別子の値動きが全体に影響を与えていたような印象がありました。まぁ、考え過ぎかもしれませんけど…(^^;。

日経平均 日中足
住友金属鉱山(5713) 日中足

● 一方、今日は原油関連と電力・ガスの両方が堅調という珍しい現象が発生。なかなか見れる風景ではありません(^^;。一方で、メガバンクを始めとして銀行は引き続き駄目駄目マーク点灯中。今日は不動産もずっこけ。テクノロジーは、高いのもあれば安いのもあって、全体としては何をしたいのかが不明。ただ、銀行が駄目だった割にサイズはかなり明確に大型方向に振れていて、Core30は終値でも前日比プラス。当然、今日は大型株がかなり勝っていた1日でした。Core30を押し上げたのは、NTT、ソニー、トヨタ、東京電力、ドコモの順(Bloombergで計算)。ちょっと雰囲気が違っていました。一方、足を引っ張ったのはSMFG、MUFG、三菱地所、JFE、任天堂が悪役。銀行はどうも駄目ですね。

● 一歩下がって考えてみると、上昇相場で振るい落としは必要なこと。今日の下落はまだまだ調整の「ち」の字でもありません(^^;。これが中期的なトレンドを変化させるようなものだったら、話は違ってきます。ただ、現時点では結論を出すには材料不足で、この先数日間の推移を見守ることになりそうです。とは言うものの、ザラ場中も行ったり来たりで方向感が掴みづらく、少し路頭に迷うような気分を味わう1日でした(私だけだったかも知らんけど…(^^;)。

● 目先的な予定を見ると、明日はMSCIのリバランスが終値で実施。あまり大きな波乱はないと考えていますが、一応、頭の片隅に。そして3月1日は新日鉄、JFE、神戸製鋼、日新製鋼が業績見通しを発表する予定。鉄鋼株が秋口から鯉の滝登りのごとく上昇してきたのはご存知の通り。この業績見通し発表で加速するのか、それとも失速するのかは楽しみというか恐ろしいというか…(^^;。そして3月9日(金)のビッグSQに向けてロールが本格化する時期に入ります。地合いが強ければ、過去最高水準の買い残高は気にならないでしょうし、地合いが弱ければスケープゴート的に悪役視されることでしょう。経済指標も色々あるのですが、ま、それは専門家に任せましょう(とサボる(^^;)。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比628万株増の30億1458万株、売買代金は同884億円増の3兆5613億円と、相変わらず活況。東証1部値上がりは575銘柄、値下がりは1041銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースで6日買い越し(2670万株売り/3680万株買い)。市場筋によると、金額ベースでは売り越しだったとのこと。銀行株売りだったのかな?

● 雑談。昨日、住友チタニウム(5726)が商号変更を発表(http://www.sumitomo-ti.co.jp/ir/20070225_03.pdf)。今年10月から「大阪チタニウムテクノロジーズ」に変わります。株主変更などの事由がないのに、財閥系の「住友」を外すのは興味ある決断。リリースでは、『今回の能力増強による「世界トップのスポンジチタンメーカーの地位確保」を機に、それに相応しい商号に変更することといたしました』と書いてあるのですが、意地悪な読み方をすれば、「"住友"チタニウムやったら相応しくないん?」って感じ(^^;。まぁ、個人的には「大チタ」として知られていた頃が想い出されるし、また「大阪」が前面に出るのは嬉しいことです(^^。

 TOPIX : 1816.97 (+2.01, +0.11%)    日経平均 : 18215.35 (+26.93, +0.15%)    円ドル : 121.00  

● 前場はかなり堅調さを感じた展開だったものの、後場に入ってからはややお疲れムードで伸び悩み。昼休みの立会外バスケットが売り越しとの見方が伝わり、日経平均先物で大口売りが相次いだこともあったのですが、それは原因というよりきっかけ。やや疲れが見えてきたところで、売り要因と考えられるものが出てきて、利食い売りが出た格好でしょうか。ただ、グズグズと相場が崩れるような感じではなかったので、底堅いと言えばその通り。いずれにしろ、今日は指数で見る限りでは方向感に乏しい1日でした。

● 日経平均の日中値幅は154.97円でしたが、前場は80.64円、後場は124.96円。後場寄付き後の下落が無ければ、本当に静かな1日でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 指数は今一つだったものの、個別にはかなり派手な値動きも目立った1日。鉄・非鉄・原油などの資源系銘柄(含む商社)があちこちで大幅高となり、電力・ガスも堅調と、理論的に考えようとすると頭がスパークしそうな展開(^^;。一方で、全く鳴かず飛ばず状態なのがメガバンク。半導体関連も安い銘柄が目立ったし、ソニーはどこかの外資が格上げしたのに反応薄。でも、メガバンクの軟調さは特に印象的でした。利上げという銀行にとっては好材料でも上に行かず、この先、参議院選挙後まで利上げがないと考えるならば、当面は買い材料が乏しくなると考えざるを得ず、余計に買えない雰囲気に落ち込む悪循環。もっとも、この辺は98%の方々が簡単に考え付くでしょうから、いつまでもその通りだとは思えないものの、やはり当面は"大義名分"が付き易い銘柄に行かざるを得ないというか…(^^;。

● また、ちょっと不思議だったのは、不動産がお休みだった一方で、鉄道はかなり強かったこと。3月下旬発表の公示地価発表は「含み資産銘柄」にとっては最大級の材料なだけに、それを目指して買う向きと、その前のどこで降りようかと考えている向きが交錯しているのは簡単に想像できます。個人的には、あまり「含み資産銘柄」は好きではないのですが、そうも言ってられません。神経質になりながら、動きに注意しておきたいところです。

● メガバンクが今一つの展開なので、最近はCore30が負ける日が多くなっています。それをカバーしているのがLarge70なんですが、ファクターリターンを見る限りでは、サイズ的には少し小さい方向に振れつつある印象。ただ、今日はバリューがバリバリ状態だったので、サイズが多少どちらに振れようとも、あまり関係なかったですけどネ(^^;。足元ではリバーサルが駄目駄目で、今日も駄目マーク点灯だったものの、バリューがソコソコ好調に推移しているので、何とかやり繰りしている状況。バリューの源泉のかなりの部分が資源系銘柄にある点は注意が必要な感じですが(昨年8~9月相場)、現時点では、乗れるだけ乗っていくチキンレース相場ですから…(^^;。

● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比5513万株増の30億0830万株、売買代金は同762億円減の3兆4729億円でした。少なくとも指数で見てあまり動きが無かった相場にしては、「30億株・3兆円超」の活況が続きます。東証1部値上がりは824銘柄、値下がりは802銘柄でほぼチャラ。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、これで株数ベースで5日買い越し(4280万株売り/5310万株買い)。市場筋によると金額も大幅買い越しだったとのこと。このところずっとそうですが、米系証券買い越し/欧州系証券売り越しが今日も継続だったと。背景がちょっと気になるものの、あまり気にしていたら参加出来ないので、今のところは見て見ぬ振りです(^^;。

● 雑談。この週末に自宅近辺の図書館をいくつか訪問してみたのですが、さすがに1989年頃の投資雑誌なんて置いてありませんでした(^^;。一般紙の縮小版はあったので、それをチラホラ読んでました。ただ、市況解説というのは、その時々の相場を"説明"するのに都合の良い材料を持ってくるので、ある出来事が必要以上に重要に思えたりします。この辺のバイアスは自分で修正しながら読むしかないのですが、それは意外に難しいことだと、改めて感じてしまいました。結局は、自分の記憶プラス当時のノートなどを参考にするしかないようです。

● ちょっと話題が逸れるのですが、この当時は、まだ草の根掲示板が主流の時代で、インターネットもほとんど知られていなかったのです。インターネットが一般的に広がりを見せたのはWindows95が出てきてからですから、1989年はまだまだ前ですもんね。私個人は、Niftyのフォーラムを含めて、テキストベースの掲示板にはまっていた覚えがあります。FKINYU(金融フォーラム)なんてとっても懐かしいです(^o^)。私が「虎年の獅子座」というハンドルを使い始めたのも、実は、FKINYUの頃からです。その後、TTYフォーラムと呼ばれていたものがWebに移行したものの、結局、HPや掲示板、さらにブログに押されて自然に衰退し、ついに『「フォーラム@nifty」は、2007年 3月31日をもって終了します』(http://forum.cocolog-nifty.com/info/2006/07/nifty2007_331_2e69.html)のお知らせの通り、この3月末で消えてなくなります。FKINYUも随分前に活動停止状態になったのですが、FKINYUの想い出は忘れるものではありません。当時のメンバーの皆さん、元気かな?えらく話題が逸れてしまいました(^^;。

 TOPIX : 1814.96 (+12.06, +0.67%)    日経平均 : 18188.42 (+79.63, +0.44%)    円ドル : 121.50  

● さすがに前場中は上値の重たさを感じたものの、後場に入ってからはジリジリと右肩上がりの展開。駆け上がる迫力は無かったものの、ジリジリと押し目らしい押し目を作らずに上昇する様子は、かえって凄みがあるようにも感じてしまいました。こういう相場は、一度出てしまうと再入場し辛いというか、本当にエントリーポイントが難しいです。上げ週の金曜日だし米国株式も今一つだったので、反落すると予想していた向きが多かったと思いますが、それをあっさりと裏切るあたりに、今の相場の強さがあるのかも知れません。

● 今日は軽~~く日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 物色は前場はともかくとして、後場は不動産やら商社が引っ張る展開。鉄鋼・重工も堅調だったし、非鉄も上向き方向。電力・ガスも強かったし、明らかに駄目だったのは、格下げを食らった損保、銀行(特にメガバンクが情けない)、医薬品ってところ。要するに動いている銘柄群にちゃんと付いていけば、それなりに乗って行ける感じ。ただし、この空気は文字通り一晩にして変わるリスクを秘めているのも事実。FM諸氏とお話ししていても、どうしてもリスク面に先に目が行ってしまうのは避けられない様子で、こればかりは実際にそのリスクがあるから仕方ないと言えば仕方ない状況。ただ、過剰流動性っぽいマーケットは、往々にしてそんな格好になるし、この警戒感があるからこそ、相場として長続きする面もあります。皆が熱狂的になれば、それが終わりへのカウントダウンの始まりですから…(^^;。

● 過剰流動性をバックアップしている要因の一つは、円安の継続とそれに伴う円キャリートレードがあります。昼飯時に某為替トレーダー氏と話をする機会があったのですが、彼いわく「円高を誘発するだけの材料も根拠も乏しい」と。また、「ボラティリティーが低下しているので、一気に円高に振れることが考え難い状況」とも指摘していました。株式市場としては、よけいに過剰流動性相場への期待感(^^;が高まってしまいます。もちろん、いつかどこかで反転するでしょうし、ある日を境に風景がガラリと変わることもあるでしょう。でも、まぁ、極端な話、道を歩けば頭上から鉄骨が落ちてきて怪我する心配があるからと家に閉じこもっているようなモノで、ゼロリスクなんて有り得ないのです。楽観的に(無責任に(^^;)、現状とお付き合いできるところまでお付き合いしましょう、という割り切りが必要なのかも知れません。リスク許容度は人それぞれですけど…。

● 今日の記録。今日の東証1部出来高は前日比4054万株減の29億5317万株、売買代金は逆に同1722億円増の3兆5491億円でした。金曜日だし材料的に盛り上がりそうではなかったところを考慮すると、かなり凄い活況が続いていることが分かります。なお、東証1部値上がりは1113銘柄、値下がりは490銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(4590万株売り/4680万株買い)。ただし、市場筋によると金額は大幅買い越しだったとのことです。

● 話題変更。そろそろ3月SQに向けて、色々なことをする時期が近付いてきました。裁定買い残高は過去最高水準にあるだけに、ちょっと早い目に気にする方々が出てくる可能性もあると考えています。実際、最近指摘する声が増えている「対東証時価総額1%」に限りなく接近しているだけに、気になりだしたら、かなり気になる要因になります。3月ビッグSQなんて、まさにそのタイミングですもんネ(^^;。今のところは、強い相場に隠れる格好になっているので、その辺はそっとしておきましょう(^^;。

● とりあえず足元の現状把握としてBloombergで計算してみると、TOPIX先物の3-6月限月間フェアスプレッドは-7.46ポイント、日経平均先物の同フェアスプレッドは-61.93円と出てきました。金利ももちろんのこと、3月末配当分をどう予想するかによって、この水準は随分と変わってきます。ちなみに、日経平均先物の取引所での限月間スプレッド取引は-60円/-50円で、-50円を食っている状況でした。まだ出来高は薄いものの、来週後半、カレンダーが3月になる頃から取引が盛り上がってくると考えています。

● やっと週末(^o^)。この週末は図書館に行ってバブル時代の投資関連雑誌があるかどうか見てきます。ちょっと期待薄なんですけどネ…(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 1802.90 (+15.67, +0.86%)    日経平均 : 18108.79 (+195.59, +1.09%)    円ドル : 121.00  

● 朝から堅調な展開で、最後まで堅調に終了。昨日の日銀利上げで、少なくとも次の利上げは参議院選挙後までは考える必要がなくなり、少し心配だった円キャリーのアンワインドについても、為替の反応は円売り継続でひとまず安心。全体として過剰流動性相場の継続を好感ってことにしておきましょう(^^;。

● 教科書的に考えると、利上げでデメリットを受けるハズの不動産が高値追いとなり、同じく建設も堅調。金属まみれ相場も爆発力が継続(特に非鉄が凄かった)。後場の証券株急騰も、何が何やらワケ分からんにしても、証券マンとしては元気が出る一因だったと思います(^^;。一方で、鉄鋼株は朝方は元気だったのに、後場に入ってちょっと「お疲れ」の雰囲気。また、電力・ガスや通信は引き続きお休み状態。こうなってくると、動いている銘柄に「行かなしゃあない」相場(^^;。いつかどこかで終わりは来るのですけど、それまでは楽しみたいとの参加者の"覚悟"も感じた1日でした(^^;。

● TOPIXは15年3ヶ月ぶり(1991年11月15日以来、終値ベース)の高値。そして、日経平均もあっさりと1万8000円の大台を超えて終了(大台超えは同2000年5月8日以来)。ただ指数の日中の値動きという観点から見ると、朝寄付き後の30分ほどで水準を決めた後は、ザラ場の値動きの乏しい1日。日経平均の日中値幅は108.36円(前場88.55円、後場73.34円)しかありませんでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 某市場筋によると、午後2時時点では売り指値が10億株を超え、売り買いの差引も3億株超の売り越しになったとのこと。売り越しになることは珍しくないのですが、さすがにTOPIXが15年3ヶ月ぶりの高値で日経平均も久しぶりの1万8000円台となると、出てくるものは出てきます。某投信FM氏も言っていたのですが、このところは「ソコソコの(投信)解約がある」とのこと。投資部門別売買動向を見ても、昨年12月頃から投信の売り越しが目立つようになっており、さすがにヤレヤレが出て来ている様子が見て取れます。もっとも、相場としては、それをこなしていってナンボ、なんですけどネ(^^;。

● 半分シリアス、半分雑談。引け後に某ベテラン市場筋氏がメールを飛ばしてきたのですが、「89年の週刊ダイヤモンドが手元にあって、題して"企業が変わる街が変わる~東はウオーターフロント・西は関空"」とのこと(^^;。想い出しますねぇ~。さらに「出てくる銘柄も、石川島を筆頭に、サッポロ・神戸鋼・明治製菓・シキボウ…(中略)…シナネン・南海電鉄・相鉄・JR東・JT・大ガス・東ガス」とのこと。「今とほとんど一緒やんけぇ!」と叫びたくもなります(^^;。週末にでも、図書館か古本屋さんにでも行って、1989年頃の投資雑誌を読み直しましょうか???何かヒントがあるかもしれせんしネ(^^;。阪神タイガースの優勝とかだったら大事に新聞や雑誌を取っておくのですが、1989年の相場がピークだったなんて何年か経過してみないと分からないので、その手のものが残ってないんですよネ(^^;。

● また、某機関投資家の運用セクションの幹部の方がおっしゃっていたのですが、「現在、中心的存在になっているFMは、株式については下げ相場で育っているから、勢いで上値を買い上がるような相場には違和感を感じるようだ」と。この方は、バブルの頃にブイブイ言わしていた方(^^;で、現在も生き残っている数少ない人材です(90年代半ばまでに大パージがあったから…)。ご本人はもう直接的な運用はやっていないのですが、冗談っぽく「血が騒ぐ…こともある」なんておっしゃっていました(^^;。まぁ、そうですよね。あの時代を知っている向きからすると、経済環境や何やらは全く違っていても、相場の動きや物色動向に類似性を感じる方は少なくないと思います。もっとも、完全に同じ相場なんて無いので、似て非なる部分もたくさんあるだろうし、同じコトをしても儲かるとは限らないとは考えています。でも経験なんて、こういう時にこそ使わないと!

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比6329万株減の29億9371万株、売買代金は同875億円減の3兆3769億円でした。昨日よりもチョイ減ったものの、まだまだ凄い水準です。特に指数がザラ場であまり動かなかったことを考えると、余計にそう感じるところ。東証1部値上がりは1234銘柄(きれいな数字!)、値下がりは376銘柄でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の買い越し(4530万株売り/5300万株買い)。市場筋によると金額は大幅買い越しだったとのこと。

 TOPIX : 1787.23 (+4.50, +0.25%)    日経平均 : 17913.21 (-25.91, -0.14%)    円ドル : 120.40  

● 前場は皆が予想した通りの見送りムード満点の相場。そして後場。12時43~45分に掛けて「日銀総裁が利上げ提案」とのヘッドラインが流れ、これでマーケットが反応。総裁の提案が引っ繰り返されるとは思えなかったこともあって、この時点で市場としては25bpsの利上げは確定扱い。定石通りに、銀行や保険株が買われた一方で、電力・ガスが売られ、円高に振れたことを嫌気してテクノロジーが多少売られたり…。指数で見ると、これらの個別プラスマイナスが適度に打ち消しあった格好で、このニュースが流れた後は下げ基調だったものの、一巡後は結局プラス転換。日経平均とTOPIXのパフォーマンス差はあったものの、銀行・保険などが買われたことで説明が付く程度でした。後日、日中足を見ても、説明がないと利上げがあったとは分からないでしょうネ(^^;。

● 今日は日経平均とTOPIX両方の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。当然ながら、グラフの形は似たり寄ったりですが、前日終値に対するレベル感が少し違うことをご覧頂ければと…。

日経平均日中足
TOPIX日中足

● 全体としては、利上げというイベントがあった割には、大きな相場の転機を感じさせるような動きは無かったように感じます。相場が最も嫌う不透明要因が一つ片付いた点はポジティブ。ただ、円キャリートレードの巻き戻しが起これば、株式市場への影響は避けられないハズ。もっとも、今日のところは、まだ大きな動きは無かった感じでした。円キャリーはヘッジファンドの得意手法なので、明日に片鱗が見えるかどうかが焦点です。一方で、これで少なくとも参議院選挙後までは、国内の利上げについて考えることはないでしょうから、キャリーが可能ならば続ける可能性もあります。そうなれば、過剰流動性相場が続くことにもなるので、この辺は数日間の動きを注意深く見ておきたいところです。

● 一方、今日の相場をファクター分析をすると、ニュースが流れた直後、リバーサルが逆噴射状態から正噴射状態へと急速に戻したものの、バリューがスコンと下落。サイズは銀行・保険のおかげで上昇。ただ、リバーサルが良い方向に向かったのを、バリューの下落が打ち消してしまう状態で泣き笑い。その後、午後2時過ぎからは、逆にリバーサルが下がってバリューが戻し。銀行は堅調だったものの、メガバンクが今一つだったこともあって、サイズはズルズルと後退。結局、何やかんやで、プラスとマイナスの綱引きが行ったり来たりしただけって感じ。保険業や不動産業は多くのシステム運用では"割高"と出て来ると想像しますが、そこが堅調だったので、全体としてはやや逆噴射気味だったかもしれません。どっちにしろ、ファクターの効きが今一つの状態が継続中です。

● 忘れてはならない点が一つ。TOPIXがようやく終値ベースでの昨年来高値(1783.72ポイント、2006年4月7日)を上回って引け。Bloombergでチャートを遡っていくと、なんと1991年11月15日に1812.17ポイントで引けて以来、約15年3ヶ月ぶりの高値でした。余談ですが、この翌日(1991年11月18日)は1770.65ポイントで引けており、なんと41.52ポイントもの急落。率にして2.29%の下落でした。1991年はバブル崩壊真っ只中でしたからねぇ~。ちなみに、同じ日の日経平均は24099.18円。そして、翌日の日経平均は23400.12円だったので、699.06円安(2.90%下落)でした(^^;。日経平均は2000年4月の30銘柄入替の影響もあって、かなり水準が違うことに気付きます。もちろん、どちらが「より間違っていない」(less wrong)とするのだったら、TOPIXの方がマシはマシです(^^;。

● もう一つ忘れてはならないのが今日の出来高。今日の東証1部出来高は前日比8億2970万株(!)も増加して30億5700万株(!!)。売買代金は同7922億円増の3兆4644億円でした。鉄鋼株、重工株が賑わったおかげですが、手元の資料では、30億株超は2006年6月9日に31億6855万株を記録して以来。ただ、これはビッグSQ日だったので、普通の日だと30億株超がいつあったのか調べていません(^^;。多分、昨年1月頃だったと思うけど…。今日の東証1部出来高上位3銘柄は、住金、新日鉄、みずほ信託だったのですが、この3銘柄で5億1840万株の出来高(^^;。上位10銘柄で10億株超あったのは凄いことです。

● 残り(^^;の記録。興味深かったのが、今日の売買代金分布。前場が40.06%、後場が59.94%と、かなり後場に傾いていました。日銀利上げの件があったので、前場が模様眺めになり、後場にアクティビティが集中するのは予想できたのですが、予想以上に分布が後場に片寄った印象がありました。東証1部値上がりは948銘柄、値下がりは615銘柄と、実は値下がり銘柄数の方が多い状態でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(2880万株売り/3710万株買い)でした。

● 雑談。明日、「大阪製鐵株式会社による東京鋼鐵株式会社の完全子会社化」を審判する臨時株主総会が実施されます。いちごアセットマネジメントの"活躍"により、この案件は否決される可能性が高いことは、既にあちこちで報道されている通り。関連して、某市場筋氏のメールで教えていただいたのですが、臨時株主総会の会場が栃木県小山なんですね(^^;。東京鋼鐵小山工場内ってことらしいのですが、同社の本社は千代田区神田司町。不思議です(^^;。

● 完全子会社化の話が最初に発表されたのは昨年10月26日。その時のリリースには、臨時株主総会の会場については記載されていません。2月2日のリリースに小山工場が臨時株主総会の会場と出ているのですが、1月15日にいちごアセットが10.96%の取得を発表しています。微妙なタイミングです(^^;。栃木県小山は東京駅から東北新幹線で42分(正味乗っている時間)。東京鋼鐵HP(http://www.kohtetsu.jp/)の案内図によると、駅から会場まで徒歩35分だそうです。当然、タクシーで行けばもっと速いだろうけど、小山駅でタクシーがスムーズに掴まるかどうかは知りません。会社のHPによると、小山駅で送迎車もあるようですけど…。しかし、本社で場所が無かったとしても、都内でいくらでも安く借りられるスペースなんてあるだろうのに、「なんで栃木県?」と感じてしまいました(^^;。老婆心ながら、いちごアセットの皆様、確実に着けるように余裕を持っておいて下さいネ。株主総会に遅刻したら、ホンマ、シャレにならんからなぁ…(^^;。

2007年02月20日(火) .... 堅調、全般見送りムードも後場戻す

 TOPIX : 1782.73 (+2.77, +0.16%)    日経平均 : 17939.12 (-0.97, -0.01%)    円ドル : 119.80  

● 朝から模様眺めムードの強い展開。オーバーナイトの米国市場は祝日でお休み。本来ならば、日本だけの事情で突き進める(^^;ところだったのですが、何と言っても、日銀金融政策決定会合という絶好の「言い訳」がある日(^^;。ただ、前場はジリ貧だったものの、後場は右肩上がりの展開になったのは、ちょっと心強い印象を残したかも知れません。TOPIXの昨年来高値(瞬間風速でも終値でも1783.72ポイント、2006年4月7日)を意識したのかどうかは分かりませんが、結果的には、瞬間風速は更新したものの、終値ではホンの少し届かず。ただ、日経平均がチョビマイナスだった割に、TOPIXは堅調な値動きでした。

● 今日はTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 最近は前場と後場の値動きが違うことが多く、今日もそんな1日。前場は今一つだった通信が後場にビョン。KDDIの自社株買いがきっかけだったとの解説もあったのですが、NTTやドコモは関係ないはずですもんね(^^;。後付け理由としてはきれいだけど…。実はドコモは2月16日に自社株買いをやっていて、その時はほぼ無反応(下がった)だったのですけど、この辺はあまり深く考えない方が良いのでしょうネ(^^;。電力・ガスも前場はマイナス推移だったものの、後場から急に戻し歩調で多くがプラス。鉄鋼株などは、逆に前場の方が勢いがあったように感じられました。基本的には理屈を捏ねるよりも、相場に素直になることが大切なので、実際に起こったことを素直に受け止める心を持っておきたいです。

● NTT(9432)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。上記、TOPIX日中足との類似性を感じていただけますでしょうか?

NTT(9432)日中足

● ファクター面から見ても、後場からバリューがかなりはっきりと上向きになっていました。昼休みを挟んで相場が変わるときは、昼休みの立会外バスケット取引の影響かと想像するのですが、詳細内容は調べていません(^^;。誰かバリューを"追加"したのか、薄くなっていたセクターウェイトを合わせに行ったのでしょうか。結局は「だからどうした?」ってことになるんですが、他人の財布の中身を想像するのは興味深いのも確かです。悪趣味かもしれませんけどネ(^^;。

● 話題変更。大引け後、ホンダが3755万8400株の銀行等保有株式取得機構が保有している株式の売り出しを発表しました。これに関して、ちょっと話題脱線。先日、某社のレポートで、表の部分に「コンプライアンス上の理由により表示を控えております」との但し書き。似たようなことは他証券のレポートでも時々見るのですが、銘柄が分からないことの方が多いのです。ところが、その時は指数絡みのレポートだったので、パッと見て表示されていなかった銘柄はホンダだと分かったのです。「ふぅ~ん、ホンダに何かの案件があるんだ…」と比較的軽く考えていたのですが、今日の売り出し発表で、その「案件」がはっきりしました(^^;。そのレポートは個別銘柄リサーチものではなかったのですが、慎重に慎重を期しているのでしょう。今後、同様の「但し書き」があれば、もう少し気にしておくことにしましょう。しかし、コンプラも大変ですねぇ~(^^;。

● 大引け後の指数ヲタク話題。今日は20日なので、TOPIXの月末修正が一斉に所報掲載されています。東証HPでは、いつも通り「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」として、http://www.tse.or.jp/news/200702/070220_c.html に出ています。今月は手元計算で180件ほどあるのですが、個別にあまり大きいのはなく、全体のウェイト変化も軽めです。

● また、東証1部"昇格"銘柄も一斉に発表になっています。今回は15銘柄もあります。東証HPの http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html に掲載されていますので、ご確認ください。なお、まだ旧基準での積み残し案件があるので20日発表になっているのですが(3月分もそう)、その後は、突然発表パターンになるはずです。この変更については、東証の「一部指定銘柄に係るTOPIX等株価指数の算出上の取扱いの変更について」(http://www.tse.or.jp/news/200612/061201_g.html)のリリースをご参照下さい。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比1億3811万株増の22億2730万株、売買代金は同1529億円増の2兆6722億円でした。日銀待ちだった割には、鉄鋼・重工株の賑わいに助けられた格好でしょうか。東証1部値上がりは645銘柄、値下がりは893銘柄と、実は値下がり銘柄数の方が多い状態でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日ぶりに買い越し(3920万株売り/4490万株買い)。市場筋によると金額も買い越しだったとのこと。

 TOPIX : 1779.96 (+5.43, +0.31%)    日経平均 : 17940.09 (+64.44, +0.36%)    円ドル : 119.45  

● アジア市場は旧正月(Lunar New Year)で一斉にお休み。米国も今晩はPresident's Dayの祝日で休み。東京市場は堅調は堅調だったものの、どうも乗り切れない1日でした。あくまでも個人的に乗り切れなかっただけで、なかにはノリノリの方もいらっしゃったかもしれませんけど(^^;、少なくとも私はどちらかというと他の仕事に没頭する日でした(^^;。

● 今日の日経平均日中値動きは163.95円あったのですが、前場が121.65円、後場はわずかに65.14円。日中足(下記)をご覧頂くと分かるのですが、安寄りした後、9時半頃まで反発。その後はわずかに30円にも満たないレンジで揉みあい。後場寄付後に同じく買いがワーッと入る局面があったものの、その後はやはり30円程度のレンジで揉みあい。日経平均先物では大口ロットの売り買いもあったのですが、今日は「笛吹けど踊らず」状態(^^;。状況がマッチしないと、火が点かない時は点かないものです。と言う訳で、ザラ場中は方向感に乏しい1日でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には、小売りが週末に出た経営統合関連ニュースで軒並み高。一方で、アナリストが「チャ~~ンス」とばかりに格下げしている電力・ガスが軒並み安。電力・ガスのちょっと前の上昇は、アナリストでなくても頭を傾げていた状態だったので、ちょっとでも弱みを見せるならば「チャ~~ンス」となるようです(^^;。あれだけバカスカ上昇している間は、さすがにレーティングを下げるにも躊躇するのでしょう。一方、鉄鋼・重工どころが再び賑わう兆しを見せていたのも今日の相場の特徴。ただ、最初に書いたように、何となく乗り切れなかったのは、バリューもリバーサルも駄目駄目マークだったからでしょうか…(^^;。グロースはまぁまぁだったのですけどネ。

● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比6937万株減の20億8919万株、売買代金は同4747億円減の2兆5192億円。また、東証1部値上がりは1063銘柄、値下がりは513銘柄でした。まぁ、値動きを見ればこの程度の落ち込みは仕方ないところです。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3550万株売り/3130万株買い)。市場筋によると金額も小幅売り越しだったとのこと。

● 話題変更。前週末にヤフーがJASDAQへの上場を発表。東証1部と重複上場となります。この件そのものは、以前から折に触れて観測話が流れていたこともあって、特にサプライズというほどのことはありません。ただ、この話でピクピクと来るのが指数ヲタク(^^;。そもそも、ヤフーがJASDAQへの重複上場をするのも、少数特定者持株比率の上場廃止基準(上限75%)に引っ掛かりそうだからなのは明白。もちろん、ヤフーのリリースには、「投資家の取引機会が拡大する」とか「証券取引所一極集中によるリスク等を分散すること」なんて書いてありますが、きれいな大義名分ってことです(^^;。どちらにしろ、東証上場廃止になったとしても、どこかの取引所に上場している限り、ダメージはある程度限定できるという見方でしょう。

● ヤフーはご存知の通り日経平均採用銘柄。日経平均プロフィルのHP(http://www.nikkei.co.jp/nkave/index.html)では、臨時入れ替え基準として「東証第1部上場銘柄でなくなったものは、構成銘柄から除外します」と明記されています。つまり、ヤフーがJASDAQと重複上場になっただけでは、日経平均採用銘柄としての地位に何も影響がないのですが、東証上場廃止基準に引っ掛かるようだと、同株が東証1部上場銘柄でなくなる可能性が出てきます。もっとも、今年6月に有価証券報告書の提出があって初めてこの基準についての可否が判明し、もしアウト状態だったとしても、猶予期間が1年間あるので、そこからまだ1年先(2008年6月)に有価証券報告書が提出されてからの話になります。ネタとしては意識しておくのですが、実際は相当先の話です(^^;。その前に、もっと統合絡みの入れ替えがあるんでしょうし、それ以上に、日興CGの行方が判明するのが3月中旬。そちらの方がネタとしては現時点では大きくなります。

● そうそう、統合絡みと言えば、大丸も松坂屋も日経平均採用銘柄ではないので、とりあえずその点では神経質になることはなさそうです。でも、松坂屋HD(3051)の前身の松坂屋(8235)は、かつて日経平均採用銘柄で、しかも品薄のクセ悪株だったことを覚えている方、どのくらい、いらっしゃるんでしょうかね? (^^; (^^; 日経平均プロフィルHPを見ると、1991年10月1日に削除になっています。同時に台糖や片倉も削除になっているのですが、その時に入ってきたのに熊谷組な ど。はぁ~~(^^;。

 TOPIX : 1774.53 (-2.18, -0.12%)    日経平均 : 17875.65 (-21.58, -0.12%)    円ドル : 119.35  

● 今日は上げ週の金曜日ということで、全体に軟調な展開になる可能性が高いとは考えてたし、実際その通りになったのですが、意外に堅調な印象もある1日でした。ただ、これは見ている銘柄群やセクター、ファクターに依存した可能性が強く、今日のようにバリューがぱっとしなければ、FM諸氏に電話しても、何となく「画面見ないで他の仕事に没頭」という雰囲気も感じた1日でした(^^;。日経平均の1日の値動きもかなり小さかったし(1日通しで91.54円、前場91.54円、後場69.72円)、後場は週末気分が漂う状態でした。

● 個別には、メリルが一部格下げした電力・ガスが軟調で、つられたのか通信も軟調。不動産も軟調で、自動車も駄目マーク。ただ、テクノロジーはソコソコ堅調な銘柄が多かったし、銀行株も全体としてはプラス。この辺も妥当なイメージでした。話題だったのはビール株ですが、この辺はアナリスト・ストラテジスト諸氏にお任せするとします(とサボる(^^;)。しかし、上値をTOBしてくるのを誘発するためのTOB"意向"とは、何とも言い難いものがあります(^^;。最後に、引け後に出たちょっとだけ気になるニュース。S&Pが日興CGを2段階格下げと発表。かつて、Moody'sが似たようなことをした記憶がどうしても蘇ってしまいます。状況も外部環境も違うとは思いますけどね。その「記憶」については、敢えて書きませんけど…(^^;。

● 一方、市場筋の間では、今日の売買代金が3兆円を超えるかどうか話題になっていたのですが、結果的には、今日の東証1部売買代金は前日比4162億円減の2兆9940億円と、ホンの少し足りず(^^;。昨日まで売買代金3兆円超えが10日連続で記録更新中だったのも、これで終了。もっとも、記録更新中はどうしても意識過剰になるので、ある意味では一区切りは良かったのかもしれません。なお、今日の東証1部出来高は前日比2億2753万株減の21億5856万株でした。東証1部値上がりは658銘柄、値下がりは882銘柄で、これも指数の値動きと考えると、ほぼ妥当な印象。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し転換(5000万株売り/4450万株買い)。市場筋によると、金額ではほぼフラットだったとのこと。

● 今日は話題不足の1日。雑談に行きます(^^;。先日、某FM氏とバックテストを簡単に(しかも安く)出来る方法がないかなどについて雑談していたところ、「今度の新しいExcelだと、列の数がめちゃくちゃ増えているそうですよ」との話。現在、多くの皆さんが使っているExcelは、「A~IV」までしか列がなく、これは256列になります。ポートフォリオ運用などをしていると、簡単に色々なデータを保存しておくなら、縦に銘柄、横に日付というパターンが多いと思うのですが、縦はともかくとして、横の日付が250チョイしか入らず、これはほぼ1年分にしかならないのです(1年の立会日数は245~246日が普通)。

● ところが、これが拡大するならば、簡易的に色々な検証作業をするときなどに便利になりそう。マイクロソフトのHPに行くと、「Office Excel 2007では、最大100万行、16,000列のスプレッドシートがサポートされている」とのこと。やる気があれば、16,000列に日付を入れるとするならば、なんと65年分ほども可能になる計算(^^;。もっとも、まともにそんなことをしてフルに埋めれば、めちゃくちゃ重たいファイルになりそうです(65年分のデータを入手する方が無理でしょうし…)。さらに、VLOOKUPなんかしたら、もうフリーズして動かないでしょうネ(^^;。でも、会社のPCにこれがインストールされるまでには、あと数年掛かるのでしょうか(^^;。XPになったのも、つい数年前だったような気がするし…。グローバル対応というのは、なかなか厄介みたいです。

● 完璧雑談。今週末は東京マラソン(http://www.tokyo42195.org/)が開催されます。読者の方で参加される人はいらっしゃるのでしょうか???私は、そんな無謀なことはしません(^^;。このマラソン実施に伴って、かなり大規模な交通規制が実施される予定です。日曜日に車で都内中心部に行こうとお考えの方は、止めといた方がよろしいかと…(^^;。詳細は、こちら に掲示されています。何はともあれ、良い週末を!!

 TOPIX : 1776.71 (+11.40, +0.65%)    日経平均 : 17897.23 (+144.59, +0.81%)    円ドル : 120.10  

● 米国株高に加えて、寄付き前に発表されたGDP(4Q)は、Bloomberg事前コンセンサスが年率+3.8%だったところ、同+4.8%とかなり高い数字。景気好調を好感する買いで高く始まったものの、一方では利上げ懸念との綱引き状態。個人消費が+1.1%となったことを好感して、このところ軟調だった小売りが一斉にリバーサルした以外は、結果的には、気迷い状態に変化はない印象。

● ちなみに、今朝のSQを計算すると前日比162.05円高の17914.69円(9時22分)。これは、ザラ場での日経平均高値を上回る「幻のSQ値」状態で、要するに「寄り天」(^^;でした。相場が強いのは感じたものの、その一方で「寄付きだけ」感は否定できなかった1日でした。また、新興市場が軒並みマイナスで引けていたことも、やっぱり引っ掛かります。あまり細かいことを考えない方が良い相場なのかもしれませんが、気にしだすと止まらないんです(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今日はダヴィンチの件もあってREITが寄付きから全面安となったあと、バンジーした銘柄も出てきたりで荒れ模様(^^:。個人的にはREITは既にチキンレース状態だとは考えているのですが、チキンレースが一番面白いのは最後の瞬間の直前。あまりに早く抜け出してしまうと、白けるだけだし、収益チャンスも逃すことになってしまいます。このタイミングが難しいんです(^^;。また、REITとそれなりに連動する不動産株も、今日は軟調なものが多かったです。金利上昇懸念が一つあるだろうし、REIT経由の資金フローが変化するようだと、ちょっと気をつける必要が出てくるところです。

● また、消費者金融やら電力も軟調。電力はかなりのペースで走ってきたので、一休みは妥当なところ。一方、利上げなら銀行株との連想が働くハズだったのですが、今日の相場では何となく乗り切らない反応ぶり。この元気の乏しさは何だったんでしょうね?繰り返しになるのですが、あまり細かいことを考えない方が良いのか、それとも何かのシグナルなのか、迷うところです(^^;。

● 利上げに関しては、来週(2月20~21日)の日銀政策決定会合で利上げがあるかどうかについては、大量のにわかエコノミスト(^^;が出現して、あ~でもない、こ~でもないになりそうです(^^;。週後半なので、それまでは、多少は模様眺め気分が広がる可能性も頭に入れておいた方が良いのかも知れません。今後の日銀政策決定会合は、来週の後は、3月19~20日、4月9~10日、4月27日、5月16~17日、6月14~15日と続きます。参議院選挙がまだ確定していないものの7月5日公示→7月22日投開票の日程で進んでいる様子なので、まだ相当先の話ですけど、市場関係者としてこの辺の日程も意識です。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比1158万株減の23億8609万株、売買代金は逆に同2876億円増の3兆4102億円と膨らみました。また、東証1部値上がりは1158銘柄、値下がりは649銘柄。一方、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(4260万株売り/4680万株買い)。市場筋によると金額では小幅買い越しで、米系買い/欧州系売りの構図が継続だったとのこと。

● 話題変更で指数系の話。今日の夕刊フジに、「日経新聞にブーイング…日経平均に日興株なぜ残す 投信会社は大迷惑…保有せざるを得ず 」(http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007021514.html)なる記事が掲載されています。もちろん、多くの市場関係者は、昨年12月18日に「日興コーデ株、日経平均に当面維持」(http://www.nikkei.co.jp/nkave/news/20061218h19ci000_18.html)とのリリースが日経から出た時に、「何でやねん?」となったネタなので、新しいものではありません。でも、一般投資家が意識していないところで、ETFやインデックス投信を経由して日興CGに"投資"している現状は、何とも言い難い面もあります。もっとも、これは日興CGに限ったことではなく、例えばカネボウの時は、株式併合のおかげで、もっとエグイことが発生した記憶が蘇ります(^^;。済んだことなので、あまり蒸し返そうとは思いませんけど…。

● 最後に雑談。ずっと前に「虹彩炎」という眼の炎症について書いたのですが、先日、ようやく眼科医から「もう大丈夫でしょう」と完治宣言が出ました。この2週間ほどは、目薬を点さない状態で経過観察にまで来ていたし、自覚症状そのものは、初っ端の症状発覚から1週間後にはほぼ消えていたのですが、ここまでズッと掛かった次第。自分のコメントを読み返すと、最初に眼科医に行ったのが昨年11月13日(月)だったので、ちょうど3ヶ月ほど掛かったことになります。当初から「数ヶ月は必要かも知れない」とは言われていたのですが、やはり長かったというのが実感。実は、今回の虹彩炎が久しぶりの健康保険の使用でした。花粉症も関係ないし、この6~7年ほどはインフルエンザとも無縁の健康優良児ですが、眼が見えなくなったらトレードも出来ませんからねぇ~(^^;。とりあえず一安心かな?

 TOPIX : 1765.31 (+9.41, +0.54%)    日経平均 : 17752.64 (+131.19, +0.74%)    円ドル : 121.30  

● 朝から堅調に推移した相場は、堅調さを保持したまま大引け。日経平均は終値ベースで昨日ようやく昨年来高値を更新して「6年9ヶ月ぶり高値」となったのですが、その勢いを継続した格好。一方、TOPIXはまだ昨年来高値を抜けていないものの、堅調にジリ高歩調を継続。TOPIXだと、瞬間風速でも終値でも、1783.72ポイント(2006年4月7日)が昨年来高値となっています。あとチョイです(^^;。ただ、届かないとなると、テクニカル的にはダイバージェンスが発生することになるので、ちょっとヤバイ雰囲気になってしまいます。月末ぐらいまでに達成できるかどうか、注目しておきたいところです。

● 今日の日経平均でもTOPIXでも、日中足をご覧になって頂ければ分かるのですが、朝方の30分ほどでスルスルと上昇したあとは横ばい、後場、午後1時直前にスコンと上昇(先物に大口買いが相次いだ局面)したものの、その後は揉みあい。そして大引けはバスケット売りが出て伸び悩み。つまり、ザラ場で先物がワーッと来た局面以外に、フォロースルーが無かったことが分かります。また、TOPIXの方が後場の伸び悩み感が大きかった感じを受けました。もちろん、前日比でそれなりに高かったことは事実なものの、ザラ場でのフォロースルーの乏しさも同時に気になってしまうところ。バレンタインデーで気もそぞろだったから、という程度だったら良いのですが…(^^;。

● というワケで、日経平均とTOPIXの日中足を両方付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっと雰囲気が分かりにくいかもしれませんが、TOPIXの方が後場の安値水準が低いことがお分かり頂けると幸いです。

日経平均 日中足TOPIX 日中足

● 個別には、最近、鳴かず飛ばずだった半導体関連がアプライド・マテリアルズ(AMAT)の影響もあって反発。一方で、電力・ガス、通信や不動産は一休み。ここまでの上昇を考えると当然と言えば当然でしょうが、物色の流れが出遅れ循環物色としてテクノロジーに向かうのかどうか、それとも、また金属まみれに戻るのかどうか、ちょっと注目しておきたいところです。

● テクノロジーでは、NECがこの1週間ほど結構な戻り。同じようなパターンで先行したのはソニーですが、そのソニーの上昇も、アナリスト諸氏が嫌がっていたところから始まり、レーティングのコンセンサスは株価の後を追う格好で上昇してきた経緯があります。NECもちょっと似通ったパターンの可能性があるので、注目しています。BloombergでソニーのANRを見ると、最近ではBuy推奨の方が多くなったのですね(^^;。そういえば、以前、某FM氏がおっしゃっていたのですが、「ソニーはPS3が"売れない方"が儲かるんだもんね」というコメント。笑ってしまったのですが、考えてみれば全くもってその通り(^^;。今後、「PS3売れ行き低迷」なんてヘッドラインが出たら、ソニーが一段と爆騰したりして(^^;。冗談ですよ!冗談!!

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比3744万株減の23億9767万株、売買代金は同1745億円減の3兆1225億円。若干減ったものの、連日の売買代金3兆円超は凄いことです。また、東証1部値上がりは922銘柄、値下がりは649銘柄でした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースで4日ぶりの買い越し(3560万株売り/4540万株買い)でした。市場筋によると、金額もトータルでは買い越しだったものの、米系買い/欧州系売りの構図が継続だったとのこと。

● 先物の手口についても簡単に抜き出しておきましょう。日経平均先物では買い手の集中感があり、GSが5448枚買い(売り不明)、CSが3796枚買い(売り不明)、ドイツが3446枚買い(売り不明)。売りの第20位が塚本証で1706枚だったので、これらの手口の売りが最大で1705枚売りだった可能性があるのですが、そう仮定しても差引でかなりの量。一方で売り手は1500枚台だったので、分散していました。TOPIX先物では、UBSが1848枚買い越し、大和SMBCが1880枚買い(売り不明)、みずほが3728枚売り(買い不明)、MSが1097枚売り越しってところでした。

● 最後に指数ヲタクの話題。日本時間早朝にMSCIの定期四半期リバランスが発表されました。予想通り、新規追加・削除はありません。ウェイトの変化もあまり大きくありませんでした。某ビール株と某メガバンク株にFIF変更や株数変更があったおかげでウェイト増加になっています。某薬品株は株数変更で若干のウェイト低下。あまり詳細を書くと、MSCI Barraの著作権ヒットマンに追い掛けられそうなので(^^;、とりあえずこの辺で。MSCI指数リバランスのホンチャンは5月ですから、今回は基本的に微調整。実際に、微調整っぽい内容です。なお、リバランス実施は2月28日終値基準で、計算上は日本株への若干の資金流入になる見込みです。ただし、ファンディングにはご注意を。詳細はMSCI BarraのHP(http://www.mscibarra.com/)からどうぞ。

● 東京は夜に入ってから、妙にヌル暖かい強風が吹き荒れています。今晩はかなりひどい風が吹き荒れる予想みたいなので、皆さんもお気をつけて!

 TOPIX : 1755.90 (+10.81, +0.62%)    日経平均 : 17621.45 (+117.12, +0.67%)    円ドル : 121.50  

● 寄付きこそ、ふら付いていたものの、その後、日経平均先物に300~500枚の大口買いが相次ぎ、裁定買いを引っ掛けてプラス転換し、一段高となって昨年来の高値アタック。もっとも、先物の大口買いが止まってしまうと、相場全体も止まってしまう格好で、現在の相場のエンジンの大きな部分を先物に頼っている状態が垣間見える1日でもありました。ただ、それでもなかなか下がらない相場はその通りで、不動産、メガバンク、証券など、ちょっとバブルっぽい銘柄群を中心に、商社、海運なども堅調で、蚊帳の外はテクノロジー銘柄群。せっかく、G7があっても円高にならなかったのだから、もう少し喜んでも良さそうだったのに…(^^;。何はともあれ、これで日経平均は終値でようやく昨年来高値を更新。メデタシ、メデタシ…(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 日経平均のこれまでの昨年来高値は、瞬間風速ベースで17633.61円(2月2日)、終値ベースで17563.37円(2006年4月7日)でした。今日、日経平均のザラ場高値は17628.03円で、瞬間風速高値の更新まで5円チョイ届かず。でも、終値ベースでは、ようやく約10ヶ月ぶりに昨年来高値を更新。これまでも気にしても仕方ないとは頭では理解していたものの、どうしても気になっていた水準です(^^;。ちなみにTOPIXでは、瞬間風速でも終値でも、1783.72ポイント(2006年4月7日)が高値。まだちょっと距離がある状態です。実際、これで「上抜け」と叫びたい気持ちがある一方で、どうも「新値抜け」という雰囲気には満ち足りないというか…(^^;。何なんでしょうね?この不一致は…(^^;。

● ファクター面から見ると、バリューはそこそこ頑張っていたのですが、リバーサルが逆噴射状態。FM諸氏にしても、バリューで儲かってもリバーサルで吐き出してしまうようで、あまり儲かった雰囲気が出てこないのかもしれません。もっとも、三菱地所など、単純に勢いのある銘柄をロングしているならば、これほど儲かる相場も無いかもしれません(^^;。ただ、それを許すような投資手法が年金などの長期資金の運用に馴染まないのも現実。悩ましい問題です。

● 悩ましいと言えば、日興コーディアルの値動きもその一つ(^^;。今日は+6.56%でした。対TOPIXで27bpsほどのウェイトがある銘柄で、決して軽い銘柄ではありません。東証1部では金曜日終値で時価総額ランキング第83位。新日石よりも少し下で、TDK、大阪ガス、丸紅のすぐ上の位置です。この前急落したところから足元でのパフォーマンスがかなり良いとなると、本当に悩ましい状況。直近の急落局面で、上場廃止リスクについてはかなり織り込みに行ったでしょうが、同時に、ある程度売却してしまった機関投資家が多いことも、比較的簡単に想像が付くのです。今後、2月末前には訂正有価証券報告書が提出されるかどうかが材料になり、そこから約2週間経過したころに、最終的な東証からの決定が出てくるはず。でも逆に言えば、その最終的な「結論」まで、まだ1ヶ月もあり、だから余計に悩ましいんです(^^;。

● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比9787万株増の24億3511万株、売買代金は同3085億円減の3兆2970億円。金曜日がSQだったことも含めて考えると、引き続き活況が継続していることが分かります。一方、今日の東証1部値上がりは899銘柄、値下がりは685銘柄。今朝のSQを計算すると、前週末比42.29円安の17462.04円で、安寄りした一方で、そこからフォロースルーの売りが出なかったことも分かります。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースだとチャラ(3700万株売り/3650万株買い)だったものの、市場筋によると、金額は大幅買い越しだったとのこと。つまりメガバンク?!?

● 先物の手口もざっくりと書いておきましょう。日経平均先物では、CSが3459枚買い/売り手口不明(上位20位以下)、売り手はドイツが2852枚売り/買い手口不明でした。売り買い両方が判明していた証券会社では、GSが1362枚買い越し、UBSが1218枚買い越し。SGが1764枚売り越しってところ。TOPIX先物だと、GSが1220枚買い越し、BNPPが1089枚売り越し、みずほが1895枚売り(買い手口不明)。例のとこですかね…(^^;。ただ、売り買いの絶対量が多かったのは、アイザワとか岡三などだったので、目先筋もかなりドッタンバッタンやっていたと想像します。また、ネット系証券の手口も、かなり大きくなっている点も注目。ミニ日経だけではなく、本チャン日経でもアクティブになってきた印象です。

● ところで、大証と東証の両方に問い合わせてみたのですが、両取引所ともに現時点で先物(オプション)の手口情報はHPに掲載されていません。会員証券向けの有料情報サービスでは流れているのですが、一般向けに関しては、両取引所ともに「ご意見を承ります」との回答でした(^^;。まぁ、これは「持ち帰って検討します」とほぼ同意語で、要は「≒放置します」もしくは「≒何もしません」ってことでしょうね。たまには良い方に裏切られることを、ちょっぴりだけ期待しています(^^;。

● 祝日(建国記念日の振替休日)のため休場

 TOPIX : 1745.09 (+24.91, +1.45%)    日経平均 : 17504.33 (+211.85, +1.23%)    円ドル : 121.35  

● 後場寄付後の先物市場は、かなり壮観でした。断言は出来ないものの、手口から見る限りでは、またCS君が暴れた様子(^^;。今日の日中足をご覧頂くと一目瞭然ですが、12時48分あたりから午後1時過ぎまでのホンの短い時間帯に、今日の値幅のかなりの部分が集中。他は、底堅かったものの、基本的には見送りだったのですけど…(^^;。と言うわけで、まず、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● それでは、今日のミニSQから行きましょう。例によって実況中継を行くと、朝8時30分頃にExcel上の日経平均速算は前日比900円安程度。これはいつものパターンです(^^;。8時50分で280円安、8時55分で220円安、8時57分で370円安、8時59分で200円安、8時59分55秒で100円安程度。そして、時計が9時ちょうどになった時にスルスルと戻して、結局SQは前日比18.56円高の17311.04円。最後の最後に日経平均一銘柄あたり272,000株のバスケット買いが入った様子。SQ確定は9時20分でした(マツダが最後まで寄らなかった)。全体にエキサイトメントに乏しく、後々振り返ってもSQと気付かない感じのSQ(^^;.。なお、日経平均型で2万株ずつ程度のバスケット買いが、どうやら寄付をミスった様子で、それが寄付き直後の上下動を誘発したようでした。まぁ、大騒ぎするほどのロットではないんですけどネ(^^;。

● 市場筋の推計では、最終的に日経平均型は一銘柄あたり50万株売り/48万株買いと若干の売り越し、時価総額加重型は若干の買い越しだった模様。SQ推定出来高は1億8000万株程度、売買代金は合計で3100億円程度とのことで、普段よりもやや少なかった印象です。9時15分時点の東証発表数字だと、出来高が4億1664万株、売買代金は7150億円でした。また、毎分の東証1部売買代金分布では、前場が51.2%、後場が48.8%で、普段との差もかなり小さかった印象(普通の日は48%/52%ぐらい)。なお、集中度は寄付5分間で16.1%でした。

● 前場中は、堅調ながらモジモジ君だった相場も、昼休みの立会外バスケット取引が買い越しと伝わったことに加えて、後場寄付き後、12時48分頃から先物市場で500枚単位の大型買い爆弾が断続的に入ったことで、裁定買いを誘発してあっという間に高値。かなり「暴力的」にも見えた買い方で、アレヨアレヨと上値アタック。これだけ先物主導になってしまうと、「よぉやるわ」って感じで笑うしかないのですが「これも相場」。もっとも、この状態はホンの20分間ほどで、その後は、金曜日の午後モードでした。でも、現物も大商いで元気だったので、下がるような雰囲気ではなかったですけど…(^^;。

● 調子に乗って、日経平均先物(3月限)の日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっと分かり難いかもしれませんが、当該時間帯にかなり商いが膨らんでいることをご覧頂ければと…。そして、ドタバタが終了したあとは、板に貼り付いたような相場だったことも…(^^;。

● こうなってくると、先物の手口が気になってきます。結果的に、大引け後に発表されたのを見ると、SQってこともあって色々と大きな手口が交錯して普段よりは見辛い状態。それでも、やはりCSの影が濃い濃い(^^;。日経平均先物でCSは2531枚売り/5764枚買いで差引3233枚買い越し。TOPIX先物では954枚売り/7540枚買い(!)で、差引6586枚もの買い越しでした。他、日経平均先物だとMSが2714枚買い越し、UBSが2481枚買い越し、SGが2344枚買い越し。トレーダーズが2296枚売り越し、みずほが最大で2493枚売り越し(買い手口不明)。一方、TOPIX先物の方が実は手口は派手で、買いは他にDBの2330枚買い越し程度。売りはBNPパリバが4209枚売り越し、GSが3942枚の売り越しってところ。もっとも、いつも感じるのですが、この手の話で「ほぉ~」とはなるものの、相場の先までは見えて来ません(^^;。

● 現物の話も少しだけ。今日は本当に久しぶりに、メガバンクが軒並み高。これがTOPIXをかなり引っ張った印象がありました。他、海運株は大商いのなか急反発するし、重工・造船も再びイケイケモード。ただ、勢いに任せて全面高かと思いきや、東証1部値上がりは1263銘柄(値下がりは339銘柄)と、それほどの全面高ではなし。上がる銘柄が目を引いた一方で、安かったのは、業績失望組(マツダ、フジテレビなど)と、何でか知らんけど安かったゲーム類組(任天堂、バンナム、コナミなど)、アナリスト格下げに反応組(JT)、やっぱりあかんか組(丸井、ダイエー、カシオ、東京エレクトロンなど)って感じ(^^;。まぁ、分かったような分からんかったような1日でした。なお、今日はJASDAQやヘラクレス指数はマイナスで終わっています。この辺も、頭の片隅に入れておきましょう。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比1億4014万株増の23億3724万株、売買代金は同4063億円増の3兆6055億円と活況。時間がなくて調べていませんが、この売買代金はしばらくぶりの高水準だと思います。また3兆円超の売買代金が7日連続ってのも、しばらくぶりの記録だと思います。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(5110万株売り/4130万株買い)。市場筋によると、米系証券は買い越しだったものの、欧州系証券が引き続き売り越しだったとのこと。「油臭い」ですか??? (^^; (^^;

● 三連休ですね。良い週末を!

 TOPIX : 1720.18 (-8.18, -0.47%)    日経平均 : 17292.48 (+0.16, +0.00%)    円ドル : 120.80  

● 日経平均という"指数"(正確には"平均株価")だけを見れば、「まぁまぁ」って印象だったかもしれませんが、今日の日経平均はかなりミスリーディング。東証1部値上がりが470銘柄で、値下がりが1123銘柄だったことだけでも、「何かが違う」と分かると思います。まぁ、それでも事実は事実として認めざるを得ないんですけどネ(^^;。

● 朝方から方向感の乏しい展開。明日のミニSQもそうですが、三連休を控えている上に、G7という大型イベントもあって、積極的にポジションを取らない理由ばかり。そうこうしていたところで、昼休み(午前11時ちょうど)に日本郵船が下方修正を発表して後場からドカ~ン。商船三井をはじめとする他の海運株もドカ~ン。先物市場では傷口にワサビ醤油状態の大型爆弾炸裂。電力・ガスもドカ~ン。鉄鋼・重工株も軟調、不動産も駄目駄目マーク。メガバンクはいつも通り軟調だったうえ、特にSMFGが大幅安。高かったのは、情報通信と半導体関連などのテクノロジーの一角だけ。直近で話題になって買われていたところが軒並みダウン状態で、元気が出るはずの無い1日でした。大引け前の40分ほどで、目先筋のショートカバー(含先物)が入った様子でかなり戻して終了。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● ただ、某FM氏が「市場の雰囲気からすると、日経平均で150円安って感じなのに…」とおっしゃっていたのですが、私もこれに同意(!)。このところ、テクノロジーが出遅れていたために伸び悩んでいたのですが、それも今日はリバーサルが掛かった格好で、これが結果的に日経平均を支えていました。この辺について、もう少し書いていきましょう。

● 日経平均が下がらなかった背景を、寄与度ランキングの上位で見ると、上からミツミ電機、アドバンテスト、東京エレクトロン、中外製薬、ホンダとKDDI(同順)。上位5銘柄(ホンダかKDDIのどちらか含む)で日経平均を48.37円も押し上げていました。ちなみに寄与度上位10銘柄では73.07円、上位20銘柄では94.80円の押し上げ効果。マイナス寄与度上位5銘柄で-18.81円、上位10銘柄で-30.79円、上位20銘柄で-49.93円だったことも考えると、かなり限られた銘柄のプラス効果が日経平均に出ていたことが分かります。また、日経平均採用の225銘柄では、値上がりが64銘柄、値下がりが153銘柄、変わらずが8銘柄だったので、この面からも中身と表示の違いを見て取ることができました。

● もっとも、TOPIXでも大なり小なりこの傾向はあって、プラス寄与度上位10銘柄の合計は+3.582ポイント、マイナス寄与度上位10銘柄だと-5.076ポイント(計算はBloomberg)。つまり、TOPIXは逆にマイナス側へ偏りがあった印象。ちなみに、TOPIXの足を引っ張った上位5銘柄は、東京電力、SMFG、オリックス、関西電力、新日鉄でした。逆に押し上げ側では、NTTドコモ、任天堂、ホンダ、NTT、富士フイルムの5銘柄。スペシフィック・リスクの大きな状態が継続していることも分かります。一歩間違えれば地雷です(^^;。ついでに、ファクター面から今日の相場をみると、短期のリバーサルはかなり強く効いていたものの、バリューがかなりやられていて、機関投資家的にも元気が出ない1日だったと推察します。

● なお、指数寄与度は便利なページがあります。QUICK Money Lifeというサイトで、ここで当日分だけですが、日経平均とTOPIXの寄与度ランキングを見ることができます。日経平均は225銘柄の終値さえ取れれば、Excelでも計算可能ですが、TOPIXは理論的には可能でもやる気が起こりません(何せ1700銘柄以上あるので…(^^;)。というわけで、このようなサイトが役に立つのです。日経平均寄与度ランキングはこちらから、TOPIXの寄与度ランキングはこちらからどうぞ。それぞれ別窓が開きます。便利になったものです、ホンマ…(^o^)。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比3億3133万株減の21億9710万株、売買代金は同2107億円減の3兆1992億円と、若干減少したものの引き続き活況。また、今朝のSQ値を計算すると、前日比88.52円高の17380.84円とかなり寄り天に近い状態でした(^^;。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(4820万株売り/3730万株買い)。市場筋によると、某1社が大幅売り越しだった影響とのことでした。

● 一方、本日の先物手口は、TOPIX先物も日経平均先物も「静か」でした(^^;。この手口の件についていくつかお問い合わせを頂いたので、ちょっと長くなるのですが、詳しく書いていきます。東証や大証が公開しているのは、売りと買いそれぞれの手口上位20社だけです。そのため、21位以下の手口は分からない仕組みになっています。ここ何日か「最大で…、最小で…」と書いていたのは、反対側の手口が21位以下で数字が不明だからです。先物手口は、証券会社にはFAXで送られてくるものの、なぜか取引所のHPにも掲載されておらず、主にサードパーティーの数字を使うしかありません。当日分の手口を見る定番サイトは、Trader's Webの http://www.traders.co.jp/investment/tool/futures/futures_top.asp だと思いますが、ここでも売り買い片方が「0」になっているのは、本当にゼロかどうかは不明なんです。便宜上、ゼロにしてあるだけで、実際には何らかの数字があるハズです。ただ、想像のしようがないので、この形にせざるを得ないのが実際のところです。

● 私たちのような証券会社では、日経平均先物とTOPIX先物、さらにオプション手口の集計と統合したデルタの計算は当然やっています。しかし、皆にとって平等に、上記と同じ問題が発生します。なので、基本的にこの手の手口の集計は概算だし、その目で見る必要があります(証券会社の人間は、当然、その前提で見ています)。週1回、建て玉残高が発表されているので、ここである意味ではリセットして、そこから毎日の手口を積み重ねていくのが普通のやり方です。

● ちょっと考えてみれば分かるのですが、証券会社の中には自己売買部門の建玉・手口があり、顧客分の建玉・手口があり、手口の発表段階では、全て合算して集計されています。もちろん、証券会社内では口座別に分別管理されているし、取引所も自己取引と委託取引の区分は分かっています。でも、公表される手口では区別されません。さらに、仮に超巨大な投資家がいたとしても、ある日はA社経由では売り越し、B社経由では買い越し、差し引きはチャラだったとすると、手口だけを見ても仕方ありません。この辺は、昔、現物株式の手口が公表されていたときも全く同じで、これらの仕組みを分かって、その上で頭を働かせて読む必要があるってことです。くどくどとスミマセン。でも、意外に理解されていない印象を持ったもので…。

● さて、明日はミニSQ(2月限オプション)。そうそう、隣席の某体育会系女史が指摘してくれたのですが、明日は機械受注もあります。ただ、寄付前の8時50分発表なので、株式市場関係者はSQの方に行ってしまい、あまり見ていることはないかも知れません。機械受注のイベント性はどんどんと薄れてくると考えています。ちなみに、事前コンセンサスは、Bloombergで-0.6%、ロイターで-0.7%(MoM)です。

● 雑談。私たちのオフィスがあるビルの前で、今日、明日とアルファ・ロメオのイベントが行われています。試乗会もやっているそうで、詳細はこちらからどうぞ。Alfa 159に乗れるみたいです。かつて、イタ車ははかなり「覚悟」(^^;が必要だったと思うのですが、最近はどうなんだろう?あれだけ街中で良く見掛けるようになったということは、普通に乗れるようになったからだとは思いますが…(^^;。個人的には、AlfaだったらSpiderにちょっと興味があったりします(^^;。

 TOPIX : 1728.36 (-4.06, -0.23%)    日経平均 : 17292.32 (-114.54, -0.66%)    円ドル : 120.40  

● 朝から軟調な展開。今日も日経平均先物において、あちこちで大型爆弾が炸裂して揺り動かしていたのは事実ですが、それ以上に、何となくマーケットは下がりたがっているような印象が避けられませんでした。もっとも、これは「買いたい弱気」なのかも知れませんけど…(^^;。円が一時120円割れ近くまで来たことも、少なくとも心理的な重石になった感じ。最後の30分ほどは下げ渋ったものの、あまり雰囲気が良いとは言いがたい1日でした。なお、今日の東証1部出来高は前日比2億0492万株増の25億2843万株、売買代金は同4005億円増の3兆4099億円と引き続き活況。

● 個別には、今日も電力/ガスがぶっ飛び状態。東京ガスなんて一時ザラ場で7.5%を超える上昇率。「仕手株とちゃうんやから!」って感じです(^^;。そして、流れはNTTドコモにも波及し、あっという間に20万円の大台を突破。売買代金もダントツで東証1部トップでした。ドコモは意外に配当利回りが高い銘柄ですが、それにしても、あれだけ重たかった銘柄が先週半ばから突如として動き出し、あっという間に直近高値を更新。恐ろしいことです。NTTまで一緒に上昇していましたが、通信セクターでドコモなどをオーバーウェイトしている向きが多いとは思えない(KDDIがオーバーでしょう)だけに、被害者意識も相まって、嫌がらせ相場の本領発揮に見えてしまいました(^^;。

● 電力/ガス株の最近の急騰について、アナリストやストラテジストへの問い合わせが急増、との声を聞くようになって来ました(^^;。何も目新しい材料が無い中での急騰劇なだけに、ファンダメンタル面からの説明は困難を伴う状況。私はもともと相場の勢い中心で、理屈は後からで良いと考える方なので、あまり気にしないですけど…(^^;。電力/ガスについては、どこまでチキンレースに参加するかも大きな要点。タイミング一つ間違えば、5%、10%なんてあっという間。1日で5%も動いているのですから、ホンの1日の判断の違いで、リターンにも大きな差が出てしまいます。いまや、電力/ガスセクターは、下手なITセクターよりも、売り買いのタイミングが難しくなってきた感があります(^^;。

● 一方、後場から急落したのがレオパレス21(8848)で、あっという間にストップ安。日刊ゲンダイに「偽装建築」との記事が載ったからとのこと(http://gendai.net/?m=view&c=010&no=18875)。レオパレス21はネガティブニュースに反応しやすい銘柄との記憶もあって、余計に売りが売りを呼んだ印象もありました。もっとも、90%の方々は「姉歯だけではない」と考えていたでしょうから、アパの件といい、今日のこの件と言い(レオパレス21は否定コメントを出していますが…)、それほど改めてサプライズというほどではありません。ただ、失望感は否定できませんけどネ。

● 他には、新光電気工業がドカンと売られ、半導体関連銘柄はあちこちで大幅安。クボタも大幅安となり、セガサミーは「また下げ?」って感じ。その一方で、今日はメガバンク株が「あまり」下がらなかった(みずほFGはなんと11連敗後の上昇)のと、消費者金融が大幅高。TOPIXの方が強く感じられたのは当然って1日でした。その一方で、踏みどころが悪ければ木っ端微塵って感じで、スペシフィック・リスクの扱いが厄介な日が続きます(^^;。

● 関連して、今日の相場で、NT倍率(日経平均÷TOPIX)が10倍割れに急接近。ザラ場ではずっと10倍を割り込んでいたのですが、大引けで日経225型のバスケット買いが入ったおかげで、終値ベースでは10.005とかろうじて10倍割れを回避。ただ、10倍割れも時間の問題っぽくなっています。もし割り込んだとすれば、終値ベースでは昨年9月28日に9.9995まで下落して以来になります。電力・ガス、通信といった銘柄群は、TOPIX的にはかなり影響力がある割に、日経平均的にはインパクトが乏しい銘柄群。こういったところがプラスで、半導体関連がマイナスが多くなると、どうしても指数のパフォーマンスに差が出てきます。TOPIXサブインデックスでも、Core30だけがプラスで、他は全部マイナスでした。前にも書いたように、NT倍率が相場を動かすのではありません。NT倍率の変化はあくまでも結果で、原因ではないと考えています。ただし、相場を理解する手助けにはなるし、客観的に相場を見る一つの指標としては重宝します。

● 話題変更で先物手口(^^;。今日は再びCS(クレディスイス)が暴れた1日(^^;。日経平均先物(3月限)で、売りが5205枚で買いは20位以下で非公開。20位のJPMが1639枚買いだったので、CSが最大で1638枚買いだった可能性はあります。つまり、最大5205枚、最小3567枚の売り越しだったって計算です。他に売り越したのは、カリヨンが1376枚、岡三が1256枚だったので、やはりCSの手口は圧倒的。買い越し手口はMSが2105枚、GSが1841枚ってところ。いずれにしろ、CSの売り手口がかなり大きかったことが分かります。TOPIX(3月限)では多少控えめだったものの、売り手トップはCSで差引で1510枚売り越し。次いでドイツが1390枚売り越し、大和SMBCが1174枚売り越し。買い手側はそれほど大きなところがなくて、UBSが差引798枚買い越し、BNPパリバが771枚買い越し、JPMが最大で1176枚買い越し(売り手口不明)でした。

● 記録。東証1部値上がりは486銘柄、値下がりは1092銘柄でした。今朝のSQ値を計算すると、前日比25.59円安の17381.27円と幻のSQ値状態。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ではソコソコの買い越し(5190万株売り/5740万株買い)だったものの、市場筋観測によると、金額では小幅の買い越しだったとのこと。

 TOPIX : 1732.42 (+16.14, +0.94%)    日経平均 : 17406.86 (+62.06, +0.36%)    円ドル : 120.35  

● シカゴ日経平均先物高(大証比35円高)などに加え、昨日急落の自律反発も含めて、売り買い交錯ながら堅調な展開で推移。全体としては小動きの1日だったものの、今日も日経平均先物では大型爆弾(空から降ってくるのと、空に吹き上げるもの)があちこちで爆発し、やや神経質な地合いでした。ただ、全体としてはTOPIX先物の方が堅調に推移した印象がありました。まぁ、何はともあれ、ミニSQを金曜日に控えて、堅調に終わったことを良しとすべきなんでしょう(^^;。

● 日経平均の日中値幅はわずかに88.17円。1月24日には54.67円という究極の小動きがあったので、それと比較すると大したことは無いかもしれませんが、今年に入って昨日まで(含大発会)の平均値幅が182円強なので、普段の半分以下だったことになります。ちなみに前場は52.25円、後場は88.17円でした。昼休みの立会外バスケット取引はかなりの量があり、それが売り越しと伝わって後場寄付き後にフラッと下がったのですが、その瞬間以外は、後場も前場と似たり寄ったりの値動き。もっとも、その割に東証1部出来高は前日比6438万株増の23億2351万株、売買代金は同751億円減の3兆0094億円と活況だったので、狭い値幅ながら、売り買いが交錯したことも分かります。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には、何と言っても電力株の爆騰が目に付きました(^^;。こんなに派手な値動きをする銘柄ではないハズですが、関西電力なんて7.54%も爆騰。溜息が出てきます(^^;。特に何も材料はなかったし、材料で動いている相場でないのは明らか。このセクターは、これまで徐々にウェイトを落としてきた機関投資家が多いでしょうし、場合によってはアンダーウェイトになっていると思います。この2~3日は月初リバランス期間ですが、ここに来て、ちょっとウェイトを落とし過ぎたと感じているのか、電力株のウェイトを戻している向きがあったのは十分に考えられること。その張り返しで買われていた可能性は考えられます。しかし、東京電力なんて、あの不祥事が結果的には絶好の買場でしたもんネ(^^;。恐ろしいことです。

● ここ数日、各社の色々なレポートでは、電力株や配当利回りに関する話題が急に増加している印象があります。先週末に加えて、この所の電力株の爆騰ぶりは、それだけ印象的だってことでしょう。基本的に配当利回りで説明されることが多いのですが、最近はその範疇を超えており、どちらかと言えば「含み資産株」的な側面の方が強い印象があります。もっとも、アナリスト諸氏のレポートではそうは書いていないし、多分、今後もそうは書かないでしょう。でも、場の近くで見ていると、そう感じるのです。

● ただ、こういった動きは、相場を「やり尽くした」後に来ることも多く、本当に長続きするテーマになり得るかどうか、神経質に見守っておきたいです。チキンレースと化している感もあるのですが、このバブルっぽい動きを、頭ごなしに否定することも出来ないのは、かのGartman氏の格言にもあるように、「Markets can remain illogical far longer than you or I can remain solvent.」だからです(^^;。

● 話題変更で今日の先物手口。今日のCS(クレディ・スイス)はぐっと静かでした(^^;。ざっくり大きなところだけ抜き出しておくと、日経平均先物(3月限)だと、大和SMBCが1529枚売り越し、みずほ証券が最大で約1823枚売り越し(買い手口は20位以下で不明)、野村が同じく最大で約1473枚売り越し、BNPパリバが2209枚買い越し、メリルが最大で約1663枚買い越し(売り手口不明)ってところでした。CSは1525枚売り/2445枚買いで差引920枚の買い越し。これでもソコソコ大きいのですが、昨日と比較するとゴマ粒状態に見えてしまいます(^^;。一方、TOPIX先物(3月限)の方は、GSが3921枚売り越し、BNPパリバが最大で約2619枚売り越し(買い手口不明)、買いはUBSが4265枚買い越し、CSが1675枚買い越し。GS売り/UBS買いの構図でした。

● もっとも手口情報ってモノは、継続的にずっと眺めている向きにとっては有用な情報ですが、流行の時(今ですね(^^;)だけ、チラッと眺めても、背景なんて想像できるものではありません。それだけで有効活用なんて無理だし、場合によっては、惑わされるだけ有害な情報かもしれないのです。継続的にウォッチしてナンボってことで、まぁ、この話題も比較的、短期間の流行になるとは考えています(^^;。

● 記録。出来高と売買代金は上に書いたので、東証1部値上がりは1124銘柄、値下がりは473銘柄。なお、今朝のSQを計算すると、前日比51.05円高の17395.85円。動かなかったですねぇ、そこから…(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースでは買い越し(4230万株売り/4710万株買い)となったものの、市場筋観測では金額は売り越し。寄付き前から「銀行株を売りに来ているらしい」との観測が流れていたのですが、結果的に、メガバンク株は全面安だったし、当たっていたのでしょう。

 TOPIX : 1716.28 (-26.12, -1.50%)    日経平均 : 17344.80 (-202.31, -1.15%)    円ドル : 120.80  

● 寄付直後から、日経平均先物に相次いだ大型爆弾が裁定解消売りを誘発して、相場全体のトーンが決まってしまった感じの1日でした。SGXがシステム障害で取引できない状態にあったため、そのヘッジ売りが出たとの見方がありましたが否定はしません。でも、それが要因だったとしても、それだけで下がるとも思えないのも事実で、やや八つ当たり的説明(^^;とも考えています。最初の1時間ほどで先物への大型爆弾は峠を通過した感じだったものの、その後も上昇に転じることはなく、基本的にはジリ貧の1日。「節分天井」という厄介な言葉(^^;が頭を過る展開でした。

● 今日は日経平均先物(3月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別銘柄に行く前に、ちょっと先物について書いておきます。日経平均先物市場では、ザラ場中、特に寄付から1時間は、大口爆弾が何発も落ちてきて、それが裁定解消売りを誘発する毎度おなじみのパターン。ところが、大引け後に手口が発表されて、また市場筋の間でざわめきが広がったのです。詳細手口については、明日の日経金融や業界紙をご覧頂くとして、大きなところを抜き出すと、今日は圧倒的にCS(クレディ・スイス)の大量売り。日経平均先物で最大約9500枚売り越し、TOPIX先物で8188枚の売り越しでした。日経平均先物の次点売り越しはUBSの2298枚売り越しだったので、いかにCSの手口が大きかったかが分かります。

● 先物のことについて、今ひとつ詳しくご存知ない方のために、少しだけご説明。現物の手口は、某大手証券や某機関投資家のおかげでずっと前に非公開になったままですが、実は先物やオプションは大引け後に手口の上位20社が取引所から公開されています。上記CSの手口で、日経平均先物で「約」と付けているのは、9487枚売りはもちろん上位20社なので公表されているものの、買いでは手口が上位20社に入っていないので分からないからです。第20位の野村の買いが2551枚だったので、もしかしたらCSが2550枚買いだった可能性は考えられます。そうすると6937枚売り越しとの計算になるので、だから「約」なんです。一方、TOPIX先物ではCSは8894枚売り/706枚買いと公表されているので、差し引きで8188枚の売り越しと確実に分かります。TOPIX先物のデータを参照しつつ、公表されている日経平均先物の手口データを見る限り、CSはたとえ7000枚弱だったにしろ、9500枚程度だったにしろ、かなり大量に売り越したことは間違いありません。

● 興味深いのは、CSはここ最近、売りにしろ買いにしろ、かなり大きな手口が出る証券だということ。実は先週末に掛けては、かなりの買い手口を出していたのです。それが今日は一転して大量売り。何があるのかはCS以外には分かりませんが、勝手に想像するならば、後ろにヘッジファンドなどの投資家がいて、他の商品(商品先物や通貨先物など)を相手にしたスプレッド取引を実施している可能性が高いと考えています。あくまでも想像なんで、それ以上は何とも言えないのですけど…。これだけリスク管理が厳しくなっている世の中では、単純に「相場が上がる/下がる」で、これほどのポジションを裸単騎で張ることはないと考えています。もちろん、各自はそれぞれの意見を述べる権利があるので、"先安観から売り崩した"だの何だのと言う向きがあるかもしれませんが、私は賛成しません。もちろん、私が全く的外れの可能性はゼロにはならないのですが、委託取引だとすると、注文を受ける側(証券会社)もこの辺の顧客リスク管理はかなり厳しくやっているハズです。それが業界の常識です。

● もう一つ追加。今日の建玉残を見ると、日経平均先物3月限は前日比11,273枚減、TOPIX先物3月限は同11,938枚減。建て玉が減っているということは、決済が多かったということ。このCSの分がそうだとは言いませんが、可能性の話として、かなりの部分が決済の取引だった可能性が考えられます。素直な疑問は、「どうやって儲けているのだろう?」ってこと(^^;。CSの後ろにいる誰かに聞いてみたいところです。

● 長くなって申し訳ありませんが、個別銘柄についても書いておきましょう。本日の悪役は日産自動車。メディア的には「ゴーン・ショック」とでも言いたいところでしょうが(^^;、まぁ、そこまでは書きません。でも、「あの人なら何とかしてくれる」という信頼感が崩れてしまったのは、業績云々以上に大きかったかも知れません。実際、街中で新型スカイラインも見掛けないし(個人的にはFugaと同じに見えるので区別が付かないのもあるけど…(^^;)、日産のディーラーが混み合っているフシもあまりないので、この辺の数字に関しては、ある程度、事前の覚悟が出来ていたハズ。それでもこれだけ売られてしまうのは、ゴーン氏への信頼感が株価を下支えしていた可能性があります。それが崩れたら、当然のように、株価も崩れてしまいます。ゴーンさん、何かコメントを出しますかね?

● 一方で、今日の相場をファクター面から見ると、相変わらずバリューは効いているのか効いていないのか…って感じで、リバーサルも超短期は別にして、短期レンジを見ると「???」状態が継続。一方で、個別銘柄効果が比較的大きな状態も継続しており、業績シーズン特有の動きを示唆しています。先週金曜日にBarraのデータも届いたようですが、某FM氏は、「リバランスする気が起こらん」とぼやいていらっしゃいましたし、別のFM氏は、「予想していたほどリスクが落ちなかった」ので基本的に現状維持の微調整とのこと。今日の昼休み立会外バスケット取引もそれなりに大規模だったし、明日も同じように月初リバランスが続くと予想しますが、FM諸氏の方々がどうファクターを動かすのか、ちょっと興味のあるところです(^^;。

● また、今日の相場では、銀行株に加えて自動車株などがフニャフニャだったおかげで、Core30が一人負け状態。なんと41bpsも負けていました。TOPIX Core30 ÷ TOPIXSmallのレシオもウォッチしているのですが、1月半ばからジリジリと低下していたのが、ちょっと目に見えて下落してきた感じが出てきました。10月初頭に急上昇したときには、オイルマネーの買いなどの解説が多かったのですが、それが正しいとすると、今は「オイル切れ」ってこと?まだ10月以降の揉みあいレンジの中なので、それほど大げさに騒ぐほどのことはなさそうですが、一応、頭の隅っこには入れておきます。

● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比1億0736万株減の22億5913万株、売買代金は同793億円減の3兆0845億円と、若干減ったとは言えまだまだ活況。東証1部値上がりは339銘柄、値下がりは1277銘柄と、先週末の「逆」の動きが修正された格好。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は小幅ながら売り越し継続(4090万株売り/4050万株買い)でした。

● ちょっと疲れてきたけど(^^;、もう少し行きましょう。本日、QUICKのQSSレポート(2月号)が発表されました。それを見ると、「電機・精密へのスタンス売りに転じる」と「円高予想修正される」が要点。全体に警戒感が感じられる状態に感じられるイメージ。一方、野村證券が発表した個人投資家サーベイでは、「雪解け」との言葉を使ってかなり楽観的な結果。QUICKのQSSは主に機関投資家、個人投資家サーベイは名前の通り個人投資家。興味深い違いというかズレを感じます。なお、これを書いている時点ではまだ掲載されていませんが、QUICKのQSSレポートは、http://money.quick.co.jp/market_k/report.html に掲載されると思います。また、野村證券の個人投資家サーベイは、http://www.nomura.co.jp/market/report/research/index.html からアクセスできます。

● そろそろ終わりにしましょう。月曜日にしては、書き過ぎだし…(^^;。雑談。昨晩、たまたまジャンクスポーツを見ていて、「妙にAC(公共広告機構)のCMが多いなぁ~」と思ってふと気付いたのが、「これは"あるある"の時間帯で、花王が降りちゃったのでスポンサーがいなくなった」ってこと(^^;。だから妙にACが多かったんだと納得。ACのホームページを見ると、「会員媒体社は、CM、新聞広告、ポスターなどの枠を無償で提供しています。放映時間、掲出スペースなどは、各媒体社の自主的な判断に委ねられています」とのこと。広告枠が売れていなければ、枠指定のないCMも流せるはずですが、フジテレビとしては、ACの方が「お詫びの気持ち」がより強くでると考えたのかもしれません。日曜日のゴールデンタイムに、あれだけAC広告のはしご状態は初めての体験で、番組よりも、そちらの方に注目してしまいました(^^;。

● 本当の最後。週末に例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。例によって意図的に数日遅れのデータですが、今回は先週金曜日(2月2日)夕方のデータなので、バリバリ新鮮です(^^;。お楽しみを。左側のメニューからダウンロードページにお進み下さい。こちらからでも行けます。

 TOPIX : 1742.40 (+3.82, +0.22%)    日経平均 : 17547.11 (+27.61, +0.16%)    円ドル : 120.70  

● 今日は仲間内の飲み会があって更新が遅くなりました(^^;。良いですね、たまには(^o^)。

● 米国株高、CME日経平均先物高(大証比95円高)を受けて寄付から買い先行。ただ、買い一巡後は上値の重たさを意識する展開で、やはり頭がつかえている印象は避けられませんでした。日経平均の昨年来高値は、瞬間風速ベースで17617.64円(1月25日)、終値ベースで17563.37円(2006年4月7日)。意識するなと言われても、意識してしまう状況。今日、日経平均のザラ場高値は更新したものの、終値ベースはギリギリで届かず。ちなみにTOPIXでは、瞬間風速でも終値でも、1783.72ポイント(2006年4月7日)が高値。まだちょっと距離がある状態です。

● 堅調に推移したマーケットだったものの、ザラ場中の動きには乏しい1日。日経平均の日中値幅は100.97円と、ギリギリ100円超。前場は67.76円、後場は90.16円でした。14時35分過ぎに日経平均先物に500枚売りがドカン、ドカンと出たことでスコーン。ただ、それも小動きの1日の中では目立った感じ。このスコンがなかったら、後場は40円程度の値動きしかありませんでした。週末だし、この辺は仕方ないところでしょうか。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今日も日興CGが注目の的。東証1部で上昇率第1位、出来高と売買代金で共に第5位でした。山本有二金融担当相の「報告がスピーディーに出し、それを包み隠さず開示したという意味で、過去への決別の第一歩ができたと高く評価をしている」とのコメントがニュースに流れて株価サポート状態(^^;。元々、バンジーしても良いタイミングだったこともあって、大商いのなかを今日は上昇のパターンでした。もっとも、これで底打ちと確信が持てないところが、ボラティリティーを求める向きにとっては、食欲をそそられるというか・・・(^^;。運用対象としての日興CG株処理は一段落したとしても、目先筋にとっては来週も日興CG劇場が続きます(^^;。そうそう、市場筋の間では、月刊「現代」の記事が話題になっていました。見出しだけですが、月刊現代のHP、http://moura.jp/scoop-e/mgendai/ からどうぞ。

● 他には、含み資産株や配当利回り銘柄に物色。含み資産系だと、不動産から始まって、鉄道にも広がりを見せ、配当利回り系だと、電力・ガスに向けてまっしぐら状態。「こんなに煽ってえぇんかいな・・・」と感じるほど(^^;でした。電力・ガスは株価変動という点からは地味なイメージが強いセクターですが、足元では全く様相が異なっています。東京電力なんて、不祥事があってもチャート上は見分けが付かないほど。確かに関西電力や中部電力に対しては出遅れているものの、選び抜いたテクノロジー銘柄を保有しているよりはるかに良いパフォーマンスだったりします(^^;。まぁ、いつまでも続くとは考えていないにしても、タイミングが難しいです。あまり早くパーティーから抜け出すのも何だし、かといって後片付けまで残るのも嫌だし…(^^;。タイミングが本当に微妙です。

● 記録。今日の東証1部出来高は前日比1013万株減の23億6649万株、売買代金は同305億円減の3兆1638億円と引き続き活況。東証1部値上がりは686銘柄、値下がりは900銘柄と指数とは逆の動き。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し継続(5210万株売り/4410万株買い)でした。

● 週末の雑談。最近の日経社会面の下には、毎日と言っても良いほど、製品回収などの「お詫び広告」が掲載されています。笑ってしまったのは、この前の土曜日の日経。ホンマに「…ばっかり」でした(^^;。どこの会社にしても急に安全・品質管理が劣化したはずはなく、不二家に被せる格好で一斉にドサクサ紛れっぽく出している感じが無きにしも非ずです。点検を強化したら判明した、というのはあるでしょうけど、「普段から、ちゃんとやっとけよぉ~」と思わず独り言(^^;。もっとも、私個人は、賞味期限の切れたものでも、「まぁ、えぇわ」で結構食べている向きですけど(^^;。

● 一歩下がって考えてみると、賞味期限って製品それぞれについて考えられているもの。言い換えると、原材料の賞味期限は製品化された後の時間まで考慮されているんでしょうか?多分、考えていないでしょう。例えば原料として使うチョコレートの賞味期限が1ヶ月だったとして、それを1ヶ月マイナス1日でクッキー製造に使ったならば、これはOKのハズ。でも、そのクッキーの賞味期限が1ヶ月ならば、原材料の時点からは2ヶ月後ってことになります。もっとも、こんなこと、考え過ぎても「しゃ~~ない」んですけどネ(^^;。それを言うならば、東京に住んでこの空気を吸って生活している方が、身体に悪いでしょうから(^^;。

● 皆様も良い週末を!

2007年02月01日(木) .... 反発、昨日下落分をあっさり奪回

 TOPIX : 1738.58 (+16.62, +0.97%)    日経平均 : 17519.50 (+136.08, +0.78%)    円ドル : 120.45  

● FOMCなど色々あって米国株式市場は高かったものの、東京はどうも今一つの寄付き。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、昨日に続いて、かなりの売り越し(4860万株売り/3500万株買い)だったことも、心理的に影響したかもしれません。ただ、寄付き後のザラ場は底堅い展開。前場中盤以降は上がかなり重たかった印象もあったものの、だからと言ってマイナスになるほどではなし。逆に、最後の1時間ほどは右肩上がりのジリ高で高値圏での大引け。先物主導の匂いはかなりあったのですが、一方で、鉄鋼株などの戻りも印象的でした。今日の東証1部出来高は前日比2億4831万株増の23億7662万株、売買代金は同3148億円増の3兆1942億円と活況でした。

● 日経平均の日中足と、鉄鋼株戻しの代表として新日鉄(5401)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。特に新日鉄をご覧いただけると分かるのですが、後場の残り1時間でかなり力強く上昇したのが分かります。

新日本製鐵(5401)日中足

● 個別には、上方修正を発表した銘柄がぶっ飛びになった一方、セクターでは保険、鉄道、通信などが高かったのですが、やはり印象に残ったのは鉄鋼株の切り返し。朝方は駄目駄目だったのが、後場は右肩上がりで、終わってみればそれなりのプラス。「何で?」と聞かれても「さぁ~?」って感じですが(いまさら"上方修正期待"というのもアレですし(^^;)、それなりに印象的でした。一方で、鳴かず飛ばずはテクノロジー系。高い銘柄もあったのですが、1300銘柄以上が値上がりする相場にしては、マイナス銘柄が目立った印象。銀行もテクノロジーのような雰囲気が強かったのですが、そのおかげで、今日はCore30が一人負け状態でした。

● ファクター面から相場を見ると、個人的にはかなり違和感の強い1日。目立って効いたファクターがなく、バリューは今一つ、リバーサルとグロースは明確に逆噴射状態。その一方で、スペシフィック・リスクでの損益が上にも下にも派手な状態。この辺の詳細は、計算させるリスクモデルによって差があるので、一概には言い切れないのですが、FM諸氏とお話をしていても、首を傾げている方々が多かったので、大なり小なり似たような傾向があったと思います。極端に書いてしまえば、「日本碍子をたっぷりロングしていて、日興CGをショートしていたら笑いが止まらなかった」と(^^;。そんなの出来るはずもなく、個別のピョコンとドスンが損益に大きな影響を与えた1日だったのでしょう。もっとも、決算発表シーズンにはこの手のことは時々発生するので、それほど驚くってほどではなかったのですけど…。

● 日興CGについても少し書いておきましょう。さすがに今日は寄付きました。寄付値が1064円、高値が1085円、安値は984円(前場も後場も)、終値が1000円ちょうどでした。東証立会内取引の出来高は圧倒的な 79,953,000株。市場外取引は2,260,500株だったので、圧倒的に通常の取引が多かったです。昨日は大量の立会外/取引所外取引があったのですが、市場がまともに機能するならば、誰もそんな面倒なところで商いやりません。普通に立会内で取引するのです。これだけを見ても、ストップ高/安で市場機能が停止する弊害が見て取れる感じがします。

● ネットでの書き込みだけでなく、一部メディアの論調を見ていると、上場廃止と破綻をごっちゃにしているようなのまであって、ちょっと呆れてしまいます(^^;。再確認ですが、今回は上場を維持できるかどうかってのが論点です。そして、これからのスケジュールとしては、東証が上場廃止にするかどうかの決定待ちになります。その前に、今やっている総点検で、監査法人がOKを出すかどうかが一つの注目点と考えています。OKしなければ、訂正有価証券報告書を出すどころの騒ぎではありません。2月末あたりに訂正報告書が提出されるとして、その前に監査法人の「態度」が報道されるでしょうから、それまでは、「あ~でもない、こ~でもない}の宙ぶらりん状態が続きそうです。

● ちょっと話題変更。昨日東証から発表された裁定買い残高(1月26日時点)は、前週比644億円増の5兆2086億円と過去最高を更新。現時点では売り残高がほとんどないので、この5兆2000億円の裁定買いという仮需が存在するってことになります。実は先週(1月25日)もちらっと書いたのですが、前回の裁定買い残のピークが昨年10月第4週で、ここから12月SQ前のところまで約16%減となり、同時に日経平均も終値ベースで6.5%程度の調整となったのです。今回の裁定買い残高の動きは、妙にこれとタイミングが似通っています。もし1月第4週と10月第4週が一致するとなると、3月SQに向けて2月は下げ月になるタイミング。もちろん、タイミング以外に何もないのですが、「節分天井・彼岸底」などという言葉も頭を過るし(^^;、ホンの少しだけ気にしておきます。もっとも、こんなこと書いているようだと、外れるとは思うけど…(^^;。おまじないみたいなモンです(^^;。

● さて、あっという間に1月が終わってしまった印象。さらに、あと1日で今週も終わり。この2日間、FM諸氏は月次レポートで忙しそうだし、週明けにはBarraのデータも届くでしょうから、来週はリバランスで忙しい週になりそうです。頑張りましょう!そう言えば来週から札幌雪祭り(2月6~12日)。ちゃんと雪あるんでしょうか?