2006年04月28日(金) .... 急反落、ワケ分からないまま前場一段安、多少は戻したけど・・・
TOPIX : 1716.43 (-12.94, -0.75%) | 日経平均 : 16906.23 (-208.31, -1.22%) | 円ドル : 114.15 |
● 今日は本当に清々しいというか、過ごしやすい空気の1日でした。いや、相場ではなくて、外気が・・・です(^^;。本当にオフィスに居るのが勿体ないというか、そんな1日でした。
● 相場。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3580万株売り/3810万株買い)。量的にも大したことはなく、全般の模様眺めムードは変わっていない様子。米国利上げ停止観測などがあって、NY株式は連日の高値更新だったものの、ソニーADRが軟調で、それに引っ張られたのかCME日経平均先物も対大証比105円安。仕方ない軟調スタートでした。
● やや意外だったのが、午前10時前から一段安となったこと。9時54~55分に日経平均先物で大口売りが相次ぎ、17000円近辺でウロウロしていた(前日比70~90円安)日経平均は、あっという間に一段安。特にニュースは無かったし、先物主導の下落との印象が強かったし、債券先物が時を同じくして一段高となっていたので、「債券先物買い・株式先物売り」があったのかもしれません。一部の相場解説では、中国のサプライズ利上げなどを指摘していましたが、それならば、寄付きからもっとドカンでもおかしくなかったハズですから・・・。
● 後場に入ってからは、怒涛のような売りが一巡したのか、ジリジリとした戻し歩調。とは言うものの、GW前ということもあって、一度傷付いてしまった相場をプラスに持って行くようなエネルギーはなく安いまま。ただ、TOPIXで日中安値が前日比29.22ポイント安(1.69%安)、日経平均で同364.04円安(2.13%安)まであったことを考えると、日中安値からはソコソコ戻したことも分かります。しかし、あの前場のスコーンは、何だったのでしょうね?!?それ以上に「???」だったのは先物の終値。いったい何やねん!TOPIX先物なんて、ほぼ高値引け(^^;。日計り族による需給のアンバランスだとは思いますが、ホンマに・・・(^^;。
● 今日は日経平均ではなく、日経平均先物(6月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。10時ホンの前にピョコンと出来高があり、その後、急落して安値を付けに行くところで、かなりの出来高が出来ているのが分かります。想像ですが、結果的にここでショートした(売った)向きが、利食いするチャンスなく踏ん張って、最後の最後に買い戻したという感じでしょうか(^^;。ホンマ、迷惑な終値付けよってからに・・・(-_-;)。
● 個別には、ソニーが大幅安となる一方、TDKやキヤノンは大幅高。個人的には、オリックスが売り気配で始まったけど、最後はプラスで終わったのが意外感がありました。他にも色々あったのですが、この辺はメディアなどのマーケットレポートにお任せするとしましょう(とサボる(^^;)。
● ちょっと話題変更。決算発表の時期に毎回感じるのが、東京市場終了後に決算などの重要ニュースを発表することの罪。東京がマザーマーケットであるに関わらず、価格決定権を海外にあっさりゆだねる行為には、いつも疑問を感じています。今回のソニーでもそうですが、大引後の業績発表を見て、まずロンドンSEAQで気配が立ち、業者間取引も活発になります。そしてNYでのADR取引で値段が付いて、それが結局、翌朝(今朝)の東京市場に伝わって影響を与えてしまいます。つまり、マザーマーケットで商いする前に、既に世界を一周してそれなりの評価が付いてしまい、それがマザーマーケットの株価にモロに反映されてしまうんです。
● SEAQそのものでは、そんなに出来高があるわけではありません。というか、ほとんど出来ない場合の方が多いのです。でも、気配情報はBloombergなどの情報端末で広く周知されるし、昨晩のソニーのケースだと、この時点で既に東証比100円超は安い状態。そしてNYでのADR取引に進んでいきます。NYでのソニーADRはかなり商いが出来る方ですが、それでも昨日の出来高は737,600株。多いけど、東証での出来高には、はるかに及びません。でも、価格的な影響力は結構あるんです。つまり、東京大引後に決算発表することで、より出来高が少ない市場に価格決定権を渡してしまい、尻尾が本体を振り回す状態に引導していることになってしまうのです。
● 毎回のことですが、せっかく日本で上場している日本企業なんだから、マザーマーケットで材料を消化できるように上場企業は配慮して欲しいです。ザラ場中に発表するのが嫌ならば、寄付前に発表すれば良いこと。今はTDNetがあるので、ワザワザ東証の兜倶楽部で投げ込みしなくても良いのだし、年に数回のことなんだから、担当者が早出するのも決して不可能ではないハズ。そして、東京で1日掛けて材料を消化してから、海外に出て行くというのが、妥当で筋が通った選択肢だと思います。TDNetで早朝にまず決算を流しておいて、ザラ場、昼休み、それか大引後(本当はあまり望ましくないけど)に記者会見、というのは十分に可能な選択肢だと考えているのですが・・・。
● NYに居た頃に痛感したというか、米国ではかなりの企業が決算発表を寄付前に発表します。特に欧州でもビジネス展開している会社などは、両大陸にまたがった時間帯を選ぶケースが多く、NY時間だったら午前4時とか午前5時の発表も珍しくありません。普通の企業からも、決算ニュースが午前8時台にはボカスカと流れてきます(NY寄付は午前9時半)。当然、アナリストも早朝出勤をして、Flash Reportを寄付前までに出すことに集中しているし、それを審査するコンプライアンスなども早朝出勤。もちろん、営業マンも同じ(^^;。でも、その方が筋が通っていますネ。
● 日本でも、特に海外投資家保有が多い企業には、「材料はマザーマーケットで消化する」を真剣に考慮して欲しいものだし、東証もそれをもう少しプッシュしても良いと考えています。価格決定権は市場の柱。それを失うのは、東証にとってもマイナスだと思うし・・・。日銀も色々な経済指標を午前8時50分発表にしています。昔は違ったのです。材料を本家本元のマザーマーケットで消化させる為に、あのやり方にしたんです。すでに「前例」はあるんですから、あとはやる気だけ。
● 雑談。GW。私はカレンダー通りの出勤ですが、中には9連休なんて方もいらっしゃるかも知れません。こういった「世間かなり休み・市場オープン」の時期って、昔なら閑散と相場が決まっていたものです。でも、ネット証券の興隆と個人投資家の増加で、意外にお盆やGW、年末年始などに、ネット系投資家の動きが活発になる傾向がこの1~2年で増加。今回もそうなるか、今後の個人投資家動向を占ううえでも、ちょっとだけ注目しています。
● 皆様も良い週末を!そして幸運にして9連休の方は、よいGWを!
2006年04月27日(木) .... 堅調な値動き継続、個別に業績ニュースに反応
TOPIX : 1729.37 (+6.08, +0.35%) | 日経平均 : 17114.54 (+58.61, +0.34%) | 円ドル : 114.70 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりの買い越し(2830万株売り/3200万株買い)。もっとも、売り買いともに量がかなり少ない印象で、心理的以上の効果は無かったと考えています。NY株は堅調(SOXはアカン)、シカゴ日経平均先物も堅調とあって、朝方から買い先行。ただ、決算動向を見極めたい、明日発表の日銀展望レポートを見極めたい(株式関係者で真剣に見たことあるん?)、GW前にポジションを膨らませたくない、などの"言い訳"もあって(^^;、個別に業績に反応する動きは盛んだったものの、全体としては模様眺め気分の強い1日でした。
● 個別では何と言っても自動車株。昨日大引け後に発表されたホンダの決算と共に発表された分割が結構なサプライズ。これがきっかけになり、東証1部売買代金上位は自動車株がずらりと並ぶ状態に。東証1部売買代金トップはホンダ、次いでトヨタ、第5位には日産。いずれも上昇し、今日の大型株を引っ張った印象。まぁ、この辺は各種メディア及び各社マーケットレポートで十分にカバーされるでしょうから、詳細はそちらをご参照ください(とサボる(^^;)。また、ザラ場中も含めて、大量の決算が発表されています。これも、メディアやアナリスト諸氏にお任せしましょう(とサボる(^^;)。
● 少し話題変更してヲタクの世界へ。今日はTOPIXの月末修正の基準日(終値)でした。ドコモのウェイトがかなり下がる(自社株消却)ことと、先月東証1部新規上場の京阪電気鉄道(9045)がTOPIX算入されるのですが、これが意外にウェイトがある割に流動性に難があって「厄介」なのは、前々から分かっていたこと。ドコモについては、もともと流動性の面では心配なく、最初から大きな動きになるとは思えませんでした。また、今回だけでなく、6月末にTOPIX浮動株化最終回でもう一度ウェイトが下落するのは、前々から見えていた話なので、予想通り、今回慌てて動くという雰囲気ではありませんでした。
● 一方、インパクトの面で心配だったのが京阪電鉄。一部の"相場解説"では、「関西私鉄再編絡み」なんてありましたけど、このTOPIXコーポレートアクションを知ってて敢えてそう書いていたのか、それとも知らなかったのか・・・(^^;。いずれにしろ、京阪電鉄の出来高は圧倒的に爆発し、大引け間際の"戦い"はそれなりに見ものでした。
● 実は、TOPIXは東証の株価を使うのですが、同株の優先市場は大証。ここにも悩ましいところがあり、京阪電鉄に限らないのですが、この手の銘柄には、TOPIXベンチの方々にとっては、日頃から注意が必要となります。京阪電鉄は、東証は589円が付いて最後はザラ場引け。大証は15時10分まであって終値578円でした。VWAPは大証で587.8482だったので、まぁ、結果オーライって感じでしょうか。立会内だけで、東証で149万株、大証ではなんと1192万株(^^;の出来高があり、さらに大引け後の立会外・市場外取引でもボコスカと大口クロスが入っていたので、それなりに消化した印象です。多少はテールも残るでしょうけど、これで静かにGWに入れる感じでしょうか(^^;。
● もう一つ、裁定取引残高と信用取引買残高についても少し書いておきましょう。今朝の日経にも出ていましたが、4月21日時点の裁定買い残高は4兆6678億円と過去最高を更新。一方、三市場信用買残は、4月21日時点で売り残高が結構増加して買い残高は減少したものの、それでも5兆6258億円と依然として高水準。今年のピークが2月10日の5兆9836億円だったので、そこから大きく減ったという印象には乏しく、整理が付いてきたという感触よりも、まだ我慢している(踏ん張っている、粘っている)というイメージ。
● 理論的には裁定取引はマーケット・ニュートラル。しかし、残高が積み上がったり減ったりする局面では、相場の動きを加速することが良くある話で、裁定買いが入るとき(売りが出るときもそうだけど)は、スパイラル的な動きになるのは珍しくありません。信用買残についても、個別銘柄ベースで同様のこと(どちらかと言えば売り方向がきついけど)が言えます。
● ここ最近の東証1部売買代金がざっくり2.5~3.0兆円な一方で、裁定取引残高と信用取引買残高を足して10兆円超。これだけの言わば「仮需」があるってことは、相場に何らかの動きが出たときに注意が必要になりそうです。つまり、「上がるから買う・買うから上がる/下がるから売る・売るから下がる」って格好になる土壌はある、って意識が必要だと思います。もっとも、何をきっかけに動き出すかを予想するのは無理(予想できるぐらいなら相場に織り込んでいる)なので、現時点では起こったときの対処を考えておく、ということしか出来ないのですけど・・・。
● そうそう、信用取引に関連して話題を一つ。逆日歩は立会日ベースではなくカレンダーベースでチャージされます。そのため、GWのように祝日がずらずらと並ぶと、売り買いしていないのに逆日歩が積み上がるという現象が発生します。逆日歩の度合いによっては、これだけで株価の10%超なんて事態もあり得る(実際に過去にあった)ので、シャレにならないリスクだったりします。個人投資家や個人営業体にとっては日常風景かもしれませんが、信用取引にほとんど縁が無い「ロング・オンリー」機関投資家やこれらの法人を担当する証券のセールス/セールス・トレーダーにとっては、この辺の感覚が意外に抜け落ちていたりします(^^;。
● あと1日で週末・GWだぁ(^o^)。
2006年04月26日(水) .... 小幅続伸、全般は模様眺めムード
TOPIX : 1723.29 (+3.56, +0.21%) | 日経平均 : 17055.93 (+85.64, +0.50%) | 円ドル : 114.95 |
● 後場最後の1時間の頑張りで、指数は小幅ながら続伸。日経平均も17000円台を回復して引けたものの、市場全般は何となく模様眺めムードの強い印象。GWの接近もあるし、決算発表が本格化していることで、期待感はあるものの、「敢えて無理することはない」という空気が濃厚でした。これは外国人投資家にとっても同じ様な感じで、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(3900万株売り/3010万株買い)。売り買いともに細っている印象は避けられず、全体にも手控え気分が感じられる状態でした。
● 個別には、好材料が出た銘柄に素直に買いが入っていた印象。東レは例のボーイングへの炭素繊維供給を材料に今日も大幅高。KDDIも強かったし、ニコンも大幅高。原油価格が多少落ち着いたことで(ずっと落ち着くかは知らないけど・・・(^^;)、化学がソコソコ堅調。昨日、決算発表をきっかけに大きく下がったJSRは、今日は急反発。一方で、資源銘柄は軟調だったし、銀行株もパッとしない展開。ただ、個別の材料を追いかけるとキリがないのも事実で、「その日暮らし」が続きそうな雰囲気です(^^;。
● やや「あれっ?」って感じだったのは、東証昼休み立会外バスケット取引で、単一銘柄とバスケットを合わせて1655億円超と、かなりの金額が取引成立。ただ、後場の市場には直接的な影響はあまり見受けられなかったので、やはりEFPが中心だったのでしょう。
● EFPだと仮定しての話ですが、最近はソコソコサイズの「現物売り・先物買い」のEFPがあるようで、市場筋の間で多少の話題になっています。年金資金などは、昨年からの株式市場上昇を受けて、ある程度ヘアカットする必要はあるでしょうし、株式比率を落とすのであれば、このところの「もたつき感」から一つのタイミングと考えるのも理解できます。もしそうだとすると、普通は決算発表後に・・・って連想が起こるのですが、某FM氏によると、「最近は予想の精度がそれなりに高くなっているので、決算発表が出る前でも構わない」との声がありました。これが全員に当てはまることだとまでは思わないですが、この先も、少し注目しておきたいです。
● 明日はTOPIX月末修正の基準終値日。「厄介銘柄」がありますが、淡々と粛々と事務的に進めて行ければ良いのですけど・・・(^^;。あまり書くとアレなので、そのまま雑談に直行(^^;。
● 濱中すごいなぁ~(^o^)。両リーグトップの本塁打王が6番におるんやから凄いわ。いつまでも続くものではないと理解していても、可能な限り、長続きして欲しいものです。また、鳥谷も惜しかった。あとヒット1本でサイクルやったのに・・・。明日もデイリースポーツや(^o^)。
2006年04月25日(火) .... さすがに反発、でも小幅に留まり、買い手控えムード強い
TOPIX : 1719.73 (+8.97, +0.52%) | 日経平均 : 16970.29 (+55.89, +0.33%) | 円ドル : 114.65 |
● さすがに昨日あれだけ下がったら、今日は自律反発の空気。ただ、円高傾向が続いていたこともあって、日経平均系の値嵩テクノロジー系(京セラ、アドバンテスト、キヤノン、など)がナヨナヨ状態。これでは指数はなかなか上がりません(特に日経平均)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3730万株売り/2320万株買い)で、売りが多いというよりも、買いの量が減っている印象が強かったです。
● 寄付きでは、東証・大証寄付き前のSGX日経平均先物が堅調だったことで、プラスでスタート。その後一瞬にしてマイナス転落となったものの、意外に下がらず、その後は前日終値を挟んでの終始もみあい商状でした。何か次の方向への示唆を読み取ろうとしたものの、今ひとつはっきりしない状態で、何となく不完全燃焼感が強い1日に感じてなりませんでした。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。見るからに気迷いって感じがするでしょ(^^;。
● 相場の内容を見ると、今日はサイズがかなり小型に振れ、Core30が35bps負け、Large70が17bps負け、Mid400が36bps勝ち、Smallが49bps勝ち。また、東証マザーズは+4.48%も値上がりしていました。ただ、「まぁ、今日は・・・なぁ」って感じ(^^;で、これが継続性のある話かどうかと聞かれれば、何とも答えようがありません。東証1部出来高は前日比1億6755万株減の16億5641万株、売買代金は同2532億円減の2兆6125億円。普通、はっきりとした底打ち・反発の局面だったら、出来高も売買代金も、もっと増加するのですが、その点からも、今日が反転を示唆するってイメージが沸いてこないのです。もちろん、そんな時でも鍋底的に反転する場合はあるのですが、現時点では、次のシグナルが見えてくるまでは、その日暮らしになりそうな雰囲気でした。
● 一方、個別では材料に反応した銘柄もありました。一番分かり易かったのが東レ(3402)でしょうか。ザラ場で「ボーイング社へ炭素繊維複合材料を長期契約」のニュースが流れて、スコーンと買い先行。日中足をご覧になっていただけると良く分かりますが(下記参照)、かなり敏感に反応しているのが分かります。実は最初に流れたのが「東レ、ボーイングとの包括的契約締結で午後2時発表」というヘッドライン。その時点では、内容はまだ発表されていなくても、ある程度、想像できますもんね。皆、いつか出てくると分かっていた話だろうけど、これで素直に株価が反応していたのは、それなりに興味深い出来事でした。実際には、成行で大口の買いが入ったことで、一斉にちょうちんがついた印象があったのですが、それでも上手く「Take Off」した印象でした。
出典:Yahoo! JAPAN Finance |
● 逆向きで分かり易かったのはJSR(4185)。午後1時半に決算発表。増益決算だったし、パッと見はそれほど悪くなかったように見えたけど、四季報予想を少し下回ったことで、かなり手厳しいマーケットの反応。朝から日経なんかにコスト高の記事が出たりと、全体に弱地合いだったところなので、材料として反応しやすかったのかも知れません。こちらも日中足をご覧頂いた方が良く分かると思います(下記参照)。こういうのを見ると、決算シーズンやなぁ~、って感じます(^^;。この先、GWをまたいで、このようにスコーンと動く銘柄が出てくるはず。ただ難点は、それが事前に予想できないこと(^^;。シートベルト着用と共に、気を引き締めて行きましょう。
出典:Yahoo! JAPAN Finance |
● 話題変更。もうすぐ5月。5月と言えば、世間的にはゴールデンウィークとか、プロ野球交流戦とかがあるのですが、指数ヲタク的にはMSCIの定期銘柄入替え発表があります(^^;。まだ詳細はMSCI Barraから何も出てきていないし、連休明けの話と構えていたら、もうすでに、市場筋の間をいくつかの調査レポートが流れ始めている様子です。
● MSCIの場合、5月が本当の意味でのリバランスで、その他の四半期は「調整」の位置付け。なので、毎年、5月のリバランスはそれなりに話題になるし、回転率もそこそこあることが多いのです。MSCIは、何よりも外国人投資家の間ではポピュラーなベンチマークだし、彼らが東京市場の3分の1以上の市場シェアを握っている限りは、注目せざるを得なくなります。
● 自分のマーケットコメントをさかのぼって調べると、ここ数年、5月5~6日あたりに予告が出て、11~12日あたりに詳細が発表されているパターン。今年もこの辺のスケジュールを想定すると、GW中かGW明けすぐに予告が出て、その週末あたりにホンチャン発表って感じでしょうか。グローバルに運用している方(日本株だけではなく、という意味)にとっては、ベンチマークの変更はそれなりのインパクトを及ぼすし、MSCIの5月リバランスは規模も大きくなることが周知されているので、それなりの対応が必要になります。そろそろ心の準備をしておいても良いかも知れません。リバランス内容の予想ですか?気力と体力があれば、もしかしたらやるかも知れません・・・(^^;。
● なお、MSCIの詳細が不明の方は、http://www.msci.com/ からどうぞ。ほとんど英語ですが、「No Pain, No Gain」です(^^;。実は、このHPでも、2003年にホンの少しだけMSCIについて書きました。現在は日記帳においてありますので、古いですけど、ご参考に。http://www003.upp.so-net.ne.jp/mhoshina/diary.html からメニューで探してください。よろしく。
● そうそう、TOPIXベンチマークのFM諸氏、例の月末TOPIX調整の「厄介銘柄」、対策終わりましたかぁ?(^^; (^^;
2006年04月24日(月) .... 大幅安、円高・原油高・選挙など・・・受けて、ほぼ全面安
TOPIX : 1710.76 (-45.64, -2.60%) | 日経平均 : 16914.40 (-489.56, -2.81%) | 円ドル : 115.65 |
● かなり酷い下げ。朝方の30分間の下落は、かなり凄みがあったし、大引け間際の30分間の下げも凄みがありました。今日は下がる日は下がる日だったと思うのですが、寄付き後約30分間で日経平均400円安は「想定外」。また、1日通しでも日経平均で500円超の下落も「想定外」(最後はほんの少し戻ったけど・・・)。朝から、先物が恒常的にディスカウントに陥り、それが断続的な裁定解消売りを引き起こしていた状況。でも、裁定解消売りはあくまでも"結果"で、本当に知りたいのは、「誰が先物をこんなにアグレッシブに売ったの?」ということ。大引け後に開示された先物の手口を見ると、欧州系証券が日経平均先物やTOPIX先物で売り越しとなっていたものの、いつも通り、これだけじゃあ、想像力を豊かにすることは出来ても、本当のところは何も分かりません(^^;。
● まず、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。Y軸の関係で、あまり動いていないようにも見えてしまうのですが、朝方の下げと、最後30分間の下げの酷さをご覧頂ければと・・・。
● 朝方から弱い相場を連想させる条件は、ある程度ありました。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(5030万株売り/3650万株買い)。これが少なくとも寄付きのトーンを決めてしまったイメージ。シカゴ日経平均先物が安かったこと、円高気味だったこと、さらに敢えてこじ付け気味に書くと、参院千葉補選で自民党が敗北したことも、外国人投資家からの売りを連想させたのかもしれません。別に今日になって原油高が発生したのではないでしょうし、実は円高は原油高を多少なりとも緩和するはず。でも、これだけマーケットが急落してしまえば、まぁ、何であっても一括りで悪材料視って感じでしょうか(^^;。
● 他にも、市場筋の間では、色々な憶測話も飛び交っていたのですが、まぁ、こういう下げの日は仕方ないですね。いずれも後付けっぽい話ばかりだったし、ウラが取れる話はなかったので、ここでは敢えて書きません。でも、ピンからキリまで、かなりバラエティに富んでいました(^^;。
● 一部では大型株に売りが出ていたとの観測が流れていたものの、数字を見ると、必ずしもそうは言えない状況。Core30は27bps勝ち、Large70は1bps負けのチャラ、Mid400は26bps負け、Smallは8bps負けでした。一見すると、悲惨な相場に見えるのですが、今日はバリューがまぁまぁだったし、リバーサルもまぁまぁ。年金資金を運用する機関投資家的には、指数は急落したとしても、ファンドは見た目ほどは酷くない1日だったと推察します(というか、多分、それなりに良い1日だったハズ)。また、今日は東証2部やマザーズはTOPIXや日経平均と比較すると軽傷。ただ、これまでの推移を考えると、何とも言えないところでしょうけど・・・。
● そうやこうやで、TOPIXが今日の安値を付けたのは大引け(つまりドン安値引け)。また、日経平均が安値を付けたのは14時54分、前日比511.81円安(2.94%安)までありました。日経平均の下落幅は、一昨年、5月10日の554.12円安以来の大幅下落。下落率で言うと、今年1月18日以来、約3ヶ月ぶりの水準。チャート的には、短期的にはちょっとぶっ壊れ感が出ているものの、中長期的には、まだ昨年からの上昇をぶち壊すほどではなし。迷うところですが、某市場筋のコメント、「今年に入って日経平均が200円以上、下落したのはこれで15回目となるが、過去14回では、翌日の高安は11勝3敗となっている」に少し期待しておきましょう(^^;。
● これだけ全面安だったら、あまり書くこともない(^^;ので、ちょっと脱線。今日から東証現物取引が午後12時半開演に復帰(^^;。特に目立ったほどの差はありませんでした。このところ、前場、後場ともに2時間だったこともあり、売買代金分布もほぼ50%、50%となっていました。今日は、前場が51.56%、後場が48.44%。実は、東証が時間短縮する前の売買代金分布は、前場が47%程度、後場が53%程度だったので、今日は少し前場に偏った感じ。特に、朝方の30分間でかなり売買代金が出来た印象があり、12時30分~14時30分頃までは、逆に売買代金が落ち込んだ印象がありました。明日以降、少しずつ普段のペースに戻ってくると思います。
● 東証の注文件数は、今日は裁定取引が活発だったこともあってか、確定値で607.8万件。先週あたりでは、注文件数で500万件前後が多かったので、約100万件ほど増加した感じ。約定件数は確定値で295.7万件で、こちらも200~250万件あたりだったのからすると、増加している印象があります。まぁ、これだけ指数が動けば、30分間立会時間が延びたかどうかよりも、相場の動きの方が影響したと思いますけど・・・。なお、東証の打ち切りラインは、現時点で「注文件数850万件、約定件数450万件」なので、まだ余裕はあります。日々の注文・約定件数については、東証HPの http://www.tse.or.jp/market/yakujo/index.html からどうぞ。
● そうそう、しばらく更新をサボっていたのですが、業績シーズン入りしたこともあり、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。実際には土曜日にアップしました。今回ほぼ最新のデータです(意図的に数日遅れにすることが多いのですが・・・)。お楽しみとともに、心の準備を!左側のフレームから、ダウンロードページにお進み下さい。ご存知ない方のために書いておくと、単純なExcelのワークシートにしてあります(リンクもマクロもありません(^^;)。
2006年04月21日(金) .... 堅調、大型株は上伸、中小型株は軟調
TOPIX : 1756.40 (+8.54, +0.49%) | 日経平均 : 17403.96 (+86.43, +0.50%) | 円ドル : 117.65 |
● 今朝は何で初っ端マイナスだったのか、「???」状態だったのですが、速やかに切り返し。日中足(下記)をご覧になっていただければ分かりますが、前場はほぼ一貫した右肩上がり。昼休みの立会外バスケット取引が、単一銘柄とバスケットを合わせて1435億円強と、昨日に続いてかなりの規模で、例の30分間に先物が上向きになり、後場寄付き直後に高値アタック。しかし、結果的に、ここが今日の高値でした(^^;。大引けにバスケット買いが入っていたおかげで、指数はピョコンと上昇して終了したものの、後場は右肩下がりのジリ貧。指数的には、気迷い気分から抜け出せない1日でした。
● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、ソニーが一気に変貌してきた印象があります。今日も大商い(東証1部売買代金トップ)のなか大幅高。BloombergでソニーのANR(アナリストレーティング一覧)を見ると、最近ではさすがにBuyが増えてきていることがわかりますが、まだSellで粘っている方々もかなりいらっしゃいます。それでも、6000円を一気に抜けてくるところは、「あれっ?ソニーってこんなに値動き軽かったっけ?」というイメージ(^^;。ソニーのような超大型株がこんな値動きをするのだったら、わざわざ鳴かず飛ばずの中小型株に固執する必要も無いわけで、ここ数日は、かなり短期筋も入ってきている印象があります。来週は決算発表もありますしね。
● また、自動車株がこれだけ一斉にぶっ飛ぶのは珍しいというか・・・(^^;。GMが急上昇したことを好感したワケではないでしょうけど、「GM不振の余波で狙い撃ちされるリスクが減った」という点はあったかもしれません。でも、これだけブッ飛ぶ材料だったかどうかは、何とも言えません(^^;。トヨタなどは、半年前には誰もが割安と認識していても本当に上値が重たい銘柄でした。でも、気付いてみればもうすぐ7000円(^^;。ホンダはもう8000円超えですから、どちらも高くなったモンです(^^;。反対に、鉄鋼株は全般軟調。JFEが売り気配で始まり、東京製鐵は当然のように下落。ある程度は分かっていた話だと思うのですが、それでもリアクションはかなりきつかったです。
● この辺の銘柄が活躍すると、メガバンクが今一つの値動きだったとしても、当たり前のようにCore30の一人勝ちになります(^^;。今日のCore30は対TOPIXでなんと72bpsもの一人勝ち。Large70が21bps負け、Mid400が54bps負け、Smallが31bps負けでした。実は、東証2部、JASDAQ、マザーズなどは軒並みマイナスで、マザーズ指数は5.00%も下落。今日は値上がり銘柄数883、値下がり銘柄数702と、比較的、指数の印象と一致した結果でしたが、中小型株の頭の重たさは否定し難い状況が続いています。
● あちこちで、「指数だけが値上がりする相場」なんて"識者"のコメントを見掛けるようになったのですが、そんなことはありません。足元では、超大型株が相場を引っ張っているのは周知の通りで、その「周知の通り」が見えてないのなら、文句を言うよりも他にやるべきことがあるはず。今日の東証1部出来高が前日比1億0530万株増の17億5541万株、それ以上に売買代金が前日比4044億円増の2兆9212億円と、3兆円に迫ろうとしているなかで、中小型株がパッとしない状態。明らかに昨年末とは相場の中身が変化していることが分かります。基本的に現在の相場は、機関投資家的にはかなりフレンドリーな相場なので、最近はFM諸氏とお話していても余裕を感じます(^^;。もっとも、逆に、出遅れないようにしないと・・・(^^;。
● 少し話題変更。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(4420万株売り/3610万株買い)。今ひとつ乗り切れない感じは否定できません(^^;。実は、昨夕発表された投資部門別売買動向では、外国人投資家が4月第2週(4月10~14日)に相当売り越していたことが発表されました。その直前の週が相当の買い越しだったので、移動平均的に見れば心配することはないのでしょうが、それでも、ちょっとだけ気になります。
● 背景は色々とあるのでしょうけど、半歩相場から離れて眺めてみると、海外の金価格、原油価格の推移は、「イランで何かが起こるの?」という段階は通り過ぎているような雰囲気すらあります(^^;。日本国内でメディアを眺めると、少なくともこの件に関しては、全く切迫感は感じられません。でも、たまにCNNなどを眺めると、ちょっと違った風景が見えてきます。この前のライス国務長官の談話なんかは、日本語に訳してしまうと厳しさが失われてしまうのですが、「えっ、そこまで言うの?」って雰囲気すらありましたから。もっとも、イランの首脳は、英訳ベースですら、もっと人間離れした言葉を使っているのも事実なんで、お互い様。
● 市場参加者として、いつ起こるか、本当に起こるかも分からないイベントに備えるというのも、実際はかなり困難。現時点で出来ることは、何かが起こったときのために、冷静なうちに対処方法を考えて、PostItに書いてスクリーンの横に貼っておく事でしょうか(^^;。気にし過ぎるのも何ですし、無視し過ぎるのも何ですし、取り扱いが難しいです。
● 最後に雑談。仕事が長引いて、ようやく帰宅してテレビをOn。関本のタイムリーヒットで勝ち越したと思えば・・・(-_-;)。「えぇ試合」やったかも知れんけど、最終的に勝つから「えぇ試合」で、サヨナラで負けるんだったら「えぇ試合」になりません!ホンマ、気分悪い・・・(-_-;)。まぁ、すぐに立ち直るんですけどネ。デイリースポーツを毎日買わなくてはいけない生活に入りたいものです(^^;。
● 何はともあれ、良い週末を!
2006年04月20日(木) .... 指数はまちまち、大型株堅調、中小型株は全般軟調
TOPIX : 1747.86 (+0.54, +0.03%) | 日経平均 : 17317.53 (-32.59, -0.19%) | 円ドル : 117.70 |
● 今日も上がるのか下がるのかが、はっきりしない1日(^^;。もっとも、機関投資家の多くは、少なくとも直接的には、相場そのものは上がろうが下がろうが関係ない場合が多いので、その点では、あまり気にしていなかったかもしれません。今日はバリューが結構効いていたこともあって、過ごし易かったと推察します。ただ、対ベンチマークがそうだとしても、トレンドが付いて上がる相場や下がる相場と、そうでない揉み合い相場では、効いてくるファクターがかなり違っているので、その点については、それなりに注意が必要なのは言うまでもありませんけど・・・(^^;。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3440万株売り/3720万株買い)。マーケット全体の動きに方向感が今ひとつで、ちょっと乗りづらい印象があるのは、日本人投資家だけではありません。外国人投資家とメールのやり取り(リアルタイムでBloombergでやり取りしていても、電話ではナカナカ話しない世界だったりします・・・(^^;)をしていても、その雰囲気は感じ取れます。ただ、注目しなくなってきたとの感触は全く受けないので、何かあれば、すぐにわぁ~っと参戦してくると思いますけど・・・。
● メガバンク株が軟調だったものの、それ以外のCore30銘柄は全般堅調で、今日はCore30が一人勝ち状態。対TOPIXで44bpsもの勝ちでした。Large70は6bps負けでほぼチャラ、Mid400は28bps負け、Smallは43bpsの負けでした。ソニーが東証1部売買代金トップだったのですが、これも最近にしては珍しい感じ。アナリストをはじめとして、皆が嫌っている銘柄だけに、動き出すと意外に軽いのかもしれません(^^;。一方で、消費者金融は今日もボロボロ。色々な余波は、クレジット系の銘柄から小売りにも広がり、丸井が-7.11%。「そこまで売るか?」って感じもありましたが、一度、連想ゲームが広がると、なかなか止まりません。
● 興味深かったのは、今日の東証1部値上がりが567銘柄で、値下がりが1027銘柄だったこと。これだけを見ると、ざっくり日経平均で150円安程度だったとしてもおかしくない印象だったので、それだけ中小型株が軟調だったってことでしょう。ただ、繰り返しになりますが、全体を見渡せば、方向感に乏しい1日。好意的に見れば「底堅く粘り強い相場」ですが、「上値が重たい」のも事実。今日は綱引き状態で決着付きそうに無かったのですが、決着が付くときは、あっという間に勝敗が見えるモノ。もちろん、そこで乗れればベストですが、少なくともタイミングを見失わない広い心を持っておきたいです。
● 話題変更。今日は20日なので、大引け後に恒例の色々な発表が出ています。まず、東証1部昇格銘柄は、フェニックス電機(6927)とシーズクリエイト(8921)の2銘柄。いずれも5月1日指定となります。実際のTOPIX算入は1ヶ月チョイ先の話なので、現時点では、あまり気にすることはありません。東証HPでは、http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html にてご確認を。
● また、TOPIXの月末修正も発表されています。東証HPでは、「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」として、http://www.tse.or.jp/news/200604/060420_a.html に掲載されています。いつも通り、これは「No Pain, No Gain」の精神で読み解く必要がある資料ですが、今月も300件超あるなかで、気になるのはその1割程度です。あまり詳細を書くと「あれ」なので、適度にぼやかして書きますが、今月も一部に「厄介」な銘柄があります。全て公表情報なので、ちょっと注意すれば分かるネタです。また、全体でソコソコのウェイト増加になる見込みなので、ファンディングの売りにも注意が必要になりそうです。実施は4月27日終値基準で、4月28日から。この辺は毎月と全く同じです。
● そして、本日、東証から「午後立会開始時刻の延刻措置の解除について」なるリリースも発表されました。ライブドア事件の余波で後場の立会時間を30分間短縮していたのですが、来週月曜日(4月24日)から、以前通りの午後0時30分から後場立会いに戻ります。これで「魔の30分間」などと言われる事もなくなりそうです。「注文件数850万件、約定件数450万件」のリミットは残るのですが、最近は、注文件数で500万件程度、約定件数で活況で250万件程度なので、あまり神経質になるほどのことはないと考えています。この注文・約定件数のヒストリカルも東証のHPで公開されており、http://www.tse.or.jp/market/yakujo/index.html に掲載されていますので、ご参照を。
● それにしても、やっぱり東証は、実施までにあまり時間をくれませんでした(^^;。アルゴリズム・トレーディング系のシステムでは、ヒストリカルデータの調整その他を、今週末に一斉にやる必要が出てきそうです。でないと、12時30分~13時00分に関して、「過去出来高ゼロ」→「執行株数ゼロ」なんてとんでもない"判定"が出るとマズイですから(^^;。まぁ、そこまでアホなトレーディングシステムはないと思いますけどネ。なお、東証のリリースは、http://www.tse.or.jp/news/200604/060420_c.html でご確認を。現場へのもう一つの影響としては、昼休みに遠出できなくなりそうです(^^;。
2006年04月19日(水) .... 続伸、だけど指数は安値引け
TOPIX : 1747.32 (+5.57, +0.32%) | 日経平均 : 17350.12 (+117.26, +0.68%) | 円ドル : 117.00 |
● 朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ソコソコの買い越し(2370万株売り/3310万株買い)。加えてNY株高、CME日経平均先物高もあって、寄付きから堅調にスタート。ただ、マーケットとしてはそこが天井で、上値はかなりつかえていた印象が残りました。特に後場には、何度か上に行きそうな雰囲気になる局面はあったものの、最後の30分間ほどは「やっぱりあかんか」売りで伸び悩み。前日比ではプラスだったものの、TOPIXも日経平均も安値引け。
● TOPIXでザラ場高値が前日比+1.31%(22.80ポイント高)まで、日経平均も前日比で+1.31%(226.38円高)まであったんですけどネ・・・。今日の東証1部出来高は前日比1億0047万株増の16億9283万株、売買代金は同2470億円増の2兆6342億円でした。指数はプラスだったものの、東証1部値上がりは768銘柄、値下がりは805銘柄と、値下がり銘柄の方が多い状態でした。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、今日はテクノロジーが全体を引っ張った印象。キヤノン、京セラ、ソニー、TDKなどの日経平均採用銘柄が頑張っていたので、最終的なTOPIXと日経平均の上昇率にも30bps以上の差が出る要因にもなっていました。メガバンクは途中まではかなり堅調だったものの、最後の最後に伸び悩み。
● 消費者金融はある程度予想されたように、今日は一転してマイナス。昨日の上昇を見て、「おっ、この値段やったら売るわ・・・」って感じの売りが出たのが良く分かります。「その他金融」で興味深かったのは、オリックス(8591)の値動き。朝から特別買い気配でスタートして堅調に推移。個別にオリックスに材料があったというよりも、消費者金融から逃げ出した資金が、同業種のオリックスに集中した格好(^^;。この動きはある程度予想出来たし、妥当な感じもするんですけど・・・ねぇ(^^;。
● 指数の日足チャートを見ると、マドを空けて上で寄付いて、上ヒゲがあって安値引け。あまり良い雰囲気ではないものの、これだけではどうのこうのと言い切るには、少し材料不足。いわゆる「極線」の感じですが、これが2~3日続くようだと、注意が必要になります。昨日と一昨日の大きな陰線と大きな陽線(ほぼ丸坊主の寄り切り線)が、結構、意味深(^^;なので、余計に雰囲気的にもオーバーナイトしたくない空気が強くなります。なので、今日の最後の30分間のように、一斉にポジション調整が出てしまう可能性は考えられます。ポジション調整というと売られるイメージがあるかもしれませんが、逆に買い戻しも有り得るので、為念。
● 雑談。ヒーローインタビューのお立ち台で「引退宣言」。如何にも新庄らしいというか・・・(^^;。これで二度目の引退宣言になるけど、今回は本当っぽいですね。新庄と言えば、あの槙原投手(巨人)の敬遠球を打って延長戦サヨナラ安打、というのが今でも頭に残っています。あれは凄かったです。ナイター中継を見ていて、思わず立ち上がりましたもんね(^^;。オールスターでのホームスチールなど、色々と魅せてくれた一人であることは確か。派手さが目立つけど、新庄の一番の魅力はあの守備だと思うので、そこで本人が納得できないのなら、それは「引き際」としては正しいのかもしれません。甲子園での交流戦が楽しみです(^^;。
2006年04月18日(火) .... 大幅反発、昨日の下落をそっくり取り戻す
TOPIX : 1741.75 (+22.70, +1.32%) | 日経平均 : 17232.86 (+232.50, +1.37%) | 円ドル : 117.85 |
● 昨日は何であんなに下落したのだろうと思っていたら、今日は逆に「何でこんなに上がるの?」って感じ(^^;。朝方、日経平均の17000円を割り込んだところでは、確かに多少はヒヤッとする感もあったのですが、それを味わう暇もなく反発に転じ、アレヨアレヨという間の右肩上がり。銀行、消費者金融などが反発したので市場心理が好転したのか、市場心理が好転したからこの辺の銘柄が反発したのか・・・(^^;。どちらにしろ、無視できない反発でした。今日の東証1部出来高は、前日比1億5897万株増の15億9236万株、売買代金は同3869億円増の2兆3872億円。決して少ないって事ではないのですが、今ひとつ盛り上がりに欠けたのも事実でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます。転機かどうかまでは分からないですけど・・・(^^;。出典はいつも通り、Yahoo! JAPAN Financeです。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(1440万株売り/1370万株買い)。全体に量も少なくて、基本的には相場の要因にはならず。ということは、外国人投資家以外が相場の主導権を握っていた可能性が強いってことになります。25日移動平均線のところできれいに反発に転じた点などを考えると、どうもテクニカル趣向の強い目先筋(証券ディーラー筋と短期個人投資家筋)が動いた感じが残ります。
● 実は、今日は昼休みに長期金利が約6年8ヶ月ぶりに2%台に上昇。経済的には、それなりにインパクトのある出来事だったのでしょうけど、今日の株式市場にとってはほとんど影響なし、というか逆に買われた感じがありました。何度か先物に大口買いが入ったこともあり、先物が牽引役だった印象があったものの、それには誰かが先物を買う必要があります。市場筋の間では、「債券先物売り・株式先物買い」の観測が出ていましたけど、その可能性はあったと考えています。
● 一方、個別に今日の相場で目立ったのは、メガバンクと消費者金融の反発。さすがにあそこまで急激に売り込まれると、一度は反発します(^^;。メガバンクはともかく、消費者金融株の反発が「Dead Cat Bounce」なのかどうかは、まだ不透明。今回の件は、アイフルだけの問題ではなく、業界全体の問題だってことは皆が理解しているでしょうから、この先の動きは気になります。一方、消費者金融と言えば、機関投資家的に見ると、それなりにバリューもグロースも高いセクターなので、結構、組み入れがあると想像できます。ただ、FMレベルでは「買うの嫌やなぁ~」と考えていた向きも多いでしょうから、その辺で余計に難しいというか・・・(^^;。この先、悩ましいところです。
● 雑談。ホンマに阪急が阪神買うん?「阪急タイガース」って、ちょっとシャレにならんような・・・(^^;。もっとも、阪急も元々の会社名は「京阪神急行電鉄」だったので、全く"外れ"ではないのですけどね。実を言うと、昔は「阪急ブレーブス子供会」に入っていた一人だし、実家が阪急沿線なので、かつての西宮球場には、よくナイター見に行ったものです。山田久志、福本豊を筆頭に、加藤、長池、高井、山口などで黄金時代を形成していた頃でしたしね。なので、「村上タイガース」ほどの拒否反応はないのですが、それでも複雑な心境(^^;。
● 阪急もアホとちゃうんで、タイガース球団に無理して手をつけようとは考えていないと思うけど、鉄道ビジネスの観点から考えると、これまで阪急、JR、阪神で競い合ってきた梅田・大阪と神戸・三ノ宮の輸送については、利益相反的にならないんでしょうか?まぁ、沿線に関して言うと、阪急の駅から阪神の駅まで歩くのは大体は無理なんで、顧客が重なるってことはないと思うけど・・・。取り敢えずのシナジーは、今津で相互乗り入れかな?(^^; (^^; なお、朝日新聞の今朝の記事は、http://www.asahi.com/business/update/0418/055.html からどうぞ。
2006年04月17日(月) .... ほぼ全面安、ジリ貧で時間と共に下げ拡大
TOPIX : 1719.05 (-25.02, -1.43%) | 日経平均 : 17000.36 (-233.46, -1.35%) | 円ドル : 118.25 |
● これほど下がる材料は無かったと思うのですが、かといって、意外感があるというほどでもないところが、何となく不思議な感じ。今日1日だけを見れば、それなりの下落に見えるのですが、例えばチャート上で25日移動平均線という観点で見ると、TOPIXでは1716.81ポイント、日経平均では16892.11円。ボリンジャーバンドで見ても、TOPIXも日経平均もちょうど真ん中辺りに来ているだけで、まだ「調整」と大声で叫ぶような状況ではありません(^^;。これからそういう状況になる可能性はもちろんあるのですが、現時点では、まだ「どっち付かず」って感じでしょうか。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、チャラ(1290万株売り/1190万株買い)。イースターで海外は休暇だし、実際に今朝は基本的に「指値付き」的なオーダーが中心だった様子。前場も結構ジリ貧だったのですが、後場の方が酷かったです。昼休み立会い買いバスケットの影響か、後場寄付きでは戻りそうな雰囲気もあったのですが、その後は見事な右肩下がり。先物主導という雰囲気もあまりなく、シトシトと梅雨時のように売り物が降ってきた、って感じだったでしょうか。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 特にこれといったニュースは無かったと思うのですが、もしかしたら「原油1バレル70ドル台乗せ」とか、「金現物が25年ぶりの高値更新」あたりのヘッドラインがきっかけだったのかも知れません。このところ、テクニカル的にはもちろん、バリュエーション的な割高感を指摘する向きが急に増えてきている印象もあって、全体に警戒感というか、手出しし難い雰囲気が強くなっています。そんなところに、原油高というのは、やっぱりマイナス材料視されてしまうんですよねぇ~(^^;。
● 何はともあれ、今日の東証1部では33業種全てが下落。値上がり164銘柄に対して、値下がりは1474銘柄もあって、「全面安」でした。出来高は前週末比3171万株減の14億3339万株、売買代金は同1689億円減の2兆0002億円。それほど薄商いってことは無かったものの、相場エネルギーとしては「今一つ」感が強かったのも事実。相場は、上昇時にもエネルギーが必要ですが、下落時でも同じ。エネルギー不足もあって、ドカンと下がるような感じではありませんでしたが、それだけにジリ貧度合いが余計に嫌になったというか・・・。
● ところで、ザラ場中にあるFM氏とお話していて、たまたま原油の話題になり、日本の依存先を調べてみました。「財団法人日本エネルギー経済研究所の石油情報センター」の調査だと、数字は2004年度なんですが、「国別でみるとサウジアラビアの26・2%が最も多く、以下UAE(アラブ首長国連邦)25.0%、イラン15.0%、カタールと続きます。中東諸国以外では6位のインドネシアが上位を占めています」とのこと(http://oil-info.ieej.or.jp/static/oil/2-2a.html)。2004年度で89.5%を中東各国に依存している状態だそうです。
● サウジやUAEはともかくとして、輸入先の第3位がイランってのが、ネタ的には、気にならざるを得ないというか・・・。現在、米国はイランから原油を輸入していないので、「何か」を起こしても少なくとも直接的な影響はありません(間接的には大きな影響も有り得る)。でも、日本はそうは行かず、直接も間接もモロに被る可能性が高いってことです。一応、リスクとして頭のどこかには入れておきたいです。まぁ、起こったときは起こったときですけどネ(^^;。
● 大引後に出たニュース。「証券取引等監視委員会、フジプレアム(4237)と同社役員に対し255万円の課徴金納付命令を勧告」ですって。初めての課徴金納付命令勧告というニュースバリューでしょうが、ニュース記事を読むと、2005年10月6日に1対3の株式分割を発表したが、同社役員は関係会社と友人名義を使ってインサイダー取引。しかも、ロイターの記事(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060417-00000136-reu-bus_all)によると、「(フジプレアムの)代表権を持つ人物の認識のもとで、株式の買付けのために(資金が会社から)出された」ですって。会社がファイナンスして役員がインサイダー取引?何じゃそりゃ?呆れてモノが言えないと同時に、厳罰で当たり前。こんなえぇ加減なことがまかり通る会社が、実際に上場しているとは恐ろしいことです。この件について、証券取引等監視委員会のリリースは、http://www.fsa.go.jp/sesc/news/c_2006/2006/20060417.htm からどうぞ。
● 最後に、訂正が1件。先日、4月13日のところでNHKの受信料について書いたのですが、某読者の方から、1ヶ月の受信料が違うとのご指摘を頂きました。もう一度、NHKの受信料ページを見ると、「2ヶ月払い」の衛星カラー契約で4580円(口座振替等)と書いてありました.(^^;。なので、1ヶ月あたりだと半分の2290円です。お詫びして訂正致します。
● とは言うものの、文章の主旨そのものは変わりません。せっかくの機会ですから、先日書いたのを表にしておきます。
料金条件/パック等 | 月額基本料金 | 視聴Ch数 | 月額コスト/Ch | |
NHK | 衛星カラー契約・口座振替等 | 2290 円 | 5 | 458.0 円 |
スカパー | えらべる15(410+2800) | 3210 円 | 15 | 214.0 円 |
スカパー | えらべる15+JSports(410+2800+1610) | 4820 円 | 18 | 267.8 円 |
スカパー | よくばりパック(410+3500) | 3910 円 | 69 | 56.7 円 |
スカパー | よくばりパック+JSports(410+3500+1610) | 5520 円 | 72 | 76.7 円 |
● 「国営放送」とか、公共放送だとかのNHKの存在意義を考慮したとしても、現在でもCh相互で重複内容がソコソコあることを考えれば、個人的な印象だと月額1000円程度の受信料なら、何とか妥当ってところでしょうか。イメージとしては、Chあたり月額200~250円×5 Ch弱ってイメージです。スカパーのヲタク志向の強いチャンネルよりも、はるかに視聴者は多いハズだし、その分だけ分担コストとしては割安でも当然なハズ。なので、月額200~250円でも、イメージとしては高い目だと思います。阪神大震災の時に個人的に目撃してしまった、回りで被災者が食べ物が無い時に、「NHKスタッフ向け高級弁当空輸」などの行為は、すぐには無くならないでしょうし、その無駄使いに対する諦めも含めた価格です(-_-)。なお、NHKの料金体型は、 こちら に掲載されています。ご参考に。
2006年04月14日(金) .... チョビ高、SQだったのに今年2番目の薄商い・・・(^^;
TOPIX : 1744.07 (+0.30, +0.02%) | 日経平均 : 17233.82 (+34.67, +0.20%) | 円ドル : 118.65 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(2300万株売り/2430万株買い)。イースターでさすがに売り買い共に少なく、基本的には中立要因。今日はミニSQ。あまり大きな動きは想定されていなかったものの、こういう時ほど指数そのものは動いたりします(^^;。結局、SQ値は前日比190.15円高の17.389.30円。これで高寄りしたことで、その後の前場はジリ貧に見えてしまいました。今日は前日比変わらず程度が妥当だったのでしょうし、実際にザラ場のほとんどの時間帯は、前日比変わらずの水準を行ったり来たりするだけ。消費者金融総崩れは目立ったものの、全体としては静かな1日。
● 今日の話題は、何と言っても閑散度合い(^^;。今日は4月限オプションのミニSQだったのに、今年2番目の薄商いになってしまいました。今年最低の出来高は、3月24日の14億5742万株。今日の東証1部出来高は、前日比2億8960万株減の14億6510万株。売買代金は同3044億円減の2兆1692億円。売買代金ベースでは2兆円超あったのは良かったですが、出来高の落ち込み方は顕著。SQがあってこれだったのだから、実質上は、今年最低の出来高だったってことでしょう。ちなみに、今年の大発会(半場)ですら15億1653万株あったので、如何に薄商いだったかがご覧いただけるかと・・・(^^;。個人的にも、特に後場は他の仕事に精進しておりました(^^;。
● 週末向けに話題脱線(^^;。相場も相場だったので、脱線話題の方がメインになってしまいます(^^;が、行きます。最近、あちこちで聞く機会が増えた言葉に、「プロスペクト理論」というのがあります。これは、Daniel KahnemanとAmos Tverskyという心理学者が提唱したもので、1979年がオリジナルだそうです。一般的に脚光を浴びたのは、2002年にカーネマン博士がノーベル経済学賞を受賞したからでしょうか。この理論の根幹は、"Decision making under risk can be viewed as a choice between prospects or gambles." との主旨。某専門書には、「低確率事象の意思決定への重みが高くなり、高確率事象の重みが低くなり、確率0と1の重みが他の確率から不連続に変化する」なんて書いてありますが、これじゃあ分かりません(^^;。
● かなり端折って書くと、人間の行動は必ずしも合理的な判断に基づいてはおらず、「利益獲得局面では危険回避的である(確実性を好む)一方で、損失局面では危険追求的となる(賭を好む)」というパターンがあると指摘。さらに、この考え方は投資行動にも良く当てはまるので、あちこちのブログやHPでも、この言葉を見掛けるようになりました。詳細は行動心理学の専門家(金融の世界では行動ファイナンスと呼ぶ)に任せるとして、走りをほんの少し。
● プロスペクト理論の例としてよく用いられるのが、以下のケース。文献やHPによって多少は内容、金額や%に違いはありますが、このパターンが一般的です。
ケース #1 | |
(A) | 必ず300万円払ってもらえる仕事。 |
(B) | 80%の確率で400万円もらえるが、20%の確率で支払いがゼロになる仕事。 |
ケース #2 | |
(A) | 失敗したら確実に300万円のペナルティを払わされる仕事。 |
(B) | 失敗したら400万円払わされるが、20%の確率で支払いが免除される仕事。 |
● 選ぶとするとどうなるか、ってことですが、ほとんどの場合において、ケース #1では(A)が選択され、ケース #2では(B)が選択されるとのこと。
● これを"冷静"に期待値の観点から考えると、ケース #1の(A)では300万円、(B)は320万円なので、合理的には(B)が選択されるべき。同様にケース #2では、(A)が-300万円、(B)が-320万円なので、(A)の方が正しい選択のハズ。でも逆が多いと言うことは、要するに、人間の行動は必ずしも合理的ではない、ということです。
● これを投資に当てはめると、「利食い小さく、損切り大きく」になりがちということ(^^;。特に損切りの場面ではケース #2が当てはまるのですが、現時点で損失を確定するのが(A)で、持ち続けて将来に賭けるのが(B)ってイメージでしょうか。「確実な損失」と「損失が拡大する懸念があるけど、もしかしたらチャラになるかもしれない」という両者を天秤に掛けていることになります。典型例通りに(B)を選ぶということは、つまり、不確定で場合によっては過大なリスクを、ワザワザ取りに行っていることになるのです。"冷静"に考えれば分かるのですけどね・・・(^^;。
● 私が証券人生を始めた最初の頃に、非常に尊敬する某自己ディーラーから繰り返し言われていたのが、「えぇか、儲ける人というのは、儲けがうまい人とはちゃうんや。損切りがうまい人が生き残るんや」ということ。それから証券界で十ウン年を過ごしてきて、これは真実だと思います。この方は、プロスペクト理論なんてこれっぽちも意識してなかったと思いますが、到達点は似たようなところにある、ということでしょう。
● 投資家として、普通にやると「損を引っ張って、より大きな怪我を負う」ということを自覚しているだけでも、どこかに違いが出てくるハズです。そして、それが積もり積もれば、それなりの差になるハズです。なお、「プロスペクト理論」でググッてみると、関連サイトがいっぱい出てくると思います。週末のお楽しみにどうぞ!まず、http://psychological-jp.com/ あたりから如何でしょうか?
● 良い週末を!
2006年04月13日(木) .... 小反発、朝安も後場に切り返す
TOPIX : 1743.77 (+0.88, +0.05%) | 日経平均 : 17199.15 (+36.60, +0.21%) | 円ドル : 118.45 |
● 日中足ベースでは、ほぼ「勝利のVサイン」の1日(^^;。午後2時過ぎまでは、本当にきれいな「V」だったのですけど・・・(^^;。最後はちょっと警戒感もあったのでしょうか。最初に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 前場は、小高く寄付いたものの、ここ数日の弱地合いを引き継いでジリ貧。前場中盤にはマイナス転落してしまいました。ところが、昼休み立会外バスケット取引が、多少なりとも買い越しだった様子で、後場に入ってからは、一転して右肩上がりの戻し相場。それなりに印象的でした。海外市場がイースター休暇を控えていることもあって、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、数字上は売り越し(3440万株売り/3420万株買い)も事実上のチャラ。ザラ場でもあまり大きな動きは見られなかったものの、後場にそれなりの買いに来たのは、もしかしたら休み前の海外投資家だったかもしれません。なんせ、買われていた銘柄が「テクノロジー系のきれいどころ」が中心でしたから・・・(^^;。
● とは言うものの、テクニカル的にはまだ稲穂が首を下げた状態から脱出したわけではなく、反発を示唆するようなシグナルはありません。明日はミニSQ。特に大きな動きは予想されていないものの、何かのきっかけとなる可能性はあるので、それなりに注目しておきます。
● なお、今日の東証1部出来高は前日比で2億0119万株減の17億5470万株、売買代金は比較的堅調で、同341億円減の2兆4735億円。まぁまぁだったものの、ぐわぁ~っという感じで買いが入った程ではありませんでした。どよ~んとした雰囲気を多少は建て直したことは、それなりに前向きに評価しておきたいですが、値下がり銘柄数の方がかなり多かったことなど、まだまだ万全って感じでもないので、シートベルト着用サインは点灯中といったところでしょうか。
● 話題変更。市場筋の一部で、「国内年金は買わないと言われてたけど、実は買うんとちゃうか?」との見方が出ているようです。でも、正直言って、到底信じられないのですよね・・・(^^;。大元は企業年金の株式運用比率の引き上げ観測から来ているようですが、日本株の相場上昇に伴って、資産に占める日本株のウェイトは上昇を続けているのは確実。そこで、株式を「ヘアカット」(散髪)するように売ることを避ける意味もあって、現状追認型での資産配分比率の引き上げはあるはずだし、実際、ちょこちょこ耳にします。ただ、これを新たな「買いニーズ」と受け止めるのは、ちょっと無理があるような気がしてなりません。あくまでも現状追認です。もちろん、「売りニーズ」を減衰する効果はあるでしょうから、全体として見れば、需給的なプラス要因ではあるのですけど・・・。何か知らない世界があるのかなぁ???
● 実は、今日も何人ものFM諸氏に聞いてみたのですが、「買いなんてどこかにあるのですか?」って感じや、「新規買いはないでしょ・・・」との答えばかり。何か遠くても良いので、国内年金が新規に買う可能性があるかを聞いてみたら、「えっ?何かありそうですか?」の逆質問状態(^^;。多分、現場では国内年金が新たに日本株を買うのは、例えば日経平均で1万円近くまで下落するなど、株式崩落状態でも起こらない限り、到底有り得ない状況だとの認識だと思います。しかし、それでも"年金買い"説が出てくるあたり、"火の無いところに・・・"って事もあるので、それなりにアンテナは向けておくつもりです。
● 雑談。昨日の日経にNHKの受信料不払い罰則規定の話が掲載されていました。私はスカイパーフェクトを契約しているのですが、この時期になると、野球(というか阪神タイガース)をフォローするため(^^;もあって、かなりスカパーに頼ります。
● スカパーの宣伝員ではないことを、最初に書いておくべきでしたネ(^^;。私はスカパーの宣伝員ではありません。そして、スカパー株なんぞも一切保有しておりません(^^;。別に推奨する気もないし、投資は常に自己責任・自己判断でよろしくお願い致します。ディスクレーマー兼ディスクロージャーでした。
● 雑談に戻りましょう。スカパーの月額基本料金が410円で、よくばりパック/えらべる15が月額2800円。野球のシーズンはJSportsのパックが追加で月額1610円(セット割引適用)。締めて月額4820円。なんか高いなぁ~って気もするのですが、NHKの受信料だと、衛星カラー契約の口座振替で1ヶ月毎だと月額4580円にもなるのです。これで見れるのは、重複分もいっぱいあるのに、5チャンネル(NHK、NHK教育、BS1、BS2、BShi)だけ。スカパーのパックだと、15ch+3ch=18chで4820円。野球シーズン以外はJSportsのパックを外すので月額3210円で15ch。
● もっと書いちゃうと、スカパーのよくばりパックで合計69chというのもあって、これが月額3500円。なので、基本料金と合わせて月額3910円。NHKの基本料金4580円と対抗すると、こりゃあ、ホンマに勝負になりません。NHKも1年分前払いすると、月額換算で2127円まで下がるものの、それでもスカパーで提供される以上の魅力がないと、なかなかNHKに素直に人は寄ってこなくなります。チャンネル数や内容のバラエティでは、全く勝負になりませんもんね。
● まして、今後、ネットで配信されるものが家庭用TVのリモコンで使えるレベルになれば、もっと料金競争が激しくなるのは見えています。素人の私でもここまで見えるのだから、当然、NHKはこの辺は重々承知だとは思います。でも、その割には、って感じは否めないのも事実。私個人としては、NHKの全てを否定するわけではないし、日本の公共放送としての存在意義も理解するけど、体感温度として、例えばスカパーのパックよりもそれなりに安くないと、バリュー的には釣り合わないと感じるのも事実。もちろん、NHKの反論は山ほどあると思います。個人的にそれをじっくりと聞きたい気持ちです(その点でも、NHKはIR的に今一つだと思う)。
2006年04月12日(水) .... 大幅安、先物主導でほぼ全面安の展開
TOPIX : 1742.89 (-27.29, -1.54%) | 日経平均 : 17162.55 (-255.58, -1.47%) | 円ドル : 118.25 |
● 「こんなに下がる材料あったっけ?」という雰囲気だったものの、これも相場。テクニカル的には、何かと過熱感が指摘される水準にあったし、外国人投資家の動向も停滞気味だったので、需給のズレが余計に売りを呼んでしまった印象。相場解説的には、金利先行き不透明感(国内外)などを指摘できるのでしょうが、そういうファンダメンタルズ面が背中を押したにしろ、全体に「今日は、リスクよりも利益が欲しい」という空気になってしまったイメージを感じてしまいました。今週末はSQだし、何よりも、この辺の水準だと、あまり遠慮しなくても利益が出る方々も多いでしょう。なんで、売りに躊躇があまり無いのかもしれません。東証33業種は全て下落。東証1部値下がり銘柄は1416銘柄、値上がりは217銘柄で、ほぼ全面安でした。指数も、最後にバスケット買いと売りが交錯して、結局はほぼ安値引け。チャート的には、ちょっと稲穂が首を傾げる感じになってきました。
● 最初から行きましょう。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続で売り越し(4050万株売り/3190万株買い)。イースターを控えていることも影響しているのでしょうが、全体に覇気に乏しく見えるのは仕方ありません。直接的には、先物が下げを主導した感があったものの、これは誰かが先物を売らなくては出来ないこと。大引け後に発表された手口を見る限りでは、日経平均先物では、リーマン、ドイチェ、ABNアムロなどの売り手口が目立ち、TOPIX先物ではCSFBの売り手口が目立ったものの、これじゃあ、分かりません(^^;。そのうち、それっぽい説明が出てくると思うので、それにお任せしましょう。
● 本日の東証1部出来高は前日比7575万株増の19億5589万株、売買代金はほぼ前日と同一水準の2兆5076億円でした。ソコソコの水準をキープしている点を考えれば、売りが出ていたのは当然としても、それなりに買いも入っていた事を連想させます。まぁ、下がる日でないと安くは買えませんもんネ(^^;。
● 先物主導だったかどうかを見る一つの目安は、個別銘柄による指数寄与度ランキングを見ること。日経平均寄与度ランキングを見ると、下落寄与度の大きな銘柄にはテクノロジー系が独占。第1位はアドバンテスト、次いで、京セラ、東京エレクトロン、NTTデータ、ソニーの順。この5銘柄で約62円弱の寄与でした。今日の値下がり幅に占める割合としては24%程度。一方、TOPIXの下落寄与度上位5銘柄は、三菱UFJFG、トヨタ、みずほFG、ソニー、松下。この5銘柄で5.6ポイント程度の寄与でした。同じく下げ幅に占める割合は20.5%強。極端に大きいと言うほどではなかったものの、それなりに先物の影響があったことをうかがわせます。なお、計算は全てBloombergによるものです。
● 一方、日足あたりのチャートを見れば、まだ少し調整ムードを引きずりそうな印象。急落ではないにしても、ざっくり見当でも、20日とか25日移動平均線のあたりまで調整してもおかしくありません。TOPIXの20日移動平均線は1718ポイント近辺、25日移動は1704ポイント近辺です。日経平均では、20日MAが16913円近辺、25日MAが16745円辺り。ただ、いつも書くのですが、これは誰が見てもそう思うはず。そして、誰が見てもそう思うことで、相場が実際にその方向に行くことは可能性としては比較的小さいものです(^^;。なので、想定外も想定内として頭の隅っこには入れておきたい気分です。
● そうそう、「想定内」と言えば、ライブドア(4753)の最終売買日が明日。銘柄としては、もうとっくの昔に「終わっている」ので、こちらとしては、直接的な影響を受けることはありません。ただ、社会的話題として、最後の1時間の取引を見ておくことにしましょう(^^;。しかし、この銘柄で二階建ての信用取引なんて、新聞とかにも出ていましたが、ちょっと信じられませんでした。リスクという言葉に意識が無かったんでしょうか・・・。ただ、ライブドアの社会的意義として、この辺のリスクを周知する役目があったのは確かです。
● 関連して、ライブドアがいなくなることで、東証の取引が通常時間に戻るとなると、また、トレーディングシステムが適用する過去データ(ティックデータ)などの調整が難題になりそうです。東証には、ぜひ、1週間程度の告知期間を持たせて欲しいものです。今週末金曜日大引け後に、「来週から後場は12時半スタートです」なんてやられると、ITだけではなく、トレーダーも週末は完璧にアウトになってしまうでしょうから・・・(^^;。
● 甲子園開幕、勝ってる!けど追い付かれそう・・・(^^;。早く帰りたいのに抜けられない、なんて境遇の方は、http://www.hanshintigers.jp/game/score/index.html をどうぞ!
2006年04月11日(火) .... 小幅続落、過熱感もあって全般は調整ムード続く
TOPIX : 1770.18 (-7.16, -0.40%) | 日経平均 : 17418.13 (-38.45, -0.22%) | 円ドル : 118.45 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、16日営業日ぶりの売り越し(3120万株売り/2930万株買い)。株数的にはチャラ近辺ですが、昨日から金額ベースでは売り越しと伝わっていたので、それほどサプライズではなし。極端な影響はないとしても、心理的にはややネガティブ。
● さらに、海外市場は休みを控えている上にぱっとせず、相場全体のテクニカル的な過熱感を指摘する声も無視できず・・・ってことで、全般に調整ムードの1日。健康的な調整という見方は出来るかもしれませんが、勢いで上に行っていた面もあった(^^;ので、それが大人しくなると、重たさを感じてしまうのも事実。抜けてしまえば全く気にならない程度の調整でしょうけど・・・。
● 寄付き後には、一瞬プラスになる局面もあったのですが、その後は見事なジリ貧。前引け間際に今日の安値を記録。TOPIXは-1%超、日経平均は-0.92%ほどまでありました。後場に入る前の30分間でSGX先物が売られたことで、一時、ドキドキ。ただ、そこからは右肩上がりでそれなりに戻したのも事実で、下がれば買いたい向きがあったことも見えた1日でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日の東証1部出来高は前日比6774万株増の18億8014万株、売買代金は1185億円増の2兆4959億円でした。マーケットが今ひとつだった割には、意外に商いが膨らんだ印象があり、売り買いが交錯していたことがうかがえます。
● 実際、この2~3日の調整ムードは否定し難いのですが、逆の立場で見ると、「ホンマ、下がらんなぁ」にもなります(^^;。特に、昨年夏より前から相場に参加している人々にとっては、「安値覚え」というのが障害になりがち。要するに、「ホンの1年前はこの銘柄は現値の半値やった・・・」というヤツ。これをやり過ぎると、今の相場では何でも高く見えるでしょうし、実際、私もそう思えてしまいます。この罠に陥ると、本当に買えなくなってしまい、結果的に機会損失がでかくなってしまうのです。逆に「高値覚え」ってのもあって、ちょっと戻りだすと、「ついこの前までこの水準だったから、ここまでは戻るはず」というもの。これもマズイです。
● ちょっと冷静に考えれば誰でも分かるのですが、実際にポジションを持ってしまうと、間違いなく冷静さは失われます。その「冷静さは失われる」を認識していても(これだけでもかなり上級者)、それでも駄目になる場合があるんです。そんな時、助けてくれるのは、PC画面横に張りつけたPostItだったりします(^^;。あれは、いざというときに重宝です。無視出来ないですもんね、冷静な時に書いたメモだとか、目標水準だとかは・・・(^^;。
● 雑談。週末に大阪に行く機会があり、ちょっと時間が空いたので、久しぶりに北浜界隈を歩いてみました。何かブランドショップが証券街にちょこちこと出来ているのですね(^^;。マンションが混在してきたのは兜町と同じですが、堺筋通りも雰囲気が変わりつつあるのかもしれません。コスモ証券のビルが立替えになり、モスバーガーもできたのね(^^;。某ホテルは廃業?時代の流れを感じてしまいましたが、考えてみれば、私が北浜に居たのは1980年代後半。そりゃあ、変わるわなぁ~(^^;。
● どうも体調今ひとつ。相場も今ひとつだったし、今日も早帰りします。甲子園開幕は雨で流れてしまった。残念(^^;。
2006年04月10日(月) .... 軟調、全般小安い展開もドカンとは下がらない相場
TOPIX : 1777.34 (-6.38, -0.36%) | 日経平均 : 17456.58 (-106.79, -0.61%) | 円ドル : 118.20 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、11日連続で買い越し(3200万株売り/3650万株買い)だったものの、市場筋観測だと金額では売り越し。先週末のNY市場がアレだったし、今週後半からイースターの休みってこともあって、やや動きが鈍い印象。
● 朝方スコンと安く寄ってからは、ジリジリと戻し歩調。先週金曜日の日中足と繋いでみればよく分かるのですが、最後の30分間でヒョロヒョロと上昇した分を考えれば、金曜日の後場と同水準って感じでした。ところが、昼休み立会外バスケット取引が売り越しとの観測が広まると、例の30分間で先物が下値模索。午後1時過ぎには現物もスコンと下落したものの、またまた一巡後はジリジリと戻し歩調。指数的には軟調だったのですが、一方で、「ホンマ、下がらん相場やなぁ」という印象も残った1日でした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、全体軟調な中でも、あちこちで堅調な銘柄が目立ちました。INPEXはニュースもあったとは言え、「何でやねん?!?」というイメージ(^^;。ほか、妙に小売り、特に百貨店なんかが堅調。また、このところ調整ムードだった鉄鋼もリバーサルムード。NECは外資系数社から格上げがあったことで上昇。NECは本当に久しぶりに東証1部の出来高トップでした。珍しいぐらいですね、NECが出来高トップとは・・・(^^;。ちなみに、売買代金ではトップがソフトバンク、次いでMUFG、そしてNECでした。東証1部全体の出来高は、前週末比8139万株減の18億1240万株、売買代金は同2908億円減の2兆3773億円で、ソコソコの水準をキープ。
● そうそう、午後2時には機械受注の発表。機械受注と言えば、SQ日の午後というイメージが強いのですが、当然ながら、SQに合わせて発表しているワケではないので、こうやってズレることもあります(^^;。ただ、機械受注はSQ日の午後でこそ"イベント"パワーを発揮するようで、今回は珍しく事前のコンセンサス近く(Bloombergコンセンサスが+3.2%MoM、数字は+3.4%MoM)だったこともあって、特にマーケットに影響なし。ファンダメンタル面を見るというよりも、あくまでも、午後2時というダレる時間帯の"イベント"ですからね・・・(^^;。日中足を見る限りでは、どこに機械受注があったか、分かりませんでした。
● 雑談。やっぱり「アニキ」は凄い。今日は新聞休刊日で一般紙は休みですが、当然、駅売りのデイリースポーツを買いました。そこに記者会見の一問一答が掲載されているのですが、「なぜ休まないか」との問いに対して、金本選手は「仕事に対する責任感、それだけ」と。それをすっと言い切ることの出来る人間は、野球選手に限らずほとんど見ないです。やっぱ、凄いわ・・・。
● ちなみに、私も社会人になってから「予告なしの病欠」は1日もありません。「予告なし」とは、朝に電話して「体調が・・・」ってヤツで、前日より前から分かっている健康診断とかは別。どうやっているかと言えば、基本的には、早めに手を打つことで、深みに入らないようにする、がコツですかね。実は、今日は体調今ひとつ。予感があるのですが、その予感のウチに対処するとひどくならないのです。対処方法はオレンジジュース。これをがぶ飲みすると、大体のことは直ります(^^;。
2006年04月07日(金) .... 続伸、日中ザラ場はほぼ横ばい、最後の30分間で上伸
TOPIX : 1783.72 (+8.05, +0.45%) | 日経平均 : 17563.37 (+74.04, +0.42%) | 円ドル : 117.80 |
● 今日は最後の30分ほどを除けば、前日終値水準を行ったり来たりの1日でした。TOPIXが14年半ぶりの高値水準となれば、そりゃあ、利食い売り(というか、ヤレヤレ売り)も出てきます(^^;。さらに、市場は週末を控えて、ややお疲れムードだったこともあって、「今週はこの辺で良いか」って雰囲気も強かったのです。ところが、最後の30分にアレヨアレヨと言う間に上昇して、結局、指数はTOPIXも日経平均も高値引け。先物主導って感じもあったのですが、テクノロジーなんかの走り方も強かったので、両輪だったかもしれません。米雇用統計なんかを控えている割には、意外にも強い引けでした。
● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。最後のヒョロヒョロという上昇がご覧頂ければと・・・。
● 物色としては、今日は銀行株などは一服。でも、昨日ひたすら駄目駄目だった鉄鋼株が高かったり、資源株が高かったりと、全体に出遅れ循環物色の色合いがあったのも特徴的。ファクターで見ると、ことのころ今一つだったバリューとリバーサルが適度に効いていたし、Core30は25bps負けだったものの、Large70は34bpsの勝ちと、機関投資家にとっては、今日は比較的過ごし易い1日だったと察します(^^。
● 実は、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、10日連続で買い越し(3430万株売り/4360万株買い)。3月24日の±ゼロを含むと13日連続の買い越し。昨日発表された投資部門別売買動向で再確認できた格好ですが、3月は外国人投資家の買い越しが2005年11月以来の規模(9958億円買い越し)。この流れは、その後も継続している印象が強いだけに、新しい四半期に入っても買い続けている外国人投資家ってところ。もっとも、今朝の日経「まちかど」コラムにまでサウジ皇太子来日の件が掲載されるとは思いませんでした(^^;。
● 相場からちょっと離れて話題変更。久しぶりに年金の話。先日、公的資金(旧:年金資金運用基金、現:年金積立金管理運用独立行政法人という長い名前(^^;)の2006年度運用計画について、「国内株式への新規資金配分は事実上ゼロ」と明らかになりました。一部では、これを不安視する向きもあるようですが(多くはないにしても)、年金の世界をちょっとでも見ている向きにとっては、これは改めて言うまでも無いほど「当然」の出来事なんです。ある意味では、昨年の今頃以前から、こうなることは大体において見えていましたし、昨夏からの株式市場の上昇があったらなおさら。
● かなり端折って書いてしまうと、株式相場上昇により"勝手"に日本株の資産構成比率が上昇してしまい、新たに買う必要が薄れた、ということ。そのため、今年度、GPIF経由で市場運用される資金は8.7兆円と巨額(2005年度は2.2兆円)なんですが、日本株には、ちょびっとも回ってきそうにありません。
● GPIFの日本株の移行ポートにおける組み入れ比率は21.2%と発表されていますが、これは許容乖離幅が下に5%、上はありません。GPIFのHPに行くと、2005年12月末時点の国内株式は26.01%と出ています。つまり、すでに昨年12月末時点で、目標に対して5%程度の上ブレになっているのです。
● 移行ポートの上限許容幅が設定されていないので、現在のように5%程度も上ブレしていても、突然、売りが出てくることは無いハズ。でも、新規の買いは、株式市場が暴落するか債券市場が暴騰するかして、日本株ウェイトが相当下がるまで、あり得ない状況ってことです。今年度は、債券市場で「公的資金の買い」とか「PKO」とか言われるかも知れませんネ(^^;。もっとも、債券市場は株式と比較すると、基本的に"プロ市場"なので、あまり感情的な方向に発言は行かないと思いますけどネ(^^;。
● もっとも、このところのような株式市場の展開だと、「公的資金?まぁ、ゆっくり債券でも買ぉといてや」って感じかもしれません(^^;。ここ数日も、一部では「年金買い」との見方が流れていましたが、公的ではない私的年金だったとしても、今は積極的に日本株を買うだけの資金配分はほとんどないはず。年金のように見える他の主体だった可能性が高いと考えています。
● なお、GPIFは日本語名が「年金積立金管理運用独立行政法人」と変更になったものの、英語名は Government Pension Investment Fund で同じ。よってHPのURLも http://www.gpif.go.jp/ で同じです。業界内では、いまだに「旧年福」の言い方も通用しますしネ(^^;。民間のHPと比較すると、まだ固いし深く見たくなるようなHPではないのですが、年金資金運用基金の時代から、情報開示の面ではかなりオープンになっています。「公的資金」と言いながら、その中身が良く分かっていない方は、一読しておいた方が良いと思います。何で相場が下がると買いに来るか?「PKO」と揶揄される面があるのはともかくとして、システマチックにそうなる仕組みについては、理解しておいて損はありません。
● 何となく疲れた1週間でした(^^;。私たちのオフィスがあるビル前に運ばれてきた桜(ソメイヨシノ)は、ほぼ散ってしまいましたが、恒久的に植えられている八重桜が満開に近くなってきました。ソメイヨシノはピンクとは言いながら、白に近いピンク。一方、八重桜は桃色というか本当のピンクで、また一味違って良いものです(^o^)。
● 良い週末を!
2006年04月06日(木) .... 大幅高、TOPIXは1991年11月以来の高値
TOPIX : 1775.67 (+29.62, +1.70%) | 日経平均 : 17489.33 (+245.35, +1.42%) | 円ドル : 117.60 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、9日連続で買い越し(4010万株売り/5560万株買い)。3月24日の±ゼロを含むと12日連続の買い越しとなります。さらに、寄付前から市場筋の間では、ウン百億円の買いバスケットが入るとの観測もまことしやかに流れるなど、昨日の下落も何のそのって雰囲気でスタート。前場は朝方に高値を付けに行った後は、ほぼ横ばい巡航飛行だったのですが、後場に入ってからは、継続的なジリ高歩調。先物が引っ張った印象もあったのですが、その割には、ザラ場ではベーシスが極端には乖離しなかったので(大引けではかなり乖離した)、現物も先物もお互いに引っ張りあいながら上昇していたイメージかもしれません。
● えっ?ネガティブガンマ?それは、また気が向けば書きます(^^;。ネタ的に少しバックアップ材料不足感もあるし、疑問点も少しあるので・・・。自分で検索してみたら、昨年2005年の11月28日の週と12月5日の週にも、このネガティブガンマについて書いています。特に12月1日のところで、かなり詳しく状況は書いているので、チラッとそちらをご参照下さい(^^;。
● 何やかんやで、日経平均は高値引け、TOPIXもほぼ高値引けでした。今日は何と言ってもTOPIX。この水準は、ITバブルの水準を上抜いてしまい、なんと1991年11月以来の高値水準。きれいな理由付けはストラテジスト諸氏に任せるとして(^^;、ここは素直に「凄いなぁ~」と喜んでおきます。本日も日経平均の日中足を付けておきます。そして、TOPIXの日中足もおまけ(^^;。見た目はほとんど同じですが、何と言っても、1991年以来ですから・・・(^^;。出典はいつも通り、Yahoo! JAPAN Finance です。
● 1991年11月当時の詳細な資料も手元に無いので、あの頃、何が起こっていたか(銘柄のパフォーマンスとか・・・)を思い出すのは困難ですが、当時は、バブル崩壊で2880ポイントの頂点から崩落し、1500ポイントで止まったかなとなって2000ポイント超まで戻ったものの、その後再び崩落した下げ過程。私も、当然、今よりはずっと若かったし(^^;、某信託銀行のファントラFM氏と直通電話を繋ぎっぱなしにして、若気の至りでブイブイ商いしていたのを思い出します(^o^)。今となっては、懐かしい想い出でもあります。今となっては、「ファントラ」が分かる方々も少なくなったのでしょうネ(^^;。
● 話題を戻しましょう。物色方向は、今日もメガバンク株が相場を引っ張り、他にも自動車(トヨタ、ホンダ)やテクノロジー、小売の一角など、あちこちで大型株が先導する展開。その一方で、鉄鋼は「駄目駄目」状態。これだけ周りがバカスカ上昇しているのに、このセクターだけ鳴かず飛ばずというのは、かなり目立ちました。日銀短観で「鉄鋼、今ひとつ」が出てから、このセクターはおかしくなってしまった感じがあります。もっとも、それを皆が指摘し始めると、逆方向に行ったりするんですけど・・・(^^;。
● 今日の東証1部出来高は、前日比で3億7294万株減の17億6952万株、売買代金は同4175億円減の2兆8373億円。売買単価は一段と上昇(前日比84.24円高)して1603.43円。出来高や売買代金の面で昨日よりも減少したのは、ちょっと「???」ですが、呆気に取られていたのでしょうか?昼休みの立会外バスケット取引も単一銘柄とバスケットを合わせて1312億円超とかなり多かったので、今のところ、エネルギーが減少しているような印象は受けませんでした。当然、今日もCore30が一人勝ちで46bpsの勝ち、Large70は5bps負けでほぼチャラ、Mid400 ha29bps負け、Smallは52bps負けでした。
● 今日は、記念にTOPIXの話題で行きましょう。Bloomberg Professional には、色々な計算機能があるのですが、ある期間中の指数採用銘柄のパフォーマンス比較は、個人的に愛用しています。ちょっと時間が掛かるのですが、自分でExcelでやるよりは、はるかにマシ(^^;。今回の上昇局面の基点をどこに取るかは迷うのですが、相場を見ていた感じも含めて、2月20日(月)と3月8日(水)の二種類を考えてみました。TOPIX採用銘柄で、それぞれの期間中で「頑張った」銘柄群と、「足を引っ張った」銘柄群を計算させたのですが、TOPIX全体だと"妙な"銘柄ばかりで(^^;、今ひとつ実感が沸いて来ないので、TOPIX 100(Core30+Large70)でやってみました。
● 結果は、以下(計算は全てBloomberg Professional)。スペースの都合もあって、ここには、2月20日から本日終値までの分を、上位/下位10銘柄ずつ載せてみました。当該期間中のTOPIXは12.95%の上昇です。
頑張った銘柄群 | |||||
# | Code | 銘柄名 | 変動率(%) | 2月20日終値 | 4月6日終値 |
1 | 8604 | 野村HD | 33.17 | 2035 | 2710 |
2 | 8591 | オリックス | 32.24 | 27790 | 36750 |
3 | 6301 | コマツ | 31.77 | 1810 | 2385 |
4 | 8601 | 大和証券G本社 | 30.89 | 1230 | 1610 |
5 | 7269 | スズキ | 27.05 | 2200 | 2795 |
6 | 8403 | 住友信託銀行 | 24.80 | 1113 | 1389 |
7 | 8752 | 三井住友海上 | 23.95 | 1357 | 1682 |
8 | 8404 | みずほ信託銀行 | 23.81 | 315 | 390 |
9 | 8801 | 三井不動産 | 22.60 | 2190 | 2685 |
10 | 6273 | SMC | 22.52 | 15410 | 18880 |
Source: Bloomberg Professional |
足を引っ張った銘柄群 | |||||
# | Code | 銘柄名 | 変動率(%) | 2月20日終値 | 4月6日終値 |
1 | 9437 | NTTドコモ | -0.56 | 177000 | 176000 |
2 | 9432 | NTT | 0.00 | 511000 | 511000 |
3 | 7974 | 任天堂 | 0.94 | 17010 | 17170 |
4 | 9501 | 東京電力 | 2.34 | 2990 | 3060 |
5 | 9532 | 大阪瓦斯 | 2.82 | 426 | 438 |
6 | 9984 | ソフトバンク | 3.36 | 3270 | 3380 |
7 | 6753 | シャープ | 3.41 | 2050 | 2120 |
8 | 9022 | 東海旅客鉄道 | 3.42 | 1170000 | 1210000 |
9 | 6988 | 日東電工 | 3.95 | 9620 | 10000 |
10 | 8035 | 東京エレクトロン | 3.98 | 8040 | 8360 |
Source: Bloomberg Professional |
● サプライズというほどのことは無いのですが、ふぅ~ん、というのはあります(^^;。2月20日から約2週間チョイですが、TOPIX100で値下がりしているのが、NTTドコモだけというのも、何と言いますか・・・。ホンマ、しっかりせぇよぉ!ほかにも3月末基準などでやってみたのですが、何かと興味深い状況が出てきます。消費者金融が意外に強いんですよね、この期間だと。
● 調子に乗って(^^;、1991年11月30日からのTOPIX銘柄での個別銘柄変動率を計算させてみました。厳密には検証していないのですが、Bloombergを信じて書くと、上位5銘柄は、オリックス、HOYA、ケーヒン、イビデン、日東電工(下表参照)。期間が15年弱とかなり長いとは言え、ナカナカのものです。足元では銀行がぶっ飛びですが、この上位20銘柄のリストを見る限りでは、どこにも銀行なんて出てきません。そして、実は超巨大銘柄もそんなに多くないのです。もちろん、過去15年が良かったからといって、今後も良いとは限りませんが、あのバブル崩壊(ホンチャンとITバブル)を乗り越えて、そしてこれだけのパフォーマンスは、相応の尊敬に値すると考えています。
# | Code | 銘柄名 | 変動率(%) | 1991年11月末 | 2006年4月6日 |
1 | 8591 | オリックス | 1360.26 | 2516.7 | 36750 |
2 | 7741 | HOYA | 823.22 | 527.5 | 4870 |
3 | 7251 | ケーヒン | 698.37 | 408.3 | 3260 |
4 | 4062 | イビデン | 641.56 | 770.0 | 5710 |
5 | 6988 | 日東電工 | 614.29 | 1400.0 | 10000 |
6 | 8170 | アデランス | 610.77 | 492.4 | 3500 |
7 | 4530 | 久光製薬 | 577.09 | 447.5 | 3030 |
8 | 6857 | アドバンテスト | 528.55 | 2381.7 | 14970 |
9 | 7751 | キヤノン | 520.90 | 1340.0 | 8320 |
10 | 4185 | JSR | 491.53 | 590.0 | 3490 |
11 | 8113 | ユニ・チャーム | 465.77 | 1110.0 | 6280 |
12 | 7729 | 東京精密 | 460.47 | 1290.0 | 7230 |
13 | 7259 | アイシン精機 | 432.95 | 880.0 | 4690 |
14 | 7267 | ホンダ | 430.41 | 1480.0 | 7850 |
15 | 6963 | ローム | 420.99 | 2366.7 | 12330 |
16 | 6806 | ヒロセ電機 | 417.61 | 3381.0 | 17500 |
17 | 7240 | NOK | 410.51 | 666.0 | 3400 |
18 | 4502 | 武田薬品工業 | 397.86 | 1400.0 | 6970 |
19 | 4063 | 信越化学工業 | 393.65 | 1371.4 | 6770 |
20 | 7739 | キヤノン電子 | 378.95 | 950.0 | 4550 |
Source: Bloomberg Professional |
● 今日はえらく長くなってしまいました。スミマセン。
● 最後にちょっとした雑談。今日のマーケットで一部で話題になっていたのが、サウジアラビアのスルタン皇太子が現在、来日中ということ。あちこちのニュースにも流れていますが、昨日、日本到着で、今日は天皇陛下とも歓談、小泉首相との会談やら財界関係者との懇談があり、明日7日に離日の予定。発想力が凄いと感心してしまった(^^;のが、これと「オイルマネーの買い」を結びつけた見方が出ていたこと(^^;。どこかの日本企業を訪問するのではないか、という思惑やら何やらが飛び交っていました。ここ数日のキヤノンの値動きや、トヨタ、ホンダの買い方、メガバンクの買い方などを見ると、どうしても「オイル」の連想が出てくるのは仕方ないのですが、それを相場に結びつける発想力には感心するやら・・・(^^;。それっぽい面もあると言えばそうだし・・・(^^;。
2006年04月05日(水) .... 朝高も後場に腰砕け、銀行株リードで大型株は百花繚乱(^^;
TOPIX : 1746.05 (-3.60, -0.21%) | 日経平均 : 17243.98 (-48.93, -0.28%) | 円ドル : 116.90 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、8日連続でソコソコの買い越し(4140万株売り/4930万株買い)。実は、3月24日が集計上は±ゼロだったので、それを含むと11日連続の買い越しとなります。ただ、売りも量が増えてきており、さすがに利食い売りが出ている様子も窺えます。もっとも、今日の相場の注目点は、そこではありませんでしたネ。銀行だけではなく、テクノロジーや自動車などの大型株が百花繚乱状態(^^;。当然のように、サイズが大型株方向にブチ切れとなり、指数がどうのこうの以上に、ちょっと異様な雰囲気も感じた1日(特に前場)でした。
● 今日の東証1部売買代金上位5銘柄は、みずほFG、三菱UFJFG、三井住友FG、ソフトバンク、りそなHD。ソフトバンクという「バンク」も加わり(^^;、これだけきれいに、バンク株がまとまるのも珍しいです。メガバンク株を筆頭に、キヤノンは爆騰するわ(いまだに何で?が分からん(^^;)、トヨタ、ホンダが共に上場来高値を更新。JR東日本も上場来高値だったし、如何にもCore30って銘柄があちこちで上昇し、マーケット全体がマイナスに転落した後も、それなりに値を保ったのが特徴的でした。
● 当然ながら、今日はCore30は結構なプラスで引けており、対TOPIXでは何と100bps勝ち(^^;。当然、その他はしわ寄せを食らう格好になり、Large70は23bps負けで可愛い方。Mid400は61bps負け、Smallは84bps負けでした。これだけ超巨大株に値動きと商いがあれば、超目先筋も吸い寄せられます。と言うわけで、2部、JASDAQ、マザーズなんかもマイナス。ひたすらCore30の強さが目立った1日でした。
● なお、東証1部出来高は前日比1億1971万株増の21億4246万株、売買代金は同3861億円増の3兆2548億円、バンク株の賑わいで売買単価もかなり上昇して、前日比で100.98円高の1519.19円でした。ホンマ、繰り返しになりますが、ちょっと異様な雰囲気の1日でした・・・(^^;。
● 大型株以外の相場全体は、朝方はソコソコの勢いで上値トライをしたものの、前場最後の20分ほどから、上値の重たさを嫌気したのか伸び悩み。昼休みのバスケットは中立との見方が多かったものの、その後もズルズルと上値を切り下げる格好になり、午後2時15分過ぎには指数がマイナス転落。先物主導だったと言えばそのようにも感じられたのですが、これを「仕掛け」というだけで説明した気になる人が多過ぎます(-_-)。何はともあれ、結果的に、ソコソコの長さの上ヒゲが出ての陰線で終了し、超短期でチャートを見る方々からすると、お尻の下がモゾモゾという感じ(^^;でしょうか。でも、3月SQあたりから始まった今回の上昇局面については、変化を示唆するほどのシグナルはなく、まだまだ結論は出そうにありません。後で振り返ると誰にでも分かることでしょうけど、先を見通すのは難しいです。
● 後日のためにも、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 一歩下がって考えてみましょう。今日の相場で、誰がどういう考え方で、これらの主力銘柄を買ったかってことは、やはり気になります。究極的に本当のところは分からないにしても、「オイルマネー」という見方が出てくるのは自然な流れ。ただ、Core30系銘柄を好き好んで買うのは、「オイル」だけに限らないのは当然。一般的な見方をすると、既に日本株式を保有しているのではなく、現金を持ち込んで、「さて、何を買おうか?」となれば、時価総額が大きくて流動性の高い銘柄群から買う可能性が高くなります。既にこの手の銘柄をいっぱい保有している方々ではなく、新たに何かを買おうか、という向きです。しかも、ある程度の資金量がないと、これだけドカンバカンとは買えません(^^;。
● 年金というチョイスもあり得そうですし、実際に、一部の相場解説記事には「年金買い」との声も出ていました。でも、先日公表された公的資金の運用状況を見ても分かるように、公的年金だろうが私的年金だろうが、年金資金についていえば、ここで日本株を買うような資金配分は考え難いのが実情。だから、特金かな?とも思った次第です(^^;。注意点としては、ある程度まで考えることは必要でしょうけど、答え探しばかりしてても仕方ない面もあり、ある程度の割り切りも必要だと考えています。究極的に答えは見付からないだろうし、たとえ見つかったとしても、「ほんで、それがどうしたん?」で終わりです(^^;。
2006年04月04日(火) .... 小反落、日経平均は8日ぶりにマイナス
TOPIX : 1749.65 (-4.99, -0.28%) | 日経平均 : 17292.91 (-40.40, -0.23%) | 円ドル : 117.65 |
● 期待感は結構あったものの、連騰疲れというか、さすがに利食い売りに押される1日でした。テクニカル的にも、移動平均からの乖離などを見ると、ちょっとしんどいかなという面もあったし、当然の一服と受け止めておきましょう。ただ、TOPIXがITバブル期の高値を瞬間風速ながら抜いたこともあって、今後、この水準を意識しながら上抜けないとなると、ちょっとその後がしんどくなりそうです。2~3日中にどうなるかに注目しておきます。
● 時系列で行くと、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きソコソコの買い越し(2460万株売り/4020万株買い)。ただ、買い越しの影響は感じられず、寄付きから小幅安の推移。10時前には指数はプラス転換したものの、何か今ひとつ、方向感の定まらない展開で、結局2時半過ぎからはマイナスがかなりはっきりとした1日になってしまいました。ただ、新年度から運用開始のファンドなどにしても、買いから入らざるを得ない状況にあると想像できるだけに、ドカンと下がるような雰囲気ではなし。もちろん、これらの買いが一巡した後に「誰が買うの?」というのは、頭の隅っこに入れておく必要があるとは考えていますけど・・・(^^;。
● 今日の後場寄付きでは、日経平均銘柄に妙な付け商いがあり、市場筋の間で話題になっていました。今日は東証昼休み立会外バスケット取引が、単一銘柄とバスケット取引を合わせて1875億円超と久しぶりの巨額だったこともあり、「何があったの?」的な思惑があった様子。勝手に想像を膨らませてに解釈すると、国内機関投資家の皆さんが、3月末のデータを駆使してリバランスに勤しんだ状態が想像できます。ここ1週間ほどバリューがかなり腐っていたのですが、今日は少し戻し気味。この辺も考え合わせると、余計にそんな気がしてきます。
● さて、相場も今一つだったので、指数ヲタク系の話題に行きます(^^;。昨日発表された「調整係数」について少し補足。昨夕、東証から「浮動株比率の変更及び新規上場銘柄等の浮動株比率」という資料が公表されています(http://www.tse.or.jp/topix/float/rate/index.html)。あまり知られていないかもしれませんが、色々な銘柄の浮動株比率は、毎月、必要に応じて東証から変更が発表されているのです。発表は月の第一営業日午後4時以降なので、それが昨夕だったってこと。資料を見ると、ちょっと分かりにくいのですが、今回は7-9月決算銘柄の浮動株比率の変更と、調整係数適用の変更が重なって発表になり、これも数が多かった一つの要因です。で、資料の中にあるように「調整係数の解除」が85銘柄、「FFW定期見直し」が19銘柄あります。
● ところが、実際に4月末にFFWが変更になる(TOPIXファンドなどにとっては、調整売買が必要になる)のは、両方をあわせて100銘柄程度あるうちで、約3分の1だけです(意図的にぼかして書いています(^^;)。調整係数の解除により一時的にFFWが上昇するものの、6月末実施のTOPIX浮動株基準移行第3回目(最終)で再びFFWが下がる銘柄について、「無駄な売買を避けるため」に、4月末時点でのFFW変更が、事実上、見送りになっているためです。
● 考えれば当然の措置だし、東証の最近のコーポレートアクションにおける「無駄な売買を避ける」という方針に沿ったもので、非常に筋道が通っていると思います。ただ、事前の各社レポートなどを読んでいたところでは、この可能性にまで言及したところは無かったと思うので、私自身もちょっと戸惑いました(^^;。ExcelでVLOOKUPして、引き算して「???」状態(^^;。だって、調整係数が外れればその分だけ「買い」になる、って考えばかりが頭にあったもので・・・(^^;。今朝の日経には、関連記事が出ていましたが、それを漫然と読んでいても、この辺の詳細は分かりませんもんねぇ~(^^;。
● と言うわけで、今回の「調整係数」騒ぎは、それほど大騒ぎにはならないハズ。元々"話題先行"のきらいが強かったので、これで落ち着くところに落ち着くって感じでしょうか。個別でピュアに数字だけを計算すれば、SUMCO(3436)なんかがちょっと影響を受けそうですが、SUMCOは元々完璧な新規上場銘柄なので、時間が経てば調整係数が外れるのは皆が分かっていたハズ。つまり、若干、オーバーウェイトにしていて居心地良い銘柄だったと想像しています。なので、数字上ほどのインパクトはない可能性が高いと考えています。
● それよりも、4月末のTOPIX修正に話題を限定すると、現時点では、某銘柄の方がはるかに落とし穴的で厄介です。もちろん、ここでは今は具体名は書きません。終わったら書くかもしれませんけど・・・(^^;。完璧に公表資料だけでも分かる話です。「No pain, no gain」ですから、各自でよろしく!昔は、この辺もズバズバと書いていたんですけどねぇ~(^^;。
● 雑談。「GW中の渋滞予測・・・」のヘッドライン。「そういえば、今月末はGWだ(^^;」って感じ。高速道路会社が増えたことでそれぞれのサイトがあるのですが、GW渋滞予測は、http://www.hinavi.jp/hdc/ あたりがお手軽かと。とは言うものの、個人的には、何かそんな雰囲気ではないんですよね・・・(^^;。
2006年04月03日(月) .... 大幅続伸、TOPIXは一時 ITバブルの高値抜く
TOPIX : 1754.64 (+26.48, +1.53%) | 日経平均 : 17333.31 (+273.65, +1.60%) | 円ドル : 118.60 |
● 今日から4月。桜を見ても4月を感じるのですが、妙にスーツが似合わない人々が集団で歩き回っているのも、4月を感じさせる風景です(^^;。
● 相場。寄付前に日銀短観の発表。大企業製造業・業況判断DIは+20で、Bloomberg事前予想の+23よりは若干弱め。内容分析そのものは、エコノミスト諸氏に任せるとして、今日の株式市場は、事前予想を下回った程度では、意に介さずって感じでした(^^;。円安・ドル高を幸いにテクノロジーに行く向きあり、「どっちにしろ、景気回復は景気回復やろ」と銀行株に行く向きあり、「設備投資はギンギンやねんから」と機械に行く向きあり。さらに、「設備投資増えるんやったら、融資も増えるやろ」と銀行株(再度)。
● ゼロ金利解除について、エコノミストの間でも見方が分かれているようですが、今日の株式市場的解釈だと、「先延ばしになるんやったら、それはそれでジャブジャブ・バブルでえぇわ」で、「前倒しやったら銀行の収益改善」と(^^;。とどめには、「上がる相場には、ベータを高めて付いて行かんと・・・」となると、当然のように銀行、証券、保険株。まぁ、何と言いますか(^^;、ちょっと悪乗り気味だけど、何でも良い方に解釈できるのは、相場心理としては悪いことではありません(^^;。初っ端、短観で売りから入った向きは、今日はあっさりと殺されてしまったことでしょう。そして、その踏みが、前場前半の上昇を加速して、全体として大幅上昇を作り上げてしまったイメージすらありました。
● 「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き買い越し(2780万株売り/4240万株買い)だったし、市場筋の間では、それ以外にも、海外からのバスケット買いの観測が飛び交う状況。さらに、新年度入りで特金などで株式運用を開始(再開)する会社も増加しているようで、上がりだすと、どうしても「乗り遅れ危機感」みたいなものが出てくる様子。実際は、そんなこと無いのですけどね(^^;。
● 昼休み立会外バスケット取引も買い越し観測で、後場に入っても緩やかな右肩上がりで高値更新。午後2時前には、日経平均先物で大口買いが入り一段高。一度、心理状態がこういった方向に向いてしまえば、こりゃあ、今日に関しては、もう下がりません(^^;。ある程度の利食い売りは当然でしょうけど、それが上値を押さえることがあっても、下値を叩く状況には、なかなかなりません。また、ライブドアみたいなのが出てくれば別ですけど・・・。
● そうやこうやで、TOPIXは一時的にしろ、ITバブル頂点近辺の2000年2月7日に付けたザラ場高値の1757.95を更新(今日の高値は1758.90ポイント)。大引け間際にバスケット売りが出たこともあって、記録はとりあえずお預け。それでも、終値ベースでも2000年2月7日終値の1754.78ポイント以来の高値。一方で、日経平均はこれで7連騰となり、2000年7月11日に17504.36で引けて以来の高値で終了。東証1部出来高は前週末比4億4383万株も増加して21億4383万株、売買代金は同6626億円増の3兆0790億円と、2月28日以来約1ヶ月ぶりの3兆円乗せ(SQ除く)。何かと先行きが明るく見える期初でした(本当にそうなるかは、知りませんけど・・・(^^;)。
● 日経平均の日中足を付けておきましょう(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● なお、TOPIXがこの高値を抜けてくると、その次は1991年末頃まで遡ることになります。乱暴なのは承知の上で書くと、日経平均でこの時期の水準は22300~400円近辺。指数の連続性には、何かと疑問や議論があるでしょうから、そのまま当てはめるのは筋が通らないのですが、「上を向いて歩こう」って感じですかね(^^;。当時の私は、某国内証券でトレーダー的な金融法人営業(今で言うセールストレーダー+固定手数料時代の営業)をやっていました(^^;。ひたすら下がり続ける相場で多種多様の問題や矛盾が噴出するなかで、若手FM諸氏(当時はFMが直接発注していた)ともがいていた、ある意味では、懐かしい時期です(^^;。
● そうそう、大引け後にTOPIX浮動株関連の発表が色々と出ています。指数ヲタク筋の間ではかなり話題になっていた「調整係数」についても、合計で85銘柄が「調整係数」外しと、かなりの銘柄について変更があります。また、定期見直しが19銘柄あります。ただ、まだ詳細は深く調査していないのですが、色々な理由から、今月末に売り買いが来る銘柄は限定的になりそうです。この辺の詳細は、もう少し調べてからにします。リリースは、東証HPの http://www.tse.or.jp/topix/float/rate/index.html からどうぞ。
● 雑談1。週末の読売新聞に、「取引時間の短縮、月内にも解除へ=東証社長」の記事(http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060402i412.htm)。「ライブドア株が上場廃止となる14日ごろの解除を念頭に置いていると見られる」とのこと。現在は、先物と現物の取引時間のずれがあるだけで、"魔の30分間"などと余計なことを言われるし、実際に取引やっていても、大証銘柄があるかどうかはかなり注意する必要があります。まして、最良執行義務への監視が厳しくなっている折、この手の単純ミス発生のリスクはかなりあるので、異常な状態が終わるのは「一応」歓迎。東証の短縮措置は1月19日にスタート。もし4月15日頃に解除になるのだとしても、3ヶ月も異常措置が続いたことになります。
● 雑談2。今朝の日経ヘッドライン。一瞬、東京電力が「光通信(9435)」を買収・統合するのかと思った・・・(^^;。キャンセルのことを「マル」と言ったり、110円のことを、「ひゃくとおえん」と言うのもそうだけど、銘柄名が一番最初に意識されてしまって、それ以外が飛んじゃうんですよね。不治の病、"証券病"だ・・・(^^;。