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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

● 足元で意外とも思える強さを発揮している相場ですが、先物に振り回されただけと言われればその通りかも知れません(^^;。ただ、もしそうだとしても、事実として上昇基調が続いていることは素直に認めるのが筋。そこで、足元の確認を兼ねて、週末時点の騰落レシオの状況を把握しつつ、来週の展開についても考えてみましょう。

騰落レシオとTOPIX ● 前週末(3月12日)時点での25日騰落レシオは105.05%。直近でのボトムは、2月19日の70.35%だったので、ちょうど3週間でここまで上昇してきたことになります。

● 一般的に、騰落レシオでみる過熱水域は120%超えと考えられているので、その観点からは、まだ余地はかなり残っているように思えます。ただ、この先数日間で計算から抜け落ちていく数字が、2月第1週終わりから第2週前半にけけての、かなり弱い相場だった頃にあたるのが曲者。この先3日間、750銘柄値上がり/750銘柄値下がりのチャラ相場が続いたとしても、25日騰落レシオは120.02%まで上昇してしまい、一般的な過熱水域に入ってしまうことになります。

● 添付してあるグラフをご覧頂ければ分かりますが、やはり25日騰落レシオの120%超は「それなりに気を付けた方が良い水準」と言えそうなのは否定できません(^^;。もちろん、だからといって、これだけで相場観云々を言い切るつもりは全く無いのですが、一応、頭の片隅に入れておこうかなと考えています。ちなみに、20日騰落レシオは、先週末時点で122.45%まで上昇しています。

● そういえば、金曜日のビッグSQ。日経平均のSQ値は 10808.73、TOPIXのSQ値は 936.93 でした。日経平均のザラ場高値は 10777.49 だったので、いわゆる「幻のSQ値」になっています。TOPIXはザラ場高値は 937.50 だったので、幻ではなかったのですが…。

● 科学的な検証は何も無いんですが(^^;、経験則として市場関係者の間で語り継がれているのが、「幻のSQ値」は、テクニカル的に意識される水準となって残ってしまい、上値抵抗線や下値支持線となることがある、ってこと。今回は日経平均がモロに「幻のSQ値」となってしまったため、来週の相場でこの水準をあっさりクリアできるかどうか、心理的なポイントとしても注目しておきます。

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 TOPIX : 813.37 (-35.88, -4.22%)    日経平均 : 8235.87 (-484.68, -5.56%)    円ドル : 89.50  

● 今日はビッグSQ。例によって時系列に行くと、朝8時半頃にExcel上の日経平均速算は前日比930円高程度。その後、時間が経過するに従って少しずつ下落し、8時55分で820円高、8時59分で600円高、8時59分30秒で350円高と来て、最後の最後に"お約束"の売りバスケットが出て寄付き。ただ、今日は普段のビッグSQと比較すると、かなり商いそのものが少なかったことと、ミスプライス狙いの買い指値なども少なめだったようで、意外に大きなインパクトが発生。SQ値は前日比293.26円安の8427.29円(9時27分確定)と、8500円の大台割れでした。市場筋推計によると、SQ関連売買は、6億株程度、6000億円程度だったとのこと。

● SQ後の相場は、比較的典型的な金曜日相場の雰囲気だったのですが、前場最後の30分間でアレヨアレヨの上昇。「こりゃあ、後場に何か入ってくるの?」との期待感も抱かせる前場の引け味だったのです。ところが、昼休み(12時10分過ぎ)に出てきたのが、「米ビッグスリー救済法案が合意に達せず」とのニュース。しかも、リード民主党上院院内総務が「明日のNY株式相場を懸念」なんて発言するもんだから…。これを受けて、急激な円高が進行してGLOBEXの米株価指数先物がドカンと急落。とてもじゃあないけど、日本株が支えきれるような事態ではありませんでした。

● ニュースが出た最初の頃は、円も対ドルで91円割れあたりだったのが、時間が経過するとともにドンドンと円高が進行。午後1時20分前には、あっさりと90円の大台を割り込み、そこでストップロスを引っ掛けたのか、あっという間に89円も割り込むドル急落/円急騰。ちょっと呆気に取られるぐらいのスピードで、「あぁぁぁ~~~~」って感じの円高進行でした。これまで、ドル安/円高になるぞと言われながらも、ドルは意外に踏ん張っていた感があったのが、一気に噴出した印象。某銀行の為替トレーダー氏は、「ドルの買い手がおらん…」と嘆いていました。

● こうなると当然のように、東京でも自動車株が先陣を切って急落し、ディフェンシブ系銘柄まで下げ幅を広げる展開。一時は、かなりパニック的な空気も流れていました。その後、為替が落ち着きを取り戻すとともに、株式市場もやや落着きを取り戻す展開。実は、今週はずっと上昇していたので、これだけ今日1日で下落しても、週で合計するとプラスでした。ある意味では、"のりしろ"があったってことになるのですが、それでも、1日で見ると大幅下落になってしまいました。焦点は今晩のNY市場の反応ですね、言うまでもなく…(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比7億8318万株増の30億2881万株、売買代金は同7145億円増の2兆4807億円。さすがにビッグSQって感じでした(^^;。それでも、上記した市場筋推計の6億株/6000億円程度がSQ関連だったとすると、パッと見の印象ほどではありません(^^;。それでも、後場のややパニックになった売りが膨らんだのは分かります。東証1部値上がりは252銘柄、値下がりは1408銘柄。

● 日経平均の日中値幅は522.74円(前場190.36円、後場431.24円)と大きく、その大部分が後場だったのが良く分かります。SQだったにも関わらず、前後場の売買代金分布は比較的静かで、前場が50.25%、後場が49.75%でした。ビッグSQとしては珍しくSkewが小さかったというか、それだけ直接的なSQ関連売買が少なかったとも言えます。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2720万株売り/2650万株買い)でした。

● 業務連絡。金融庁から先日の空売りパブリックコメントに対する回答が出ています。詳細は金融庁HP内の 「…パブリックコメントの結果等」 (タイトルが長過ぎるので一部略)のPDFファイルに掲載されていますので、そちらをご参照ください。あまり書くとアレですが、基本的にはパブリックコメントに出てくる段階で既に"結論"が固まっており、大きく変更されることはない、ということを再確認。機関投資家からの注文の場合、注文の都度の確認は無くても良いものの、やっぱり色々と確認と記録を残す(7年間も)が必要なようです。電話テープを7年間も残すの?まぁ、この辺はコンプライアンスの解釈が出てくるまでは、現場としてはフリーズ状態(^^;でしょうけど、「12月16日(火)に施行」なので、あまり時間はありません(^^:。間にあうんかいな?

● 良い週末を!

 TOPIX : 846.91 (+9.38, +1.12%)    日経平均 : 8462.39 (+233.75, +2.72%)    円ドル : 97.10  

● まぁ、しかし…。NYダウの日中値幅は911.17ドルでっせ(高値:8876.59、安値:7965.42)。で、最終的に終値は前日比+552.59ドルの8835.25ドル(+6.67%)。荒れるにも程があるってところでしょうが、それだけ先行き不透明感が強くて、明確な方向性が見出せない状態にあることが良く分かります。しかし、それにしても…(^^;。なお、CME日経平均先物は対大証比595円高の8855円。為替は対ドルでも対ユーロでもかなり大きく円安方向に振れ、そしてミニSQ。

● Excel上の日経平均速算値は、朝の早い段階から前日比1200~1250円高程度でほぼ固定状態。その状態が8時59分58秒ぐらいまで続くという珍しい状態で、最後の最後に"お約束"の売りバスケットが出てチャンチャン。SQ値は前日比389.53円高の8628.17円(9時38分)。印象としては、比較的あっさり寄付いた感じだったし、なおかつCME日経平均先物水準などを考慮すると、伸び悩みもかなりありました。なお、市場筋の推計によると、SQ関連売買は約2億2000万株程度、売買代金で約2200~2300億円程度とのことでした。

● SQ後の相場は、ある程度予感はあったものの、かなり情けない状態。TOPIXは9時20分にザラ場高値(874.04pt、+36.51pt、+4.36%)を記録し、日経平均は9時40分に同高値(8689.85円、+451.21円、+5.48%)を記録。SQ確定時刻が9時38分だったことを考慮すると、時間的には、ほぼ寄り天だったことが推測できます。そこから後は、ジリ貧の右肩下がり。日経平均のザラ場安値は9時01分だったので、これは参考にならないとして、TOPIXはザラ場安値を14時43分に付けており、ほぼ継続的にジリ貧だったことが分かります。

● また、TOPIXは最終的に+1.12%と日経平均の+2.72%を大きく下回り、より伸び悩み感というか、情けなさが目立った1日になってしまいました。前日比ではプラスだったものの、あまりプラスとは感じなかったのが本当のところです。今日は日経平均とTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。当然ながらグラフの形は似たようなものですが、TOPIXの方がかなり伸び悩み感が強かったのがご覧頂ければと…。

日経平均日中足
TOPIX日中足

● 記録。東証1部出来高は前日比9424万株減の20億9821万株、売買代金は同374億円減の1兆7576億円。今日がミニSQだったことを考慮し、市場筋推計の約2億2000万株程度/約2200~2300億円程度が正しいと仮定すると、実質上は18.5億株/1兆5000億円台あたりと、かなり薄商いだったことが見て取れます。また、東証1部売買代金分布を見ると、前場が50.9%、後場が49.1%で、SQ日と感じないレベルの分布でした。東証1部値上がりは955銘柄、値下がりは638銘柄と、迫力に欠ける状態。日経平均の日中値幅は311.72円(前場311.72円、後場188.03円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(4400万株売り/2170万株買い)でした。これで7日連続の売り越しです。

● 一方、チャート面からは、TOPIXも日経平均ともに「逆三尊」が形成できるかどうか、際どいところに差し掛かっています。TOPIXで840pt弱、日経平均で8250円あたりがキーレベルで、端折って書くと、ここを保てるようだと10月27日が大底だった可能性が強まる一方、割り込むようだと逆三尊が崩れて、もう一度安値アタックの可能性が強くなってしまいます。もちろん、チャートの形に全てを賭けるなんてことはないにしても、気になることは気になる話(^^;。ま、頭の片隅にってことで…。

● ようやく週末。今週末はG20金融サミットが開催され、それ以外にも何かと国際政治的な発言や動きが出る可能性があります。何も出ない可能性も大ですし…。もっとも、そうだからこそ、今日の全体薄商い、手控えムードだったのでしょうが、せっかくの秋の週末。ゆっくり休んで、ややこしいことは来週月曜日の朝に考えることにしましょう(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 840.86 (-64.25, -7.10%)    日経平均 : 8276.43 (-881.06, -9.62%)    円ドル : 98.65  

● 世界的な協調利下げも全く効かず、空売り解禁の米株式市場では、GM(GM)がボロボロに売られ、NYダウは678.91ドル安(-7.33%)、S&P500は-75.02pt(-7.62%)の暴落。CME日経平均先物も引けに掛けて奈落の底状態で大証比585円安。ところが、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、一転して大幅な買い越し(1900万株売り/3290万株買い)。「えっ?買い越し?」って感じでシグナルは妙に交錯。そして日本はミニSQ。

● Excel上の日経平均速算値は、8時40分で前日比1200円ほど。実は、最後までこの値は大きく変化せず、9時直前にバスケット買いが入った様子ながら、SQとは関係ない膨大な売り圧力のおかげで、状況が良く見えない状態(^^;。あまりに特別売り気配銘柄が多くて、9時30分時点でも日経平均採用225銘柄のうち、175銘柄が寄付かず。日経平均が前日比で1000円安超になった時点(9時41分)でも、まだ103銘柄が寄付いていない悲惨な状況。ただ、先物などは9時半頃には戻りに入り始めており、その効果が出てきたのに加えて、多少は買いが入ったようで、10時03分にユニー(8270)が寄付き、最後まで残っていた豊田通商(8015)はこの時点でストップ安売り気配だったので、事実上、SQ値は確定。その豊田通商も10時06分に寄付き、SQ値は前日比1164.89円安の7992.60円と、悲惨な結果になりました。

● 市場筋推計によると、SQ関連売買は約1億5000万株~2億5000万株/約1500億円~2500億円程度とのこと。また、10月限のオプションは権利行使価格が9000円までだったので(SQ週には追加設定がない)、プットが全部イン・ザ・マネーになるという、前代未聞のSQでした。昔にはオプションの権利行使価格が1万円超に渡って存在し、銘柄コードに補助コードが適用されたという異常事態もありましたけど…(そんなこと覚えてる向きも少ないだろうけど(^^;)。

● 大部分の銘柄が寄付いた10時過ぎには、そこまで戻り歩調だった先物の上値が重たくなってしまう状況。ただ、そこから大きく売り込む感じではなく、後場中盤までは安値圏での右往左往。ただ、大きく下げた後だけに、ソコソコの値動きがありました。後場中盤以降は、商社株の一角やコマツ(6301)など、これまでの相場下落の象徴のような銘柄が意外にもプラスに転じて、雰囲気がかなり好転。前日比での大幅安は変わらなかったものの、最後の1時間の雰囲気は、多少明るい方向に変わった印象でした。もっとも、先物は現物引け後の10分間でかなり売られており、拭いきれない不安感が否定できなかった感じです。

● 日経平均と日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

日経平均 日中足
日経平均先物(12月限) 日中足

● 「コツン」が聞こえたかと言われると、まだ何とも言えません。テクニカル指標を含めて、あちこちで異常値が頻発しているのは事実です。今朝の売られ方は、相当にパニック的になっていたのも事実。ただ、水準的なものはともかく、タイミングを数日間違えれば、簡単に1~2割やられる地合いです(^^;。こういう状況下では、一度、距離を置くことを決めた投資家が戻ってくるには、時間を掛けるしかないことが多いのです。もちろん、全く予想していなかったような状況変化によって、相場環境が一夜にして一変する可能性はあるのですが、そんな奇跡のようなことを前提にして投資するワケには行きません。どの程度の時間が必要かは、状況次第。場合によっては2週間ほどかもしれないし、悪ければ2年間必要かもしれません。それも含めて、相場に出入りするタイミングが重要だと考えています。それがなかなか見えてこないんですよねぇ~(^^;。

● 今日も記録的な1日だったことは確かなので、前回のようにSQ値などを抜き出しておきます。今日は寄付くのに時間が掛かったので、画面上で見る指数の始値は、あまり意味が乏しいのでSQ値を使っています。同様の理由で、ザラ場高値は後場高値を使っています。また、SQ値は取引所発表のものを使っています。実は今日のSQ値は、TOPIXでも日経平均でも「幻のSQ値」。つまり、寄付きで相当量の「投げ売り」が出たことを示唆しています。また、今後、SQ値が下値支持になる可能性もあるので、注目しておきます。それにしても、こうやって眺めてみると、今日の値幅は凄いですね(^^;。

TOPIX日経平均
指数値前日比前比率時刻 指数値前日比前比率時刻
SQ値821.74-83.37-9.21%15:00 7992.60-1164.89-12.72%10:06
後場高値857.06-48.05-5.31%14:25 8476.74-680.75-7.43%14:25
日中安値823.46-81.65-9.02%9:35 8115.41-1042.0-11.38%9:41
終値840.86-64.25-7.10%15:00 8276.43-881.06-9.62%15:00
(SQ値は取引所発表値)

● その他の記録。東証1部出来高は前日比3億5543万株増の32億7441万株、売買代金は同1605億円増の2兆6353億円でした。ミニSQ関連売買が2億株/2000億円あったとしても、一応、出来高で30億株ほどは出来た格好。東証1部値上がりは175銘柄、値下がりは1499銘柄で、先日10月8日の値上がり44銘柄/値下がり1649銘柄よりはかなりマシでした。一方、指数ベースの日経平均の日中値幅は900.93(前場900.93円、後場290.68円)と、トンでもない数字でしたが、これはミスリーディング。"実質"の値幅は上記表をご参照ください。また、今日の毎分東証1部売買代金分布は、なかなか見れないような形だったので、こちらに画像を貼り付けておきます(別窓で開きます)。朝方から全然寄付かなかった様子が良く分かります。ただ、前後場の分布はSQと感じさせないイメージでした。また、大引け前に商いが盛り上がった状況もご覧頂ければと…。

● そうそう、月曜日(10月13日)の米国はコロンバスデー。FRBのスケジュールに従う為替などは休場ですが、株式は通常通りの取引です。ただ、薄商いになるのが通例です。NYSE休日スケジュールはこちらをご参照。

● 雑談。昨夕、不動産投資信託(REIT)のニューシティ・レジデンス投資法人が民事再生法の適用を申請。ところが、夜のニュースで見た記者会見では、新井潤代表が、ニコニコしながら頭を下げていたのに、ちょっとビックリ。確かに、あの「申し訳ありませんでした!」は非常に日本的なシーンだし、本当に申し訳なく思って頭を下げている場合もあるだろうけど、ある意味では"演出"であり"儀式"。この代表の場合、J-REITマーケットそのものを破壊しかねないような羽目に陥りながら、その"演技"すらも満足に出来ないとは…。今日の東証REIT指数は、前日比-11.99%と暴落状態でした。詳細は帝国データーバンクの 「大型倒産速報」 をどうぞ。

● 今日は長文&まとまりの無い文章でスミマセンでした。良い週末/連休を!

 TOPIX : 1177.20 (+14.48, +1.25%)    日経平均 : 12214.76 (+112.26, +0.93%)    円ドル : 107.35  

● 今日はビッグSQ。先物関係者の3ヶ月に1回の"お祭り"であると同時に、流動性が一瞬にしろ高まることで、不要銘柄を処分するには都合の良い「粗ゴミ回収」がやってくる1日(^^;。例によって実況中継風に行くと、8時45分の段階でExcel上の日経平均速算値は前日比330円高ほど。良く見る風景は1000円安などですが、今回は実はずっとプラスでの推移でした。8時50分に700円高、8時55分に600円高、8時58分に310円高、8時59分に280円高と来て、最後に多少の売りは出た様子ながら、堅調なまま寄付き。SQ値は前日比193.05円高の12295.55円(9時12分確定)でした。SQ確定時刻も早かったし、食い合い株数もそれほど多くなく、ビッグSQにしては静かだった印象。

● 9時15分時点の東証1部出来高は8億7248万株、売買代金は1兆0974億円。前回6月ビッグSQ時の9時15分時点では、13億1104万株/1兆9881億円だったので、半分とは言わないまでも、相当、商いが少なかったことが分かります。最近の色々な信用収縮を受けファンディングコストが高くなっていることで、裁定業者などもポジションが取り辛くなっているのでしょうね。さらに、米系はそろそろ決算も意識する時期ですし…。なお、市場筋推定では、SQ関連売買は6億~6億3000万株程度、売買代金で8000~9000億円程度とのことでした。

● 通常の相場。前場はSQドタバタ後は横ばい相場だったものの、昼休みの立会外バスケット取引が売り越しと伝わったこともあって、後場寄付きからスコーンと下落。TOPIXも日経平均も、午後1時過ぎに、一時前日比でマイナスゾーンへ突入。ただ、それは瞬間風速で、そこから大引けに掛けては、銀行株が引っ張る格好できれいな右肩上がり。ただ、SQ後にもみあった水準までは戻したものの、そこから上のSQ値までは届かず。結果的に、今日は「幻のSQ値(ビッグSQ)」が残ってしまいました。テクニカルの経験則として、SQ値は上値抵抗になったり下値支持になったりすることがあるので、ちょっと頭に入れておきます。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● それにしても、三菱UFJ FG(8306)、みずほFG(8411)、SMFG(8316)の日中足と、TOPIXや日経平均の日中足を比較すると、実に良く似ていました。もちろん、メガバンクが時価総額の大きな銘柄群で影響力が大というのはあるにしろ、相場全体が銀行株の行方にかなり神経を使っている様子が分かるし、その一挙一動に振られている状態も分かります。

● Bloombergで業種別指数の対TOPIX寄与度を見ると、プラス寄与で銀行が+5.56ptでダントツの第1位。第2位の卸売業が+1.53pt、第3位の機械が+1.41ptなので、銀行の影響度の大きさが分かります。個別銘柄でも、対TOPIX寄与度上位3銘柄はMUFG、SMFG、みずほFGの順でメガバンクが独占。次いでORIX、三井物産、三菱商事の順だったのですが、銀行株のインパクトの大きさが分かります。ちなみに、個別銘柄の対日経平均寄与度ランキングは全く様相が違っていて、プラス寄与度上位5銘柄は、順番に、東京エレクトロン、ファナック、ダイキン、アドバンテスト、住友不動産。指数の動きが違うのも、良く分かります(^^;。

● せっかくですんで、三菱UFJ FG(8306)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場の最初のところはともかく、特に後場は、日経平均の日中足と傾向が良く似ているのがご覧頂ければと…。

三菱UFJ FG(8306)日中足

● 記録。東証1部出来高は前日比6億4619株の増加で25億9430万株、売買代金は同9011億円増の2兆9747億円でした。上記した市場筋推計が正しいと仮定するならば、SQ関連以外の売買は18~19億株、2兆円ギリギリってところだったでしょうか。東証1部値上がりは1205銘柄、値下がりは434銘柄。日経平均の日中値幅は218.48円(前場92.18円、後場174.97円)と、前場はかなり小動き、後場は「V」字型になった分だけ値幅がありました。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(2830万株売り/2840万株買い)でした。

● 最後に、私事で恐縮ですが、来週1週間(正確には23日まで)、夏休みでお休みさせて頂きます。1年に一度は5営業日の連続休暇を義務付けられており、今回がその「ブロック・リーブ」です。そのため、このコメントもお休みとなりますので、何卒ご了承のほどをお願い致します。9月24日に(会社に席があれば(^^;)浦島太郎状態で復帰する予定です。それでは、皆様も良い週末・連休を!

 TOPIX : 1259.93 (+1.12, +0.09%)    日経平均 : 13168.41 (+43.42, +0.33%)    円ドル : 109.65  

● 今日は8月限オプションのミニSQ。例によって実況中継風に行くと、8時50分時点でExcel上の日経平均速算値は前日比1450円高ほど。まぁ、これはいつものパターンです(^^;。8時55分で1370円高、8時59分で1210円高、8時59分30秒で1130円高と来て、最後に"お約束"の売りバスケットが出てチャンチャン。三井造船(7003)が最後まで寄り付かなかったものの、SQ値は前日比92.39円安の13032.60円(9時40分確定)でした。9時15分時点の東証1部出来高は3億9447万株、売買代金は5016億円。市場筋推計によると、SQ関連出来高は約2億3000万株、売買代金は約3200億円とのこと。また、売買単価は前日比で181.25円も上昇して1271.51円。これはSQ日の特徴です。

● SQ後の相場。寄付き後もズルズルと下落し続けてヤバイ雰囲気があったものの、それも9時半頃に一段落。その後は、やや意外感を含む感じで上昇に転じ、後場にはTOPIXも日経平均もプラス領域に。朝からトヨタなどがかなり強かったので、指数の下落が緩和されていた印象があったものの、後場はそれに加えて全体に押し目買いムードというか、買戻しムード。ここ最近、金曜日は安いと「決まっていた」(^^;ものの、ついにそれを打ち破る格好。何かが目立って好転したと言うのではなかったように感じたのですが、あまりに悲観的な見方というか、警戒心が強くなったところだったので…、というのはあったかもしれません。政府が「景気後退」を認めたというのも、買いを入れるタイミングとしては一つのシグナル(いわゆる逆指標)だったでしょうか。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● もっとも、これで全てが解決して青空になった…、とは誰も考えていないでしょう(^^;。ファクター面から見たところ、今日もバリューは不振、グロースも鳴かず飛ばずでリバーサルも今一つ。要するに「まともにファクターが効かない」相場は継続。7月末時点のヘッジファンド指数があちこちから出始めているのを見ても、7月はかなり成績が悪かった様子。ざっくりベースで1.5%から2.0%ほどものマイナスが出ています。

● もちろん、日本株がその要因ではなく、コモディティーの下落や皮肉にも金融株の上昇が響いたのは想像できます。その前の金融不安で相場がかなりの勢いで下落していたところでは、ヘッジファンドの調子は悪くなかったのです。それが一転してこれだけ悪化したことで、解約かデ・レバレッジングかは分からないものの、日本株でもその影響を受けているのが感じ取れます。このところのファクターが効かないというのも、その一つの「結果」だろうし、もし下手をするとこの先の相場を動かす「原因」にもなりかねない部分も持ち合わせています。頑張って耐え忍びながら生き残りましょう!

● 記録。東証1部出来高は前日比2億5676万株増の22億8596万株、売買代金は同3622億円増の2兆5745億円。市場筋推計でSQ関連売買が約2億3000万株/約3200億円あったと仮定すると、ほぼ増加分全てがSQ関連で、それ以外は増減なしってことです(^^;。ちなみに大引け段階の売買単価は1126.24円で、前日比35.98円高の水準にまで落着きました。東証1部値上がりは763銘柄、値下がりは834銘柄と、指数の動きとは逆に値下がり銘柄数が多い状況。日経平均の日中値幅は296.91円(前場154.17円、後場168.60円)と落着いた値動き。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3540万株売り/2410万株買い)でした。

● また、今日の東証1部売買代金推移を見ると、前場が50.85%、後場が49.15%で、ミニSQということで、それほど極端なブレはありませんでした。なお、寄付き後1分間で12.2%の売買代金があり、最初の5分間で15.8%、10分間で17.7%の売買代金がありました。この辺はミニとは言いながら、「さすがSQ」って感じ(^^;。

● 一方、大引け後に開示された先物の手口。例によっていつもの面子が活発でした(^^;。日経平均先物では、CSが3501枚買い越し、ニューエッジが3100枚買い越し。一方で、ドイツが3659枚売り越し。TOPIX先物では、LBが2180枚買い越し、CSが1995枚買い越し、UBSが1947枚買い越し。BNPPが2619枚売り越し、MSが1878枚売り越し、GSが1418枚売り越しなど。でも、この手口見てしまうと…、なんかねぇ~~(^^;。

● 雑談。北京オリンピックは今晩が開会式。今回のオリンピックは、ここまで何となく盛り上がりに欠ける印象があるのですが、 「五輪ツアー、売れ残り ギョーザ事件など響く」 (日経)や 「特別便なのに…五輪応援客わずか8人」 (スポニチ)などの記事も出てきています(^^;。中国は近くて遠い国なのかもしれません。ギョーザ事件などが心理的に影響したのは確かでしょうけど、景気後退の世の中では、懐具合というか警戒感がかなり影響しているような気がします。何はともあれ、明るい話題を提供してくれることを祈っています。そういえば、今週末は東京湾花火大会ですね。良い週末を!

 TOPIX : 1285.91 (-4.85, -0.38%)    日経平均 : 13039.69 (-27.52, -0.21%)    円ドル : 107.25  

● 今日はミニSQ(7月限)。例によって、Excel上の日経平均速算値は8時50分頃で前日比1910円高ほど(^^;。8時59分で同1815円高で、最後の最後に"お約束"バスケット売りがでてチャンチャン。日経平均SQ値は、前日比87.80円高の13155.01円(9時19分確定)でした。Jフロントが最後まで売り気配で残っていたものの、それ以外は比較的スッと寄付いた波乱なしのSQでした。市場筋推計によると、日経平均型バスケットでは一銘柄あたり約9万株ほどの買い越し。SQ関連売買は約2億3000万株程度、売買代金で3500~3600億円程度との推計でした。ちなみに、今朝のSQ値は途中までは「幻のSQ値」だったのですが、後場に「幻」は解消しました。

● SQ後の前場は、いつも通りというか、「SQ後の脱力感」が漂う展開。指数もSQ後に一度売られはしたものの、かといって大幅安なる雰囲気は薄く、方向感に乏しい展開。後場に入ってから一度下げ足を速めたものの、そこで飛び出してきたのがNew York Times紙の 「U.S. Weighs Takeover of Two Mortgage Giants」 ("米政府が住宅金融大手会社を公的管理下に置くことを検討" 訳:虎年の獅子座)の記事。

● この件が市場に伝わるにつれ、先物主導でスルスルと上昇に転じてプラス転換。ただ、本気で記事を信じて中長期的などうのこうのというよりも、SQ後に特に目ぼしい材料がなかったところに、格好の「ネタ」が出てきて目先筋が一斉に飛びついた、って印象もかなり強かったです(^^;。ある意味で、一度しゃがんでからジャンプ、となったことで、余計に上昇が大きく見えた印象がありました(日中足参照)。ほんの30分程度の間で日経平均にして200円超の上昇でしたから…。

● ただ、記事を詳細に読むと、必ずしも喜ぶべきことばかりではないような気が…(^^;。実際、ワーッと今日の高値を付けに行った後は、また脱力感の漂う展開に逆戻り。これが評価できるかどうかはもちろん、何よりも大事なのは今晩の米国株市場がどう反応するか。GLOBEXを片睨み状態だったものの、あまり大きな反応ではなかったこともあって、一度飛び付いた空気も勢いが抜けたというか。結局、最後はチョビマイナスで終了。まぁ、週末を控えているなかで、敢えてリスクを腹一杯取るような向きも居なかったってところでしょう。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億9292万株増の23億0646万株、売買代金は同4764億円増の2兆5702億円。もし市場筋推計のSQ関連売買(約2億3000万株程度、売買代金で約3500億円)が正しいと仮定するならば、実際には20億株チョイ、2兆円チョイって感じ。一方、前後場の売買代金分布は、前場が47.5%、後場が52.5%と、SQだった割にはあまり大きなブレはありませんでした。ただ、朝寄付き5分間で1日売買代金の19.3%をやっており、この点ではSQっぽい1日。まぁ、その分、前場の残りの時間帯がかなり閑散だった裏返しでもあるんですが…(^^;。

● 東証1部値上がりは619銘柄、値下がりは951銘柄で、指数よりも少し弱い印象。日経平均の日中値幅は245.88円(前場128.63円、後場245.88円)と、後場の値幅が1日の値幅でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ついに7日連続の売り越し(3170万株売り/2390万株買い)となってしまいました。

● 話題変更。今日も日経平均銘柄入替えの発表はありませんでした。いつになるんだろう?この点に関して、想像力を逞しくして空想してみます。実は、東証から三菱UFJニコス(8583)に関して、最後の上場廃止に関する所報が出ていません(TARGETをあちこち検索したけど見付からない…)。同株に関して直近は5月30日付けでの「株式交換(追加・変更)」が最後。想像力を逞しくして考えると、日興コーディアルの時もそうだったように、日経はこの上場廃止の所報を待っているのかなと…(^^;。あくまでも想像での話なので、本当のところはどうなのかは分かりませんが…。

● 最後に雑談。ぐっちーさんのブログから少しだけ引用(http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/c88e266bb9ae090e177a5672d051bfee)。

何回か書いてますけど、だいたい世間一般の話としても、大丈夫です、って時は実は一番危ない(笑)。だって、危ないときにはだめです、危ないです、とはゼッタイに言わないでしょ?

これは金融機関については1980年代からずーっと、まさに法則として機能していて大丈夫、と言っているときほど実に危ない。古くはドレクセル・バーナム、あのS+L、最近のベアー・スターンズまで潰れる直前まで大丈夫、心配ない、と社長及びCEOは言い続けたわけです。これは「大丈夫といわなければならないほど危ない」、と理解しましょう。

● たしかにその通りだ(^^;。「大丈夫です」ほど大丈夫ではないんです(^^;。普段の生活でもそうですね。営業マンが「バジェット、大丈夫です」とか、運用担当者が「このファンドは大丈夫です」とか、あらためて言ってくるようだったら、コンティンジェンシーを考えておいた方が良いってことでしょう(^^;。しかし、笑い話だけど笑えない部分もあります。ホンマ…。良い週末を!

 TOPIX : 1371.57 (+8.43, +0.62%)    日経平均 : 13973.73 (+85.13, +0.61%)    円ドル : 107.90  

● 今日はビッグSQ。例によって実況中継風に行くと、午前8時30分段階でExcel上の日経平均速算値は前日比で2200円高程度。この時点で日経平均は16000円超でした(って、誰も信じないけど…(^^;)。8時45分で2140円高、8時50分で2150円高、8時55分で2100円高と来て、8時59分45秒でも2010円高。最後の最後にお約束の売りバスケットが出てチャンチャン。

● 結局、日経平均SQ値は前日比164.43円高の14053.03円(9時28分確定)と、何だかんだ言いながら14000円台乗せで終了。なお、日経平均のザラ場高値は前日比152.74円高の14041.34円(9時32分)で、SQ値を上回ることが出来ずに「幻のSQ値」状態。TOPIXはSQ値が前日比4.15pt高の1367.29ptに留まったおかげで、「幻」にはなりませんでした(TOPIXのザラ場高値は前日比11.19pt高の1374.33pt(14時11分))。

● 大半の銘柄が寄付いたと考えられる9時15分時点で、東証1部出来高は13億1104万株、売買代金は1兆9881億円。一方、市場筋推計によるSQ関連売買は、合計11~12億株程度、売買代金で1兆7000~8000億円程度とのこと。日経平均型は一銘柄あたり12~13万株弱の買い越し、410万株程度の食い合い。時価総額加重型は売り越しだったとのこと。また、この9時15分時点での売買単価は、1516.40円と前日比で409.66円高となり、ビッグSQ日の特徴が良く出ていました。

● 余談ですが、SQ確定時刻に一番近い9時30分時点での東証1部値上がりは623銘柄で値下がりは982銘柄と値下がり銘柄数がかなり多い状態。この時点で、TOPIXは8pt強高く、日経平均は150円近く高かったのです。どうも、今日は朝からかなりミスリーディングな相場だったってことです。この時点で、かなり違和感を感じていた向きもあっただろうから、その後の下落局面では、調子に乗って売ってしまったのかもしれません(^^;。

● そしてSQ後の相場。前場中盤に「幻のSQ値」を解消すべく上値トライしたものの、結局届かず、その後はジリ貧。指数は前場中盤にマイナス転落し、何とも言えない嫌なムードに覆われてしまいました。もっとも、市場参加者の多くが「寄り天」を多少なりとも想定していたでしょう。それでも、失望感は否めなかったです。ただ、それでストーリーが終わらないのが今日の展開。前引けから後場に掛けて、「えっ、何で切り返すの?」って感じで今度は右肩上がり。特に買い材料が出たというのではなく、先物主導で「何となく」というのが一番マッチするように感じたのですが、そう書くとアホに見えるので(^^;、「SQ通過で安心感」とか、「世界的な日本株見直し気運から下値は浅いと見る向きが多かった」あたりにしておきましょう(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● ただし、朝から続いた違和感は大引け段階でも継続され、東証1部の値上がり490銘柄に対して、値下がりは1152銘柄にも達し、指数が示唆する状態とはかなりの乖離がありました。この点は、来週に向けて多少気になるところ。直接的な原因は中小型株がかなり弱かったからで、TOPIXサブインデックスで見ると、Core30が対TOPIXで63bpもアウトパフォームしていたのに対し、Large70は3bp勝ちとほぼチャラ、Mid400は48bp負け、Smallに至っては前日比マイナス(-0.78%)で対TOPIXでは140bpもの負けでした。ただ、なぜそうなったのかは不明です。

● 記録。東証1部出来高は前日比8億8953万株増の31億0899万株、売買代金は同1兆5841億円増の4兆0405億円。出来高が30億株を超えたのは、3月14日に31億4890万株を記録してから(3月ビッグSQ)。売買代金の4兆円超は、あの昨年8月17日に4兆2391億円を記録して以来。思わずエキサイトしたくなるところですが(^^;、上記したSQ関連売買が「合計11~12億株程度、売買代金で1兆7000~8000億円程度」が正しいとするならば、増加分のほとんどはSQ関連売買だったってことになります。

● 大引時点での売買単価は、前日比192.88円高の1299.61円。高いことは高かったものの、寄付直後と比較すると大きく下落。日経平均の日中値幅は230.96円(前場230.96円、後場166.29円)と、後場は金曜日らしく比較的小動き。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(1360万株売り/1680万株買い)で、フローは激減でした。

● また、SQ日らしく前後場の売買代金分布もかなり歪み、前場が68.5%、後場が31.5%。朝、最初の1分間で35.7%もの売買代金が集中し、寄付の5分間で43.9%。比較として通常日の5月12日(5月SQ翌日)~6月12日(ビッグSQ前日)までの平均値を取って表にしてみました。改めて如何にSQで寄付に商いが集中するかが分かります。VWAPトレーダーの皆さん、お疲れ様でした(^^;。

東証1部売買代金の比率
比較前場後場 最初の1分寄付の5分間
6月ビッグSQ68.5%31.5%35.7%43.9%
通常日の平均44.1%55.9%3.1%6.3%

● また、以前もMSCIの時に付けたのと同じ「日中売買代金推移」グラフを付けておきます。いずれも軽いPDFファイルです。今日の「ビッグSQ」はこちらから、そして上記した1ヶ月間の「通常日」平均はこちらからどうぞ。かなりの違いが出ていることが見て取れます。もっとも、これはVWAP関連のトレードをやっている方は凄く興味があるでしょうけど、普通の方々にとっては「ふぅ~~ん」程度かも知れませんけど…(^^;。

● 業務連絡。来週月曜日(16日)から、ミニTOPIX先物、TOPIX Core30先物、東証REIT指数先物取引が開始。ほか、ETFやREITの個別オプションもスタートします。結局のところ、成功するか閑古鳥が鳴くかは流動性次第。ただ、流動性とは厄介なもので完全に「鶏と卵」(^^;。でも、流動性が付けば面白いかなとは考えています。詳細は、東証HPの 「ミニTOPIX先物取引等の上場について」 をご参照下さい。

● 今日は長文で失礼しました。天気の良い週末みたいです(^o^)ので、梅雨とは言え、楽しめそうです。良い週末を!

 TOPIX : 1341.76 (-31.19, -2.27%)    日経平均 : 13655.34 (-287.92, -2.06%)    円ドル : 103.45  

● 今日はミニSQ。例によって寄付き前の状況をと思ったのですが、今回は省略(^^;。で、最終的には若干の買い越し(日経平均採用一銘柄あたり3万株程度の買い越し)で、SQ値は前日比30.82円高の13974.08円(9時25分確定)。アルプス電気(6770)がなかなか寄付かなかったものの、それ以外は9時15~16分に寄付いており、平穏なSQでした。14000円が妙に居心地良い雰囲気は数日前からあったのですが、実際にやってみると、その妙に居心地良い水準でSQ値は落ち着く格好でチャンチャン。何となく、誰かの思うがままに相場が動いたというか…(^^;。なお、市場筋推計によると、SQ関連の売買は、ざっくり1億7000万株程度、売買代金で2600~2700億円程度だったとのこと。

● SQ後は多くが予想したようにマイナス推移。あまり雰囲気が良くなかったのは事実ながら、前場中はそれほど大きく売り込む動きはなし。ところが、昼休み立会外バスケット取引が売り越しと伝わるなか、後場寄付き直後からスコーンと一段安。GW明けは、どうも昼休みの立会外バスケットが売り越し気味で、国内年金あたりから、「スライス売り」が出ている可能性を感じてしまうところ。TOPIXの3月終値平均が1232pt近辺。そこから1割増すると1355pt。しかも、2月高値がその近辺となると、売りが出てくるのは仕方ないのかもしれません。年金資金関連は大きく下落しない限り、日本株を増やす気持ちは、ほとんど持ち合わせていないでしょうから…。

● そして午後2時過ぎからは、先物にも売りプレッシャーが掛かって一段安。武田薬の決算発表(午後2時)がトドメだった雰囲気ですが、トヨタ、ブリヂストンを筆頭に、三菱ケミカルHDや横河電機などの下げっぷりも含めて、決算発表地雷の存在を意識させられた感じでした。もともと一喜一憂相場なので、ドタバタ騒いでも仕方ないのですが、不安定な相場心理は一度傾くと、逆側のカウンターを取る向きが乏しいだけに、意外にドカッと動いてしまうのを再認識。加えて、戻りを牽引していた銀行、証券、不動産などが軒並み急落したのも、余計に「5月は売り場」という経験則を意識させてしまった格好。

● 後場終盤の下落は、週末に向けてかなり嫌な雰囲気でした。日中足を見れば分かりますが、今日はズーッと右肩下がり。それなりに売りのフォロースルーがあったことが分かります。もっとも、現時点では、一喜一憂相場の「憂」だったと考えておくことにします(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億3094万株増の20億0629万株、売買代金は同2385億円増の2兆4803億円。ミニSQ関連の市場筋推計を除くと、実質的には20億株割れだったことになります。東証1部値上がりは236銘柄、値下がりは1402銘柄。実際、東証33業種も全てマイナスだったし、あまり良い所はない1日。日経平均の日中値幅は306.52円(前場130.83円、後場135.63円)。一方、SQだったので、前後場の売買代金分布はもっと歪むかと考えていたら、前場49.9%、後場50.1%と拍子抜け状態(^^;。前場寄付の1分間で13.4%、寄付後5分間で15.5%の売買代金があり、かろうじてSQっぽい感じでした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、これで9日連続の買い越し(2960万株売り/3790万株買い)でした。

● 話題変更。来週はマーケットにインパクトを与える可能性のある大御所の決算発表が次々とやってきます。何がをピンポイントするのは困難ですが、例えば5月14日(水)のソニー、15日(木)のみずほFGを皮切りにして、銀行の決算発表がスタート。16日(金)にはSMFG、そして週明け20日(火)にMUFGといった具合。この辺で損保も相次いで決算発表を予定。この辺で今回の決算シーズンは終了となります。今日みたいに一喜一憂と市場心理があっちこっちに振れそうですが、自分の座標軸を保っておきたい、でも変わり身も素早く、という感じでしょうか…(^^;。

● 例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。いつも通り、意図的に数日遅れのデータをアップしていますが、今回は5月7日(水)大引後に作成したものなので、それほど古くなっていないと思います。左側のメニューからダウンロードページにお進みください。単純なExcelシートです。

● 週末ネタの雑談。ちょっと古いのですが、 「金融トレーダー、テストステロン濃度が高いほど好成績=英調査」(ロイター) とのニュース。この「テストステロン」って何や?とネットを検索してみると、色々と出てきました(^^;。Wikipediaの「テストステロン」にて引用されている大東製薬工業という会社のHPによると、テストステロンには色々な生物学的な作用の他に、『まとめて表現すると、「粗っぽくてデリカシーが無いし、短気で怒りっぽい面もあるけれど、明るく前向きでたくましく、ワイルドでセクシー」な傾向に導くもの』(http://www.daito-p.co.jp/reference/testosterone_action.htm#5.)とのこと。結構当たってるような…(^^;。まぁ、週末ネタってことで…(^^;。

● 今週は実働3日間だけだったので、余力がある感じで週末(^o^)。皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1278.62 (+30.55, +2.45%)    日経平均 : 13323.73 (+378.43, +2.92%)    円ドル : 101.90  

● 今日はミニSQ(4月限オプションSQ)。今日は珍しく寄付前はかなりの買い越しになり、Excel上の日経平均速算値は8時50分で前日比1680円高ほど。8時55分で1630円高、8時59分で1510円高…と来て、最後の最後にお約束の反対(売り)バスケットで寄付き。SQ値は前日比184.28円高の13129.58円。富士重工が9時40分まで寄り付かなかったものの、それ以外は全て9時15分までに寄付き、結果的に波乱なし。CME日経平均先物が対大証比90円高だったことを割り引いても、堅調なSQでした。市場筋推計によると、SQ関連売買は約2億8000万株、4300億円程度だったとのこと。日経平均型バスケットで一銘柄あたり7万株弱の買い越しだった模様。

● そしてSQ後の通常相場。意外にもSQ後もフォロースルーの買いが続き、前引けに掛けて一段高。やや意外感があるぐらいのフォロースルーだったのですが、後場はほぼ横ばいだったので、前場執行の条件付きだったのかも知れません。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● この上昇について、相場解説的に美しく聞こえるのは、「最悪期は脱しつつあるとの見方が広がった」とか、「G7で何らかの対策が出てくる期待感が高まった」などと言えば格好良いのでしょうけど、実際には何か材料があってというよりも、ここ最近続いている「一喜一憂」相場の「喜」が廻ってきたかな、と考えています(^^;。確かに、上記の背景があって相場心理のブレがプラス側に出たのでしょうが、確固たる自信があってという感じではなく、ショートカバーが多かったのかなという印象(今週は下げ週だったし…)。上昇した銘柄群や、後場の「高いながらも横ばい小動き」あたりが、それを象徴していた感じでした。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億0406万株増の20億2875万株、売買代金は同3824億円増の2兆5423億円。出来高では4月3日以来の20億株乗せ、売買代金では3月17日以来の2兆5000億円乗せでした。もっとも、言うまでもなく今日はSQだったので、市場筋推計によるSQ関連売買分の約2億8000万株/約4300億円を引けば、お世辞にも威張れる状態ではなく、薄商いが継続。ザラ場がこれだけ薄商いだったら、一度、ショートカバーなどで上向きの勢いが付いてしまえば、そのまま終わりまで行ってしまった、って印象も避けられなかったのです。

● 東証1部値上がりは1513銘柄、値下がりは146銘柄と、昨日の裏返し状態。日経平均の日中値幅は289.05円(前場187.78円、後場95.60円)で、前場はともかく、後場は最後のピョコンを含めても小動きでした。今日はSQらしく寄付の5分間で19.3%の売買代金。ただ、前後場で見ると、前場が51.8%、後場48.2%と、それほど極端な歪みではありませんでした。一方、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりの買い越し(1940万株売り/2230万株買い)。ただし、市場筋によると金額ベースは売り越しだったとのこと。数字を見ても、買いが増えたのではなく、売り株数が減っただけに見えますし…(^^;。

● 記録数字ばかりで恐縮ですが、大引後に開示された先物手口についても少し。さすがにSQ日だけあって、かなりの空中戦(^^;。日経平均先物では、カリヨンが4160枚買い越し、CSが2337枚買い越し、UBSが1699枚買い越し、GSが1410枚買い越しなど。売り手はSGが4579枚売り越し。TOPIX先物では、CSが2060枚買い越しに対して、LBが2374枚売り越しなど。いずれも、売り買い両方が見えている証券に限定しての差引枚数です。為念。

● なんか今週も精神的に疲れました(^^;。今日は早く仕事を切り上げて横浜スタジアムに…なんてスケベ心もあったのですが、横浜スタジアムのHPには 「阪神側外野指定席は売切れとなっております」 ですって(^^;。今日の中継はスカパーのTBSニュースバードで観戦です(^o^)。良い週末を!

 TOPIX : 1193.23 (-22.64, -1.86%)    日経平均 : 12241.60 (-191.84, -1.54%)    円ドル : 100.35  

● 今日はビッグSQ。例によって実況中継風に行くと、8時50分時点でExcel上の日経平均速算は前日比1850円安ほど。これは毎回のことなので、この辺の時間で大幅安だった方が安心感があるというか…(^^;。8時55分で1750円安、8時58分で1600円安、8時59分で1570円安…。そして最後の最後にお約束の買いバスケットが入ってチャンチャン。結局、SQ値は前日比85.21円高の12518.65円(9時15分確定)と、目立った波乱なく終了。前日比ではプラスだったのですが、CME日経平均先物が12600円で戻ってきたことを考慮し、フェアベーシスが-85円程度ってことを考慮すると実際は軟調だったイメージ。なお、市場筋推計によると、SQ関連売買はざっくり11~12億株、売買代金で1兆6000億円程度とのこと。9時15分時点の東証1部出来高は13億8860万株、売買代金は1兆8601億円でした。

● SQ関連売買が一巡してくると明らかになってきたのが、買い上がるような動きもエネルギーもないってこと。放っておけばジリ貧状態。それでも、前場中はまだ日経平均はプラスをキープしていたのです(TOPIXはマイナスになったりプラスになったり)。かのGartman氏がニュースレターに時々、「Stability is not strength, no matter how one wants to try to paint it as such.」と書いているのですが、まさにそんな感じ。特に地合いがこれだけ軟弱だと、この見方が効きます。後場SQ値は前引値に対して46.10円安と、後場寄付きで下向きのギャップが発生し、午後1時過ぎからは、山積する諸々の不安感に押し潰される格好で「アレ~~~」っと一段安。結局、TOPIXも日経平均も連日の昨年来安値更新。米国株が一応プラスだったのに、日本株が勝手にデカップリングしてしまいました。情けない…(T_T)。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には不自然なピョコン、ピョコンと突発的な上下が散見される状況。ファクター面の動きを見ても、総じて効いている感じが乏しかったし、アンワインドの動きが続いている印象が避けられませんでした。昨年8月のような「固有名詞」は流れてこないものの、世界的な信用収縮の影響で、あっちで50億円、こっちで100億円って感じのアンワインドが継続的に出ていて、マーケット全体で見れば、それが積み上がってかなりの規模になっている可能性を感じてしまいます。既に解約停止になっている大型ファンドがあちこちで報じられているのですが、それ以外にもレバレッジを落としているファンドがいくつもあることは、簡単に想像できます。単にニュース記事として出てこないだけです。

● さらに、某HFのFM氏(外国人の方です)がメールのやり取りで書いてきたのですが、「運用成績の悪いファンドが解約停止になってしまうので、調子の良いファンドが逆に解約される皮肉が発生している」(適当に翻訳しました(^^;)とのこと。一時期の日本の不動産業界みたいな感じで、巨大借金王が開き直って知らん振りしてしまうと、真面目に金利も借金返済も実行しているところから貸し剥がすしかなくなる、という感じ。貸し手が「貸し剥がす」必要がなくなれば収まるのですが、それは数日って単位ではないのは確か。何かの大きなイベントが起こるか、それともある程度の時間を掛けるかしかないのでしょう。

● 記録。東証1部出来高は前日比10億4246万株増の31億4890万株、売買代金は同1兆3929億円増の3兆7868億円と、一見すると大商い。ただし、上記したように市場筋推計でSQ関連売買が11~12億株、1兆6000億円程度あったとすると、増加分はほぼSQ関連売買。つまり、下手をすると、昨日よりも薄商いだった可能性がある状況でした。なお、SQのおかげで売買代金の分布はかなり歪み、東証1部では前場が66.3%、後場が33.7%でした。もっと細かく見ると、寄付からの5分間で45.0%もの商いがあり、さすがビッグSQって感じでした。

● 東証1部値上がりは238銘柄、値下がりは1394銘柄で、昨日よりは多少マシだったものの、かなり落ち込む状況。日経平均の日中値幅は415.48円(前場122.53円、後場305.18円)とかなり大きく、後場のズッコケが値幅に貢献した様子が分かります。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再びかなりの売り越し(3550万株売り/2300万株買い)でした。

● ヘッジファンドの話題を続けましょう。ここ1~2週間のヘッジファンドが被っている諸問題、特にクレジットクランチ(信用収縮)については、ニュースを目にする機会が一気に増加してきた印象です。その中で、個人的に思わず納得してしまったのが英FT紙の記事。3月10日付の Sign of things to come - or a blip (FT)という記事ですが、少しだけ引用。

In hindsight it is always much easier to see where failed funds were taking unnecessary risk. In all these cases certain themes recur - high degrees of leverage, concentration in a relatively narrow asset class, and liquidity problems brought on by an unforeseen deterioration in market conditions. The standard defence of those caught out in this way is to talk about a "perfect storm" or for those more probability-minded, "multi-sigma" events.

● 確かにおっしゃるとおりって感じ。"Perfect storm"そもそもの意味は(映画の題名ではなく(^^;)、英語版 Wikipediaによると「the simultaneous occurrence of events which, taken individually, would be far less powerful than the result of their chance combination」ということ。つまり一つ、一つは小さいものでも、同時に発生し、影響を与え合う(共振する)ことにより、より強大になるという意味。このところのマーケットでも、例えばあるファンドの不振が解約を呼び、そのアンワインドが他ファンドの解約を呼んで相場全体が大荒れになる、って感じです。

● "Multi-sigma"は、統計学的に有り得ない状況が起こること。昨年8月の-5σとか-6σが連続して発生するのが、まさにそれ。直近でも先週から今週に掛けて似た状況が発生しました。多くの運用システムは、運用を開始する前にバックテストに加えてストレステストを実施するのですが、それでも、こんなにえげつない「マルチシグマ」イベントは想定していないものです。実際の資金を運用している局面でそれが発生すれば、結果は明らか。そして、FT紙の記事は、この二つの言葉が「言い訳」に使われている、と皮肉っています。現在、発生している状況を理解するには、この二つの言葉を理解して、そして対策を考えるってことが必要。でも、答えがそんなに簡単に見付かるとは思えないのも確かです。

● 週明け17日は四季報・会社情報の発売日。私個人としては、もう紙の媒体を使わなくなって久しいし、データそのものは先週から流れているのですが、CD-ROMで色々な検索をするのは楽しみです。今週も疲れる一週間でした。それと、今日は長文スミマセンでした。もう少しマシな相場になることを祈りつつ、良い週末を!

 TOPIX : 1215.87 (-39.26, -3.13%)    日経平均 : 12433.44 (-427.69, -3.33%)    円ドル : 100.10  

● 寄付き段階から、米国株安などを嫌気して軟調にスタートし、その後も押し目買いらしい買いが入らないまま、ズルズルと下落幅拡大。昼休み中に円ドルがドカ~ンと円高方向になり、前場からの悪地合いに一層拍車。さらに、「カーライル・キャピタルが清算へ」とのニュースが伝わると、株式市場もついにドカ~ン。一気に売られてしまい、あっという間に大幅安。香港なども大幅安で、もう信用収縮・信用不安に手がつけられないって感じでした。

● 今朝のSQ値を計算すると、前日比135.46円安の12725.67円(9時14分)と、ほぼCME日経平均先物水準と妥当なところ。この辺までの下落は多くが想定していたでしょうけど、その後、下げ止まる気配がほとんど見えなかったのが、心理的にも堪えた格好。結局、TOPIXはザラ場で49.44pt安(-3.94%、14時05分)まであり、日経平均は509.41円安(-3.96%、14時05分)までありました。最後の1時間で若干戻したものの「焼け石に水」。結局、TOPIXも日経平均も昨年来安値を更新してしまいました。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● また、ドル円もザラ場中は100円で踏ん張っていたものの、大引け後に100円突破。その後は若干戻ったものの、目標達成感が出たのかどうかが分かりません(まだのような気はするけど…)。ドル円の日中足(15分足)も付けておきます(出典:外為どっとコム)。

● 明日はビッグSQ。それだけに、「こんなところで無理する必要はない」がマーケットのコンセンサスだった感じ。それは、今日の出来高・売買代金を見ても良く分かります。東証1部出来高は前日比6499万株増の21億0644万株、売買代金は逆に同250億円減の2兆3939億円と、指数が大きく動いた割りに低調。売らざるを得ない向きが、買物薄のところを、値段を下げて売っている様子が想像できてしまうのです。一般投資家というよりも、ヘッジファンドなどが諸般の理由(貸し剥がし的な動き)のおかげでポジションを減らして「逃げ」たいのに、逆側のリスク・テーカーが世界的に不足しているため、どうしても株価下落でその辺の需給アンバランスを調整するしかありません。頭では分かっているのですが…。

● 明日のSQに関して、色々と騒がしいのは分かるのですが、SQはある意味でイベントに過ぎないのです。ただ、最近の流動性難を受けて、SQの高流動性をいわば「粗ゴミ回収」に利用する向きが出てくる可能性は十分に考えられます。ただし、ミスプライスを逆手に取る向きがそれなりに入ってくるはずなので、極端には心配していません。それ以上に、ここ最近の相場の問題は、海外の影響を大きく受けていることの方が気になるんです。とりわけ、ヘッジファンド筋の困難に起因する需給発生が、直接的にもそうだし、相場心理を通して間接的にもかなり影響を与えています。その点からすると、SQそのものよりも、次回の米FOMC(3月18日)がイベントとして焦点になりそうです。つまり、SQを通過したからといって、不透明感が解消するのではないってことです。

● その他の記録。東証1部値上がりは175銘柄、値下がりは1492銘柄と「ほぼ全面安」。日経平均の日中値幅は420.65円(前場186.74円、後場188.16円)でした。単純加算以上に日中値幅が大きいのは、後場SQ値が前引値よりも91.69円も低く、後場寄付きで下方向のギャップが発生していたからです。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(2270万株売り/2250万株買い)でした。

● なお、文中で書いたヘッジファンド関連のニュースには、以下などがありました。他にも色々とあると思いますが、記録の意味も込めてここに載せておきま す。

カーライル・キャピタル:債権者と合意できず-残る負債もデフォルトへ (Bloomberg)
カーライル・キャピタルが債権者と合意できず、残り資産接収へ (ロイター)
カーライル・キャピタル:破たんに近づく-債権団と合意できず (Bloomberg)
ヘッジファンドのブルー・リバーも中核ファンド閉鎖,信用収縮で-FT (Bloomberg)
〔クロスマーケットアイ〕ドル安/株安加速させたヘッジファンド危機、換金売り警戒高まる (ロイター)
「破たん」キーワードに投機筋のドル売り活発化、12年ぶりの100円割れ (ロイター)
円100円突破:サブプライム発の信用不安と米金利低下-転機見えず (Bloomberg)
カーライル・キャピタル、資金調達できず破たんの恐れ (日経)

● そういえば、カーライルって日本株も保有していたはず。四季報CD-ROMの出番です。まぁ、現時点ではあまり心配することはないようですが…(^^;。

 TOPIX : 1287.14 (-17.94, -1.37%)    日経平均 : 13017.24 (-189.91, -1.44%)    円ドル : 107.40  

● 今日はミニSQ。大きな波乱も無かったので、サラリと行きましょう(^^;。Excel上の日経平均速算値は寄付き前から大幅安。8時45分に前日比1750円安、8時50分で1650円安、8時55分で1530円安といった具合。PC上の時計が9時ちょうどで940円安ほどで、そこから"お約束"買いバスケットが入ってチャンチャン。結局、今朝のSQ値は前日比117.17円安の13089.98円(9時36分確定)でした。CME日経平均先物が大証比60円高だったので、SQのイメージとしては150円ほど下押しした格好でしょうか。日経平均型で一銘柄あたり差引15万株弱ほど売り越しだった模様。なお、市場筋推計ではSQ関連売買は約1億6000万株、約2500億円程度とのことでした。

● 通常の相場。前場最初の1時間はSQが売り越しでマイナスになったところから、比較的速やかにプラスに転換。ただ、上値を買いに行く雰囲気ではなく、前場中盤以降はジリ貧。SQ後の脱力感(^^;に加えて、午後に多くなる業績発表への警戒感もあった様子。なんせ最近は地雷だらけですから…(^^;。そして、前引けになったところで「???」状態。TOPIX先物がザラ場引けに見えたのです。その時は「ふぅ~ん」だったものの、板を見ると「引ける板」だったのに引けていない状況。トレーダー連中も、「何で引けなかったんだろうねぇ?」とトレーダー席で買ってきた弁当などを食べていたところ、東証に電話して聞いた向きから、「なんかシステム障害らしいでぇ~」となり騒然。おまけに、「後場寄付きまでに直るか分からんらしい」と。結局、2008年3月限は後場終日売買停止(他限月は通常通りの取引)という「システム障害」状態になってしまいました。

● 「システム障害」と聞くと、市場筋は「売り」と連想してしまいます。あれはかれこれ2年前、2006年1月18日にライブドア事件の余波で東証売買停止ショックが襲い、当時の相場が急落したことを想い出してしまいます。もちろん、システム障害だけが相場急落の原因では無かったにしろ、これ以外でも取引所関連のシステム障害が発生して相場が上がったことはないのです(^^;。加えて、今日は3連休(とG7)を控えた週末。タダでさえ売りが先行し易い地合いにあっただろうから、今日のシステム障害も印象としてマイナスに働いた可能性はあります。経済的には、TOPIX先物の取引が一部とまった程度だと、それほどの影響は無かったハズですから、主に心理的な理由と考えています。なお、今回のシステムトラブルの直接的な影響としては、後場寄付きで後場SQ値が前引終値よりも46.58円下という「昼休みギャップ」があったので、この程度のインパクトはあったと考えています。蛇足ですが、TOPIX6月限が後場ソコソコできていたのは、微笑ましい風景でした(^^;。

● 何はともあれ、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さらに、今日のTOPIX先物(3月限)の日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。約定時間が10時59分で止まっているところに注目して頂ければと…(^^;。

TOPIX先物 2008年3月限 日中足

● なお、午後4時から東証で記者会見があったのですが、色々な報道によると「原因がまだ分かっていないので復旧のメドが立っていない」とのこと。幸いにして週末で、しかも3連休なので、システム関係者は週末返上でやるしかないですね。来週、もし売買停止が長引くようだとかなり問題です。 「東証、週明け売買の見通したたず―派生商品システム障害で」 (日経)などをご参照ください。また、東証HP内の 「売買停止情報(先物・オプション取引等)」 にも清算値などの詳細が掲載されています(いずれ"過去分"に移動されるかもしれません)。

● 一方、今日のマーケットを「指数の値動き以上にひどい」と感じた方々は意外に多かったかもしれません。セクターでは、鉄鋼・非鉄が相変わらずボロボロだったし、機械受注を受けて機械株を中心に酷い羽目。テクノロジー系でも突発的に安い銘柄が散見。一方で、消費者金融などが妙に高かったりと、違和感を感じた方は少なくなかったと思います。ある意味で、理屈が通りそうな割安株が売られ、「何でこんな銘柄が?」ってのが上がる相場展開。まさに資金が流出し続ける相場の悲哀で、皆が持っているような銘柄が、ファンド解約などの資金流出に伴って売られ、空売りされている銘柄は解約で買い戻される、って感じ。さらに後場はTOPIX先物が稼動していなかったことで、モロのバスケット売りが出ていた影響もあったと考えています。

● さらに、ファクター分析を見ている方は感じているでしょうけど、このところ、リバーサルが効かない相場が続いています。「平文」で書くと、伸びたゴムが戻らずに伸びきったまま、という状態が続いているのです。足元の相場は短期、中期、長期ともに、疑問の余地がほとんどど無い状態で下向き。そこでリバーサルが効きにくいという事は、下げトレンドに変化が見られないってこと。押し目買い(逆張り)が報われない相場、と考えることが出来るわけで、雰囲気が盛り上がらないのも当然かもしれません。変化の兆しがいつになるのか、そのタイミングがなかなか見えてきません。なお、私はマーケットに近い立場なので、短期は日中~3日間、中期は1ヶ月、長期は半年~1年って感じで見ていますので、為念(^^;。

● 記録。東証1部出来高はSQだったにも関わらず、前日比2155万株減の23億5225万株、売買代金は逆に同531億円増の2兆7728億円でした。上記した市場筋推計の約1億6000万株/約2500億円をSQ関連として差し引くと、余計に今日の相場がかなり閑散だったことが分かります。前後場の売買代金分布は前場52.0%、後場48.0%と、さすがに多少は前場に振れたものの、それほど極端ではありませんでした。寄付きから5分間の売買代金は15.3%でした。東証1部値上がりは543銘柄、値下がりは1071銘柄。日経平均の日中値幅は281.64円(前場191.70円、後場166.09円)と比較的小さい1日。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(3900万株売り/2630万株買い)でした。これで8日連続の売り越しです。

● 指数ヲタクへの業務連絡。今日、IHI(7013)と三洋電機(6764)の「監理銘柄(審査中)指定の解除」が東証から発表されています。廊下に立たされていた銘柄が、ようやく教室内に戻ることを許されたってことです(^^;。ただし、反省文(改善報告書)を書かされたり、特別の座席に座らされたり(特設注意市場銘柄に指定)がありますが、まぁ、これでひとまず一件落着です。東証HP内、 「監理・整理銘柄指定状況」 の下の方、「監理指定解除・上場廃止銘柄(直近)」に掲載されていますので、ご確認ください。さらに、日経からは 「IHIと三洋電機、日経平均採用を継続」 とのリリースも出ています。分かっていたことなので、いまさら…って感じもしますが(^^;。

● 今日はえらく長文になってしまって申し訳ありませんが、最後にこれは書かなくちゃあいけない話。朝日新聞に 「経産次官「デイトレーダーはバカで無責任」 講演で発言」 との記事。ちょっと前に日経の前田編集委員が書いていた件(その時は名前などはぼかしてあった)と同じ講演会の話でしょう。ニュースの内容を読んでいただければ分かるのですが、日本経済をリードすべき経済産業省の事務次官の公的な発言がこれ。飲み屋でこっそり話をするのならともかく、公的な講演でこの手の発言をする神経は到底理解できません。彼らは自らが正しいと確信して発言しているのでしょうし、私的会話よりは抑え目に発言してコレなんでしょう。つまり、本音というか深層心理は、もっともっと酷いと簡単に想像出来てしまいます。事務次官は官僚、事務方のトップ。経済/産業をリードするべき官僚のトップがこの程度の認識となると、外国人投資家でなくても嫌気するのは当たり前。もちろん、これで相場が下がったなどとナイーブなことを言うつもりはないのですが、プラスでないことは明白です。

● 某FM氏もおっしゃっていましたが、倖田来未の不適切発言などよりも、この事務次官発言の方が、はるかに直接的な経済的損失を招きかねないのです。そして、今日の閣議後会見でも大臣などからは言い訳の嵐で、事態を全く理解していないというか、認識していないように聞こえてなりませんでした。厳しい書き方をすれば、「"バカで無責任"なのはどっちやねん」って感じです。そもそも、期待する方が間違っているのでしょうけどね。なお、夕刊フジにも関連して 「ジェイコム男「またか」と冷やや…経産省次官が失言で」 との記事がありました。引用されているB・N・F氏のコメントの方が、はるかにまともです(当たり前だけど…)。

● 今日は超長文スミマセンでした。何はともあれ3連休。東京はまた雪が降る予報が出ていますが、良い連休を!

 TOPIX : 1377.58 (-23.78, -1.70%)    日経平均 : 14110.79 (-277.32, -1.93%)    円ドル : 109.05  

● 今日は1月ミニSQ。例によって実況中継風に行くと、8時50分にExcel上の日経平均速算値は前日比で660円安ほど。普段通りで"安心"して見ていたところ、8時55分過ぎからプラスになり、8時58分には前日比200円高ほどで、「今日は珍しく直前売りバスケットか?」状態。8時59分に同140円高、そして最後に売りバスケットが出てチャンチャン。結局SQ値は前日比33.06円安の14355.05円。SQ確定時間は10時01分だったのですが、Jフロントがストップ安の気配だったので、実際はもう少し前に"確定"していたことになります。

● 市場筋推計では、日経平均型で一銘柄あたり約10万株ほどの売り越し。実際、シカゴ日経平均先物が100円強高かったことを考えると、実質上は130円ほど安かった勘定になります。ただ、いつも通り、ミスプライス狙いの買い指値も入っていて、直接的なインパクトは限定的でした。SQ関連売買は約2億株、3000億円程度(市場筋推計)とのことでした。ミニSQとしては妥当な水準です。

● SQ後の相場は、しばらくプラスになったりマイナスになったりと方向感が乏しい展開が続いたものの、方向感が出始めたのは10時過ぎ。そして方向は「下」でした。市場関係者が例のノックイン価格(14231円)を意識するなか、前引け間際にはその水準近辺まで下落。後場寄付直後にこの水準を突破すると、もう「あぁぁぁぁ~~~」状態。この水準には他にもストップロスがあった模様で、午後1時前の下落局面はかなり壮絶感もありました。それを「こなした」後は、さすがに下げ止まりとなったものの、盛り返すだけのエネルギーはなし。大引け間際にはもう一度ジリ貧になり、結局、指数は連日の昨年来安値更新。いよいよ正念場の水準になってきました。

● さすがに後日見るでしょうから、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 以前ちらっと書いたように、ノックインを含む商品がどれだけあるかは不透明です。個別商品それぞれで条件が違うし、業界全体の統計がある訳でもないので、全体像を把握するのは私達のように業界内から見ていても難しいのが本音。だから「ネタ」になるのです。実際にノックインで売られる(売られた)額は、それほど莫大ではないはずだし、少なくともそれだけで日経平均を270円超も押し下げるモノではなかったはず。全体像が分からないとしても、この種のデリバの発行残高が昔と比較するとかなり少ない点を考えてもそうだし、トレーダー連中と話をしてもそれが分かります。

● 市場にとって一番大きな要因は、「ノックインがあるでぇ!」という先行き不透明感というか不安感で、これが広がることにより、直接的に何の関係もない方々まで売りたくなってしまうし、買いを考えていた向きも手が引っ込んでしまうこと。まぁ、何もノックインに限ったことではなく、何らかの理由で先行き不透明感が濃くなってくると、実像以上に大きく見えて、マーケットが忌避反応を示すのは毎回のこと。夕方になって太陽が傾いてくると、影が実体よりも大きくなるようなモンです。それでも、やっぱり厳しかったですけどネ(-_-;)。

● 記録。東証1部出来高は前日比5億5433万株増の24億7053万株、売買代金は同6268億円増の3兆0474億円でした。市場筋推計のSQ関連売買(約2億株、約3000億円)を考慮すると、多少は増加したのは確かながら、値動きから考えるほど商いが大きく増加したのではないことが分かります。つまり、値段よりも現金化を優先するような売りが継続していた様子が想像できてしまいます。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(3660万株売り/2630万株買い)でした。東証1部値上がりは216銘柄、値下がりは1452銘柄で、日経平均の日中値幅は350.95円(前場189.40円、後場161.82円)とソコソコ膨らみました。高いところでは、TOPIXは前日比6.93pt高(+0.49%、9時06分)、日経平均は同59.38円高(+0.41%、9時48分)まであったのですけど、今から見ると幻としか思えません。

● これで年初来(立会日数にしてわずか6日間)の主要指数パフォーマンスをまとめてみると以下の通り(数値は全てBloomberg)。

TOPIX-6.65% 日経平均-7.82%
TPX Core30-6.04% 東証2部指数-5.07%
TPX Large70-6.97% JASDAQ指数-5.74%
TPX Mid400-6.80% マザーズ指数-10.19%
TPX Small-7.85% ヘラクレス指数-9.02%

● どれも目を覆うばかりですけど、中小型株、特にマザーズ/ヘラクレスの下落は厳しいです。世界各国と比較すると、例えば韓国KOSPIは年初来で -6.05%と、日本と匹敵する軟調さ。ただし、52週前と比較すると +30.54%なので、「この程度はしゃあない。まだまだ余裕!」で済む状況。最近軟調な米NASDAQ指数は年初来 -6.17%(昨晩まで)とひどい状態ですが、それでも52週前比較だと +0.15%とほぼチャラ。ちなみに、TOPIXは52週前比較で -16.85%、日経平均は -16.20%です。この際ですから、とことん行きましょう。マザーズは52週前比較で -33.73%、ヘラクレスは同 -39.69%でした。もう、えぇって…(-_-;)。

● 3連休ですね。例の日米主要企業決算発表予定ワークシートを"数ヶ月ぶり"(^^;にアップしておきました。左側フレームのメニューから、ダウンロードページにお進みください(こちらからでもOK)。例によって意図的に古いデータをアップしていますが、今回は1月9日大引後に作ったものなので、まだまだ賞味期限内です。来週15日にはシティ(C)の決算発表も予定されているし、心の準備の手助けになればと…(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 1501.25 (-14.85, -0.98%)    日経平均 : 15514.51 (-22.01, -0.14%)    円ドル : 112.40  

● 今日はビッグSQ日。朝8時15分過ぎから「米シティ(C)、SIVの資産・負債をバランスシートに計上へ」との材料もあって、これで日本の銀行株がどう動くかも諸説飛び交う状態。SQ関連売買はそれでも淡々と場に入り、午前8時45分時点でExcel上の日経平均速算値は前日比1210円高ほど(^^;。まぁ、この辺はいつものSQと同じで誰も信じないとしても、その後も寄付き直前までプラスで推移。8時50分に900円高、8時55分に750円高、8時59分に440円高、8時59分30秒で430円高ときて、最後の最後にお約束の売りバスケット。結局、SQ値は前日比22.91円安の15513.61円で確定時刻は9時11分と、スッと寄付いた波乱なしSQでした。

● 日経平均型もTOPIX型も売り越しだった模様ですが、いつものようにミスプライス狙いの買い指値が入っていたこともあって、波乱にはなりませんでした。市場筋推計によると、SQ関連売買は約5億7000万株、9400億円程度だったとのこと。9時15分時点での東証1部出来高は8億6294万株、売買代金は1兆3604億円で、売買単価は前日比では277.64円も上昇して1576.52円。この売買単価の上昇はSQの特徴です。東証1部の売買代金推移では、前場58.3%、後場41.7%でした。朝寄付きの5分間では31.2%の商いがありました。

● そうそう、今日は寄付き前に日銀短観の発表もありました。ただ、ビッグSQ日の寄付き前だったので、あまり見ている暇も無かったし、影響も特に感じませんでした。全体にコンセンサスよりも下だったので、とりあえず、相場が下がった時の理屈付けに使えるかな、という感じでした(^^;。

● SQ後の相場。寄付き直後にインデックス買いがボカンと入り高値を付けに行ったものの、その後はジリ貧。駄目かと思うと先物主導でピョコンと戻る、というめまぐるしいというか、節操の無い展開(^^;。まるで壊れたエレベーター状態で、日中値幅そのものは昨日の方がはるかに大きかったものの、今日は地下駐車場と屋上庭園を行ったり来たりの展開で、その分だけ「荒れた相場」との印象を持った方が多かった感じでした。ただ、昨日、米国株安を心配して売られたことを考えると、どうも日本株の戻りの鈍さは否定できないのも事実。実際、上値を積極的に買うという空気にはなりませんでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。「壊れたエレベーター状態」をご覧頂ければと…。

● ファクター面から見ると、今日は今週ここまでとはまるっきり違う展開。今日はバリューもリバーサルも駄目駄目マークで、結局、週初に良くて喜んでいたのが、週末に駄目になって「どよぉ~~ん」状態。金曜日は往々にしてその週の逆になるのですが、今日はまさにそんな感じでした。週末だし、深く考えることなく、来週からの新しい展開に期待するとしましょう(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比6億5339万株増の28億1540万株、売買代金は同1兆1402億円増の3兆9484億円でした。ビッグSQとしては、前回の9月が24億0284万株/3兆6615億円だったので、8月の相場変調以降としては妥当な水準。もっとも、その前の6月が34億4631万株/5兆1325億円、3月は31億9080万株/4兆7580億円あったので、ちょっとレベルが違ったのですけどネ。東証1部値上がりは544銘柄、値下がりは1086銘柄で、指数以上に値下がり銘柄数が多かった印象。今日の日経平均日中値幅は263.28円(前場166.98円、後場210.59円)と、昨日の日中値幅(300.57円)よりは狭かったです。日経平均VWAPは15522.17円で、SQ値、終値に近い値。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3170万株売り/2860万株買い)でした。

● ザラ場では、サブプライム関連の思惑が飛び交ったのも今日の特徴。色々なニュースはあちこちのメディアを検索してご覧頂くとして、ちょっと目先が変わったものとして、 「サブプライム「逆張り」で4480億円の利益=米ゴールドマン・サックス」 なんてニュースも流れていました(^^;。羨ましい!

● もう少し真面目に行くと、サブプライム関係に本邦メガバンクにも支援要請(奉加帳)が廻って来たと報じられて数日。今朝の日経金融などでは、昨日の銀行株大幅下落について「融資要請を警戒」と出ていましたが…。個人的には、ここで日本のメガバンク(特に三井住友FGあたり)が、「日本も苦しい時に助けてもらった(GSの出資)。だから、今度は日本が何かのお役に立ちたいと考えている」とでも世界向けにメッセージを発することが出来れば、「えっ?日本も意外にやるやん?!」って感じで、海外から日本の金融界を見る眼は劇的に変化すると思うのです。金額の多寡ではなくて、素早いメッセージが必要。そして、それが20年後の日本の世界の金融界における立場を決定するような気がしてなりません。もっとも、SIVとかに出すのではなく、直接投資で相手の「首根っこを押さえる」形が出来れば、したたかな投資家にもなれるはずです。

● 企業側としては、株主代表訴訟が気になるなどとしているようですが、これらを瑣末な問題と考えるのは無理なんですかね?政府も 「それぞれの経営判断」 などと突き放す言い方ではなく、少なくとも心理的にサポートするぐらいの配慮と先見性が欲しいところ。その一方で、銀行側にも政府・官庁側にもそれだけの「肝っ玉」はないだろうなと、諦めの気分も持ち合わせている自分にも気付きます。日本の金融界が良い意味で世界的な存在感を高めるチャンスだと感じるし、インド洋での給油云々よりも、はるかにインパクトがあるだろうと考えています。でも、やっぱりあかんでしょうねぇ~(-_-;)。なお、最初に報道した朝日新聞の当該記事は、 「米のサブプライム支援基金、三菱UFJに出資打診」 です。

● がらりと話題を変更して、ちょっと宣伝広告(^^;です。今日は会社四季報及び会社情報の発売日。私は紙媒体の会社四季報はもう買っておらず、全て四季報CD-ROMに頼ることにしています。会社には会社名が印刷された「宣伝用」の会社四季報はあるのですが、自宅で使うにはCD-ROMがベスト。検索とスクリーニング機能だけでも使いでがあります。業績データなどもアップデートできますしね。使い方次第では、会社発表ではなくて、東洋経済が独自に業績上方修正や下方修正をした銘柄だけを抜き出すなんてことも可能です。と言うわけで、以下がその会社四季報CD-ROMです(Amazon.co.jpのアフィリエイトリンクです)。

● 紙媒体にこだわりを感じる方は、四季報と会社情報の最新号はこちらからどうぞ。最近は普通の形以外にも大判などがあり、バラエティに富んでいるようです(^^;。

● 以上、宣伝でした(^^;。それでは、皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1494.35 (-22.59, -1.49%)    日経平均 : 15583.42 (-188.15, -1.19%)    円ドル : 112.55  

● 今日はミニSQ。寄付き前からExcel上の日経平均速算値は大幅安だったものの、これはいつものこと(^^;。最後にお約束の大口バスケットが飛び交って、結局SQ値は、前日比87.17円安の15684.40円。ほぼCME日経平均先物(大証比70円安)で説明できる範囲に収まり、いつも通りの「波乱なし」でした。DOWA HDが最後まで寄らなかったのですが、ストップ安の気配になった時点でSQ値としては計算上は確定。また、市場筋推計ではSQ関連売買は約1億8000万株、3000億円程度との推計でした。一方、前後場の売買代金分布は前場が49.03%、後場が50.97%と、あまりSQっぽい1日ではありませんでした(^^;。

● SQ後の相場。今日も「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3460万株売り/2270万株買い)で、NY株安などもあって慎重なムードが蔓延。SQ売買が一巡してからは指数はプラス転換する局面もあるにはありました。特に何か理由があったというよりも、全体的に買戻しムードだったイメージで、先物が動いたのに追随した格好。ただ、プラス転換してもフォロースルーが乏しいというか踏ん張りが効かず、10時半前からはスルスルと下落して前場を終了。

● 昼休みの立会外バスケット取引が買い越し気味だったことなどから、後場に入って再びジリジリと戻し歩調となる局面もあったのです。ところが、今度は午後2時半頃に日経ニュースで(QUICKに流れた?) 「みずほ証券、サブプライム損失1000億円超・新光と合併延期へ」 と流れ、みずほFGを筆頭にメガバンクがスコーン。再度サブプラ疑心暗鬼に陥ってしまい、市場全体も安値圏で大引け。どうも何かあれば下落、という地合いは変わりませんでした。このニュースにしても、日経のサイトに掲載されたのは午後4時過ぎ。QUICKには午後2時半頃に流れたようです(私自身はQUICKを持ってないので詳細不明(^^;)。何となく、好材料に反応するのではなく、わざわざ悪いニュースを探して売りに行く地合いでした。

● 今日は日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。下がる過程で出来高が増加している様子がご覧頂けるかと…。

● これでTOPIXも日経平均も8月17日以来の安値水準。つまり9月安値を割り込んでしまい、あそこが「二番底」との認識をぶち壊してしまいました。1987年のブラックマンデーの時も、11月11日に厳しい下落がもう一度あって、さらに年末年始にドカンと下がってから復活歩調に戻ったのをよく覚えているのですが(当時、担当常務が若手社員を北新地に連れて行ってくれたのでよく覚えている(^^;)、今回も時間的なイメージを含めて、多少重なる感じがします。経済状況とかは全然違うのですけど…。それはともかくとして、今日の下落はテクニカル的にはその「二番底」をぶち壊してしまった点でインパクトがある格好になってしまいました。ちなみに、「以来」の安値を付けた8月17日は、TOPIXが前日比87.07pt安(-5.55%)、日経平均が前日比874.81円安(-5.42%)という、かなり壮絶な1日でした(^^;。

● 一歩下がって考えてみても、サブプラ問題に一応のケリが付くのは、主要銀行が決算発表を終えて「憶測」→「事実」になるのを待つしか無さそうな雰囲気です。Bloombergで見ると、国内メガバンクの決算発表予定日は、MUFGが11月21日、みずほFGが11月14日、SMFGが11月19日。来週は日経などに今日のような観測記事が増加する可能性があるでしょうから、この辺の銘柄群は神経質な展開が続くかもしれません。ただ、「事実」が出てしまえば、そこで相場が一番嫌う不透明感はある程度、払拭できるはず。それが「ある程度」でなくて、「根本的」に払拭できるようであれば、また展開も変わってくるはずです。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億3188万株減の23億2257万株、売買代金は逆に同974億円増の3兆1440億円。ただ、ミニSQだったことを考えると、あまり多くなかったことが分かります。売買単価は前日比112.41円高の1353.67円でしたが、これはSQ日の特徴的な傾向です。一方、東証1部値上がりは537銘柄、値下がりは1074銘柄で、それほど「全面安」という感じではなかったのが不思議といえば不思議。相場の雰囲気はもっと悪かったように感じました。日経平均採用銘柄のVWAPを集計して計算した日経平均VWAPは15694.96円、日経平均の日中値幅は268.85円(前場250.21円、後場194.49円)と、最近にしてはソコソコ動いた1日でした。

● あまり楽しくない1週間でしたが、ようやく週末。ゆっくりとお休み下さい。良い週末を!

 TOPIX : 1659.48 (-18.04, -1.08%)    日経平均 : 17331.17 (-127.81, -0.73%)    円ドル : 117.25  

● 今日はミニSQ。例によって実況中継風に行くと、8時55分段階でExcel上の日経平均速算値は見慣れた1600円安(^^:。8時59分で1150円安、8時59分30秒で800円安と来て、最後にお約束の買いバスケットが入ってほぼチャラ。SQ値は前日比8.65円安の17450.33円でした。昨日の相場、かなり「やってしまった」感があり、SQそのものは静かな印象でした。市場筋推計でSQ関連売買は約1億4000~5000万株程度、売買代金で約3000億円程度とのこと。参考に、9時15分時点の東証1部出来高は3億5306万株、売買代金は6169億円でした。

● SQ後の相場は、ズルズルとジリ貧状態。昨日後場の突如の急上昇にしても、これといった材料があった訳ではなかったし、今日は気付けば気が抜けたビールだった状態(^^;。今日に限定すると、特に売り材料は無かったものの、昨日後場は特に買い材料も無かったワケで(Moody'sをネタにはした)、差引で半分の「行って来い」は、ある意味で、妥当なところだったのかもしれません(^^;。

● 1日通しの東証1部出来高は前日比1億5978万株も減少(!)して19億2298万株と再び20億株割れ。売買代金は同10億円減の3兆0153億円と、昨日とほぼ同水準でした。今日がミニSQで上記の市場筋推計のように1億5000万株ほどかさ上げされていたと仮定するならば、前日比で実質3億株減ってこと…。それだけ、全体に見送り気分が強かったというか、「何やったんや、昨日の上げは?」って感じの1日でした(^^;。

● 前後場の売買代金分布を見ても、前場が50.4%、後場が49.6%。普段からすると2%ほどのズレはあったものの、この辺は誤差の範囲内。つまり、後日振り返ってみても、今日がミニSQだとは数値上では分からないぐらい、盛り上がりに欠けた1日になってしまいました。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● あまり面白い相場でもなかったので、さっさと残りの記録に行きましょう(^^;。東証1部値上がりは333銘柄、値下がりは1319銘柄。売買単価は前日比で119.79円上昇して1568.03円となったのですが、売買単価の上昇はSQ日に良くある傾向です。日経平均の日通し値幅は161.15円(前場81.21円、後場72.95円)でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、5日ぶりの買い越し(3080万株売り/3640万株買い)。ただ、全体にフローは少なめでした。

● ガラリと話題変更。昨日のNASDAQ総合指数の日足チャート、ご覧になりました?まるでテクニカル分析の教科書に出てきそうな長大な「カブセ線」が出ています(^^;。酒田五法によると、「相場が相当に上伸したところに出現すれば"ドテン売り越し"を敢行する急所」と書いてあります(^^;。最高値だったのですから"相当に上伸したところ"にはモロ合致。東京時間のGLOBEXのNASDAQ100先物も軟調推移だったし、もしかしたら今日の相場に多少なりとも心理的な影響を与えたのかもしれません。まぁ、いまさら心配しても仕方ないのですが、さぁ、どうしましょう??? 参考までに、NASDAQ総合指数の日足(3ヶ月分)を付けておきます。ちょっと見難いかもしれませんがご勘弁を(出典:Yahoo! Finance)。

● もう一つ話題。某ベテラン市場筋氏のメールによると、「昨年までの10年間で一度もマイナスになっていない日は、6月29日、10月16日、そして11月4日の3回」とのこと。土日に重なった休場は除いているとのことですが、なかなかの記録かもしれません。ちなみに、今年の6月29日は前日比206.09円高で記録更新中。こうやって書くと記録が途切れたりするものですが(^^;、週明け15日の大引け前はロングポジション?!?

● 最後に、しばらく更新をサボっていましたが、日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。例によって意図的に遅れたデータをアップしているのですが、今回は昨日の分ですから、まだまだ賞味期限内です(^^;。来週から決算発表も本格化してくるので、その前に心の準備というか、気持ちをセットしておきましょう。左側のメニューからダウンロードページにお進み下さい。

● さて、9月から週4日が続いていたのですが、次回の週4日は11月後半になります(^^;。週5日ペースに慣れるために静養を。加えて、「打てない」タイガースがどう中日を料理するか楽しみにしておきます(^^;。何はともあれ良い週末を!

2007年09月14日(金) .... 大幅高、SQ後ジリ高、後場一段高

 TOPIX : 1544.71 (+21.84, +1.43%)    日経平均 : 16127.42 (+306.23, +1.94%)    円ドル : 115.15  

● 今日はビッグSQ。ただ、いつものビッグSQとは雰囲気が異なり、寄付き前にドカーンとマイナスになって、最後に買いバスケットが入ってチャラ、というパターンではなく、寄付き前からほぼチャラで推移という展開でした。例によって実況中継風に行くと、午前8時45分にはExcel上の日経平均速算は-230円程度。これが8時55分には-20円、8時58分にチャラ、8時59分に10円高、8時59分30秒に15円高。そして時計が8時59分57秒ぐらいになってスルスルと約100円高程度まで上昇。結局、SQ値は前日比69.76円高の15890.95円でした。

● 寄付前気配の雰囲気が違っただけではなく、最後にバスケットが入ったのが画面上で9時前に確認できたのも違い。いつもの某証券による8時59分59秒ってのではなく、8時59分55秒くらいには注文が入っていた感じでした。これまでとは参加者が違ったので、雰囲気が違うビッグSQになったと考えています。

● なお、9時15分時点での東証1部出来高は9億4743万株、売買代金は1兆5757億円でした。市場筋推計では、日経平均型で一銘柄あたり36万株ほどの買い超、加重型は若干の売り超だったとのことで、7億3000万株、1兆3000億円弱程度がSQ関連売買との推計でした。また、毎分の売買代金推移で見ると、後場にかなり商いがあったにも関わらず、前場が62.0%、後場が38.0%。前場最初の5分間で40.2%の売買代金があり、10分間で41.9%。ビッグSQらしい分布でした。

● SQ後の相場。前場は堅調ながらウジウジしていたところがあったものの、後場に入ってから上値追いの動き。先物が引っ張った感は否定できなかったものの、今日は今一つ背景が見え難い印象が残りました。色々な銘柄が上昇したものの、例えば化学やJR各社はずっとマイナスのまま。東証1部値上がりが962銘柄に留まった一方、値下がりが640銘柄もあり、「全面高」と言うには程遠い状況でした。

● ファクター分析面からは、バリューが後場に入ってから売られていたし、サイズも随分と大きい方に振れていたので、この辺のファンドのリバランス/アンワインドがあった可能性が考えられます。アンワインドという嫌なことを連想させるというか、そんな点もあって、日経平均300円高でもエキサイトできる状況ではなかったように感じました。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さて、「二番底」について、今日の上昇を受けて周辺はうるさくなっています(^^;。でも、結局のところ、この手の結論は後から分かるもの。ナヨっているようで情けないのですが、個人的には結論を急ぐ必要は無いと考えています。もっとも、評論家の一角は、とりあえず現時点で「二番底打った」と大声で言っておいて、当たれば後で大騒ぎ、外れればほとぼりが冷めるまで静かにしておく、ってことでリスクはありません。外れたからといって訴えられるワケでもないですから(^^;。なので、こういう日の後に騒がしくなるのは、ある意味で自然な現象と受け止めています(^^;。せっかくの連休ですし、急いで何かをして得になる感じでもないですしネ(^^;。

● さて、本日の東証1部出来高/売買代金を過去のビッグSQと比較しておきましょう。

東証1部出来高東証1部売買代金
2007年9月SQ 今回24億0284万株3兆6616億円
2007年6月SQ 前回34億4631万株5兆1325億円
2007年3月SQ 前々回31億9080万株4兆7580億円

● 今日だけを見ると、東証1部出来高は前日比8億4074万株増、売買代金は同1兆4258億円増と派手に見えますが、このところの相場状況を素直に反映した規模のSQだったことが分かります。日経平均の日中値幅は264.99円(前場139.16円、後場111.10円)でした。上記したように、今日はかなり大型株のパフォーマンスが良い1日で、Core30は64bpsもの勝ち。一方、Large70は23bps負け、Mid400は29bps負け、Smallは98bpsもの負けでした。新興市場もかろうじてプラスだったものの、出遅れ気味でしたしね。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し継続(3930万株売り/2660万株買い)。SQの割にはフローは普段とあまり変わらなかったです。

● 話題変更。今日は東洋経済の会社四季報と日経の会社情報発売日。既に事前にデータフィードや記事である程度の内容が流れているので、だからといってドタバタすることはないのですが、私個人は紙の媒体ではなくて、四季報CD-ROMはスクリーニングなどでいつも結構重宝しています。業績予想数値などでのスクリーニングでも便利ですが、それ以外にも「絶好調」とか「最高益」などの語句を使ってのスクリーニングもよく使う手法です。専門的には「テキストマイニング」とか「ワードマイニング」などと呼ばれる手法の一つですが、全体を見る場合にも使えるし、ある銘柄を時系列で見ると流れが分かってそれも興味深いです。

● 昔は紙しか媒体が無かったので、証券系の研究所などでは、四季報発売日にはそれこそ人海戦術で、四季報をバラしてこの手のことをやったものですが、CD-ROMになってからは、あっという間に結果が出せるようになったのです。ある意味では、証券系の研究所などと個人投資家の差がグッと縮まったとも言えます。その分だけ、証券会社などは付加価値が付けにくくなった恨めしさもあったものです。

● ちょっとだけ広告(^^;。Amazonで紙媒体の 東洋経済 会社四季報日経会社情報 はこちらからです。そして、個人的に一番使いでがあると考えている 会社四季報 CD-ROM です。おまけで、ちょっとおふざけのスクリーニング。一部上場企業のなかで、平均従業員年収が1000万円を超えている企業です。こんなことも出来ちゃうんです(^^;。まぁ、メディア関係はまだ「絞りがい」がありそうですネ(^^;。

● ようやく長い1週間が終わって3連休(^o^)。今年の9月は3連休が2連発でやってくるという嬉しい状況。ただ、そのおかげで月内最終日が21日(金)と、やや繰り上がっています。配当だの株主優待だのを気にする向き以外の通常の運用では、10月に入ってからの相場を考える時期。休み明けはFOMCと日銀政策決定会合もあります。FOMCは結果がどうあれ、相場変化のきっかけになる可能性を秘めているので、あまり休みボケしないように状態をキープしておかないと…(^^;。

● 皆様も良い3連休を!

2007年09月13日(木) .... 上値重たく反落、明日はビッグSQ

 TOPIX : 1522.87 (-5.40, -0.35%)    日経平均 : 15821.19 (+23.59, +0.15%)    円ドル : 114.30  

● 寄付きから日経平均はずっとプラス推移だったものの、TOPIXはプラスになったりマイナスになったりで、上値の重たさを感じる展開。後場はマイナスの時間の方が長かったです。相場全体を見渡しても、あまり盛り上がっているように見えなかったし、相場解説的には、「SQを控えて手控えムード」で全てが説明できる日でした。日経平均は最後までプラスだったのですが、実際の相場の地合いは明らかにマイナス。最後にバスケット売りが出ていたこともあって、TOPIXはモロ安値引け。東証1部値上がりは539銘柄、値下がりは1067銘柄だったことも考え合わせると、日経平均のプラスは「幻(少なくともミスリーディング)」ってことにしておきます(^^;。KDDI、エーザイ、ファーリテの3銘柄で+23.053円寄与だったので、この3銘柄が無ければフラットでしたし…(^^;。

● 今日はTOPIXと日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。グラフの上下動は似たり寄ったりですが、日経平均が「嵩上げ」されている感じがご覧になって頂けますでしょうか?

TOPIX日中足
日経平均日中足

● 個別には、銀行株が早くもズッコケ状態になり、不動産株も上値の重たい展開。商社は強かったものの、海運は今一つ。医薬品や飲料などが堅調だったものの、「ディフェンシブが買われても、なぁ~」というムードもありました。つまり、一言で言えば「面白くない相場」の1日。最近の相場展開では、確かにドカンと売られたところを勇気を持って買えば、ある程度の戻りは取れる状態にあります。しかし、ドカンと来る前の水準を回復するのにぜぇぜぇ言う銘柄が少なくありません。

● 例えば三菱地所(8802)。チャートからは、3000~3100円の水準を超えてナンボ、という状態だったのですが、ここまで3000円すら付けることが出来ない状況。他にも似たような銘柄はあちこちで見掛けます。商船三井、三菱重工、コマツ、JFEなどはそんな感じ。また、チャート的に足元を踏み外してしまったようなのもあり(ヤマダ電機、今日の東芝など)、銀行株、ゼネコン株などはチャートを見るだけ「目の毒」(-_-)。現状の相場展開だと、上値を限定的に考えざるを得ないため、ドカンと来ない限り戻りも取りに行けない事になってしまいます。だから余計に見送り族が増加してしまうのです。ホンマ、難儀になってきました。

● さて、明日はビッグSQ。何かと「緊張」する方もいらっしゃるかも知れませんが(^^;、先物関係者にとっては、大なり小なりワクワクする日です。現物だけやっている方にとっても、明日の寄付は流動性が非常に高まる1日で、例えて言えば「粗ゴミ回収車」がやってくるような1日。ポートフォリオの中に不要物があれば、明日の寄付で忘れずに出しておきましょう。細かいのから、ソコソコサイズまで持っていってくれます。「粗ゴミ」だったら再利用できるし、まぁ、「産業廃棄物」だったらリサイクル出来るのですが、時々、「放射性廃棄物」みたいな銘柄も投棄してくるので気をつけないと…(^^;。

● 基本的にSQ予想はしないのですが(どうせ当たらないから)、明日の注目点としては、これだけ短期金利が引き締まっている(特に外資系金融機関にとって)なかで、ちゃんと買い手が入ってくるかどうか、ってところ。あまり心配はしていないのですが、それでも損益分岐点が少し厳しくなっている可能性は考えておいた方が良さそうです。

● ロールについても書いておきましょう。基本的には昨日までで大きいのは終わっていた感じで、今日はTOPIX先物の限月間取引(取引所)は23,889枚と、かなり静かでした。ただ、スプレッドの水準そのものは、ボロボロと崩れてしまい、最後は-8.0/-8.5ポイント。えらく落ちたものです。日経平均の限月間スプレッド(取引所)も-30/-40円で終了し、こちらはプレミアム方向だったものの、当初水準からは下落して終了。単純に言えば、想定以上に買いロールが少なかったってことでしょうけど、背景にはやはり外国人投資家の「買い玉(ぎょく)」が減った要因があったように思えます。もっとも、今後の相場に大きな影響を与えるかと聞かれれば、「多分、ない」って感じだと思いますけど…。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億7696万株も減少して15億6210万株、売買代金は同2491億円減の2兆2358億円。数字の上からも、見送りムードが分かります。今朝のSQ値は前日比117.21円高の15914.81円で、今日のレンジからするとかなり上の方でした。日経平均の日中値幅は128.73円(前場111.28円、後場90.36円)と小さく、これも見送りの象徴。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し継続(3270万株売り/2940万株買い)。売りが減ったものの、フローは全体として静かなままでした。

● そうそう、TOPIXと日経平均の寄与度ランキングは、Bloombergなど専用情報端末で見れるのですが、ネット環境だと何度かご紹介しているQUICKのサイトが便利かなと。 TOPIX寄与度 日経平均寄与度 ランキングがあります。日経平均は株価さえ取れればExcelで計算出来るのですが、TOPIXは不可能ではないとは言え、かなり面倒です。なので、せっかくのサイトを活用するのもよろしいかなと。

● 雑談。ちょくちょく覗きに行くブログの一つに 「ずんちゃか株式投資雑記帳」 があるのですが、そこにあった「ブルもベアも儲けられますが、ピッグは儲けられないんです」との言葉。その通りだ(^^;。テイクノートです。こんな相場だからこそ、ピッグになっている場合ではないんです!さぁ、明日はビッグSQだ。

 TOPIX : 1633.93 (-49.88, -2.96%)    日経平均 : 16764.09 (-406.51, -2.37%)    円ドル : 118.05  

● NY株式市場(NYダウ -387.18ドル、-2.83%)もそうだけど、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、17日連続の売り越しで、しかも大量の売り越し(7320万株売り/4630万株買い)。市場筋によると、この集計での売りが7000万株台は2006年6月9日以来(7460万株売り/4100万株買い)とのこと。昨日までの指数上昇には非常に強い違和感を感じていたのですが、ある意味では、金曜日になってそれが多少は修正された印象もありました。

● 今朝はミニSQだったのですが、あまり相場には関係なかったというか…(^^;。敢えて言えば、色々な動きをするには流動性の面で都合が良い日だったのでしょう。昨日があまりにも大商いだったこともあって、あまりSQっぽくない感じでした(^^;。例によって寄付き前はかなりの買い越し模様だったものの、寄付き直前に売りバスケット。SQ値そのものは、前日比501.33円安の16669.27円でした(ザラ場日経平均安値は前日比-518.89円、16651.71円、14:41)。シカゴ日経平均先物が360円ほど安かったことを考えると、それ以上に下に振れた印象で、ドサクサ紛れの処分売りが出ていた可能性はあります。9時15分時点の東証1部出来高は4億8727万株、売買代金で7617億円でした。

● その後の一般的な相場の話については、各種メディア等々のマーケットコメントをご覧頂くとして、こちらは引き続き違った視点からのコメントです。

● まだ今回の「バリュー崩落」が完全に終わったとは思えないのですが、あちこちのメディアにもニュースが流れ始めており、一応、ここまでのまとめってことで…。この数日間では、フロー系(PER系)のバリューが一番手酷くやられたのですが、-5σ近辺という統計学的には考えられないことが連続して発生。これを平文で書くと(^^;、1万日の立会日があれば5.7回ぐらい発生する確率(^^;になります。1年245日立会日とすると、1万日は40年。何と平均して7年に1日だけでっせ。それが2日も3日も続くなんて、「有り得ない」のですが、その「有り得ない」が起こったのがこの数日間。

● 今日は最後の20分間ほどで多少バリューに買いが入ったのか戻したこともあって、相対比較では多少はマシだったのですが、まだ異常事態が継続していたのは良く分かりました。この3日間、同じバリューでも、アセット系(PBR系)のバリューはまだ「相対比較」ではマシだったのですが、それでも深傷は深傷。もっとも、アセット系バリューにティルトすると、ポートフォリオがゴミ銘柄ばかりになってしまうので(^^;、経済的合理性から考えても普通はやりません。それよりも、アセット系バリュー以上に、アーニングス系の色々なファクターがボロボロになったので、クオンツ/システム系ファンドだけではなく、企業業績に注目するファンダメンタル/アクティブ系ファンドにも影響が広がってしまった格好です。

● マーケットを見ていると、これらの銘柄群を「持っていた人が叩き売った」のは明白だし、信用売り残高の多いゴミ銘柄が、まるで値段関係なしの買いで一斉に急騰した点もあわせると、どう見ても、かなり大きなロング/ショートのアンワインド(巻き戻し)があったと考えるのが妥当。誰が発端の引き金を引いたかは、もうあまり問題ではなくなりつつあります(メディアはようやくこの辺を追い掛け始めたばかりですが…)。

● さらに、相場急変に伴って損失が急拡大したことにより、ロスカット基準に引っ掛かって止むを得ずポジション縮小せざるを得ない動きが、昨日あたりから急激に増えた印象があります。ヘッジファンドや証券自己ポートのように、比較的、素早く動ける向きは既に動いているだろうし、もう処理のメドが付いた可能性もあります。しかし、速度の違いから、もう少し長目の投資家については、処理が長引いて影響が尾を引く可能性は考えられます。それほど今回のバリューの崩落は衝撃的だったということです。ポジション縮小する向きだけではなく、ファンドであれば解約が来れば現金化する必要に迫られます。そういった動きもしばらくは「覚悟」って感じでしょうか。

● 意識していたかどうかは別にして、結果的に、市場には同じようなファクターにウェイトを置いて投資していた向きが多く、それが一斉にExitをせざるを得ない状況に追い込まれたことが、今回のバリュー崩落を招いたと考えています。当初は特定ファンドの名前が挙がっていたのですが、それはあくまでも引き金で、昨日あたりからは、もっと幅広く広がったのはマーケットを見ていても分かりました。あの異様な出来高も、そのおかげだったのでしょう。

● また、ここまではロング/ショートファンドのアンワインドが中心だったので、銘柄間のリターン格差は極端になっても、指数などで見る限りでは、比較的マーケットニュートラルでした。でも、今回のバリュー崩落の影響で、ロングオンリーファンドにも解約が出始めると、ちょっとマズイ状況になるかもしれません。大元の発端はサブプライム問題で、その影響がここまで広がったというのも、市場間をまたぐ商品や投資家が世界的に増加し、その影響を直接的に受ける状況になったということですネ…。

● 記録。東証1部出来高は、ミニSQだったものの、前日比4億5631万株減の33億5413万株、売買代金は同5517億円減の4兆7157億円。もっとも、少なかったというのではなく、昨日の活況ぶりが異様だったのです(^^;。この点で、昨日が「セリング・クライマックス」だった可能性はあります。東証1部値上がりは235銘柄、値下がりは1445銘柄と「ほぼ全面安」。ただ、東証33業種のうち3業種(電力・ガス、水産・農林、空運)がプラスでした。もっとも、そのうち水産・農林と空運はあまり参考に出来ないセクターですけど…(^^;。

● 最後に日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今日も長文でスミマセン。この4分の3ぐらいが適正量だとは思うのですが(^^;、何かとエキサイトしてしまいました。しかし、ホンマに今週は疲れました(^^;。来週、夏休みの方も多そうですね。あまり相場が荒れないことを祈りつつ、でもちょっと羨ましい気持ちもあります(^^; 。何はともあれ、良い週末を!

 TOPIX : 1783.20 (+20.14, +1.14%)    日経平均 : 18238.95 (+254.81, +1.42%)    円ドル : 122.45  

● 今日はミニSQ(7月限オプションSQ)。例によって実況中継風に行くと、午前8時半前からExcel上の日経平均速算値は前日比2000円強で安定推移。8時55分で1900円高弱、8時58分で1730円高、8時59分で1710円高、8時59分50秒で1630円高。そして「お約束」の寄付直前バスケット売りが出て、SQ値は前日比193.24円高の18177.38円(9時15分確定)。CME日経平均先物が大証比210円高だったことを考慮すると、ほぼチャラのSQでした。市場筋推計によると、日経平均型、加重型ともにほとんど食い合いだったとのこと。指値買いが結構入っていたことで、全体に前日比では上昇した格好。

● 市場筋推計によると、SQ関連出来高は約1億8000万株、3700億円とのこと。9時15分時点の東証1部出来高が4億2306万株、売買代金は7316億円でした。また、毎分の売買代金推移を見ると、寄付5分間で18.6%、10分間で21.8%と、ミニSQとしては妥当なところ。前後場の売買代金分布は、前場が55.0%、後場が45.0%でした。

● SQ後の相場は、前場中は特に、定期的に日経平均先物に500枚買いを入れているヤツがいて、それが先物を押し上げて裁定買いを誘発するという、昨日後場とは逆のパターン。ただ、先物の上値には一値1000枚単位の売り指値があって、ワンショット500枚とか1000枚買いが入っても急激には上昇しない状態でした。ジリジリと下値を切り上げるパターンにはなりましたけどネ。今日も日経平均先物(9月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。グラフでは寄引の出来高にあわせてしまうので、ちょっと見難いのですが、何となく雰囲気を感じていただければと…(^^;。なお、私が会社で使っているグラフは、寄引の出来高にあわせてY軸が自動調整しないようにセットしてあり、ティックあたりの出来高上限を2000枚で見れるように設定しています。それで見ると一目瞭然なんですけどねぇ~(^^;。

● 話を戻して続きを行きましょう。現状では正面から18300円超を買い上がる理由は今一つ乏しいし、後場は"定期的な大口買い"が少し大人しくなった印象もあって、結局は小動きのまま終了。何だかんだ言いながら、やはり先物動向によって動きが決まる印象も残りました。

● 先物を見ていると、何て言うか、TOPIX先物の方が弱めに感じられたのは少し気になりました。日足のチャートを見ても、日経平均先物はかなり大きな陽線だったのですが、TOPIX先物は十字架の寄り引け同値。ヒゲがかなり長かったのが印象的でした。これは、酒田五法でいう「捨て子線」になるかもしれない雰囲気があり、休み明けの相場に注意しておきたいところです。下に本日分も入った日足チャートを付けておきます(出典:ケンミレ株式情報)。それぞれのグラフ上のリンクをクリックして頂けると、ケンミレのサイトに直接アクセスして最新の大きなグラフをご覧頂けます。

● 一方、今日の相場は前日比ではかなり上に跳ねたものの、今日の日経平均日中値幅は117.65円と小動き。前場は109.72円動いたのですが、後場はわずかに58.26円。連休前で仕方ないのかも知れませんが、ちょっとがっかりしたのも事実。がっかりと言えば、東証1部出来高はミニSQだったにも関わらず、前日比1億7788万株も減って20億2267万株、売買代金は逆に同2454億円増の3兆1061億円。かろうじてSQ日としての面目を保った格好ですが、SQ後、特に後場は盛り上がりに欠けた状態がここからも分かります。そうそう、某市場筋氏によると、今日で売買代金1兆円超が2005年7月6日を起点にして、今日でちょうど500日連続になったとのこと。ホンの数年前には、1兆円超が大商いの基準だったのですが、いまや日経などでは3兆円割れで「商い低調」扱いです(^^;。

● 他の記録も行きましょう。売買単価は前日比235.63円高の1535.65円で、これはSQ日の特徴の一つです。なお、9時15分時点の売買単価はもっと高くて、同429.32円高の1729.34円でした。東証1部値上がりは1029銘柄、値下がりは558銘柄で、指数の上昇と比較すると値上がり銘柄が少ない印象。一方、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の買い越し(3130万株売り/3990万株買い)だったとのこと。

● せっかくですから、大引後に公開された先物の手口も大きなところを抜き出しておきましょう。今日はSQなので、普段以上にブレがある1日ですが、それでも雰囲気はご覧頂けるかと…。独断と偏見で大きなのを抜き出しています。なお、これを見て何が分かるかって?正直言えば、「なぁ~~んも分からん」です(^^;。いや、ちょっとは需給関係が見えるような気にはなるのですが、どうせ100%見えることはないので、100%の信頼感を持つのは無理なんです。でも、好奇心と想像力を刺激するにはよろしいかなと…(^^;。

日経平均先物
買い: UBS 差引 5795枚買い越し、CS 差引 5395枚買い越し、カリヨン 差引 3847枚買い越し、LB 3373枚買い(売り非公開)
売り: 松井 差引 3862枚売り越し、トレーダース 差引 3089枚売り越し
TOPIX先物
買い: CS 差引 3799枚買い越し、UBS 差引 3396枚買い越し、カリヨン 1813枚買い(売り非公開)
売り: GS 差引 4204枚売り越し、SG 差引 2007枚売り越し、ドイツ 差引 1273枚売り越し、みずほ 1306枚売り(買い非公開)

● 最後になってしまいましたが、このHP/ブログへの来訪者累計がついに1000万を超えました。昨晩のうちに超えたようですが、私が自分の目で確認した時点にしているので、今日の日付です(^^;。色々な方々からメールやらメッセージを頂き、本当にありがとうございます。とても勇気付けられるし、励みにもなります(^O^)。時々、自分でも「何でこんな苦労してまで、続けているのだろう?」と考えることもあります。でも、ホンの少しでも「頑張ってください」があれば、結構、励みになるもんだなぁ~と自分でも感心しています(^^;。中には変なメール送ってくる人とかいるんですけど(掲示板ではなくてメール)、そういうのに限って、ほぼ100%返信アドレスが無いんですよネ。ホンマ、不思議です(^^;。

● それよりも、この場をお借りして、全てのメールに返事が出来ていないことへのお詫びを申し上げます。返事を出さないというのは、とっても失礼なことと痛いほど認識しているのですが、一つずつ返事を書くのに時間が掛かってしまうので、まとまった時間が取れないと難しいのです。何卒、ご了承とお許しを請う次第です。本当に申し訳ないです m(_._)m。今後とも、どこまで続くかは分かりませんが、「虎年の獅子座」HP/ブログをよろしくお願い致します。

● ふぅ~、今日は書き過ぎました(^^;。でも最後に雑談。昨晩の試合は、延長戦入り後ちょっとはCS放送で中継を見ていたのですが、最後は諦めて寝てしまいました(^^;。しまった!録画していたのでと思っていたら、基本的に4時間の設定で録画予約しているので尻切れトンボ状態(試合は5時間19分!)。これもしまった!試合終了が午後11時19分だったと。お疲れ様でした。旬の選手を使うという意味で、4番金本、5番林、6番桜井はしばらく固定しても良さそうな雰囲気を感じています。台風接近で、今晩からの甲子園での対中日3連戦は2試合は流れるでしょうから(今晩は中止)、JFKも少しは休めそうです。その分、昨年みたいにシーズン後半に対中日戦が残って、そして驚異の追い上げシナリオ(^o^)…だと良いんですけどネ。

● 台風4号が3連休を台無しにしそうです。現時点では関東には15日午後接近の予想。国際気象海洋などでチェックを。まぁ、台風が来るんだったら、それはそれで楽しみ方を色々と考えることにしましょう(^^;。何はともあれ、良い連休を!

 TOPIX : 1756.16 (-23.56, -1.32%)    日経平均 : 17779.09 (-274.29, -1.52%)    円ドル : 121.15  

● 今日はビッグSQ。外部環境としては、米国株式市場が大幅続落となり、シカゴ日経平均先物も大証比350円ほど下。そういったなか、例によってSQ実況中継で行きましょう(^^;。東証注文受付が始まってしばらく経った午前8時25分頃には、Excel上の日経平均速算値は既に前日比2240円安(^^;。8時40分前には同2600円安ほどになり、実はこれが8時55分頃まで継続。「最後に買いバスケットが入る」と信じていながらも、「もしかしたら?」の気持ちも否定できない状況(^^;。8時58分には同2400円安、8時59分で2300円安、8時59分30秒でも2300円安。時計が9時丁度になるかならないかでも2280円安ほど。そして、最後の最後にお約束の買いバスケットが入り、一気に戻ってチャンチャン。

● SQ値は前日比140.79円安の17912.59円。シカゴ日経平均先物の水準などを考えると、200円近く「上」だった印象でした。SQ値確定は9時15分。クレディセゾンが最後まで売り気配でした。9時15分時点での東証1部出来高が11億8232万株、売買代金が2兆0712億円。ちなみに売買単価は1751.78円で、これは前日比で619.46円高。SQ日に特徴的な跳ね方です。市場筋推計では、日経平均型で一銘柄あたり差引14~15万株程度の買い越し、加重型でも買い越しだったとのこと。毎分の東証1部売買代金推移も書いておくと、やはりビッグSQでは数字がかなり歪み、9時00分~9時05分の5分間で35.8%の売買代金が集中。やっぱり「えいやぁ!」が必要でした(^^;。前後場では、前場が66.37%、後場が33.63%の分布で、普段と比較するとかなり過激に歪みが出ていました。

● その後は、SQが比較的高かったことから、それを修正する格好でジリジリと下げ幅を拡大。前場中盤にザラ場安値を付けたあとは、指数は低空飛行だけど横ばい。個別には、世界的な金利上昇気運を受けて、さらにREITの下落もあって、不動産が軟調。電力・ガス、建設なども軟調だった一方で保険が上昇し、銀行もそれなりに堅調。東証33業種ではこの二つだけがプラスだったし、教科書通りの値動きでした。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。あまり見応えのある日中足ではありませんけど…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比6億5920万株増の34億4631万株、売買代金は同1兆9767億円増の5兆1326億円と大活況。もちろんビッグSQという特殊要因があったのですが、それでも売買代金の5兆1326億円は過去最高とのこと。ロイターにはこれまでの最高が2007年2月28日の5兆0394億円と出ていたのですが、手元の数字では当日は4兆8282億円。どうしてなんだろう?まぁ、いずれにしろ「5兆円超」なんて見たことが無いので、凄い記録って事は間違いありません(^^;。

● また1日終わっての売買単価は前日比356.98円高の1489.29円。前日比ではかなり高いのですが、上記した9時15分の1751.78円からは、それなりに下落しています。SQ日の特徴的な動きですネ。一方、東証1部値上がりは289銘柄、値下がりは1372銘柄で、かなり「全面安」に近い水準。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅な売り越し(5710万株売り/3990万株買い)。

● 今日の先物手口についても少し。SQって事もあったのですが、かなり大きなモノが出ていました。とりわけ、かのCS君。日経平均先物で6302枚売り(買いは非開示)、TOPIX先物で4994枚売り(買いは非開示)とダントツ。次いでリーマン君が日経平均先物で差引3437枚売り越し、TOPIX先物で差引2001枚売り越しでした。

● そうそう、寄付き前には4月機械受注の発表もありました。事前コンセンサスが+4.5%(Bloomberg/ロイター)だったのに対して、結果は+2.2%とやや失望。もっとも、今日の相場では、それほど大きな影響はありませんでした。TOPIXの-1.32%に対して機械株指数は-2.31%。対TOPIXでアンダーパフォームしているのは事実なので、機械株が売られたと書きたいところですが(^^;、指数下落率ランキングで機械株は33業種中の第7位。それほど大騒ぎするほどの影響はなかったと考えています。

● 何はともあれ、今週もお疲れ様でした。あまり天気は良くない週末みたいですが、良い週末を!

 TOPIX : 1779.72 (+1.22, +0.07%)    日経平均 : 18053.38 (+12.45, +0.07%)    円ドル : 121.30  

● 米国株式市場やシカゴ日経平均先物(大証比250円安)を見て、軟調スタートは皆が予想していたでしょう。ところが、寄付きから「下がらなかった」印象の強い1日でした。今朝のSQを計算すると、前日比166.94円安の17873.99円。前日比ではかなり安かったのですが、シカゴ日経平均先物の250円安からすると、100円近くも「上値」だったことになります。そして、後場からの戻りは銀行株などの内需系銘柄+商社などの銘柄群が先導。前場後半からバリューが強くなっていたので、誰かバスケット買いでも入れんでしょうかね?ビッグSQ前日ということを考えると、何となくわざとらしさも感じるところですが、その辺の真相は不明です(^^;。

● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後場寄付きから相場の雰囲気が一変したことがご覧頂けるかと…。

● 実は、今朝シカゴ日経平均先物の水準を見たときに、昨日書いた「アイランド・リバーサル」が頭を過りました(^^;。で、今日の相場でどうなったかと言えば、日経平均は窓埋めになった(17875.75~17943.68円まで窓が空いていた。今日の安値は17866.52円)ので、ひとまずアイランド・リバーサルは消えた格好。一方で、TOPIXは日経平均と若干チャートの形が違っていて、1757.09~1763.92ポイントの窓が空いていたところ、今日のザラ場安値は1762.92だったので、窓にホンの少しだけ差し掛かったものの、ほとんど埋めていない状態。あまりチャートだけに没頭するのは賢い選択肢だとは思わないのですが、一応、頭に入れておこうかなと…。

● 今日は日経平均とTOPIXの日足チャート(プラス加工)を付けておきます(データはBloomberg Professional。「虎年の獅子座」加工)。単純にBloombergから四本値を落としてきて、普通のExcelで描いています(^^;。

日経平均・日足
TOPIX・日足

● 一方、今日が6月限先物・オプションの最終取引日。せっかく集計してきたので、今日もそれぞれの先物の出来高をまとめておきましょう。全体的に商いは相当減り(特にTOPIX先物)、ロールは昨日までで山場を越えたことが分かります。

立会内取引 限月間SP取引 立会外取引
日経平均先物 6月限60,152枚8,195枚84,259枚
9月限45,402枚---81,664枚
合計105,554枚8,195枚165,923枚
TOPIX先物 6月限19,247枚14,504枚34,197枚
9月限24,892枚---29,445枚
合計44,139枚14,504枚63,642枚

● 明日はビッグSQ。3ヶ月に1回のお祭りです(^^;。今回のロールでは、TOPIX先物が1.0ポイントまで下落したのがイベントと言えばイベント。ショート側からすると、ちょっとコストが高いロールだったかも知れません(タイミング次第だった)。そのため、明日のSQでは、普段よりも多い目の裁定残が解消される可能性はあります。ただ、そうなったとしても逆側のミスプライス狙いの買いも大量に入ってくるので、10年とか15年前のような波乱は無いのですけどネ…(^^;。コメント的には、不安を呼ぶような書き方するほうが受けるとは思うし、実際に「ロールバックされた!」なんて劇的な書き方をするサイトもあるでしょう。でも、実際のところは、大騒ぎするほどのことはないと考えています。事前予想は当たったためしがないので、「コンセンサスの逆」ってことにしておきます(^^;。

● それよりも、売買代金の集中度について書いておきましょう。手元の毎分売買代金分布データでみると、ビッグSQの時は平均すると40%程度(多ければ50%超)の売買代金が寄付~9時05分の間に集中します。普段はこの数字が7%台なので、如何にビッグSQが大きな歪みをもたらすかが分かります。VWAPと競争する宿命にあるトレーダーの皆さん、特に商いが薄い銘柄は「えいやぁ~」と行かないと、あとで対VWAPで取り返すのがほぼ不可能になります(^^;。ラッキーする場合もあるのですが、往々にして逆目に出ますから…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億9773万株増の27億8711万株、売買代金は同1174億円増の3兆1559億円と活況。東証1部値上がりは899銘柄、値下がりは702銘柄だったので、指数のプラス引けとも印象が合致します。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(3050万株売り/3460万株買い)。見た目ではフローが減ったように見えますが、各社ともにフローが減っているうえ、この2日間ほど大量のフローを出していたところが無くなった、って事みたいです(^^;。

● 最後に一つ。市場筋の間では、モルガン・スタンレーの「トリプル売りシグナル」が話題になっていました。日本株ではなく欧州株(MSCI Europe)の話ですが、要するにテクニカル指標で過熱シグナルが相次いでいるとの指摘。なんでもITバブル崩壊以来のシグナル点灯とのことで、「‘full house’ sell signal」状態と(^^;。日本株ばかりを見ていると、実感が沸かないというか、「過熱感をちょっとぐらい分けて欲しい」感じ(^^;。大きな余波を食らうことはないとは考えていますが、海外市場が下落するなら、そんな時はしっかり日本株も連動することが有り得るでしょうから、一応、為念。デイリー・テレグラフ紙が発端みたいです。記事は、「Morgan Stanley issues triple sell warning on equities」 からどうぞ(英文です)。

 TOPIX : 1737.90 (+13.52, +0.78%)    日経平均 : 17672.56 (+84.97, +0.48%)    円ドル : 121.35  

● 今晩は飲み会があったので更新が遅くなりました。実は、明日も飲み会があります。ご了承を(^^;。

● 多くの海外市場が休みだったこともあって、寄付きは昨日の反動でやや軟化。ただ、すぐに日経平均先物で頻繁に大口買いが入り、前場はほぼ一直線の上昇。後場は中盤までほぼ横ばいだったものの、最後の1時間ほどはジリ高歩調で大引け。特に目立った買い材料が無い中での上昇には、多少の意外感がありました。今朝のSQを計算すると、前日比60.32円安の17527.27円で、ほぼ今日の安値だった点からも、この辺の雰囲気が分かると思います。上昇を引っ張ったのは先物市場と銀行株との印象が強い1日。いずれもこれと言った材料がないなかでの動きで、一部の方々はお楽しみだったと思いますが、一方で、何となく身が入らなかった印象も残る1日でした。

● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場の右肩上がりの様子と、後場の小動きをご覧頂ければと…。

● 今日はかなり短いコメントですが、某球団のあまりの弱さ、情けなさで落ち込んでしまってコメントを書く気が起こりません。ご理解と了承を(^^;。

● 話題変更で指数ヲタク向け。明日はTOPIX月末修正基準日。今回は日興CGが色々な意味で焦点になると思いますが、前回のMSCI のウェイト半減時(5月9日)には、結果的には大騒ぎするほどの株価インパクトはありませんでした。今回はどうなるか、私はドキドキしながら観客席の上から高みの見物をします(^^;。幸いながら(不幸ながら?)リングで戦う方々は、ザラ場引けリスクには気をつけておきましょう(^^;。また、明後日はMSCI リバランスが実施されます。こちらもそれなりに注意が必要になるので、今後2日間は、銘柄次第では大引けで出来高が膨らんで荒れ模様になる可能性も頭に入れておいた方がよろしいかと。VWAPトレーダーにとっては、かなり厄介な2日間になると思います(^^;。

● そして、これら指数イベントが終われば、グッと6月SQが近付いて見えるでしょう。今回は6月1日が金曜日なのでSQは6月8日。月の日付としては最速パターンとなります(最遅だと1日が土曜日のパターンでSQ日は14日になる)。つまり、SQ日まであと1週間チョイ残っているだけです。既に限月間スプレッド市場では、チョロッと商い出来ているのですが、感覚的には「月が替わってから」でしょうネ(^^;。そして6月1日になって急に「おい!SQまであと1週間しかないやんけぇ!」ってムードになるんです(^^;。裁定買い残高の水準そのものは20億株台と低いものの、恒例行事として「裁定解消売り懸念」が市場解説に多用される時期になるので、その辺も含んでおいて頂ければと…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億1034万株の増加で17億7905万株、売買代金は同1953億円増の2兆2401億円でした。昨日がひどかったので、多少はマシになりつつあります。ただ、まだ20億株割れですけど…。東証1部値上がりは1110銘柄、値下がりは484銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2470万株売り/2380万株買い)。もっとも、市場筋観測によると「昨日できなかった注文の残り」が多かったそうで、あまり参考にならない数値でした(^^;。

2007年05月11日(金) .... 米国株安受け続落、決算に一喜一憂

 TOPIX : 1723.09 (-13.90, -0.80%)    日経平均 : 17553.72 (-183.24, -1.03%)    円ドル : 119.85  

● 今日は5月限オプションSQ。結果から書けば、堅調なSQでした。オーバーナイトの米国株式市場がかなり安く、シカゴ日経平均先物ベースで200~240円安(対現物、対大証先物)だったことを考慮すると、SQ値が17611.74円、前日比125.22円安で収まったことは、実質的にはSQは100円高程度だったってことになります。

● 例によって実況中継風に行きましょう。8時45分の段階でExcel上の速算値は前日比400~500円高程度。8時50分で100円高、8時55分で50円高、8時57分頃にマイナスになり、8時59分で40円安ほど。最後の某証券からバスケット売りが出るはずだったものの、あまり大きな規模ではなかった様子で、結局、SQ値は125.22円安。なお、横河電機がストップ安で寄付かなかったものの、気配がストップ安になったところで、実質上のSQ値計算は終わり。ただ、この銘柄が売れないことで、裁定取引トレーダーの皆さんは、ちょっと神経質だったかもしれません(^^;。

● 市場筋推計によると、日経平均型が一銘柄あたり11万株ほどの買い越し。ただ、現値水準やその下にかなりまとまった指値の売りが出ていて、この影響があったと。この辺は、「SQで買いに来るやつが居れば売ってやろう」のカウンター指値って感じです。駄目モトでミスプライスを取りに行くには、寄限の指値でやれば良いのですから…。なお、同じく市場筋推計のSQ関連商いは、出来高で7600万株程度、売買代金で1500億円程度だったとのこと。なお、東証発表の9時15分時点での出来高が3億6390万株、売買代金が5233億円でした。

● また、毎分の東証1部売買代金分布を見ると、前場が53.3%、後場が46.7%。あまり大した商いではなかったものの、それでもSQ日って感じでした。また、寄付5分間で11.7%、10分間で14.6%の売買代金がありました。ただ、SQ日だったとは言え、東証1部出来高は前日比1億7059万株減の23億1563万株、売買代金は同2739億円減の3兆1524億円。決して薄商いではなかったものの、後日、グラフなどを見てもSQ日だったとは気付かないでしょうネ(^^;。何となく盛り上がりに欠ける展開だったことが分かります。

● SQ以外の相場は、米国株安をストレートに受けた以外は、安かったものの急落の雰囲気ではなく、何となく掴み所がないというか、決算動向に一喜一憂した銘柄があちこちにあった以外は、何となく盛り上がりに欠けた印象でした。決算関連で急落した銘柄に目が行ってしまうのですが、横河電機(-15.77%)、カシオ計算機(-16.49%)、船井電機(-10.70%、大証)はいずれもストップ安。乾汽船(+12.02%)のように決算関連で急騰した銘柄もあるにはあったものの、ネガティブの方がはるかに影響力が強かった印象。

● ただ、トヨタが切り返したことや、多少ワザとらしさはあった(^^;ものの、別子がプラスで高値引けしたことなどは、ちょっと希望をつないだ印象も受けました。来週は、TOPIXでまたケチを付けた格好になってしまった1750ポイント絡みをどうこなして行くかが、テクニカル的には焦点になりそうです。

● 残りの記録。東証1部値上がりは326銘柄、値下がりは1298銘柄で、かなり「全面安」に近い感じでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、相当量の売り越し(4540万株売り/2550万株買い)でした。そうそう、大引後に開示された先物の手口を見ると、今日もCS君がかなり暴れていた様子(^^;。SQ日なので売り買いが多くなる傾向があるのですが、日経平均先物で最大5695枚売り(買いは非開示)、TOPIX先物で2820枚の売り越しでした。他、日経平均先物ではUBSが2773枚売り越し、SGが1576枚売り越し、買いも1000枚単位があちこちにあったのですが、やっぱりCS君が目立ったのは事実(^^;。

● それでは皆様も良い週末を!