このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

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● ニュースが流れたのは実は昨年末だったのですが、気になる話だったので書いておきます。朝日新聞に掲載された記事で、『仕組み債、契約無効判決 大阪高裁「リスク判断困難」』というもの。記事のリード部分を抜粋すると:

高利回りをうたう一方、為替次第で大きな損失が出る危険性がある「為替連動仕組み債」を巡って、金融機関と投資家の法的争いが増える可能性が高まっている。大阪高裁は10月、この仕組み債について「一般投資家がリスク判断するのは著しく困難」と商品の難解さを理由に契約無効とする異例の判決を下した。金融派生商品(デリバティブ)の一種である仕組み債は地方自治体や中小企業も幅広く保有しており、判決は他の投資家にも影響を広げそうだ。

● 今回、ニュースとして流れているのは、株式絡みの話ではなく、為替連動の仕組み債の話ですが、要はかつて流行した株式のEB債と同様に、オプション等のデリバティブを駆使して表面的な利率を膨らませてある商品で、その一方で、かなり相場動向によっては悲惨な状況を招いてしまうリスクがある商品です。EB債にしろ、全体的な仕組みは同じ。多くの場合はプット売り(場合によってはコール売り)でクーポンを稼いでいるものの、行使価格を超えてしまうと(上だったり下だったり)、一気に"無限責任"状態に陥る仕組み。行使価格を超えない限りは、かなり高利回りな商品として宣伝・販売されるんです。

● 問題は、売る方も買う方もそれを理解して行動していたら良いのだけど、プロ同士の取引ではなく、金融商品取引法で定義されている「アマチュア」の投資家を相手にする場合には、何かと問題が発生するケースが多くなります。元々、仕組みが複雑な商品なので、販売する担当者にそれなりのデリバティブ知識が必要だし、当然、相応の販売責任が掛ってきます。販売会社側は担当者を集めて研修会や勉強会を頻繁に実施しているし、販売に際しては色々な書類や資料を持参して遺漏なきように説明するし、さらに、確認書やら同意書などにハンコを付いてもらったりして、後から検証出来るように証拠を残す努力をします。それでも話がこじれると、今回のような裁判沙汰になるんですよね。

● 今回のニュースを多少なりとも重要視するのは、このニュース記事になった個別の案件がどうのこうのではなく、証券会社や銀行がこれらの「為替連動仕組み債」の販売にかなり積極的に取り組んだ時期があった、ということ。ぶっちゃけて書いてしまえば、証券よりも銀行(メガバンク)の方が積極的に販売していた時期がかなりあったのです。

● つまり、今後、似たような裁判がかなりの数出てくる可能性があるし、今回の判例が、損を出した投資家(買い手)を「裁判でもやって取り返してやろう」的な行動に走らせる可能性が増加するリスクが高くなってきました。為替デリバティブでも、現時点で大きな損失が出ている(実現損か含み損かは別にして)のは、主に円高になったら死ぬデリバティブ。逆側も設計は可能だし、販売していた可能性はあるのですが、儲かっている側で訴訟が発生するワケはありません。損失側だけが訴訟に走るのが普通です。つまり、販売責任を問われるような事態が頻発するようだと、証券、銀行にとっては、決して小さくない特損発生リスクを抱え込んでいることになるんです。

● 最初に抜き出した朝日新聞の記事では、「総務省によると購入した自治体は、神戸市、兵庫県朝来市など全国24市町村で総額約430億円(09年3月、金銭信託含む)」と書いてあるのですが、これは自治体だけの話。普通に想像しただけでも、もっと一般的なところまで広げれば、ゼロの数が違うほどの規模で販売されているだろうってことは、簡単に想像出来てしまうんです。

● 昨年後半から、色々な経済誌等で「為替デリバティブ損失」の記事を見掛けるようになり、最近では一般紙でも見るようになってきました。この背景としては、現に「為替デリバティブ損失」が主要因となって倒産する中小企業が増加していることも大きな要因。

● いくつかニュース記事等を抜粋しておきましたので、ご覧ください。

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● 今日、ツイッター上で話題になっていた話です。元B・N・F氏、通称ジェイコム男が、JVC、兼松、河合楽器の大株主として登場しています。既に会社側の公式発表資料でウラが取れている話で、デマでも憶測でもなくて正真正銘の事実です。


JVCケンウッドグループ(6632)
http://www.jk-holdings.com/ir/stock/stockholder/data/100608_2nd_business_term_report.pdf
(13ページに記載、第2位株主、持株数=53,000,000株、持株比率=5.48%)

兼松(8020)
http://www.kanematsu.co.jp/tabid/163/Default.aspx
(第7位株主、持株数=5,150,000株、持株比率=1.22%)

河合楽器(7952)
http://www.kawai.co.jp/ir/pdf/2010/disclo_20100525.pdf
(14ページに記載、第4位株主、持株数=2,300,000株、持株比率=2.69%)

● 昨年は、オリックスの大株主として登場したことで話題になったのですが、今回は比較的低位株狙いの様子。しかし、ある意味で機関投資家を凌駕するパワーを持った個人投資家ってことが、大株主名簿に名義が出ることで確認された面があります。素直に「凄い!」と感じますネ。

● 一方、市場関係者としては気になるのが、まだBNF氏が保有しているかどうか、という点。実はtwitterには、「@kotegawa_t」(http://twitter.com/kotegawa_t)というアカウントがあり、これがBNF本人だと考えられています。ただ、このアカウントはtwitterの認定アカウントではないので、100%そうだとは言い切れない面も残しているのは事実。本人ではない、との憶測がかなり飛び交ったのも事実ですが、これまでの発言を見る限りでは、かなり本人っぽいのは違いなさそうです。100%ではないとしても、ある程度、そう考えていくしかない、というのが現状です(^^;。

● そこで、今日、この大株主情報がtwitter上を飛び交っているなかで、@kotegawa_t でいくつか発言があったので、それも抜粋。いずれも他のtwitterユーザーからの質問に答える格好での発言です。

質問BNF氏の返答
@kotegawa_t JVC、兼松、河合、どんだけ名前載ってるんですか(こちら @yamashisan1000 一時的に保有していたものばっかりですけど。(こちら
@kotegawa_t 兼松大株主おめでとうございます。まだ保有してるんですか?(こちら @kazmiso もう保有してません。(こちら

● 上記したように、この「@kotegawa_t」がBNF氏本人のアカウントかどうかは、究極的には保証されているワケではありません。さらに、本人だとしても、本当本音を書いているのかどうかも分かりません(^^;。でも、本当ではない、という証拠も無いんですよネ。疑い出したらキリがないんです。

● いずれにしろ、twitterの面白さも良く分かりますでしょ!

日経平均先物誤発注事件 ● オーバーナイトの欧米市場が祝日での翌朝とあって材料不足。そして今日からネクタイを締めなくても良いって会社も多く、何となく気だるい雰囲気が漂う朝。その寄付き直後、日経平均先物市場でちょっとした事件とパニックが発生しました。ざっくり100万枚ほどの指値売りが出たのです、想定元本ベースで金額換算すると、なんと10兆円弱の売り!あまりに異常な規模だっただけに、多くは「誤発注だろう」と考えたでしょうけど、気だるい雰囲気を吹き飛ばすには十分以上のインパクトがある事件でした(^^;。

● 結論から書くと、いくらかの取引が成立した後に、大部分の指値注文は取消になりました。そして、後場中盤にはドイツ証券から、『大阪証券取引所における誤発注について』 とのリリースが同社HPにて公表され、犯人が自首して確定。ザラ場では、間違えたポジションの決済が残っているとの思惑も流れていたので、その点に関しては、これで一応、一件落着となりました。

● 右写真は市場筋の間で流れていた「その瞬間」の板を写真に取ったものです(撮影者不詳)。他にも こちら も見事にその瞬間を捉えています。いずれにしても、如何に状況が異常だったかがご覧頂けると思います。その注文そのものは、約1分半程度で全て取り消されたので、瞬間に行動できた方々が結構いらっしゃったってことです。その点、個人的には呆然と見ていただけだったので、自分の行動パターンについて、若干、反省モード(^^;。

日経平均先物日中足 ● 実際に価格面で影響があったかですが、左側は今日の日経平均先物(6月限)の日中足です(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。寄付き直後にスパイクが出ているのがご覧頂けると思います。実際にこの誤発注で成立した取引は、出された注文総量(約100万枚)からすると僅かだった様子ですが、それでも気だるい雰囲気の朝にはかなりの出来高だったことは真実。

● 誤発注そのものもそうでしょうが、これを見て売りや買いで動いた参加者も当然のように居たでしょうから、それだけ値動きが増幅された可能性は十分に考えられます。また、思惑が絡んだのも当然の話。下がらない、上がらないとなると、余計に思惑が交錯するのもしかり。単位間違いの発注だったとしても、例えば100万枚ではなく、実際に1万枚売りの注文があったと仮定すると、インパクトは避けられません。そうやこうやで、結局はどの方向にも動きが取れない1日になってしまいました(^^;。

● ツイッターでは、実際にマーケットに参加されている方々の様々な叫びが飛び交っていたのですが、さすがに世間一般のニュースとは違って、速報性も抜群だし、色々な面で状況を把握するのにとても役立ちました。例えば、ftk2401氏の「ざっと見ると 9730円180枚売り30本。 9720円180枚売り166本。 9710円180枚売り686本。 9700円180枚売り1061本。 9690円180枚売り4442本」なんて記述(本文はこちら)。状況把握にはもってこいです(^^;。これで180枚ロットのアルゴが暴走したらしい、ってことも想像できますしね。

● さすがにこれを書いている時間になると、ニュースにも色々と流れています。代表的なところとして、Bloombergの「日経平均先物に一時98万枚の売り注文、ドイツ証券が誤発注」 あたりなら分かり易いと思います。

● しかし、これがきっかけで相場が暴落しなくて良かった(^^;。指値ではなく、成行で出されていたら、本当のパニックになったでしょうから…。きっかけは何であれ、結果的にロスカットを大量に引っ掛けてしまえば、理由以上に相場が動くなんてことは珍しくないのですから…。

追記

● 「日経225先物の板情報を再現できます!-225先物録画」というサイトがあります。URLは http://225playback.com/ です。本日(6月1日)限りの話みたいですが、ここから今日の日経平均先物の板の動きを動画で見ること(動画ファイルのダウンロード)が可能です。かなり重たいファイル(110MB、解凍すればAVIファイル)ですが、4時間強収録されているなかで、今朝の「事件」は寄付き直後だったので、すぐに問題の場面が見付かると思います。「本動画の全部、又は一部を、無償・有償問わず、複製・改変・上映・上演を行うこと、および、放送・通信・有線放送等により公衆に送信することは法律により固く禁止されております」ってことなので、この辺のポリシーは理解をよろしく。

● なお、「225先物録画」のサイトから「虎年の獅子座」へのリンクがありますが、特に相互リンクなどの関係はありません。というか、私の方からは何もやってないんで、いつも密かに申し訳なく感じている次第だったりします(^^;。

● 一昨日、昨日と、都内で開催された某ヘッジファンド・コンファレンスに参加してきました。この手のコンファレンスで重要なのは、プレゼンテーションやパネルディスカッションやらに加えて、英語でいう「Networking」というもの。日本語で言えば「人脈形成」とか「親睦を深める」という意味での、顔合わせというか出会いの場所ですね(^^;。この業界は取引所取引の商品と違って、どこかに参加者が集う場所が決まっているのではありません。人と人とのつながりが、ビジネス関係の第一歩となる世界なので、人脈は本当に重要。コンファレンスとは言いながら、プレゼン等の間のコーヒーブレークにしても、30分程度は用意されているのが当然です。なぜかと言えば、そこでの立ち話が何よりも重要な人脈形成になるんです(^^。

● それはさておき、日本で開催されるこの手のヘッジファンド・コンファレンスも、振り返ってみれば、ピークは多分、2005年とか2006年頃だったと思います。誰もが今でも語りつぐ「ライブドア事件」を挟んだ時期ですね(^^;。それ以降、日本株関連のヘッジファンドは多くが苦境に陥ったことに加え、中国株を始めとする新興国にグローバルな投資家の興味が向かってしまったのです。そして、2007年8月のバリュー崩壊相場、さらに2008年9月のリーマン・ショックと、まぁ、「これでもかぁ!」というほど色々な事件が発生し、日本関連は一気に冷え込んだというのが実情です。

● ここ1年も、特に日本にある外資系証券関連で聞こえてくる話は、首切りだの、東京から香港に部署をそっくり移しただの、その手の話ばかり(^^;。そして、久しぶりにヘッジファンド・コンファレンスに参加する機会を得たものの、「そんなに日本に対して急に興味が戻ったとは思えないけど…」って、ちょっと不思議な気分でした。

● 参加してみての印象は、「もっと酷いかと思ってたけど、意外に盛り上がっているやん!」って感じ(^^。閑古鳥が鳴いているのかと心配していたものの、それなりに参加者が居たし、日本人:外国人比率は7:3程度。意外に外国人の参加が多かった印象でした。もっと酷いかと心配していたんですけどね…(^^;。ただ、こういったコンファレンスをスポンサーする企業はかなり減ったらしく、他の参加者の方々に話を聞くと、企業ロゴの登場は数年前の半分以下とのことでした(^^;。

● 一方、プレゼンやパネルディスカッションにも興味深いものがあり、実際の現場で運用しているマネージャー連中や、逆にヘッジファンドを深く調査する「ファンド・オブ・ヘッジ・ファンズ(FoHFs)」の連中、さらに年金基金の方々など、色々な声が聞けたので、ホンのその一部分を抜粋して書いておきましょう。

● なお、あらかじめ書いておきますが、これらは一人の発言ではなく、色々なプレゼンやディスカッションのなかで私が印象的に感じた部分を抜き出してあります。主に日本株関係についてです。また、多くが英語での発言だったので、私が適当に和訳しています。さらに、何らか弊害が発生することは避けたいので、発言者等の固有名詞は敢えて書きません。為念。

  • 日本株への注目度は以前と比較すると随分良くなった。割安感もそれなりに出てきているし、他国の市場と比較すると、色々な意味で安定感がある。単純に日本株を好むということはないにしろ、世界的な混乱のなかでは、レラティブに見て日本株の印象は良い。
  • 先進各国の株式市場で共通して見られるのは、企業利益は増加しているものの、レベニュー(売上)が減少していること。これは、成長がトップ企業に偏る可能性を示唆している
  • 過去数週間の世界中の市場は、リクイデーション・ドリブンで動いている。そのため、理論的に筋道が通らない値動きがあちこちで見受けられる。
  • リーマン・ショック後の特徴の一つとして、何かあったときにエクスポージャーやリスクを落とす動きがすぐに出てくる。一つはリスク管理の観点だが、投資家がHFの流動性を強く求めている面も大きい。
  • 政府の対応に疑問が残る状態が長引きそうで、ボラティリティーは高めで推移すると予想している。突然の政策変更でマーケットが大きく動かされる事態はこれからも続くだろうし、運用者も投資家もそれに備えておく必要がある。
  • ディストレス投資に注目。今後、経済状況が回復するなかでも、かなりの企業破綻の発生も同時に起こる可能性がある。それだけに単なるバリュー投資よりも、ディストレス投資により魅力を感じる。
  • デビデンド・スワップの価格推移を見ると、これまで増配基調を期待していたマーケットが、一気に減配へと心理が変化している。これは、中期的な業績の頭打ち、さらに中期的な下げ相場を予見している可能性がある。
  • LIBORの上昇は、相場にとって高血圧が悪化しているようなもので、健康被害は非常に大きくなる。当然、HFは非常に苦しくなり、流動性の枯渇が一層のリクイデーションを誘発している。リーマン・ブラザーズ崩壊の前に似ているのが、非常に気掛かりだ。
  • この2週間というもの、日本株のLSファンドは非常に厳しい状況に陥っている。大きなロングの解約があって、それがLSファンドの解約やポジション縮小を誘発している。
  • リスク縮減がHFの最大のテーマになる光景は、 2007年、2008年に見たのと似ている。逆に言えば、その後の相場でチャンスが訪れるハズだが…。
  • iTraxxの直近での上昇はかなり異常な状態。不思議なのは、現物社債にそれほど極端な動きがないこと。敢えて理解するのであれば、トップライン企業のファンダメンタルズはしっかりしているという意味だろうが…。
  • 相場には4段階あると考えている。急落後から順番に、回復、楽観、疑念、そして失望とステージが循環する。現在は疑念の段階に来ていると考えており、今後の展開次第で大きな収益機会もあるだろう。

● 他にもHF規制の問題についてや、HFと投資家との関係、デューデリの話など色々あったのですが、ここでは主にマーケット関係に絞っておきました。なお、蛇足かもしれませんけど、「収益機会がある」というのは、あくまでもHFを運用する、もしくはHFに投資する立場からの見方です。ロングオンリーとは全く視点が異なっているので、為念(^^;。

● ヘッジファンドが全て正しいなんて寝惚けた考えは無いのですけど、ある一つの大きな投資主体の見方として聞くのは、頭がとてもリフレッシュできました。

騰落レシオとTOPIX

● 前週末時点で25日騰落レシオは、68.58%と一段と下落。25日騰落レシオが70%割れとなるのは、昨年12月2日に66.18%を記録して以来なので、ほぼ半年振りの低水準ってことになります。

● 一般的なテクニカル分析の「教科書」通りだったら、25日騰落レシオの70%割れは一つの目安になる水準。また、グラフをご覧頂いても分かるように、あくまでも経験則としての話ながら、この水準は一つのキーポイントになっていることは間違いなさそうです。グラフを見る限りでは、130%で積極買いすることは賢いとは思えないし、逆に80%割れを売り込むのも賢い手法とは思えない、って感じを受けますね。

● ただ、問題は「買い」に行くかどうかってこと。これは、騰落レシオだけで判断するのは無理があるし、テクニカル指標だけに頼るのも「何ともなぁ~」って感じがあるでしょうね。外部環境などを勘案してってことになるのが普通なんですが、それをやってしまうと、動くに動けなくなるのも事実。この葛藤のなかで、何とか行動を決めなきゃあ仕方ありません(^^;。この辺は、それぞれ各自の自己判断でやってもらうしかないのですが、たとえ、判断が間違った場合であっても、ある程度の「受け身」が取れる範囲で入る、ってことだと考えています。

● 週明け相場の「反発力」には密かに注目しておきます。「反発力」が予想以上に弱ければ、水準としては大体OKとしてもタイミングが合っていないことになります。逆に、ソコソコの「反発力」を感じられる展開ならば、比較的素直にテクニカル指標の示唆に従おうかな…と(^^;。

騰落レシオとTOPIX ● 今日の大幅な相場下落を受けて、25日騰落レシオは86.82%まで下落。これは3月2日に85.85%だった時以来の低水準ってことになります。テクニカル分析の教科書などでは、目安として25日騰落レシオの80%割れ等を指摘するものが多いのですが、そろそろ水準的にも近くなってきた印象です。

● もちろん、テクニカル指標のホンの一つが何かを示唆したからと言って、それだけで投資判断するモノではありません。でも、そろそろ心の準備ぐらいはしておくかな、って感じは持ち始めています。まぁ、真面目に海外事情がどうのこうのや、為替がどうのこうのを考えると、なかなか素直にはパッと動ける状況ではないんでしょうけどね(^^;。

● 大引け後に市場筋の色々な情報を見聞きしていると、あちこちの外資系証券会社が、欧州株を格上げしているようですね。売られ過ぎ等々の判断があるようです。ただ、某米系証券のレポートを読むと、欧州株が格上げされる一方で、そちらにアロケーションを持っていく分だけ削られたのは、実は日本株だったりします(^^;。

● まぁ、日本株に魅力が欠けているのは、多分、世界中の多くの投資家がそう考えているでしょう。ホームマーケットの日本人ですら、そう考えている向きは少なくないのですから…(^^;。実際にレポートを書いているストラテジストにしても、全世界で100%という決められた配分のなかでやり繰りするんだったら、外されるのは、一番積極的な魅力に乏しい日本株となるのも分かる気がします。ま、それでも、依怙地になってでも日本株の可能性を追求したいんで、ここはじっくりと、買い場を探す準備です。

● 日本時間で今朝早朝、MSCI Barra から5月の定例指数見直しの発表がありました。MSCI Barra の正式リリースはこちら(PDFファイル)です。リバランスは5月26日終値基準で実施されます。

● 事前からある程度予想されていた通り、今回、日本株に関しては、新規採用も削除もありませんでした。1年間のスケジュールとしては、5月の見直しが一番大きな動きになることが多いのですが、今回は、すでに第一生命は Early Inclusion で指数に追加されていることもあって、もしあったとしても、中小型株の端っこの方だけだろうと考えていたのですが、それもありませんでした(^^;。

● ただ、個別銘柄ベースでFIF変更や株数変更はかなりの量の変更があり、これが個別、全体に影響を与える可能性はあります。ただ、FIF変更や株数変更の詳細は、MSCI Barra では有料ライセンス情報なので、かなりお高いライセンス契約をしていないと見ることが出来ません。もちろん、個人ベースでどうのこうのという金額ではありません(^^;。そのため、ここでは一切の詳細は書けませんのであしからず。

● もっとも、それだけでは面白くないので、複数の市場関係者から教えてもらった情報を元に計算すると、市場全体としては、日本株からはかなりの規模での資金流出になる見込みです。計算を間違えてないとすると、ざっと1000億円強程度の資金流出が予想されます。FIF引下げなどの影響もあるのですが、大きいのはイスラエルが指数に新たに採用されることによって、相対的に日本株全体のウェイトが下がる影響です。米国株なども同様に資金流出になる見込みです。もちろん、個別には資金流入になる銘柄もあると予想されるんですが、全体を計算すると、という意味です。追々、各種メディアにも、この手の情報が流れてくると思います。

● なお、蛇足の蛇足ですが、資金流出があるからといって、相場が下がると言うつもりはありません。現時点でデータを揃えて計算すれば、誰もが同じような結果を得られる話なんです。相場がその通りに動くんだったら、誰も苦労しませんって…(^^;。要は、皆が認知していることを自分も知った上で判断する、ってことだと考えています。

米CNBC動画 - NYダウ1000ドル安局面 ● 米CNBCのサイトに、NYダウが5月6日(NY時間)に一時、前日比で1000ドル安近くまで急落した時のリアルタイム画像がアップされています。もちろん、全て英語ですが、雰囲気は十分以上に分かって頂けると思います。さらに、英語が分かれば、如何に異常な事態だったのか、その異常さがより分かると思います。

● CNBCのJim Cramerが叫びまくってます(^^;。まさにNYダウが1000ドル近く下げた局面をリアルタイムで伝えています。保存版ですね、ホンマ。しかし、あの瞬間にP&Gのチャートを出していたCNBCは凄いというか…。

● 動画は、こちら("Cramer Sees Error In P&G Share Pricing")と("Dow Drops on Greek Protests & Trading Error")からリンクできます。初っ端にCMが入りますが、その後が本番です。

● 前者はNYダウがまさに1000ドル安に接近したところ、後者はそこから一気に500ドル安まで戻ったところです。偶然かもしれませんが、どちらでもP&Gのリアルタイムグラフを取り上げているのは凄いです。

● 昨晩(現地時間で5月6日)のNY株式市場では、トンでもないことが起こりました。一時、NYダウが前日比で1000ドル近くも急落した後、アレヨアレヨと戻ったのです。最終的に大幅安は大幅安だったものの、それにしても、まれに見る乱高下の1日でした。

● その原因の一つ(全てではない!)として、大口の誤発注があったと伝えられています。この辺は色々なメディアでもニュースが流れているので、詳細はそちらにお任せするとして、ここでは記録として日中足等を掲載しておきます。

NYダウ四本値
始値高値 安値終値前日比 前日終値
5/710,862.2210,925.869,787.1710,520.32 -347.8010,520.32

● さらに、として、NYダウの日中足と誤発注があったと伝えられているP&G(PG)株の日中足(出典:Yahoo! Finance)を付けておきます。

NYダウ日中足P&G(PG)日中足
NYダウ 日中足 P&G 日中足
(出典:Yahoo! Finance)

● 見れば見るほど凄いですね。なお、色々な報道によると、NYSEはこの急落局面での取引を「取り消す」と表明しています。この辺の詳細も、各種報道をどうぞ。

● オーバーナイトでの欧州市場、さらにNY株式市場の波乱を受けて、今日の東京株式市場は大幅続落。日経平均終値で -3.10%(10,364.59円、-331.10円)でした。瞬間風速ではもう少しエグイところもあったのですが、それでも指数で2%超の下落(上昇)は、「大幅」という枕詞に値するでしょうから、大幅安は大幅安。

騰落レシオとTOPIX ● メディアは「きれいに聞こえる事後説明」に忙しいようなので(^^;、全て急落の原因をギリシャに責任をおっかぶせる格好になっているものの、ギリシャ・ショックだけが全てではないってことは、多くの市場関係者は分かっていると思います。まぁ、その辺の事情については他のサイトに譲るとして、何はともあれ、騰落レシオの水準をチェックしておきましょう。

● 右グラフは、いつも通り、TOPIXの推移と25日騰落レシオの推移をグラフにしたものです。本日(5月7日)終値時点で、25日騰落レシオは97.66%まで下落。25日騰落レシオが100%台を割り込むのは、3月8日に大台乗せとなって以来なので、ちょうど2ヶ月ぶりの水準ってことになります。ただ、騰落レシオとして見た場合、まだ「低水準」とは言い辛い状態。数字からすると「中立」だし、敢えて言葉にすると、「約2ヶ月間近く続いた過熱状態が、ほぼ解消した」程度に過ぎないのです。

● グラフをご覧頂ければ分かりますが、25日騰落レシオをシグナルと見なして「買う」のであれば、少なくとも90%割れの水準、もっと言えば80%割れ水準が欲しくなります。

● 今後、値上がり500銘柄/値下がり1000銘柄が5日間続けば、25日騰落レシオは、来週金曜日に 76.47%まで下落する計算になります。まぁ、さすがにここまで来れば…ってことでしょうけど、「↑500/↓1000」ってのは、かなり弱い相場。そしてそれが5日間も継続した暁には、それこそ世の末みたいな雰囲気(^^;になってしまうでしょうから、そこまではちょっと考えにくいところ。

NT倍率の推移 ● もし来週、ずっと値上がり/値下がりともに750銘柄ずつのチャラ相場だったとすると、金曜日に25日騰落レシオは、87.08%まで下落する計算。まぁ、この辺が一つの考え場所かなと想定することにしています。

● 今日はもう一つグラフを添付しておきましょう。左側グラフはNT倍率の推移です。今日だけの話ではないのですが、4月上旬頃に11.25近辺の下値支持線を割り込み、少しずつトレンドに変化の兆しが明確になりつつあります。NT倍率は「日経平均÷TOPIX」なので、これまで相場牽引役として突っ走ってきた輸出系銘柄、値嵩株中心の展開に変化が出ていることを示唆しているように思えるのです。

● もっとも、だからといってギリシャ危機の足元を考えると、ここで銀行株を狙うって動きには、到底なれません(^^;。気持ちとして、そちらの方向には行けませんよねぇ~。特にJGBを死ぬほど抱え込んでいる日本の銀行は、かなり偏ったソブリンリスクを抱えているのですから…。

● NT倍率の変化が、相場に直接的に何かをもたらすってことはないかもしれませんが、気になるテクニカル指標の一つとして、ちょっと頭に入れておきましょう。

● 毎年、日本がGWで遊び呆けているとき(^^;に発表があるパターンなので、「そろそろかな?」と考えていたら、やっぱり来ました。MSCI Barra の5月定例指数見直しは、日本時間で5月12日(水)の早朝に発表される予定です。

● MSCI Barra からの正式なリリースはこちら(PDFファイル)からどうぞ。

● 既に大部分の方々が理解されていると思いますが、MSCI Barra の場合、5月と11月の定例四半期見直しがメジャーで、8月と2月は微調整リバランスです。つまり、今回の5月リバランスは、ソコソコ大きなものになる可能性があります。また、良くあるパターンとしては、5月は11月よりも規模が大きく、年間で一番大きなリバランスになる場合が多いのです。もっとも、第一生命は既に Early Inclusion でMSCI Barra に入ってしまったので、それ以外ってことになりますけどね。

● 追々、証券各社から銘柄入替えなどの予想レポートも出てくるでしょうから、注目しておきましょう。もっとも、過敏になり過ぎてもロクなことはないので、指数ヲタク系のイベントとして楽しむ心の余裕をお忘れなく!

● GW突入直前の4月28日終値時点での25日騰落レシオは113.36%。まだ「割安」と呼べる水準ではないのですが、さすがに過熱感はかなり解消した格好になっています。

騰落レシオとTOPIX ● 今回の上昇相場で記録した25日騰落レシオの最高値は、4月5日に記録した153.28%。騰落レシオとしては、かなりの異常値といっても差し支えない数字でした。

●そこからちょうど3週間が経過したのですが、あれだけの異常値があった割には、騰落レシオの下落は比較的緩やかな印象があります。この背景には、高値を記録した翌日からの累計値上がり銘柄数は12,973銘柄で、値下がり銘柄数は13,523銘柄。さすがに値下がり銘柄数の方が多いとはいえ、この部分だけのレシオを取ってみると95.93%と、基本的にチャラに近い数字なんですよね。相場は「調整」と改めて言うほどの下落ではなかったことが良く分かります。

● 騰落レシオという数字だけを見ると、少なくとも100%割れまで行かないと、なかなか買いという方向には出難いです。GW中の立会日数はわずかに3日(4月30日、5月6日、7日)だけ。この3日間が全て値上がり500銘柄/値下がり1000銘柄という弱い相場だったとして、25日騰落レシオはようやく100.89%まで下落するだけです。

● ちょうど1年前のGWあたりも騰落レシオが一度90%台まで下落して、それをきっかけにする格好で、その後、相場の上昇が再開された局面がありました。似たような動きがあると考えるにしても、25日騰落レシオに関して言えば、「もう一声」欲しいところです。今後の展開に注目しておきましょう!

騰落レシオとTOPIX ● 昨日(4月9日)、週末時点での25日騰落レシオは152.06%。相場全体の水準としては、日経平均もTOPIXも1週間としては、ほぼチャラの値動き。騰落レシオも似たような格好で、高止まり状態が続いています。

● 直近の25日騰落レシオのピークは、週初、4月5日に記録した153.28%だったので、週末時点の数字も基本的に同水準。120%超が過熱ゾーンと言われるなかで、150%台というかなり極端な水準が続いています。過去には2004年に25日騰落レシオは147%台まで上昇したことがあったのですが、今回の水準は、それ以来となります。

● この先の騰落レシオの動きを考えると、来週5日間に毎日、値上がり750銘柄/値下がり750銘柄のチャラ相場が続いたとしても、来週金曜日に133%程度までしか下がりません。値上がり500銘柄/値下がり1000銘柄といったかなり弱い相場が5日間連続したとして、ようやく116.60%まで下落する計算。そこまで下がっても割安とは言えないものの、過熱感の解消にはなりそうです。ただし、値上がり500銘柄/値下がり1000銘柄が5日間も継続するとなると、結構、弱い相場に見えるでしょうけどね。

● グラフをご覧頂ければ分かるのですが、2009年3月~4月に掛けても、一度、騰落レシオは今回ほどではないものの、かなりの水準まで上昇したあと、一度下がって調整。その後、相場上昇と共に再び上昇しています。その期間、指数としては、ジグザグはあるものの基本的に横ばいで、時間を掛けて調整した格好でした。

● 今回がどうなるか分からないものの、値幅調整か時間調整か、それともセオリーをブチ破るだけの相場があるのかどうか、ドキドキしながら注目しておきます(^^。

第一生命(8750)日中足

● 第一生命(8750)の上場2日目。もっとも、初日は擬似ダッチ方式として、一本値取引で即売買停止になったので、実際にザラ場取引があったのは4月2日が初日。この4月2日終値で第一生命株はFTSEに新規採用となりました。時価総額が大きなIPO銘柄に許される「Fast Entry」という早期算入制度に基づくものです。この辺の詳細は、以前このブログでも書いたので、『第一生命株、 FTSE算入は4月2日終値基準で』をご参照下さい。

● 今回は記録保存の意味合いで、FTSE算入日の最後の最後に何が起こっていたかを書いておきます。まず左側グラフは第一生命の4月2日の日中足(出典:Yahoo! JAPAN Finance)です。ちょっと分かりにくいのですが、最後の最後にピョコンと跳ねて下がってしているのが分かると思います。それに伴って、かなりの出来高が出来ているのも。この辺は、かなり典型的な指数イベント銘柄の動作です。

● 東証の売買システムが arrowhead になってから、かなりの売買をこなせるようになっているのは誰が見ても分かるのですが、今回の第一生命でも、その真価を発揮。最後の1分間だけの取引に限定してみると、165,900円で14時59分がスタート。そこから166,800円まで上昇して、14時59分の最後に記録されているティックは163,500円。そして大引けは162,500円。

第一生命(8750)歩み値抜粋 ● 値動きもさすが指数イベントとして"相応しい"貫禄があるんですが、驚くべきはティック回数。14時59分と銘打たれた取引だけで、なんと453回(!)。

● 右側はマネックストレーダーの歩み値画面の抜粋ですが、これでも14時59分部分のホンの一部です。実は、この画面を更新しながら手作業でティック回数を数えたので、多少の間違いはあるかも知れませんが、意図はご理解頂けるかと…。どちらにしろ、1分間に453回もの取引が成立しているんだから、リアルタイムに目で追い掛けるのは、いくら動体視力がスーパーマン並でも不可能です(^^;。

● ちなみに、14時59分に成立した出来高は 17,605株。大引けのワンティックで 42,666株の取引が成立しています。第一生命の全日出来高は 1,078,553株だったので、14時59分と大引けのホンの1分間で、60,271株、5.59%もの取引が成立したことになります。ただ、実はこれは事前に予想されていた10万株程度という数字からすると少なめ。背景としては、ザラ場引けリスクなどを考慮して、実際には、もう少し前から執行していたためと考えられます。

● いずれにしろ、第一生命が算入される株価指数として、FTSEはマイナーではないけど、MSCI BarraやTOPIXなどと比較すると、規模としては小さい方です。今後、MSCI Barraでも「Early Inclusion」(FTSEで言うFast Entryと同意語)があります。

● 実は、既にMSCI Barraから公表されていますが、「4月15日より第一生命は MSCI Barra に新規採用されます」(リンク先は英文のMSCI Barra発表リリース)。4月15日から指数採用ということは、基準となるのは、前日の4月14日(水)の終値。つまり、ここでFTSEの場合と同様の指数イベントが発生することになります。

● FTSEよりは MSCI Barraの方が連動ファンドの規模が大きいと考えられるので、素直にいけば、想定される買い規模は大きくなると考えられます。もちろん、FIFなどが公開されていない(契約者のみのライセンス情報)ので、詳細は不明ですが・・・。

● 一応、この手の指数イベントの経験が浅い方もいらっしゃるでしょうから、蛇足的に書いておきますが、指数連動ファンドの買いニーズがあるからと言って、株価が上昇するなんて寝惚けたことは言うつもりありません、為念(^^;。それとこれは別モノです(キッパリ断言!)。

● まぁ、それでも、一応、期待感を込めて眺めておきます(^o^)。

騰落レシオとTOPIX ● 名実ともに新年度入りの相場。市場の話題を集めた第一生命(8750)も、無事に売り出し価格を上回って上場。そして、本日(4月1日)終値時点での25日騰落レシオは、ついに149.55%まで上昇。一般的に過熱領域と言われる120%を超えてきてからしばらく経過するものの、まだ調整らしい調整局面はこないままです。「ふぅ~~」(^^;。本当におっかなびっくり相場です。

● グラフをご覧頂ければ分かりますが、25日騰落レシオのこの水準は、本当に久しぶりというか・・・。グラフには、2008年末あたりから描いているのですが、そのなかでは最高値水準です。正確に「いつ以来」は調べていませんが、何年かに1度の水準に来ているのは間違いありません。

● 前回、The Gartman Letter の "Rules of Trading" から引用したのが、『 Markets Can Remain Illogical Far Longer Than You or I Can Remain Solvent 』という相場格言。まさにそんな感じになって来ました。ちょっとしたチキンレース状態かもしれませんね(^^;。

● 付いていくだけ付いていって、最後は損切りすると心に決めてやる方法もあるでしょうし、参加しないことも投資戦略の一つと考えることもできます。ただ、フルインベストメントという決まりの中でやっている機関投資家のFM諸氏にとっては、かなり悩ましい状況になりつつあるのも確か。リスクを落としたくなるけど、落とすと付いていけない。でも付いていかないと、後で何を言われるか…。何度も繰り返されるシーンではあるのですけどね。

● 「ふぅ~~」(^^;。

● 先週末(3月26日)時点の25日騰落レシオは 131.94%まで上昇。ただ、直近での高値は24日の134.06%で、その意味では、目先的なピークを打った可能性はあります。

騰落レシオとTOPIX ● もっとも、今週の展開を考えてみると、月曜日に750銘柄上昇/750銘柄下落のチャラ相場だったとしても、25日騰落レシオは141.24%まで上昇してしまう計算。月曜日に500↑/1000↓とかなり弱い相場だったとしても、25日騰落レシオは137.51%と、直近の高値を更新してしまう計算になるのです。

● なんでこんなことを気にするかと言えば、経験則として、騰落レシオのピークより1~2週間程度遅れて、実際の株価指数のピークが来ることが多いから。24日が目先のピークだったとしても、まだ超目先的には上値があってもおかしくないと言えばそうかもしれませんが、グラフをご覧頂けば分かるように、騰落レシオの120%超は、やはり「それなりに気をつけた方が良いゾーン」だし、130%超は「鬼門的な水準」ってことも確か。当面、おっかなびっくり相場が続くのかもしれません。

● いずれにしろ、テクニカル分析に「絶対」は有り得ません。この世の中に、「株式必勝投資法」なんて有り得ないのです(断言!)。その意味で、騰落レシオだけで投資判断を決めるのは、やっぱり無理なんです。ただ、これまでの経験から言っても、騰落レシオが示唆するシグナルを無視すると痛い目にあう、ってのも真実と考えています。ただ、個別銘柄のチャートを見ると、「まだまだ行けそう」ってのが多いのも判断を迷わせる大きな要因ですけどね(^^;。

● The Gartman Letter の "Rules of Trading" でも出ているのですが、『 Buy Markets that Show the Greatest Strength; Sell Markets that Show the Greatest Weakness 』というのは真実だと考えています。強い銘柄を買い、弱い銘柄を売ると…。つまり、Weakness を見付けたときには、主義主張をあっと言う間に引っ繰り返して、すぐに売り手に回るだけの心の準備が必要な局面だと考えています。その一方で、『 Markets Can Remain Illogical Far Longer Than You or I Can Remain Solvent 』とも言っています。要するに、ワケが分からん相場が意外に長続きする可能性も頭に入れておけ、ってことです(^^;。

● 「なら、どうしたらえぇんや?」ってことになるんですが(^^;、結局のところ、『 Do more of that which is working and less of that which is not 』だと考えています。儲かっている玉には足しても良いけど、負け玉は着実に減らしておく、ということ。そして、『 Never, ever, ever, under any circumstance, add to a losing position 』は誰もが頭では理解しているものの実行が極めて難しいコンセプト。要するに事前に予定の無かったナンピンは絶対に禁止ってこと。さらに、『 The Hard Trade is the Right Trade 』ってこと。日本語で言えば、「売りにくい相場は安い、売りやすい相場は高い(買いにくい相場は高い、買いやすい相場は安い)」とか、「株というものは高いときには最上に、安いときには最低にみえるものだ」になるでしょうか。

● 何はともあれ、気を抜かずに期末最後の週と新年度入りの週を楽しみましょう!

● 昨晩のブログ記事、『第一生命の新規上場とFTSE算入、どうするの?』についてですが、FTSEから正式なリリースが出ています。FTSEの正式リリースは、「Dai-ichi Life Insurance (Japan) : Fast Entry Changes In FTSE Indices」です。

● 簡単に要約すると、(1)第一生命株は定期見直しを待たずに指数採用される「Fast Entry」に該当する、(2)第一生命のケースでは、上場初日(4月1日)終値ではなく4月2日(金)の終値基準で、4月5日(月)から指数採用される、(3)浮動株比率(investability weighting)は100%、ってことです。

● 算入スケジュールは、何となく個人的に予想していた通りの結果になりました。浮動株比率が100%というのは、ちょっと予想より多いかなって印象ですが、そうではないと考える株主構成でもないので、ひとまずこの水準で入る、ってことなんでしょうね。FTSEに連動しているファンドはそれほど多くないと思えるのですが、その後、MSCI Barraと続くことになるので、値動きはそれなりに注目しておくつもりです。

● 今回は、答えが分かっていない件について書きます(^^;。第一生命の新規上場を4月1日に控えて、あちこちのメディアでも初値がどうなるだか、1兆円超の景気刺激策だのと騒がしくなってきました。ここでは、そういう話とは全く違って、ぐっとディープに指数関連のお話です(^^;。

● 第一生命の時価総額は、軽々と1兆円超になることは簡単に想像できます。つまり、かなり大きな銘柄です。詳細は省きますが、これだけ大きな銘柄になると、色々な株価指数にとって定例の見直しを待たずに早期算入の対象になってきます。一番最初にそれが来そうなのはFTSE。そしてMSCI Barraと続きそうです。TOPIXはまだ2ヶ月ほど先の話になります。日経平均は上場後、最低でも2年間経過しないと駄目みたいなので、可能性があっても3年後ぐらいでしょうか…(^^;。

● ところが、このFTSEの算入に関して、市場筋の指数ヲタクの間では「どないするんや?」がささやかれています。というのも、FTSEのルールに従えば、これだけ大きな銘柄だったら、算入は上場初日の終値。ところが、今回の第一生命の上場初日に関しては、東証が特別ルールを適用することが既に発表になっており、昔のダッチ方式のように、一本値のみの取引になります(東証リリースはこちら)。つまり、午後1時に気配が出て初値が決定すると、即、売買終了。つまり、ザラ場商いがないのです。

● もしFTSEが初日終値で算入となると、計算上はこの一本値で指数算入となるのですが、実際にインデックス関連の売買をやっている人にとっては、これは非常に困った話。というのも、マトモに売買するチャンスがないからです。注文を入れたり引っ込めたり出来るだけ、ダッチ方式よりはマシなんですけどね…。

● 何かリリースがあれば、FTSEの「Index Changes」に掲示されるハズ。ただ、これを書いている時点では、まだ何も出てきていないので、皆が「???」になっているんです。まぁ、まだ時間はあるので、FTSEも何らかの方針を出してくると予想しています。が、一応、指数ヲタクとしては注目かなと…(^^;。

● 3月19日までの予定で進められていた三菱ケミカルホールディングス(4188)による三菱レイヨン(3404)に対する公開買付け(TOB)が終了。3月19日、20日に両社から結果が発表されています。どちらの会社のHPにもリリースが掲載されていますが、両社分のリリースが載っていて見易いと思えるのが三菱レイヨンのリリースなので、そちらをご紹介しておきます。『株式会社三菱ケミカルホールディングスによる当社株式に対する公開買付けの結果ならびに親会社及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ』です。何はともあれ、こちらをご確認ください。

● 要点とすれば、(1)三菱レイヨンの議決権数の 78.19%の買い付けが成立した、(2)今後、三菱ケミHDの株式との株式交換を実施して完全子会社化を目指す、(3)株式交換後は取引所規定に基づいて上場廃止となる、ってところです。(2)と(3)は既に発表されている方針通りで、変更はありません。

● なんで、このTOBを気にするかと言えば、私個人にとっては、ただ一点のみ(^^;。三菱レイヨンが日経平均採用銘柄で、上場廃止となった暁には、日経平均に新規に追加補充される銘柄が出てくるからです。実は、少し前にこのブログ上で、「日経平均銘柄入替え、今日の日新製鋼/日本電気硝子の値動きと今後」と書きました。ただ、ここには不正確な部分も含まれていたので(打ち消しラインを入れてあります)、その部分の訂正と今後の展開について「推理」してみたいと考えています。

● まず、TOBの結果を受けて上場廃止が決まったかと言えば、実は決まっていません。前回のアップで「75%の浮動株比率」云々と書いた部分は間違いでした。というか、古い基準だったのです。現在の流通株式比率に関する基準は、「5%未満」で上場廃止基準となってしまいます(東証HP、上場廃止基準(一部・二部))。「そう言われてみれば…」って感じです(^^;。変更があったのは、言われて思い出したってのが正直なところで、完全に抜け落ちていました。ホント、「そう言われてみれば…」だったのです。すみません。

● 今回発表されたTOBの結果により、議決権の 78.19%が固定されたことになるので、単純計算で残りは 21.81%。東証HP内に「流通株式数等(分布状況)基準」の定義があるのですが、「上場株式数の10%以上を所有する者」というのが一つの鍵になります。ただ、TOB前の三菱レイヨンの大株主リストを見ても、最大が日本マスタートラスト信託口の4.7%。つまり、その時点で10%以上を保有する投資家は居なかったし、TOB後に三菱ケミHD以外に、10%以上を保有する投資家が出たと考えるのも不自然なので、この可能性は排除して差し支えないと考えます。つまり、株式交換が終わるまでは、「5%未満」の上場廃止基準に抵触することはなさそうです。

● 指数銘柄入替えの観点からは、上場廃止でなくて二部降格(正確には"指定替え")でも該当するのですが、二部降格には浮動株比率の基準はなく、時価総額やら株主数とかの基準はあるものの、TOB後の三菱レイヨンでも、これらで該当するのはなさそうな雰囲気です。パッとみて分からなかったのが株主数だったのですが、リリースによると、昨年9月末時点の総株主の議決権の数は568,504個あり、その内、447,434個が今回のTOBで異動。残りは121,070個ってことになります。この議決権が何名の株主に保有されているかが問題ですが、「2,000人」未満だと二部降格基準該当になります。ただ、該当するとしても、猶予期間が1年あるので、すぐに二部降格となって指数から外れる、というシナリオの可能性はほぼゼロだと考えられます。

● つまり、上場廃止に向けては、「流通株式数等(分布状況)基準」で「5%未満」というのが鍵になります。東証HP内の記述を見ると、これは『「株式の分布状況表」及び「有価証券報告書」をもって審査を行います』と明記されています。さらに、『審査は各事業年度の末日の状況について行います』とも明記されています(東証HP「流通株式数等(分布状況)基準」)。有価証券報告書も株式の分布状況表も、事業年度の末日の状況について会社が報告するものです。つまり、3月末の状況を東証に報告する正式な書類をもって、東証が上場廃止の決定を下す可能性が大きいってことです。時期的には、大体ですが、5月~6月に掛けてになりそうですね(昨年は6月29日に決算公告、6月30日に三菱レイヨンのHPで有価証券報告書が公開されている)。

● ただ、今回のTOBだけでは流通株式比率は「5%未満」には達していません。計算上、まだ 21.81%もあるのです(^^;。株式交換が実施されるにしても、3月末を過ぎてからの話になるでしょうから、今年の有価証券報告書には間に合いそうにありません。東証が上場廃止を決定しないと(整理ポスト入りしないと)、日本経済新聞社は日経平均の銘柄入替えを出来ません。そのため、色々考えると、株式交換が成立して、その後、臨時で有価証券報告書/株式の分布状況表の提出があるかどうかですね。もし期末ではない臨時提出がないとなると、三菱レイヨンに関する日経平均の銘柄入替えは、丸々1年以上先ってことになってしまいます。

● それはそれで実はちょっとした問題があり、その期間中、かなり流通株式数が少ない状態で日経平均採用銘柄として存在し続けることになってしまいます。現在でも流通しているのは発行済み株式数の2割程度。この先、株式交換が完了すると、実質的には流通株式が無くなってしまうんです(^^;。これはさすがにマズイでしょうから、この辺の時期に何らかの動きがあると予想しています。

● 東証HP内に文章としては書かれていないのですが、画像部分に「分布状況表提出は任意(中間期)」との記述があります。つまり、可能性として考えておくとすると、株式交換が夏頃に実施され、その結果としての「分布状況表提出」が中間期(もしくは任意の日付)で実施され、東証はそれに基づいて上場廃止を決定する、というシナリオです。まぁ、これはあくまでも私の想像ですが…(^^;。いずれにしろ、現時点で考えられることは、まず、株式交換が実施されるところまで待つ、ってことでしょうか…。何か追加の話があれば、また書きます。

● 今週の相場もそれなりに堅調に推移し、25日騰落レシオは週末(3月19日)時点で127.78%まで上昇。一般的な過熱ゾーンの120%超まで上昇してきました。もっとも、これは先週の段階である程度読めていた話なのでサプライズではないのですが、来週も「それなりに気をつけた方が良いゾーン」での推移が続きそうな雰囲気です。

騰落レシオとTOPIX ● 右側のグラフをご覧頂ければ分かるのですが、過去の例からしても、25日騰落レシオがこの水準まで上昇してしまうと、早かれ遅かれ、目先的な天井を打つ傾向が見て取れます。

● ただ、2009年4月には実際の指数はホンの少しの調整で再び上昇軌道に復活したし、その他のケースでも、騰落レシオの天井と指数で見た天井には、若干のズレがあります。時間にして1週間程度のズレは、まぁ、誤差の範囲って感じですネ(^^;。というわけで、来週すぐに調整局面が来るとは限らないものの、少なくとも心の準備ぐらいはしておいた方が良いのかもしれません。

● 来週の25日騰落レシオの展開を考えると、値上がり750銘柄/値下がり750銘柄のチャラ相場が続いたとしても、休み明けの火曜日には、25日騰落レシオは131.55%まで上昇します。チャラ相場が続いたとすれば、この辺が目先的なピークになりそうですけどネ。

● もし、値上がり300銘柄/値下がり1200銘柄とかなり弱い相場が4日間続けば、25日騰落レシオは来週金曜日には101.58%まで下落します。逆に値上がり1200銘柄/値下がり300銘柄と強い相場だったとすると、休み明けの火曜日には144.50%まで上昇することになります。こうなると、さすがに過熱感が否定できなくなってしまいます。

● もちろん、騰落レシオだけで先行きの相場が決まるワケではないし、決める気持ちもありません。ただ、このテクニカル指標は長年に渡ってそれなりに客観的な指標を示唆してくれるものだし、感情に左右されやすいなかでは、自分の座標軸を保つために重宝しています。ひとまず連休をゆっくり休んで、そして考え方をまとめておきましょうネ。

● 足元で意外とも思える強さを発揮している相場ですが、先物に振り回されただけと言われればその通りかも知れません(^^;。ただ、もしそうだとしても、事実として上昇基調が続いていることは素直に認めるのが筋。そこで、足元の確認を兼ねて、週末時点の騰落レシオの状況を把握しつつ、来週の展開についても考えてみましょう。

騰落レシオとTOPIX ● 前週末(3月12日)時点での25日騰落レシオは105.05%。直近でのボトムは、2月19日の70.35%だったので、ちょうど3週間でここまで上昇してきたことになります。

● 一般的に、騰落レシオでみる過熱水域は120%超えと考えられているので、その観点からは、まだ余地はかなり残っているように思えます。ただ、この先数日間で計算から抜け落ちていく数字が、2月第1週終わりから第2週前半にけけての、かなり弱い相場だった頃にあたるのが曲者。この先3日間、750銘柄値上がり/750銘柄値下がりのチャラ相場が続いたとしても、25日騰落レシオは120.02%まで上昇してしまい、一般的な過熱水域に入ってしまうことになります。

● 添付してあるグラフをご覧頂ければ分かりますが、やはり25日騰落レシオの120%超は「それなりに気を付けた方が良い水準」と言えそうなのは否定できません(^^;。もちろん、だからといって、これだけで相場観云々を言い切るつもりは全く無いのですが、一応、頭の片隅に入れておこうかなと考えています。ちなみに、20日騰落レシオは、先週末時点で122.45%まで上昇しています。

● そういえば、金曜日のビッグSQ。日経平均のSQ値は 10808.73、TOPIXのSQ値は 936.93 でした。日経平均のザラ場高値は 10777.49 だったので、いわゆる「幻のSQ値」になっています。TOPIXはザラ場高値は 937.50 だったので、幻ではなかったのですが…。

● 科学的な検証は何も無いんですが(^^;、経験則として市場関係者の間で語り継がれているのが、「幻のSQ値」は、テクニカル的に意識される水準となって残ってしまい、上値抵抗線や下値支持線となることがある、ってこと。今回は日経平均がモロに「幻のSQ値」となってしまったため、来週の相場でこの水準をあっさりクリアできるかどうか、心理的なポイントとしても注目しておきます。

● 昨日大引け後に発表された日経平均の銘柄入替え(日経の記事はこちら日経平均プロフィル内のリリースはこちら)。発表明けの今日、新規に採用された日新製鋼(5407)と、事前予想で次点で有力だった日本電気硝子(5214)の値動きを日中足で復習しておきましょう。

日新製鋼(5407)日中足日本電気硝子(5214)日中足
日新製鋼(5407)日中足 日本電気硝子(5214)日中足
(出典:Yahoo! JAPAN Finance)

● 全体の感想としては、事前に日新製鋼がかなり先回りして買われていた印象だった割に堅調だったこと。さらに、日本電気硝子は、寄付きこそ失望売りを食らったものの、ザラ場で切り返してプラスで終わっているのはご立派、ってこと。日新製鋼については、素直に需給好転期待が先行したからでしょうけど、日本電気硝子がなぜ売られなかったのか…。考えるに、日経平均銘柄入替えはこの春先にもう一つチャンスがあり、そこでは日本電気硝子が採用筆頭候補になるから、と考えることが出来ます。

● これも復習ですが、この先、三菱ケミカルホールディングス(4188)による三菱レイヨン(3404)の完全子会社化で、三菱レイヨンは上場廃止になる予定。このため、同株の替わりとして日経平均に一銘柄、新規採用されることになります。実は、今回の発表でこちらも一緒に前倒し発表される可能性も無くは無かったのですが、現在は三菱ケミHDによるTOBが進行中。まぁ、結果に間違いはないだろうけど、TOBが終わるまでは完全子会社化は正式には決定していないので、まだ東証から三菱レイヨンの上場廃止は発表になっていないのです。

● もちろん、この件は、揉めているような案件でもなく、3月19日にTOBが終了して結果が発表され、それと共に東証から三菱レイヨンの上場廃止が発表されるハズ。そして、過去の例からすると、東証の発表後に日経から銘柄入替えについての発表があり、その2~3日後には実際の銘柄入替えがある、という手順になるはずです。ということは、想像すると、3月19日(金)の夕方から夜にかけて日経から銘柄入替えが発表され、3月22日の祝日(月)後の週にでも、実際の銘柄入替えが発生することになりそうです。もちろん、これはあくまで私の想像ですので、正式には日経からの発表を待つことになります、為念。

● 現時点では、銘柄入替えを予想するのに使うデータ面には差異はないので、採用候補銘柄としては、今回外れだった日本電気硝子が、順送りに今度の筆頭候補になりそうです。他に、トクヤマ(4043)や三菱瓦斯化学(4182)などが素材セクターの流動性面から候補として出てきます。数字としては、大同特殊鋼(5471)がその次ぐらいに来るのですが、日新製鋼が採用された今となっては、可能性は低そうですね。

● また、コスモ石油(5007)も採用候補として考えられそうですが、コスモ石油は素材セクターのなかで、新日本石油と新日鉱HDという石油株の替わりとして光が当たっていた面がある銘柄なので、可能性としては次回は低めランキングになるのは避けられそうにありません。もっとも、逆説的には石油が最初に入らなかったので次に石油が入る、という可能性も有り得る話ですが…。この辺の謎解きが興味深いところです(と他人事…(^^;)。

● いずれにしろ、この仮定スケジュールで行くと、あとざっくり2週間待ち。となると、日本電気硝子を持っていたとしても、慌てて売却することもないと考えるのは、ある意味で当然かもしれません。さらに、次回の採用を期待するのであれば、今朝の寄付きで売られたところなどは、"絶好の買い場"と考えた向きが居ても、全く不思議ではありません。3月19日の大引け後に注目しておきましょう。


追記(3月11日)

● え~~っと、誤解があるといけないので追記です。三菱レイヨンの上場廃止が3月19日に発表されるとは限りません。三菱ケミHDは全株式取得を目指しているのですが、もちろん、TOBが成立しないとそうなりません。現実的に考えて、TOBそのものの成立は大丈夫に思えるのですが、それから外れた株は、株式交換によって三菱ケミHDの株式に交換されることが予定されています。これは正式なリリースに記載されている通りです。

● 取引所が三菱レイヨンを上場廃止にするには、上場規定に沿った形で該当する必要があります。そのひとつが浮動株基準で、75%超が特定株主の所有になってしまうと上場廃止基準に該当することになります。またTOBの買い付け株数が95%でも基準に該当することになります。通常は有価証券報告書の提出で確認される事柄なので、TOBの結果だけでそうなるかどうかは、現時点では分かりません。ということで、三菱レイヨンの上場廃止発表は、最短で3月19日。最長だと、株式交換が実施されて、有価証券報告書で確認されてから(数ヵ月後)ってことになります。追加でした。

● 本日(3月9日)大引け後、ほぼ事前の予想通り、日経平均の銘柄入替えが発表になっています。ニュース記事は、『日経平均銘柄入れ替え、日新製鋼など3銘柄を新規採用』(日経)で、日経平均プロフィル内にも正式リリースが出ています。記事には「3銘柄」と出ているのですが、そのうち2銘柄は会社統合に伴う自動的なもので、新規に採用されたのは日新製鋼(5407)です。

新規銘柄除外銘柄
日新製鋼(5407)---
JXホールディングス(5020)新日本石油(5001)、新日鉱ホールディングス(5016)
NKSJホールディングス(8630)損害保険ジャパン(8755)

日新製鋼(日足) ● 実は、今回のチョイスは、事前に証券各社から出ていた色々なレポートの通り、本命が選ばれた結果になりました。つまり、"サプライズはなし"ってことです(^^;。

● ネット上で無料で見れるレポートとして重宝するのに新光総研から出ているレポートがあるのですが、そこでも2月2日に『日経平均株価採用銘柄の入替候補を探る~新日本石油と新日鉱HDの経営統合に伴う補充~』と1ヶ月以上も前に出ていたぐらいです。他の証券各社レポートも、本命が日新製鋼(5407)でほぼ一致。対抗として日本電気硝子(5214)。さらに、穴としてコスモ石油(5007)あたりの銘柄が出ていました。なので、今回はサプライズは、ほとんど発生しなかったことになります。

日新製鋼(対TOPIX) ● 左上は日新製鋼の日足(出典:Yahoo! JAPAN Finance)です。ご覧頂いて分かるように、2月中旬頃からじり高歩調になっています。もちろん、マーケット全体の上昇が影響しているのですが、それをクリアにするために、対TOPIXでレラティブでチャートを描いてみると、右図(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。2月中旬以降の局面だけを取ると、日新製鋼が対TOPIXでそれなりのアウトパフォームをしていたことが分かります。

● と言うわけで、明日以降の相場では、日新製鋼の動きとともに、外れ銘柄の日本電気硝子の値動きにも注意しておきましょう(^^;。もうすぐビッグSQですしね。なお、実際の銘柄入替えは今月末前に実施されます。最初に除外が来て、4月に入ってから追加となります。その辺の詳細は上記リリースをご覧下さい。

騰落レシオとTOPIX ● 先週末の相場は、先物主導で大幅高。その前日あたりに売り込んだ向きのショートカバー感がプンプンしていたものの、理由は何でアレ、かなり強い印象をもたらす引け味だったのは事実。そこで、一歩下がって眺めるテクニカル指標として私がかなり信頼している騰落レシオを見て現状把握。

● 前週末時点での25日騰落レシオは95.05%。直近では、2月19日に70.35%まで下落していたので、約半月で売られ過ぎ感のある水準から中立水準まで戻したことになります。

● その前のサイクルを見ると、1月6日に127.64%まで上昇したところから、2月19日の70.35%まで下落。約1ヵ月半ってところでした。もちろん、このリズムが繰り返されるかどうかは全く不明なんですが、一応、その辺のリズム感を持って相場が推移すると考えれば、4月初旬あたりに掛けての堅調相場というシナリオを描くことも可能になってきます。もっとも、リズム感だけで相場を張るワケには行かないでしょうから、この辺のリズムを頭に入れたうえで、他の要素を考えて投資判断をするってことになるんでしょうけどネ。

● 相場全体感とすると、どうしても方向感が掴みにくい展開が続いています。金曜日の相場でも、指数はそれなりに大きく上昇したものの、売買代金ベースで見れば、盛り上がったとは言い難い状況。CTAなどによる先物大量売買が市場全体を揺り動かす状況が続いているんでしょうが、これは文句を言っても仕方がないこと。「それも相場」です。

● 騰落レシオの状況から"だけ"で考えると、多少の上値はありそうな雰囲気ながら、大したことは望みにくいといった印象。敢えて言えば、『谷浅ければ、山低し』って感じですかね…(^^;。いずれにしろ、無理をする局面ではなさそうです。

● 今日、2月19日(金)はJAL(9205)の上場廃止前の最終売買日でした。手続上は明日、20日に上場廃止となり、その後、100%減資で株券は紙屑となります(電子化されているので、実際には紙の株券すらない)。まぁ、この辺の話は誰もが知っていることですし、いまさらって感じもするので、ここは色々な意味で一時代の終了ってことで、単に記録として書き記しておきます。

JAL今日の値動き

JAL最後の板 ● 上記が今日の値動き(というか一本値)でした。JALは朝から大量の売り物が出ていたことで、結局、値が付いたのは最後の大引け比例配分だけ。それでも2762万4000株も取引が成立したのはご立派(^^;。最後の価格は、もちろん1円でした。

● 右側が最後の"板"状況です(出典:マネックス証券フル板ツール)。ここに来て、成行ではなく、1円で指値を出しているのも何だと思うのですが、もっと上の方の値段にまでかなりの指値売りが出ているのが分かります。まぁ、色々と事情があるのでしょうが(^^;、証券会社には注文件数スライドで取引所からフィーが掛かっている状況を考えると、「ちょっと・・・なぁ~」って感じもします(^^;。まぁ、最終投資家は約定しない限りコストは掛からないんですけどね。

● 何はともあれ、ナショナルフラッグ・キャリアーが経営破綻という事態に追い込まれ、多くの株主が損を被った事態は、マーケットとしては今日で終わり。あと、債務がどうだこうだとか、年金がどうだこうだとかは、マーケットから見る限りは関係のない話となります。個人的には、これを機会に「鶴丸」を復活させても良いと思うんだけどなぁ~(^^;。

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