2006年05月31日(水) .... 大幅続落、NY株安など嫌気して下げ止まらず
TOPIX : 1579.94 (-32.82, -2.04%) | 日経平均 : 15467.33 (-392.12, -2.47%) | 円ドル : 111.95 |
● 久しぶりに気持ちの良い晴れ。でも、相場は梅雨空が続きます。
● オーバーナイトでNY株式がかなり下落、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日連続での売り越し(4000万株売り/3640万株買い)、国内的にも特に買い材料が見当たらない状況となれば、ちょっと諦めの心境。寄付きから当然のように売りを浴びる状況でスタートしたものの、初っ端に売られるのは分かっていたこと。注目すべき点は、寄付きの売りが一巡してからどうなるかでした。
● 今朝のSQをExcelで計算すると、前日比287.09円安の15572.36円。9時14分に確定だったので、そんなに悲惨なほどの売り気配ではなかったことが分かります。ただ、かなり気になったのが、フォロースルーの売りが追い掛ける状態で、あっさりとこの水準を下回ってしまい、ザラ場中は所々で水面上に顔を出したものの、このSQ値水準を回復できなかったこと。つまり、寄付き売った向きに対して「しまった、ドン底で売ってしまった・・・」という感触を持たせることが出来なかったってことなんです。逆に「寄付きで投げて、不幸中の幸い」ってことになると、押し目買いも入り辛くなってしまいます。
● 後場に入ってから、ソフトバンクがスルスルと売られると、市場全体もジリ貧。午後2時半前には、日経平均が15470円をブレイク。市場筋の間では、朝から「日経平均先物の15470円に大きなロスカットが控えている」との憶測が飛び交っていたのです。実際、500枚売りってのは出たみたいですが、3000枚は無かったような・・・(^^;。朝方はギリギリの15480円まで付けてバンジーしたものの、後場はロスを取り返すほどの元気はなし。この手のネタでは、目先筋の買戻しは入るものの、中期筋の買戻しは入りません。それが入るのは、なにか大きなファンダメンタル要因の変化があるか(可能性低)、それとも相場の動きそのものがロスカットの買いを誘うか、です。いずれにしろ、今日はいずれもそんな感じではありませんでした。
● そういえば、今日は合計15本もの投信設定があったのです。日本株に関係ない投信もかなりあったのですが、それにしても、投信設定の買いが入っていたのは間違いないハズ。さらに、MSCIのリバランスも買い越しになっていたハズです。それでもこの格好。いくらインド株の下落が大きかったとは言え、って感じです。もっとも、今晩、NY株式が反発でもしたら、明日の東京も上昇する可能性はあります。でも、そうなったとしても、寄付き後の値動きがパッとしなかったら(その可能性はまだかなりある)、再び売られてしまう心配は尽きません。どうも「音」が聞こえてこないんですよねぇ。ソロソロとは思うんですけど・・・。
● MSCIについて色々書くつもりだったのですが、何となく気持ちが・・・(^^;。ただ、MSCIのおかげか、東証1部の毎分売買代金分布はかなり歪みを見せ、前場42.65%、後場57.35%でした。それ以上に目立ったのが、最後の5分間の売買。今日1日の13.0%もの取引が、大引け間際の5分間に集中し、最後の1分では7.26%。実は、今朝の寄付を含めての朝5分間の売買代金は6.0%、朝10分間の売買代金は9.0%だったので、大引けの1分間で朝の10分とまでは行かなくても、それに近い売買代金が取引されました。これは凄いことです。VWAPトレーダーの皆さん、ご苦労さまでした(^^;。
● 日中足を見る限りでは、最後は予想通りの買いだったことは間違いないのですが、TOPIXはモロ安値引けだったし、今日の下げ圧力の中だと焼け石に水って感じ。これも「書く気」を失せさせる原因というか・・・(^^;。日中足と書いたんで、今日も貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ただ、縮尺の関係で、ちょっと実際の値動きが見難いかもしれませんが、雰囲気を味わっていただければ・・・(^^;。
● 記録。東証1部出来高は前日比5億3058万株増の19億4610万株、売買代金は同8055億円増の2兆6020億円でした。今日はCore30が負けの日で、Smallがアウトパフォーム。ただし、マザーズは-3.98%とかなり悲惨な状況が続いており、局地的に大雨が降っている、って印象でした。
● 話題変更。明日から6月。急にロールオーバーを意識する地合いになる可能性があるので、少し注意。現時点では、限月間スプレッドの板はあるのですが、実際の取引はまだ「盛り上がり前」です。来週には本格化すると考えていますが、明日以降は少し前兆が出る可能性を考えています。Bloombergで何も手を入れずにフェアを計算すると、TOPIX先物で6月限が+0.11ポイント、9月限が+0.55ポイントなので、フェア限月間スプレッドは+0.44ポイントとなります。同じく日経平均先物だと、6月限が+1.04円、9月限が+3.52円なので、フェア限月間スプレッドは+2.48円(計算は全てBloomberg)。
● デフォルト状態でBloombergはリスクフリーレートを0.30%と表示していますが、昨日の無担保コール加重平均だと0.023%、TIBORだと3ヵ月物で0.268%程度、ユーロ円金先9月限だと0.525%近辺となります。何をレートとして取るかによって違ってくるのが分かります。上記の計算も、例えば9月限に0.525%を使えば、TOPIX先物のフェア限月間スプレッドは+1.39ポイントになるし、日経平均先物のフェアスプレッドは+12.00円。また、金利と同様にどの程度の配当を見込むかも、毎回、かなりズレが発生する要素。ディーリングしている方々にとっては微小かもしれませんが、何千枚というポジションを持つ向きにとっては、馬鹿に出来ない金額差になるのです。明日以降、SQに掛けて別の緊張感がある相場展開になるかもしれません。
● 雑談。昨晩はホンマに危なかった。楽天にあっさりと捻られそうになった(^^;。意外に緊張感のある試合で、帰宅してから、見ているだけで疲れました(HDD録画を飛ばしながらでしたけど)。今日はもう少しスムーズに勝って欲しいものです。えっ?また先制されとる・・・(-_-)。おっと、逆転だ!観戦に戻ります(^^;。
2006年05月30日(火) .... 小幅安、指数の印象以上に値下がり銘柄数多い
TOPIX : 1612.76 (-3.41, -0.21%) | 日経平均 : 15859.45 (-56.23, -0.35%) | 円ドル : 111.75 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続での売り越し(1930万株売り/1240万株買い)。とは言うものの、米国も英国も祝日で休場だったので、基本的には「残り物フロー」(指値とかの条件が付いていて出来なかったもの)の1日。こんな日こそ、「外国人売り」を懸念せずにドメドメ相場で驀進すれば、また外国人投資家の気持ちも変わるかもしれないのに、朝方の瞬間風速だけプラスで、後はジトーっとした梅雨空状態。後場に入っても大きな変化なく、湿っぽいまま大引け。あまり良い引け味ではありませんでした。
● ザラ場中からずっと気になっていたのが、値下がり銘柄数の多さ。指数はチャラかチョビマイナス程度の推移が1日中続いたものの、東証1部値下がり銘柄数は1100超の状態ばかり。後場に入ってからは、1200超にまで落ち込みました。普通、値下がり銘柄数1200超だと、日経平均では200円近く下がっていても良い感触なので、指数以上に弱い地合いだった印象。その歪みがどこにあるかは、改めて言われるまでもなく、サイズですよね。要するに、中小型株がボロボロってこと。最近は日経にも記事が連発で出てくるし、周知されているハズですが、押し目買いが入ってこないというか、反発の兆しが見えてこない状況が継続。
● 傷口にワサビ醤油状態かもしれませんが(^^;、今日の数字を拾っておきましょう。それぞれの指数について、採用銘柄の値上がり銘柄/値下がり銘柄数です(BloombergのMOVから)。何となく、何が起こっていたかの雰囲気を感じていただけるかと・・・(^^;。
値上り | 値下り | |
TOPIX | 360 | 1252 |
TPX Core30 | 12 | 13 |
TPX Large70 | 25 | 39 |
TPX Mid400 | 131 | 249 |
TPX Small | 183 | 915 |
東証2部 | 144 | 262 |
マザーズ | 23 | 125 |
JASDAQ | 192 | 532 |
● 指数としても、Core30はプラス(チャラだけど)だった一方で、Smallは-0.94%。マザーズに至っては-1.60%だったので、差はかなり広かったことが分かります。機関投資家の大部分のファンドは、サイズは大型に振れていると推察します。現状のマーケットはそれに「合っている」のでしょうが、次に考える必要があるのは、どこかで小型に振る局面が来るかどうかってこと。今日ではないにしても、どこかで反転が来る可能性は、頭の隅っこに入れておいた方が良さそうです。ただ、難しいのはタイミング。方針が正しくても、タイミングが間違っていたら、かえって悪い結果になってしまうのは良くある話。堂々巡りは続きます(^^;。
● 本来ならば、明日のMSCIに向けて、気力バリバリで攻めるところでしょうけど、市場の雰囲気も何となく守り優先の地合いで、「儲からんでもえぇから、損はせんように・・・」って感じ(^^;。地合いというか心理状態には、一人で反抗しても勝てません。
● 企業業績などのファンダメンタル関連の数字が大きく変化するのは、次回は6月を過ぎて7月に入ってからでしょうし、その頃には、もっと政治絡みの話題も増えているでしょう。ただ、足元では、ファンダメンタルが大きく変化するスケジュールには乏しく、地合いの変化は相場そのものの変化から出てくるしかない、という状況。シンプルと言えばシンプルですが、何かを期待している間は往々にして駄目なので、「コト」が起こるの待つ状況。はぁ~(^^;って感じですネ。今できることは、ちゃんと頭を整理しておいて、その「コト」に備えておくことでしょうか。
● 雑談。さぁ、今日から甲子園で対楽天戦。「あかんでぇ~、舐めとったら!」と逆に緊張してしまいます(^^;。勝って当たり前の状況ほど恐いもんはありません。野球に限らず、失敗を恐れて余計に失敗するドツボに嵌まりがち。最近、得点力は明確に落ちている気がするし、打てなかったらピッチャーが固くなって余計に墓穴掘るし・・・。えっ、負けとるやんけ・・・。アカン、ホンマに緊張してきた(^^;。
2006年05月29日(月) .... まちまち、朝高も寄付後はジリ貧商状
TOPIX : 1616.17 (+2.39, +0.15%) | 日経平均 : 15915.68 (-55.08, -0.34%) | 円ドル : 112.35 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続での大幅売り越し(4410万株売り/2910万株買い)。もっとも、最近はこれも慣れてきたというか(^^;、この話だけで売られるってほどの影響は与えなくなっています。月末なので投信設定への期待感はあるものの、一方で外国人投資家は需給面で東京市場を支えてきた主体だけに、外国人投資家が買い越しにならない限り、上値はしんどいというのも偽らざるコンセンサス。今日も、寄付きは堅調だったものの、今朝のSQを計算すると前週末比168.63円高の16139.39円。この水準をザラ場で上抜けることはありませんでした。
● 後場に入ってから、先物のベーシスがずっと弱かったのが気になったのですが、案の定というか、午後2時過ぎから雨が降り出してしまい、最後の15分間ほどは、先物が先行して下落する格好で裁定解消売りの夕立状態。TOPIXはプラスを保ったものの、日経平均はマイナスに転落してしまい、地合いは悪化。土砂崩れというほどではなかったものの、どうも最近は天気と同じで、見慣れた風景というか・・・(^^;。こうなったら、"夕方の雨は銀座の大敵"って感じで、皆、ポジションをマルにして飲みに行かずに帰っちゃいます(^^;。そんな感じの終わり方でした。チャート上も、完璧なカブセ線になってしまいましたし、はぁ~(-_-)。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。最後の方で、スコーンとずっこけてしまっています。
● 個別には、あっちでドッタン、こっちバッタンの動きが継続(^^;。銀行株が比較的堅調で、自動車も上昇し、テクノロジーもまぁまぁ。建設・不動産もソコソコ堅調だった一方で、新興銘柄は全般に軟調。東証1部でも、オラクル、CTCなんかは軟調で、まだ整理が進行中のイメージ。最後に大型株に買いバスケットが入ったこともあって、今日はCore30がリベンジした1日。Core30は29bps勝ち、Large70は12bps負け、Mid400が16bps負け、Smallは22bps負けでした。一方、マザーズは-3.95%とかなり酷い状態。
● ファクターでは、バリューもリバーサルもまぁまぁ。全体として言えるのは、サイズにしろファクターにしろ、ここ最近の相場では傾向が継続しないこと。日替わり弁当状態で、方向感が定まらない状態なので、どうしても一喜一憂してしまうし、腰をすえて投資という雰囲気になってきません。FM諸氏ともお話するのですが、マーケットのボラティリティーに加えて、ファクター面からのボラティリティーが結構大きくて、苦労されている様子。ファンドは日々の運用ではないとは言え、やはり日々のPLが予想以上にブレると、心配になってきます。この辺も、心理的にマーケットに参加し辛いムードに加担している印象です。
● 少し話題変更。明日は5月30日ということで、大引けでTOPIX月末修正が入ります。それほどの規模ではありませんが、一応、頭に入れておきましょう。また、明後日はMSCIの定期銘柄入替え。もうすでに何が起こりそうなのかは、少なくとも理論上の把握は完璧だと思います(^^.。ただ、この手のイベントは、理論的に起こ可能性が高いことと、実際に起こることに違いが出るのも事実(^^;。イベントとして可能性の高いほうに賭けるとしても、外れても命まで取られない様にするのが肝要かと・・・(^^;。そして、月が替われば、急にロールオーバーとかSQなどの言葉が飛び交うようになります。短期金利の変動が大きくなっているので(主として上昇)、先物のフェア価格に与える影響が少しずつ拡大しており、ロール動向も少しは影響を受ける可能性があります。一応、為念。
● Bloombergで何も手を加えずに計算させると、TOPIX6月限のフェアスプレッドは+0.16ポイント、9月限のフェアスプレッドは+0.63ポイント。つまり、+0.5ポイントほどの限月間スプレッドがあってちょうど良い状態となります。日経平均では、6月限のフェアスプレッドが+1.60円、9月限のフェアスプレッドが+4.32円ほどなので、限月間スプレッドとしては+2.72円程度って事になります。ティックの都合上、業者間取引でないと、ここまで細かくは見えないと思います。なお、BloombergデフォルトでのRisk Freeレートは0.30%となっていました。これは、夕方に画面に出ていたレートで、今日は日中のブレが非常に大きかったことを勘案すると、ザラ場でも、多少のずれが発生すると思います。ちょっとご注意を。
● 雑談。彗星は墜落しなかったようだけど、ジャワで大地震・・・。一応、ペットボトルの水を数ケース程度備蓄しておくぐらいは、通常の常識として考えておいた方がよろしいかと・・・。私は実家が神戸なので分かるのですが、結局、何かあったときは、ヘルプが入るまでの3日間をいかにサバイバル出来るかが鍵。食料はあるに越したことはないけど、無くても良くて、やっぱり清潔な水が一番必要です。もし何事も起こらずに推移すれば、備蓄しておいた分は、日々のご飯炊きなどで使っていけば良いので、無駄にはならないですからネ。それ以上のコトが起こってしまえば、まぁ、あまり考えても仕方ないですしネ(^^;。
2006年05月26日(金) .... 大幅反発、センチメントは日替わり定食状態(^^;
TOPIX : 1613.78 (+29.07, +1.83%) | 日経平均 : 15970.76 (+277.01, +1.77%) | 円ドル : 112.15 |
● 米国株はNYダウもNASDAQも続伸。シカゴ日経平均先物は対大証比155円高。これは行けると思っていたら、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続での大幅売り越し(4810万株売り/2770万株買い)。交錯する材料がある中でのスタートだったのですが、始まってみると、ほぼ全面高商状。もっとも、寄付いてからは、あまり大きな上下動がなく、最後の最後でギリギリ高値引け。今週はお疲れの方々も多いようですし(^^;、金曜日の終わり方としては悪くなかったと思います。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。今日の日経平均の日中値幅は、151.44円だったので、前日比がかなり大きく跳ねている割には、日中値幅が比較的小さかったことがご覧頂けるかと・・・。今週は毎日のように貼っていた気がするけど、後で参考になるようなピンポイントにかすっていたかどうかは、全く自信がありません(^^;。
● このところ、マーケットのセンチメントは、毎日行ったり来たりと揺れ動く状態で、もう、船酔いしそうです(^^;。指数の上下もそうですが、マーケットの内容も、かなり大きく揺れ動く毎日。色々なFM諸氏からもお話をうかがったのですが、日々、ファンドのPLが上下にブレる状況が続いている、との声をいくつか聞きました。ファクター分析をしても、効いているファクターが毎日入れ替わっている状態。普段からある程度の入れ替わりはあるんですが、これだけ激しくプラスとマイナスに揺れる状態は、なかなか珍しいです(^^;。マーケットに何が起こっているかは、結局のところ、数ヶ月経過すれば分かると思うんですが、現時点では良く分かりません。でも、何かが起こっているんですよね。
● まぁ、こうやってドッタンバッタンしているうちに、上に抜け出して来る銘柄って自然に分かってくると考えています。シグナルは最初は弱くしか聞こえてこないと思うので、要は、どれだけ雑音をカットして耳を澄ますことが出来るかどうか・・・。これも、言うは易しで、実際にやろうとすると凄く難しいんですけどネ(^^;。
● 今日の相場でちょっと驚いたのが、昼休み東証立会外バスケット取引。単一銘柄取引が159億円強、バスケット取引がなんと2942億円強で、合わせて3102億円強。これまでに聞いたことがないほどの規模でした。ただ、後場の値動きには影響がほとんどなかったことを考えると、デルタ的には売り買いどちらにも振れていなかったのでしょう。内容までは詳しく調べていないのですが、何か今日、取引するニーズがあったんでしょうか?張本人ではないので、これも不明です。後日、もしかしたら何かが分かるかもしれません(^^;。
● 少し話題変更。昨夕発表された投資部門別売買状況で、「やっぱり・・・」って感じでの外国人投資家大量売り。先物では、現物以上に売り越しで、現先合わせて9002億円あまりの大量売り越し。いつも書いている「非公式」外資系証券寄付前売買動向を見ていて、大体の想像は付いていたものの、それにしても結構な金額です。集計対象が5月15~19日だったので、その翌週にあたる今週分も、それなりの売り越しになっている可能性が高いと考えられます。まぁ、これまで大きな買い手だった外国人投資家が売りに回ってしまえば、「往復ビンタ」状態。現状では、それ以上にアグレッシブな買い手を捜してくるのは困難なだけに、やはり相場としては下落せざるを得なかった格好。
● 一方で、買い手は個人投資家と事業法人。事業法人はともかく、個人投資家は現金でも信用でも買い越し。そういったなかで、信用買い残は評価損率が悪化するなかで、整理が進んでいない印象がどうしても残ってしまいます。5月19日現在で、買い残は5兆7683億円(売り残は1兆6603億円)あります。ざっくりのメドとしては、やはり買い残が5兆円を切ってくるぐらいでないと、「整理が進んだ」とは言い難い感触。時価総額に対する比率からも、絶対水準としてもです。実は新興市場は、東証1部よりも荷もたれ感が相当に強いと感じています。これは、改めて書くほどのことではないんですけど・・・。
● 直近の信用買い残ピークは、2月10日申し込みの5兆9836億円。そこから1兆円程度は減らないと、「整理した」という感触は出てこないかも知れません。もう少し時間が掛かるのか、それとも「総投げ状態」の悲惨な瞬間がないと駄目なんでしょうネ。全般的に考えると、どうも、後者にはなりそうにないので、やはり時間が掛かると考えておいた方が良いのかも知れません。ただし、相場全体としては時間が掛かったとしても、相場の中には、早く調整から抜け出してくる銘柄があるはず。それをどう見付けて、また乗っていくかが難しいんです(^^;。
● 昨日は本当に清々しい1日だったのに、どうも週末はパッとしない予報。土・日が雨で月曜から晴れ?!?今日、九州南部が梅雨入りだそうですが、関東はとっくの昔に梅雨入りしたような感じです(^^;。「五月晴れ」が本当に少ない今年でしたが、来週には5月が終わってしまいます(^^;。
● 良い週末を!
2006年05月25日(木) .... 反落、昨日上昇分の大半をあっさり失う・・・
TOPIX : 1584.71 (-21.30, -1.33%) | 日経平均 : 15693.75 (-213.45, -1.34%) | 円ドル : 112.60 |
● 「やっぱりな・・・」という複雑な心境の1日でした。昨日最後の20分間ほどの上昇は嘘っぽい感じだったのは確かですが、一方で、「うまくエンジンが回れば」との期待感も少しはあったのに、ってところ。初っ端に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 最初から行きます。NY株式は堅調だし、と思いながら会社に来ると、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、一転して大幅売り越し(4020万株売り/2890万株買い)。こうなると、昨日大引け前30分間の急上昇はやっぱり不自然と感じるようになってくるし、シカゴ日経平均先物は対大証比90円安。何となく盛り上がらないスタートとなってしまい、前場は寄付き後もジリ貧商状。後場に入ってからもトーンは変わらず、見送り気分が強い横ばい相場のまま大引けへ。昨日大引け間際の20分間ほどで、日経平均は約250円高。それを1日掛けてほぼ打ち消してしまったところに、今の相場の元気のなさが見えてしまいます。
● 昨日もそうだったのですが、銀行株の動向に、相場全体がかなり揺り動かされる状態が続いています。今日も銀行株が基本的に駄目で、そのおかげで、Core30が33bps負け、Large70は55bps負け。一方で、Mid400は35bps勝ち、Smallは124bps勝ちでした。資源株が商品市況に左右されるのは仕方ないとしても、その度合いはかなり高く、ボラティリティーの高まりが余計に手控えムードっを誘発している格好。
● 個別にも、任天堂は決算が出たあとでスコーンと売られてしまい、余計に地合いを悪化させたイメージがありました(下記日中足参照、出典:Yahoo! JAPAN Finance)。サプライズというよりも、マーケットが勝手に先走りして期待していた分が剥がれた、という感じでしょうが、どうも、この地合いだと、悪いところにばっかり注目が行ってしまいます。そして、火中の栗を拾う気持ちにもなってこないようです。まだ地雷的な値動きがあるんですね・・・。
● 今日の東証1部出来高は前日比3億4579万株減の16億9001万株と、とかなり減少。売買代金も同3969億円減の2兆4578億円。水準として少ないというほどではないにしても、売られたというよりも、手控えられたという空気が感じ取れます。どうも、まだ「音」が聞こえてくる感じではないんです。
● 調整は、「痛み」×「時間」とすると、必要な調整を通り過ぎるには、「大きな痛み」×「短期間」か、「あまり大きくない痛み」×「ある程度の時間」って感じになってしまいます。どうも、現時点では、後者の雰囲気が強くなってきたように感じています。これは、証券会社にとっては、あまり喜ばしくない状況なんですけどネ・・・(^^;。
● 話題変更。先日、ある調べものをしていて投資信託協会が発表している投資信託概況というのを見たのですが、株式投信の純資産額云々は既報済みとしても、意外に私募株式投信への資金流入が多いことに気付きました。私募株式投信への月間資金流入額は4月に9525億円。これは、ちょくっと調べてみると、1998年12月の販売解禁以来、最高水準。公募株式投信への4月月間資金流入は1兆1757億円あるので、それよりは私募投信の方が少ないものの、「私募」と名前が付く方法で、公募にかなり近い資金を集めているのは、少し驚きかもしれません。
● 関連して、FM諸氏にちょくちょく聞いていると、生保などで販売されている変額年金保険の株式運用分が私募投信として廻ってくる格好が多いとか。「やはり元本保証があると、売れるみたいですね」とは某FM氏。結局は、私募投信とは言いながら、結局は個人投資家の資金ってことですネ(^^;。5月の数字が出てくるには、まだ時間が掛かるのですが、それでも個人投資家は買い続けているのでしょうか?ちょっと気になります。
● そういえば、今日は彗星の破片が落ちてくる日?7月4日に大地震なんて話も話題になるし、難儀な世の中です・・・(^^;。今日はとっても爽やかな1日でしたが、また週末は雨?勘弁してくれよぉ!って感じです。ホンマ、梅雨入り宣言があれば、晴れになるんでしょうネ。
2006年05月24日(水) .... 大幅反発、後場最後の20分間で急伸、先物が先導役
TOPIX : 1606.01 (+26.75, +1.69%) | 日経平均 : 15907.20 (+308.00, +1.97%) | 円ドル : 112.40 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、結構な買い越し(2940万株売り/5020万株買い)。これで朝の相場のトーンは、比較的明るいものになった感じ。ただ、それだけで一気に前進できるほどではなく、前場寄付き後は、小刻みに動く程度でした。日中足を2日分繋げると分かるのですが、昨日大引け間際にずっこけた分は寄付直後で取り戻したものの、それ以上に買い上がる感じではなかったのです。
● 朝方はそれでも堅調だったのですが、後場に入ってから、最近見慣れた「えっ、あぁぁぁぁ~~~」って感じの下落。ところが、今日はすぐにバンジーしてあっという間の戻し。もう少し実況中継っぽく行くと、午後2時40分頃から、日経平均先物に500枚買い(もっと大きなのもあった)などの大口連続買い攻撃が加わり、先物のショートカバーを誘って、断続的な裁定買いの嵐。アレヨアレヨと言う間の上昇で、「何があったの?」と聞いている間もない感じ。あっという間に、日経平均は250円ほども上昇。ビックリしました(^^;。
● 日中足は勝利の「V」サイン状態でしたが、先物と銀行株の値動きにかなり振り回された感がありました。誰が先物や銀行株を振り回しているかって?これだけの規模の銘柄を動かすには、単独では到底、無理。市場心理という怪物ってことにしておきます(^^;。今日は日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。安値を付けに行ったところと、午後2時40分頃にグンと上伸したところでの、出来高の増加具合をご覧頂ければと・・・。
● 結果的に、一昨日の非常に嫌なチャートをほんの少しだけ緩和した格好。ただ、低位株に外国人買いが入っているとの観測があった割には、東証1部出来高は前日比2531万株減の20億3580万株、売買代金は同488億円減の2兆8547億円。実際は、銀行株などの方が商い出来たことをうかがわせます。この先どうなるか?ですか・・・。分かってれば苦労しませんよネ(^^;。引き続き、一歩一歩、足下を確かめながら進む格好にならざるを得ないとは考えています。それと、市場心理が方向性に対して大きなウェイトを占めているのは間違いなので、その変化を敏感に嗅ぎ取る必要があろうかと・・・。当たり前のコトなんですけど。
● ちょっと話題変更。どうも日本では相場が下落すると、ヘッジファンドにその原因追求が向かうようです(^^;。まぁ、ある程度は仕方ないとは思うのですが、ヘッジファンドの今年前半の成績はそんなに悪くありません。この件について書こうかと考えていたら、「先を越された~」って感じで、今日の日経金融に記事が出ていました(^^;。
● 世間一般の「ヘッジファンド」という言葉から受ける印象とは逆に、ヘッジファンドは基本的にデルタ・リスクを抑えて安定的なリターンを目指す商品。当然ながら、棒上げする相場だと、ロング・オンリーに敵わないのは当たり前のこと。一方で、ロング・オンリーが相場の方向性に大きく左右される一方で、ヘッジファンドは、基本的にデルタ・リスクを抑えるので、下げ相場でも安定的なリターンが得られる点が本来の主旨。
● もちろん、ヘッジファンドと一括りにして全てを適用するのは無理な話で、その手法は千差万別。中には、ヘッジファンドと言いながらも、かなりのデルタ・リスクを取るファンドもあるでしょう。また、11月決算のファンドが多いのも事実で、5月末は半期末にあたります。でも、だからといって、「売る」行為がファンドのポジション調整とも限らないのです。当たり前の話ですが、ロング・ショートファンドだったら、ポジション縮小があったとしたら、「売り」と「買い」があるはずです。でないと、ポジションが崩れてしまいます(^^;。
● ヘッジファンド指数についても少し。この手の指数は、「Survivor's Index」であることも、頭のどこかに入れておく必要はあろうかと思います。つまり、クローズしてしまったヘッジファンドは指数に含まれない、ということ。生き残っているヘッジファンドだけで指数が構成されるので、「生き残っている≒儲かっている」という図式。もちろん、それを含めて考えても、そんなに解約売り的なものが出る状況ではないように感じるのですけどね(^^;。まぁ、ヘッジファンドがそうやって不思議なモノとして扱われるのは、これは仕方ないかなとも思いますけど・・・(^^;。
● 雑談。今岡と檜山。ナカナカよろしいですなぁ~(^^。そうそう、知らん間にトップと0.5ゲーム差の第2位!今日は雨で中止かな?まだ「中止」とは出ていないけど、テレビを見ると、試合開始が遅れると出ている・・・。おっ、開始っぽくなってきた。せっかく早帰りしたし、この後は相場を忘れて観戦(^o^)。
2006年05月23日(火) .... 大幅続落、TOPIXは約3ヶ月ぶりの安値
TOPIX : 1579.26 (-36.60, -2.27%) | 日経平均 : 15599.20 (-258.67, -1.63%) | 円ドル : 111.30 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び大幅な売り越し(5420万株売り/ 1810万株買い)。ここ数日、急にアジア新興市場(日本以外はどれも新興だけど・・・)の軟調さを指摘する記事やコメントが増えてきた感があり、日経や日経金融にも「アジア市場変調」などのヘッドライン。皆がすでに認識していることと思っていたのですが、そうではなかったんでしょうか(^^;。
● さらに三菱UFJの大型株式売り出し。最大5000億円規模の「銀行株売り出し」は考えるだけで頭が重たくなります。何はともあれ、寄付きからドスンと売られ、10時前に一応の底。所々で戻りそうになる局面はあったものの、水面上に顔を出すことはなく、行ったり来たりで、横ばいもみあい相場のまま。ところが、最後の最後に銀行株が売られてTOPIXは安値引け。TOPIXの1600ポイント割れは今年2月20日以来、約3ヶ月ぶりでした。
● 今日は日経平均とTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ちょっと見難いかもしれませんが、TOPIXの大引け前の売られ方を見ていただければ、と・・・。この日中足貼り付けは、本当は恒例にはしたくないのですが(^^;、どうしてもポイント、ポイントに思えてしまうんですよね。将来、あとで相場を振り返った時に、「あぁ、あそこがポイントだった」と思い出す為にやっているのですが、ポイント(らしきもの)ばかりです(^^;。
● 一方、個別には、何と言っても、三菱UFJを筆頭に、メガバンク株が売られてボロボロ。このおかげで、Core30はかなり軟調だったし、こんなときに逃げ道的になるはずの新興銘柄も軟調でした。アジア関連銘柄も軒並み安(特に機械)。日経平均は、エーザイ、第一三共、塩野義などの薬品株やKDDIの頑張りがあったものの、TOPIXはモロに銀行株の下落を被った格好。TOPIX採用時価総額では、トヨタ自動車と三菱UFJがトップ争いを繰り広げている状態で、第3位はみずほFG、第4位は三井住友FG、第5位がキヤノン。次いで、ホンダ、武田、松下、NTT、ソニーと続きます。その上位が崩れてしまうと、やっぱりしんどいです。
● 一歩下がって考えてみれば、アジア新興市場の下落って、もしかしたら日本株に資金が廻ってきていた(いる?)可能性も否定出来ないはずなんです。つまり、「アジアに投資」していた向きからすると、新興市場から資金を引き上げただけで「アジアに投資」のウェイトを大きく変えないでおこうとすると、成熟市場の日本に資金を向けざるを得なくなるハズ。こう考えると、また色々な見方が出てきます。
● もし日本株が上昇に転じたら、「不安定なアジア新興市場から資金を引き上げた外国人投資家が、より成熟した日本株をアジア投資の一環として買っている」なんてのは、マスコミ受けするとても綺麗な説明です(^^;。一方、日本株が上がらず新興市場も駄目とすると、「新興市場だけでなく、日本株からも資金を引いている」かもしれません(現時点は、この言い方)。いずれにしろ、「外国人投資家が資金を引き揚げているのでは?」という疑心暗鬼が先行き透明感につながり、嫌気されている可能性は高いです。不透明感がある程度減少すれば、一気に空気は変わるのですけどねぇ~(^^;。
● ちなみに、今日はインド株式市場は、プラスになったりマイナスになったりの状態。少なくとも急落ではなかったし、日本の後場後半には、インドはマイナスからプラスに転換していました。でも、東京市場を見ていると、大きな影響はなかった感じ。昨日の東京市場の下落を、全てインドに押し付けるのは、ちょっと無理かも知れません(^^;。なお、インド株を投信経由で大量に買い漁ったのは日本人投資家。ずーっと昔に、香港株投信を買い漁ってえらい目にあった話なんて、もう誰も覚えてないんでしょうネ(^^;。
● そうそう、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向で、これほどの数字はあまり見ないなぁ、と思っていたら、某市場筋が調べてくれました(^^;。今日の差引3610万株の売り越しは、2000年7月25日に3930万株売り越しを記録して以来、なんと5年10ヶ月ぶりのこと。もっとも、当日の日経平均の値動きを見ると、7月24日終値16,547.12円に対して、寄付16,506.15円、高値16,573.59円、安値16,341.52円、終値16,573.59円。日中足のグラフがあるわけではないですが、想像するに前日よりも安く始まって、そして下へ突っ込んで、最後は前日比プラスで高値引けって感じでしょうか。ちょっとした心の支え的な考え方でした(^^;。なお、過去の日経平均四本値は、日経平均プロフィル(http://www3.nikkei.co.jp/nkave/data/index.cfm)で調べることが出来ます。
● こんな日は、早く試合を見よう!今日から、幕張で対千葉ロッテ戦。風が強いし雨も降りそうだし、とにかく先制して、サクッと勝って欲しいものです。ホンマ、頼みまっせ!
2006年05月22日(月) .... 大幅反落、朝方堅調も後場一気に崩れる
TOPIX : 1615.86 (-22.71, -1.39%) | 日経平均 : 15857.87 (-297.58, -1.84%) | 円ドル : 112.45 |
● 今日は前場と後場でかなり相場のトーンが変化。しかも、後場の下げ方はかなり嫌な雰囲気だったので、後味の悪い引け方でした。最初に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。如何に後場、急にずっこけたかがご覧頂けるかと・・・。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日ぶりに小幅ながら買い越し(3590万株売り/ 3630万株買い)。前週末のNY株式もまぁまぁ堅調で、シカゴ日経平均先物も堅調。東京もひとまず上昇して始まったものの、ザラ場を見る限りでは、どうも今ひとつ方向感が定まらない感じが残りました。実は、それが後場に一気に吹き出した感もあったんですけどね。
● 前場は高寄り後は横ばい、昼休みの立会外バスケット取引はデルタ買い越しとの観測があったものの、実際に後場寄り付いてみると、スコーンと下落(^^;。まず先物が軟調になり、その後は裁定解消売りが追い掛ける毎度お馴染みのパターン。日経平均はマイナス転落となってしまい、朝方の期待感の反動もあって、意外にスコスコと下落した印象がありました。昼休みの東証立会外バスケット取引は、単一銘柄とバスケット取引をあわせて1170億円強。多いことは多いのですが、極端と言うほどではありませんでした。売り優勢だったのか、EFPで余計な先物がいっぱい付いていたのかは不明。業種で言うと、朝方プラスだった資源関連や銀行・保険・証券が一斉にマイナス転落したのが痛かったです。
● 大引け間際には、先物市場での投げやヘッジ売りが重なって、アレヨアレヨと下げ拡大。結局、安値圏での大引けとなってしまいました。チャートを見ると、今日の日足は目を覆うばかり(-_-)の形になっています。高寄りして大陰線が昨日(先週金曜日)の陽線をかぶせて包んでしまう格好。もっとも、これが高値圏で出ていれば、チャートの教えからはもっと酷いことになるのですが、どちらかと言えば、安値圏でこのコンビネーション(陽線→陰線)は、解釈が難しいところ。今日は日経平均の日中の値動きが431.25円。これだけあって、しかも高寄りして安値圏で引けているので、引け味は悪かったです。
● 企業業績発表も大体終了。企業業績は実績面では間違いなく好調なものの、将来を見渡す株式市場としては、業績予想の面では、素直に喜べない面が多い決算発表シーズンとなっています。某FM氏がおっしゃっていましたが、「"業績予想は慎重"と皆が指摘しているけど、"だから買おう"という意見が出てこない。どちらかというと、アナリストも少し慎重側に振れてきた印象」と。確かに、これでは冒険して買いに行く、って感じにはなりませんわなぁ・・・(^^;。
● ところで、一部市場筋の間で話題になっていたのが、5月25日に彗星が大西洋に落ちて200メートルの津波が発生するかも?って話(というか、そんなこと言っている向きがいるとニュースが流れていた)。相場には関係なかったよネ?!?当該ニュースについては、こちらのURLをご参照 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060522-00000031-jij-biz 。もともとは時事通信のニュースです。 この彗星そのものについては、http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20060512AT1G1102011052006.html とか http://www.asahi.com/science/news/TKY200605110417.html からどうぞ(^^;。彗星が分裂したのは事実でしょうけど、それで・・・ってねぇ(^^;。
● 相場も面白くないし、あまり考えたくもないので(^^;、ここでがらりと話題変更。6月から道路交通法が改正され、特に駐車違反に対する取り扱いが大きく変わることは、既に皆さんご存知のことでしょう。実は、警視庁などから、取締り重点路線・地域が発表されており、この辺でアウトになってしまうと、もう言い訳できません(^^;。特にゴールドの皆さん、こんなつまらんことで減点を食らうことがないように、ご注意を。東京都の取締り重点路線・地域は、http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/c_gaid/gaid.htm からどうぞ。これは東京都のモノですが、各都道府県別にあるはずです。一回目を通しておいても損はないかと・・・(^^;。
● きょうは文章がバラバラ。早く試合に戻る事にします(^^;。
2006年05月19日(金) .... 朝安も、後場にプラス転換。"音"聞こえた???
TOPIX : 1638.57 (+6.49, +0.40%) | 日経平均 : 16155.45 (+68.27, +0.42%) | 円ドル : 110.85 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、7日連続での売り越し(3180万株売り/2670万株買い)。ややフローが減少している印象があったものの、市場筋観測だと金額はかなりの売り越しと。1株単位銘柄の売りが多かったってことでしょうか(銀行株?)?NY株式もNASDAQも「あかん」状態で、東京もマイナスでスタート。しかし、どうやら昼休み立会外バスケット取引(単一銘柄取引とバスケット取引を合計すると、1690億円超とかなりの金額)が買い越しだった様子で、後場寄付き後にプラス転換。午後2時頃からの上昇は、それなりに印象的でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。今週は毎日になってしまった・・・(^^;。なかなか、ピンポイントで「その時」を言い当てるのは困難というか、不可能でしょうね。それを可能という方々は、何て言うか、違った世界からいらっしゃった方々なんでしょう(^^;。
● 今日の切り返しの大義名分(^^;としては、GDPが事前予想を若干上回ったこと、日銀金融政策決定会合でゼロ金利継続を確認できたこと、多少なりとも円安方向に振れたことなどが、不透明感の軽減(払拭までは行かない)に役立った、と書けばきれいだと思います。でも、GDPに本当に反応したんだとすると、時系列的には、前場初っ端から反応しているハズ。この辺は、典型的な後付け理由ですね(^^;。個人的には、アホに聞こえるかも知れませんが、下げ週の金曜日だったので、元々、戻るリズムだったところに、昼休みバスケット買い越しなど、需給面からのサポートがあり、最後の方は先物のショートカバーが引っ張る形、と考えています。
● 今日の東証1部出来高は前日比1億1988万株減の19億0500万株、売買代金は同3301億円減の2兆7653億円。決して少なくはないのですが、大商いのなかを切り返したと言うには、少し躊躇してしまいます。ケチを付けるつもりはないのですが、私は、まだコツンと来たかどうか、確信を持って言い切るほどの自信はありません(^^;。時期的にはそれっぽい雰囲気もあるし、新興銘柄群がそれなりに切り返しているのも事実。ただ、どうもまだしっくり来ないんですよね。もちろん、ずっと下げ相場だったので、単にそちらの方向に気持ちが振れているだけかもしれませんけど・・・(^^;。信じちゃ駄目ですよ。私は相場が下手ですから(^^;。
● 話を戻して、サイズは今日も小さい方向。Core30が42bps負けの一人負け。Large70は8bps勝ち、Mid400は27bps勝ち、Smallは32bps勝ちでした。マザーズやJASDAQは、対TOPIXでかなりのアウトパフォーマンス。週明けもこの傾向が続くようだと、一度、サイズのリバーサルが起こりそうな雰囲気もあります。一方で、バリューもリバーサルも堅調だったので、機関投資家的には悪くはない1日だったと思います。
● 昨日も書いたのですが、今週はどうもファクター的にブレが大きかった印象が残った週でした(^^;。来週を考えると、決算発表も発表会社数では今日がピークとしても、大きな銘柄は既に決算発表を終わってしまっているので、マーケットの気持ち的には既に山場は通過済み。直近でかなり株価も下がったし、業績データを一通り取り入れて、株価が安いときを狙ってのリバランスはあり得るかもしれません。年金資金がそれほど買い越しになるとは考え難いのですが、一応、注目しておきたいです。
● 話題変更。今日、恒例のTOPIX月末修正の発表がありました。東証のHPでは、いつも通り、「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」として詳細が掲載されています(http://www.tse.or.jp/news/200605/060519_a.html)。毎度お馴染みの資料です。「No Pain, No Gain」で頑張って読み解きましょう(^^;。
● あまり詳細を書くと、妙にエキサイトする方々が出てきて困るのでぼやかして書きますが、今月は比較的小口が多くて、1bps以上のウェイト変化はわずかに1銘柄だけ。全体としては、ほんの少しウェイト増加となるのですが、ファンディングの売りを心配するほどの規模ではありません。この"1bps超ウェイト増加"銘柄は、このところの常連と化してきた感がある銘柄。かなり大きな銘柄なので、売買でのインパクトを感じることは、まずないと考えています。ただ、毎月、毎月、ちょびちょびとウェイト増加が発生するので、FM諸氏は対応が大変です。ホンマに・・・(^^;。
● それと、大引け後に東証2部→1部昇格の発表もありました。今月は、ダイトエレクトロン(7609)とサンシティ(8910)の2銘柄。こちらはTOPIX算入が1ヶ月以上先になるので、1ヶ月ほど経過したら気にすることにしましょう(^^;。昇格銘柄は、東証HPの http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html でご確認下さい。そうそう、浮動株比率の変更も出ています(http://www.tse.or.jp/topix/float/rate/index.html)。こちらは、まだほとんど真面目に見ていないので、何がどうなっているかは分かりません。週末にやります(^^;。
● ぶっちゃけた話、今月はTOPIX月末修正がメインのネタではなくて、MSCIの銘柄入れ替えの方が、圧倒的に「面白そう」です(^^;。でも、こう書くと、皆がMSCIに行ってしまって、意外にTOPIX月末修正が穴場になったりして・・・(^^;。「No Pain, No Gain」です。伝聞などに頼らず、大元のソースから入手した情報で、ご自分でよろしく!
● 何はともあれ、長い1週間が終わりました(^^;。台風の残り物がやってくるようで、「五月晴れ」には程遠い予報ですが、より良い週末を!
2006年05月18日(木) .... 大幅反落、NY株安などを受け一時日経平均16000円割れ
TOPIX : 1632.08 (-24.99, -1.51%) | 日経平均 : 16087.18 (-220.49, -1.35%) | 円ドル : 110.70 |
● NY株式がずっこけて(今年最大の下落)、NASDAQはますますヤバイ雰囲気(連日の年初来安値更新)となり、CME日経平均先物は対大証比345円安。さらに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日連続でかなりの売り越し(5040万株売り/3640万株買い)。こうなると、東京としても「キャン」と言うしかない感じでスタート。
● ただ、今日のSQ値を計算すると前日比375.24円安の15932.43円。前場中頃に瞬間的にこの水準を割り込んだものの、それ以外では、今朝のSQ値水準を守り通したことになります。つまり、寄付きで相当量の売りが出たものの、その後はフォロースルーするほどの追加売りはなかった、ってことが分かります。日経平均が一時16000円割れとなったのは、ニュースヘッドライン以上の価値はないと考えていますが、それなりに象徴的でした。
● 後場に入って、午後1時半頃にJ-Stock指数や東証マザーズ指数がプラス転換。時を同じくして、先物に大口買いがポコスカと入り、TOPIXや日経平均もスルスルと戻ったので、心理的には、新興市場の崩落をかなりの参加者が気にしていたことが分かります。結局、マザーズもJASDAQ指数もチョビマイナスだったのですが、J-STOCK指数はプラスで終了。久しぶりに新興市場にとっては明るいニュースだったかもしれません。東証1部でもサイズは本当に久しぶりにSmall側に振れて、Core30は40bps負け、Large70は18bps負け、Mid400は30bps勝ち、Smallは83bps勝ちでした。ただ、これでコツンと来たかって?正直、「うぅぅぅ~~ん」って感じ(^^;。煮え切らないで申し訳ないのですが、どうもまだ納得し切れていないのが正直なところです。この調子だと、日々、考え方が変化するかもしれません(^^;。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後日、「あぁ、ここが転機やったな・・・」と思い返す為にと、付けているのですが、このところ、毎日その雰囲気があったりします(^^;。本当に転機だったかどうかは、2~3ヶ月すると分かると思います(^^;。全くの空振りの可能性も、もちろん以上にあります。為念。
● この数日、FM諸氏とお話していて、ちょくちょく話題になるのが、スペシフィック・リスクの高まりについて。スペシフィック・リスクとは、端折って書いてしまうと、リスクモデルがファクターを使って要因分解できない(つまり説明できない)銘柄固有の残渣(ざんさ)リスクのこと。モデルによってファクターには違いがあるんですが、一般的には、企業規模やらPER・PBRの高低などのファンダメンタルデータ、出来高や流動性、βなどのトレーディング系/ヒストリカル系データが含まれているはず。これらのファクターによって説明できないリスクってことは、ある意味では、モデルが「分かりまへん!」とお手上げしてしまった部分のこと(^^;でもあります。最近の相場では、これが上昇している印象があるのです。
● 決算発表時期は、一般的にスペシフィック・リスクが高まることが多いのですが、これは決算発表や業績予想発表と、それに伴ってアナリストコンセンサスの変化が起こることで、基礎データが何かと動く時期なのが主な理由。今回もそれがあるのは間違いないでしょうけど、それ以上に、個別事情で株価が動くケースが、かなり増加しているように感じられます。
● また、結果的にしろ、モデルの説明力が落ちているということは、逆説的に言えば、今のマーケットがそれだけ「説明しにくい」ということの証左。実際にマーケットを見ていると、それは何となく感じることが出来ます。あっちでピョコン、こっちでドスンというのは、銘柄固有の要因による場合が多く、それが積み重なれば、それなりに大きな影響を与えます。セクターでもくくれないし、ファクターでもくくれない、という格好にです。
● FM側としての弊害(^^;は、マーケット全体としては、Valueがそれなりに効いているように見えても、Valueファンドがぱっとしなかったりして、FM諸氏は何かと説明に苦労する日々を過ごす羽目になるんです(^^;。過去の経験則からいえば、こんな状況は、マーケットが変化するときに発生することが往々にしてあるので、今、ちょっとした潮目に来ている可能性も考えられます。シートベルト着用で、注意深く&気合を入れて行きましょう!
● さぁ、明日は金曜日。今週末に掛けて、台風の落ちぶれた熱帯低気圧が来るみたいですネ。本当に「五月晴れ」はどこへ行ったのやら・・・(^^:。
2006年05月17日(水) .... 7日ぶりに反発、後場に安値から切り返す
TOPIX : 1657.07 (+12.10, +0.74%) | 日経平均 : 16307.67 (+149.25, +0.92%) | 円ドル : 109.50 |
● 5月に入ってから、本当に爽やかな日って何日あったっけ・・・。「五月晴れ」って感じの日が数えるほどもないような気がします。梅雨入りではないとしても、この調子だと、梅雨入り宣言が出ないと晴れないのかと思ってしまいます。ホンマ・・・(-_-;)。
● 相場。今日もかなり神経質なムードでしたが、後場に入って先物に大口買いが入ったことをきっかけに反発。高値圏での引けとなりました。背景として「そろそろ自律反発」の気持ちがあったところで、ちょうどうまく導火線に火がついたって感じです。指数が上昇するのは、なんと7日ぶり。ただ、これでコツンと来たかどうか、確信を持てるほどの自信はありません(^^;。一歩、一歩、足下を確かめながら進む感じが続きそうです。ちなみに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(4990万株売り/3470万株買い)。ただ、市場筋観測によると、金額ではほぼフラットとのことでした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今朝のSQを計算すると、前日比125.24円高の16283.66円。前場中はこの水準を上抜けることが出来ずに苦労していた感がありました(前場高値は9時07分の16281.00円)。ところが、後場寄付き後にスルスルと下げ足を速めたあと、一気にバンジージャンプ状態。これでようやく今日のSQ抜け。何があったのかは定かではありませんが、先物の大口買いがきっかけだったとしても、それに敏感に反応する地合いだった、ってことです。一方で、新興市場は朝方からマイナス推移で、最終的にも東証2部指数やJASDAQ指数はマイナス。マザーズ指数はプラスでしたが、乗り切れない雰囲気を強く残した格好。その一方で、東証1部出来高は前日比2億3693万株増の23億0025万株、売買代金は同1232億円増の3兆1165億円。かなり水準として戻ってきたことが感じられます。
● 個別には、様々な理由であっちでピョコン、こっちでドスン、って感じ(^^;。鉄鋼が堅調だったほか、テクノロジーも特に後場から一気に切り返し。NASDAQのチャートが危うい雰囲気になっている割には、テクノロジーは元気でした。一方で、銀行は今ひとつで、建設はかなり軟調で、小売も全般軟調。
● 消費者金融は再びボロボロで、アイフルが10%超も下落。昨日に減益予想を発表したからでしょうけど、「そんなこと、分かってたやろ」って感じ。最近、十分に予想できて株価にも織り込まれているだろうと思われる事柄が、実際に正式発表になってから、もう一度、売り直されたり買い直されたりするケースをちょくちょく目にするようになりました。「何で?」かが良く分からない(^^;のですけど、そういった事象が増えている感じがある、ということは意識しておく必要があろうかと・・・。
● また、業種の中でのパフォーマンスの差も、意外に出ていることに気付きます。例えば、医薬品で武田(4502)とアステラス(4503)のチャートを見比べてみると、かなり形が違うことがご覧頂けるかと・・・(^^;。武田が滝登り状態な一方で、アステラスはこの1ヶ月ほど下がるばかりの展開。思わず、「ロング・ショートやっておけば良かった」とも言いたくなるのですが、出発点の頃に仕掛けていたら、もしかしたら「武田ショート、アステラスロング」と組んでいて、今頃は股裂き状態で悲惨だったかもしれません(^^;。アドバンテスト(6857)と東京エレクトロン(8035)も、チャートの形は鏡写しに近い状態になっています。
● また、トヨタ(7203)の日足とホンダ(7267)や日産(7201)を見比べると、「あれっ?」って感じを持つかも知れません。今日はトヨタはかなり堅調だったのですが、それでも、この日足チャートの形は、意外なほどヤバイ雰囲気。同じようなチャートが、実は松下電器産業(6752)。もちろん、だからと言って、トヨタや松下がズルズルと下がり続けるとは考え難いものの、チャートは正直だということも認めざるを得ない格好。セブン&アイ(3382)のチャートなんてご覧になっています?高島屋(8233)なんかも・・・。これは、個人消費活発って雰囲気のチャートではないです。その一方で、なんで日本たばこ産業(2914)がこれだけきれいな長期上昇基調なのかも、ちょっと理解し難いです(^^;。任天堂(7974)も、ショート筋からすると「円高ちゃうんかぇ!」って文句言いたくなるでしょうネ。もちろん、「これも相場」なので、理解し難いといっても対応しなくてはいけないんです。
● ただ、相場が出しているメッセージを読み取り、理解し、応用するのは本当に難しいです。だって、私が気付いてこうやって書いているということは、世間一般も気付いている、ということ・・・(^^;。それを意識したうえでどう行動するか。これは心理戦(神経衰弱戦かも)ですネ(^^;。
● ちょっと話題変更で、普段はあんまり書かない話。通称:村上ファンド、正式名称はマック・アセット・マネジメント・ピーティーイー・リミテッド(シンガポール)、がサークルKサンクスの5%ルール開示をしました。それ自体は、「ふ~ん、今度はコンビニか・・・」って感じだったのですが、内容を見て若干違和感があったので、もうちょっと調べてみました。何が違和感かというと、取得日の件。4月29日からの取得で、報告義務発生日が5月9日。5月9日時点の残高が開示されたのですが、「えらい最近の話やんけ」と。良く考えてみると、既に国内投資顧問業を廃業したので、機関投資家対象の特例措置が使えなくなったのですね(^^;。これは面白いかもしれない(^^;。別の面で注目です。
2006年05月16日(火) .... 大幅続落、新興市場崩れて東証1部も後場下げ加速
TOPIX : 1644.97 (-36.84, -2.19%) | 日経平均 : 16158.42 (-328.49, -1.99%) | 円ドル : 110.25 |
● 後場午後2時頃から一気に崩れてしまいました。今日は朝方から弱気材料が多かったものの、それほど強烈なモノはなし。一方で、指数は昨日までで5連敗。「そろそろ自律反発」という囁きもあり、実際、前場は前日比でプラスの時間の方が長かったのです。ところが、前場最後の30分でマイナスに沈んでからは、もう水面上に顔を出す元気はありませんでした。午後2時以降の1時間は、かなり凄みのある下落。自律反発を考えていた向きが多かっただけに、失望感が余計に大きく出た印象がありました。
● 最初に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。転機になるかと思いながら貼っているのですが、毎日になっちゃいます(^^;。
● 最初から行きましょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3820万株売り/2800万株買い)。全体に量が減ってきているのは感じるものの、疑心暗鬼になると余計にそれが気になります。NYダウはまぁまぁだったものの、NASDAQは年初来安値。NASDAQのチャートって、かなりヤバイ雰囲気が強くなってきました。2200ポイント割れにちょっとしたテクニカル的なポイントはあるのですが、それを割れてしまうと、下手すりゃあ、あと100ポイントほどは・・・と考えてしまうところが恐ろしいところ。日本でも新興市場がかなり弱かったのも、この影響は否定できなかったと考えています。
● そんななか、東証1部も、後場中盤頃から「ズルッ、ズルッ、ひぇぇぇぇ~~」と下落。何か材料があってというのではなく、新興市場や資源株の下落を見て背筋が寒くなっていたところ、結局、耐え切れなくなって、プツンと切れてしまったイメージ。往々にしてこの手の動きは複合要因なので、「何が原因」を捜し求める努力は、あまり成果が得られそうにありません。マーケットを見ていて感じたのは、この数日間感じていた「まだ下げ足らない」という感じが具現化してきたってこと。ただ、今日は、かなり下げた印象はあったのですが、これで足りているかどうかは、ちょっと自信がありません(^^;。
● 個別には、新興市場の下げも酷かったけど、資源株関連の下げもかなり酷い状況でした。石油資源開発が1割近くも下がり、住友金属鉱山(別子)も1割近い急落。商社株も軒並み大幅安で「そこまで売るか」って感も・・・。商品相場がバブっていると感じているのは、日本だけではないでしょうし、バブル崩壊の恐さを知っているのは、日本人だけではないはず。でも、最後の八合目、九合目の「美味しさ」も覚えているんでしょうネ。今日の地合いで、商品相場のバブル崩壊なんてことを少しでも連想してしまえば、関連銘柄のこれまでの上昇がソコソコだっただけに、資源株への売りはある程度、理解は出来るかも知れません。ただ、ドカスカ下がる銘柄の一方で、少し不思議だったのは、半導体関連などは、昨日も今日もそんなに下げが酷くなかったってところ。これは、少しだけ頭に入れておきたいです。
● また、決算内容というよりも会計上の理由からの不安感が高まって、一気に売られてストップ安になる銘柄がいくつか出現。アーバン(8868)は、昨日午後4時半に決算発表を延期すると発表したことを受けて、朝から大量の売りを浴びてストップ安売り気配に貼りついたまま。レオパレス21(8848)は過去5期分の決算短信訂正と、業績予想発表の延期を発表(TDNet掲載は午後1時ちょうど)して、スコーンとストップ安までまっしぐら。ストップ安が付いてから一度は反発したものの、最後は結局ストップ安売り気配で比例配分(下記日中足参照、出典:Yahoo! JAPAN Finance)。某米系証券はえらくお薦めしていたようですが、何を考えていたんでしょうネ?
● 中央青山監査法人の件があってから、会計問題に敏感なマーケットの空気になっているのは否定できません。運用サイドから見れば、これはまさに地雷で事前に予想したり避けようがないのは事実。でも、今日も後場に新興不動産株があちこちで売られたように、連想ゲームが広がる可能性については、頭に入れておいた方が良さそうです。会計の問題は、本当のインサイダーでないと詳細が分かりません。だから地雷なんです。ホンマ、厄介な問題が大きく注目されるようになってきてしまいました。
● 一方、市場筋の間で話題になっていたのが、ここ数年、5月に安値を付けるケースが多いってこと。日経平均で言うと、2003年は4月末が安値だったのですが、2004年は5月14日が安値、2005年は5月17日が安値。「えっ?今日は5月16日やんけ」ってことで(^^;、季節性が本当にあるのだったら、今日なんて本当に「それ」っぽく見えてしまいます。このジンクス、どうなるかは明日以降の相場に掛かっています。
● 最後に記録。東証1部出来高は前日比2億3840万株増の20億6332万株、売買代金は同1631億円増の2兆9933億円でした。ほぼ20億・3兆円の水準まで来ており、ソコソコの出来高があったことを示唆しています。本当に明日以降の相場に注目です。
2006年05月15日(月) .... 5日続落、でも指数は今日の高値圏まで戻して大引け
TOPIX : 1681.81 (-6.37, -0.38%) | 日経平均 : 16486.91 (-114.87, -0.69%) | 円ドル : 109.75 |
● 週明けも暗い雰囲気のスタート。前週末のNY株式は大幅続落で、NYダウよりもNASDAQがチャート的にもかなりヤバイ雰囲気。シカゴ日経平均先物も対大証比で275円も安く、しかも今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅売り越し(4250万株売り/2780万株買い)、「こりゃあ、あかん・・・」状態での寄付き。ただ、実際に寄り付いてから30分ほどで売りが一巡してからは、しばらく右肩上がりの展開でした。
● ところが、10時にドル円がスコーン。アレヨアレヨと言う間に109円台前半に突っ込んでしまい、これを見た株式市場も萎縮モード。前場は結局、行って来いでした。後場寄付き直後にスルスルと戻す局面もあったのですが、午前2時の機械受注が前月比-5.2%と「えぇぇ?!?」って感じの期待はずれな数字。これで再びスコーンと下げ拡大。ところが、これはバンジージャンプでした(^^;。5分ほどで売りが一巡すると、今度はスコーンと戻し。「何をやっとるねん(^^;」って感じでしたが、相場の自律的な動きというよりも、日計り族のノイズ的な動きだった、ってことと理解しています。
● ちなみに今朝のSQを計算すると、前日比274.37円安の16327.41円。寄付き直後のザラ場瞬間風速でこれより安いところはあったものの(9時07分)、結果的に、初っ端に下回った以外はここを割り込みませんでした。これは寄付きである程度の売りが出て、それを上回るだけのフォロースルーの売りは、少なくとも今日に関しては無かった、ってことになります。TOPIXは厳密には高値引けではなかったものの、今日の高値圏で引け。日経平均は最後にピョコンと上昇して高値引け。マイナスだったものの、引け味は悲惨というほど悪くはありませんでした。印象としては、先週後半の方が下げの方が厳しかった感触です。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 問題は、これで目先的な底打ち感が感じられるかどうか。個人的には、「うぅ~ん、まだ、ちょっとなぁ~」って感じ(^^;。全く否定するわけではないのですが、どうも想像(期待かも)しているほどのイメージではないのです。確かに、この1週間ほどの指数の下げはかなり大きいのですが、GW中に妙な上がり方をしたのを差し引けば、まだせいぜい500円程度の下落。それでも大きいと言われればその通りかもしれませんが、皆がブン投げた、というイメージが大きくは得られないのです。ただ、この何年かに限らないことですが、昔のようなセリング・クライマックスを想定していると、結局、それがやってこないというのも良くあるパターン。壮絶な売り叩き相場は、そんなに見られるモノではないんでしょうし、だからある意味で価値があります。今回、それを見たかと聞かれれば、やっぱり答えはNoにせざるを得ない印象なんです。
● 一方で、これで指数としては5連敗になったので、そろそろ自律反発の時期。また、今日のソフトバンクの値動きは、それなりに見るところがあったのも事実。ただ、朝方に高値を付けた後、伸び悩み感もあったので迷う所。何度も書いているのですが、相場では、フォロースルーが大事。もし明日、ソフトバンクがあっさりとずっこけるようならば、今日の上昇は「良い売り場」を提供しただけってことになるし、一方で、明日もそれなりに力強い上昇が続けば、「いよいよ期日明け」という雰囲気が強まる可能性が出てくるのです。その意味では、参加するしないは別にして、指標的存在としてのソフトバンクは要注目だと考えています。
● 雑談。ソフトバンクと言えば、ソフトバンク・ホークスって、あんなに野球をする球団だったっけ?個人的には、もっとストレートに真正面から戦う球団って思っていたのですけど、間違いだったんでしょうかねぇ?岡田監督の怒りは、多少は芝居が混じっているところがあるかもしれないけど、可能な限り公平な視線で見たとしても、昨日の試合はちょっとやり過ぎでしょ。内角攻めは分かるけど、それって「絶対絶命」の時だったら「まだ」理解出来るにしても、常にってのは、あまりにも挑発的過ぎるような気がします。私はどちらかと言えば、タイガースファンとしてはかなり大人しい方だと思うけど、あれが球団としての方針なんだったら、次の甲子園では"それなりの対応"って事になってしまいます。ホンマに、もっとストレートにやろうや・・・(-_-;)。
2006年05月12日(金) .... 大幅続落、外部環境悪化で不安感増大・・・
TOPIX : 1688.18 (-23.13, -1.35%) | 日経平均 : 16601.78 (-260.36, -1.54%) | 円ドル : 110.10 |
● NY株式は安いし、シカゴ日経平均先物も「えっ?」って感じ。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(5400万株売り/3580万株買い)。あちらでは金融引き締めに打ち止め感が出ないって事ですが、こちらでは6月ゼロ金利解除が囁かれる状態。日本においては、多少は金利が上がった方が株式市場にプラスだとは考えているものの、それでもこの地合いになってしまうと仕方ありません(-_-;)。おまけに、ほんの瞬間風速だったとは言え、寄付き直後に円が対ドルで109円台。これでキャン。
● また、今日はミニSQでした。外部環境の影響が主因ですが、結果的には、久しぶりに「荒れた」SQとなりました。SQ値は前日比281.21円安の16580.93円。165プットはかろうじて「イン」にならなかったものの、際どいところまで来てしまいました。SQ決定時刻は9時25分と、ミニSQとしては遅い時間でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 寄付きで、ある程度の売りは出尽くしたかなとの淡い期待感があったかもしれませんが、今日はそれほど甘くなかった感じ。前引けに掛けて一段安となり、マーケットは「グゥ」の音も出ないような状況。さらにSGXが前引後に売られるなど、かなり午前中は悲惨な状況でした。
● 市場筋の間では、一般的な金利・為替の先行き不透明感や、地合いの悪化という理由に加えて、「中国の不良債権問題」とか、「サウジアラビアでの銀行不振の憶測」なども・・・(^^:。「中国の不良債権問題」については、中国人民銀行が否定コメントを発表した件がNHKのニュースで流れたこと(http://www3.nhk.or.jp/news/2006/05/12/k20060512000051.html)とか、「サウジ銀行問題」では、昨日のFTの記事(http://news.ft.com/cms/s/b32aae7c-e08a-11da-9e82-0000779e2340.html)からの連想で、産油国のレパトリの発想とか・・・。かなり飛躍しすぎとは思いながらも、一概に否定できないところが、この手の話の興味深いところです(^^;。ただ、逆説的に言えば、この手の"壮大"な話が出てくると、「そろそろ・・・」と考えるのも一つの方向ですけどネ。
● 後場に入ってからは、日経平均先物に500~600枚買いという大口買いが何度か入ったことなどから、ジリジリと戻す展開。でも、朝方の傷は深く、立ち直るというところまでは行きませんでした。結局、安いままで終了だったのですが、TOPIXではザラ場の一番安いところで2.10%安(35.92ポイント安)まであって、最後は-1.35%安。日経平均では、-2.61%安(439.65円安)まであって、最後は1.54%安。それぞれ、後場にソコソコ戻したことが分かります。
● 今日の相場で気付くことをいくつか書いておきましょう。まず、ここ2日とは違って、指数の下落が派手だった割りに、一番安いときでも値上がり業種があったこと。目立ったのは食品と海運だったのですが、食品はJTやビールが堅調だったし、海運がプラスだったことは少し印象的。他、エプソンやその他金融の一角など、このところ売られていた銘柄群が買われていた点は、少し注目しておきたいです。一方で特にザラ場中は、自動車などが酷い下げ。トヨタが3%を超えて下がるなんて、なかなか見れるものではありません(T_T)。
● 後場の戻しのおかげで、チャートは比較的長い下ヒゲ線。今日のザラ場安値は、ちょうど100日移動平均線にワンタッチし、ボリンジャーバンドの下2シグマ線を突き抜けてから戻した格好になり、テクニカル的にはちょっと注目しておきたいところ。ここで重要なのは、週明けにちゃんとフォロースルー出来るかどうか、ってこと。フォロースルーが大事なのは、野球やゴルフだけではありません(^^;。相場でも、今日の後場の上乗せ出来るかどうかで、この先の考え方が変わってきます。その意味で、週明け月曜日の前場は、ちょっと注目しておきたいです。
● また、今日の東証1部出来高は前日比2億3971万株増の19億8669万株、売買代金は同3937億円増の3兆0378億円でした。出来高はミスリーディングな日がちょくちょくあるのですが、売買代金を見ても、直近ではそれなりに増加していることが分かります。これも、需給面で重石になっている信用買い残高と裁定買い残高がほぐれてくるシグナルなのか、気を付けて見ておきたいことです。なんか、注目すべき要点が色々と出てきた1日でもありました(^^;。
● ようやく週末。GW明けということもあって、お疲れの方々が多い週だったかもしれません。普通、長期休暇というのはリフレッシュして出てくるためのものですが、日本だと、何か疲れるためにワザワザ「休暇」に行っているようなイメージが否定できません(^^;。まぁ、この週末はゆっくりとお休み下さい。良い週末を!
2006年05月11日(木) .... 続落、指数で見る以上に下落銘柄多い・・・
TOPIX : 1711.31 (-13.75, -0.80%) | 日経平均 : 16862.14 (-89.79, -0.53%) | 円ドル : 111.25 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日ぶりの買い越し(3680万株売り/3300万株買い)。一見すると株数が少ないようですが、市場筋観測によると、値嵩株(含む銀行)が多かったようで、金額は「大幅売り越し」とのこと。ただ、不思議なことに、寄付後に指数はスルスルと上昇。昨日の後場寄付き後の急落も「???」状態でしたが、今日の寄付き後の上昇も「???」状態。どうも最近は、描いたシナリオ通りには物事が進みません(^^;。でも、その後は、絵に描いたようなジリ貧。朝方のプラスが何だったんだろうと恨めしげに眺める地合いのなか、ドカンとは下がらないものの、前日終値が妙に重たい上値の展開でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 終わってみれば、指数としては(特に日経平均)はあまり下落していないように見えるものの、東証1部値上がり377銘柄、値下がり1218銘柄。これを見ても分かるように、指数以上に下げ銘柄が多い印象があり、決して地合いは良くありませんでした。ここ何日かの日足チャートを見ると、見事に毎日、陰線になっています。VWAPよりも下で引ける日が多く、このトーンが明日の金曜日で変化するかには注目しておきたいところです。下げばかりだった週は金曜日に反発することが多いし、逆も良く見掛けるので・・・(^^;。
● 話題変更。日本時間で今朝、MSCIの定期銘柄入替えが発表されました。繰り返しになってしまいますが、5月のMSCI銘柄入替は、本当の銘柄入替でかなり動きます。それ以外の四半期(8月、11月、2月)は「調整」という感じなので、大きな新規上場銘柄が採用されたり、FIF/指数採用株数の変更が中心になっています。
● で、今回は、「新規採用21銘柄、削除7銘柄、FIF変更が98銘柄、指数採用株数変更が74銘柄」(Standard指数)でした。このうち、最初の新規採用銘柄/削除銘柄はHPで公開されるのですが、後半のFIF/採用株数変更は公開されません。MSCIにかなりの額のライセンスフィーを支払う必要があります。実際のところは、ライセンスフィーを支払っている証券各社からのレポートを見れば、基本的には必要な内容は分かるんですけどネ(^^;。
● 全体としては、日本株は若干のウェイト増加になる見込み。細かく行くと、対MSCI Worldでは若干のウェイト減ながら、対MSCI EAFEではウェイト増となり、差し引きでほんの微増となりそうです。もちろん、今後のマーケット次第でこれは変化するのですが、基本線としては、全体としてそれほど大きな資金移動はなさそう、というイメージです。
● 個別のウェイト増加については、新規採用銘柄が上位を占める状態。これは多くの場合そうなので、特にサプライズというほどの事はありません。今日の相場でも、一時はこれらの新規採用銘柄が高かったものの、結局、あまり差異が出ない状態になってしまいました。中には結構下落した銘柄もありました(例:ラウンドワン、日本製鋼所、東邦チタニウム、エディオンなど)。まだ時期的にちょっと早いのと、それ以上に相場全体の地合いの関係で、裸単騎でロングするのは無理、という感触があったのかもしれません。一方、削除銘柄は、結構、叩かれていました。
● ライセンスの関係で情報が伝わるのに時間が掛かるのが、FIF変更/指数採用株数変更。ウェイト増加の方では、FIF変更により新生銀行のウェイト増が目立つ程度で、それほど大きなのはありません。一方で、ウェイト減少の方は、実際の削除銘柄よりも、大型株のFIF変更/指数採用株数変更の影響の方が大きくて、キヤノン、松下電器産業、トヨタ自動車、イオン、みずほFGなどのウェイトがソコソコ下がります(とは言っても、ベーシスの単位です)。ただ、これらの銘柄は、流動性の面では全く心配要らない銘柄なので、インパクトの観点からは、それほど気にすることはなさそうです。
● もっと詳細を書きたい気持ちもあるのですが、色々な権利関係の縛りもあって、今日はこの辺で。なお、これらの銘柄入替は、5月31日終値を基準値としてリバランスが実施されます。そして、明日はミニSQです。
● サクッと切り上げて、野球観戦に戻ります(^^;。
2006年05月10日(水) .... 大幅続落、後場に入って急に崩れる
TOPIX : 1747.50 (-7.53, -0.43%) | 日経平均 : 17190.91 (-100.76, -0.58%) | 円ドル : 111.70 |
● 今日は前場と後場で相場のトーンが急変。値動きそのものもそうだったのですが、中身的にも、です。最初から行きましょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の買い越し(3460万株売り/4090万株買い)。チョビマイナスでスタートし、前場中頃にプラス転換。前場は「強い」と言うほどではなかったものの、「弱く」はない状態だったのです。ところが、後場に入って様相が一変。アレヨアレヨと言う間に売られて、あっという間にマイナス拡大。意外感があるほどのスピードで下落となりました。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場と後場でトーンがガラリと変わっているのがご覧頂けるかと・・・。
● 昼休みを挟んで相場のトーンが一変する時は、立会外バスケット取引がきっかけになっている事が多いのが経験則。今日の東証昼休み立会外バスケット取引は、単一銘柄とバスケットをあわせて748億円超。それほど巨大ということはなかったのですが、デルタが売りに振れていた可能性はあります(市場筋の間でもその観測は流れていた)。円が110円台に突っ込んできたのは、朝方の一瞬を除けば午後12時55分頃。株式市場はその前から急速に下げ始めていたことを考えると、110円台は背中を押す材料だったかも知れませんが、時系列的には、主導的要因ではなかった感触です。
● 相場解説では「先物の売り仕掛け」とか書くでしょうけど、実際に仕掛けが"仕掛かる"には、それなりの理由と背景が必要。単に誰かが仕掛けたから引っ掛かるというほど、相場は(特に参加者が多い先物市場では)甘くありません。何らかの格好で雷同してくれる人々(^^;が必要なのです。だから、仕掛けが本当の原因ではなく、最大級に評価したとしても、きっかけに過ぎないんですよね。「ホナ、何が"主導的要因"やねん?」と突っ込みたくなるところですが、現時点では、「よぉ、分かりまへん」が答えです(^^;。そのうち見えてくるかもしれませんが、現時点では自信を持って言い切るのは私には無理です。"専門家"諸氏は出来るのかもしれませんけど・・・(^^;。何はともあれ、いったん方向性が決まった相場は、タイヤが坂道を転げ落ちるように転落。アレヨアレヨと言う間の下落でした。
● 指数の動きだけでなく、ファクターで見ていても、今日は興味深い相場でした。朝方はサイズは大型に振れていたのですが、後場に入ってからこれが一転。バリューは前場はまぁまぁだったのが、後場に入ってより堅調に。一番変わったのが短期のリバーサルで、前場はボロボロだったのですが、後場に一気に反転プラス。グロースは逆に前場堅調、後場軟調でした。この辺も含めて考えると、もし本当に昼休みの立会外バスケット取引が影響を与えたのだとすれば、どんなポートフォリオが取引されたかも、何となく想像できてしまいます(^^;。もっとも、後場の下げ過程で裁定解消売りがかなり出たのも事実で、これがあると相場の内容もファクター的には随分変わるので、一概に全てが何の結果、とは言い切れないのが通常です。最後の30分ほどの戻し局面では、上記が一斉に逆方向に振れたので、モメンタム系日計り族の反対売買があったのでしょうね。
● 一歩下がってチャートを見ると、GW中と今週月曜日でピョコンと上昇したものの、昨日・今日とで、その上昇分をほぼ全損(^^;。ただ、今週の月曜日に上昇した際に感じた違和感が正常化しただけとも受け取れます。チャート上では、まだ方向感云々という状況ではなく、レンジの中の動きです。この1ヶ月ほど、TOPIXの1710ポイント割れ、日経平均の16900円割れの水準は「下ヒゲ」ゾーンにもなっており、この辺を守れるかどうかが目先的な注目点になりそうです。
● 一方、今日の東証1部出来高は前日比1億1999万株増の20億7147万株、売買代金は同2205億円増の2兆8311億円。手元の数字では、出来高が20億株を超えたのは、4月5日に21億4296万株を記録して以来なので、約1ヶ月ぶりの大商いってことになります(サクラダが9500万株程度商いしているので、これを除くとしても・・・)。また、東証1部では、値上がり232銘柄、値下がり1408銘柄で、ほぼ全面安でした。今日をセリング・クライマックスとは言えないまでも、ソフトバンクが売買代金トップだった(朝方プラス、後場マイナスのジリ貧)ことを考え合わせると、信用残の整理に向けた第一歩かもしれません。
● 話題変更。日本時間で明日早朝にMSCI定期銘柄入替えの発表があります。朝起きたら、http://www.msci.com/ をチェックして、通勤の電車内で戦略を考え、会社に着いて実行する・・・と(^^;。新規に入る銘柄は、どちらにしろ流動性に難がありそうですから、それなりに注意が必要です。色んな銘柄が候補に挙がっていますが、他力本願的に複数の証券会社レポートを集計すると、エディオン(2730)、日本製鋼所(5631)、アーバンコーポ(8868)あたりが「◎」って感じでしょうか。もう今日の相場が終わっているので銘柄名を書いたんですが、本当にこれらの銘柄が選定されるかどうかは一切知りません。明日早朝に、各自でMSCIのHPで確認をよろしく。英語ですが、いつも通り、「No Pain, No Gain」です(^^;。
● 一つ注意点。MSCIに限らず、これらの指数イベントは、新規採用銘柄が一般的に注目を集めるのですが、指数採用株数変更やFIF(MSCIの浮動株比率の言い方)変更の方がインパクトが大きい場合がよくあります。こちらはMSCIとライセンス契約していないと見れない情報(HPなどには非掲載)なので、時として「穴場」になります(^^;。なお、MSCIとライセンス契約するには、最近確かめたワケではありませんが、ウン百万円といった単位(それ以上?)のフィーが必要となります。為念。そして、MSCIの後の金曜日はミニSQです。
● 最後に、日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。いつも通り、意図的に数日遅れのデータをアップしています。左側フレームからダウンロードページにお進み下さい。もうちょいで決算発表も山場終わりです。
2006年05月09日(火) .... 反落、先行き不透明感から全般買い手控え
TOPIX : 1747.50 (-7.53, -0.43%) | 日経平均 : 17190.91 (-100.76, -0.58%) | 円ドル : 111.70 |
● 今日はチョビ高程度を予想していた方が多かったかも知れませんが、どうも最近は"期待"を裏切る日が多いようで・・・(^^;。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続の買い越し(3800万株売り/4510万株買い)。ただ、量的にはそれほどの事はなく、全体としてはGW中に積もっていた分を昨日消化した、ってイメージだったのかも知れません。軟調にスタートした相場だったのですが、前場は非常に小動きで、日経平均はわずかに55.06円の値幅。後場に入って、一時プラスになった後にほぼ安値引けとなったので、1日通しの値幅は115.55円となったのですが、これは丸々後場の値動きでした。
● 今日の日経平均日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場の小動きと、後場、一度上に振ってから下がってしまった様子がご覧頂けるかと・・・。ただ、それでも小動きでしたけどネ(^^;。
● 今日の東証1部出来高は、前日比6035万株増の19億5148万株、売買代金は逆に同3810億円減の2兆6106億円でした。サクラダ(5917)という株価が100円前後の銘柄が東証1部出来高トップで、これが何と1億株超出来ていました(^^;。ので、これを引くと、売買代金と出来高の印象がマッチします(^^;。また、今日の昼休み東証立会外バスケット取引は、単一銘柄とバスケット取引を合わせて1373億円ほどと膨らみました。いつもは月初ですが、今月はGWがあったので、明けリバランス時期ってイメージでしょうか。
● 今日のマーケット「だけ」を見ると、「何か弱いなぁ~」という印象が残ります。ただ、昨日の値動きと合わせて考えると、今日の終値水準はGW谷間の5月2日終値近辺。つまり、昨日、「何でこんなに高いんだろう?」と考えていたとしたら、それが剥げただけとも言えます。つまり、新たな方向性が見えてきた1日では無かった、と理解しています。
● 一般の相場解説なんかでは、今日だと"円高を警戒して・・・"という枕詞が付くんでしょうけど、「昨日は気にならんかった円高が、何で急に気になりだしたんか?」って感じです(^^;。それを説明するだけの材料はありませんから。本当のところだと、昨日も気になっていたのですが、全体がプラスだったので、それを"解説"に使えなかった、というだけ(^^;。昨日も今日も、テクノロジーや自動車なんかの値動きは、明らかに不透明感嫌気って感じでしたから。
● ただ、テクノロジーなどは、ここまでの上昇がかなり貯金としてあるので、今日の下げを受けても、日足ベースですらトレンドが変わったとの印象はほとんど無い銘柄が大半。例えば、キヤノンなんて昨日、今日とかなり下落した印象がありますが、これでようやく5日移動平均線を割り込んだ水準。20日にしろ25日移動平均線にしろ、まだ大分、距離があります。1日だけを輪切りにして見た時と、一歩下がって眺めた時の相場の印象の差ですね。自戒を込めて、書き記しておきたいと思います(^^;。
● 一歩下がって、円高・ドル安について。実は、GW中に某外国人の友人とメール会話(^^;した時に出た話題が、やはり米国とイラクの緊張。これがあって、産油国の資金が米ドルに向かい難くなっていることで、ユーロか円に行かざるを得ない状況にあると。この要素は、ちょっと前からもそうだったのですが、彼との会話で受けた印象は、日本から見ている以上に影響がある感じ。ただ、直接的な投資としてオイルマネーがドルを避けていたとしても、一度円になった資金がドル債投資に向かえば、それは間接的にドル買い需要ってことにもなります。そこで、タイムラグが発生するので、それをどう考えるかは難しいですけど・・・。
● 相場は何よりも不透明感を嫌がります。もちろん、不透明感が全く無い"青空"状態のときほど落とし穴に嵌まる(^^;のですが、不透明感が多過ぎるならば、やっぱり手が止まってしまいます。少なくとも、今週いっぱい待てば、決算絡みの不透明感はかなり払拭されるハズ(加えてMSCIやSQも)。ただ、コンサバ業績予想ばかりの状態を、市場参加者(特に海外勢)がどう受け止めるかは、別の意味の不透明感。堂々巡りです(^^;。
● 雑談。今日からセ・パ交流戦。超早帰りして来ました。これからゆっくりTV観戦です(^o^)。
2006年05月08日(月) .... GW明けも堅調に推移、円高・ドル安は見て見ぬ振り?!?
TOPIX : 1755.03 (+17.85, +1.03%) | 日経平均 : 17291.64 (+137.90, +0.80%) | 円ドル : 111.70 |
● 今日はなんでこんなに堅調だったんでしょうか(^^;。確かに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3営業日ぶりの買い越し(4970万株売り/5850万株買い)で、市場筋観測によると金額は株数以上に買い越し。GW中の米国市場も堅調だったし、NASDAQよりもNYダウの上伸が目立った印象もあったので、大型株先行も理解出来るのですけど・・・。いずれにしろ、今日に関しては、円高・ドル安は恐いものの、「そうも言ってられん」って感じがありました。恐いものを敢えて見て見ぬ振りって感もあり、若干の心配もあったのですけどネ(^^;。
● 興味深かったのは、今日のSQを計算すると、前営業日比246.39円高の17400.16円だったこと。今日のザラ場日経平均高値は、朝方に付けた同221.48円高の17375.25円。つまり、「幻のSQ値」だったのです。もちろん、今日はホンチャンのSQではないので、それほど神経質になる事はないのでしょうけど、朝方にわぁ~っと買いに行ったものの、その後のフォロースルーは今ひとつだった、という証左。GW谷間にもフォロースルーの件について書いたのですが、「ない」と言い切るほどではないけど、「十分」とは言えないのも事実。まだ気迷いになりそうな感じが残った1日でした。大引けで妙な商いもあったし、何かと気迷いになる材料は残ったままです(^^;。
● 記録。今日の東証1部出来高は前営業日比4億4805万株増の18億9113万株、売買代金は同9358億円増の2兆9916億円でした。さすがにGW谷間よりは、かなり大きく増加した印象です。今日は「○○重工」があちこちでほぼ全面高商状だったし、鉄鋼株もそれなりに元気。メガバンクもかなり高かったし、動かないと思っていたNTTも"大幅増配"報道の材料があって大幅高。また、そろそろ期日明けを意識しているのか、ソフトバンクも今日は商いを伴って上昇。ソニーなどは高かったものの、キヤノンはかなりの反動安となるなど、円高を微妙に意識していた印象もありました。
● 一方、今日は揃ってリバランス実施かなと予想していたし、実際にソコソコの量があった様子でしたが、昼休みの東証立会外バスケット取引は1000億円程度と、今ひとつ盛り上がりに欠けたというか・・・。FM諸氏とお話していたら、月次のデータを見ても「想像していたほどブレていない」って声が複数ありました。まだ重要決算発表を今週後半に控えていることも加わって、「数値がブレていない」→「決算内容を取り込んでからリバランスしても遅くない」という雰囲気がある様子。
● 某FM氏は、「決算がこれ以上ブレなければ、今月のリバランスは微調整だけで、実質上は1回飛ばしかな?」なんておっしゃっていました(^^;。MSCIの定期銘柄入替えが5月10日欧州時間午後10時15分(日本時間では5月11日、早朝5時15分)に発表だし、5月12日はミニSQ及び決算発表ピーク。この辺まで待つ向きはソコソコあるかもしれません。
● 実際にやっている方々は感じていると思うのですが、この1ヶ月ほど、TE(トラッキング・エラー、端折って書けばポートフォリオの取るリスクを表す数値)がジリジリと落ちて来ています。何らかの方向性を考慮しつつ(バリューを高めるとか)、リバランスしてTEを引き上げたいとしても、上記したように気迷い気分になる要素ばっかりなので、なかなか踏み切れない面もあるようです(^^;。下手にTEだけを引き上げて逆目に出るのも嫌だろうし、かといって、ある程度のリスクを取らないとリターンも廻って来ないし、という狭間での動きになりそうです。昨年は、この時期の選択が、夏場から年末に掛けての大相場の初期波動に乗れたかどうかの分かれ道になりました。今年はどうでしょう?
2006年05月05日(金) .... 祝日(こどもの日)のため休場
● 祝日(こどもの日)のため休場
2006年05月04日(木) .... 祝日(国民の休日)のため休場
● 祝日(国民の休日)のため休場
2006年05月03日(水) .... 祝日(憲法記念日)のため休場
● 祝日(憲法記念日)のため休場
2006年05月02日(火) .... びっくりの大幅高(^^;、もっとも午前中大幅高してからは横ばい・・・
TOPIX : 1737.18 (+20.01, +1.17%) | 日経平均 : 17153.77 (+228.06, +1.35%) | 円ドル : 113.75 |
● 何でこんなに上がったのでしょう?よくワケが分からない上昇でした。オーバーナイトでは、かなりのアジアや欧州市場がメーデーの祝日でお休みだったし(米国は通常通りだった)今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(2230万株売り/1670万株買い)。ほぼ全員が閑散小動きを予想するなかで、寄付後からアレヨアレヨの上昇(^^;。これまで「円高が・・・」と言っていた奴らはどこに行ったのか、具体的には9時10分頃から10時10分頃までの1時間の上昇は、かなりビックリするものがありました。
● もっとも、前場の1時間にドカーンと上昇してからは、実際は横ばい。日中足をご覧になっていただければ分かりますが(下記参照、出典:Yahoo! JAPAN Finance)、朝方のスーッとした上昇の後は、日経平均で17110-17190円程度のレンジで行ったり来たりで、GW谷間ムードも満点。売り込む向きも居なかった、ってことですけど・・・。
● 市場筋の間では、「何があったの?」メールが飛び交っていたものの、いつもと同じで当然、結論は出ません(^^;。買い方を見ると、どうしても外国人投資家の影がちらつくものの、それもはっきりしない状況。買われていた銘柄が、東レから始まって、キヤノンのぶっ飛び、新聞報道があったとは言えトヨタ、ホンダ、マツダ、スズキといった自動車株が軒並み大幅高して、サプライズ好決算のブリヂストン。石油もビンビンだった一方で、銀行、電力ガスなども元気と、業種やテーマでは括りようがない状態。誰が聞いても知っている大型優良株が高い1日でした。割りを食ったのは、当然のように中小型株。JASDAQは終値ではかろうじてプラスでしたが、ザラ場中ほとんどマイナス推移でした。
● 今日の東証1部出来高は14億4308万株(前日比1億2380万株増)、売買代金は2兆0558億円(同1333億円増)と、さすがに今年最低だった昨日よりは増加したものの、ここ最近の基準でも大商いとは言い難い水準。あの午前中にがぁ~っと買った向きが居たのは事実ながら、その後は動きが乏しかったことも含めて、欧米でよく言う「フォロースルーがない」って状態だったかもしれません。このフォロースルーが休み明けにあるかどうかで、少し流れが見えてくる可能性があると考えているので、ちょっと注意しておきたいところです(覚えていれば、だけど・・・(^^;)。
● 話題変更。昨日に続いて、ネットで獲得する投資情報シリーズ(^^;を行きましょう。インターネットが発達・普及してからというもの、機関投資家などのプロ投資家と、個人投資家の間の情報ギャップは驚くほど縮小したと感じています。実際、私達が使う「情報端末」にしても、以前は圧倒的に独占的だったのが、最近では会社情報なんかを調べるには、インターネットの方が便利だったりします。検索機能などは、圧倒的にネット優位ですもんね。検索と言えばGoogle。米GoogleにFinanceのメニューが出来たのですが、これがまた凄い。トップページは、http://finance.google.com/finance ですが、個別銘柄のページなどは、実際に画面をご覧になっていただいた方が良く分かると思いますので、http://finance.google.com/finance?q=goog&hl=en をどうぞ。銘柄はGoogle(GOOG)です(^^;。
● 株価チャートとニュースを連動させているところなどは、さすがGoogleって感じ。私達が仕事で使うBloomberg Professionalなどにも同様の機能があるのですが、Googleは一般ニュースをネット中から集めてくるので、その幅広さは相当のモノ。チャートも含めて、マウスで色々と操作できるし(期間設定などグリグリ出来る)、しかもタダ(^^;。株価はDelayedだけど、それも日計りディーリングでもしない限り、それほど気になりません(^^;。
● いずれGoogleの日本語版で同じようなことが出来るようになるのでしょうが、Yahoo! Financeなんかもウカウカしてられないし、プロ御用達の「情報端末」についても、これらのネット系情報サービスに対して、どう差別化するかは難しい問題(ソコソコのお金を取っているんだし・・・)。ちなみに、Google Financeで見ると、ソニーのADRは、http://finance.google.com/finance?q=sne&hl=en な感じです。何となく凄いでしょ(^^;。
● ただ、オンラインで画面でチャートを見るのと、紙のチャートブックを眺めるのとでは、どちらもそれぞれの「用途」があることも意識しています。オンラインでチャートを見るには、当然ながら銘柄コードの入力が必要。つまり、「○○銘柄のチャートを見たい」という動機があってから、実際のチャート表示に行くのです。一方、紙のチャートブックだと、銘柄を特定しないでページを繰っているなかで、「あれっ?この銘柄こんなに売られてたの?(買われてたの)」という新鮮な発見があったりします。これもまた捨てがたい魅力だし、意外に重要かもしれません(宣伝員ではありません。為念(^^;)。
● さて、GWも本番。海外市場が開いているだけに気を抜けないのですが、まぁ、あまり気にしないでおきましょう(^^;。良いお休みを!
2006年05月01日(月) .... ほぼフラット、GW谷間で東証1部出来高は今年最低・・・(-_-)
TOPIX : 1717.17 (+0.74, +0.04%) | 日経平均 : 16925.71 (+19.48, +0.12%) | 円ドル : 113.05 |
● 今日から5月。と言っても、何が変わるって事はないのですが(^^;、昨年の相場を振り返ったとき、この5月が一つの鍵になっていたのは事実。4月前半まで調子良かったのに、そこからスコ~ンと下がって、5月半ばに安値。でも、そこから怒涛の上昇相場が始まり、8月の解散総選挙で一気に加速。年末まで駆け上がる相場になったのです。今年がそうなるかは分かりませんが、GWは何らかの鍵になることが多いので、それなりに注意しておきたいです。相場はまさにGW的だったけど、朝の地下鉄とかは想像していたほどガラガラではなかったんですけどネ・・・(^^;。
● 相場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3300万株売り/2820万株買い)。もっとも、量的には大した事は無く、実際に相場を見ていても、どちらかにブレている様子はありませんでした。指数ベースで見る限り、今日は方向感が全く無いというか千鳥足相場。連休の谷間ではあるのですが、何かと不透明要因が多いことを相場が嫌がっている印象があります。ただ、嫌がっていて買いが手控えられたとしても、ドカンと売るわけでもない、という微妙なバランス上にあることで、結果的に、余計に方向感が出難くなっている状況。一度、どちらかに動き出すと、それが加速される可能性はあるのですが、事前に方向性を予測するのは、簡単ではありません(^^;。さらに、そのタイミングを予測するのは、もっと難しかったりします(^^;。なので、手控えになるんですよね。
● 今日の東証1部出来高は「わずか」13億1928万株(前週末比4億1941万株減)、売買代金は1兆9225億円(同6933億円減)。4月17日に記録した14億3339万株を下回ってしまい今年最低。売買代金は手元に数字がないのですが、まぁ、薄商いだったってことは分かっていただけるかと・・・(^^;。
● 日経平均の日中値幅でも小動き商状が顕著。1日通しの値幅はわずか96.64円。前場がそのもの96.64円で、後場はわずかに55.15円でした。これでは、日計り族も動けなかったと察します(^^;。今日のサプライズは、電力株ですかね?「一体、あれは何やねん?」という上昇。ディフェンシブに走りたい気持ちは分からないではないのですが、電力株が軒並み2~4%も上昇するなんて、配当取りのときですら見掛けない風景。相場が何を語りかけているのか、どなたか「きれいに」説明して欲しいものです(^^;。
● 相場も今一つ盛り上がらないので、がらりと話題変更。改めて書くまでもなく、最近のネット社会では、存分に個人投資家が色々な能力を発揮して情報収集手段を高めています。その手腕は、時に専門業者を上回る点があったりして感心するばかり。自分のニーズに沿って開発されているので、痒いところに手が届く、って感じでしょうか。実は最近知ったブログですが、gotospace氏が主宰している「考える株式投資」は、かなり興味深い点がいくつかあります。特に感心したのは、Java scriptを使ってEDINETの検索を簡単にリンクしてしまうテクニック。コードも公開されているのでそれも見ましたが、これが結構シンプル。感心してしまいました(^o^)。
● 同氏のブログは、http://g2s.livedoor.biz/ から。右側のフレームに「EDINETリンク」というのがあるのですが、こんな感じで簡単に設定が出来て、例えば「タワー投資顧問」の大量保有報告を引っ張ってこれるのです。これはそれなりに便利。ソースコードは、同じく同氏のブログ、http://g2s.livedoor.biz/archives/50192439.html にあります。もっとも、EDINETの性格上、開示資料はPDFファイルなので、いちいちPDFファイルを開ける面倒臭さは否定できません。さらに、PDFファイルのままではデータとして使い道がとても限定的。統計的に見るには、Excelか何かに落とし込むことが必要となります。それでも、この手の「こうあれば便利なのになぁ~」を自ら開発される意気込みとエネルギーは、素直に感謝したいと考えています。皆さんも頑張りましょうね!
● 最後に、週末に日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。意図的にちょっとだけ遅れたデータをアップしているのですが、今回はGW特集ということで(何じゃそりゃ?)、金曜日夕方のデータですので、ほとんど劣化していないと思います。左側のフレームから、ダウンロードページにお進み下さい。