2006年09月29日(金) .... 続伸、大引間際には"お化粧"っぽい買いも(^^;
TOPIX : 1610.73 (+8.16, +0.51%) | 日経平均 : 16127.58 (+102.73, +0.64%) | 円ドル : 117.95 |
● 今朝は経済指標がテンコ盛りだったものの、ほぼコンセンサス通りの数字ばかり。敢えていえば、不透明感払拭の効果はあったかもしれませんが、それ以外に株式市場への影響は無かった印象。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(4490万株売り/3730万株買い)に転じて方向感の乏しい印象。米国株高の影響で堅調にスタートしたものの、その後、前場は基本的に小動き。前場の日経平均の日中値幅は僅か47.35円ポッキリ(^^;しかありませんでした。
● 経済指標など以上に、今日は半期末、四半期末、月末などが重なる1日。さらに、日経平均銘柄入替の基準日ってこともあって、大引け間際に何かと荒れる可能性があったのですが、これは大多数の市場関係者が朝の通勤電車の中で考えていたシナリオ(^^;。また、その感触があったからか、ザラ場中は先物中心にやや神経質な展開でした。後場に入ってからも小動きが続いていたものの、最後の1時間ほどは「お化粧買い」っぽい値動き。最後にはバスケット買いも入っており、ピョコンと飛び上がっての大引け。まぁ、特にサプライズではなかったですけど・・・。
● 日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。線が重なって見難いかもしれませんが、最後のピョコンが見て取れると思います(^^;。
● 毎分の東証1部売買代金推移を見ても、朝の寄付5分間で7.8%の売買代金に対して、大引間際の5分間で10.1%の売買代金。普段以上に、大引け間際に商いが集中したことが分かります。もっとも、今日1日の東証1部出来高は前日比4426万株減の13億5477万株、売買代金は同451億円減の1兆9379億円。お世辞にも「盛り上がった」とは言えない状態でした。今日の上昇は、日経平均銘柄入替えの影響も含んで、特殊日だったからと理解する方が妥当でしょうか。本当の勝負は、週明けからでしょうね。
● 個別には、ソフトバンクやブラザーなど、業種変更組のパフォーマンスが好調だったことも、ちょっと目に付きました。大きなのはこの2銘柄ですが、ソフトバンクは携帯絡みの話題も加わってか+7.24%、ブラザーは+1.43%でした。業種変更では、時価総額が前の業種からスポッと抜け落ちて新しい業種に行くだけなので、本来ならばあまり影響を与えないと考えられるのですが、今日の値動きなどを見ていると、少し考え方を変える必要があるのかもしれません。
● パッと思い付くのは、セクター内でのロング・ショートをするようなファンドが増えていることから、その影響の可能性は考えられます。ソフトバンクなどは、「卸売」という業種内ではファンダメンタルズ面からだと、「売り」を引き受けていたような銘柄。それが情報通信に移ることで、卸売業の各銘柄の位置付けが変わる可能性は考えられます。ただ、そういった資金がどの程度のインパクトを与えていたかは、全く掴み所がないのも事実ですけど・・・。なお、業種変更の詳細については、証券コード評議会のHP、http://www2.tse.or.jp/sicc/ をご参照ください。
● 業務連絡。東証は週明け10月2日(月曜日)午後4時に「浮動株比率の見直し」を発表する予定です。実施されるのは10月末ですが、今回は1~3月決算銘柄が対象なので、場合によっては、それなりの大きさになる可能性もあります。東証HP、http://www.tse.or.jp/topix/float/rate/index.html に掲載されるはずです。
● 週末の雑談。これで怒涛の8連勝。何よりもチームが一つになり、それにファンが一つになっているのが実感できるのが凄いです。勝たなければ駄目、と考えている方々が多いでしょうし、プロなんだから勝利に大きな価値があるのは事実。でも、数字がどれだけ不利でも、この9月の阪神タイガースの頑張りは尋常ではありません。で、それを見て意に感じるファンもたくさんいるのです。勝つことを期待しているのはもちろんでしょうけど、それ以上に、この奇跡的な頑張りに、元気をもらっているファンもたくさん居るはず。だから止められんのです(^o^)。
● 今朝のニッカンスポーツによると、「64年に残り10試合で首位大洋から3.5ゲーム差をつけられていたが、大洋との直接対決4連勝を含むラスト9戦全勝で逆転優勝した例がある」とのこと。さぁ、今日から甲子園で天王山、対中日3連戦。今のところ、最少得点ながら1点リード。野球観戦に戻ります(^^;。良い週末を!
2006年09月28日(木) .... 小幅続伸、やや焦点ボケながらジリ高歩調
TOPIX : 1602.57 (+11.53, +0.72%) | 日経平均 : 16024.85 (+76.98, +0.48%) | 円ドル : 117.60 |
● 米国株は最高値まであともう少し。ただ、その割にというかシカゴ日経平均先物は大証比で40円高と、誤差の範囲内程度の値動き。全体として強含みの展開を予想する声が多かった一方で、上値の重たい展開を考えざるを得なかったというか・・・。実際の相場も、ドカンとは上昇しなかったし、上値が重たいと言えば重たかったし、何となく焦点ボケだったものの、安定的にジリ高歩調の展開で、それなりに安心感はありました。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日ぶりの買い越し(3430万株売り/4830万株買い)でした。
● 今日も日経平均先物がかなり全体を引っ張った印象があったものの、指数そのものはTOPIXの方が堅調でした。日経平均先物のティックデータを眺めると、300枚以上の商いは後場寄付き後すぐにドカドカと入り、その後も、10時40分頃、12時40分頃、13時40分頃、14時30分前後などにドカドカと入っていました(妙に時間が40分頃だったりします(^^;)。日中足と見比べると分かりますが、その時点ではヒュッと上振れしているのが分かります。日経平均先物(12月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● ちょっと話が逸れますが、ワケの分からない上昇や下落には、「損失覚悟の買戻し」や「損失覚悟の売り」といった解説が良く使われます。要するに手仕舞いってことなんですが、例えば昨日の日経平均先物(12月限)は建玉が8700枚超も増加しているのです。手仕舞いなら建玉は減っても良いと思うんですが、不思議ですね(^^;。要するに、相場をパッと見ているだけでは、その背景は良く分からん、ってことです。ジッと見ていても分からないのですから・・・(^^;。
● 今日の東証1部出来高は前日比1億4040万株減の13億9903万株、売買代金は同696億円減の1兆9830億円でした。あまり盛り上がった感じがなく、昨日の急上昇のフォロースルーとしては、少し寂しい感じでした。サイズは引き続き少し小型の方向に振れて、この辺も全体がワッショイではないところを物語っています。どうも乗り切れません(^^;。
● 話題変更。先日、たまたまドイツ証券の「流動性分析」レポートを読む機会があったのですが(どうやって?とは聞かないでね(^^;)、毎朝伝わって来る「非公式外資系証券寄付前売買動向」についての検証がありました。それによると、「毎日公表される寄り付き前の外国人売買動向を集計し、東証から遅れて公表される週次の投資部門別売買動向(外国人)と比較したところ50%近くの高い説明力が確認できた」とのこと。詳細には、相関係数は0.72もあるとのことで、2001年以降で説明力としては47%あると。もちろん、残りの半分は説明できないにしても、東証の数字が週次なのに対して、この市場筋推計は日次。しかも寄付き前に伝わるので、かなり価値はあると思います。
● 関連して、この数字を取引所などが「発表」していると勘違いしている方が、本当に後を絶ちません(^^;。元々、立会場で取引されていた時代に、外資系証券各社の場立ちが集まって数字の交換がしたことが原点。現在は電話やメールのネットワークになっているものの、それがず~っと続いているのです。もちろん、守秘義務だのの絡みのなかで、どうやってその日の相場に役立つ情報を得るかというバランス感覚の上で成り立っている数字です。お互いの信頼感に基づいた自己申告なので、ウラの取りようもないし、手口非公開なので検証も出来ません(個別銘柄の手口が公開されていた頃は、ある程度の検証は可能だった)。それでも、数字はそれなりの信頼感を持っていると考えています。勤務先は違えどマーケット関係者としては仲間なんですから・・・。
● この数年で日経などのメディアが引用するようになって、一般的に「外資系13社動向(かつては12社)」と呼ばれるこの数字が、より数字としての重みが増したのです。しかし、それとともに、誤解する人が急増した印象があります。一部では、これを歪んだ数字だの、ダマシの数字だのと批判する向きもあると聞いていますが、役立てるだけの器量とノウハウがある方々は、十分に役立てているし重宝しているんです。考え方が噛み合わない向きとは議論にならないですから、敢えてディベートしようとは思いませんけどネ(^^;。まぁ、何事においても、全員が100%同意することはないのです(^^;。
● 雑談。さぁさぁ、これで7連勝。中日も勝ったので(横浜はん、頼んまっせ!ホンマ)ゲーム差は「3」のまま変わらず、マジックは一つ減って「10」。実際問題、ここから中日が7勝8敗だと阪神は8勝2敗、中日が8勝7敗だと阪神は9勝1敗でないと逆転優勝できない、という非常に苦しい状況は変わらず。でも、昨日の井川の涙が何を意味するのかは別にして、8月27日の藤川の涙から1ヶ月間の追い上げは凄いものがあります。最後までシーズンを楽しめる幸せを胸に、今日も早帰り(^o^) (^o^)。
2006年09月27日(水) .... 全面高で急騰、特に材料は無かったのだけど・・・(^^;
TOPIX : 1591.04 (+41.63, +2.69%) | 日経平均 : 15947.87 (+390.42, +2.51%) | 円ドル : 117.00 |
● オーバーナイトの米国株式がイケイケ(NYダウは年初来高値更新)で、シカゴ日経平均先物は大証比130円高。大多数が日本でも堅調な相場展開を予想していたでしょうが、それ以上に、日経平均先物への大口買いが相場を引っ張った感がありました。1日遅れになってしまったのですが、十分以上に配当落ち分を埋めたことになります(^^;。
● ただ、水を差すようで申し訳ないのですが、日経平均で400円近くも急上昇したのに、その迫力というか覇気が感じられなかったというか、何かメリハリが今一つだった印象も残りました。確かに東証1部値上がりは1559銘柄に達し(値下がりはたった94銘柄)、間違いなく全面高。でも、先週のレンジに戻っただけと言われればその通りで、確信がある動きではなかったように感じてしまいました。それでも、2%を超える上昇は立派ですけどネ。
● 色々なメディアの相場解説でも今日の相場には苦労していたようで、ロイターは「米株高・新内閣発足で買い安心感が広がり全面高」で、Bloombergは「米景気への悲観論の修正、新政権に安心感」、日経は「自律反発機運、米経済指標の改善が下値不安を和らげ・・・」といった格好。もちろん、これらは間違いではないんでしょうけど、何となく・・・ねぇ(^^;。
● 日経平均先物への大口買いについて、ロイターのティックデータを改めて見てみると、寄付き直後の午前9時05~08分に、500枚買いクラスが断続3連発。さらに、午前9時50分から10時15分頃に掛けて、300~500枚買いが合計で6~7発入った様子。後場も午後1時以降、約20分おきに300~400枚の買いが複数入ったようで、午後2時23~25分にドカーン、ドカーンと2発。ザラ場の板を張り付いて見ていたワケではないものの、これだけ頻繁に入ると、短期筋のちょうちんも含めて、イケイケドンドンで先物が走る様子も良く分かります。日経平均先物(12月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。わぁ~っと出来だかが出来ている様子をご覧頂けるかと・・・。
● 相場解説は「仕掛け的な買い」と書くかもしれませんが、万が一、仕掛けだったとしても、仕掛かるだけの地合いがあった点は理解する必要があります。「上がると思っていたけど、これほどまで上昇するとは考えていなかった」という意外感が、予想以上に上昇を増幅した可能性あった感じです。「鶏と卵」ですけどね、この辺は・・・(^^;。
● なお、大引け後に発表された先物手口を見ると、日経平均先物では、SGとCSの買い手口が目立ち、売りはMS、LB、GSってところ。TOPIX先物では買いはCA(カリヨン)、大和SMBC、売りはGS、BNPP、SGってところでしょうか。先日のJPMや、もう少し前の野村のような「珍しい面子」ではなく、常連さん中心の手口でした(^^;。
● 記録。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続での売り越し(3360万株売り/2620万株買い)でした。東証1部出来高は前日(今年最低)比で2億8722万株増の15億3943万株、売買代金は同4110億円増の2兆0526億円。
● 雑談。期末には配当もあるんですが、株主優待もあります。で、この株主優待のダタ取りを目指して「現物買い・信用売り」というのが、この時期、個人投資家の間で流行します。それはそれで良いのですが、この影響で、結構な逆日歩が付いたりするので、こちらも気をつける必要がある時期です。今回は土日を挟むことになるので、逆日歩は4日分。毎回のお馴染み銘柄でもあるのですが、ANA(9202)に4日分合計で8円もの逆日歩が付きました。つまり、1000株につき8000円です。これだと、株主優待券を金券屋さんに売却しても赤字です(^^;。幸楽苑(7554)は4日分で24円。100株で500円分の食事券4枚なので、2000円の優待券に対して逆日歩が2400円。まぁ、世の中はそんなに甘くないってコトでしょう・・・(^^;。
2006年09月26日(火) .... 小幅続落、出来高・売買代金ともに今年最低の薄商い
TOPIX : 1549.41 (-10.37, -0.66%) | 日経平均 : 15557.45 (-76.36, -0.49%) | 円ドル : 116.45 |
● ちょっと話題が逸れるのですが、昨晩のNYダウを良くみると、アルトリアグループ(MO)だけでNYダウをなんと42.10ドルもマイナス寄与しているのに、それでもトータルで67.71ドル高。あちらはチャートを見ても非常に重要なポイントに差し掛かっているだけに、動向は気になるところです。抜けてくれば、テクニカル的にはソコソコの上値がありそうな雰囲気ですけど、抜けなければ大変ですから・・・(^^;。
● 日本市場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続での売り越し(3440万株売り/2790万株買い)。ただ、それほど大きな影響は感じなかったです。米国株高、シカゴ日経平均先物高(大証比105円高)を好感する一方で、今日は配当落ち(日経平均で約60円、TOPIXで約6.85ポイント)があり、その分はマイナスのスタート。前場はほぼ配当を埋めた水準で推移したものの、後場に入って下げ幅を広げる格好で軟化。ただ、それも午後1時半頃からは横ばいになり、みみずのような日中足(^^;でした。
● ある意味では記念の日(^^;なので、日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の東証1部出来高は前日比3億0091万株減の12億5221万株、売買代金は同4320億円減の1兆6416億円。これは、出来高ベースで8月29日の12億5378万株を下回り今年最低の出来高。また、売買代金でも同じ8月29日の1兆6598億円を下回り今年最低。まぁ、どうしようも無かったです(^^;。
● 相場そのものは静かだったので、少し話題変更。昨日のJPMバスケット誤発注(http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060926AT2C2504H25092006.html)に続いて、今日は「株価指数の誤算出」がありました。ネタはRussell/Nomura Prime指数。一般には馴染みが薄い指数かもしれませんが、最近では年金基金などでのベンチマーク採用が出てきている新興指数です。TOPIXとの違いは、他市場(JASDAQ、マザーズなど)を含んでいる点です。。
● そのRussell/Nomura Prime指数が、朝初っ端から滅茶苦茶な数字。周辺がチョビマイナス推移だったのに、Russell/Nomura Primeは前日比で6.5%高などとあっけらかんと表示していました。私はワークシート上に色々なリアルタイム・データを取り込んでいるのですが、株価指数の場合、前日比で3%以上の上下があれば色が変わるようにしています。なので、寄付き初っ端から「なんじゃ、こりゃ?」状態だったのですが、結局、前場中はその妙な数字のまま更新継続。後場は更新停止になってしまった(先物は取引停止)ので、終値とすると、前日比74.76ポイント高(+6.39%高)というとんでもない数値が輝いていました。
● ロイターでもBloombergでも同じ数字が表示されていたので、これは算出元(野村證券金融経済研究所)の問題だったのは明確。ところが、あまりにマイナーな指数だったためか、ベンダーのヘルプデスクも全く対応が出来ておらず、こちらも「まぁ、しゃあない」状態。改めて説明されるまでもなく、ミレアの分割処理を間違えたのでしょうが、野村證券金融経済研究所の指数算出者としての責任はかなり重たいです。午後2時になって、野村ホールディングスのHPにコメント掲載(http://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/nsc/20060926/20060926.html)されました。ただ、同研究所のHP(http://qr.nomura.co.jp/jp/index.html)やTDNetにはコメントは掲載されておらず、ちょっと片手落ちだったかなと・・・。
● 関連して苦言も一つ。朝方、この件について大証に問い合わせてみたところ、この対応がまた悲惨。電話で長時間も保留されることが二度。嫌になって途中で切ってしまいました。10時過ぎに掛け直したところ、「これから確認します」ですって。大証では、商いはほとんど無いというものの、RNプライム指数先物が取引されています。今日の相場で前日比6.5%高なんてとんでもない数値が出ていたら、取引所として指数算出元に確認するのは当然のこと。9時01分に気付いてしかるべきで、10時過ぎになって指摘されてから「確認します」って、ちょっと取引所として対応がまずいんじゃないでしょうか?結局、後場になってRNプライム先物も売買停止。大証には昔、場立ちとしてお世話になっただけに、もっとしっかりして欲しいと、本当に心から願うばかりです。
● マイナーな指数だったので不幸中の幸いだったのかもしれませんが、今日の件で、RNプライムをベンチマークにしている年金基金が増加、との自画自賛プレスリリースが以前あったことを思い出します。でも、こんなチョンボをするのだったら、「信頼性が???」ってことになりかねないところ。なお、画面上の終値は+6.39%なので、RNプライムをベンチマークとしていた方々は、今日は600ベーシス超はやられたことでしょう(^^;.。明日にでも修正値(訂正値)が出てくるとは思いますけど・・・。
2006年09月25日(月) .... ほぼフラット、後場寄付きでちょっと不思議な取引(^^;
TOPIX : 1559.78 (-3.82, -0.24%) | 日経平均 : 15633.81 (-0.86, -0.01%) | 円ドル : 116.30 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(4290万株売り/2800万株買い)。ただ、数字ほどのインパクトはなかった感じ。今日は3・9月決算銘柄の9月受渡取引最終日。つまり、半期配当やら権利付き(含株主優待)の最終売買日で、この辺の買いが下支え要因になっていた感じはありました。後場寄付き直後にスコンと下落したものの、午後1時過ぎに日経平均先物に大口買いが相次いで入り、裁定買いを交えてあっという間にプラス転換(詳細後述)。もっとも、先物の動きが沈静化すると、マーケットも横ばいで、結局、ほぼ前週末終値水準での引けでした。東証1部出来高は前週末比1億1227万株増の15億5312万株、売買代金は同847億円増の2兆0736億円でした。
● 今日後場寄付きで、先物関係者の間でざわめきが走りました(^^;。後場寄付き前から、日経平均採用一銘柄あたり7万株売り/10万株買いのバスケットが入っており、市場関係者は、後場寄付き直前に日経平均型3万株の売りが出てクロスになると読んでいたのです。ところが、実際にはTOPIX型のバスケット売りが出て、時価総額加重型(TOPIX型)がかなりの売り越しで、全体の金額でも売り越しだったと推測されます。
● このせいもあって、TOPIXの後場SQは日経平均よりもかなり安く、概算で日経平均後場SQは前場終値に対して27.50円安の15550.31円、TOPIX後場SQは前場終値比13.27ポイント安の1542.76ポイントでした。%表示すると、日経平均は前場終値比0.1765%安、TOPIXは同0.8528%安と、かなりの差異があったのです。
● 後場寄付きのTOPIX先物は比較的スッと寄付いたものの、その直後に急落。12時30分(後場寄付)に1550.5ポイントだったのが、12時32分に今日の安値1537.5ポイントを付けており、如何にスコ~ンと下落したかが分かります。ただ不思議だったのは、日経平均先物にはそういった動きがほとんど見られなかったこと。それどころか、直後から先物に大口買い。マーケット全体が「???」となるなか、日経平均先行であっという間にプラス転換してしまいました。
● 今日はTOPIX先物(12月限)と日経平均先物(12月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっとグラフが小さくて分かり難いところもあるのですが、後場寄付きから午後1時過ぎまでの時間帯に、かなり商いが出来たうえに価格も動いていることが分かります。
● 何があったかは推測でしかないのですが、市場筋の観測などを織り交ぜて推測で書くと、「バスケット間違い」の可能性が否定できない状態にあります。。つまり、日経平均型バスケットを30バスケット売るべきところを、TOPIX型バスケットを30バスケット売ってしまったのでは・・・、ということです。日経平均型バスケットよりもTOPIXバスケットの方が金額ベースではかなり大きいはずで、売り過ぎた分を先物で買う、というのは考えられる話です。
● もちろん、これらは推測に過ぎないし、そう仮定しても辻褄が合わない部分もあります。究極的には、実際に取引を執行した向きしか本当のところは分かりません。大引後に発表された先物手口を見ると、TOPIX先物ではGSの売り(3882枚売り越し)、JPMの買い(4822枚買い越し)が目立ちました(SGもソコソコ売り越し)。一方、日経平均先物では、ABNアムロ、カリヨン、GSの買いに対して、UBS、ドイツ、リーマンの売りと、いつものドッタンバッタン顔ぶれ以外には、それほど目立った手口はありませんでした。まぁ、メディアの相場解説っぽく「仕掛け的な買い」ってことにすれば、全てが収まってしまうのですけどね(^^;。
● それ以外の相場の方は、各種メディアの相場解説で把握できる1日でした(とサボる(^^;)。なお、今日は月内最終売買日だったので、明日から配当落ちとなります。Bloombergの先物フェア価格から推計すると、TOPIXで6.85ポイント、日経平均で59.85円って数字。先物価格から見ているので、10月末や11月末の配当もホンのわずかながら含まれることになるので、これはあくまでも「推計」。ただ、実際には差し支えない程度の誤差だと思います。明日朝は、「日経平均60円安で当たり前」と考えておきましょう(^^;。
● 雑談。これで5連勝でわずかに3ゲーム差。あの「球児の涙」から20試合が経過したものの、この20試合の成績は16勝3敗1分で、勝率は何と.842。同期間の中日は10勝9敗1分。もちろん、非常に厳しいのは認識しています。中日が残りを9勝8敗だったとすると、阪神は10勝2敗でないと優勝できない計算で、数字の上では非常にしんどいのです。でも、この時期になってデイリースポーツを買い続けるのも、本当に幸せなことです(^o^)。
2006年09月22日(金) .... 大幅反落、好材料乏しくズルズルと下落
TOPIX : 1563.60 (-16.48, -1.04%) | 日経平均 : 15634.67 (-199.56, -1.26%) | 円ドル : 116.45 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3170万株売り/3480万株買い)。あまり影響は感じませんでしたけど・・・。朝方から米国株安などを受けて軟調推移だった相場は、後場寄付き後に一段安。直接的には、日経平均先物で12時37分と12時46分にスコン、スコンと大口売りが出たためでしょうが、「仕掛け的」かどうかは別にして、ちょっと背中を小突かれると、あっさりとズッこける相場なことは確かの様子。その後も、午後2時15分前後にも日経平均先物に大口売りが出て、再び一段安。最後はチョコッと戻ったものの、あまり引け味の良い金曜日ではありませんでした。
● 今日は日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっと分かり難いかもしれませんが、後場、所々で出来高が膨らんでいる様子を見て取って頂ければと・・・。
● 個別には、このところ叩き売られていた銘柄・セクターが戻った「リバーサル」の1日。銀行、石油、日立、楽天、ヤフーってところがそんな感じでした。ただ、商社は駄目だったし、消費者金融も駄目駄目マーク点灯中。一筋縄ではいかなかった様子が分かります。一方で、テクノロジーや自動車はほぼ全面安。"相場解説"的には円高方向に振れたことなどを指摘しておけばよろしいかと(^^;。いずれにしろ、好材料が乏しい中では、この辺の銘柄が戻る程度だと、相場全体の上昇にはつながりません。流れが変わるかどうか、期待半分・不安半分で来週を待ちたいところです。
● なお、本日の東証1部出来高は前日比1864万株減の14億4085万株、売買代金は同2150億円減の1兆9889億円でした。週末だし、関西弁でいう「しゃあない」ってところでしょうか(^^;。
● あまり書くことがないなぁ~と思っていたところ、某市場筋氏のメールで、「9月最終週から翌月初めに掛けてのパフォーマンスは比較的好調」とのネタ。同氏のメールには5年分の記録が掲載されていたのですが、もう少し遡って調べてみました(^^;。数値は日経平均で計算しており、前週末(大体は金曜日)終値と当該週金曜日終値を比較する格好にしています。前の日付が前週最後の日で、後ろの日付が当該週金曜日です。
年 | 9月最終週 | 変化幅 | 変化率 |
1989年 | 9月22日-9月29日 | +864.97円 | +2.49% |
1990年 | 9月21日-9月28日 | -2794.33円 | -11.75% |
1991年 | 9月27日-10月4日 | +627.43円 | +2.62% |
1992年 | 9月25日-10月2日 | -1070.69円 | -5.82% |
1993年 | 9月24日-10月1日 | -24.40円 | -0.12% |
1994年 | 9月22日-9月30日 | -269.86円 | -1.36% |
1995年 | 9月22日-9月29日 | +199.13円 | +1.12% |
1996年 | 9月27日-10月4日 | -398.99円 | -1.85% |
1997年 | 9月26日-10月3日 | -347.26円 | -1.93% |
1998年 | 9月25日-10月2日 | -500.15円 | -3.64% |
1999年 | 9月24日-10月1日 | +840.83円 | +4.98% |
2000年 | 9月22日-9月29日 | -70.99円 | -0.45% |
2001年 | 9月21日-9月28日 | +219.69円 | +2.30% |
2002年 | 9月27日-10月4日 | -502.89円 | -5.28% |
2003年 | 9月26日-10月3日 | +390.85円 | +3.79% |
2004年 | 9月24日-10月1日 | +90.01円 | +0.83% |
2005年 | 9月22日-9月30日 | +414.94円 | +3.15% |
2006年 | 9月22日-9月29日 | ?円 | ?5% |
Data source: Bloomberg、日経平均プロフィルHP |
● 日経平均の水準がかなり違うので、変化幅は横に置いておいて、この17年の変化率の平均値は-0.64%。直近では確かに数値はかなり好調なんですが、その前は結構ひどい年もあったことが分かります(^^;。これだけだと、「期待」はしたくなるものの、アノマリーと言うほどのことはない印象。ただ、9月がパフォーマンスの悪い月ということを考えると、最後の1週間は、少なくとも平均値としての-0.64%は、許せる範囲かなと。
● 特に90年代前半のとんでもない数値を除いて、過去10回(1996年~2005年)を取って計算すると、平均値は+0.19%になります。また、この時期は、特に直近では日経平均銘柄入替と配当落ちをまたぐ時期なので、大体において「不利」なハズですから、それも割り引いて考える必要はあろうかと思います。ホンの少し、期待しておきましょう(^^;。蛇足ですが、気を付けてやったつもりですが、数字にミスがあったらゴメンなさいです(^^;。為念。
● 週末の話題。興味深いHPを一つ。「理系出身の藤沢Kazuがファイナンス、経済、投資、金融工学について日々徒然と書き綴る金融日記」というサイト。理系と言うだけあって、クオンツ系のかなりシリアスな話題(リスク・プレミアムと言う概念、相関係数とリスク分散効果、マーコビッツのポートフォリオ選択モデルと有効フロンティアなど)から、伽場蔵("きゃばくら"を変換するとこんなのが出た(^^;)の話題まで、まぁ、バラエティ豊か(^^;なブログです。
● 「某米系投資銀行勤務」とのことなので、私と同じ会社ではないみたいだし(当方欧州系(^^;)、話題からは比較的若い人かなと想像します。クオンツ系の知識がない方も、それなりに読めると思いますが、もしかしたら数式に多少は「引く」かもしれませんけど、「No Pain, No Gain」です(^^;。URLは、http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/ です。週末のお楽しみにどうぞ。
● 明日は土曜日の祝日。今年はこのパターンが多くて、年間立会日数は248日と、普段の245~246日に対してかなり多い(大げさ?)年です。一方、台風14号は、「猛烈な台風」というカテゴリーながら、ジェフ・ウィリアムスのスライダーみたいな(^^;曲がり方の予報で、日本列島直撃はなさそうです。ただ、影響で関東の天気はあまり良くなさそうですが、曇り程度みたいです。何はともあれ良い週末を。
2006年09月21日(木) .... 堅調、前場は右肩下がり、後場は右肩上がり
TOPIX : 1580.08 (+9.90, +0.63%) | 日経平均 : 15834.23 (+115.56, +0.74%) | 円ドル : 117.05 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(4780万株売り/3870万株買い)。市場筋観測によると、昨日同様に米系証券数社が大きく売り越しだったとのこと。時期的には、投信か何かの解約ですかねぇ~。この手の話は、3ヵ月後ぐらいには見えてくるのですけど・・・(^^;。
● まず初っ端に、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ご覧頂くと一目瞭然ですが、今日は前場と後場でかなり雰囲気が異なる1日でした。この詳細は下記で順次書いていきましょう。
● 朝方こそ、米国株高やシカゴ日経平均先物高を受けて堅調にスタートしたものの、その後はジリ貧商状。上値が重たいとは考えていた向きが多かったでしょうが、これほど情けない状況になると、「一度、売りでやってみようか・・・」と考える向きが出てきてもおかしくありません。ところが、後場に入って今日の安値を付けた後は、逆に右肩上がりの戻り歩調。力強いってほどのことは無かったものの、少し売り飽きムードが感じられたのも事実でした。
● 個別では、朝方はテクノロジーの堅調さが目立ったものの、後場に入ってからは、銀行株が戻りに入ったことが大きく影響したイメージ。一方で、消費者金融はボロボロ、テクノロジーの中で日立製作所は相変わらずボロボロと、格差がかなり出ていた印象。今日の東証1部出来高は前日比1億0482万株減の14億5949万株、売買代金は同332億円減の2兆2039億円。まぁ、盛り上がったと言うことは無かったのですが、それなりの水準でした。
● 興味深かったのは、ファクター面から見て、前場中盤までとそれ以降で違いが出たこと。前場中盤まではバリューは相変わらず軟調だったのですが、それ以降、戻り歩調になって後場は意外に強基調。ただ、午後2時頃にピークを打って、その後はプラス貢献だったものの伸び悩み。リバーサルは、ずっとネガティブでした。かなり期待を込めてバリューの戻り歩調と考えたくもなるのですが、これまでもバリューは週一ぐらいでパフォーマンスが良い日があったので(^^;、今日が、たまたまその日だった可能性もあります。明日以降が注目です。
● さて、後場の銀行株の戻りはそれなりに印象的でしたが、このところの銀行株の軟調さについて、市場筋の間でちょっと話題になっていた件について少し書いておきます。昨日、三井住友FGがえらい急落をしたおかげで、一気に軟調地合いの銀行株に焦点が集まった感じ。"相場解説"的には、金利低下などのファンダメンタルズ面からの説明が多いようですが、分かったような分からないような、どうもパッとしませんよネ。この辺の曖昧さは、実は「よぉ分からん」の裏返しでもあります(^^;。そういった状況下で話題として出てていたのが、その三井住友FGの公的資金優先株について。それが実像以上に(と思うけど、間違っている可能性もある)、大きく考えられていたのではないかなと・・・。
● もう少し具体的に行きましょう。先日、三井住友FGから「公的資金優先株式の取得及び消却に関するお知らせ」(http://www.smfg.co.jp/news/j200040_01.html)というのが9月1日に発表されました。そのリリースの下の方に、まだ残っている公的資金として、第三種優先株式(当初発行1999年3月31日)があり、6950億円の残高があると明記されています。この第三種優先株式については、9月8日に「第三種優先株式の取得請求権行使価額の修正に関するお知らせ」(http://www.smfg.co.jp/news/j200041_01.html)とのリリースもあり、この先10月1日以降に、この第三種優先株式の取得請求権行使価額(要するに転換価格)が826,900円から1,273,000円に修正されることが書かれています。
● これをストレートに読むと、10月1日以降は転換価格が上昇するので、普通株に転換されにくくなる(希薄化が起こりにくくなる)ことになります。ただ一方で、9月中に権利行使して普通株に転換して売却してしまえ、というのは誰でも考え付くこと。この件について、SMFGの広報部に直接問い合わせて確認したのですが、第二種優先株式と同じく、第三種優先株式も保有しているのは整理回収機構。Greedyなファンド筋ならばともかく、整理回収機構が「今のうちに普通株に転換して売ってしまえ!」と無節操に動くとは、ちょっと考え難いと思うのです(^^;。もちろん、私の推論が間違っていて、既に普通株転換されちゃってたりすると、これはサプライズ。昨日あたりから、一部市場筋の間でこの件が話題になっていたようですが、ちょっと考え過ぎだったと解釈していますが・・・(^^;。
● 何か妙に疲れる1週間。明日は金曜日。あと1日です!
2006年09月20日(水) .... 続落、ポジティブ・ニュース少なく買い気乏しい展開
TOPIX : 1570.18 (-21.80, -1.37%) | 日経平均 : 15718.67 (-155.61, -0.98%) | 円ドル : 117.20 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(5750万株売り/4650万株買い)。フローがかなり増加している印象もあるのですが、市場筋観測によると、「米国系証券数社が大きく売り越し、欧州系は若干の買い越し」とのこと。まぁ、色々と想像できることはあるのでしょうが、前場の売られ方を見ていると、今日はそれなりにインパクトがあった印象でした。それ以上に、今日は何となく買い手が手を引いてしまったというか、ポジティブなニュースが見えてこない印象の1日。もちろん、強烈な売り材料があったのではなかったにしろ、買い気が乏しかったというか・・・。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。朝方スコンと下がってからは、実はほとんど横ばいだったことを見て頂ければ幸いです。
● 今日は東証1部33業種の32業種が値下がり。プラスだったのは「その他製造」だけで、ゲームソフト関連が堅調だったことが影響。銀行、証券が引き続き足を引っ張り、テクノロジーもほぼ全面安。個別にも、JPMのレポートの影響なのか楽天がドカーン(8.02%安)。JPMのレポートでは目標株価35000円と出ていたのですが、ソフトバンクと同じで、この手の銘柄は「何を聞いてもそれらしく感じる」ってこと(^^;。自分の座標軸をちゃんと持っておかないと、あっちにフラフラ、こっちにフラフラ状態になるのは目に見えています。それが嫌だったら、最初から手を出さない方がよろしいかと・・・(^^;。
● 東証1部出来高は前日比1億0743万株増の15億6431万株、売買代金は同1644億円増の2兆2371億円。それだけ、売りもちゃんと出ていたってことです。最後の最後に、日経平均型のバスケット買いが入ったおかげで、日経平均はTOPIXを40bpsもアウトパフォーム。これは明日にでも修正されるとは思いますが、結果的に、現物NT倍率が終値で10.0107と10倍乗せ。これは2005年1月6日に10.0109を付けて以来のこと。「だからどうした?」と言われると困ってしまう面もあるのですが(^^;、テクニカル的にはそれなりに象徴的な出来事です。
● 話題変更。昨日は何かとドタバタでコメントを書く時点では見ていなかったのですが、昨日の先物の手口は興味津々でした(^^;。具体的には、野村の売り越しがかなり目立っていたのです。TOPIX先物では差引2425枚の売り越し、日経平均先物では売り手口が6033枚、買い手口は上位20位までには出てこなかったので不明。買い手口20位のJPMが1409枚買いだったので、最大で1408枚買いがあったと仮定しても、4625枚の売り越しとの計算。
● これらを昨日終値で計算しても、TOPIX先物で385億円ほど、日経平均先物で4625枚を使って730億円ほどの売り越しとなり、合計1100億円超。昨日、伸び悩んだ背景が分かるような気がする一方で、あの程度の伸び悩みで済んだということは、ソコソコ買い手が居たことも示唆します。そういえば、野村ってSQ日(9月8日)に日経平均先物を大量買い越しだったのですよね・・・。市場筋の間では、ETFに絡んだヘッジとの見方が大勢でしたけど、もちろん真相は分かりません。
● なお、今日の手口では、良く見掛ける証券が動いていたものの、野村に特に目立った動きはありませんでした。昨日1日だけのことだったようです。ところで、日経平均先物に限らず、TOPIX先物も大引け後に手口が公開されています。ただ、残念ながら大証のHPには開示されていないようで、一般にWebで手口が簡単に見れるのは、多分、TraderWebの http://www.traders.co.jp/investment/tool/futures/futures_top.asp あたりになります。何で取引所が公開している情報なのに、取引所のHPに無いんだろう???見落としたのかな?
● 業務連絡。今日は20日なので、TOPIX月末修正(http://www.tse.or.jp/news/200609/060920_b.html)、東証1部昇格(http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html)、浮動株比率月例見直し(http://www.tse.or.jp/topix/float/rate/index.html)などが発表されています。それぞれ東証HPをご参照いただくとして、東証1部昇格は学情(2301)の1銘柄でした。ド本命という感じなので、サプライズはないと思います。浮動株比率については、今回はまだ月末分だけの発表です。先日少し書いた「浮動株比率の定期見直し」は、「1月、4月、7月、10月の第一営業日の午後4時以降に掲載します」となっているので、今回は10月2日(月曜日)午後4時以降。これは、1~3月決算銘柄が対象になっているので、少し大きなリバランスになる可能性がある要注意です。
● そういえば、今日、安倍自民党新総裁が誕生したのですね。マーケットでは話題にもならなかったので、忘れてしまうところでした(^^;。とりあえず、特にインパクトもないでしょうけど、何かにつけて小泉首相と比較されるでしょう。特に海外投資家に向けて、きちんとしたメッセージを出せることを祈っています。現時点では「改革後退」の連想の方が強い感じで、ややネガティブからのスタートでしょうか。
2006年09月19日(火) .... 朝高もジリ貧、大引け間際にマイナス転落
TOPIX : 1591.98 (-1.45, -0.09%) | 日経平均 : 15874.28 (+7.35, +0.05%) | 円ドル : 118.05 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、また小幅売り越し(3810万株売り/3420万株買い)。もっとも、金額では買い越しだった様子ですが、基本的に見送りムード。東京は朝方こそやや意外感がある感じに上昇したものの、買い一巡後はジリ貧。勢いを感じる相場展開ではありませんでした。後場に入ってからもジリ貧基調は変わらず。大引け間際には、まずTOPIXがマイナスゾーンに転落してしまい、次いで日経平均もほぼ前週末比変わらずまで下落。何ともまぁ、元気の乏しさが目立つ相場になってしまいました。
● 今日はTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 日中の高安を見ると、TOPIXでは前週末比19.59ポイント高(+1.23%)まであって最後はマイナス。日経平均は同229.25円高(+1.44%)まであって変わらず。高値(TOPIXは9時40分、日経平均は9時38分に記録)から大引け間際までズルズルとこれだけの幅を下がったのだから、どよぉぉ~~ん、という雰囲気になったのは仕方ありません。結果的に陰線だったし、ちょっと長い上ヒゲが出てしまいました。テクニカル的には、まだかの「アイランド・リバーサル」が効いたままになっています。
● 個別には、朝方は銀行株などが堅調だったものの、最後は相場全体と同じくズッコケ。テクノロジー系や自動車などは円安を背景に堅調だったものの、それで全体を支えきれるほおではなし。話題のミクシィは、朝は小安く始まった後に高値更新。ところが、その後は一気に利食い売りに押されてマイナス転落と、かなり激しい値動き。最終的には-9.62%。また、ちょっと細かいところではリース会社が一斉高。某外資系証券の推奨コメントがきっかけとのコトですが、よぉ分かりません(^^;。会計制度のような根本的なルールの変更は、理解できたようなできないようなで、やはり手が出し辛いのが正直なところです。
● 一方で、サハリン絡みで商社(三井物産と三菱商事)が大幅安。あの国で商売をするには、脅しに負けないだけの交渉力が必要だし「用心棒」の必要性も感じてしまいます。こういったプロジェクトにさりげなく石油メジャーを入れておくのも、それなりに抑止力としての効果があるのかもしれません。もっとも、この件も、新聞などで読むほど背景が単純だとは考えていませんけどネ・・・。日本企業だと、どうしてもサラリーマンが戦うことになります。もちろん、非常に能力のある方々が戦闘部隊を形成しているのでしょうが、どうも複雑怪奇、魑魅魍魎の世界では押されてしまうようで、ちょっと残念。官僚に任せ切りにするよりは信頼感はあるにしても・・・ねぇ(^^;。
● というわけで、あまり活気があるマーケットではなかったし、何となく盛り上がらない1日。ただ、東証1部出来高は前週末比3619万株増の14億5688万株、売買代金は同2178億円増の2兆0727億円。もっとも、先週金曜日がかなり落ち込んでいたので、その反動って感じも強かったです。あまり書くこともないし、ちょっと他の事柄でドタバタしているので、今日はこの辺で終了です。最後に一言。ちょっとはバリューが頑張って欲しいところです(^^;。
2006年09月18日(月) .... 祝日(敬老の日)のため休場
● 祝日(敬老の日)のため休場。
2006年09月15日(金) .... 後場戻すも小幅反落、連休やG7控えて模様眺め
TOPIX : 1593.43 (-4.70, -0.29%) | 日経平均 : 15866.93 (-75.46, -0.47%) | 円ドル : 117.50 |
● 飲み会で更新が遅くなりました。マーケット関係者の飲み会は、スタートが早くて終わるのも早いっす(^^;。ちょっと酔っ払いモードでコメント書いています(^^;。ご了承を。
● あまり大きな見所のある1日ではありませんでした。連休前だしG7前だし、模様眺めムードは仕方ないところだったのでしょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、また売り越し(4230万株売り/3470万株買い)。ただし、市場筋観測によると金額では買い越しだったとのことで、基本的には中立要因。マイナスでスタートした相場は、ずっと水面下での動き。ただ、後場中盤からの戻しはやや意外感もありました。もっとも、アイランドリバーサルを引っ繰り返すような雰囲気は、まだ感じられませんでしたけど・・・。全体には小動きの1日でもあり、日経平均の日中値幅は143.13円でした。
● 東証1部出来高は前日比1億5707万株減の14億2069万株、売買代金は同2749億円減の1兆8549億円と、いずれも連休前ムード。今日初値が付いたミクシィ(2121)の売買代金が289億8126万円。これは東証1部に当てはめると、みずほFGより少なく、信越化学やキヤノンよりも多い第6位相当。凄いもんです(^^;。
● 個別には、昨日リバーサルした資源系銘柄も、今日はきっちりとリバーサルのリバーサル(要するに反落(^^;)。加えて、後場にウォーニングが出た日立が、あっという間にスコーンと下落。日中足を見て頂ければ一目瞭然ですが(下記参照、出典:Yahoo! JAPAN Finance)、かなりひどい下げ方。日立の業績がアカンというのは、多分、かなりの方々が想定していたでしょうけど、業績悪化と減配とくれば、やっぱり叩かれてしまうようです。しかし、織り込んでなかったとは思えないんですけどねぇ~。
● ミクシィ(2121)について少しだけ。今朝、公募価格155万円に対して295万円で初値。材料や何やらはともかく、今朝は売り気配からのスタート。昨日は315万円で買いが殺到して寄付かなかった銘柄が、一晩明ければ売り越しというのは、仕組みとしては分かるのですが、一般投資家からすると理解不可能だった可能性があります。東証には、「直接新規上場銘柄の初値決定までの気配運用方法 」というルールというかガイドラインがあり、少し引用すると、
(2) 気配更新の下限については、最初の気配値段の0.75倍を目途とし、気配更新については通常の気配の更新値幅をもって行うこととします。
となっています。
● 実は、東証HPの検索機能は全く使いものにならないので(単に重たいのか壊れているのかは不明)、これが掲載されている場所を書いておくと、直近では、誤発注を防ぐための発注システム絡みのリリース、「直接新規上場銘柄の初値決定前における注文価格チェックプログラムの稼働について」(http://www.tse.or.jp/news/200606/060626_a.html)の一番下に掲載されています(これを探すのにどれだけ苦労するか・・・(^^;)。また、昨日大引け後に、「新規上場銘柄の売買に関する規制措置の実施等について-(株)ミクシィ-」(http://www.tse.or.jp/news/200609/060914_a.html)というリリースもあって、この下にも同じ内容が書いてあります。本当ならば、上場前に周知して欲しかったところですけど・・・。
● ただ、これらを読んだとしても、昨日315万円の買い気配に売り物を出していた人からすると、納得できない気分を味わうのは間違いないと思います。ストップ高だったら、売ることはほぼ確実に出来るのですから・・・。テクニカル的には今回のミクシィと同じように比例配分すら出来ないほど買いが殺到した場合、売りが約定しないことがあり得ます。こんな場合を含めて、翌日売り気配で始まったりすると、ある意味では売るチャンスを失ったことになります。ルールはルールですけど、ちょっと複雑な気分ですし、売買機会を奪ってしまったとも受け取れるわけです。何か良い方法はありませんかねぇ~。
● 台風接近であまり天気は良くなさそうですが、皆様も良い3連休を!
2006年09月14日(木) .... 反発、でも上値重たい印象は継続
TOPIX : 1598.13 (+14.58, +0.92%) | 日経平均 : 15942.39 (+192.34, +1.22%) | 円ドル : 117.65 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、一転して買い越し(3480万株売り/4250万株買い)。米国株式市場も堅調(4日続伸)だったし、シカゴ日経平均先物も大証比70円高。ただ、買いが一巡してから上値が重たくなるのは、ある程度の方々が予想していたでしょう。その予想を裏切る格好(^^;で、9時45分に日経平均先物に大口買い。これでその思いを振り切った格好で上昇。もっとも、昨日のSQ値(15928.59円)近辺にくると重たくなるあたり、まだまだ一本調子というのには程遠い環境でした。TOPIXは反発、日経平均は昨日妙なプラスだったので続伸です(^^;。
● 日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 物色の流れとしたら、昨日の逆のイメージがあちこちで見受けられました。これをファクター的に見ると、今日はバリューがリバーサル状態(^^;。リバーサルそのものも堅調だったので、この2~3日の不振は一体何だったのか?って感じの1日でした。もっとも、バリューが戻ったのは、石油・鉱業関連と商社がビョンと戻ったとの要因もかなり強くて、結果的な資源系依存状態は変わっていない感じです。原油価格に対する感応度の高いところで勝負するか、それとも逆方向で勝負するか、それとも避けて通るか・・・。今のマーケットでは、その気はなくても、結果的に資源系依存になってしまう恐さがあります。まぁ、日本の経済そのものがそうなんだから、仕方ないと言えばそうなんでしょうけど・・・(^^;。
● 話題変更。今日、前引け段階で先物のNT倍率が10.0000まで上昇して、トレーダー間でちょっとした話題に。前引けで現物NT倍率は9.9670だったし、大引けでは、先物が9.9874、現物が9.9757でした。終値で10倍超えにはならなかったものの、もしなっていれば、2005年2月18日以来のことでした。ここ数日、テクノロジー系への「民族大移動」の影響を受けて、NT倍率は今年春先からのレンジを上抜け、10倍へ向けてまっしぐらの状態。あくまでも結果なんですが、足元で何が起こっているかは、別の角度から示唆してくれています。
● もっとも、かつてはNT倍率は13倍が当たり前だったのです。超長期で見ると、直近の動きを含んでも、まだレンジ内の動きに過ぎないのが分かります。ただ、底流の変化があるかどうか、たまには眺めるのも良いものです(^^;。ちょっと日次ベースのチャートを作ってみたので、こちらからご覧下さい。1996年頭から直近(本日)までのNT倍率のチャート(日次)です。
● 余談ですが、これを見ても、例の2000年における日経平均30銘柄入替が恐ろしい変化だったことが分かるのですが、超長期で見れば、その瞬間のスパイクを指で隠してしまえば、結構、NT倍率の長期的な下落トレンドはその前から存在していたことが見て取れたりします。時間は何事も平準化するってことでしょうか(^^;。
● 記録。今日の東証1部出来高は前日比1億7536万株減の15億7776万株、売買代金は同1255億円減の2兆1298億円でした。どうも戻り相場にしては、やや寂しい感じもします。なお、東証1部での値上がりは1083銘柄、値下がりは517銘柄でした。えっ?何でミクシィ(2121)について書かないんだって?まぁ、マザーズ銘柄だし、他のメディアでも大量にカバーされていると思いますから・・・(^^;。
● 雑談。これで4連勝、対中日4.5ゲーム差。数字だけを見ると、それでも遥かに可能性は薄いのですが、それでも今週末の対中日3連戦で3連勝したら・・・と「たられば」を考えてしまいます(^^;。しかし、昨日の井川のヘロヘロ状態は危なかった。8月27日の藤川の「涙」から10勝1敗1分。この1敗(対読売)も井川だったし、どうなってるんでしょうね。多くの阪神タイガースファンは(たぶんチーム首脳陣も)、いまや福原がエースだと考えていることでしょう。同じ1勝や1敗でも、状況によって価値に差はあります。さぁ、今日も勝つでぇ!
● おまけ。植草さん「酒気帯び痴漢」とは、しゃれならんでぇ~。
2006年09月13日(水) .... 米国株高で朝高も伸び悩み、TOPIXはマイナス引け
TOPIX : 1583.55 (-2.43, -0.15%) | 日経平均 : 15750.05 (+30.71, +0.20%) | 円ドル : 117.90 |
● 何か急に肌寒くなってきました。昨晩は窓を開けたまま寝ていて途中で起きちゃいました。めったに途中で起きないタイプなんですけどねぇ~(^^;。気象庁の発表によると、今日の東京の最高気温は19.4℃(16時)。平年が27.3℃なので、如何に肌寒かったかが分かります。風も結構強かったですしね。
● 相場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(4300万株売り/3830万株買い)。ただ、市場筋観測によると金額では買い越しだったとのこと。相変わらず欧州系証券経由の売り越しが多いとのコメントで、ちょっと考えたくないことを考えてしまいます(^^;。とはいうものの、米国株高に加えて、シカゴ日経平均先物が大証比305円高となれば、それは買い先行でスタートせざるを得ません。でも、多くが「寄り天」(寄付天井のことです)を予想していたでしょうから、今日の伸び悩みにはサプライズは無かったと思います。失望感はあったかもしれませんけど・・・。日経平均はかろうじてプラスでしたが、TOPIXはマイナス。東証1部値上がり406銘柄に対して値下がりは1200銘柄ちょうど。かなり歪な相場だったことが見て取れます。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 日経平均の上昇寄与度上位5銘柄は順番に、アドバンテスト、東京エレクトロン、キヤノン、TDK、京セラと見事にテクノロジーばかり。この5銘柄合計で、日経平均の押し上げ効果は46.93円。上位2銘柄で27.17円あったので、この2銘柄が無ければ日経平均もマイナスだった可能性が高くなります。ちなみに、日経平均採用225銘柄で、値上がりは86銘柄、値下がりは127銘柄(変わらずが12銘柄)だったので、この点からも、今日はマイナスだった方が「正しい」のでしょう。もっとも、日経平均について、こんな議論をしても仕方ないのかも知れませんけど・・・(^^;。
● 今朝のSQを計算すると、前日比209.25円高の15928.59円。ザラ場の日経平均高値は前日比245.97円高(+1.56%)の15965.31円(9時26分)。一方で、安値は、大引け前の14時42分に付けた前日比11.33円高(+0.07%)の15730.67円。まぁ、何と言いますか・・・(^^;。通常は、多くが予想する通りに相場は動かないんですけど、今日はあまりにも綺麗に「寄り天」が嵌まってしまった格好。なお、東証1部出来高は前日比1億1776万株減の17億5312万株、売買代金は同449億円減の2兆2553億円。多少、減っていたものの、ほぼ昨日と同水準のイメージでした。
● 物色は昨日に続いて、「資源系→テクノロジー」の民族大移動状態。これがバリューを不振にしている要因の一つで、業績に基づくバリュエーションが効かない相場展開に陥っている感じです。そのためもあって、今日も機関投資家はかなりご機嫌斜め。足元の2~3ヶ月間、バリューが効かないと言っても、ボロボロというのではなく、「何となく儲からんなぁ~」という程度だったのですが、この2~3日はストレートに駄目駄目状態。将来の思惑で走ってファンド運用できれば良いのですが、アナリスト・コンセンサスなどを使っていても、今はそれよりもマーケットの方が先走っている状態です。いつまでも続くものではない、と理解していても、やはり厳しいものがあります。指数だけを見ていると分かり難い変化かも知れませんネ。
● そうそう、今朝の日経「まちかど」にアイランド・リバーサルが掲載。ということは、そろそろ・・・かな?!?(^^; (^^; ただ、今日の値動きでは、アイランド・リバーサルの成長を止めることは出来ず、まだまだ継続中。「そろそろ・・・」と思ったときに皮肉にも思い出す相場格言は、「もうはまだなり、まだはもうなり」。余計に迷います(^^;。そうそう、証券広報センターのHPに相場格言集があります(http://www.skkc.jp/proverb/proverb01.html)。Googleなどで「相場格言」で検索すると、たくさん出て来るでしょうが、たまに読んでみると良いものです。
● 昨日、アイランド・リバーサルの「確率」について書いた件に関して、ラムタラさんからメールを頂きました。同氏によると、最初の"Successful formations"は、「2回目の窓空けにより島が完成すること」ではないかとの解釈(数字は77%)。そして、"Average decline of successful formations"は、この形が成功したときの平均下落率(21%)で、これは私と同じ解釈。"Failure rate"は「2回目の窓空けに失敗する確率」(13%)との見方で、最後の"Average time to throwback ..."は、島を形成する時間ではないかとの見方。うぅ~~ん、その方が正しいような気がする(^^;。ただ、同氏も"Likely decline"は意味不明とのこと。何にしろ、今のところ、結果的にアイランド・リバーサルはワークしている状態なので、まだ話題としては継続しそうな雰囲気です(^^;。個人的には、そろそろ飽きてきたので、この形が破れる時を楽しみにしたい気分になってきましたけどネ(^^;。
● せっかくですんで、前回と同じように、日経平均の日足チャートを貼り付けておきます(出典:Livedoor Finance)。
● 雑談。せっかくリードしていると安心してコメントを書いていたら、「あれっ?4-4やんけ!追い付かれたんかいなぁ!」。もうネットで見ると、井川は投げていない。4回しか持たないとは・・・。ちょっと頼むでぇ、ホンマ。
2006年09月12日(火) .... 続落、指数以上に下落きつい印象
TOPIX : 1585.98 (-10.52, -0.66%) | 日経平均 : 15719.34 (-75.04, -0.48%) | 円ドル : 117.60 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(4540万株売り/2590万株買い)。市場筋観測では欧州系証券の売り越しが多かったとのことで、そう聞くと、考えたくない連想をしてしまうところ。それでも、マーケットは米国株高などを反映して堅調に寄付いたのですが、ほどなくマイナス転落。でも、前引けに掛けて戻すなど、どうも方向感に乏しい値動きに終始。
● 後場に入ってから戻り歩調を継続していたところ、午後1時過ぎにドカーン、1時20分過ぎにもドカーンの大口先物売りがでて、戻りもブレーキが掛かってしまい、引けに掛けてはジリ貧。結局、指数ベースでは小幅安だったのですが、相場から受ける印象としては、もっと下落がきつかったように感じられました。
● その原因の一つは、東証1部の値下がり銘柄数が1318にも達したこと(値上がりは310銘柄)でしょうか。前場引けの段階では、日経平均はプラスだったものの、東証1部の値下がりは1097銘柄もあったので、あまり高いって感じは受けなかったのですが、その傾向が最後まで続いたってこと。東証1部出来高は前日比2億4080万株増の18億7088万株、売買代金は同2945億円増の2兆3001億円と、ソコソコの商いがあったことが分かります。押し目買いも入っていたのでしょうが、かなり売り圧力もあったのでしょう。
● また、今日は指数で見る以上に、機関投資家は「ご機嫌斜め」だったと推測します。ファクターでは、これまで以上にバリューがボロボロ。資源系(石油、鉱業、商社、非鉄など)が大きく売られたダメージが強く出てしまい、意識していたかどうかは別にして、今のマーケットは意外にこの系統の銘柄に頼っている、との印象も受けてしまいました。これらの銘柄は、背景はともかくとして、足元は業績好調なのでバリュー銘柄が多くなります。そこが「素直」にパフォーマンスを出せないと苦しいのです。まぁ、こういう日もある、とでも割り切るしかないんでしょうが、それでも経験則的に秋の数ヶ月はバリューが効かない時期なので、余計に気になるところ。さらに、通常だと下げ相場ではバリューが優位なことが多いのですが、夏場からの相場では、その経験則が裏切られている状態が継続しており、はぁ~~(ため息)。プラスだったのは薬品、電力・ガスのディフェンシブに加えて、「運」(陸運、海運、空運)って・・・。
● 話題変更。調子に乗って「アイランド・リバーサル」続編です(^^;。色々とググッて調べていたのですが、trending123.comというサイトで、アイランドリバーサルの成功確率(?)が出ていました(http://www.trending123.com/patterns/island_reversal.htm)。原文は、「Percent of successful formations - 77% Average decline of successful formations - 21% Likely decline - 10% Failure rate -13% Average time to throwback completion - 8 days」と。これだけだと今一つ分かり難いし、どうも良く分からん部分があるのですが、無理矢理に解釈をすると(^^;以下の感じでしょうか。
成功確率=77%
成功の際の平均下落率=21% / 平均的な下落メド=10%
失敗確率=13%
平均継続日数=8日
● 成功確率と失敗確率を足しても100%にならないし(^^;、何となくしっくり来ない部分もあって、英文の解釈が間違っている可能性もかなりあります。でも、もしあっているとしたら、77%はかなり高水準の確率。一方、下落メドの10%はちょっと大きい気はするのですが、基本的に個別銘柄の話でしょうから、指数では変動が少なめと考えたほうがマッチしそうです。継続日数が8日ならば、今日が4日目なので、ちょうど真ん中。少し意識しておきます(^^;。なお、このサイト、日本式のいわゆるキャンドルスティック・チャートで分析しています。これも興味深いです。ディスクレーマーです。このサイトの書いていることが正しいとは限りませんので、為念(^^;。
● もう一度、話題変更。勇気を出して(^^;、ソフトバンク雑感。今日は、モルガン・スタンレーから「イコールウェイト+目標株価2330円」が出てきたのですが、この銘柄については、正直、目標株価のばらつき方は半端ではありません(^^;。で、いったいどうなっているのか、BloombergのANRでざっくり調べたのと、自分で知っている情報を集計すると、以下の感じ。なお、あらかじめお断りしておきますが、下記は絶対に正しい情報とは限りません。あくまでも「目標株価」のばらつきを知っていただくための「展示」とお考え下さい。妙な引用は困りますし、個人的な責任も一切取れません。繰り返し為念。
● なお、アップする前の段階では、証券会社名をちゃんと固有名詞で書いていたんですが、アップ直前にアルファベットに置き換えました。やっぱりリスクが高過ぎるのでやめておきます(^^;。最近のネット社会は・・・ねぇ。
日付 | 証券 | 目標株価 |
9月11日 | A | 2330円 |
9月5日 | B | 2800円 |
9月5日 | C | 1340円 |
8月21日 | D | 900円 |
8月21日 | E | 3800円 |
8月15日 | F | 1726円 |
8月14日 | G | 1870円 |
8月9日 | H | 2350円 |
7月10日 | I | 1800円 |
6月26日 | J | 2270円 |
出典:Bloomberg、虎年の獅子座 |
● これだけ差が出てくると、何を信じて良いのか分かりません(^^;。要するに、この手の話は参考程度にするのが精一杯で、あとは「自分で考えて判断しなさい」ってことだと理解しています。それぞれのアナリストは、各自でちゃんと調査しているでしょうし、妙な思惑を込めて書いているのではないでしょう(最近、この辺のチェックはかなり厳しい)。でも、ソフトバンクというのは、これだけのブレが出る銘柄だってことです。少し踏み込んで書けば、ソフトバンクのディスクロージャーにも、ある程度の責任はあると考えています。「市場との対話」がうまく行っていない証拠でもあるからです。アナリストが投資家サイドのアンテナ役を担っている限り、アナリストにちゃんと会社を理解してもらう、という意味での「対話」は、やはり欠かせないと考える一人です。
● 雑談。今日から広島、中日、ヤクルトとの8連戦。つまり、来週の今頃には、「雑談」が興奮状態になっているか、それともパタッと書かなくなっているかが判明しているはずです(^^;。前回は対広島3連敗、ナゴヤドームでは今シーズン勝ち星ゼロ。逆風ですが、最後の頑張りを期待しています! しかし、雨のなか、無理矢理試合やっとるなぁ~(^^;。
2006年09月11日(月) .... 大幅安、機械受注が想定外の悪化で下げ加速
TOPIX : 1596.50 (-23.42, -1.45%) | 日経平均 : 15794.38 (-286.08, -1.78%) | 円ドル : 117.05 |
● あの9月11日からもう5年も経過したのですね。私事で恐縮ですが、当時、私はNYオフィス勤務だったものの、あの日はたまたま休暇で日本に戻っていました。ちょうど実家のテレビで中継を見ていたのですが、NYオフィスに電話したのを覚えています。さらに余波で予定通りに米国に戻ることが出来なくて、結局、「帰国」したのは1週間後。覚悟していたとは言え、JFKからマンハッタンに向かうタクシーの中からWTCが見えなかった事実(まだ煙というかモヤが掛かっていた)に、誇張抜き愕然としたことを鮮明に覚えています。街の空気もはっきりと変わっていましたし・・・。でも、あれから5年なんですね。
● 相場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4営業日ぶりの買い越し(2040万株売り/2680万株買い)。ただ、フローはかなり少ない印象があり、NY同時多発テロ5周年の影響があったのかもしれません。寄付き前は堅調な値動きを予想する声が多かったのですが、寄付き前に発表されたGDPが今一つ感。ただ、それ以上に売り込む感じではなくて、ジリ貧ながら動きに乏しいまま前場を終了。
● 相場が動いたのは、午後2時の機械受注。元々マイナスの数字がコンセンサス(Bloombergで-5.4%、ロイターで-5.3%)だったものの、実際に出てきた前月比-16.7%は完璧に想定外。これで先物がスコーンと売られ、債券先物がビュンとぶっ飛び、アレヨアレヨと言う間に日経平均200円安を突破。先物でそれほど巨大な売りがあったというのではなかったものの、機械受注のイベントとしての大きさを再認識する格好になってしまいました(^^;。
● 日経平均先物(12月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。午後2時のところでスコンと下落し、出来高も盛り上がったことが分かります。その後、何度かわ~っと出来て階段状に下落した様子もわかります。
● 経済指標に全ての責任を押し付けるのはどうかと思うものの、今日に関しては、かなりタイミングがはまって材料化してしまった、という印象。このところ、エコノミストからは、景気先行きに関して何かと弱気系のコメントが多かっただけに、この手のイベントは意外に響く地合いだったのかもしれません。
● それやこれやで、日経平均は一時前日比300円を超える下落。最終的にも、安値圏での引けとなってしまいました。TOPIXは多少はマシだったものの、それでもかなりの下落。中小型株は朝方は堅調だったものの、相場全体の下落に巻き込まれる格好で結局はソコソコの下落となってしまいました。東証1部の出来高は16億3008万株、売買代金は2兆0056億円。SQだった金曜日よりは大幅に少なかったのですが、売買代金2兆円はまぁまぁ。つまり、ある程度は商いを伴って下げた、ということです。
● 少し話題変更。テクニカル的にみて、先週からの「アイランドリバーサル」(アイランドクラスター)を打ち消すような動きも期待していたのですが、今日の下落で、逆により補強するようなイメージになってきました。この件については、先週金曜日(9月8日)のコメントにも書きましたのでご参照を。
● こういったテクニカルな見方は、後からチャートを見れば鮮明になることが多いのですが、今回は既にその兆候がかなり出てきています。打ち消すには、少なくとも、窓をきちんと埋めていただくしかありません(^^;。具体的に日経平均で書くと、先週水曜日安値(16245.16)から木曜日高値(16141.94)まで窓が空いているのですが、最低でも、ここを埋めるまではちょっと・・・ってことになってしまいます。
● ただ、これも相場に付き物の心理合戦の要素も多分に含んでいることは、意識しておく必要ありです。既に多くの方がこのチャートの形を意識しているでしょうし、それが現状では下げ相場の連想になることも分かっているはず。「チャーティストの話なんて聞けるかぁ!」という向きもあるだろうし、「投げて来たらこっそり拾っておこう」と考える向きもあるはず。その一方で、「名前が付くほど有名な形なんだから・・・」と考える方もいらっしゃるでしょう。この辺の心理合戦というか、駆け引きがまた興味深いところです(^^;。元々、歴史的に9~11月はパッとしない印象が強い時期。なので、個人的には、次に入る場所を考えるって感じに受け止めています。いずれにしろ、タイミングが非常に難しいのですけどね。
● 同和鉱業のワラントの話も書かなきゃと思いつつ、そういえば10月FFW見直しは・・・と考えていたところ、某証券からFFW見直しについてのレポートが出た様子。やられたぁ!(^^; (^^; 今後、あちこちから「10月FFW見直し」レポートが出てくると思います。指数ヲタクにとっては、一応、それなりに大きなイベントになる可能性があるのでご注意を。でも、その前にバリューを何とかしないと・・・(^^;。
2006年09月08日(金) .... 朝SQ安、後場バンジージャンプ戻り。何があったの?
TOPIX : 1619.92 (+6.46, +0.40%) | 日経平均 : 16080.46 (+68.05, +0.42%) | 円ドル : 116.15 |
● 意外にというか、後場の戻りはサプライズでした。日経平均先物主導の戻りだったし、折に触れて大口買いが入っていたので、例によって、債券先物などとのスプレッド系の取引かなとは想像するところでしたが、大引け後の手口を見ると、野村が日経平均先物をなんと、8619枚も買い越し(^^;。普段良く見掛けるSG、カリヨン、アムロあたりは比較的静かだったし、今日はSQだったことを考えても、野村の買い越しは突出していました。何なんだったんでしょうかねぇ~(^^;。
● 今日は日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日はビッグSQ。例によって実況中継風。朝方はいつも通り、大量の売り物が先行する格好でスタート。午前8時30分のExcel上の日経平均速算値は前日比2380円安(^^;。まぁ、これは誰も信じないでしょう。8時45分でもほぼ同水準、8時50分でも2280円安ほど。8時55分で2240円安、8時57分で2200円安、8時59分00秒で2050円安、8時59分45秒で1920円安、8時59分55秒で1910円安。いつも通りの某欧州系証券でしょうけど、最後の最後に日経平均一銘柄あたり92万株ほどの巨大買いバスケットが入りチャンチャン。もともとNY株安などがあってマイナスになるとは予想できたのですが、SQ値は前日比165.32円安の15847.09円。やや下ブレした印象はあったものの、大きな波乱ということはありませんでした。
● 市場筋推計によると、SQ関連の出来高は6億7000万株程度、売買代金は1兆1500億円とのこと。9時15分時点での東証1部出来高は8億5057万株、売買代金は1兆3950億円でした。なお、今日1日通しの東証1部出来高は24億0302万株、売買代金は3兆3431億円だったので、9時15分時点の出来高は1日の35.40%、売買代金の41.73%だったことになります。市場筋推計値比較だと、出来高で27.88%、売買代金で34.40%。いずれにしろ、ビッグSQは凄いです(^^;。
● SQ後は、軟調ながら粘り腰で「幻のSQ値」になるかと思っていたら、前場中盤からスルスルとズッコケ。特に材料があってということは無かったのですが、外国人投資家の売りなどが囁かれ(今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(3430万株売り/2160万株買い)で、金額ベースも売り越しとの観測)、主力株の下げが厳しかった印象で、上がるのは眉を顰めるような材料株ばかり。
● 皆が「後場もアカンやろな」と考えていたところ、後場寄付き後から、にわかに先物主導の上昇。継続的に先物に大口買い(200~300枚クラスの継続的な買い)が入り、指数はアレヨアレヨの間にプラス転換。落ち着いたかなと思っていた午後2時直前、また大口買い(こちらは500枚クラス)がドカン、ドカンと入り一段高。ここでは、ホンの5分程度で1500枚程度の買いが入った感触でした。もっとも、今日はここがザラ場高値。その後は、利食い売りに押されて伸び悩む展開で大引け。
● 上にも書いた通り、日経平均先物では野村の買い手口が圧倒的で8619枚もの買い越しでした。それ以外では、アムロが1900枚ほど買い越しで、MSが2100枚ほど売り越し。一方、TOPIX先物では、GSが5000枚買い越し、パリバが4900枚ほどの売り越しでした。これを見ても、野村の買い越しが如何に圧倒的だったかが良く分かります。背景は何かって?それは野村に聞かないと分かりませんし、聞いても答えが返って来るはずがないので、聞いていません。なので分かりません(^^;。投信かなとは勝手に想像するのですが、やっぱり分かりません。一般的な相場解説では、「SQ通過で買い安心感」とか、「米インフレ懸念後退」などとありましたが、まぁ、それはよろしいでっしゃろ(^^;。誰かが先物を1400億円弱も買い越せば、その需給の影響の方が圧倒的なのは、分かって頂けるかと・・・(^^;。
● 話題変更。この2日間で、チャートは「アイランドリバーサル」(正確にはアイランドクラスターかな?)っぽくなってきました。どのテクニカル分析の本を見ても、「トレンド転換」と書いてあると思いますし、解釈としてはかなりヤバイ格好(^^;。本日後場の戻りは、瞬間風速的には、窓が空いているところに突っ込み掛けたものの、最後は伸び悩みになってしまったことで、残念ながら「アイランドリバーサル」を否定するほどではありませんでした。もっとも、朝方の雰囲気だと、「アイランドリバーサル」がギンギンに効いてくる状況だったので、後場の戻りのおかげで、大分、マシになったことは確かです。なお、気を付けておくべき事は、この件はかなりの人々が既に意識しているということ。それも含んで、次の判断をする必要があります。為念。
● なお、「アイランドリバーサル」とは何ぞやという方には、ググッてみると一番上に出てきた三貴商事のHPをご紹介しておきましょう。URLは、http://www.sankishoji.co.jp/info/lecture/04n.html です。このHPにある図と、日経平均の日足チャートを見比べると、類似性にドキッとします(^^;。今日の日足分を含んだ日経平均の日足チャートを付けておきます。出典はライブドア・ファイナンスです。
● 最後に一つ。今日もソフトバンクに関して、英フィナンシャル・タイムズ紙に「 Softbank share loans worry investors 」との記事が出ていたようです。正確には時差の関係で9月7日付けの記事ですが、こちらからヘッドラインと本文の一部を見ることが出来ます。一部外国人投資家から問い合わせはあったものの、マーケットでのネタにはならなかった様子です。先ほど、日本語訳が出てないかなとググッてみたのですが、出てきたのはロイター記事で、「ソフトバンク、孫社長個人資産の担保提供を否定=英紙報道で」というもの(http://www.thinkit.co.jp/free/news/reuters/0609/8/6.html)。ロイターのサイトも探したのですが、見付からなかったですね。ソフトバンク本体からこの件に関しては、http://www.softbank.co.jp/information/2006/060908_0001.html のリリースが出ています。まぁ、ニュース記事もタイミングがあるし、週末だし、いぃっか、って感じ。軽く流しておきましょう(^^;。
● ようやく週末。何だかんだ言いながら、もう秋の雰囲気が漂っています。関東の週末の天気は今一つで、秋晴れとは行かないようですが、それでも良い週末を!
2006年09月07日(木) .... ほぼ全面安、理由は???。明日はビッグSQ
TOPIX : 1613.46 (-29.36, -1.79%) | 日経平均 : 16012.41 (-271.68, -1.67%) | 円ドル : 116.65 |
● 予想以上に大きな下落でした。SQ前日という以外には、取り立てて目立つ売り材料は無く、具体的に「何で下がったの?」と聞かれると困るイメージ。SQ前日だったことで、普段以上に神経質になるムードは確かにあったのですが、大幅安の理由を考えるのが難しいような下落だったです。一般的なメディアの相場解説では、主に「米インフレ懸念」を理由にしていました。何かピンと来ないのですが、まぁ、そういうことにしておきましょう(^^;。
● 最初に日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 順番に行きましょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースではチャラ(3510万株売り/3500万株買い)だったものの、市場筋観測によると、金額ベースでは大幅な売り越しと。米国株も駄目駄目だったし、シカゴ日経平均先物は大証比160円安。欧州からの売りが多いとの観測が寄付き前から流れ、朝からあまり良い雰囲気ではありませんでした。
● 寄付後も相場はズルズルと腰砕け状態。先物が弱い印象があったのですが、ドカ~ンという売りが出たというのではなく、どちらかというと五月雨式の売りに押された感じ。途中、多少は戻る局面があったものの、それ以外はほぼ1日通してのジリ貧。継続的に売っていた向きがあった感じでした。最後には、バスケット買いが入り、大引けの1ティックで日経平均は40円ほどピョコンと上昇し、一応、1万6000円台をキープして終了。ただ、TOPIXはピクリとも動かなかったので(^^;、日経平均バスケットの買いだった様子。
● 個別には、全面安だったので下落の方はあまり書くこともないのですが少しだけ。任天堂は、5%ルール開示でフィデリティ投信が買い増していた(1%増加)ことが判明して材料出尽くし状態。かなり継続的な上昇を演じていた銘柄の一つだったので、「やっぱりか・・・」って印象。一方、上昇した銘柄は、例えばJAL、ソフトバンク、日東電工、大成建設、東京エレクトロンなど。JALなんて、ホンマに何でこんなに堅調なのか知りません(^^;。ソフトバンクや日東電工は、典型的な超短期リバーサルってところでしょうか。ソフトバンクは個人的には嫌いな銘柄ですが、あれだけアナリストが揃って「悪い」と言うならば、天邪鬼の私としては逆方向の可能性を探るところ(^^;。同じような人が多かったのかもしれません。
● さて、明日はビッグSQ。今日、これだけ下落したことで、160のオプションでポジションを持っている方々はドキドキかもしれませんが、それ以外は、淡々と対処するってイメージでしょうか。皆さん、SQ予想にいそしむ時かもしれませんが、いつも通り、私は無理に予想しようとは思わない派です(^^;。SQ時は、ミスプライス狙いのカウンターが上下に入ってくるので、局地的なミスプライスはあったとしても、全体としてはミスプライスはあまり発生しないと考えています。なので、本日終値±100円以上動けば、ちょっとしたサプライズと考えています。蛇足ながら、こういったミスプライス狙いで指値をするのだったら、「寄限」の条件付き指値が便利です(^o^)。約定出来なくても、取消しする必要ないですもんネ。
● ビッグSQの日は、当然、寄付きに大量の売買が集中します。東証1部の売買代金データを毎分取っているのですが、直近の6月SQ、そしてその前の3月SQだと、こんな感じです。
寄付~5分 | 寄付~10分 | 前場分 | |
6月SQ | 25% | 30% | 60% |
3月SQ | 35% | 40% | 70% |
通常日 | 5% | 10% | 50% |
● いずれも1日の売買代金を100%として、それぞれの時間帯にどの割合の売買代金が出来たのかを表しています。ただし、申し訳ありませんが、数字は5%刻みに丸めてあります(諸般の事情から、あまり細かく表示したくないので・・・)。データは毎日Bloombergから取って蓄積しています。一番下の通常日とは、昨年11月頭からの単純平均値で、例の東証の短縮取引は考慮していません。さらに、私が休暇を取っていた日のデータはすっぽり抜け落ちています(^^;。かなりアバウトです。
● これを見ると、ビッグSQ時には、やっぱり寄付きで3割は行け、ってことでしょうか(^^;。もちろん、銘柄によって大きく変わるので目安程度の話です。例えば、日経平均採用銘柄かどうかでも、SQ時の売買の偏りにはかなりの差が出ます。一方、流動性の乏しい銘柄だったりすると、寄付きで7~8割程度行く必要もあるでしょうし、逆に何かザラ場で材料が出たりすると、結果的に10%程度で良かった、ってことになります。VWAPターゲットのトレードをやっていると、悩ましいのは、結果論で「たられば」はいくらでも言えるってこと。まぁ、それでもデータがあると、心の支え程度にはなるかもしれません(^^;。なお、上記の通りにトレーディングしてVWAPに負けたからとクレームされても、私は一切の責任を負うことは出来ませんので、為念(^^;。
● 最後に記録。今日の東証1部出来高は前日比1億8530万株減の17億2315万株、売買代金は同516億円増の2兆3103億円でした。東証1部の値上がり185銘柄に対して、値下がりは1465銘柄と、文句なしの「全面安」商状でした。
2006年09月06日(水) .... 軟調、ロールは活況/全般はやや材料不足感(^^;
TOPIX : 1642.82 (-8.53, -0.52%) | 日経平均 : 16284.09 (-101.87, -0.62%) | 円ドル : 116.35 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりに売り越し(4380万株売り/3860万株買い)。米国祝日明けで若干の期待感はあったものの、シカゴ日経平均先物が意外に軟調だったこともあって、全般は軟調なスタート。前場はもみ合いだったものの、後場寄付き後、12時43分に日経平均先物(9月限)で、ドカーン、ドカーン、ドカーンと大口売り爆弾連発。その後、多少は戻る局面があったものの、最後、大引けに掛けてジリ貧状態。最後の最後には、バスケット買いが入ったのですが、それでも軟調は軟調のままでした。
● 今日の東証1部出来高は前日比1億4250万株増の19億0845万株、売買代金はどう2435億円増の2兆2587億円と、指数の動きが今一つだった割には、それなりに盛り上がりました。今日は、外国人投資家の買いが少し緩めだった印象はあったものの、指数としての値動きが乏しい割に、ジリジリと出来高が増加しているのは、次の展開への予感を感じさせるものです。どっちの方向かは知りませんけど(^^;。
● 個別には、ロイヤル・ベイビー関連はさすがに一休み。日経平均採用銘柄も同じでしたが、相場の鉄則として、「期待で買って事実で売り」の通りの値動きでした。また、ソフトバンクは、昨夕にCSから「格下げ、目標株価2620円→1340円」ってのがあったものの、朝方初っ端は大した動きが無かったので、「さすがにソフトバンク騒ぎも飽きてきたのかな?」状態だったんです。ところが、後場は結構下がって結局、5.6%安。こういう材料って、下がらないと誰も話題にしないのですが、下がりだすと急に話題の焦点になったりします(^^;。そろそろ飽きてきても良い時期だとは思うのですが、この銘柄については、本当に相変わらずです。こういったのに一喜一憂しなくなれば、銘柄も相場も、もうちょっと成長したなという感じが出てくるのですけど・・・(^^;。仕方ないんでしょうね。
● SQ間際の限月間スプレッド取引。昨日はTOPIX先物も日経平均先物も、スプレッドの軟調さだけが目立った状態でしたが、今日は朝の寄付き直後から逆にスプレッドは堅調に推移。TOPIX先物で初っ端は-6.0ポイントのオファーだったのが、アレヨアレヨと言う間に-6.0ビッドになり、ポツポツと-5.5が商い。後場寄付では、TOPIX先物が-5.5ビッドとなり、-5.0もソコソコ商いしていました。日経平均先物でも-40円がオファーで寄付いたものの、その後は-40円がビッドとなり、-30円も商いする状態。昨日の妙な弱さに対して、今日はかなり戻した印象でした。
● 昨日と同様に出来高を比較すると、以下の通り。かなり盛り上がったことが分かると思います。TOPIX先物なんて、毎回そうですが、単品市場よりもスプレッド取引の方が、はるかに出来るんですから・・・(^^;。
9月限 | 12月限 | 限月間SP | |
TOPIX先物 | 26,453 | 11,054 | 89,313 |
日経平均先物 | 62,583 | 12,715 | 43,625 |
(単位:枚) |
● 今回は、ショートロールは昨日がピークだったようで、ロングロールは逆に今日がピークになった印象。うまく泳ぎ渡った方々はそれで良かったのですが、ホンの半日でもタイミングがずれると駄目駄目状態。今回のロールは、特にTOPIX先物でかなり相場が動いた印象があり、ロングロール側でも、昨日大引け間際や今日の寄付き直後は、楽勝で-6.0ポイントが買えたのですが、最後は-5.0ポイントを買わされた印象です。
● 今回の限月間スプレッドの動きの背景には、某外資系証券のトラブルがあった様子ですが、これについては、ウラがはっきり取れない(多分、永遠に取れない(^^;)ので、詳細は書けません。でも、背景があったらしい(通常ではなかった部分があった)、ってことは頭に入れておいてよろしいかと(^^;。なお、明日が9月限の最終取引日です。為念。
● 話題変更。先日、某氏から教えていただいたのが、dataport というサイト。5%ルールの情報開示されたデータを集めてあり、これらの動向や株主情報の検索に使えるデータベースです。特徴としては、株主情報と保有情報の両面から検索でき、例えば「タワー投資顧問(株)」と検索すると、銘柄と保有株数などがずらっとリストになって出てきます。また、銘柄別にも5%ルール報告などが義務発生日などと共に一覧が可能で、これはかなり便利かも。URLは、https://www.dataport.jp/ です。今のところ無料で使えますが、サーバーの能力不足なのか、アクセスが集中すると固まる感じがありますが、それなりに使えそうです。お試しあれ。
● 甲子園は雨天順延か・・・。中日はドームなので試合あるし、こうなりゃあ、臨時ヤクルト応援団になるしかないっしょ(^O^)。古田監督は元々は関西の人間(兵庫県川西市)やしネ(^^;。とにかく、古田さん、よろしく!おっ、今のところリードしてる!
2006年09月05日(火) .... 指数は小動き、ロールオーバー活発/日経平均銘柄入替え発表
TOPIX : 1651.35 (+2.03, +0.12%) | 日経平均 : 16385.96 (+27.89, +0.17%) | 円ドル : 115.85 |
● 米国はLabor Dayで休場。それでも、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの買い越し(2540万株売り/3960万株買い)。これで株数ベースで5日連続の買い越しです。市場筋観測だと、欧州系の買いが比較的多いとのことでしたが、本当のところは分からないにしても、何となく期待を抱かせたのは確か(^^;。ただ、相場全体はかなりの小動き商状に終始しました。それでも、後場の右肩上がりは、それなりに象徴的だったと考えていますけど・・・。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 指数ベースで動きが鈍かった割には、東証1部出来高は前日比1億0660万株増の17億6595万株、売買代金は同133億円増の2兆0152億円と、ソコソコ好調。それなりに売り買いが交錯したことを物語っています。ただ、実際の現場だとこの時期には、SQを控えてのロールオーバーなどで忙しく、「指数があまり動かない」のは、歓迎ムード(^^;もありました。
● その限月間スプレッド取引。今日から、取引所の限月間スプレッド取引も大いに賑わいを見せました。これまで比較的安定していた日経平均先物で、朝方寄付き後に-40円のビッドが売られてしまい、これでTOPIX先物もかなり売り圧力が強まってしまい、前引け間際には、TOPIX先物の限月間スプレッド、-6.0ポイントがバカスカと売られて、前引け段階では-6.0ポイントオファーに転落。後場寄付きは-6.5ポイントで取引成立。その後もTOPIX先物はかなりプレッシャーを受けたまま推移し、業者間取引でも-6.1/-6.2ポイントあたりでの取引推移となりました。ただ、今日でかなり方向性が出てしまった雰囲気が濃厚で、何となく終戦ムードが漂ってきた感じです(^^;。
● 何で限月間スプレッドと「騒ぐ」か(^^;ですが、特にTOPIX先物では、この時期に「根雪」部分の建玉が一斉に取引されることで、単品の取引所立会内取引よりも、限月間スプレッド取引の方が、圧倒的に量が多くなる傾向があります。今日のTOPIX先物と日経平均先物の出来高を比較しておきましょう。いずれも立会内取引です。ミニ日経平均先物にも限月間スプレッド取引があるのですが、今回は1000枚しかなかった(ホンチャン先物換算で100枚)のでパス(^^;。TOPIX先物の限月間スプレッド取引の圧倒的な量に注目して頂ければ幸いです。
9月限 | 12月限 | 限月間SP | |
TOPIX先物 | 28,286 | 5,705 | 78,509 |
日経平均先物 | 68,262 | 8,268 | 38,360 |
(単位:枚) |
● もちろん、限月間スプレッド取引は基本的にはマーケット・ニュートラル。ただ、それでもホンの少しのタイミングのずれが発生することは良くある話で、それがきっかけになって、相場の方向性が出ることもあり得るんです。なんせ、限月間スプレッド取引はロットが大きいので、ホンの少しのズレも、意外に影響力があったりします。さらに、ロールの進み具合は、SQの需給に直接的な影響を与える可能性もあります。
● 極端に話を単純化してしまえば、ロールが進めばSQでの裁定解消売りは出難くなるだろうし、逆にロールが進まなければSQで解消売りを出さざるを得なくなります。ロールが進むかどうかは、限月間スプレッドの水準次第の面があるので、今日のTOPIX先物のスプレッドだと、ちょっとだけ心配かもしれません・・・。
● なお、Bloombergで何も手を加えずにデフォルトで計算させると、TOPIX先物のフェア・スプレッドは5.08ポイント、日経平均先物では44.23円です。ただ、何度か書いているように、配当予想をどう取るかでも違ってくるし、金利をどう取るかでも違ってきます。Bloobmergのデフォルト状態で、配当はTOPIXで6.58ポイント程度、日経平均で59.17円(これが9月末の配当落ち概算値)となっており、金利は0.36%です。このうち、金利を10bps上乗せして0.46%にするだけで、フェア・スプレッドはTOPIX先物で4.65ポイント、日経平均先物で40.11円と変わるんです。どちらにしろ、TOPIXは結構なディスカウント、日経平均は比較的フェア近辺ってことでしょうけど、この辺は「目安」程度と考えた方がよろしいかと・・・。
● さて、もう一つの本題、日経平均銘柄入替え発表に行きましょう。予想通りというか、火曜日の大引後の発表でした。結論から書くと、「日本製粉と東映を除外、東急不動産と東宝を新規採用」となりました。10月2日実施なので、基準終値は9月29日です。ややこしい月末(半期末)の実施ですが、まぁ、毎年のことですから、しゃあないっすネ。
● 事前の各社レポート予想だと、東急不動産はほぼ本命だったので、それほどの意外感はなし。SBI HDの名前が結構出てきていたのですが、結局、採用されませんでした。どうも連想してしまうのは、かつてソフトバンクがなかなか採用されなかった状況。選定委員などから、疑問の声が出たのでしょうか?分かる気もしますけどね。東宝は候補第2グループって感じだったので、サプライズではありません。また、その次にセガサミーHDあたりが来ていたのですが、今回はあまり大きな入れ替えにしたくなかったのかもしれません。
● ヤマダ電機もワイルドカード候補として名前が挙がっていたものの、もし採用となると、キャッシュフローが非常に大きく歪むところだった(50円額面換算だと超値嵩株になる)ので、採用は難しいとの見方も有力でした。結果的に、やっぱりというか、採用されず。削除銘柄では、東映は順当。日本製粉の除外と、逆に熊谷組が外れなかったのは少し意外感ありかもしれません。どちらにしろ、実際に指数に採用されるのは、まだ3週間ほど先の話。もし「遊ぶ」にしても、そのタイミングが難しいです(^^;。
● リリースは日経プロフィルの http://www.nikkei.co.jp/nkave/news/20060905r2d0500k05.html に掲載されています。アドバンテスト分割に伴うみなし額面変更の件も出ています。ご確認ください。
● そうそう、CSからソフトバンク格下げとかが引け後に出ているようです(^^;。今日は妙に強かったソフトバンクですが、また明日にでも話題になるのかな?
2006年09月04日(月) .... 大幅高、外国人買い越し+設備投資好調+先物大口買い
TOPIX : 1649.32 (+15.97, +0.98%) | 日経平均 : 16358.07 (+223.82, +1.39%) | 円ドル : 116.45 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの買い越し(4700万株売り/6850万株買い)。米国が祝日で休みの割にはフローがえらく多いのですが、リミット付きが多かったのかどうかは分かりません。ただ、この外国人買いが相場全体の雰囲気をアップにしたのは間違いなく、4-6月期法人企業統計も追い風。初っ端から日経平均で200円近く上昇してスタート。今朝のSQを計算すると、前日比182.32円高の16316.57円でしたから、今日の上昇のかなりの部分は、寄付きから行ってしまった、ってことです。
● 寄付き後、しばらく横ばい推移だったところ、9時46分に日経平均先物にワンショット600枚買いが入り一段高。ただ、そのドタバタが一巡してしまうと横ばい。後場に入ってからも、折に触れて300~600枚ロットの買いが入ったのですが、先週、先々週の動きと比較すると、ちょっとエンジンの掛かりが悪かったような印象がありました。先物への大口買いが途切れて時間が経つと、上値の重たさを意識する展開に。要は、今の相場では、この手の売り買いがないと動かない、ってことかもしれません(^^;。某米系証券の売りが頭を抑えていたのかもしれませんしね。
● ほぼ全面高のなかで、やや意外感を伴っているのが電力・ガスセクターの上昇。電力・ガス業種別指数は今日も年初来高値を更新。配当利回りが重視される季節と言ってしまえばその通りですが、某FM氏いわく、「こんなに全面高しているときに、電力・ガスも高いなんて、ほんと不思議だよなぁ~(^^;」と。
● 少し関連するのですが、最近一段と耳にするようになってきたのが、「ファクターが効き難くなっている」ということ。足元では、とりわけValueがしんどい展開が続いており、Growthは元々あまり効いていないことも加わって、「どないしよぉ~」の空気が重たく流れています。経験則的には、秋口(10~11月)はあまりValueが効かないのですが、今年は経験則的に稼ぎ時のハズだった夏前にも、Valueはあまりパッとしなかったので、余計に心細い面があるのです。今月のリバランスは、10~11月のValueをどうするかという分かれ道(^^;。右に行くか左に行くかで、楽しい年末なのか憂鬱な年末なのか決まるかもしれません(^^;。
● 話題変更。日経平均銘柄入替の発表の時期になってきました。過去の発表日を調べると、以下の感じです。
年 | 発表日 | SQ日との関係 |
2000年 | 9月8日 | SQ当日 |
2001年 | 9月11日 | SQ週火曜日(あの9/11です) |
2002年 | 9月5日 | SQ前週の木曜日 |
2003年 | 9月9日 | SQ週火曜日 |
2004年 | 9月7日 | SQ週火曜日 |
2005年 | 9月5日 | SQ週月曜日 |
● SQ週との対比で一番早かったのは2002年でしたが、この年は9月1日が日曜日でSQが13日の金曜日と、SQ日がかなり遅い年でした。今回のSQは9月8日なので、日付だけを考えると、もうそろそろ、今日でも明日でも・・・ってところに来ています(今日は発表なし)。9月の一桁日でSQ前、しかも、火曜日というのは、上記を見るだけでプンプン匂います(^^;。
● なお、発表があれば、「日経平均プロフィル」のニュースページ、http://www.nikkei.co.jp/nkave/news/index.html に掲載されるのですが(上記過去分もここで調べました)、過去の経験則からは、ここにアップされるのは実際の発表よりも少し遅くなることが多いようです。そのため、日経HP(http://www.nikkei.co.jp/)かQUICK端末をウォッチする方が早いと思います。大引け後、午後4時半過ぎの発表のハズです。
● そういえば、今日は王子製紙の北越製紙に対するTOBの締切日でもあり、前ライブドア社長堀江「被告」の初公判でした。いずれも社会的な話題はともかく、相場的には話題にならず。まぁ、当然と言えば当然でしょうね。ただ、その一方で、FACTAという雑誌(ネットではソコソコ有名なサイト)の「イオンがローソンを買収か 岡田ジュニア新浪氏に打診?」(http://facta.co.jp/mgz/archives/20060828000227.shtml)との記事が市場筋の間を流れたり、何かとM&Aの空気は残っています。またどこかでM&Aの動きがあるのは確実だろうし、その時は今回の王子製紙のスピードや方法と違った格好で出てくるでしょうね。
2006年09月01日(金) .... 「虎年の獅子座」マーケットコメント・ブログ版・新装開店!
このたび、「虎年の獅子座」私的マーケットコメントを、ブログでも開始することにしました。
大きな理由の一つは、前々からご要望がありながら、なかなか根本的に対応できなかったRSSです。いつも大変申し訳なく感じていたのは、このHP(マーケットコメント)の更新時間がまちまちだったこと。残業やら飲み会があったりすると、どうしても帰宅が遅くなるし、お待たせしたことも一度や二度ではなかったと思います(^^;。ブログにすることで、まちまちな更新時間は直らないとしても、RSSでのチェックが可能になり、更新されたかどうかがすぐに分かるようになるはずです。
もう一つは、検索への対応です。HPでは、マーケットコメントへの直接リンクを出来ないようにしてあります。これはコンプライアンス上の観点からの措置で、必ずディスクレーマーを通過する構造にせざるを得なかったからです。ところが、このおかげで検索して見たい言葉を探し当てても、そのマーケットコメントに直接的にアクセスできないという難点がありました(日付をメモってアクセスする感じ)。ブログにすることによって、ディスクレーマーを付けたままで、個別記事の検索がより簡単になるうえ、リンクが可能になります(ハズ)。
一方で、不安要素が無いわけではありません。現時点では、このブログにおいて、コメントやトラックバックも許可しているのですが、荒れるようであればこの辺の機能は禁止せざるを得なくなります。比較的「大人」の方々が多いと考えていますが、時には「妙にエキサイト」する方々がいるかもしれません。その際には、予告なしに私(管理人)の独断において、色々と措置をさせていただくつもりです。何卒、皆様のご理解とご協力をお願い致します。
特に最初のうちは、マナーをわきまえない行為やコメントなどについては、意識してハードルを高くして対処したいと考えています。妙なクセが付くと、後々、厄介ですしね。
また、これもディスクローズしておきますが、以前、掲示板の方で上記のような行動をされていた一部の方々のIPについて、このブログへのアクセス禁止措置をしています。IPでしかアクセスの制限ができないので、もしかしたら、純粋にアクセスを希望される方が一緒に弾かれてしまうリスクがあるのですが、もしそういった方がいらっしゃいましたら、それはゴメンナサイです。その場合は、このコメントも読めないでしょうけど、ご連絡を頂ければ考慮致します。
なお、誤解を招かないように、少しだけポイントを書いておきましょう。
- 基本的に、このHPを先に更新する予定です。あくまでもHPがメインで、ブログはHP更新後に作業する予定にしています
- HPとブログのマーケットコメントの内容は同じです(リンクなどのテクニカルな面では若干の違いがあります)。
- ブログのコメントとトラックバックは「許可」としてあります。ご自由にどうぞ。ただし、上記したように「荒れる」ようでしたら、管理人の判断により、事前通告なしに「禁止」とする可能性もあります。
- ブログのコメントにレスを付けることが出来るかどうかは、ちょっとお約束できません(^^;。
- 掲示板には、なるべくレスを付けるように致します。
- このブログには、2006年初頭からのマーケットコメントを転載しました。それ以前のマーケットコメントや日記帳は、本家のHPに格納してあります(2006年分の移し変えだけで、かなり大変だったし・・・(^^;)。こちらから本家HPへどうぞ
- 私のPCでは問題なくこのブログを見れるのですが、何か障害などがありましたら、こちらから管理人宛にご連絡をお願い致します。
それでは、本家のHPともども、このブログをよろしくお願い致します。
~~ 「虎年の獅子座」管理人 ~~
2006年09月01日(金) .... 小反落、全般ややお疲れムードの金曜日(^^;
TOPIX : 1633.35 (-1.11, -0.07%) | 日経平均 : 16134.25 (-6.51, -0.04%) | 円ドル : 117.30 |
● 全体はややお疲れ気味の1日でした。後場寄付き後に、またもや日経平均先物主導でスルスルと上昇し、日経平均は一時プラス転換する局面もありました。ただ、プラス水準を保つには少しエネルギー不足(^^;だったのが本音。今日の東証1部出来高は前日比1億6193万株減の14億9605万株。売買代金は同4715億円減の1兆8702億円でした。やっぱり、ちょっとお疲れだったのでしょうネ(^^;。
● 朝方から、米国株やシカゴの日経平均先物を見て、全体ジリ貧の雰囲気が濃厚だったものの、それでも下値は堅いとの見方も多く、売り優勢ながら崩れない相場展開。ただ、一歩下がってみると、相場全体の印象はどうも方向感が乏しかった感じ。どちらに動きたいのか、そのメッセージがなかなか聞こえてきません。先物に左右され易くなっているのは、SQ前という時期的な要因もあるし、実際にドッタンバッタン動いている向きがあるもの事実でしょう。ただ、それ以上に現物市場の商いが今一つ盛り上がらないことで、相対的に先物に光が当たり易くなっている面もあります。基本的にはジリ高だとは考えているものの、ちょっと時間が掛かりそうな雰囲気は否定できません。
● その先物で、昨日の日経平均先物の手口を見ると、「やっぱりなぁ~(^^;」って感じ。クレディ・スイス、ソシエテ・ジェネラル、カリヨンあたりの買い越しが目立ち、特にCSは3000枚超(Maxで5600枚超)も買い越していました。で、今日の手口は、SGが1500枚弱買い越していたほかは、CSは売り越し、GSも売り越しっぽい感じでした。今日は圧倒的というほどの売り買い手口がなかった(つまり、比較的静かだった)分だけ、市場全体も、今一つエキサイティングな瞬間が少なかった印象です。それにしても、CS、SG、カリヨンとくると、どうしても、ヘッジファンドって言葉が浮かんできて仕方がありません。もちろん、ウラの取れる話ではないので、あくまでも経験に基づく推測、でしかありませんけど・・・(^^;。
● さて、相場も今一つだったので、話題変更で、指数ヲタク系の話に行きましょう。本日大引後に、証券コード協議会(http://www2.tse.or.jp/sicc/)から業種変更が発表されました。一番の目玉は、予想された通り、ソフトバンクが卸売から情報・通信に異動となったこと。同協議会からのリリースは、http://www2.tse.or.jp/sicc/category/ct_data.html に掲示されています。
● ソフトバンクが情報・通信に行くことは、前々から予想できたことだし、さらに、普通にTOPIXベンチマークの運用担当者にとっては、時価総額全体は増えも減りもしないので、特に直接的な影響はないハズです。ちょっとレアケースかもしれませんが、例えば、業種の縛りをかなりきつくしているロング・ショート・ファンドなどは、ちょっと調整の必要があるかもしれません。ファンダメンタルズ的には、業績好調の商社がズラリと並ぶ卸売のなかではソフトバンクは見劣りしたでしょうし、その分だけ、ショートの「引き受け役」になっていた可能性はゼロではありません。もっとも、この辺の話も、かなり重箱の隅的な話題ですけどネ(^^;。
● なお、東証1部では、ソフトバンク以外に、東邦テナックス(繊維→ガラス・土石)、ブラザー工業(機械→電気機器)、JBCCホールディングス(卸売→情報通信)が業種変更になっています。東証1部よりも興味深いのは、東証2部の業種変更。プリヴェチューリッヒが電気機器→その他金融、ジェイ・ブリッジが倉庫・運輸→その他金融、上毛が繊維→不動産業へ、BSLが卸売→その他金融に異動などなど。まぁ、何と言いますか、ホンマに妙な匂いがする銘柄ばっかりです(^^;。まぁ、この辺は話題だけって感じですけどね。どちらにしろ「現状追認」なんですから。
● どうやって業種を決めるか、ですか?証券コード協議会のHPには、業種判定基準も公開されています。URLは、http://www2.tse.or.jp/sicc/category/ct_bm.html なんですが、正直言って、かなり読み辛い文章です(^^;。2~3回読んでも「???」状態から脱出できないような文章です。なので適当に端折って書くと、「新規業種分の部門別売上高が既存業種分の2倍以上が2期連続となったら業種が変わる」っちゅうことです。これを理解するのに、どれだけ苦労したか・・・(^^;。そうそう、実施は10月2日なので、必要な方は、9月末で変更対応の売買が必要になります。為念。
● もう一度話題変更。久しぶりに The Gartman Letter から。資源相場でかなり「当てた」印象があったGartman氏のニュースレターですが、最近はやや大人しい感じになっています。その中で、昨夕のニュースレターで日本株について、「We find ourselves more and more confused about the direction of (Japan's) share prices, and prefer remaining upon the sidelines... and so we shall firmly so.」と書いています。実は、この雰囲気は、私が他の外国人投資家とメールのやり取りや話をしていても、大なり小なり感じるところなんです。せっかく、欧州株で儲けて次にどこに行こうか・・・というタイミングながら、日本株にドカンと入ってこないもどかしさは、最近、所々で感じます。
● 彼らからすると、企業業績についても「見え難くなった」との印象があるようで、増益でも会社がガイダンスを全く変える気持ちがないなどは、「何でやねん?何かあるんか?」と疑心暗鬼的になってしまうのです。政局にしても、不透明要因の一つに数えられる可能性があります。外国人からすると、皆が次期首相は安倍幹事長だと言っている割に、安倍氏はまだ正式に表明したわけではないし(今日、ようやく表明)、政策メッセージも伝わってこない、との印象がある様子。また、安倍首相になったとして、ちゃんと外国人投資家に伝わるようなメッセージを出せるか、ということは少し心配。小泉首相は、結局、何もあまり具体的にやっていなかった(^^;のですが、メッセージの伝え方はうまかったと思います。安倍次期首相にそれが出来るかどうか・・・ちょっと不透明感があったりします(^^;。
● 今日は話題が全くバラバラでスミマセン。読み難かったと思います。反省。皆様も良い週末を!