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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1657.07 (+12.10, +0.74%)    日経平均 : 16307.67 (+149.25, +0.92%)    円ドル : 109.50  

● 5月に入ってから、本当に爽やかな日って何日あったっけ・・・。「五月晴れ」って感じの日が数えるほどもないような気がします。梅雨入りではないとしても、この調子だと、梅雨入り宣言が出ないと晴れないのかと思ってしまいます。ホンマ・・・(-_-;)。

● 相場。今日もかなり神経質なムードでしたが、後場に入って先物に大口買いが入ったことをきっかけに反発。高値圏での引けとなりました。背景として「そろそろ自律反発」の気持ちがあったところで、ちょうどうまく導火線に火がついたって感じです。指数が上昇するのは、なんと7日ぶり。ただ、これでコツンと来たかどうか、確信を持てるほどの自信はありません(^^;。一歩、一歩、足下を確かめながら進む感じが続きそうです。ちなみに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(4990万株売り/3470万株買い)。ただ、市場筋観測によると、金額ではほぼフラットとのことでした。

● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今朝のSQを計算すると、前日比125.24円高の16283.66円。前場中はこの水準を上抜けることが出来ずに苦労していた感がありました(前場高値は9時07分の16281.00円)。ところが、後場寄付き後にスルスルと下げ足を速めたあと、一気にバンジージャンプ状態。これでようやく今日のSQ抜け。何があったのかは定かではありませんが、先物の大口買いがきっかけだったとしても、それに敏感に反応する地合いだった、ってことです。一方で、新興市場は朝方からマイナス推移で、最終的にも東証2部指数やJASDAQ指数はマイナス。マザーズ指数はプラスでしたが、乗り切れない雰囲気を強く残した格好。その一方で、東証1部出来高は前日比2億3693万株増の23億0025万株、売買代金は同1232億円増の3兆1165億円。かなり水準として戻ってきたことが感じられます。

● 個別には、様々な理由であっちでピョコン、こっちでドスン、って感じ(^^;。鉄鋼が堅調だったほか、テクノロジーも特に後場から一気に切り返し。NASDAQのチャートが危うい雰囲気になっている割には、テクノロジーは元気でした。一方で、銀行は今ひとつで、建設はかなり軟調で、小売も全般軟調。

● 消費者金融は再びボロボロで、アイフルが10%超も下落。昨日に減益予想を発表したからでしょうけど、「そんなこと、分かってたやろ」って感じ。最近、十分に予想できて株価にも織り込まれているだろうと思われる事柄が、実際に正式発表になってから、もう一度、売り直されたり買い直されたりするケースをちょくちょく目にするようになりました。「何で?」かが良く分からない(^^;のですけど、そういった事象が増えている感じがある、ということは意識しておく必要があろうかと・・・。

● また、業種の中でのパフォーマンスの差も、意外に出ていることに気付きます。例えば、医薬品で武田(4502)とアステラス(4503)のチャートを見比べてみると、かなり形が違うことがご覧頂けるかと・・・(^^;。武田が滝登り状態な一方で、アステラスはこの1ヶ月ほど下がるばかりの展開。思わず、「ロング・ショートやっておけば良かった」とも言いたくなるのですが、出発点の頃に仕掛けていたら、もしかしたら「武田ショート、アステラスロング」と組んでいて、今頃は股裂き状態で悲惨だったかもしれません(^^;。アドバンテスト(6857)と東京エレクトロン(8035)も、チャートの形は鏡写しに近い状態になっています。

● また、トヨタ(7203)の日足とホンダ(7267)や日産(7201)を見比べると、「あれっ?」って感じを持つかも知れません。今日はトヨタはかなり堅調だったのですが、それでも、この日足チャートの形は、意外なほどヤバイ雰囲気。同じようなチャートが、実は松下電器産業(6752)。もちろん、だからと言って、トヨタや松下がズルズルと下がり続けるとは考え難いものの、チャートは正直だということも認めざるを得ない格好。セブン&アイ(3382)のチャートなんてご覧になっています?高島屋(8233)なんかも・・・。これは、個人消費活発って雰囲気のチャートではないです。その一方で、なんで日本たばこ産業(2914)がこれだけきれいな長期上昇基調なのかも、ちょっと理解し難いです(^^;。任天堂(7974)も、ショート筋からすると「円高ちゃうんかぇ!」って文句言いたくなるでしょうネ。もちろん、「これも相場」なので、理解し難いといっても対応しなくてはいけないんです。

● ただ、相場が出しているメッセージを読み取り、理解し、応用するのは本当に難しいです。だって、私が気付いてこうやって書いているということは、世間一般も気付いている、ということ・・・(^^;。それを意識したうえでどう行動するか。これは心理戦(神経衰弱戦かも)ですネ(^^;。

● ちょっと話題変更で、普段はあんまり書かない話。通称:村上ファンド、正式名称はマック・アセット・マネジメント・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)、がサークルKサンクスの5%ルール開示をしました。それ自体は、「ふ~ん、今度はコンビニか・・・」って感じだったのですが、内容を見て若干違和感があったので、もうちょっと調べてみました。何が違和感かというと、取得日の件。4月29日からの取得で、報告義務発生日が5月9日。5月9日時点の残高が開示されたのですが、「えらい最近の話やんけ」と。良く考えてみると、既に国内投資顧問業を廃業したので、機関投資家対象の特例措置が使えなくなったのですね(^^;。これは面白いかもしれない(^^;。別の面で注目です。

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