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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1579.94 (-32.82, -2.04%)    日経平均 : 15467.33 (-392.12, -2.47%)    円ドル : 111.95  

● 久しぶりに気持ちの良い晴れ。でも、相場は梅雨空が続きます。

● オーバーナイトでNY株式がかなり下落、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続での売り越し(4000万株売り/3640万株買い)、国内的にも特に買い材料が見当たらない状況となれば、ちょっと諦めの心境。寄付きから当然のように売りを浴びる状況でスタートしたものの、初っ端に売られるのは分かっていたこと。注目すべき点は、寄付きの売りが一巡してからどうなるかでした。

● 今朝のSQをExcelで計算すると、前日比287.09円安の15572.36円。9時14分に確定だったので、そんなに悲惨なほどの売り気配ではなかったことが分かります。ただ、かなり気になったのが、フォロースルーの売りが追い掛ける状態で、あっさりとこの水準を下回ってしまい、ザラ場中は所々で水面上に顔を出したものの、このSQ値水準を回復できなかったこと。つまり、寄付き売った向きに対して「しまった、ドン底で売ってしまった・・・」という感触を持たせることが出来なかったってことなんです。逆に「寄付きで投げて、不幸中の幸い」ってことになると、押し目買いも入り辛くなってしまいます。

● 後場に入ってから、ソフトバンクがスルスルと売られると、市場全体もジリ貧。午後2時半前には、日経平均が15470円をブレイク。市場筋の間では、朝から「日経平均先物の15470円に大きなロスカットが控えている」との憶測が飛び交っていたのです。実際、500枚売りってのは出たみたいですが、3000枚は無かったような・・・(^^;。朝方はギリギリの15480円まで付けてバンジーしたものの、後場はロスを取り返すほどの元気はなし。この手のネタでは、目先筋の買戻しは入るものの、中期筋の買戻しは入りません。それが入るのは、なにか大きなファンダメンタル要因の変化があるか(可能性低)、それとも相場の動きそのものがロスカットの買いを誘うか、です。いずれにしろ、今日はいずれもそんな感じではありませんでした。

● そういえば、今日は合計15本もの投信設定があったのです。日本株に関係ない投信もかなりあったのですが、それにしても、投信設定の買いが入っていたのは間違いないハズ。さらに、MSCIのリバランスも買い越しになっていたハズです。それでもこの格好。いくらインド株の下落が大きかったとは言え、って感じです。もっとも、今晩、NY株式が反発でもしたら、明日の東京も上昇する可能性はあります。でも、そうなったとしても、寄付き後の値動きがパッとしなかったら(その可能性はまだかなりある)、再び売られてしまう心配は尽きません。どうも「音」が聞こえてこないんですよねぇ。ソロソロとは思うんですけど・・・。

● MSCIについて色々書くつもりだったのですが、何となく気持ちが・・・(^^;。ただ、MSCIのおかげか、東証1部の毎分売買代金分布はかなり歪みを見せ、前場42.65%、後場57.35%でした。それ以上に目立ったのが、最後の5分間の売買。今日1日の13.0%もの取引が、大引け間際の5分間に集中し、最後の1分では7.26%。実は、今朝の寄付を含めての朝5分間の売買代金は6.0%、朝10分間の売買代金は9.0%だったので、大引けの1分間で朝の10分とまでは行かなくても、それに近い売買代金が取引されました。これは凄いことです。VWAPトレーダーの皆さん、ご苦労さまでした(^^;。

● 日中足を見る限りでは、最後は予想通りの買いだったことは間違いないのですが、TOPIXはモロ安値引けだったし、今日の下げ圧力の中だと焼け石に水って感じ。これも「書く気」を失せさせる原因というか・・・(^^;。日中足と書いたんで、今日も貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ただ、縮尺の関係で、ちょっと実際の値動きが見難いかもしれませんが、雰囲気を味わっていただければ・・・(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比5億3058万株増の19億4610万株、売買代金は同8055億円増の2兆6020億円でした。今日はCore30が負けの日で、Smallがアウトパフォーム。ただし、マザーズは-3.98%とかなり悲惨な状況が続いており、局地的に大雨が降っている、って印象でした。

● 話題変更。明日から6月。急にロールオーバーを意識する地合いになる可能性があるので、少し注意。現時点では、限月間スプレッドの板はあるのですが、実際の取引はまだ「盛り上がり前」です。来週には本格化すると考えていますが、明日以降は少し前兆が出る可能性を考えています。Bloombergで何も手を入れずにフェアを計算すると、TOPIX先物で6月限が+0.11ポイント、9月限が+0.55ポイントなので、フェア限月間スプレッドは+0.44ポイントとなります。同じく日経平均先物だと、6月限が+1.04円、9月限が+3.52円なので、フェア限月間スプレッドは+2.48円(計算は全てBloomberg)。

● デフォルト状態でBloombergはリスクフリーレートを0.30%と表示していますが、昨日の無担保コール加重平均だと0.023%、TIBORだと3ヵ月物で0.268%程度、ユーロ円金先9月限だと0.525%近辺となります。何をレートとして取るかによって違ってくるのが分かります。上記の計算も、例えば9月限に0.525%を使えば、TOPIX先物のフェア限月間スプレッドは+1.39ポイントになるし、日経平均先物のフェアスプレッドは+12.00円。また、金利と同様にどの程度の配当を見込むかも、毎回、かなりズレが発生する要素。ディーリングしている方々にとっては微小かもしれませんが、何千枚というポジションを持つ向きにとっては、馬鹿に出来ない金額差になるのです。明日以降、SQに掛けて別の緊張感がある相場展開になるかもしれません。

● 雑談。昨晩はホンマに危なかった。楽天にあっさりと捻られそうになった(^^;。意外に緊張感のある試合で、帰宅してから、見ているだけで疲れました(HDD録画を飛ばしながらでしたけど)。今日はもう少しスムーズに勝って欲しいものです。えっ?また先制されとる・・・(-_-)。おっと、逆転だ!観戦に戻ります(^^;。

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