2006年07月31日(月) .... 3日続伸、でも上値重く何となく盛り上がらず
TOPIX : 1572.01 (+12.60, +0.81%) | 日経平均 : 15456.81 (+113.94, +0.74%) | 円ドル : 114.30 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4000万株売り/4140万株買いと、株数ベースではチャラなものの、市場筋観測によると、金額は大幅な買い越し。加えて、朝から海外経由での主力株への買いバスケットが入っているとの憶測も流れ、前週末の米国株高を素直に反映する格好でピョコンと上昇してスタート。ただ、相場全体とすると、寄付後は方向感が乏しく、日経平均の日中値幅はたったの103.12円。また、大引け間際にズッコケ商状だったこともあり、何となく盛り上がらない月曜日でした。
● 今朝のSQを計算すると、前週末比190.85円高の15533.72円。寄付き段階ではこの水準に届かず、午前9時59分に15532.98円まで行ったし、もう一度、午前10時31分に前日比193.45円高の15536.32円まで行き、後場も午後2時38分に同191.79円高の15534.66円まであったものの、結局、この水準が上値として残ってしまいました。もちろん、本当のSQではないので、あまり神経質になることはないでしょうが、「なんか重たいなぁ~」感が残った可能性大(^^;。大引け前の15分間で、日経平均もTOPIXも先物に引っ張られてズッコケ。これも、必要以上に神経質になることはないでしょうが、良い引け味ではなかったことは確かです。
● 今日は日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。何度もトライして上に行きそうになったものの、最後は疲れが出てズッコケた感じを読み取っていただけると・・・(^^;。
● もっとも、全体としては上昇基調が継続したのは事実。チャートでも、窓を空けて上に飛んで、200日移動平均線が見えてくる水準にやってきました(TOPIX=1601.09、日経平均=15608.22、いずれも本日終値含む)。前回は一時的に、この水準を上抜けたものの、「説得力を持って・・・」ではありませんでした。今回はどうなのか、少し注目です。一目均衡表でも、雲の真っ只中にある割にはしっかりした値動き。また、これは変化の兆しかどうかは定かではないものの、今日は本当に久しぶりにサイズが小さい方向に振れていたのも特徴的。続くかどうかが、一番重要です(^^;。
● せっかく梅雨明けしたのに、相場はどうも今一つって感じが残ったままですが、認識しておく必要があるのは、相場において、誰もが分かるはっきりとしたシグナルが出ることは稀ってこと。どちらかというと、3ヶ月程度経過してから、「あの時が底(天井)やったなぁ~」と分かるものなんです。だから、現在の相場に「今一つ感」が漂っていても、もしかしたら6月13~14日に大底を付けて、7月18~19日が二番底だったのかもしれません。今回も3ヶ月ほど経過してから「やっぱり底やったか~」になるか、逆に「てっきりあれが底やと思ったけどなぁ~」になるかは、時間が経過すれば、ちゃんと分かるでしょう(^^;。
● さぁ、明日から8月。某市場筋氏によると、「過去の8月相場を日経平均の月足陽陰線(前月末比ではない)の勝敗でみると、戦後57年間では32勝24敗(勝率57.1%)1引き分け」とのこと。さらに、「直近10年間に限れば、3勝7敗(勝率30%)。これは、9月の2勝8敗(勝率20%)に次いで下から2番目」とのこと。ただ、昨年は、8月から大相場がスタートし、その記憶はまだ鮮明に残っているだろうから、それほどネガティブな印象は無いかもしれません。燃える夏なのか、萌える夏なのか、とにかく相場もホットになって欲しいものです(^^;。
● 雑談。あ~~あ、勝てた試合を二つも落とした・・・(-_-;)。しかも、読売が中日に対してえらく協力的な試合をするし・・・(-_-;)。これだけ「あと1本」が出ないとなると、投手陣がプレッシャーで潰れてしまわないか、本当に心配になってきました。もっとも、昔の弱い頃と比較したら、これでも2位なんですから、凄い贅沢な話なんですけどネ(^^;。明日からは東京ドームで対読売3連戦。そして、中日は対横浜3連戦・・・。
2006年07月28日(金) .... 続伸、昨日と同様に後場一段高
TOPIX : 1559.41 (+17.60, +1.14%) | 日経平均 : 15342.87 (+163.09, +1.07%) | 円ドル : 115.45 |
● 東京市場は、昨日と同じような感じで前引け前に上昇に転じて後場一段高。相場解説的には、「好決算に素直に反応する銘柄が多くなってきたことから、買い安心感が広がった」って感じでしょうけど、実際にソニー、キヤノン、NECなどを中心に朝から買い先行になり、三菱商事も四半期業績発表後に一段高となったことなんかも好感された格好。一方で、当然のように薬品株を筆頭に、ディフェンシブ銘柄はかなり重たかったです。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりの買い越し(2850万株売り/3830万株買い)。心理的には多少の好影響があったかもしれません。
● 日経平均先物(9月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。出来高面に注目して頂けると、実は、昨日ほどの大口買いが入ったというほどではないことも、見て取れるかと・・・。
● 個別銘柄の話はメディアにお任せするとして、少し違った面から相場を見ると、今日は久しぶりにサイズ的にはあまり大きな差異が無かった1日でした。Core30は6bps勝ち、Large70は13bps負け、Mid400は6bps勝ち、Smallは8bps負けと、ほぼ全体としてはチャラの動きでした。東証1部出来高は前日比3325億円増の16億9113万株、売買代金は逆に864億円減の2兆1932億円。水を差すようで申し訳ありませんが、数字的には、あんまり盛り上がったという1日ではありませんでした(^^;。
● 今日が四半期業績開示のピーク日。ここまでの全体の印象については、内容としてもそれなりに順調で、株価の反応もそれなりに素直な感触。懸念された「生体反応なし」状態ではなかったことは良いことです(^o^)。
● 大型株系では下方修正という言葉はほとんど聞かなくなっただけに、中小型株に関しては、どうしても下方修正が目に付く印象が避けられない状況。いったん、そういった方向に心理が向かってしまえば、あとは「コックローチ・セオリー」(ゴキブリを一匹見れば、一匹だけのはずがないってこと)に陥ってしまいます(^^;。今の新興市場はそんな感じでしょうか。ゴキブリが居なくなったことの確認って、かなり難しいのです。しばらく見なくても、それだけで「居ない」とは言い切れないので、時間が必要になります。この「信頼感」は、一度、崩れてしまうと建て直しが大変です。人間関係と同じですネ(^^;。
● 上で少しサイズの話を書いたのですが、ここで関連して、指数別のパフォーマンスを把握しておきましょう。言うまでも無く、7月はサイズ・ファクターが効きまくりの一ヶ月でした(^^;。機関投資家的には、サイズがほぼ常に大きい方に振れていたので、バリューやリバーサルが今一つだったものの、それなりにサイズに救われた方々は多かったかもしれません。直近でTOPIXが終値安値を付けたのは6月13日。そこを基点(100)とすると、各指数は本日終値で以下の格好です(計算は全てBloombergで実施)。
TOPIX | 106.93 | 東証2部指数 | 97.06 |
TPX Core30 | 110.09 | JASDAQ指数 | 93.01 |
TPX Large70 | 108.41 | マザーズ指数 | 85.14 |
TPX Mid400 | 104.50 | ヘラクレス指数 | 89.25 |
TPX Small | 99.72 | 日経平均 | 107.91 |
● 大体予想は付いていたと思いますが、かなりのパフォーマンス差です。ホンの1ヵ月半でこれだけのパフォーマンス差が出てしまうと、本当にシャレになりません。
● 同じように、「TPX Core30 ÷TPX Small」のレシオを見ても、ほとんど右肩上がりの一直線です(つまり、大型株優位)。現在は0.67近辺の水準ですが、例えば2000年の2月(ITバブルのピークの頃)には、何と1.80近くまであったのです。そこから、今年1月の0.55割れまでの間、ひたすらSmallがCore30をアウトパフォーム。もちろん、所々ではCore30の反発があったものの、全体としては「Small > Core30」という状況が継続したのです。ところが、足元でトレンドラインをブレークするような反発の兆しが見えている"ように"も思えるのです。もちろん、「だまし」の可能性もありますけど・・・(^^;。ネットにある環境でこれが見れれば申し分ないのですが・・・。
● 最後に雑談。よりによって3連敗とは・・・(-_-)。もう野球のことは書きません!・・・・・・・って書いたところで、球児が出てきたので野球観戦(^^;。離れられなくなって、そして今、六甲颪を聞きながらコメント書き終了です(^^;。更新が遅くなってスミマセン。関東も今週末の冴えない天候を通過すれば、ようやく梅雨明けになりそうですネ。良い週末を!
2006年07月27日(木) .... 大幅反発、前場終了前から一直線に急上昇
TOPIX : 1541.81 (+21.37, +1.41%) | 日経平均 : 15179.78 (+295.71, +1.99%) | 円ドル : 116.10 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(4780万株売り/4030万株買い)ながら、市場筋観測では金額で少し買い越しと、2日連続でやや気迷い気分(^^;。米国株は小反落だったものの、シカゴ日経平均先物は大証比で小幅高とミックス・シグナル状態でのスタート。
● 前日終値近辺の水準で寄付いた後、午前10時半前までは、全体にどよ~んとした展開でした。しかし、午前10時半頃から前引けに掛けて、何故かスルスルと上昇し、市場筋の間では「何があったの?」メールが飛び交う状態(^^;。この時間帯から後場前半に掛けて、日経平均先物で、「500~600枚買い」の大口買いが何度も相次いだことが、先物市場の心理を変えたのは間違いありません。さらに、朝方、えらいところまで売られていた楽天やヤフーが急速に「バンジージャンプ」したことも、市場全体の空気を変えるのに大きな役割があったと考えています。
● 後場に入ってからも、日経平均先物に大口買いが何度も入り、先物が走ったおかげもあって、裁定買いを交えてアレヨアレヨの間に大幅高。さすがに午後2時前からは上昇力は止まったものの、その後も、散発的に先物大口買いが入ったこともあって、最後まで大幅高のまま終了。今日も日経平均先物(9月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。出来高が付いている方が見易いこともありますので・・・(^^;。
● 日経平均先物が走ったこともあり、TOPIXと比較すると、50bps以上も日経平均がアウトパフォームした1日でした。「アレヨアレヨ」なんて書いているとアホに見えるので(^^;、スマートに"解説"するとしたら、「好決算を発表した銘柄が朝から堅調で、市場に買い安心感が広がった。今朝まで急落していたヤフーや楽天が急反発に転じたことも加わり、後場に一段高した」って感じでしょうか。ちょっと白々しいですけど・・・(^^;。全体としては、多くの市場筋が「今日は大幅高・大幅安する理由がない」と予想していただけに、意外感のある1日でした。
● 後場は値動きに引っ張られるように商いも増加し、東証1部売買代金は前場41.98%、後場58.02%とかなり後場に比重が掛かった状態。例の「寄付値 vs 現在値」や「VWAP vs 現在値」でも、日経平均採用銘柄の91%が陽線(終値>寄付値)となり、88%において終値がVWAP値を上回った状態でした。なお、東証1部出来高は前日比2億3620万株増の16億5788万株、売買代金は同3587億円増の2兆2797億円でした。活況とは言えないまでも、ドツボを抜け出した可能性はあります。問題は明日以降ですね(^^;。
● ソフトバンク、楽天、ヤフーの3銘柄に引っ張られるように、ザラ場ではそれなりに上昇していた新興市場ですが、終値ベースでは「今一つ」感が残る展開でもありました。もっとも、ソフトバンク、楽天、ヤフーに関して言えば、小型株ではあり得ません(^^;。「超」は付かないとしても、間違いなく大型株です。ソフトバンクとヤフーはCore30銘柄だし(次回では落ちるだろうけど)、楽天は最近の株価急落で時価総額も急減したものの、日本全体の時価総額ランキング(浮動株考慮せず)で150位ぐらいですから、間違いなく大型株と呼べます。ただ、指標的銘柄に見られるのはもちろんだし、そういった値動きなのも分かります。それだけに、本当の「中小型株」や新興市場株の値動きについては、まだ今日だけでは結論が出ないと考えています。
● 今日はグラフだらけ(^^;になっちゃいますが、楽天とヤフーの日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。本当は、昨日の日中足と2日分続けると、余計にバンジー状態が良く見て頂けるかと・・・。
● もう一つ。今日はJAL(9205)の公募増資分がTOPIXに加わる基準終値日。40%近くもウェイトが増加することになるので、もう少し反応があるかと思っていたのですが、値動き的にはほとんど波乱なし。「アンダーウェイトに放置しておいてもえぇか・・・」と考えるのが妥当に思えるだけに、逆に意外感のある動きをするかとも期待していたんですが、妥当な値動きでした。大引けの1ティックでは、5,552,000株の取引が出来ており、それなりの買いニーズがあったことは確かです。下記に、JALの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● ロイターで14時50分から大引けまでの出来高を計算すると、合計で12,251,000株(1日出来高の18.58%)で、この時間VWAPは208.8929円。14時55分からの5分間だと、出来高は7,737,000株(同11.74%)で時間VWAPは208.2108円。終値が208円で1日通しのVWAPが211.2332円だったので、まぁ、それなりの悲喜劇があったことは想像できます(^^;。それにしても、最近は便利になりましたでしょ!
● そうそう、決算発表シーズン(正確には四半期業績開示)真直中ですが、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。例によって、意図的に数日遅れのデータですが、それほど「味」は落ちていないと思います(^^;。左側のリンクから、ダウンロードページにお進み下さい。
● 雑談。あまり書きたくないけど、ホンマ打てん・・・(-_-;)。しかも、相手側に余裕があるように見えるところが、実際に試合観戦していても腹が立つというか・・・。開き直るしかないんですけどね、こういう時って。今週もあと1日。
2006年07月26日(水) .... 朝高後にナヨナヨ、薄商いの中、後場マイナス転落
TOPIX : 1520.44 (-14.38, -0.94%) | 日経平均 : 14884.07 (-121.17, -0.81%) | 円ドル : 117.00 |
● ようやく夏らしくなってきました・・・(^o^)。朝方は本当に爽やかだったのですが、昼休みに外に出ると「暑いかな」って感じ(^^;。でも、夏は暑くて冬は寒くないと、景気も良くなりません。せっかく季節感のある日本に住んでいるのだから、それを楽しまないとネ!ただ、季節感という観点だけから言えば、米国東北部(ニューヨークあたりからニューイングランドにかけて)の方が、日本よりももっと派手。寒暖の差がかなり大きいので、紅葉の鮮やかさは凄いものがあるし、一度は見ておいて欲しい風景です。脱線はこの辺にして、相場。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、数字上は3日連続の売り越し(3810万株売り/3730万株買い)なものの、この程度だったらチャラ。米株高を受けて小高く寄付いたものの、そこからのフォロースルーはなし。今朝のSQを計算すると、前日比67.61円高の15072.85円だったのですが、この水準を上回ったのは瞬間風速。TOPIXは前場中にマイナスに転落してしまったし、日経平均も後場寄付き後の先物に引っ張られてマイナス転落。結局、ザラ場では戻しらしい戻し局面がないままの1日でした。ホンマ、盛り上がらない相場展開が続きます。
● 今日は日経平均先物(9月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。何があったかは定かではありませんが、後場寄付後にスルスルと商いを伴って下落した様子がわかります。どうせメディアは「売り仕掛け」と書くんでしょうが、「仕掛け」が「仕掛かる」には、それなりの条件が必要になります。つまり、付和雷同して慌てて一緒に動きを加速してくれる向きがいないと駄目なんです。だから、万が一、本当に「仕掛け」だったとしても、それが「仕掛かる」だけの環境があったということ。つまり、隠れていた要因を燻り出したに過ぎないと理解しています。
● チャートの話で恐縮ですが(^^;、今日の日足は昨日の値幅を包んでしまう「抱き線」。現在の位置を「高値圏」と呼ぶには抵抗があるものの、あまり良い感じではないのは確かです。TOPIXも日経平均も20日移動平均線、25日移動平均線で上値が止まってしまった印象があるし、一目均衡表の「雲」に入ったかと思えば、終値でまた下に出てしまい、「雲」が上値抵抗線になっている雰囲気が強くなっているのも否定し難い状況。
● かなりの市場関係者が、「二番底」という言葉を意識している状況だと、上値をドカ~ンと抜けてくる「何か」が出てこないと、日々のジワジワとした上昇ってのは難しいのかも知れません。もっとも、その「何」とタイミングが分かれば苦労しないんですよねぇ~(^^;。私は水晶玉を扱えるわけではないので、色々考えはしますが分かりません(^^;。心を広く持っておこうとはしていますけど・・・。
● 東証1部出来高は前日比1019万株減の14億2168万株、売買代金は逆に664億円増の1兆9210億円。東証1部の値下がりは1297銘柄と高水準。昨日書いた「寄付値 vs 現在値」や「VWAP vs 現在値」ですが、前者は84.0%が陰線状態、後者は88.9%の銘柄で終値がVWAPよりも下でした。まぁ、どこを見ても、あまり明るい話は見えてきません(^^;。それだけ陰の極なんかもしれないですけど、刀を振り上げて戦うのが自分だけなのは嫌、というムードが強くて、お互いをチラチラと横目で見ながらなので、戦いになってこない雰囲気です。はぁ~(溜息)。
● 話題の日産。新聞記事的に書くと、「日産、営業益26%減」と非常にネガティブなトーンが強かったのですが、そこは株式市場。「織り込み済み」という非常に万能で便利な言葉があり、相場解説としたらこの一言でOKでしょう(^^;。もし下落していたら、「販売不振を嫌気」で良いのです。マーケットの反応は、どの程度までの期待・覚悟があったか、によるのです。でも、これを探るのが一番難しいですね。また、日産の値動きを見て感じてしまったのが、「投資家はゴーン氏を信じたいんだな・・・」ってこと。通期業績予想を変更しなかったことは、好意的に解釈すれば今後の回復を見込んでいることになるんですが、それはひとえに経営者・経営陣を信じれるかどうかってこと。販売車種という観点だけで見ると、私はマーケットの評価ほどの自信は出てこないんですけどねぇ(^^;。週末にちょっと日産ディーラーに偵察にでも行ってみましょうか?!?
● 雑談。同じ11安打を放ちながら、スコアは2-7で負け。ホンマ、欲しいところでの1本のヒットが遠いです。八つ当たり気味に敢えて苦言を言わせて貰えたら、岡田監督も発言していたけど、球宴を辞退した福留に「騙された」ってことも一つ。まぁ、プロなんで騙される方が悪いんですけど・・・。それにしても、ホンマに打てん。でも、以前の某球団のように各チームの4番打者を集めたような打線は嫌ですけどネ(^^;。あれでは勝てない、というのも実証されたんですから。今日は勝たなアカン。今のところ勝ってるけど、「スミ1」だとマズイんですよね。あと2~3点あれば、福原投手も随分と楽になるだろうに・・・。
2006年07月25日(火) .... 米株高受けて堅調、でも商いは盛り上がらず・・・
TOPIX : 1534.82 (+20.60, +1.36%) | 日経平均 : 15005.24 (+210.74, +1.42%) | 円ドル : 116.65 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続の売り越し(5120万株売り/4260万株買い)。ただ、市場筋観測だと金額はかなりの買い越しだったそうで、低位株売り/値嵩株買いだったのでしょうか。相場は、米国株大幅高やシカゴ日経平均高を素直に受ける格好で、寄付きからピョコンと大幅高。ただ、そこからの値動きは、今ひとつフォロースルーが乏しかった印象。
● 今朝のSQを計算すると、前日比242.91円高の15037.41円。ここから、あまり上下動が無かったのです。日中足をご覧頂くと分かりますが、9時半以降で見ると、日経平均の日中値幅は100円も無かったのです(^^;。寄付き後のスッと下がったところを含んでも、今日1日の値幅はたった130.00円。あまりエキサイティングな1日ではありませんでした。その日経平均日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別銘柄の値動きについては、各種メディアの相場解説にお任せするとして(^^;、今日もバリューやリバーサルは軟調。グロースがそれをカバーするだけ良かったワケではなかったので、相変わらず、パッとしない相場展開が継続していることになります。一方、ひたすらパフォーマンスの良いのがサイズ・ファクター。つまり、大型株の小型株に対するアウトパフォーマンスは、継続的で勢いが出てきています。経験則からすると、これは反転する時は一気に反転するのですが、今は「無難な大型株」に乗っておくのが正解って状況。もっとも、ここから乗るのが正解かどうかまでは、私には分かりませんけど・・・(^^;。単純にCore30 ÷ Smallのレシオをチャートにするだけで、そのトレンド力はかなり鮮明に見て取れます。
● また、私が個人的にExcel上でウォッチしているのが、日経平均採用銘柄の「寄付値 vs 現在値」や「VWAP vs 現在値」といった数値。既にマーケットは引けているので、これを書いている時点では現在値=終値ですが、場中はリアルタイムでウォッチしています。これって、意外に雰囲気の変化が出るんですよネ(^^;。
● 今日の相場で、終値が寄付値を下回った銘柄が、日経平均採用銘柄で61.3%。つまり、陰線だったのが6割強。また、終値がVWAPを下回ったのが70.7%。この辺の数値を見てしまうと、どうも今の相場に乗り気になれません(^^;。さらに、今日の東証1部出来高は、前日比2274万株減の14億3187万株、売買代金は逆に同351億円増の1兆8546億円で、賑わったとは言い難い状況でした。こちらも「今ひとつ」感を残す要因でした。
● 今日のマーケットを見ていたら、何かコメントを書く気持ちが沸いてこないんです(^^;。対中日3連戦、せっかく早帰りしたんだし、今からスカパーJSportsで観戦です!
2006年07月24日(月) .... 最後はチョビマイナス、朝安後に後場一時プラス転換
TOPIX : 1514.22 (-1.31, -0.09%) | 日経平均 : 14794.50 (-26.76, -0.18%) | 円ドル : 116.55 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日ぶりで大幅売り越し(3960万株売り/2440万株買い)に転換。ただ、株数ベースで見るほど金額では売り越しにはなっていない、との市場筋観測。とは言うものの、買い材料不足感は否定できず、朝方から後場寄付き直後までは、諦めムードと共にやる気なしムードが漂う展開。特に前場中は中小型株系の軟調さが目立ち、指標的存在の「柔らかバンク」も大幅安。どうも雰囲気は悪いままでした。
● ところが、後場に入ってから、主力銘柄の一角が買われた事もあって戻し歩調に転換。薬品株や電力・瓦斯などのディフェンシブ系に加えて、松下、シャープ、自動車株などに買いが入ってきたようで、この辺が戻りの先導役でした。Core30はプラスで引けています。大引け間際には、指数は一時的にプラスになる局面があったものの、終値はマイナス。でも、TOPIXで後場寄付直後に前日比-1.58%まであって、プラスは+0.25%まで。日経平均でも前日比-1.76%まであって、プラスは+0.21%まであったことは、それなりに評価したいです。日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、東証1部出来高は前週末比1億0659万株増の14億5461万株、売買代金は同1130億円増の1兆8196億円でした。前週末が今年最低の売買代金だったことを考えると、今日も、相場はあまり賑わったとは言い難い状態でした。えらく短いですが、マーケットの話はこの辺で終了(^^;。
● 話題変更。北越製紙(3865)が三菱商事に対する第三者割当増資を発表したのは、7月21日(金曜日)の大引後。TDNetに掲載されたのは16時ちょうどでした。約30%もの希薄化になるところだったし、割当価格そのものが7%ものディスカウントということで、既存株主にとっては、「なんじゃ、そりゃぁ~。株主を舐めとんのかぁ?」って感じ(^^;だったでしょう。当然、週明けの北越製紙株の株価急落も覚悟していたと思います。
● ところが、日曜日夜に今度は王子製紙(3861)から北越製紙に対する(敵対的)TOBの"提案"を発表(TDNetには7月23日21時過ぎ掲載)。今度は金曜日終値635円に対して約35%のプレミアムの860円。既存株主にとっては、一転して「ラッキー(^0^)」って感じだったでしょうか(^^;。今日は北越製紙はストップ高買い気配で比例配分。王子製紙もかなりのプラスで終わっているので、今回のTOB提案は、一応、今日のマーケットという観点だけからならば、プラス評価だったってことと理解できます。
● 早合点してはいけないのは、まだTOB実施が確定したのではなく、「北越製紙が平成18年7月21日に公表した三菱商事に対する第三者割当増資および業務提携が撤回されることを条件」と王子製紙のリリースに明記されている点。また、同じリリースには、三菱商事への増資を前提にTOB価格を再計算すると、「公開買付価格は1株あたり約800円になります。これは、(中略)三菱商事以外の株主にとっては、本件増資がなければ得られたはずのプレミアム金額の減少を意味します」とも明記。この辺の詳細説明は、「なかなか、やるやん」って感じです(^^;。
● 今回の件の興味深いところは、北越製紙が何をすべきかについて、かなりの部分でマーケットの判断(株価の動き)が重みを持つところでしょうか。今日の北越製紙のストップ高買い気配は、マーケットとして、王子製紙のTOB提案を好感した格好。北越製紙の経営陣や社員の方々は、違った受け止め方があるのは当然。でも、マーケットでは、高く売れるところに売る、というのが基本中の基本。北越製紙だけではなく、王子製紙を含めて、今日の株価の動きは、その考え方を具現化しているように受け止めています。
● ただ、過去の例を引き出すまでもなく、この"戦い"が、このまますんなり終わるとは思えません。製紙業界全体への波及効果も含めて、注目しておきたい案件です。なお、先ほどから情報端末に流れているコメントなどでは、まだ北越製紙の態度は変化は無い様子ですが、今日午後6時半から北越製紙の記者会見が予定されていますが、これを書いている時点では、特に目だったニュースは流れていません。でも、感情論に走るのか、何か具体的な対応策があるのか、要注目です。
● 一方、三菱商事の立場は、控え目に言っても、かなり微妙。三菱商事だけに、無闇に感情論に走ることは無いと考えていますが、どういう態度を取るのかは注目しておきます。願わくば、どんな方策をするにしろ、「さすが三菱商事」ってイメージの対応をお願いしたいところです(^^;。
● なお、王子製紙のリリースは、http://www.ojipaper.co.jp/pdf/060723.pdf から。対して北越製紙の反論リリースは、http://www.hokuetsu-paper.co.jp/pdf/OSIRASE/060724ooji_press01.pdf です。一方、三菱商事は第三者割当増資引き受けのリリース、http://www.mitsubishicorp.com/jp/pdf/pr/mcpr060721p.pdf が出ているだけで、今のところ、王子製紙への対応はリリースとしては出ていません。いずれにしろ、これらは読み応えがあるし、何よりも相場への参加者としては、目を通しておいて損はありません。くれぐれも伝聞などに頼らないように!それは、私がこのHPに書いていることを含めてです。自分の目で確認しましょう。よろしく!
● 余談をもう一つ。王子製紙のファイナンシャルアドバイザーは野村證券です(リリースに明記してあります)。北越製紙のFAが誰なのかは出ていませんが、同社幹事は野村、みずほ、日興と四季報に出ています。この辺の微妙で複雑なビジネス関係は、同じ証券業界の一人として、かなり興味深い点です(^^;。
● 最後になってしまいました(^^;。今週からの四半期業績開示シーズンに備えて、例の日米主要企業決算発表ワークシートを週末にアップデートしておきました。例によって数日遅れにしてありますが、まだまだ賞味期限内だと思います(^^;。左側リンクメニューからダウンロードページにお進み下さい。
2006年07月21日(金) .... 反落、気合い抜け相場で売買代金は今年最低
TOPIX : 1515.53 (-13.06, -0.85%) | 日経平均 : 14821.26 (-125.58, -0.84%) | 円ドル : 116.95 |
● 何となく気合抜けの1日。正直、「昨日の上げは一体何やったんや?」というのは、否定できない状況。相場の調子が良ければ、やせ我慢だとしても、ホンの数日限りだったとしても、一気に踏み上げ相場に持っていけるハズですけど・・・(^^;。もちろん、450円高した翌日としては、この程度の調整は当然と言えば当然なんですけど・・・(^^;。でも、物足りないというか、力強さを感じることがなく1日が終わってしまった印象は拭えませんでした。
● 最初から行きましょう。NYダウはともかく、NASDAQのチャートは、一昨日の大幅高を1日でほぼ全て失う格好で、控えめに見てもちょっとヤバイ雰囲気。一方で、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続の大幅買い越し(2830万株売り/4730万株買い)。シグナルが交錯するなかで、シカゴ日経平均先物の水準を目標に(ってこともないだろうけど(^^;)始まった相場は、そのままザラ場では方向感乏しいまま終了。金曜日でもあり、昨日急騰の反動も加わって、全体には豪雨ではなく、シトシトとした梅雨空模様の1日でした。
● 今日の相場で特徴的だったのは、指数ベースの値動きの乏しさ。前日比では多少は動いた印象があったかも知れませんが、ザラ場の値動きは、日経平均でわずかに83.57円しかなく、TOPIXは7.76ポイントしかありませんでした。しかも、これは前場の値動き。例えば日経平均は後場の値動きがたったの71.08円。東証1部出来高は、前日比3億3259万株減の13億4802万株、売買代金も同4027億円減の1兆7065億円しかなかったことと併せて考えると、如何に見送りムードが強かったのかが分かります。日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● さらに、Bloombergニュースによると、売買代金は今年最低で、出来高も今年2番目の低水準だったとのこと。また、今朝のSQを計算すると、前日比120.21円安の14826.63円。この面からも、「寄付きで終わった」相場だったことが分かります。ホンマ、堪りませんわぁ~(-_-;)。
● 一歩下がって日足チャートを眺めると、今日の日足は十字架切っての「はらみ線」(はらみ寄せ線)。変化の兆しというのは分かるし、実際に相場を見ていても、その雰囲気は所々で感じます。ただ、迷うのは、一昨日の大陽線に対しての"変化の兆し"なのか、先週から今週に掛けてのかなりの下落相場に対する"変化の兆し"なのかが、良く見えてこないこと。雰囲気的には、どちらにも解釈できそうなので、まぁ、来週の決算相場を見てから考えることにでもしましょう(^^;。何か、今日の相場を見ていたら、「まぁ、来週でえぇか・・・」って感じになってしまいました。スミマセン。
● 雑談。気象庁HP(http://www.data.kishou.go.jp/yohou/kaisetu/baiu/sokuhou_baiu.html)によると、平年の関東での梅雨明けは7月20日頃とのことですが、今年はあきまへん(^^;。この週末も、パッとしない天気が続きそうだし、梅雨明けはまだ先になりそうです。そろそろ冷夏とか日照不足とかを頭に入れておくべきかもしれません。でも、かといって、野菜の買い溜めなんて出来ませんし・・・(^^;。
● 1日短かったハズなのに、何か疲れた1週間でした。何はともあれ、良い週末を!
2006年07月20日(木) .... 急騰、米国株高・外国人買い越しなどを受けて全面高だったけど・・・
TOPIX : 1528.59 (+53.17, +3.60%) | 日経平均 : 14946.84 (+446.58, +3.08%) | 円ドル : 116.65 |
● 朝のニュースで米国株の値動きを見て、「えっ?何でそんなに上がったの?」状態(^^;。シカゴ日経平均先物は大証比335円高で「えっ?!?」をもう一度(^^;。何はともあれ、これだけの材料でとりあえず寄付きが大幅高になることは簡単に予想。さらに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、11日ぶりに大幅買い越し(3290万株売り/4860万株買い)となれば、こりゃあ「行かな、しゃあない」状態(^^;。結果的には、ザラ場で多少ふら付くところがあったものの、全体とすれば、「すごいなぁ~」って1日でした。マザーズ指数ならともかく、TOPIXや日経平均などの指数が3%以上動くことは、そうそうあるものではありません(きっぱり!)。
● 今朝のSQを計算すると、前日比351.24円高の14851.50円。ザラ場中にこの水準を抜いてくるかどうかに注目していました。寄付後は、ここが上値になりそうな雰囲気があったものの、午前10時過ぎにめでたく上抜け。これはフォロースルーの買いが入っていた事を示唆。後場も継続的にジリ高歩調だったので、今日はソコソコ大きなバスケット買い(VWAPターゲット型)が入っていたと想像できます。
● ただ、これは個人的な印象だけかもしれませんが、相場が爆騰していた割には、指数で見る程の上昇エネルギーは感じなかったのが本音。その背景は出来高でしょうか。今日の東証1部出来高は前日比1億6056万株「減」の16億8061万株、売買代金は同96億円増の2兆1092億円でした。贔屓目に見ても、昨日と同水準ってところで、相場全体があまり賑わったという印象はありませんでした。もっとも、東証1部値上がりが1642銘柄(全部で1698銘柄)は、凄みがありましたけどネ・・・。
● 問題は、この勢いを保つことが出来るかどうか(英語でいう Sustainability)ってこと。出来高面を見る限りでは、相場エネルギーが盛り上がったとは言い難いのが正直なところで、まだ半信半疑の方が多いのは明らか。その一方で、今日の急上昇を見て、相場センチメントが変化する可能性は十分にあるだけに、明日以降の動きには、より一層の注目をしておきたいところです。要は値動きが地合いを変える、というパターンです。さらに、センチメントの変化が外国人投資家の間に出てくるようだと、かなり大きな動きになる可能性も考えられるんです。少しだけ期待しておきましょう(^^;。
● 話題変更。今日は20日なので、TOPIX月末修正分が、一斉に所報掲載されています。毎月同じことを書いている気がしますが(^^;、資料は東証HPの「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」という場所に掲載されています。今月分のURLは、http://www.tse.or.jp/news/200607/060720_a.html です。ちょっと読み取り辛い資料ですが、「No Pain, No Gain!」です(^^;。
● 例によって見慣れた銘柄が、今月もかなりのウェイト増加になっています。もっとも、流動性には一切問題ない銘柄なので、インパクトは感じない可能性が高いです。でも、毎月、良くこれだけウェイトが増加するというか・・・(^^;。敢えて銘柄名を書いていないけど、分かる方には分かって頂けるかと・・・(^^;。また、東証1部への昇格銘柄も発表になっています。今回はパル(2726)とハイデイ日高(7611)です。東証HPの http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html に出ていますので、各自でご確認をよろしく。
● もう一度話題変更。昨日、「ファクターの効果・効率低下」の話を書いたのですが、意外にも多くの方々から反応を頂きました。皆さん感じていたんだなぁ~とちょっと嬉しくなる半面、有効な対策という点においては、それぞれがまだ手探り中というのが正直な印象。競争の世界ですから、具体的な話が流れてくるにしても、ある程度、使い古されてからになることは理解しています。でも、まだはっきりとピンポイント出来ていない(永遠に出来ないかもしれませんが)という印象。ってことは、もし、この難題に何らかの対策を実施できるのであれば、運用競争上、それなりに有利になるってこと(^^;。お互いに頑張りましょうね!
● 最後。今朝の日経一面記事にはちょっとビックリ。あまりこういった記事が一面にスクープで来ることは少ない新聞なんですけどねぇ~(^^;。
2006年07月19日(水) .... 6日ぶりに小反発、でも上値重たく新興市場は続落
TOPIX : 1475.42 (+0.14, +0.01%) | 日経平均 : 14500.26 (+63.02, +0.44%) | 円ドル : 117.45 |
● 米国株の反発や原油価格下落などを受けて、朝方は高いのは多くが予想していたでしょう。さらに、朝方高くても上値が重たくて伸びないだろう、というのも多くの市場筋が予想していたこと。で、その通りになってしまいました・・・(^^;。多くが一方向に考えると、得てして相場は逆に動くものですが、今日はコンセンサス通りというか、それだけ「弱い」相場が通例になってしまった印象を持った1日でした。新興市場は下落歩調が止まらず、ついに10日続落。まだ雨は止みません。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、10日連続での大幅売り越し(4260万株売り/2970万株買い)。米国株は反発したしシカゴ日経平均先物も堅調に戻ってきたものの、それで全てが解決すると考えている向きは居なかったでしょう。今朝のSQ値を計算すると、前日比70.15円高の14507.39円。終値も結果的にこの水準で終了。前引け間際に、昼休み立会外バスケットへの期待感からか、スルスルと上昇する局面はあったものの、後場寄付きで見事な天井(^^;。もっとも、ドカンと下がる感じではなかったものの、全体としては沈滞ムードの1日でした。
● 今日は先物ではなく、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 東証1部に関して言えば、午後1時に発表されたHOYAの決算が好感される局面があったものの、HOYAが「荒川静香銘柄」なのかは、まだ分かりません(^^;。一方で、新興市場は朝から難儀な展開。マザーズ指数がプラスだったのは、寄付直後のホンの瞬間だけ。あとは、マイナス圏の動きに終始し、終値でもマイナス。まだトンネルから抜け出す感じが出てきません。今週は特に信用期日の問題が大きくのしかかっているのでしょうけど、傷付き方を考慮すると、通過後でも「V字回復」は難しいかもしれません。ただ、それが今のマーケットのコンセンサスだと思うので、逆のリスクも頭に入れておきたいところです。つまり、サイズが急激に小さいほうに振れるとか・・・。
● なお、今日の東証1部出来高は前日比2億2267万株減の18億4117万株、売買代金は同4143億円減の2兆0996億円。そして、東証1部値上がりが642銘柄、値下がりが975銘柄と、これを見るとプラスって感じがしません。つまり、指数はプラスだったものの、かなり多くの銘柄(中小型株中心)が値下がりしていたことが分かります。「はぁ~」って感じ・・・。
● 話題変更。少しずつ話題になってきたのが、「ファクターの効果・効率低下」。英語で"Deterioration of Effectiveness"とでも言った方が感じが伝わり易い感じです。要するに、バリューだとかリバーサルだとかの効果が、最近の相場では低下傾向にあるように感じられること。「感じられる」だけではなく、検証レポートも少しずつ証券各社から出始めているのですが、まだ「何が原因」との点についてピンポイント出来ない状況にあるようです(少なくとも私は読んでいない・・・)。
● 端折って書いてしまうと、ファクター効果が効いているときは、アウトパフォームしている銘柄群とアンダーパフォームしている銘柄群の間に、かなりはっきりとファクター面での差が出るので、「○○が効いている」という状態になるのです。ところが、最近は上記2群の間でのファクターでの差が見付け難くなっているのです。
● この現象は、機関投資家FM諸氏にとっては、非常に悩ましい問題を抱えています。つまり、「ファクターを用いた銘柄選択効果の低迷」ってことになり、下手をすれば、運用戦略の根幹にかかわる問題だからです。もっとも、まだそこまで大袈裟に考えるほど深刻ではないし、この現象を感じ始めてから、まだ1~2ヶ月ってところでしょうから、長期化するものかどうか、一時的なものなのかは分かりません。でも、何でもかんでも「スペシフィックリスク」という状態は、ポートフォリオ全体のリスク管理・コントロールの観点からも悩ましい状況で、この先に変化があるのか、それとも長期化するのか、注意深くウォッチしておきたいです。
● 最後に、大引け後にJAL(9205)の発行・売出価格決定が発表されました。JALのリリースは、http://www.jal.com/ja/press/0000623/623.html に掲載されています。内容は、今日の終値、220円から約4%のディスカウントで211円。最近の公募増資を見ると、価格決定(値決め)期間の初日に価格が決まることが多く、今回のJALもその通りでした。今日、大商いのなか、安値を更新していたのも、その辺の「読み」があったからでしょう。こういう値動きになると、インサイダーなどと騒ぐ向きがあると想像しますが、ちょっと過去の例を調べれば、今日、値決めになる可能性が高かったことは、比較的簡単に想像出来たことです(^^;。それぐらいはやりましょうネ。
● 今日のJALの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。日足のチャートはかなり寒々しいので(^^;、各自でご確認を。
● なお、安定操作が入る可能性はもちろんあるのですが(上記リリース文章にも記載されています)、具体的に「安定操作」とは何ぞやについては、意外に、ご存知ない方が多いようです。根拠になる関連法令は、証券取引法施行令の20条から後ろ(第6章 有価証券の取引等に関する規制)で、また内閣府令もありますので、ネットで検索するなりして読んでおくと役立つかと思います。安定操作の期間などについては、特に誤解が多いようですが、あやふやな伝聞に頼るなんて、間違いなく「下の下」です。自分で納得してマーケットに参加するには、各自がちゃんと時間を掛けて、きちんと理論・知識で武装すべきです。"命の次に大事なお金"を無防備に伝聞に委ねる気持ちが分かりません、ホンマ・・・。くれぐれもよろしく。
● 個人的なお薦めサイトは、「法庫.COM」(http://www.houko.com/index.shtml)でしょうか。リンクOKのサイトです。ここでは新しい法令は有料ですが、当該施行令は古いので無料で読むことが出来ます。http://www.houko.com/00/02/S40/321.HTM ですので、ゆっくりとお楽しみを。これ以上、JALの公募増資について書くとアレですので、この件はひとまずここで終わりにしておきます。
● えっ?もうナイター終わったの?勝ち試合だし、これからゆっくり録画鑑賞します(^^;。
2006年07月18日(火) .... 全面安、新興銘柄は特に厳しい下落
TOPIX : 1475.28 (-46.43, -3.05%) | 日経平均 : 14437.24 (-408.00, -2.75%) | 円ドル : 116.95 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、9日連続の大幅売り越し(5750万株売り/2970万株買い)。昨晩の米国株はチャラだったものの、先週末の値動きが悪過ぎたというか・・・。朝から東京市場もあっさりと売り越しで始まり、その後も、「全面安」状態に大きな変化はなく、沈滞ムードの1日になってしまいました。今朝のSQを計算すると、前週末比160.00円安の14685.24円。しかし、寄付き後すぐから、このSQ値をはるかに下回っての推移になり、ザラ場中は回復出来なかったところにも、フォロースルーの売り圧力の強さを感じてしまいました。
● 最初に日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。現物ではなく先物なのは、出来高が入るので、より雰囲気が掴みやすいという意図です。為念。
● 東証1部値上がりはわずかに76銘柄。1597銘柄が値下がりだったので、なんと94.05%もの銘柄が値下がり(現在、上場銘柄数は1698)だったことになり、文句なしの「全面安」。東証1部出来高は前日比4億6384万株増の20億6384万株、売買代金は同1595億円増の2兆5139億円でした。出来高も売買代金もかなり増加しているのは、それなりに「投げ」が出たことを想像させます。ただ、これで「セリング・クライマックス」かと聞かれれば、うぅ~~ん、って感じ(まだ納得していない気持ちがある)。日経平均もTOPIXもモロの安値引けでした。
● また、今日ひどかったのが中小型株。特に新興市場銘柄は崩落に近い状況に陥りました。中小型株としてTOPIXサブインデックスを見ると、Core30が30bps勝ち、Large70が38bps勝ち、Mid400が32bps負け、Smallが105bps負け。新興市場では、東証2部が-4.16%、JASDAQ指数が-4.61%、東証マザーズ指数が-9.73%と、軒並み崩落状態。新興銘柄の指標的存在のソフトバンクが久しぶりに2000円を割り込み、今日だけで-6.27%。Bloombergによると2005年9月29日以来だそうで、余計なお節介をすると、その日の日経平均終値は13617.24円でした(^^;。
● 今日の全面安について一般的な相場解説では、「広がりを見せつつある地政学的リスクを嫌気して・・・」と書いておけば、それなりにインテリジェントに聞こえるかな、と(^^;。ただ、新興銘柄などが本当に地政学的リスクを嫌気して売られていたかと言われれば、「ちょっと、ちゃうでぇ~」ってところがあります。それよりも、需給面の話の方がはるかにストレート。
● 某市場筋氏によると、期日がどんどん到来していることから、「信用取引において、今現在、最悪の時期を通過しているのは間違いない」とのこと。ライブドア事件が発覚してちょうど6ヶ月というのは、単なる偶然とは思えないものがあります。一方、某ベテラン証券マン氏が今日のコメントで書いていましたが、「5日で1000円近くも下がっているというのに、まったく戻るという感じがしませんね。へたに3連休を挟んだばっかりに、先週の4日連続安(707円)も忘れてしまって・・・」と(^^;。確かにそんな雰囲気もありました。現在が需給面で最悪の時期だとしても、逆方向に向かう兆しが見えて来ないと、この状況から脱却できないし、その雰囲気にもなってこないのです。
● 開き直って、やせ我慢で逆方向を見てみましょうか・・・(^^;。来週から四半期業績開示が本格化するのですが、基本的なマーケット・コンセンサスは、「良いニュースは出ない」だと思います。企業業績はそれなりに堅調で悪いニュースが乱発するような状況ではないとしても、コンサバ業績予想がまだひっくり返る時期でもなく、業績上方修正なんて出てこないと決め打ちしている印象があります。もし上方修正があるにしても、少なくとも10月の業績発表シーズンまで、もう少し言えば、来年1~2月まで待たなくては駄目、というのが今のコンセンサスでしょう。
● ってことは、現在の株式市場の状況は、前回の冬のオリンピックの後半に似ていて、「金メダル」どころかメダルが一つも取れないという失望・シラケ状況に近い状況かと・・・(^^;。つまり、諦めムードが蔓延中ってことです。あのオリンピックの時、その失望感のなかで飛び出して、一気に状況を変化させたのが、荒川静香選手の金メダル。株式市場でも、今の失望感漂う状況から、「荒川静香銘柄」が飛び出してくると、マーケット全体の空気を一変させる可能性もあるのです。
● もちろん、フィギュアスケートの前に、こんな展開を予想した向きなど誰一人として居なかったでしょうし、現在の株式市場でも同じ。あるかどうか分からないものに、命の次に大事な資金を無闇にベットする訳には行きません。でも、今のマーケットに存在するリスクは、こういった銘柄が出てくること(そしてその銘柄を保有していないこと)です。市場に蔓延する失望感そのものは、リスクとしては既にかなり把握できるし、徐々に織り込まれつつあるように感じています。逆に、サプライズはリスク。JOCを救った荒川静香選手と同じで、株式市場を救う「荒川静香銘柄」にホンの少し期待しておきます(^^;。
● じゃあ、具体的には何かって?私が考え付く程度の銘柄だと、サプライズになりません(^^;。だから、私も含めて市場関係者が簡単に思いつくような銘柄ではないことは確かです。だから分かりません(^^;。予想していない(出来ない)からサプライズなんですって!
● 今日から取引開始になった「ミニ日経平均先物」についても書こうと思っていたのですが、スペース切れです(^^;。
2006年07月17日(月) .... 祝日(海の日)のため休場
● 祝日(海の日)のため休場。
2006年07月14日(金) .... 大幅続落(5日続落)、日銀よりも米国株が・・・
TOPIX : 1521.71 (-29.32, -1.89%) | 日経平均 : 14845.24 (-252.71, -1.67%) | 円ドル : 116.00 |
● 今日は滅茶苦茶蒸し暑かった1日。気象庁HP(http://www.data.kishou.go.jp/synopday/data1s.html)によると、今日の東京の最高気温は12時50分記録の35.0℃(!)。まだ梅雨も明けていないのに・・・。
● 一方で、株式市場は何となく冷たい風が吹く日々。今日も、海外外部環境は見事に逆風。米国株、特にNASDAQやSOXは、日増しにヤバイ雰囲気が強まっているし、シカゴ日経平均先物は大証比で200円近く安く、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続の売り越しで、株数・金額ともにかなりの額(5330万株売り/3120万株買い)。
● そんな中で、今日の第一の材料はSQ(7月限オプション)。例によって実況中継風に行くと、8時30分頃にはExcel上の日経平均速算値は前日比1140円高(^^;。まぁ、これは誰も信じないとして(^^;、8時45分では650円高、8時50分で250円高。8時55分頃からスルスルと気配が下がって、8時57分で60円高、8時59分でマイナス転落して20円安、8時59分30秒で40円安。実際には画面上の時計が9時05秒くらいになってからデータが入り、あっという間の200円安。結局、SQ値は前日比238.29円安の14859.66円でした。市場筋ざっくり集計で、SQ関連売買は約1億株強、売買代金で2000億円弱とのこと。ちなみに、9時15分時点での東証1部出来高は3億0633万株、売買代金は4277億円でした。
● そしてSQ後は午後の日銀が第2弾の材料。ゼロ金利解除は99%が予想していたでしょうけど、要は、それを受けてのマーケットの反応が読めなかったので、見送りというか手控えムードが続いていたのです。昼休み後に情報端末画面では色々なヘッドラインが流れたものの、マーケットは今一つ掴み所の乏しい値動き。市場に神経質なムードはあったものの、結果的にザラ場でマーケットの動きは特にありませんでした。参考までに、最初にNHKで速報が流れたのが13時30分過ぎ、ロイターなどに速報が流れ始めたのが13時40分頃から。日中足を見ても、少なくとも株式のチャートでは、目立った動きがなかったことが分かります。
● 日経平均先物(9月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。現物ではなく先物の日中足なのは、昨日と同じ意図です。
● 問題は、「じゃあ、株式市場は、ここからどこへ行くの?」ってこと。もっとも、それがもう少し見えていれば、もっと方向感が出ていたハズなので、まだ先が見えない状況にあることは確か。結果的に、日銀のゼロ金利解除で相場が動かなかった(前日比マイナスだったので、これで"動いた"という向きもあるでしょうが・・・)ので、株式市場が本当に気にしているのは別の要因ってことになります。やっぱり、米国株式(米国景気)でしょうかね?NYダウはともかく、NASDAQのチャートの形はかなりヤバイ感じですし、SOXなんてもっとボロボロ。一方で、原油などは青空天井状態だし、日本が3連休の間に何かがあったら困る、という気分が強かった後場でした。
● 個人的には、今日のSQ値がかなり安かった(14859.66円)ので、ここを守れるかどうかに注目していたのですが、大引け間際にずっこけたことで下回ってしまいました。今日の東証1部出来高は、SQにもかかわらず前日比7514万株減の16億5913万株、売買代金も同328億円減の2兆3544億円。つまり、かなり商いそのものが手控えられた印象です。これも、全員が予想していた日銀のゼロ金利解除ではなくて、「まだ解決していない別の要因」をマーケットが気にしている証左だと考えています。
● がらりと話題変更で、週末向けの話題に行きましょう(^^;。気象庁によると、関東・甲信越の梅雨明けは平年で7月20日頃とのこと(http://www.data.kishou.go.jp/yohou/kaisetu/baiu/sokuhou_baiu.html)。ということは、来週にも梅雨明け宣言が出る可能性が高いってことでしょうか。
● そして夏と言えば花火。全国津々浦々の花火大会を網羅するサイトも数多くあって、「日本の花火」の中にある「2006全国火大会カレンダー」や、「花火大会データベース」、さらには、Yahoo!にも「花火特集2006」なんかがあります。この連休から花火大会があちこちで始まるみたいです。良い3連休を!
2006年07月13日(木) .... 見事な「行って来い」の展開、明日は日銀+SQ
TOPIX : 1551.03 (-12.66, -0.81%) | 日経平均 : 15097.95 (-151.37, -0.99%) | 円ドル : 115.40 |
● 今日の日中足は見事な「行って来い」。これほど綺麗なのも珍しいのですが、出来れば、逆の「Vサイン」として出て欲しかったところ・・・。全体としては、色々な不透明要因を抱えて無理することは無い、という空気が強く、全般は相変わらずの手控えムードでした。途中、かなり良い雰囲気になる局面はあったものの、後場のずっこけで、日足チャートも妙に長い上ヒゲ(下ヒゲも)。何とも言い難い形になってしまいました。
● まず最初に日経平均先物(9月限)の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。これだけ綺麗な「行って来い」は、本当に見れるものではありません(^^;。日経平均現物と先物はほとんど同じ日中足ですが、先物の方が、出来高が付いているので、より雰囲気が分かるかなと・・・(^^;。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、7日連続の売り越し(4230万株売り/2990万株買い)。米国株安もあって、寄付きはほぼ全員が予想した通りの軟調寄り付き。ところが、30分程度経過してからの値動きは、かなり「想定外」でした。もちろん、相場解説としては、「日銀のゼロ金利解除は既に織り込み済みの材料で、不透明感が払拭されつつあることを好感して買い先行となった」程度で聞こえがよろしいかと・・・(^^;。実際のところは、「あれっ?」→「何でや?」→「もしかしたら?!」→「恐る恐る」→「試し買い」→「意外に軽いやんけ!」→「イケイケ」→「ドンドン」→「ワッショイ、ワッショイ」って感じだったでしょうか(^^;。
● もうちょっと真面目に書くと、朝方の売りが一巡し始めた頃に、最初に動きが出たのは証券株あたりだったでしょうか。直近で特に売り込まれていたセクターがスルスルとプラス転換するに従い、「今日は何か違う」という雰囲気になったのは確か。消費者金融も一気にプラス転換したし、新興市場の一角もかなりの勢いでプラス転換。そこら中のアナリストが評価する決算を出したにも関わらず、寄付き後にマイナスだった信越化学も、ようやく大幅高。これでやっと記事が書ける、と安心したメディアも多かったことでしょう(^^;。ここまでが前場。
● ところが、前引段階で、「これは行ける!」と思った向きが多過ぎたのか、それとも「ワッショイ、ワッショイ」をサポートする材料が何も無かったためか、昼飯を食っている間に気持ちが冷めたのか、ともかく後場は見事な右肩下がり。ヒンヤリとした空気が流れるなか(外は無茶苦茶暑かったのに・・・)、大した反発も無く、ひたすらズルズルと下落。向かい側に座っている某女史は、「今日は綺麗な山形のチャートでしたネ(^o^)」なんてニコニコして言っていましたが(^^;、まぁ、ホンマにこんなに綺麗な「行って来い」は、そうそう見れるものではないのは確か。
● 明日は日銀とSQが重なるのですが、「織り込み済み」と主張していても、それなりに気になるのは止むを得ない雰囲気だったし、後場の模様眺め気分を誘発してしまったかもしれません。
● なお、今朝のSQを計算すると、前日比134.48円安の15114.84円。そこから下値は同195.71円安、高値は同121.03円高とあって、最後は同151.37円安でした。動いたと言われればソコソコ動いていたのですが、イメージは手控えムード蔓延で、そのあたりが不思議な1日でした。東証1部出来高は、前日比6884万株増の17億3427万株、売買代金は同952億円増の2兆3872億円でした。
● 今日は何かとドタバタしていたこともあって、短い目ですけどこの辺で。
2006年07月12日(水) .... 続落、不透明要因数多く、全般は手控えムード蔓延
TOPIX : 1563.69 (-22.16, -1.40%) | 日経平均 : 15249.32 (-224.50, -1.45%) | 円ドル : 114.40 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続の売り越し(3650万株売り/2690万株買い)。インドでの連続テロを受けて、インド株市場の影響が心配されるうえ、北朝鮮の件や今週末のサミットなど、急に色々な地政学リスクを意識する展開。加えて、日銀政策決定会合を控えて金利面での影響を計りかねる面もあって、全体としては不透明要因が多く、手控えムードの蔓延する1日でした。
● 朝方、米国株やシカゴ日経平均先物は堅調だったものの、その神通力はあまり感じないままジリ貧。昼休みの立会外バスケット取引は若干の買い越しと伝わっていたし、前引け間際や後場寄付きの先物は比較的堅調でした。後場SQ値は前場終値に対して21.39円高だったし、多分、本当に昼バスは買い越しだったのでしょう。でも、その後は下へまっしぐら。国内で材料があったというよりも、午後1時過ぎにスタートするインド株市場がどんな格好で下落するかが見えなかったことで、午後1時前から先物が売ら始めると「あぁぁ~~~」って感じで、あっさりと値崩れ。
● もっとも、インド株市場が日本株市場に与える本当の影響については、個人的には懐疑的な一人。心理的な影響以外には、そんなに東京株式市場全体を揺り動かすほどの影響力はないと考えています。とは言うものの、マーケットの動きには対応しなくてはなりませんけど・・・。実際にインド株市場が始まると、インド株はプラスになったりマイナスになったり・・・(^^;。東京も大引けに掛けて多少は戻したものの、戻し切れませんでした。結局、インド株は言い訳的に使われていただけで、本当はもっと複合的な不透明要因を嫌がっているのでしょう。それが何かは、はっきりとピンポイント出来ないのが、かなりもどかしいのです。
● 関連しているかどうかは分からないのですが、足元でリバーサルの効き目が急激に悪くなっていることが、FM諸氏の間でも少し話題になってきました。日経金融が「リバーサル」をスクランブル欄で書いた頃からおかしくなったように感じるのですが、被害妄想でしょうか・・・(^^;。ずっと今一つだったバリューが戻りの気配を見せ始めると、今度はリバーサルがずっこけ。なかなかうまく行かないものです。今週いっぱいで色々なことに変化が発生するか、注目しておきたいです。
● 記録。東証1部出来高は前日比8584万株増の16億6543万株、売買代金は同544億円減の2兆2919億円。あまり目立った変化はありませんでした。ちょっと目立ったのが、指数の下げと比較して、東証1部値下がり銘柄が1445銘柄と、かなり膨らんだこと。指数の影響が小さい銘柄群が一斉に安かったことを示唆していると理解できるのですが、TOPIXサブインデックスなどではあまり大きな差異はなく、どうも、中身の分かり辛い相場でした。
● 業務連絡。大引後に東証から、「蝶理(8014)、監理ポスト割当ての解除」(http://www.tse.or.jp/news/200607/060712_c.html)との通知が出ています。解除日は明日7月13日。監理ポストだとTOPIXには入ったままなので、特にイベントはありません。ただ、監理ポストに割当を食らうと、無条件に外してしまう機関投資家があることも簡単に想像できます。ただ、蝶理のウェイトはわずか0.5bp程度。もし外してしまった方々でも、多くの場合、そのまま抜いておいても、あまり支障はないかと・・・(^^;。
● 最後に雑談。日曜日の日経に掲載される人材募集広告は、それなりに皆さん、眺めていることと思います(^^;。現時点で転職(転社ですね、多くの場合は・・・)する気がなくても、どういった人材が募集されているかを知るのは、それなりに価値があることだし、自分の進路を微調整するにも役立ちます。
● で、この前の日経の日曜日版。「プリヴェチューリッヒ証券」の人材募集で、アシスタントを中心に色々な職種での募集が掲載されていました。比較的珍しいことに、年収も併記(○○万円以上って格好で)されていたのです。で、ズラズラと眺めていて、「コンプライアンス」のところで目が点(^^;。他の職種からすると飛び抜けて高い年収2000万円以上と。
● 良くあるパターンとして、アシスタントではなくて、本チャンのトレーダー(プロップは特に)やらシニア・セールスならあり得る額だし、少し前だったらアナリストもそんな感じだったでしょうか。通常、フロントとかプロフィット・センターと呼ばれる方々だったら、素直に「稼ぎに応じて」と行けるんですが、コンプライアンスは普通に考えるとフロントではありません。もちろん、コンプライアンス・オフィサーも、時には戦いの最前線なのは事実です。それでも、このお値段というのは、現在のコンプライアンスが如何に人材不足になっているかという事実と共に、コンプライアンス・ニーズの急激な高まりを如実に示唆しています。単に需給が歪んでいるのか、それとも大穴職種なのか・・・(^^;。
● リクルートで歩き回っている学生さん?この辺、チェックしています???投資銀行業務は聞こえは良いとしても、実際にニーズがある職種は何か、「金」になる商売は何か、を考えるきっかけになると思います・・・(^^;。もちろん、だからコンプラに行けとまでは言いません(^^;。職業の選択は自己責任ですので、為念。
2006年07月11日(火) .... 反落、何となく相場が見えない1日・・・(^^;
TOPIX : 1585.85 (-8.22, -0.52%) | 日経平均 : 15473.82 (-78.99, -0.51%) | 円ドル : 114.15 |
● 何となく相場が見えない1日でした(^^;。昨日後場の上昇は凄かったけど、一晩明けると「それ何?」って感じ(^^;。ただ、今日も後場最後の1時間弱はかなり戻ったし、どの部分を輪切りにするかで印象が違ったと思います。どちらに行きたいんでしょうね?相場は・・・(^^;。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続の売り越し(3180万株売り/2890万株買い)。市場筋観測では金額では「小幅買い越し」とのこと。最近は、フローそのものも大きくないので、マーケットにとっては心理的以上の影響は限定的なイメージです。米国株式はまちまちだったものの、シカゴ日経平均先物が軟調で、加えて昨日の「背景不明(^^;」の上昇の反動もあって、軟調にスタート。
● そこから横這うのかなと予想していたら、ジリジリと下げ拡大。後場寄付きでフラッと戻る局面があったものの、その後、午後2時過ぎまではジリ貧で今日の安値を更新。「アカンか・・・」と思ったら、午後2時15分頃からスルスルと戻りに入り、ざっくりベースで、日経平均で150円ほども戻って終了。何かニュースがあって、というのではなかったのですけど・・・。良く分からない相場だったのですが、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 東証1部出来高は前日比1億2532万株減の15億7959万株、売買代金は1320億円減の2兆3464億円。さすがに昨日よりは減っているものの、まぁまぁの水準でしょうか。半年前の盛り上がり(ちょうどライブドア事件の直前ですね)と比較すると、薄商いに見えてしまうのは仕方ありませんけど・・・。物色としては、今日は久しぶりにその他金融(消費者金融)が大引け間際に急に反発。ただ、これまでの下落を考えると、まだまだ傷口は深いまま。証券株は、あちこちで「○割減益」みたいな記事やレポートが飛び交う状況で、完全に買い手控え状態。一方で、薬品や味の素みたいな銘柄は堅調でした。
● 話題変更。昨日午後から一部で観測が流れていたのですが、今朝の日経に出た記事は『JALの公募増資引受団、日興シティが抜ける』のヘッドライン。記事は淡々としたものだったし、詳細な内情は不明なものの、これはかなり大きな事件。セカンダリー側からすると「画期的な出来事」で、プライマリー側からすると「前代未聞の不祥事」って感じでしょうか(^^;。業界人だったら分かりますよね(^^;。
● あまり書くと「アレ」なので抑えて行きますが、最近はプライマリーとセカンダリーのウォールが非常に厳しくて、マーケット関係に限っても情報交換が十分でないままに、案件参加が決まってしまうケースが多いと推察します。ウォールの主旨も理解するし、インサイダーのリスクも十分以上に理解しています。でも、マーケットの状況に関して、例えば消化可能かどうかなどの感触が、プライマリー側に伝わり難くなっているのも事実。いずれにしろ、シ団が決まってから抜けるというのは、末席幹事だったらともかく、それなりのサイズの幹事としては異例中の異例。どんな影響があるかは分かりませんが、注目しておきたいです(と軽く流しておきます(^^;)。
● 業務連絡。昨日、東証から「株式の分布状況の猶予期間入り」銘柄が発表されています。もっとあるかと心配していたのですが、意外に少ない数でした。該当銘柄は、東証1部から外れる(TOPIXから外れる)リスクがあることになるし、それ以上に、売り出しなどを実施して株主分布を改善する施策を取る可能性が強いため注意が必要です。東証のリリースは、http://www.tse.or.jp/news/200607/060710_b.html からどうぞ。
2006年07月10日(月) .... 前場ナヨナヨ、後場爆騰!何でかは分からんけど・・・(^^;
TOPIX : 1594.07 (+20.92, +1.33%) | 日経平均 : 15552.81 (+245.20, +1.60%) | 円ドル : 113.65 |
● 今日は後場の動きが大きなサプライズ。何があったのかは定かでは無いものの、後場に入ってから、メガバンクやソフトバンクが戻り歩調になると、先物がスルスルと上昇して、いつも通りの裁定買いを誘発。それが余計に買いを入れるきっかけになった様子で、スパイラル的な上昇でした。まずは日経平均の日中足をご覧下さい(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。今日はさすがに日中足も見応えがあります(^^;。
● 今朝のSQを計算すると、前日比188.13円安の15119.48円。実は、前場はこの水準から大きく乖離することなく、かなり眠気を誘う展開(World Cup疲れ?!?)だったのです。前場の日経平均の値動きはわずかに79.64円だったのです。ところが、後場の値幅はなんと418.89円。1日通しの値幅は475.69円あったのですが、ほとんどが後場だったことが分かります。結局、TOPIXは文句なしの高値引け、日経平均もほぼ高値引け。これだけ後場に動けば、商いも後場に偏ります。毎分の東証1部売買代金の分布を見ると、前場が36.3%、後場が63.7%と、圧倒的に後場に商いが集中していました。
● 確かに後場の上昇局面では、先物が走るシーンがありました。特に15300円に乗せてくるところはそんな感じ。先物主導はその通りだったかもしれませんが、誰かが先物を買わなくては、こうはなりません(^^;。そこが本当の背景なんでしょうけど、現時点では正直言って良く分かりません(^^;。日経平均先物(9月限)の日中足も貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。こちらの方が出来高が掲載されているので、より雰囲気が伝わるかもしれません。
● 今日は午後2時に機械受注があって、一部のメディアではこれを材料視していましたが、上記の日中足を見るまでもなく、上昇はそのはるか前にスタートしていたし、実際に日中足を見る限りでは、どこに機械受注があったのかも、はっきりとは分からなかったぐらいですから、これは後付け理由としてもちょっとって感じ。一方、市場筋の間では、例によって「オイルマネーの買い」との観測が流れていましたが、これはウラが取れる類の話ではありません。と言う訳で、無責任に「謎の上昇」ってことにしておきましょう(^^;。実際のところは、「そろそろ反発かな?」と考えていた人が多かったところに、うまく火が点いて燃え上がった、ってことと理解しています(^^;。
● 個別では今日もソフトバンクが何かと注目。取引そのものについては、色々なメディアが追い掛けてくれるでしょうから、こちらはちょっと雑談的話題で行きます(^^;。週末にネットを見ていて、ソフトバンク関連の掲示板の盛り上がりの凄いこと凄いこと・・・(^^;。ヤフーには、「銘柄別掲示板投稿ランキング」(http://messages.yahoo.co.jp/ranking/stocks/postranking_daily.html)なるものがあるのですが、第1位がソフトバンク、第2位がメリルリンチの順番。外国株に過ぎないメリルリンチの銘柄掲示板がここまで盛り上がっているのを見て、ちょっと笑ってしまいました(^^;。
● もうちょい真面目に書けば、ソフトバンクはそれだけ個人投資家が注目する銘柄という証拠で、メリルリンチの掲示板は、多くが非難の声やら誹謗中傷っぽいものまで。外資系証券陰謀説まであって思わず苦笑い(^^;。外資系証券にそれだけの力があるんだったら、日本の株式市場は、もっともっとウィンブルドン化していますって。ホンマに・・・(^^;。ただ、あれだけ恨みの言葉が掲示板に書かれること自体、ソフトバンク株が下がっては困る方々がまだまだ多いってこと。もちろん、頭では理解していたものの、実際にあの掲示板の状態を見ると、余計にそう感じた次第です。
● 話題のメリル・レポートを実際に読めば、「特に目新しいというネタはない」(某FM氏)ってことが分かるのですが、「新規Sell」と「妥当株価1800円」が一人歩きしてしまった格好。BloombergのANRを見ると、例えばリーマンのアナリストは、6月1日付けでソフトバンクの目標株価を1125円としているようだし、何もメリルだけではないのです。でも、メリルのレポートがこれだけ話題になったのは、タイミングが良かったというか(^^;。
● もっとも、大きな話題になったのは個人投資家の間のことで、機関投資家の間では、レポートが出た金曜日の朝(寄付前)には、それほど話題にはならなかったのです。でも、金曜日後場から実際に株価が下がりだしてから、機関投資家の間でも話題になったのが実情。もともと、機関投資家にとっては、あまり真剣に向かい合う銘柄ではないですから(^^;。BloombergのANRで見ると、目標株価も日興シティの3800円(6月26日更新)からリーマンの1125円(6月1日更新)まで千差万別。ハイ、そういう銘柄なんです(^^;。
● 最後に記録。東証1部出来高は前日比2億9705万株増の17億0491万株、売買代金は同5251億円増の2兆4783億円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(4820万株売り/3090万株買い)。株数ベースではかなりの売り越しだったものの、市場筋観測では金額では「小幅買い越し」とのことでした。
● 雑談。台風3号に続いて4号も誕生した模様。同じコースですね、今のところ。台風3号はモロに朝鮮半島に行きそうなので、この先数日は、ミサイルを撃つどころではないでしょう(^^;。進路図その他は、国際気象海洋(http://www.imocwx.com/typ/typ_0p.htm)からどうぞ。
● そうそう、最後になってしまいましがが、7月下旬に掛けて四半期決算発表が本格化します。しばらくサボっていた(^^;のですが、例の日米主要企業決算発表予定一覧ワークシートを週末にアップデートしておきました。左側のフレーム、「日米主要企業決算発表予定」からダウンロードページにお進み下さい。普通のExcelファイルです。なお、いつも通り、意図的に数日遅れのデータをアップしていますが、今回は先週金曜日時点のデータなので、まだ十分に賞味期限内です(^^;。お楽しみを!
2006年07月07日(金) .... まちまち、朝高もソフトバンク大幅安に足を引っ張られ・・・
TOPIX : 1573.15 (+0.86, +0.05%) | 日経平均 : 15307.61 (-13.79, -0.09%) | 円ドル : 115.20 |
● 今日は七夕。Wikipedia(http://ja.wikipedia.org/wiki/)によると、七夕の由来は「日本古来の豊作を祖霊に祈る祭(現在のお盆)に中国から伝来した乞巧奠(きこうでん)などが習合したものと考えられている」とのこと。さらに、「織女や牽牛という星の名称は 春秋戦国時代の『詩経』が初出とされている」と。難しいんですね(^^;。
● 個人的には、七夕と言えば、1995年(平成7年)7月7日を思い出してしまいます。そう言われても分からない向きが多くなってしまったかもしれませんが、日興証券が「創業77周年キャンペーン」をやったのがこの日。バブル崩壊後の相場ボロボロの時代で、そのどん底で「777」のキャンペーン実施。市場関係者の多くも、最初は、「日興さん、頑張ってね(^^;」程度。ところが、「んなアホな・・・」って感じで、本当にここが相場の底になったという、小説にも恥ずかしくて書けないようなストーリーが現実になったのです。当時、日経平均は今と同じ1万5000円台だったのですが、この日は前日比956.19円高(6.27%高!)。また、東証1部出来高は2億株台が当たり前だったところ、この「777」日には8億4400万株も出来て、そこから急速な戻りを演出するきっかけにもなったのです。もう11年も前の話になってしまいました・・・(^^;。
● 相場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の売り越し(3100万株売り/2380万株買い)。ただ、市場筋によると金額では小幅買い越しとの観測。フローも少ないので、基本的にはチャラってところ。NY株高、シカゴ日経平均先物高などを受けて、東京もプラスでスタート。ただ、今朝に関して言えば、市場関係者の多くが「寄付きは高いとしても、上値は重たい」と考えていたでしょうし、実際にそんな感じの展開(^^;。
● 今晩は米雇用統計もあるし、不透明要因が山積みになっている状況は変わらず、全体に非常に手控えムードの強い展開。そんななか、朝から安かったソフトバンク(9984)が下げを拡大するに連れて、市場全体もズルズルと・・・。最終的にTOPIXは若干プラスだったものの、日経平均はマイナスで引け。前場の日経平均値幅はわずかに71.66円、後場はソフトバンクに引っ張られたことで160.89円の値幅があったのですが、これはそのまま今日1日の値幅。ソフトバンクの派手な値動きが無かったとしたら、本当にイベントレスな1日だったことでしょう(^^;。今日の東証1部出来高は前日比1億1085万株減の14億0786万株、売買代金は同904億円減の1兆9532億円と、相変わらずの状態でした。
● 下記に日経平均とソフトバンクの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。結構、連動性があるようにも見えますでしょうか?!?
● ソフトバンクは、東証1部で出来高でも売買代金でもトップと大商い。売買代金は1901億円超と、2位のみずほFGの501億円超の約4倍。如何に大商いだったかが分かります。今日、ソフトバンクが大幅安となった材料は、メリルリンチが新規「売り」、妥当株価1800円とのレポートを出したこと。機関投資家向けのレポートであっても、この手の話はあっという間に個人投資家にも広がってしまいます。
● ソフトバンクの株価が低迷していて、その大きな理由の一つが信用買い残の重荷だということは、市場参加者の98%が認識済み。かろうじて我慢していた買い方にしても、予想外のタイミングで売り材料が重なって、一気に値崩れしてしまった格好。最終的には、前日比275円安(10.680%安)の2300円で、東証1部の値下がり率トップ。マザーズなどが一斉に売られたことでも、ソフトバンクの神通力というか影響力の大きさを感じさせました。
● 影響力と言えば、日経平均に与えるソフトバンクの影響もかなりあります。日経平均の寄与度は、電卓でも簡単に計算できるのですが、前日比275円安 × 3(みなし額面換算) ÷ 24.290(除数) = 33.96円。つまり、ソフトバンクの1銘柄だけで、今日の日経平均を34円程度押し下げていたことになります。つまり、もしソフトバンクが前日比変わらずだったら、日経平均はプラスで引けていたかもしれないのです(数字のマジックって面はありますけど・・・)。
● 一方、日経平均の「ウェイト」(敢えて括弧で囲みます)の大きな銘柄は、上からアドバンテスト、ファナック、ファーストリテイリング、京セラ、TDKの順。ソフトバンクは11番目です(KDDIの下、信越化学の上)。これだけ見ると、ソフトバンクはそれほど巨大な「ウェイト」ではないのですが、相場全体に与える心理面が大きいのが特徴ってところでしょうか。
● 雑談。週末の読み物を一つ。某市場筋氏から廻ってきたのですが、日経BPのHPに連載されている「若林秀樹の「辛口市場主義」」というコラム。バイサイドにしろ、セルサイドにしろ、この業界で若林氏を知らない人はモグリだと思いますが(^^;、アナリストという職業の裏側紹介的読み物です。もちろん、全てに賛同するわけではないですが、かなり正直に書いてある印象。もっとも、敢えて書いていない部分もあるのでしょうけどネ(^^;。URLは、http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20060330/100902/ です。お楽しみを!
● 各地で大雨になっている数日。関東も例によってあまり天気は良さそうではないですが、良い週末を!
2006年07月06日(木) .... 続落、不透明要因山積み状態で全般手控え
TOPIX : 1572.29 (-17.68, -1.11%) | 日経平均 : 15321.40 (-202.54, -1.30%) | 円ドル : 115.45 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3480万株売り/2680万株買い)。相変わらずフローはそれほど大きくないまま。休暇明けのNY株式が軟調で、シカゴ日経平均先物が大証比120円安だったことなどを受けて、日本もマイナスでのスタート。今朝のSQを計算すると、前日比74.30円安の15449.64円だったので、それほど売り込まれたというほどではありませんでした。ただ、買い材料不足感は否めず、急落ではないもののジリ貧状態が継続。
● 後場前半に下げ渋る局面があったものの、午後2時頃から再度下向きにジリ貧。大きな下落にまでは発展しなかったものの、不透明要因が山積みという現状では、手控えられての下落は仕方ない格好でした。東証1部出来高は前日比515万株減の15億1871万株、売買代金は逆に前日比2345億円増の2兆0436億円。全体には手控えられた、という感じは否定できませんでした。前日比ではソコソコ動いた指数も、例えば日経平均の後場の値動きは、たったの88.55円でしたし・・・。
● 今日も日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 相場も今一つなので半分雑談。先日、某社の食品セクターレポートを眺めていて、思わず微笑んで(^^;しまったのが、しつこく「JT除く」との但し書きがあったこと。確かにそうだわなぁ~(^^;。JTも色々な「食品」を手掛けるようになったものの、はっきり言って、普通に考える食品株ではありません。でも、東証33業種では食品に属していて、かなりのパワーを誇っているのは事実。東証食品指数では、JTは約20%、次いでキリンビールが16.75%程度、味の素が6.4%程度です。特にこの2週間ほどのJTのパフォーマンスの良さがあるので、かなり気になります(^^;。
● 最近、少し感じているのが、TOPIX完全浮動株基準化後の業種内のTOPIXウェイト序列が、何となくまだ体感にフィットしないことがあります(^^;。それが障害になるってことはないし、単に昔の記憶が強過ぎる状態なのは分かっているのですが、ちょっと戸惑いを感じることもあって・・・。
● もちろん、浮動株化に伴ってウェイトがかなり変化したことは、知識としては理解しているものの、実際の感覚として追いつかないんです(^^;。上記の食品セクターはまだしも、例えば銀行セクター。MUFGが一番大きいのは知っていても、MUFG対みずほFG対SMFGがざっくり3対2対1という階段があるのは、少し個人的に意外感あり。イメージとしては、3対2対2ぐらいに思えるのですけど、実際はもっと階段があるのです。Bloombergで計算すると、東証銀行株指数の中でのウェイトは、昨日終値時点で、MUFGが30.697%、みずほFGが21.714%、SMFGが13.023%です。その次がりそなHDで3.826%。つまり、メガ3行の下には、かなり大きな段差があることも分かります。
● 電気機器も興味あるセクター。TOPIXウェイトのトップ銘柄は何だと思います?実はキヤノンで13.921%。次いでソニーが10.360%、松下 9.134%、日立 4.730%、東芝 4.199%と続きます。銘柄コードからすると、キヤノンは精密機器のイメージがあるでしょうけど、キヤノンが精密機器から電気機器に「引越し」したのは随分前の話。それを頭で知っていたとしても、電気機器でトップのウェイトを誇っているというのは、体感温度として慣れが必要だったりします(^^;。ところで、いまだに"キャノン"という記述を時々見ますね。銘柄名も会社名も「キヤノン」です。また"キューピー"なんてのもありません。「キユーピー」です。蛇足ながら・・・。
● でも、分散と言う観点からすると、電気機器はウェイトが比較的バラけている方。輸送用機器だと、トヨタ 43.964%、ホンダ 18.417%、日産 8.402%、デンソー 4.826%の順。トヨタ+ホンダで約62%あり、それに日産を加えると約70%。精密機器ではHOYAがセクターウェイトの36.221%を占め、海運では商船三井(39.129%)と日本郵船(37.593%)の2銘柄で76%超。さらに、昔から有名ですが、「ゴム製品」では、ブリヂストンが何と67.638%を占めています。一銘柄でセクターウェイトの3分の2を占めてしまっているということは、分散する必要は薄くなるし、下手すると分散は逆効果になってしまいます(ウェイト数値は全てBloombergで計算)。
● 前々から感じているのですが、極端に銘柄数が少ない空運(4銘柄)や水産農林(6銘柄)や、特定銘柄にウェイトが偏っている「ゴム製品」などは、業種統合してしまった方が良いように思うのです。「水産農林」と「食品」は一緒にしても違和感が少ないだろうし、「輸送用機器」を「自動車」と「(自動車)部品」に分けて、「ゴム製品」を「(自動車)部品」に統合してしまっても良さそうに感じてしまいます。
● 倉庫・運輸関連(平たく言えば陸運)と空運を一緒にして「運輸」でも良いだろうし、海運も一緒にしてしまっても、と感じるのです。もっとも、この手の変更は、理論的に筋が通ったとしても、コスト的には難しかったりするのは理解しますし、個人投資家などからすると、「ど~でもえぇこと」に写るでしょかもしれませんが、意外に色々と関わりがあったりします
。● この辺の詳細は、「証券コード協議会」(http://www2.tse.or.jp/sicc/)が管轄です。ルールなども全てこちらに掲載されています。例によって、何となく読み辛い資料ですけど、決して無駄な資料ではありません(^^;。
● 最後に微笑ましい(^^;話題。今日、市場筋の間を、http://vista.xii.jp/img/vi5209037929.jpg や類似の画像が飛び交っておりました。お題は「さすがテレ東!」。確かに、テレビ東京の独自路線がはっきりと画像に現れています(^^;。
2006年07月05日(水) .... 5日ぶりの反落、北朝鮮ミサイル発射受けて全般手控え
TOPIX : 1589.97 (-12.46, -0.78%) | 日経平均 : 15523.94 (-114.56, -0.73%) | 円ドル : 114.75 |
● 今日は早朝から地政学的リスクを意識するイベント発生。北朝鮮が合計で6発(?)のミサイルを発射。米国独立記念日に合わせたのはミエミエですが、あの国のやることは良く分かりません。ただ、相場としては、ショック安などの傾向は見えませんでした。地政学リスクは相場として解釈が難しいリスク。なので、売り買いというよりも、基本的には見送りになってしまいます。今日もそんな感じでした。
● 少し元気がある参加者は、防衛関連材料株(防衛関連主力株ではなく・・・)や地政学リスクから切り離されたような銘柄(ストレートな仕手系材料株)に向かったりするけど、それ以外の全体はどんより。TOPIXも日経平均も昨日まで4日連騰していたので、儲かっている方々にとっては、売りを出すちょうど良いイベントになったのは確かだった様子。ちなみに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりの売り越し(2680万株売り/2440万株買い)。ただ、周知の通り、米国が祝日だったのでフローはかなり少なく、基本的には誤差の範囲内の売り越しでした。
● メディアは「ミサイルが飛んできたから下落」と書きたくなるのでしょうけど、相場の近くで見ていた一人としては、それよりも、不透明要因が一つ増えてしまった方がダメージだった感触。ミサイルがその不透明感だったのは間違いないにしろ、直接的にそれを嫌気した、というのとは少し違ったイメージ。
● 相場は何よりも不透明要因を嫌がります。ただでさえ、金利動向、米国株・米国景気動向、政局、テクニカル面の上値の重さ、などの不透明要因が重なっていたところに、地政学リスクが加わったことで、総手控えになってしまった状態と理解しています。手控えられると、大体相場は下落します("手控えで上昇"なんて言葉はありません(^^;)。今日は、その典型的な1日。東証1部出来高は前日比4079万株減の15億2386万株、売買代金は同1556億円減の1兆8091億円でした。また、日経平均の日中値幅は104.69円にとどまり、これらの数字からも、ミサイルで売られたというよりも、手控えられたとの空気が強かったことが分かります。
● しかし、北朝鮮みたいな国がやる事については、書くだけでもゾッとします。でも、こんな状況になれば、また「話し合いで・・・」なんて言い出す"知識人"が出てくるのでしょう。話し合いが出来ない国家もある、ってことを自覚してないんでしょうネ。あまり書くと、アレなのでこの辺で止めておきますけど、個人的には、日本にとって本当に恐いのはミサイルではなく、「難民爆弾」だと考えています。有効性のある対策が無く、考えるだけでも頭が痛くなりそう。もっとも、対策があったとしても、日本政府はこういうのは苦手で、政策的にフリーズしてしまう可能性が強いのが、それ以上に不安だったりします・・・(-_-;)。
● 関連して、米国が売り込んでいるのが「弾道ミサイル防衛システム」。英語では、Ballistic Missile Defence Systemなので、BMDと呼ばれることが多いです。1998年8月31日に北朝鮮からミサイルが飛んできたこともあって、防衛庁は、既に弾道ミサイル防衛(BMD)について、相当前(確か2000年に閣議決定)に導入を決めているのです。今のところ、1000億円程度が予算化されている程度ですが、今後、日本はえらく高い買い物をする羽目になるかもしれません。こうなったら、関連銘柄の株でも保有して個人的にヘッジしますか・・・。どうせ税金でまかなうとなれば、何かと増税することになるんだろうし・・・(-_-;)。
● 最後に雑談。昨日、映画「Caddyshack」の件を書いたのですが、某氏にこのHP付属の掲示板で教えていただいたのですが、この映画の邦題は「ボールズ・ボールズ」とのこと。毎回感じるのですが、映画会社というか配給会社は、なんでこんなワケの分からない邦題を付けるのでしょうか?ホンマ、不思議・・・(^^;。
● Amazon.co.jpで調べると、ボールズ・ボールズ がVHSで販売されているもの。ところが、値段がなんと「\14,595」と設定されているのです。Amazon.co.jpによると、「メーカーがレンタルビデオ市場向けに設定」している価格だから、とのこと。まぁ、こんな馬鹿げた値段を支払うことはないので、もう少しまともな値段になるまで待つか、字幕なしの米国版を買うしかありません(^^;。DVDはリージョンコードがあるので、これも気を付ける必要があります。もちろん、レンタルビデオ店で見つける手もありますね。いずれにしろ、難儀な事です。でも、この映画のことを少しでも知ってる方がいらっしゃったのは、それなりに嬉しいっす!
2006年07月04日(火) .... 4日続伸、あまりその雰囲気はないけど・・・(^^;
TOPIX : 1602.43 (+9.21, +0.58%) | 日経平均 : 15638.50 (+66.88, +0.43%) | 円ドル : 114.50 |
● 7月4日は米国独立記念日。昨晩のNY株式市場は、祝日前の短縮取引(NYダウなどの日中足をご覧頂ければ)。私の経験から類推しても、こんな月曜日にまともに人は出てきません(^^;。証券マンもそうだし、顧客もそう。なので、堅調だったけど少し割り引く必要はあるでしょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の買い越し(2300万株売り/2800万株買い)。ただ、当然というかフローは少なめ(^^;。それでも、CME日経平均先物は大証比195円高。これを受けて、日本も堅調にスタート。
● もっとも、そこからバカスカ上値を買うだけの材料も自信も足らない状態で、前場中は、今朝のSQ値(前日比126.11円高、15697.73)よりはかなり下での推移。後場寄付後に日経平均先物が走って、アレヨアレヨという間に一段高。もっとも、SQ水準を上抜けたのはこの一瞬だけで、その後は引けに掛けてジリ貧。最後はバスケット売りが出たようです。前日比ではプラスだったものの、あまり元気を感じる相場展開ではありませんでした。上値が重たかったというよりも、上値の重たさを警戒して買い手控え、という感じだったでしょうか。
● 今日の日経平均の日中値動きは、一段と縮小して、たったの92.58円。でも、日経平均もTOPIXもこれで4連騰。あまりその雰囲気は感じないのですが、今日の東証1部出来高は前日比4498万株減の15億6465万株、売買代金は同1724億円減の1兆9647億円だったように、出来高面で盛り上がりに欠けるからでしょうか。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。如何に動いたかではなく、如何に動かなかったかをご覧いただけるかと・・・(^^;。
● テクニカル的には、ボリンジャーバンドの上の2σの水準まで到達。このまま2σの線を押し上げる格好で強いモメンタムが出るのか、それとも2σに跳ね返されるのか、少し注目しておきたいポイントです。下記に、日経平均の日足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。何となく雰囲気が分かって頂けますでしょうか?画像ではなく、最近だともっときれいなテクニカルチャートが描けるので、あちこちで試してみてください。
● 相場も今一つなので、米国での7月4日について雑談。7月4日は米国にとって特別な日なんですが、その一方で、夏休みを強く感じさせる1日でもあるんです。湖にボートを浮かべて花火鑑賞、というのが良くある風景(^^;。パレードなどもあちこちで開催されるほか、盛大な花火も欠かせません。NYCだと、有名なのがMacy'sが実施する花火で、http://www1.macys.com/campaign/fireworks/description.jsp です。何となく雰囲気を感じていただければと・・・(^^;。
● また、この時期は、あちこちで野外を含めてコンサートが開催されるのですが、例えばボストン・ポップス・オーケストラだと、http://www.july4th.org/ な感じ。行ってみたくなりますでしょ(^o^)。そして、これらのコンサートに欠かせないのが、チャイコフスキーの 1812 Overture。あのドカーン、ドカーンという大砲を、野外だと本当に州兵隊が並んで撃つ(もちろん空砲だけど)のですから、それは壮大ですし、7月4日には欠かせないシーンとなっています。
● この 1812 Overture は、もともとはナポレオン率いるフランス軍がロシアに攻め入り敗北したことを、ロシア側からの勝利としてチャイコフスキーが作ったもの(1880年作)。ところが、この1812年というのが、米国と大英帝国から独立を勝ち取るために戦った「米英戦争」(第二次独立戦争)と全く同じ年だったことで、曲の歴史そのものとの直接な係わり合いが全く無いにも関わらず、米国では7月4日の独立記念日にこの曲が演奏されるようになったみたいです。この"伝統"を最初に始めたのが、上記、ボストンで1974年だったそうです。大砲も派手だし、鐘の音も派手だし、非常に勢いのある曲だから、シチュエーションにぴったり合っていると言えば合っているんです。でも、関係ない曲を「米国の勝利を祝って」と"誤解"するのも、如何にもアメリカらしいと言えばその通り・・・(^^;。● 最後に脱線。個人的には、映画「Caddyshack」の最後のシーン(モグラをやっつける為に、ゴルフ場のあちこちを爆発させるシーン)で「1812 Overture」が使われていたのが、妙に印象に残っていたりします(^^;。「Caddyshack」なんて誰も知らないくて、「こいつ、何を書いているんや?」と思われるリスクもある(^^;のですが、個人的には、この映画もはかなりの名作だと考えています(^o^)。でも、そろそろクラッシックと呼ばれる年代なんですかね?1980年作か・・・(^^;。
● Amazon.co.jpで探してみたのですが、どうやら「Caddyshack」の日本語版は出ていないようです(^^;。と言うワケで、日本のVHSで使えるけど、「字幕なし」(だと思う)なのが、 Caddyshack です。DVDはもちろん米国では発売されているので、興味ある方は、Amazon.comへどうぞ(^^;。
2006年07月03日(月) .... 短観受けて堅調、でも上値追いには慎重で小動き
TOPIX : 1593.22 (+6.26, +0.39%) | 日経平均 : 15571.62 (+66.44, +0.43%) | 円ドル : 114.55 |
● 朝寄付前に日銀短観発表。株式市場にとっては、痛し痒しの結果。特に設備投資が予想をかなり上回ったことなどは好感材料なものの、これで7月中のゼロ金利解除は一段と可能性大に。金利上昇局面での株式市場を知っている向きが少なくなっているなか(1980年代後半組)、どう動いてよいものやら、躊躇する空気が濃厚な1日となってしまいました。短観好感という格好はその通りだったのでしょうけど、市場近くから見る立場としては、どうも方向感に乏しかったというか、覇気を感じ難い相場展開の1日でした。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の買い越し(3100万株売り/3670万株買い)。ただ、米国がもうすぐ独立記念日で休みに入ることもあって、どうも今週は盛り上がりに欠けそうな雰囲気が濃厚です。
● 日経平均の日中値幅はわずかに103.93円。前後場別に見ると、前場は78.55円、後場は76.78円。ほとんど動かなかった印象を持った向きが多かったと思います(^^;。今日はCore30はまぁまぁ(10bps勝ち)だったものの、Large70がかなり弱くて27bpsの負け。Mid400は4bps勝ちでチャラ、Smallは25bps勝ちでした。Large70の弱さはどうも「???」状態。Bloombergで寄与度ランキングを計算させると、第一三共、中部電力、日本たばこ、ファナック、横浜銀行がマイナス寄与度上位5銘柄。業種的にも、まとまりがありませんネ。まぁ、個別事由ってことにしておきましょう(^^;。個別事由と書かずに、「スペシフィック・リスク」とでも書くと、もう少しインテリジェントに聞こえますか?!?
● さて、日銀短観を受けて、7月にゼロ金利解除との見方が当然のように急上昇。ロイターの調査では、78%が7月ゼロ金利解除だそうです。こうなると、7月6日開催の日銀支店長会議の総裁挨拶に注目が集まる事になります。このところ、一つ不愉快なのは、メディアが福井総裁に無用な(と思われる)プレッシャーを掛け続けていること。ゼロ金利解除についても、また騒ぐでしょうね。「住宅ローン負担」がどうのこうのと・・・。ゼロ金利を続けたことで、「庶民が得るべき金利収入を銀行に移転した」と、ついこの間、批判していたことなんか、あっという間に忘れるのでしょう。全部とは言わないですが、一部のメディアは、自らの主張が全て100%正しいと考えているんでしょうネ。ホンマに、腹立たしい限りです。
● 同じく腹立たしいJAL(9205)のファイナンスについても少し。同社は、前週末大引後に、発行済み株式数の約35%もの公募増資という、とんでもないファイナンスを発表。ただ、今日の相場で、思ったほど下がらなかったのも、ある意味では予想通り。これはそういう銘柄なんです(^^;。バリューにしろグロースにしろ持てない銘柄だけに、元々、慌てて売るだけの向きもそんなに多くなかったのでしょう。FM諸氏とも話をしたのですが、あまり真剣な話題にはなりませんでした。某FM氏いわく、「とっくの昔に売ってから、ずーっとポジションゼロ。気にするような銘柄ではない。こんな銘柄にエネルギー使うのが勿体無い」と。ハイ、おっしゃる通りです(^^;。
● ところで、以下がJALの日足(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。この日足は、先週末(6月30日)までのものなので、この時点では、まだJALのファイナンスは正式発表されていない状態です。でも、先週末だけではなく、数日前から、何となく商い増えていますね。しかも、株価は結構下げ基調だし。これですぐに「インサイダー」などと感情的に叫ぶつもりはありません(そういう方も多いけど)。でも、不自然さは否定出来ない気がします。売買手口を晒してしまえば、多少なりとも、抑止力になると思うんですけど・・・。コストも掛からないですし・・・。
● 話題変更。指数ヲタク系の話です。先週末、6月30日にHSI Servicesから、HSI(香港ハンセン指数)の浮動株基準化が正式に発表されました。ニュースリリースは、http://main.hsi.com.hk/hsicom/announce/20060630e.pdf に掲載されています。英語です(^^;。実は、今年5月12日にスタディのアナウンスメントがあり、ここで浮動株基準化の可能性が出ていたので、特にサプライズはありません。興味深いことに、HSIの浮動株基準化は、TOPIXと同様に3段階で実施されます。第1回目が今年9月、Phase2が来年3月、Phase3が来年9月となっています。
● TOPIXとの違いを挙げると、個別銘柄ベースで15%という上限が付くこと、キャップの見直しは年2回、非浮動株の定義にロックアップされた株が入っていること、などでしょうか。H株の採用も正式に出ています。HSIは採用銘柄数が33と少ないことから、最大の銘柄、HSBC Holdingsは30%超のウェイトがあります。第2位はChina Mobileで16%超。この辺の銘柄が、最終的にキャップに引っ掛かることになります。影響が大きいのはHSBCで、30%超のウェイトが最終的に15%になるのですから、半端ではありません(^^;。上記のリリースにも、この話は出ていますのでご参照を。これで世界の時価総額基準型の主要株価指数は、主だったところ全てが浮動株基準化となります。もちろん、日経平均やNYダウは基本が株価単純平均なので、浮動株という概念はありません(^^;。
● 雑談。あの読売に2連敗。ちょっとホンマに打線、頼んまっせ・・・。アレだけ打てなかったら、見てる方もイライラが募ります。試合時間は2時間10分やて?唯一良かったことは、あまりに試合が早く終わったので、ジャンクスポーツが丸々見れたこと?ホンマ、しゃれになりません。