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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!
 TOPIX : 1344.77 (+60.32, +4.70%)    日経平均 : 13629.16 (+536.38, +4.10%)    円ドル : 107.50  

● これで3日連続の大幅高。荒れた一週間だったので、今週の値動きをまとめておくと、以下表の通りになります。

日付TOPIX日経平均
2008/1/18 (金)1341.50 (+11.06, +0.83%)13861.29 (+77.84, +0.56%)
2008/1/21 (月)1293.74 (-47.76, -3.56%)13325.94 (-535.35, -3.86%)
2008/1/22 (火)1219.95 (-73.79, -5.70%)12573.05 (-752.89, -5.65%)
2008/1/23 (水)1249.93 (+29.98, +2.46%)12829.06 (+256.01, +2.04%)
2008/1/24 (木)1284.45 (+34.52. +2.76%)13092.78 (+263.72, +2.06%)
2008/1/25 (金)1344.77 (+60.32, +4.70%)13629.16 (+536.38, +4.10%)
今週累計 +3.27pt, +0.24%-232.13円, -1.67%

● TOPIXは前週末比で+0.24%(日経平均は-1.67%)でした。つまり、週初にドカン、ドカンと下げた分は、週の中盤以降の反発で全部取り戻して、ちょっとだけお釣りも付いてきたことになります。たまたま今週休暇を取っていて、ネットもない孤島にでも行っていた方は、終値だけ見て「なんや、先週末と変わっとらんやんけ」ってことになるかも知れません(^^;。もうちょっと他の指数でも同様に眺めてみると、以下になります。

指数今週累計指数今週累計
TPX Core 30+8.36, +0.99% 東証2部指数-5.49, -0.19%
TPX Large 70-3.62, -0.29% JASDAQ指数-1.51, -2.38%
TPX Mid 400-5.61, -0.43% 東証マザーズ-16.85, -2.48%
TPX Small+9.11, +0.80% 大証ヘラクレス-10.02, -0.99%

● Core30銘柄が相場を引っ張ったのは何となく感じていたし分かるのですが、Large70はマイナスだった一方で、Smallがプラスとなる「ダンベル型」。でも新興銘柄は全体に駄目と、何となく良く分からない展開でした。多分、来週も良く分からない展開が続くのでしょうね(^^;。

● 問題は「コツン」と来たかどうか。いつも感じるのですが、その瞬間に「コツン」を聞こえることがゼロとは言いませんが、感じることが出来るケースは多くないと考えています。何かイベントがあって反転したのならともかく、数ヶ月とか半年ほど経過して「あれが底だった」の方が圧倒的に多いはず。まぁ、一般メディアに加えて政治家が株価対策どうのこうのと言い始めた点を考慮すると、ある程度の水準まで来たのは傍証的に確かかもしれません。実際、今日の3日連続大幅上昇で、急落前の水準近くまで(TOPIXは急落前の水準まで)戻ったのは事実ですし…。

● でも、昨年10月頃から継続しているはっきりとした中期的下落トレンドを反転できたかどうかは、まだまだ結論が出そうにありません。それでも、来週、反騰を継続出来るようであれば、「目先の底は確認した」との見方が一気に増えるでしょう。一方、この水準で頭打ちになるのであれば、「早かれ遅かれ、二番底を探りに行く」との考え方が増えそうです。経済無策の日本ですから、米国の相場動向とそれに伴う相場心理に左右されやすくなるのは仕方ありません。シートベルト着用サインはまだまだ点灯中と考えています(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比891万株減の26億0904万株、売買代金は逆に同291億円増の3兆0846億円と、引き続きソコソコの水準をキープ。東証1部値上がりは1628銘柄で、値下がりはわずかに80銘柄の「全面高」。今朝のSQ値を計算すると、前日比237.73円高の13330.51円(9時27分確定)で、事実上、そこが安値だった1日。つまり、寄付後もちゃんと買いフォロースルーがあったことが分かります。日経平均の日中値幅は398.27円(前場222.20円、後場195.26円)と大きく、前後場の重なりが少ない右肩上がりのトレンドデー。こういう日は、逆になると徹底的にやられます(^^;.。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(2060万株売り/3000万株買い)でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 指数ヲタク向け話題を少し。今日の大引けでふくおかFG(8354)が日興CGの替わりに日経平均採用銘柄となりました。前々から想定されていた銘柄なので、最後はどうなるかと見ていたら、相場全体の上昇もあって「順」な反応でした。終値は689円、前日比49円高、+7.66%と指数をかなりアウトパフォーム。VWAPは662.9001円。通常立会の出来高は13,565,000株と膨らみ、大引けワンティックの出来高は234,000株でした。月曜日から日経平均は再び225銘柄での算出となります。ふくおかFGの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

ふくおかFG(8354)日中足

● 話題変更でシリアスな話を一つ。夕方、EDINETにワケの分からない大量保有報告が複数掲示され、市場関係者の間で話題になりました。テラメント(T055C2)という会社が提出したもので(提出書類には住所から全て明記)、「新規に○○株 式会社の株式を51%取得しました」といった具合に、いくつも出していたのです。しかも、銘柄が、トヨタ自動車、NTT、ソニー、三菱重工、アステラス製薬、フジテレビジョンで、それぞれ51%新規に保有しましたと提出・開示されていたのです。

● 実際問題、浮動株比率などから「有り得ない」数字ということが明確だったので、何らかのミスかいたずらと理解し、真剣には受け取らなかったのは当然です。しかし、これがザラ場中で、もっとマイナーな銘柄で、もう少しリアルな数字だったらどうなったか、というのを想像するとゾッとします。虚偽の情報が公的な開示システムに掲載されたことで、株価が動いた可能性も十分以上にあるのです。現時点での色々な話を総合すると、どうやらいたずらだったみたいですが(真相はまだ流れていません)、それが可能な『金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム』は、ちょっと恐ろしいものがあります。EDINETは金融庁の管轄なので、早急に犯人をひっ捕まえて、厳しく罰則規定を適用して措置して欲しいものです。 「トヨタ、ソニー株過半数「取得」届出 いたずらか」 (J-CASTニュース)などがありました。追々、色々な記事が流れると思います。

● そうそう、ニュースと言えば、昨日書いた 「トレーディング不祥事損失ランキング」 (Bloomberg)もネットに掲載されたようですので、リンクを貼っておきます。

● 口直しの週末ネタ。某市場筋から「回覧」されてきたのですが、「モニタ画面の汚い人はこれをクリックすれば綺麗に」というモノ(swfファイルです)。確かに笑えるし和みます(^o^)。今週はホンマ疲れました…(^^;。良い週末を!

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 TOPIX : 1219.95 (-73.79, -5.70%)    日経平均 : 12573.05 (-752.89, -5.65%)    円ドル : 106.10  

● 米国株は祝日でもGLOBEXは稼動。そのGLOBEXでの日経平均先物がなんと12650円で戻ってきてしまい、これで「キャン(T_T)」。昨夕の日経平均先物イブニング・セッションで13000円割れまで突っ込んでいたので、ある程度、心の準備があったとしても、12000円台の半ばとは唖然。寄付前のトレーダーの会話は、「サーキット・ブレーカーってなんぼだっけ?」となるなか、Excel上の日経平均速算はSQ時よりもひどい状況でスタート。日経平均先物は12700円(前日比610円安)で寄付き、今朝のSQ値を計算すると前日比514.43円安の12811.51円(9時26分確定)。この水準が実質的な寄付きだったと考えると、ザラ場でもここから大きく戻すことが出来ないままでした。

● 前引けに掛けて、PKO期待(?)なのかスルスルと戻る局面があったものの、それでもせいぜい12950円近辺まで。安値から250円程度の戻しはあったものの、雰囲気が好転するほどではなし。後場に入って午後1時半頃には、あっさりと前場の安値を割り込む展開。他のアジア市場が軒並み大幅安で、朝はそれなりにプラスだったGLOBEXの米株関連先物が一気に大幅安になったことが影響したのでしょうけど、もう見ているだけ、って方々も多かったと察します。TOPIXは完全に安値引け、日経平均もほぼ安値での引けとなってしまいました。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 日経平均の下落率は-5.65%で、日経平均プロフィルによると、今日の下げは 日経平均下落率ランキング で第15位。あの昨年8月17日が-5.42%だったので、今日の下落はあれよりもキツかったことになります。

● 個別にどうのこうのと書くのもちょっと空しいので、その辺は一般的な相場解説記事をご覧頂くとして、少し違った視点から少し。ここまで来ると、もう開き直るしかないのですが、そう考えると魅力も少しずつ見えて来るような感じを受けます(含むヤセ我慢(^^;)。言い尽くされた話かもしれませんが、トヨタの配当利回りは既に2.7%台。減配リスクやキャピタルロスのリスクはもちろんあるでしょうけど、ソロソロという感触はさすがに持ちます。12月募集の個人向け国債(5年)のクーポンは年率0.94%(税引後は0.752%)だったし、格付けだけで言えばトヨタはAAAで、日本国債のAAを上回るのですから(^^;。

● さらに、12500円近辺にかなりあると考えられるノックインにしても、ある程度はノックしてしまって「掃除」出来ただろうし、もっと開き直ってしまえば、償還時に発行時以上に上昇していれば皆がハッピーになれるのです(^^;。もっとも、ここまで痛んでしまった相場を立て直すには、皆がほとほと売り飽きるか、とんでもないサプライズが発生するかどうかが必要。米FOMCを臨時開催して0.75%の利下げがあったとしても、サプライズかどうかは微妙になりつつあります。某ヘッジファンドの運用担当者氏は、「小泉元首相が再登場するしかないね。それだけで外国人は日本株を買うと思うよ」と冗談気味に言っていましたが、それが冗談ではないほどのサプライズが必要なんでしょうネ。それは何かって?私が現時点で考え付くことなら、もう既に相場に織り込まれていますって!

● 一方、昔から暴落相場の時に妙に堅調な銘柄は、その後、活躍する傾向があると言われています。私が実際に確認したのではないですが(いつもお世話になっている某ベテラン市場筋氏が送ってくれた)、1987年のブラックマンデーの時も、1990年代初頭のバブル崩壊の時も、「9.11」の時も…。それで行くと、今日は東証1部値上がりはたったの31銘柄、値下がりは1682銘柄に達する全面安だったなか、エルピーダ、ホシデンなどが数少ないプラス銘柄。日経平均採用銘柄では、IHIが変わらずだった以外、224銘柄が値下がりでした。値上がりだけではなく、前日比マイナスでも「陽線」だった銘柄にまで広げると、日揮、東レ、ブリヂストン、ミツミ電機、ファナック、任天堂、ファーリテなど。IHIもそうでした。日経平均採用銘柄の88%が「陰線」だったことを考えると、ヤセ我慢も込めて少しだけ意識しておこうかなと…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比6億1101万株も増加して27億8912万株、売買代金は同5059億円増の3兆0543億円とさすがに盛り上がりました。売り圧力が強かったのは事実でしょうが、買い指値が入ってないと商いは出来ません。買い指値で待ち構えるような買いだったとしても、それなりに売り買いがぶつかり合ったことが分かります。日経平均の日中値幅は552.55円(前場450.66円、後場268.92円)とかなりの規模。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(2940万株株売り/2170万株買い)でした。

● そうそう、今日は日興コーディアル(8603)の最終売買日でした。売らなければいけなかった機関投資家からすると、暴落のなかで淡々と売却作業を進めた方が多かったようです。既にある程度ウェイトを落としていた方々も多かったでしょうし、何よりも今日はザラ場引けにならず「終値」があって良かったです(^^;。簡単に数字をまとめておくと、寄付きは1391円(9:26)、高値が1426円(10:46)、安値が1358円(14:59)、終値が1364円(15:00)。前日比で157円安、-10.32%でした。VWAPは1383.0330円だったので、業者側から見れば「一応、成功」って感じでしょうか(^^;。出来高は当然のように膨らみ27,418,000株。大引けのワンティックで6,325,500株も出来ていました。また、大引後に立会外/市場外で大量のブロックが入っていました(上記出来高には含まれていません)。日興CGの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

日興コーディアル(8603)日中足

● 東京が引けた後の話。初っ端はアジア各国市場がボロボロで欧州もボロボロ。日経平均先物のイブニング・セッションは12130円まで突っ込み(通常取引は12510円引け)、どよ~ん状態。ところが、そこから欧州市場が寄付大幅安後に急速に戻っているのを好感したのか、今度は一気に12580円まで戻し、その後は再びだれるなどかなり荒い値動き。GLOBEXのS&P500先物やNASDAQ100先物は千鳥足状態だし、今晩の米国株式、さらに明日の東京の動きが正念場中の正念場になりそうです。今晩はしっかり寝て、明日リフレッシュして気持ちを新たに戦いましょう!

 TOPIX : 1341.50 (+11.06, +0.83%)    日経平均 : 13861.29 (+77.84, +0.56%)    円ドル : 107.10  

● 今日はなかなか意外感に満ちた1日でした。朝方は悲壮感が漂う下落だったものの、後場からは一転してかなり急速な右肩上がり。昨日の終値水準まで戻っただけと言われればその通りですが、日中の値動きの大きさは意外感がありました。最初に今日の値動きをまとめておきましょう。さらに、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

指数 日中安値 日中高値
TOPIX 1289.29 (-41.15 -3.09%)09:171344.72 (+14.28, +1.07%)14:48
日経平均 13365.32 (-418.13, -3.03%)09:1713902.64 (+119.19, +0.86%)14:48

● 「何が原因?」について、市場筋の間では、米国の景気刺激策を好感した、緊急利下げの噂が流れた、円高が一服した、ゆうちょ銀行/かんぽ生命が買った、などさまざま。某外資系証券著名ストラテジスト氏が弱気に転じた(=逆指標的な底打ちシグナル)との声(^^;までありました。でも、どれも後付け理由の域を出ず、何か確固たる材料があっての反発というよりも、「ワケ分からん」反発だったので、慌ててその理由を探し回っていた感じがうかがえます。実は、上がるにしろ下がるにしろ、この「ワケ分からん」が一番勢い付くのが相場の常。今日はそんな後場だったのでしょう。まぁ、売り込まれて「枯れ野原」状態だった相場は、ホンの少しの火でも燃え広がる素地はあったのです。もっとも、これが来週まで続くかどうかは別問題。でも、瞬間風速安値の日経平均400円超安からプラスに戻したのは、評価したいところです。

● 今日は日興コーディアル(8603)の件や、大引後にようやく発表された日経平均銘柄入替の件など、書かなきゃいけないことがたくさんあるので、一般的な相場解説はメディアの方々にお任せ(^^;するとして、こちらはさっさと記録に行きます。東証1部出来高は前日比7347万株減の27億2660万株、売買代金は同810億円減の3兆1898億円。少なくは無いのですが、もう少しあれば迫力があったのに、って感じです(^^;。東証1部の毎分売買代金分布を見ると、前場が37.6%、後場が62.4%と、さすがに動いた後場に商いが出来たことが良く分かります。

● 関連して、日経平均の日中値幅は537.32円(前場212.18円、後場412.11円)もありました。実は大発会の値幅が614.08円と突出していたのですが、それに次ぐ値動き。今朝のSQ値を計算すると、前日比390.73円安の13392.72円(9時30分確定)。幻のSQ値ではなかったものの、ほぼ今日の安値圏でした。つまり、前場だけを考えても、初っ端に売られた水準よりも突っ込まなかったことが分かります。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、これで6日連続の売り越し(3760万株売り/2920万株買い)。ただし、フローは売り買いともに減少。

● また、今日も先物で結構目立った手口があったので簡単に。TOPIX先物では、野村が差引 2261枚買い越し、GSが差引 1537枚買い越しだった一方、MLが2743枚売り(買い手口20位以下で非公開)でした。日経平均先物では、野村が差引 4143枚買い越しでダントツ。売りは1000枚単位でUBS、大和、GS、ドイツなど。野村の買いは何だったんでしょうね?何となく「匂い」がプンプンするのですが(^^;、今の時点では背景が明らかになることはないでしょう。2~3ヶ月経てば見えてくる可能性はありますけど…。とりあえずは、今週分の投資主体別売買動向が出てくれば、現物と先物を照らし合わせて何か見えてくるかもしれません。

● 話題変更で、日興コーディアル(8603)に関して書いておきましょう。1月15~17日のシティグループ(C)のNYSEにおけるVWAPは無事に22ドルを上回り(BloombergのAQRで計算すると26.3355ドルだった)、予定通り株式交換が実施され日興CGの上場廃止が決定。ザラ場中に交換比率が出るのかなとも期待していたものの、やっぱり大引後の発表でした。「日興コーディアル株式1株あたり、シティグループ・インク株式0.602株を割り当てる」で確定です。日興CGとシティの両方からリリースが出ていますのでご参照ください。日興CGからは こちら 、シティグループからは こちら です。当然ながら両社とも内容は同じです(^^;。

● 東証からは今月11日に 「株価指数算出上の取扱いについて (日興コーディアルグループ 株式)」 とのリリースが出ており、そこからリンクで繋がっている 昨年12月11日の同タイトルのリリース 通りにTOPIXから削除されることになります。具体的には、指数修正日は1月23日(上場廃止日)なので、基準値は最終売買日(1月22日)終値です。この処理に関して"決め"プライスを出している業者はあるでしょうけど、ちょっとおっかなびっくりになりそうな空気です。実質2日間で、既にウェイトが半分になっているTOPIXに加え、日経平均、MSCI、FTSEなど、そこら中の指数関連が対処することになります。多少なりとも自由度があるファンドなら事前に減らしておくなどしている可能性が考えられるものの、ピュアなインデックス・ファンドやETFは、ルール上、基準値で売却しないと仕方ないです。どの辺のプライスなのか、個人的には興味津々です(^^;。

● 蛇足かもしれませんが、念押しを一つ。日興CG株の売りが出るのは分かっていても、株価がその通り動くかどうかは分かりません。先回り組はそれなりにあると考えられる点が一つ。さらに、ここから先は、1700円ではなくて本国シティ株の株価に連動することになります。為念。

日経平均銘柄入替についても少し。本日大引後、予想通りというか、日経から日興CGに替わる日経平均採用銘柄の発表がありました。日経平均プロフィールに 「日興コーデを除外し、ふくおかFGを補充・日経平均」 と発表されていますのでご確認を。ふくおかFGのみなし額面は50円。日興CGはみなし額面が100円なので、50円額面換算だと今日の終値は803円。ふくおかFGは611円なので、ファンディング的に少しの差がありますが、まぁ、あまり大きな額ではありません(残念に思っている方々も多いでしょうけど…(^^:)。また、「日興コーデ株の除外は23日、銘柄補充は28日に実施」と発表されているので、基準終値は日興CGの除外は最終売買日(1月22日)終値となり、ふくおかFGの採用基準終値は1月25日(金)終値となります。その間の数日間は、多くのファンドは日経平均先物でポジションを代用することになるんでしょうね。

● それにしても、SBI HD、ヤマダ電機、松井証券などの市場で流れていた候補銘柄はやっぱり外れました。最近は、抜ける銘柄が値嵩株でもない限り、なかなか値嵩株が採用されない印象があります。あの2000年4月の伝説の「日経平均30銘柄入替」のトラウマが残っていると勝手に想像しますが、ファンディングのことを極端に気にするようになった印象があるんです(^^;。日経平均プロフィールには、まだあの 「30銘柄入替」リリース が掲載されているので、ご興味をお持ちになったらどうぞ。特に当時の日経平均のチャートと見比べると色々なことが浮かぶし、個人的にも懐かしいっす(^^;。

● 余談っぽくなるんですが、「日経平均30銘柄入替」は相当前の話なので経験されていない方々も多いでしょうし、ネット上を検索しても関連記事はあまり出てこないかもしれません。例えば、かの著名J_Coffeeさんのサイト(今は更新されていないけど、過去分は読める)に http://j_coffee.at.infoseek.co.jp/nikkei225.html が残っています。一番下の「日経平均の銘柄入れ替えは儲けるチャンス」がその部分です。でも、かのJ_Coffeeさんでもまだまだ初期の記述だし、そういう私も当時はNY勤務だったので、当時は東京での話はそれほど詳しく書いていなかったのです。今日、改めてネットを検索したところ、 「日経平均株価の銘柄入れ替えが個別銘柄の流動性に与えた影響について:覚え書き」 というペーパーを見付けました。大阪大学大学院のペーパーですが、なぜか東京大学のサイトです(^^;。私もこの週末にでも読んでみようかなと…。なお、次回の日経平均銘柄入替は、突発的なのを除けば、春先の伊勢丹・三越の統合に伴うものが発生する予定です。

● 今日は長文でスミマセンでした。書いている方も結構疲れた…(^^;。それでは、皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1401.36 (-22.93, -1.61%)    日経平均 : 14388.11 (-211.05, -1.45%)    円ドル : 109.65  

● 寄付き前は米国株大幅高などを受けて、堅調な展開を予想した向きが多かったと想像します。ところが始まってみると、プラスどころか妙に弱い展開。市場筋によると、某米系の売りがまとまって出ていた様子で、投信かヘッジファンドの解約売りではないかとの観測。それ自体は30~40分程度で終わったみたいですが、一度傷ついたセンチメントは立ち直ることなく、後場後半には一段安。先物主導の下落っぽい面はあったものの、昨日は先物主導で上昇したんだから、これでチャラってところでしょうか(-_-;)。昨日の東京市場で、オーバーナイトの米国株高をある程度は織り込んでいたと考えても、今日の下落は情けなさが目立つ展開になってしまいました。

● 結局、TOPIXも日経平均も完璧な安値引けで、昨日上昇分はあっさりとぶっ飛ばす状態。最近、マイナスでも大引けにかけて持ち直す動きが続いていただけに、今日はかなり引け味は悪かったです。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今さら「なぜ」を探すのも空しい気持ちがあるのですが、トライしてみましょう。今日の東証1部出来高は前日比3億2401万株減の19億1620万株、売買代金は同4263億円減の2兆4206億円にとどまり、かなり商いが薄かったのです。出来高が薄くてもそれなりの幅で下がるということは、売り手が値段重視というよりも、商い重視(高く売るということよりも、換金することを重視)になっているから。これはファンド解約などの事情で、とにかく現金化する必要がある場合に起こるパターンです。

● これだけだったら、例えば国内投信でも同じようなことが起こり得るし、個人投資家だったら追証発生なども早急に現金化が必要になるケースもあります。なので、そこだけ取って外国人投資家の売りと考えるには無理があるのです。でも、ここ最近の不動産株のように、外国人保有株比率の高いところがアグレッシブに売られるのを見ると、「まだ外国人売り、続いとるんかいなぁ~」という気持ちになるのは否定できません。本当に外国人売りが出ているのかどうかというよりも、それを想像させることそのものだけで、もし買いたいと考えていたとしても、「まっ、急いで買うこともあらへんやろ」となってしまいます。これが市場心理ってものだし、そう考えてしまうのも無理はありません。

● 国内外を問わず、1~3月期の日本株について、楽観的な声は皆無に近い状況にあることを考えると、個人的には、相場全体としては「枯れ野原」状態だと考えています。一度、火が点けば一気に燃え上がる可能性もある、と頭では意識しているのです。ただ、燃え上がる前の「枯れ野原」は殺風景なだけで、風流もエキサイトメントもあったものではありません(^^;。「枯れ野原」が燃えて、それが肥料になって春の芽吹きに繋がると考えると、やっぱりそれが起こるまで「焦ることあらへん」が妥当に思えてしまうんです。もっとも、皆と同じことをやってても仕方ないんですけどね(^^;。

● 記録。東証1部値上がりは373銘柄に留まり、値下がりは1272銘柄。今朝のSQ値を計算すると、前日比53.32円安の14545.84円(9時24分確定)で、シカゴ日経平均先物が大証比10円安だったことを考えると、弱目に寄付いたことが分かります。昨日と違って、TOPIXも日経平均も寄付き直後が高値(TOPIXも日経平均も9時12分高値)のほぼ寄り天。後場前半に戻りかける局面もあったのですが駄目でした。日経平均の日中値幅は196.62円(前場117.42円、後場136.17円)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3090万株売り/2660万株買い)でした。

● 話題変更。今日も日経から日経平均銘柄入替のニュースが出てこないなぁ、と文句コメントを書こうとしていたところ、午後5時前に日経から如何にも中途半端なリリース(^^;の発表。 「日興コーデを除外、補充は廃止確定後に発表・日経平均など」 と。リリースは通常よりもかなり遅かったし(普段は午後4時とか午後4時半が定番)、あちこちから問い合わせがあって仕方ないのでリリースを出した、という匂いも感じてしまいました(^^;。現時点で代替銘柄を発表しないというのは日経の考え方でしょうけど、一方でこれは新しいパターンです。これまで「時差」があっても、合併絡みなどで実質上は売買できない状況だったのが、今回は削除を先行するという新たなパターンを日経は開拓したことになります。将来に向けて、少しだけ頭に留めて置こうかなと…。

● 今回の発表を受けて、これで、1月22日(水)の日興CG(8603)売買最終日には、半分ウェイトに下がっているTOPIXの処分売りに加えて、MSCIや何やかんやに加えて、日経平均分も重なることが確定。この辺はほとんど予想通りなんでサプライズではないのすが、改めてかなりの量の処分売りが1日に集中することになります。もちろん、この辺は市場関係者の98%が簡単に予想可能なので、相場が「理論通り」に動くかどうかとは全くの別物。でも、それなりの"お祭り"になるだろう、ってのも想像できます(^^;。

● 機関投資家の立場からすると、証券会社に日興CG株売却を決めてもらうにしても、市場全体としてはかなりのロットになるだろうというのは誰でも分かります。さらに、売却キャッシュ分で224銘柄を一度買って、そして新銘柄が決まった時に反対をやるような面倒は出来ないので、ピュアなETFなどのインデックスファンド以外の多くは、先物でキャッシュ部分をカバーすることになりそうです(日経平均型の場合)。つまり「日興CG売り・日経平均先物買い」のポジションを暫定的に作って、新規採用銘柄が決まった時点で、「新規採用銘柄買い・日経平均先物売り」と移行するイメージ。いずれにしろ、売買最終日の日興CG株にどの程度のインパクトがあるのか、どの程度の"決め"プライスが出るのか、興味津々です(私にとっては他人事だし…(^^;)。

● もう一つ指数ヲタク向け業務連絡。大引後に中山福(7442)とソネットエンタテインメント(3789)の東証1部昇格が発表になっています。中山福は東証2部から、ソネットエンタテインメントはマザーズからの昇格です。いずれも指定日が1月17日なので、実際のTOPIX算入は2月末になります。ついに中山福が来ましたネ(^^;。この銘柄は、「大証1部、東証2部」というねじれ銘柄だったので、いずれどこかで解消されるとは予想していたところです。ちなみに「」が正式名ですが、一般的には「福」で代用です。東証HPの 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 でご確認を。

 TOPIX : 1424.29 (+21.23, +1.51%)    日経平均 : 14599.16 (+70.49, +0.49%)    円ドル : 109.65  

● 寄付き段階ではかなり悲壮感もあったのですが、すぐにザラ場安値をつけたあとは、一貫して右肩上がり。直接的には、日経平均先物に300~500枚単位の大口買いが断続的に入ったことが裁定買いを引っ掛け、ショートカバーも巻き込んで一段高の展開でした。もっと「きれい」な説明は各種メディアに任せるとしましょう(とサボる(^^;)。これで「コツン」と来たかどうかの確信までは持てないものの、昨日も今日もザラ場で安値から押し戻したのは、それなりに評価できるかなとは感じます。もっとも、まだまだ米国株次第ってところは色濃く残っているとは思いますが…。

● TOPIXは9時07分にザラ場安値を付けたところで、前日比23.72pt安(-1.69%)まであって、14時24分のザラ場高値、前日比21.24pt高(+1.51%)まで3%以上も日中でスイング。日経平均はそこまで行かなかったものの、ザラ場安値(-257.10円、-1.77%、9時07分)からザラ場高値(+73.98円、+0.51%、14時20分)まで2.28%のスイング。値幅で言うと1日通しで331.08円(前場190.91円、後場151.80円)もありました。

● また、今朝のSQ値を計算すると、前日比237.50円安(9時15分確定)だったので、如何に寄付きでまとまった売りが出た一方、寄付後はフォロースルーの売りがほとんど無かった事も分かります。相場の雰囲気は相当マシになっているものの、それだけで買って良いものかどうか、解釈が難しいところです(^^;。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億2606万株増の22億4021万株、売買代金は同2154億円増の2兆8469億円。東証1部値上がりは1265銘柄、値下がりは366銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(3330万株売り/3610万株買い)でした。今日はサイズが大きい方向に振れたのも特徴的で、東証1部内でもそうだったと同時に、TOPIXは新興市場を軒並みアウトパフォームしていました。流動性が決して多くないところだと、戻りも大型株が先行するってことでしょうか。

● 話題変更で日経平均ノックインの話。昨日の日経「まちかど」コラムにも掲載されていましたが、この手の話は相場が下がると出てくる恒例行事みたいなものです(^^;。「全体像が把握し難い」とか「仕組みが分かり辛い」など、ネタになる要素をふんだんに含んでいるからです。書いている私も全体像を把握出来ないし、知識的にもかなり限定的ながら少しだけ書いておきます。

● ノックインで問題になるのはレベル。ノックインすると急にオプションが発生するため、デルタが急激に変わります。投資家サイドからすると、ノックインすると償還額が相場変動(100%ではなく)になるので、相場水準によって元本割れリスクが発生することになり、場合によっては「話がちゃうやんけぇ!」になる可能性が出てきます。ヘッジする側(商品組成/販売側)にしても、ノックインで相場変動型に変化することに伴ってデルタが突如として出てくるため、ポジションを急激に変更する必要が発生します。かなり乱暴な試算なことは承知のうえ、ノックイン・レベルについても少し書いておきましょう。圧倒的に日経平均型の商品が多いと思うので、日経平均で書きます。表にしてみました。

設定時水準 80%75%70%
(1)17000円13600円12750円11900円
(2)17500円14000円13125円12250円
(3)18000円14400円13500円12600円

● 表では3つの日経平均の設定時水準を仮定しているのですが、その根拠は、(1)が昨年(2007年)の日経平均の終値平均は16996.33円だったこと、(2)が昨年前半(1月~6月末)の終値平均は17538.36円だったこと、(3)が昨年の高値が18000円チョイだったこと、です。80%と70%のノックインが多いとは思うのですが、どの程度混在しているかが良く見えない面もあるので、真ん中の75%も表に加えてあります。昨年の高値近辺、18000円あたりでの設定だったとすると、日経平均が14000円割れ界隈になってくると、何かと不安感が出てくる可能性を秘めている、ってことになります。

● 昨年の相場で一番高かったのは6~7月。この頃に設定されたこの種の公募投信はいくつかあったのですが、一つ見付けたのに80%ノックインものがありました。18000円の設定で80%だとすると14400円。半年程度でノックイン水準近くまで来たことになります。敢えてここに具体名は書きませんが、この公募投信は某メガバンクの窓販で当初設定額は410億円強でした。例のUBS吉原氏のレポートで「一番高いノックイン価格は14231円」とありましたが、この投信で実際に計算してみると数値的に一致するので、同じのを見ているみたいです。まぁ、あまり深くは考えないようにしましょう(^^;。自分が抱えているワケでもないんだし…(^^;。えっ、どうしても知りたいって?頑張って探しましょう。「No Pain, No Gain」です(^^;。ネット上に目論見書などが公開されているので、その通りに計算するとスグに分かります。いずれにしろ、少なくとも保有者はリスクを理解していることを祈るばかりです。

● もう一度話題変更して、指数系業務連絡。日興コーディアル(8603)の上場廃止に伴うTOPIX除外が、今日ようやく所報掲載されました。予想通り、指数訂正日が1月23日と決まり、前日22日(売買最終日)終値が基準値となります。ただし、注意点が一つ。あまり可能性は高くないと考えているものの、「上場廃止にならない」リスクも残っています。米シティ(C)株の1月15~17日のVWAP値が22.00ドルを下回るようだと、株式交換契約が失効する可能性があるからです。そうなると上場廃止にならないことになりますので、一応、ご注意を。米シティの株価は、米Yahoo!の http://finance.yahoo.com/q?s=C などでチェック出来ます。それと、蛇足(でもないけど)ですが、シティは1月15日午前6時30分(米東部時間)に決算発表予定です。為念。

● もう一点。日興コーデが上場廃止になる予定のため、日経平均の銘柄入替発表もそろそろ来るハズです。今日も発表は無かったのですが、日経は1月SQ前には発表しないつもりですかね?何か発表があれば、日経平均プロフィルのニュースに掲載されるはずです。こちらもチェックをお忘れなく。

 TOPIX : 1567.02 (+8.51, +0.55%)    日経平均 : 16044.72 (+120.33, +0.76%)    円ドル : 111.80  

● FOMCという一大イベントを控えて、全体には堅調ながら模様眺め気分が強く、手出しし難い雰囲気の1日でした。先物関係者やFM諸氏にとっては、「ロールオーバー日和」といった感じで、相場の方向性が乏しかったことが、逆にロールを促進した感もありました。結局、指数は堅調にスタートして堅調に終了したものの、日中のレンジは狭く、出来高も閑散。明日朝、FOMCの結果が25bpsなのか50bpsなのか、そして米国株がどう反応しているかを楽しみにしておきましょう。FOMCの結果は、米東部時間で午後2時15分前後に発表されます。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 一方、ファクター面から見ると、今日は金曜日でもなかったのに(^^;、バリューがかなり効いた1日。金曜日以外にもバリューが効くのだったら、ちょっとした変化かもしれません(^^;。我が部署の某女史のリサーチによると、直近1ヶ月ではバリューがかなり大きくアンダーパフォームするのが水曜日。月曜日、火曜日もパッとしないけど、水曜日は目立ってマイナスに振れる傾向があるようです。そして、木曜日に若干プラスとなり、金曜日に取り返すパターン。ただ、11月は水曜日のマイナスを金曜日に取り返すまでは至らず、トータルではバリューが負け続けた状況でした。このリサーチを頼りにするなら、明日、バリューが真価を発揮できるかどうかに注目となります。ちなみに、リバーサルも直近1ヶ月を見ると、週前半は行ったり来たりで、木曜日、金曜日とプラスに振れる傾向があるようです。もっとも、こうやって書くと外れるというのは良くある話ですが…(^^:。何はともあれ、期待感を込めて見ておきたいです。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億3608万株減の16億8859万株で、これは10月26日に16億6506万株を記録して以来の低水準。売買代金は同1676億円減の2兆1697億円で、10月23日の2兆0483億円以来の低水準。数字からも「FOMC待ち」だったことが分かります。今日の日経平均日中値幅は103.16円にとどまり、前後場に分けると、前場が72.52円、後場が79.45円と、とにかく動きませんでした(^^;。今朝のSQ値を計算すると、前日比91.61円高の16028.44円、日経平均VWAPは16028.44円でした。東証1部値上がりは907銘柄、値下がりが664銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(1990万株売り/2160万株買い)だったものの、市場筋によると、金額ベースでは小幅売り越しだった模様。数字をご覧頂けば一目瞭然ですが、フローはかなり少なかったです。皆で見送った1日でした

● IHI(7013)についても少し書いておきましょう。今日、IHIは東証から監理ポストに指定されました。東証からは 「監理ポストの指定について -(株)IHI-」 とのリリースが出ています。どうも名前からして誤解されることが多いのですが("管理"ではなくて"監理"だし…)、監理ポスト割当というのは、敢えて例えれば「廊下に立たされている」状態で、「退学」ではありません。なので、指数的にも取引的にも、特に変化は発生しません。ただ、皆さんの見る眼が冷たくなる、というところでしょうか(^^;。業務改善報告書などの「反省文」を書かされる可能性はあると思いますけど…(^^;。

● 東証のリリースを読むと、監査法人がOKした訂正有価証券報告書の提出が必要になるようですが、IHIの広報室に直接電話して問い合わせたところ、「出来れば年内に提出したいと考えている」とのことでした。想像になりますが、東証がその訂正有価証券報告書を受理して、その内容が「OK」ならば、その時点で監理ポストから通常ポストに戻る(教室内に戻る)と考えています。駄目だったら大騒ぎになるでしょうけどネ…。なお、日経からはご丁寧に 「IHI株、日経平均構成銘柄に当面維持」 とのリリースも出ています。

● 話題があちこちに飛んで申し訳ありませんが、ロールオーバーについても書いておきましょう。昨日はTOPIX先物が一時マイナスのスプレッドに突っ込んで、「どないなっとるんやぁ!」状態だったところ、今朝寄り付き前から+0.5ptに大量の買い指値(約7万枚)。これでスプレッドも戻して、今日はVWAPベースだと+0.7ptあたりの取引が多かった模様。いつものように、単品限月取引と限月間スプレッド取引(立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引を除く日中取引のみ)を並べてみました。

TOPIX先物
出来高
日経平均先物
出来高
2007年12月限32,65276,022
2008年03月限9,5369,615
限月間SP取引66,4296,284
単位:枚、出典:東証、大証
立会内取引のみ、日経平均先物はイブニング取引を除く

● ご覧頂ければ一目瞭然ですが、特にTOPIX先物で限月間スプレッド取引が活況だったことが分かります。日経平均先物もあわせて考えると、ロールオーバーのピークは明日でしょうか。業者間取引はほとんど立会外取引のクロスとして出てくるので、それが巨大になるのもこの時期の特徴。TOPIX先物の限月間スプレッドがマイナスだった昨日は心配したものの、今日を見る限りでは、何とか裁定業者のロールもソコソコ進行している印象でした。

● がらりと話題変更で、ちょっと重要な指数ヲタク系連絡。本日大引後に、東証から 「株価指数算出上の取扱いについて (日興コーディアルグループ 株式)」 とのリリースが出ています。昨日長々と書いたことと大体の内容は同じですが、新たなポイントがあります。それはFFWの見直し。段階的措置として、12月28日修正日(基準終値は前日27日終値)で、FFWが0.40→0.20とウェイトが半分になります。交換比率が決まってから実際の上場廃止までの時間が短いと予想されることで、インパクトを気にする方々が多かったのですが、この「激変緩和措置」で相当部分は救われることになりそうです。逆にインパクトを求めていた方からすると残念でした…(^^;。もっとも、同様に気にしなければいけないのは日経平均の方なんですけどネ…(^^;。ちなみに、まだ日経からは何も出てきていません。

● もう一つ指数系の業務連絡。ベリサーブ(3724)のマザーズからの東証1部昇格が発表されています。いつも通り 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 でご確認ください。マザーズからの昇格なので、下の方に掲載されています。12月21日の指定なので、実際にTOPIX算入されるのは1月末になります。為念。

 TOPIX : 1558.51 (-3.25, -0.21%)    日経平均 : 15924.39 (-31.98, -0.20%)    円ドル : 111.60  

● ちょっと飲み会があって更新が遅くなりました。実は明日も飲み会の予定です(^^;。

● 朝方の一瞬こそは、寄付き前に発表された機械受注が良かったことや、前週末のCME日経平均先物が堅調だったことなどから高寄りしたものの、それは20分間も持たず。その後、スコーンとマイナスになってからは、マイナス圏で横ばい推移。好調な機械受注を嫌気して機械株が売られたり(冗談ですよ!)、メガバンクが堅調だったものの資源系が安く、何となく面白みの乏しい相場展開でした。指数面を見ても方向感に乏しく、月曜日ムードが満点の1日。大引け間際に1ドル=111円台に急激に駆け上がり、先物がヒョんと上昇して多少なりとも下げ渋っての大引けでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さっさと記録に行きます。東証1部出来高は前週末比3億5952万株減少の18億2467万株で、これは10月29日に17億9904万株を記録して以来の低水準。売買代金は同4985億円減の2兆3373億円で、こちらは11月19日の2兆2842億円以来の低水準。驚くほどの薄商いではなかったにしろ、月曜日ムードでいっぱいだったことは分かります(^^;。今朝のSQ値を計算すると、前日比72.27円高の16028.64円。ザラ場の日経平均高値が16017.14円(9時03分)だったことから、「幻のSQ値」でした。日経平均VWAPは15903.54円で、日経平均の日中値幅は190.89円(前場190.89円、後場96.51円)でした。東証1部値上がりは696銘柄、値下がりが929銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2580万株売り/2160万株買い)でした。市場筋によると金額ベースでは小幅買い越しだったとのこと。いずれにしろ、全体にフローが急減した感はありました(^^;。

● 本日の本題(^^;となる指数系の話題に変更。日興CG(8603)の件です。ちょっと長くなってしまって恐縮ですが、この辺のことに興味がない方は、あっさり読み飛ばして頂いてOKです。

● 先週後半から日興CGの指数絡みの件についていくつかご質問を頂くようになり、今朝、東証及び日興CGに直接電話して、しっかりと確かめました。色々なところを行ったり来たりになったのですが(^^;、最終的な答えとしては、現状では「上場廃止までに整理ポスト割当はない」ということで、TOPIXから外れるのは上場廃止日(効力発生日1月29日の4日前、つまり1月23日)となり、基準終値はその前日(最終売買日)終値、つまり1月22日(火)終値になる可能性が大きいということです。

● 周知の通り、日興CGの臨時株主総会が12月19日(水)に予定されており、ここで決議されないと色々なことが正式発表になりません。しかし、現場はそうも言ってられないので、現時点では私の仮定・想定が混ざっています。また、日興CGが現状で考えられる以上の特別な施策をしない、つまり新たに上場廃止基準に抵触するようなことをしない、という前提の話になっています。為念。

● 東証上場部によると、日興CGが11月2日に監理ポスト指定から解除された(リリースは こちら)時点で、日興CGの株式交換の対価となる株券が、「国内上場株」であるシティグループ(8710)と決まったことにより、最終的な株式交換以外には、上場廃止基準に該当しなくなったとの認識です。最終的な株式交換前に上場廃止の恐れがなくなったことで、整理ポストに割り当てる理由が無くなり、単なる国内上場株が国内上場株に交換される、というだけになったためです。

● シティグループはTOPIXには入っていないものの、東証1部銘柄です(旧外国部)。上場部としてはTOPIXに入っているかどうかについては、当然ながら「それは関係ありません」とのことで、シティグループはあくまでも国内上場株との認識。そのため、日興CG株はこのまま進むと、「整理ポストに入ることなく上場廃止になる」(東証上場部)となります。普通の銘柄が株式交換により、○△ホールディングスになるパターンと同類ってことです。

● つまり、指数的に見れば、整理ポスト割当などのイベントが発生しないことになます。指数を計算する立場としては、イベントが発生しなければ、TOPIX銘柄としてのステータスを変更する必要もなく、日興CGは臨時株主総会後もTOPIX銘柄として存在し続けることになります。そして、1月終わりになって、 「TOPIX算出要領」 の14ページ目にある上場廃止に該当することになり、指数修正日は「上場廃止日」で基準値はその前日終値。つまり、現時点の予定では最終売買日となるであろう1月22日の終値が基準値に該当する可能性が高いという格好になります。

● TOPIX的には、素直に考えれば基準日、つまり最終売買日1月22日の終値で売ることになります。一般的なファンドにとっては、TOPIX銘柄ではないシティグループ株を貰っても有難迷惑な話(^^;。しかし、最終売買日の大引けで大量に売ろうとするのも、リスクの高い取引です。午後2時半からずっと特別気配になって取引成立せず、なんて事態もあり得るからです。そのため、証券会社が「決め」る商いも多くなるでしょうが、東京市場におけるシティグループ株の流動性は現時点では微々たるもので(当該時期には膨らむだろうけど)、「決め」のプライスがかなり高くなるのも予想できます。証券会社側にしても、米国のシティ(C)株を使ってヘッジします???「そこまでやるの?」ってところで、現状では、不透明要因ばかりです。

● 株式交換比率が決まるのは、1月15日~17日(米国時間)。日本時間では18日(金)午前中には結果が伝わると思います。多くの投資家は、この交換比率決定を見てから行動になりそうですが、日興CGの最終売買日を1月22日と仮定するのならば、1月18日(金)、21日(月)、22日(火)の3日間で同株を処分することになります。かなり時間的にきつそうです。日興CGのHP内に FAQ が掲載されており、日程のまとめもここにあります。現時点では上場廃止日などは「1月下旬」とだけ表記されていますが、日興CGの「株式交換専用デスク」(0120-737-696)に電話して聞いたところ、臨時株主総会の決議が得られた時点で更新されるとのことでした。

● 一方、TOPIXだけでなく、今回は日経平均も銘柄入替の可能性が大です。「可能性」と書いているのも、日経平均プロフィルの 銘柄選定ルール には、「東証1部上場銘柄」とは書いてありますが、東証1部の日本企業とは書いてありません。旧外国部銘柄は東証1部扱いなので、これだけでは何とも言えないことになります。もっとも、流動性基準でシティグループは確実に落ちるでしょうけどね。つまり、日興CGから何らかの銘柄に入れ替わる可能性が考えられることになります。

● 問題はタイミング。素直に考えるとTOPIXと同じタイミングになる可能性が一番大きいのでしょうが、同じタイミングではないかもしれないのです。これらは日経が決めることですので、東証と基準が違う可能性はあります。現時点で日興CGが整理ポスト入りする可能性がほとんどないなかでは、日経が「勝手に」日興CGを日経平均から排除するには「相応の理由」が必要でしょう。臨時株主総会決議が「相応の理由」に該当するかどうかは日経の判断次第となります。10月2日の日経リリース 「日興コーデ株、日経平均に当面維持」 では、「今後のシティグループとの株式交換の状況を見て対応を決める」と書いてありますが、これだけでは何とも言えません(^^;。個人的には、日経平均銘柄入替えについても、1月中旬頃の発表で入替えはTOPIXと同じタイミングと考えていますが、そうでない可能性も少し頭に入れておきたいと考えています。いずれにしろ、忙しくなりそうです(^^;。

● 急いで書いたので脈略の乏しい文章になってしまいました(^^;。スミマセン。

 TOPIX : 1497.71 (+42.98, +2.95%)    日経平均 : 15499.56 (+372.93, +2.47%)    円ドル : 111.15  

● NY株が急上昇し、シカゴ日経平均先物は大証比395円高の15435円。これで初っ端から大幅高は確定したようなものでした。問題は「NY株急上昇の翌日は寄り天」の経験則を打ち破れるかどうかってこと。今朝のSQ値を計算すると前日比291.65円高の15418.28円(9時25分確定)だったので、結果的に、この経験則は幸いにして当たらなかったことになります。TOPIXはザラ場高値がほぼ終値(ロイター画面では15時00分に高値、終値は15時01分)、日経平均は14時55分が高値と、いずれもほぼ高値引けでした。

● 東証1部値上がりは1526銘柄、値下がりは144銘柄と、一昨日のほぼ裏返しの「ほぼ全面高」。東証33業種では、鉱業だけがチョビマイナスだったほか、32業種が値上がり。ただ、これだけ前日比で跳ねた割には、東証1部出来高は前日比1億4851万株減の20億7086万株、売買代金は同1599億円減の2兆6472億円と、今一つ盛り上がりに欠けた格好。実際にザラ場の商いを見ていないので、どれだけ盛り上がりに欠けたかは良く分からないものの、数字はそう物語っている感じでした。日経平均の日中値幅は217.73円(前場177.49円、後場65.53円)で、特に後場は超小動きだった(模様)。日経平均VWAPは15449.73円でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 少し心配だったことは、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、10日連続の売り越しでしかも大幅な売り越し(4230万株売り/2470万株買い)だったこと。欧州時間の終わり頃からNY時間に掛けての時点で、日本株の反発は読めていたでしょうから、それにぶつけて売りが出てきた感じがしないでもありません。

● 関連して、この2日間参加していた某シンポジウムでの話を少しだけ。何よりも印象的だったのが、日本株への興味が悲しくなるほど薄れているのと、中国・インドなどへの興味が尽きないのを目の当たりにしたってこと。日本株から資金が流出しているのは、もう秘密でも何でもなく、それに関する質問すら飛び交わない状況。つまり、「そんなの知ってて当たり前」というか、「既に情報ですらない基礎知識」って印象でした(^^;。まぁ、あまり書くと「アレ」ですから(日本語は「アレ」で済む(^^;)、この辺で止めて置きます。

● なお、日程的には明日が11月15日。つまり、12月末から逆算して45日目ってことになります。不安を煽る気持ちは一切無いのですが、ヘッジファンドは解約の事前通知期限があるのが普通で、毎月解約可能なファンドでも45日とか30日の事前通知が多いのです。まぁ、ギリギリ当日に通告というのはそれほど多くないかもしれませんが、一応、頭に入れておきたい要点ではあります。"30 day notice"だったら月末近くってことになるので、今月一杯はどうしても神経質にならざるを得ないとは考えています。草野グローバルフロンティア(私の大先輩です)の コメントが掲載されているロイターニュース をご参考に。

● 最後に、今日午後5時に日興CGから「株式交換契約の変更に関するお知らせ」とのリリースが出ています。表題だけを見てドキッとしたのですが、内容を見てみると、あの「37ドル」と「26ドル」が廃止となり、新たに「22ドル」の水準が導入されています。詳細は日興CGのHPに 当該リリース が掲載されているので、そちらをご覧下さい。明日、日興CG株に何が起こるかは、想像付きますよネ。マーケットウェイトの方は、良かったですネ。チョビアンダーの方は、見て見ぬ振りをしておきましょう(^^;。ゼロにしちゃった方は、苦虫状態で眺めるしかないっす(-_-;)。

 TOPIX : 1575.13 (-25.04, -1.56%)    日経平均 : 16268.92 (-248.56, -1.50%)    円ドル : 114.75  

● ある程度軟調なのは予想していたものの、後場初っ端の下げ方にはやや悲壮感もありました。鉄鋼・非鉄・商社・海運など、これまで曲りなりに相場を引っ張ってきたセクターが売られる一方で、小売り・電鉄などの足を引っ張っていたセクターが堅調。多くの投資家にとって股裂き状態に陥ってしまい、TOPIXや日経平均で見るよりも厳しい1日だったと推察します。今朝のSQ値を計算すると、前週末比66.70円安の16450.78円。実際のマーケットも、前場はこの水準よりも少し安いところで推移していたのです。ところが、後場寄付きにスコンと売られてしまい、アレヨアレヨの大幅安。TOPIXは-29.26ポイント(-1.83%、13時20分)、日経平均は305.69円安(-1.85%、13時09分)までありました。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 背景として、サブプライム問題の拡大とかの言い方が多かったし、実際、それは間違いではないのでしょう。でも、今日の相場内容を見ると、もっと直接的には日本株から去っていく方々がいらっしゃるような風景にも見えました。業績面で安心感があると考えられていたセクターは、言葉を換えて言うと、多くの皆さんがロングしているセクター。そこが下げを先導するような状態は、相場の方向性というよりも、投資家が相場から出て行く(資金が逃げていく)様子を連想させてしまいます。

● 市場筋の間では、後場に「欧州年金売り」との観測も流れていたのですが、それが本当かどうかは分からなくても、空売りではなくて、誰か「持っている人が売った」との雰囲気は濃厚。同じ時間帯に日経平均先物で大口売り爆弾が断続的に爆発したものの、それが単純に裁定解消売りを引っ掛けたのだったら、もっと総花的に売られるはず。そうでなかったということは、大口の売りを受けた向きがヘッジで先物を売ったように見えました。まぁ、市況解説だと「仕掛け的な売り」と書くでしょうけどネ…。

● 他には、午後はアジア株の下落が嫌気、なんて見方もあったようですが、それ以上に日本国内の状況が深刻に感じざるを得ない1日だった印象。海外から見たら「日本の政治リーダーシップはどないなっとるねん?」と思うのも無理ないところかも知れません。もう一つ八つ当たりとして、朝日新聞に掲載された 「日銀、銀行保有株売却を開始 10月は488億円分」 の記事も悪役にしておきましょう(^^;。日銀が売るのは既知だとしても、今のマーケットにおいて、需給的に良いニュースのはずがありません。もっとも、この下げ相場でバカスカ売っているとは全然考えていませんけど、まぁ、スケープゴートとしてはタイミング良しって感じです(^^;。

● ちょっと気になったので、直近で高値を付けた11月1日の終値から今日の終値までで、TOPIXへの指数寄与度ランキングを出してみました(Bloomberg ProfessionalのHMOVで計算)。この期間中、TOPIXは-44.94ポイント、-2.77%です。

プラス寄与マイナス寄与
松下電産+1.156三菱東京FG-5.415
第一三共+0.928三井住友FG-2.781
NTTドコモ+0.695みずほFG-2.515
東京電力+0.488三井物産-1.621
関西電力+0.454任天堂-1.461
中部電力+0.432トヨタ自動車-1.458
アサヒビール+0.386三菱重工-1.181
コニカミノルタ+0.374新日鉄-1.054
JR東日本+0.361伊藤忠-0.949
キヤノン+0.337コマツ-0.900
計算期間:2007年11月1日終値~5日終値 単位:ポイント
計算はBloomberg Professionalを使用

● 改めて言われるまでもなく、メガバンクがヒドイ状態です。3銘柄で-10.711ptも寄与しています。ただ、その下は三井物産、任天堂、三菱重工、新日鉄、伊藤忠、コマツなどは、ちょっと前は相場を引っ張っていた側。それが足を引っ張る側になってしまっているのが、この2日間の相場です。相場全体にもう少しエネルギーがあれば、「押し目買いチャンス」と言えるのでしょうけど、資金が抜けていくマーケットでは反発力がどうしても控えめになるきらいがあり、その点が心配。また、それが分かっているから、買いが入り難い状況になっているんでしょう。ただ、そうは言っても、どこかで反転するはず。問題はそのタイミング。それが難しいのですよネ(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前週末比7775万株減の20億0556万株、売買代金は同3831億円減の2兆6614億円。東証1部値上がりは270銘柄、値下がりは1376銘柄で、金曜日よりは多少マシになったものの、引き続き「ほぼ全面安」状態。日経平均の日中値幅は246.35円だったものの、前後場に分けると、前場が105.71円、後場が90.63円と、昼休みギャップが発生したことが分かるし、ギャップ以外は比較的小動きだったことも分かります。日経平均VWAPは16316.49円、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(4230万株売り/4130万株買い)、市場筋によると金額では小幅買い越しだった模様。

● 話題変更。今日、シティグループ(8710)が東証1部に上場しました。昔だったら「外国部」という言い方をしたのでしょうけど、今は外国株も東証1部です。ただし、これらはTOPIXには採用されない東証1部銘柄です。以前、東証に問い合わせたのですが、TOPIXに入るかどうかの線引きは上場の区分。TOPIXに入るのは「第一部」の銘柄で、「第一部(外国部)」は入らないと決まっており、「(外国部)」扱いになるかどうかは、「主体会社の根拠法を基に判断している」とのことでした。ということで、シティグループ株はTOPIXには入りません。まだ先の話ですが、もし最後の最後まで日興CG株を持っていてシティ株に交換されたとしても、多くの日本株ファンドにとっては、運用上は「不要」ってことです(^^;。

● 日興CG株の今後の予定についても復習。日興CGは先週末に東証の監理ポスト割当が解除され、普通の銘柄になっています(東証発表文章はこちら)。このリリースに上場廃止予定日は2008年1月23日と明記されています。一方、今年12月19日に予定されている日興CGの臨時株主総会で株式交換が決議されたときに株式交換が確定し、整理ポスト割当になってTOPIXから抜けると想像できます。臨時株主総会の翌日、12月20日から整理ポスト割当と想定すると、TOPIXからの除外日は「整理ポスト割当日の翌々営業日」と決まっているので、翌日12月21日(金)終値が基準値となり、週明けの12月25日(火)にTOPIXから抜ける格好になりそうです。これで整理ポストで1ヶ月売買して来年1月23日から上場廃止というのは、スケジュール的にぴったりです。念押しですが、上記はまだ東証から何も発表がない状態ですので、確定した事項ではありません。為念。

● もう一つ指数ヲタク向け業務連絡。日本時間で明日早朝、MSCIの四半期リバランスが発表されます。特に大きな動きはないと予想していますが、一応、頭に入れておいてください。リリースは MSCI BarraのHP へどうぞ。

 TOPIX : 1600.17 (-35.61, -2.18%)    日経平均 : 16517.48 (-352.92, -2.09%)    円ドル : 114.45  

● 朝起きてニュースを見た時点で、今日は初っ端から300~400円安は多くの方が覚悟したでしょうから、その点はノーサプライズ。問題は、朝方安くなってから、切り返すことが出来るかどうかでした。その結果は、「うぅ~~ん」って感じ(^^;。寄付の売りが一巡してからドカンと下に行かなかったのは確かだったものの、戻りというには寂しい程度。しかも、戻りのピークは昼過ぎで、その後はジリ貧で大引け。今朝のSQ値は前日比359.84円安の16510.56円、日経平均VWAPは16541.95円と、途中の戻しはあったものの、結局は寄付きドカンと売られた水準まで押されて引けてしまったのが分かります。まぁ、米雇用統計などが気になりだすと、仕方ないと言えば仕方ないのですけど…(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さすがにNY株安のネタがネタだっただけに、銀行株の売られ方はかなりエグイものがありました。また、この数日間、パフォーマンスが良かった自動車もメロメロで、不動産も駄目マーク。一方で食品(主にビール)、電力・ガスなどはディフェンシブ性を存分に発揮。ネット系企業も堅調で、東証1部ではヤフーが+3.48%。実は、マザーズ指数も今日はプラス(+0.53%)で終わっています。この辺は、解釈の仕方が難しいところです。

● 一方、日興CG(8603)の話。というか、シティ(C)の話。昨晩のNY株式市場で、シティは-8.09%と大幅安したのは承知の通り。株価は38.51ドル(前日比3.39ドル安)まで下落。ザラ場では38.13ドルまでありました。何でこんなことを書くのかと言えば、言うまでも無く、日興CGとの株式交換条件にある「37ドル」に近付いてきたから。これまでは「大丈夫やろ…」とノホホンと考えていたとしても、昨晩の下落で一気にこの水準が真実味を帯びてきたというか…(^^;。今日、日興CG株が久しぶりにスコンと下落したのも、この辺の心理・認識の変化の結果でしょうね。

● もしこの37ドルを下回っても、37ドルとして計算されて日興CG株とシティ株が交換されてしまうので、これを日興CG株主の立場からすると、安くしか交換してもらえないことになります。当初は「1700円相当」という言葉が一人歩きしたので、1700円のTOBと勘違いしている方もいらっしゃったかも知れません(^^;が、これが違うんですよねぇ~。運用担当者としては、ウェイトがソコソコある銘柄(TOPIXで19bp程度)なだけに、ニュートラルでベタベタにしておくしか対応策が無い感じ。なお、「37ドル」の下は「26ドル」で、シティの株価がここを下回ってしまうと株式交換契約が解除になる可能性が出てきます。為念。この辺のことは、全て日興CGのニュースリリース(http://www.nikko.jp/GRP/news/bn_grp/index.html)に掲載されています。ご確認下さい。

● ご参考にCitigroup(C)の日足(3ヶ月)を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

Citigroup(C)日足(3ヶ月)

● 記録。東証1部出来高は前日比1155万株増の20億8831万株、売買代金は同1354億円増の3兆0445億円で、若干増えたもののほぼ昨日と同水準。東証1部値上がりは239銘柄、値下がりは1423銘柄で「ほぼ全面安」。日経平均の日中値幅は170.19円(前場が170.19円、後場が132.72円)と、前日比で大きく動いた割にザラ場は小動きでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(5630万株売り/4810万株買い)でした。

● 何となく疲れた1週間も終了。グッと肌寒くなってくるとのことで、いよいよ紅葉の季節。せっかくのドライブの季節なのに、昨晩、自宅近くのガソリンスタンドでは、レギュラー148円、ハイオク158円でした(10月31日には140/150円だった)。でも、ニュースなどを見ると、これでも「マシ」なんですネ(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 1657.44 (-2.04, -0.12%)    日経平均 : 17358.15 (+26.98, +0.16%)    円ドル : 117.60  

● 買い優勢で始まったとしても、良くて揉みあい、悪けりゃジリ貧と多くが考えていたでしょう。で、実際にそんな感じの1日になってしまいました(^^;。多くの方々が考えていた通りだったので、特にサプライズは無かったと思いますが、若干の失望感は避けられなかった感じ。個別に「任天堂、すごいなぁ~」や「半導体もさすがに…」はあったにしろ、全体としては方向感に乏しいまま。覇気の乏しさだけが目立ってしまった印象の1日でした。東証1部出来高は前週末比で3億0105万株も減少して16億2193万株どまり。売買代金も同7553億円減の2兆2600億円でした。これは出来高で9月13日に記録した15億8939万株以来、約1ヶ月ぶりの低水準。売買代金でも同じ9月13日の2兆2357億円以来の低水準でした。TOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● そんな相場のなかで元気だったのが任天堂(7974)。まぁ、何と言いますか…(^^;。証券業界での任天堂の銘柄通称は「トランプ」ですが、いまや花札やトランプを作っていた会社とは思えません。新人の頃に銘柄コードを「泣くなよ任天堂」なんて覚えた記憶があるのですが、それも遠い昔の話。某アナリスト氏が9万円とか10万円とか書いているのも、それなりの根拠に基づいたことでしょうけど、段々と「根拠」よりも「数字」が先走るようになってきました。こうなってくると、当然のように、FM諸氏とお話をしていても、かつての光通信やソフトバンクと重ねて見る方々が多くなってきます。

● あの頃、そしてそれらの銘柄との違いは、任天堂はより消費者ブランドだってこと、業績がそれなりに付いて来ていること、そして何よりも時価総額がそれらの銘柄よりもはるかに大きいこと。今月末のFFW見直しでは、FFWが0.60→0.65で、余計にウェイトが増加する銘柄でもあります。運用としては、長いものには巻かれて、ニュートラルにしておいた方が良いのかもしれません(^^;が、モデルを走らせると「割高やから売れ」と指示されると思います。ここでどうするかが、FM諸氏の腕の見せ所。バブルかどうかは分かりません。でも、皆がバブルって指摘している間はバブルではなく、「行かなしゃあない!」と理屈をひねり出した頃が、本当のバブルです。今がどの水準か、後で振り返れば分かるんですけどねぇ~(^^;。

● なお、本日の東証1部での売買代金トップは、ソフトバンク(9984)で売買代金は744億5945万円でした。一方で、任天堂は大証1部が「優先市場」なので、普段は余程のことが無い限り、東証のランキングにはなかなか顔を出しません。でも、今日の任天堂の大証での売買代金は1217億2310万円。取引所で分けずに見ると、ダントツのトップでした。スゴイもんです。

● 残りの記録。東証1部値上がりは859銘柄、値下がりは728銘柄と、若干値上がり銘柄数の方が多かったものの、基本的にはチャラ。売買単価は前週末比で174.61円の急低下で1393.42円。SQ明けですから、まぁ、納得の範囲内でしょうか。今日の日経平均値幅は1日通しで137.96円(前場74.61円、後場96.58円)。今朝のSQ値を計算すると、前週末比87.58円高の17418.75円。かなり高いところを買い付いてしまったのが分かります(^^;。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(3340万株売り/2820万株買い)。もっとも、フローはかなり少な目。やっぱり「ジャパン・パッシング」ですかネ(^^;。笑っている場合ではないんだけど…。

● そうそう、大引け後に野村HD(8604)から、サブプライム関連の追加損失のお知らせ。730億円でっせ!前回とあわせて1500億円弱になります。同社HPに ニュースリリースが公開 されていますので、そちらをご確認下さい。常に情報は本家本元からです。伝聞は情報ではありません!

● 前回、同じようにサブプライム関連の損失を発表した時は、「きちっと開示・発表した」とある意味で好感された株価の動きだったものの、今回もそうなるか、明日の動きに注目しておきたいところ。会社を出る前の時点で、BloombergのQMで欧州での気配値を見ると、ホンの10~20円ほど東証終値よりも下みたいですが、そんなに商いがあるようにも思えなかったので、結局のところ、明日の東京待ちです(ADRはほとんど取引できない)。しかし、1500億円かぁ~。野村にとっては屋台骨がどうかなるような額ではないでしょうけど、社員の方々のボーナスには、何らかの影響があるのかも知れません(^^;。

● 話題変更で指数ヲタク系話題。先週末に書こうかと思っていて抜けてしまいました(^^;。ソニーFH(8729)がMSCIの Early Inclusion 基準を超えたので(時価総額でUSD 3 bil)、10月25日からMSCIに組み入れられることが 正式発表 されました。基準値はその前日、10月24日終値となります。それほど巨大ではないものの、ソコソサイズですので、頭の隅っこに入れておいてください。ちなみに、TOPIX組み入れは来月末です。まだTOPIXのFFWは発表されていませんが(11月初めに出てくるハズ)、MSCIのFIFは出ているのですが、非公開情報(ライセンスフィーを払った人が見れる)なのでここには書きません。でも、ある程度はTOPIXのFFWを考える時の参考になるハズです。

● 日興CG関連。本日、東証の 「ToSTNeT取引-超大口約定情報」 で開示されているのですが、また日興CG株の大口取引があったようですね(10月12日約定)。先週金曜日はSQだったので、それに関連した取引だった可能性はありますが、1670円あたりで「良い」と考える売り手がいらっしゃるのは意識しておきたいところ。運用としては徐々に重要度が薄らいでいるとは言え、アンテナは磨いておかないと…(^^;。

● 最後。読者の方からまた「盗用」のご連絡をいただきました。折に触れてこういったメールを頂くのですが(感謝しています)、それを見るたびに、今のネットの世界には「引用」と「盗用」の区別が付かない方々が、かなりの数でいらっしゃることを思い知らされます。現実的な問題として、強制することは現在の仕組みだと不可能だ、という諦めの気持ちもあるのですが、それでも「引用」するなら、少なくとも出典を明らかにするのが最低限のマナーと考えています。自分個人としては、性善説に基づいた運用を続けたい気持ちです。妙な方向に進まないように、「引用」するなら「引用」でお願い致します。よろしく!

 TOPIX : 1658.18 (-1.88, -0.11%)    日経平均 : 17177.89 (+17.99, +0.10%)    円ドル : 117.30  

● 米国株が妙に高い翌日の東京は、何となくこうなるのは多くの方々が予想していたでしょうけど…(^^;。日経平均の日中高値は9時26分で完全な寄り天ではなかったものの、TOPIX高値は9時06分でかなり完璧に近い寄り天(^^;。今朝のSQ値を計算すると前日比78.38円高の17238.28円(9時15分確定)だったので、寄付きに買い付いた方々は、ちょっと悔いが残る1日だったかもしれません。要は米国株高につられて買いに行っても、日本国内のフォロースルーがあまりにも乏しいので、なかなか「グググッ!」って感じのフォロースルーのある押し上げ相場になりません。

● TOPIXは後場に入ってすぐにマイナス転落してしまい、日経平均も後場中盤に一時マイナス転落。日経平均は最後はバスケット買いでプラスに戻したものの、TOPIXはマイナス引け。市場全体に漂う失望感というか諦め感は否定できない1日でした。今日もインド株式が最高値更新したように、アジア各国の株式市場がかなり元気なだけに、比較感から余計に日本株の元気の乏しさが目立つ悲しい状況。出遅れは出遅れなんでしょうけど、いつまで経っても修正されない出遅れは、そのうち固定位置というか、それが地相場になってしまいます。こうなると、引っ繰り返すのはかなり面倒。その前に何とかしたいところですけど、いかんせん…。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。最後だけピョコンと上昇しているのをご覧いただけるでしょうか?それが無ければ、日経平均もチョビマイナスだったところでした。

● 今日はさすがの東証マザーズも反落。でも、ここまでマザーズ指数は10連騰していたのですから、小休止は理解できます。問題は小休止後にちゃんと立ち上がって走ることが出来るかどうかです。今日のマザーズ指数終値は857.19ポイント。100日移動平均線の813.51ポイントは順調に越えて来て、次は200日線の938.14ポイントあたりがテクニカル的な焦点。2006年4月初旬(ライブドア事件の後の戻り局面)に200日線に何度も絡んだものの、結局、終値では上回ることが出来ずに、その後はずっと下げ基調。もし200日線を終値で上回れば2006年2月10日以来。片目で注目しておきます(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比1069万株減の16億9363万株、売買代金は同1503億円減の2兆2715億円。お世辞にも盛り上がったとは言い難い1日でした。東証1部値上がりは706銘柄、値下がりは863銘柄と、若干、値下がり銘柄数の方が多い状態。日経平均はプラスで終わっていますが、実際の印象としてはTOPIXのようにチョビ安の方が合う感じ。日経平均の日中値幅はわずかに108.13円(前場52.18円、後場78.19円)。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き売り越し(3730万株売り/2710万株買い)。売りはあまり変わらないものの、また買いが減ってきた印象でした。

● 指数ヲタク系のニュース。大引後に東証から 「新しい業種別株価指数"TOPIX-17シリーズ"の算出・公表について」 とのリリースが出ています。要するに東証33業種を「まとめて」、全体で約半数の17業種にするもの。実際問題、水産・農林や空運なんてところは、銘柄数が少な過ぎたり、時価総額が小さ過ぎて、まともにポジション取るのが難しい業種だったので、この辺を整理するのは歓迎。東証33業種をお互いにくっ付けたものなので、既に似たような格好で業種分類して使っている方々もあると思います(実は私の勤務先社内でもそうしています(^^;)。今後、色々なリスクモデルが東証17を採用するのなら、「33→17」の流れが出来てくるかも知れません。何と言っても、これまでの水産・農林や空運の分類に文句のあった方々は多いでしょうし…(^^:。

● この業種別指数の登場で相場的に何が変わるか…ですが、正直なところ、すぐには全く何のインパクトも感じないだろうと思います(^^:。想像力を膨らませて考えると、例えばこれまでは「業種で一番大きい銘柄だったから」といった理由でポートに入っていた銘柄が、今回の「業種まとめ」で「業種で一番」に該当しなくなり、ポートの中で埋もれてしまう(場合によっては放出される)可能性が考えられます。この辺は、運用現場で東証33業種での縛りがどの程度あるかが要因になるでしょうけど、広範囲にその縛りがあったとしても、運用側がセクター縛りの基準を東証33業種から東証17業種へ変更するには、それなりの時間が必要。インパクトがあるとしても、効き目はジワジワと来る漢方薬型でしょうネ…(^^;。なお、リリースによると指数算出開始予定は、2007年12月10日(月)からで、1993年7月6日までの遡及値があるそうです。ちょっと期待しておきましょう。

● そうそう、昨日書いた日興CGの超大口クロスの件、日本証券業協会の 「取引所金融商品市場外売買等 相場表」 に掲載されています。今日時点では「速報版(前営業日)」(10月9日約定分)のPDFで23ページ目です。ご参考に。

2007年10月09日(火) .... 小幅続伸、寄付元気も後場はジリ貧

 TOPIX : 1660.06 (+3.15, +0.19%)    日経平均 : 17159.90 (+94.86, +0.56%)    円ドル : 117.15  

● 連休明け相場は堅調なスタート。寄付後30分間ぐらいは、「強いなぁ~」の展開だったものの、結果的にはその辺が高値(^^;。TOPIXの日中高値は11時00分だったものの、日経平均の日中高値は9時34分と、基本的に朝一番の買いが一巡する頃が高値になった格好。前引けに掛けて銀行株などが買われたところでも、日経平均の動きは今一つで、後場は両方共に足並みを揃えてジリ貧状態。特に銀行や不動産銘柄には「寄り天銘柄」が多く見受けられ、あまり引け味が良かったとは言い難い状況。まぁ、それでもTOPIXは小幅続伸、日経平均は3日ぶりの上昇と、結果を見ればまぁまぁの週明けでした。

● 今日はTOPIXと日経平均で多少印象が異なる値動きだったので、両方の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

TOPIX日中足
日経平均日中足

● 日経平均の日中値幅は、日通しでも103.88円と小さかったのですが、前後場に分けると、前場が71.23円、後場が61.11円と、相当な小動きだったのが分かります。一方、特徴的だったのは、バリューがかなり効きづらい一方で、リバーサルはそれなりに貢献。そして今日もサイズが小さい方に振れる状態が継続したこと。Core30は14bps負け、Large70が18bps負けだった一方、Mid400は21bps勝ち、Smallは47bps勝ち。また、マザーズは+2.79%、ヘラクレスは+3.84%と、相変わらずこの辺の銘柄群が元気な状態が継続していました。

● 「山高ければ谷深し」の逆で、谷が深かった分だけ真空地帯を駆け上がっている感は否定できません。でも、相場が上がる事によって元気が出てくるのも真実。デイトレードとは言わないまでも、数日間の投資期間を考えて売買差益を狙うつもりならば、1日数円しか動かない500円台の大型株よりも、それこそあちこち飛び交う銘柄の方が面白そうに見えるのは当然の話。東証1部で言えば、その役割は消費者金融あたりが担っている感があります(^^;。もっと長いスパンで投資している機関投資家のFM諸氏にとってはいい迷惑かもしれませんが(^^;、これも相場です。

● 一方、マザーズなどが上昇基調を強めていることで、市場では「公的資金が買っているのではないか?」との思惑が増えている印象です。GPIFについては、ちょっと前に書いたように、まだ運用機関が決まったとは発表されていない状態なものの、かんぽ生命については、選定されたと伝えられているものの、HPを見て廻ったものの、そのリリースを発見できないままです。GPIFのはすぐに分かるけど、かんぽ生命のは、旧簡保と入り組んでいて、ホンマに分かり難いHPなもんで…(^^;。

● それはともかく、GPIFもかんぽ生命も Russell/Nomura Small Cap Index をベンチマークにしているということで、同指数への注目度も増している様子。同指数のウェイト上位銘柄を並べたりなど、急にあちこちでこの手のレポートを見掛けるようになりました。もっとも、Small Cap指数とは言いながら、この指数は東証1部銘柄もそれなりに入っているので、少なくともウェイト面からは、マザーズやヘラクレスだらけの指数ではありません(^^;。詳細は野村の 「インデックス構成ルールブック」 をご参照下さい。しかし、うまいことニュースネタになることで、指数が無意識に宣伝されてしまうとは…さすが野村!(^^; (^^; (^^;

● サクサクっと記録に行きましょう(^^;。東証1部出来高は前週末比5913万株増の17億0432万株、売買代金は同727億円増の2兆4219億円。先週金曜日の腐り方が酷かったので、それよりは多少マシに見えます。東証1部値上がりは1055銘柄、値下がりは556銘柄。今朝のSQ値は前日比95.29円高の17160.33円で、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3770万株売り/3380万株買い)でした。

● そうそう、日興CG(8603)株に、かなり大きなクロス商いが入っていました。通常の立会いではない取引形態ですが、確認したので3本あって合計1500万株ちょうど。合計金額で250億円(正確には25,050,000,000円)でした。約定単価は全て1670円。約定時間は13時22分が1本、14時02分が2本。まぁ、これだけ見ても何があったのかは全く分かりませんが、今日の日興CGの立会内取引(通常取引)の出来高が2,033,500株だったことを考えると、1500万株の規模の大きさが分かります。日興CGのHPを見てみましたが、これを書いている時点では何もアップされていません。

● なお、これは秘密情報でも何でもなくて、東証での立会外取引であれば、 東京証券取引所 日報 ToSTNeT取引-超大口約定情報 にて、さらに一般的に言う市場外取引であれば日本証券業協会の 「相場表」 で開示されるものです。ただ、あの細かい日報を毎日精細に見るってのも、ちょっと辛いところがありますけどネ(^^;。上記取引も明日になったら掲載されると思います(超大口だから1日遅れかな?間違っていたらスミマセン)。

 TOPIX : 1655.60 (-8.41, -0.51%)    日経平均 : 17092.49 (-107.40, -0.62%)    円ドル : 116.55  

● 今日は「投資の日」。実は、10月4日は「上げの特異日」(受け売りです(^^;)にもあたるとのことでしたが、今日は駄目でしたネ。朝方、マイナスから切り返してきたところでは、「行けるかな?」の期待感もあったのですが…(^^;。

● 朝方は米国株安、シカゴ日経平均先物安(大証比65円安、大証イブニング比では35円高)を受けて軟調にスタート。ただ、銀行株を筆頭に金融株の切り返しを受けて10時前にはTOPIXはプラス転換(日経平均はマイナスのまま)。今日もTOPIXが強く、TOPIX先物が牽引役になった印象でした。もっとも、今日の高値はその辺(^^;。その後は、ジリ貧状態に陥ってしまい指数もすぐに水面下。後場に入ってからも、どうも焦点が定まらないまま1日が終わってしまった印象。新興市場は軒並みプラスだったものの、やっぱりそれだけでは力不足。香港などもチョビマイナス推移だったので、足並みを揃えたというか…。上がる時は揃わないんですけどネ(^^;。今日の日経平均値幅は116.71円(前場94.15円、後場87.00円)にとどまり、この点からも何となく模様眺めだったのが分かります。

● 今日はTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● それでも、個別にはそれなりの上下動がありました。目立ったのは引き続き銀行株が強かったこと。朝方の瞬間はマイナスが多かったものの、スルスルと戻してプラス転換。上値追いというほどではなかったものの、全体軟調のなかでは強さが目立ちました。ただ、今日はそれが大きくは広がらなかったことが、相場全体に重たさを感じさせる格好になって、やや皮肉。目立って軟調だったのは、商社と小売りあたりでしょうか。商社は結構ボロボロで、小売りは7&iの日経記事からの連想で、今日決算発表予定だったイオンもボロボロ。百貨店も安いのが多かったです。鉄鋼・非鉄は上下あったものの、全体としては売り先行。イビデンの大幅安は、「チャートがちょっとヤバいかな?」と皆が考えたところで、JPMのレポートを悪材料視(そんなにひどい内容ではなかったのに…)という感じの連鎖反応。

● 一方で、今日もマザーズ、ヘラクレス、JASDAQはプラス。かなり大きく下がったので、戻る時も大きいのは当然と言えば当然ですが、少し注目しています。東証1部でも、今日はヤフーが+5.72%とぶっ飛んだり、やはり心理的な影響はあるでしょうから…。マザーズ指数はようやく100日移動平均線に到達。ヘラクレスはまだ少し距離があるものの、視界に入ってきた感じ。JASDAQ指数も、もう少しで100日線です。現時点で少し距離はあるにしても、200日移動平均線を超えて来るような勢いを感じる展開が続けば、面白くなってくるかもしれませんネ。東証マザーズ指数の日足を付けておきます(出典:ケンミレ株式情報)。

東証マザーズ指数日足

● 記録。東証1部出来高は前日比1億7619万株の減少で20億1508万株、売買代金は同994億円減の2兆7527億円で一休み状態。今朝のSQ値は前日比121.41円安の17078.48円。東証1部値上がりは525銘柄、値下がりは1081銘柄で、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、買い越し(4460万株売り/4670万株買い)でした。

● 話題変更。日興CGの件ですが、昨日書いた件の補足訂正。日興CG株がいつどこでTOPIXから抜けるかについてですが、同社臨時株主総会で株式交換が決議されたとき、というのが正しいようです。この時点で株式交換が確定し、日興CGが整理ポスト割当になってTOPIXから抜ける、とのスケジュールです。日興CGの臨時株主総会は12月19日と発表されているので、この翌日、つまり12月20日から整理ポスト割当となる可能性が考えられます。TOPIXからの除外日は「整理ポスト割当日の翌々営業日」と決まっているので、もし12月20日から整理ポスト割当と仮定すると、翌日12月21日(金)終値が基準値となり、週明けの12月25日(火)にTOPIXから抜ける格好になりそうです。

● それと、日興CGが整理ポスト割当となると、TOPIXだけでなく、日経平均の銘柄入替も同時に発生することになります。日経平均プロフィールには、「整理ポスト入り後、2日間程度の周知期間を置いた上で補充します」と書いてあるので、ほぼTOPIXと同じようなタイミングで銘柄入替えが発生することになりそうです。クリスマス前後で市場全体の流動性が落ちるこの時期に、ややこしいことです…(^^;。

● もう一件。昨日のコメントで、現金で払ってもらうにはどうするかの話題で、根拠法の調査をサボっていた(^^;のですが、このHP/ブログ読者の方から教えて頂きました。会社法第797条の「反対株主の株式買取請求」だそうです。参照URLも付けてくださいまして http://www.info-kigyou.com/k797.html をご参照とのこと。確かにその通りです。「関連する法律では会社法116条、806条、469条等があります」とのことですので、興味がある方はどうぞ。「会計士勉強中」さん、どうもありがとうございます。それにしても、ネットの世界は凄いですね!

● お知らせを一つ。明日、午後から外出予定があるので、明日のコメントは戻ってきてからアップします。更新がかなり遅れますので、あらかじめご了承を。

 TOPIX : 1664.01 (+24.22, +1.48%)    日経平均 : 17199.89 (+153.11, +0.90%)    円ドル : 115.80  

● 朝方はどよ~んとした曇り空の展開。何となく材料不足のまま目的感の乏しい展開でした。それが変化したのは、前場終盤から後場に掛けての昼休みをまたいだ時間帯。後場寄付きにかなりのサイズの買いバスケットが入った模様で、市場筋の間では「オイルマネーの買い」との見方(^^;。これで全体に元気が出た印象でした。本当にオイルマネーかどうかはともかく、大型株、しかも銀行や証券を筆頭に金融株が高く、鉄・非鉄・海運といったところも強く、日中足を見ても、前場終盤からは明らかに買いの力が上回ったトレンドデー。風船の空気が抜けるようなことが無ければ(^^;、本当に飛び上がれるかもしれないとの期待感を感じさせる1日でした。楽観的過ぎるかもしれませんけどネ(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 東証1部出来高は前日比1億6270万株増の21億9127万株、売買代金は同3450億円増の2兆8521億円と、他のアジア市場とは比べ物にならないとは言え、少しずつエネルギーが溜まってきている印象。個別にもGSのレポートに刺激されたのか、IHIが+10.61%の爆騰。しまむらは-9.86%と急落。まぁ、見ない振りをしておきます(^^;。東証1部値上がりは1260銘柄、値下がりは367銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、株数ベースで小幅買い越し(3950万株売り/4070万株買い)だったものの、市場筋によると金額ベースでは売り越しだったとのこと。

● 相場全体の概況は色々な"相場解説"をご覧頂くとして、こちらは話題変更。指数ヲタクから見た日興CG(8603)って感じで少し書いて行きます(^^;。FM諸氏とお話するなかで色々と出てきた疑問点やポイントをいくつか。今回の株式交換が無事に完了した暁には、日興CG株主は株式交換によりシティグループ・インク株を所有することになります。そこで「シティ株はTOPIXに入るのか?」という点。多くの方々が「入らない」と考えているでしょうけど、念には念を入れて聞き回ってみました。

● 現在の東証には、もう「外国部」はなくて外国株も東証1部上場です。ただ、これら外国株はTOPIXに採用されていません(当然ながら…)。日興CG株を最終的に所有しようとしているのは、「シティグループ・ジャパン・ホールディングス株式会社」で、これは法律的にも日本企業。一方、東証に上場申請しているのは「シティグループ・インク」で、これは米国の法律に基づく企業です。

● これを踏まえたうえで、東証の指数サービス部と上場審査部に確かめてみたのですが、まずTOPIXに入るかどうかの線引きは上場の区分。TOPIXに入るのは「第一部」の銘柄で、「第一部(外国部)」は入らないと機械的に決めているそうです。ならば、その「(外国部)」がどうやって付くのかどうかについて、上場審査部に聞いて見たところ、「主体会社の根拠法を基に判断している」とのこと。この考え方を適用すると「シティグループ・インク」は「(外国部)」扱いになるのは間違い無さそうです。つまり、TOPIXには入らないってことになります。国内株限定の多くのファンドにとっては、シティグループ・インク株を交換で貰っても「有難迷惑」状態。実際に株式交換まで行ったとしても、シティグループ・インク株を売却する必要が出てきます。

● じゃあ、その場合に現金で買い取ってもらうには…となると、今日の日経金融新聞の記事によると、12月の日興CG臨時株主総会(予定)に出席する権利がある株主(10月末確定)は、「総会に先立って会社側に反対の意思表明をしたうえに、総会でも反対票を投じなければならない」と。さらに、「出席権確定日以降に株主になった場合には、反対表明などしなくても買取請求が出来る」と。根拠法はサボって調べていませんが(^^;、記事を信用するならば、10月末の権利付最終日に日興CGを持っていると、現金買取請求をする可能性が少しでもあるなら、総会で反対票を投じる必要があるってこと?既にシティが3分の2以上を保有しているので、今回の案件が否決されることは無いにしても、FM諸氏にとっては、何かと厄介な手続きが必要になりそうです。この辺の詳細は、アナリスト諸氏に解きほぐしてもらうことにしましょう(とサボる(^^;)。

● 一方、現時点では1700円を基準値としてTOPIXから抜けると決まったわけではないことは、TOPIXベンチマークの運用担当者として意識する必要があります。今日は日興CG株はストップ高値幅の影響で1700円には届かなかったのですが、明日以降は1700円を付けてくる可能性があります。その際に厄介なのは、1700円超で売るかどうかってこと。もちろんこれは、個々のFM諸氏の判断によるところですが、一応、色々な可能性を考慮に入れておく方がよろしいかと(^^;。

● 株式交換の手続き等々を考えると、TOPIXから抜けるのは、交換比率が確定して所報に変更上場が出たときになる可能性が大。ただ、それがいつなのか、現時点でははっきりとは見えてきません。多分、年明けになるんだろうと想像していますけど…。その時にもし相場全体が大幅に高くなっていて、日興CG株が2000円だったら、その時価でTOPIXから抜けることになります(この例だと基準値は2000円)。1700円で売ってアンダーウェイトしていたら、えらい損失です。一方、例えば1800円まで一時的に行って、その後、1680円ぐらいで膠着してしまうなら、「何であの時に売ってなかった?」となるのも想像できます(^^;。結局のところ、かなりウェイトのある銘柄なので、現状では「ニュートラルウェイトで静観」って感じですかネ…(^^;。

● その日興CG株。当然、特別買い気配で張り付いたままと考えていたら、前場に10時34分に一度ストップ高でザラ場で寄付きました。結局、最後はストップ高比例配分になったのですが、出来高が34,030,000株にも膨らんだのは、一度ザラ場で寄ったから。前場の出来高は33,807,000株で、後場の出来高は大引比例配分の223,000株だけでした。しかし、誰が売ったのだろう?

● 後々に振り返った時のために、日興CG(8603)の日中足/四本値表を付けておきます(出典:日中足グラフはYahoo! JAPAN Finance、四本値表はQUICKマネーライフ)。もっとも、グラフにすると、「点」しか見えないんですけどネ(^^:。

日興コーディアルグループ(8603)日中足

 TOPIX : 1639.79 (+23.90, +1.48%)    日経平均 : 17046.78 (+200.82, +1.19%)    円ドル : 115.35  

● NYダウが大幅高(+191.92、+1.38%)で史上最高値更新となると、どうしても「寄り天」が頭に浮かぶところ。CME日経平均先物も大証比265円高(イブニング比で225円高)の17115円。実際に始まってみると、まぁ、見事にCME水準を意識したというか…(^^;。今朝のSQ値を計算すると、前日比253.49円高の17099.45円(9時12分確定)。ザラ場の日経平均高値は17072.67円(9時06分)止まりで、わずかとは言え「幻のSQ値」状態。確かに、今日の相場は前日比ではソコソコ高かったものの、日中足はミミズの横ばい状態。もしこれが心電図だったら、ちょっとマズイところです(^^;。日経平均の日中値幅はわずかに86.29円。これはそのまま前場の値幅で、後場はたったの49.13円しか動かず、動意薄で盛り上がりに欠ける印象の1日でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。本当に寄付き後は動いていませんでしょ(^^;。

● 「日経平均が1万7000円乗せたからといって、喜んでる場合じゃないんですよね」(某FM氏)というのは本当に真実。世界中がこれだけ「心配してあげている」サブプライム問題震源地のNYダウが最高値更新というのは、ある意味で呆れてしまいます(^^;。アジア各国市場もNYに負けじと上値追い継続。年初来の上昇率だけを見ても、中国の100%(要は年初の2倍以上)は別にしても、軒並み25~30%は上昇。MSCIワールド指数も史上最高値。売買代金ベースでも香港は東京を追い抜きそうだし、この勢いの違いは認めざるを得ないし、「何で日本はあかんねん?」と愚痴りたくもなります。

● 確かに中国株はバブルかもしれませんが(グリーンスパン発言ニュースをご参照)、実際、バブルはやっぱり面白いですからねぇ~(^^;。最後に掴まってしまえばえらい目にあうんですが、自分だけはうまく逃げることが出来ると信じている連中ばかりで、ドンパチやっているんですから(^^;。

● 同じアジアでこれだけ活気のあるマーケットを見せ付けられると、「蚊帳の外」(某ベテラン市場筋氏の言葉を借りて…)状態の日本株に興味が沸いて来ないのも無理はありません。ちょくちょくメールをやりとりする某ヘッジファンドFM氏も、日本株をチラッ、チラッとは見ていたとしても、「まぁ、動き出してからでえぇやん」って感じがアリアリ。こちらは、はぁ~(溜息)状態。そりゃあ、MUFGが5%超も上昇するのはよろしいのですけど、ストーリーというか、ワクワク感が欲しいところです。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億2262万株も増加して20億2857万株。もっとも、売買代金は同2063億円増の2兆5071億円で、それほど増加した感じではありませんでした。低位株がかなり商いしていましたから…(^^;。東証1部値上がりは1313銘柄、値下がりは337銘柄。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(3740万株売り/3840万株買い)でした。

● 大引後、 「米シティ、三角合併方式で日興コーデを完全子会社化」 のニュース。最初は日経の記事だったのですが、午後6時から記者会見があり、そこで正式に発表されています。日興コーディアルグループからのリリースは こちら から、シティグループのリリースは同じく日興CGサイトの こちら に掲載されています。

● リリースによると、日興コーデ株1株につき1700円に相当するシティ株との交換と書かれています。日興CGの本日終値は1462円。明日何が起こるかは、簡単に想像できますよネ(^^;。いずれ何かあるとは考えていたので、サプライズというよりも「やっぱりなぁ…」って印象です。それはそれとして、日興CGは日経平均採用銘柄です。リリースによると株式交換は「2008年1月中」ってことなので、日興CGがこれが成立した後に上場廃止になるとともに、日経平均の銘柄入替えが発生することになります。来春には他銘柄の統合もあるし、それまでに候補銘柄探しなどで十分な作戦を練っておきましょう。前回の定期銘柄入替え候補が参考になるでしょうけど、「外れ」でもう投げてしまった人が多いかな???

● 最後に雑談。9月はハッピーマンデーのおかげで3連休が2回もあり、10月に入って今週末も3連休(^o^)。某FM氏と話をしていたところ、「ゴールデン・ウィーク」の反対側に「シルバー・ウィーク」が登場するかもしれない、との話題に。これは敬老の日が9月第3月曜となったことで、秋分の日と1日飛ばしに並ぶ可能性があり、祝日間の1日が「国民の休日」になるので、土・日・月(敬老の日)・火(国民の休日)・水(秋分の日)と5連休になることがあると。敬老の日が絡むので、シルバー・ウィークって事らしいです。

● 今年は違うし、来年も違うのですが、2009年にそのシルバー・ウィークの大型連休がやってきます。2009年9月19日(土)~9月23日(水)が休み。2年先のコトですが、楽しみにしておきましょう(^o^)。ネットで検索してみると、2009年の次は2015年にそうなるとのこと。実はWikipediaにすでにこの話題がありました(こちら)。皆さんはもうご存知でしたか…。こっちは、えっちらこっちら調べたのに…(^^;。

 TOPIX : 1764.87 (-13.12, -0.74%)    日経平均 : 18087.48 (-101.15, -0.56%)    円ドル : 123.90  

● 前週末の米国株式市場が久しぶりに「金曜日安」となり、CME日経平均先物は大証比175円安。ただ、寄付き段階では安いのは当然としても、市場関係者の多くが"期待"したほどの下落にはなりませんでした。今朝のSQ値を計算すると、前週末比89.65円安の18098.98円。前場安値は18081.62円(同107.01円安、9時08分)だったので、CME水準からするとかなり下げ渋ったことが分かります。後場中盤には日経平均は一時前日比でプラス転換する局面があった(TOPIXはマイナスのままだった)ものの、その後は綺麗な右肩下がり。結局、安値圏での大引けとなり、やっぱりコメントに書いたら月曜高は途切れました(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後場中盤にかけての戻しとその後のズッコケをご覧頂ければと…。

● 外部環境以外に特に悪材料と言うほどの材料はなく、全体感としては見送りムード。商社、不動産などの金利敏感系銘柄が売られ、本来なら金利上昇で儲かるハズの銀行株も腰砕け状態。相場リード役だった鉄・非鉄も軟調。円安を背景にテクノロジーの一角は堅調だったものの、自動車はまちまち。焦点ボケだった印象が強まるなかで、買い手控えムードになるのは止むを得ない格好。東証1部出来高は前週末比2038万株減の19億2793万株、売買代金は同2022億円減の2兆6436億円と今一つ。一方、東証1部値上がり325銘柄に対して値下がりは1323銘柄とかなり多く、指数以上に地合いが悪かった印象もありました。なお、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ソコソコの売り越し(3610万株売り/2280万株買い)でした。

● さて、本日の主題(^^;に行きましょう。土曜日の日経に、「東証が上場廃止基準の見直し方針を発表」の記事。現行制度では少数特定持ち株比率が75%超になると1年間の猶予期間付きで上場廃止、90%超になると即上場廃止。これを「流通株式比率(上場株式数に対する流通株式数の割合)が5%未満となった場合」に上場廃止に変更する方針に変更とのこと。実質上の緩和ですね。

● ところが、最初この方針が「発表」されたと新聞に出ていたので、東証HPの「新着情報」や「サイトアップデート」を探したのですが見付からず、「もしかしたら?」で「パブリック・コメント」を探したら見付かりました(^^;。こんなの分からんでぇ、ホンマ(^^;。たまたま、かつて似たようなパターンがあったのを思い出したから良かったものの、実際、オフィス内でも「どこにそんな発表あったん?」と聞いている向きが何人も居ましたから…。で、金曜日に公表、そして意見募集が始まった案件の一つがコレです。「上場制度総合整備プログラム2007に基づく上場制度の整備等について」のなかに掲載されています。PDFファイルへの直リンクは、http://www.tse.or.jp/rules/comment/070622-jojo1.pdf です。

● 中身について書いていきましょう。今回の方針は色々な流動性基準の見直しの一環とのことで、これまでの「少数特定持株比率」という考え方が「流通株式比率」に変更。資料に定義が載っているのですが、微妙な差はあるのですが、一見すると見た目はほとんど変わっていません(^^;。で、実際のところ、何がどう変わったのか、東証の上場部に直接電話して聞いてみました(通じるまで何度も電話しなくてはいけなかったけど…)。

● 大きな差は、これまでは「大株主上位10位」が少数特定としてカウントされていたのが、今度の流通株式定義になると「上場株式数の10%以上を所有する株主」と変わる点。つまり、株主Aが40%保有、株主Bが30%保有、株主Cが5%保有、株主Dが2%保有…という具合だったら、現在の定義なら株主Dも10位以内なのでカウントされるのですが、新基準だと株主CもDも10%以上の保有でないのでカウントされない、ってことです。つまりこの点が株主持株比率が一部に集中している場合にとっての「緩和」です。

● 読んでても分かりにくいので、例を使って表にしてみましょう。下記の場合、大株主上位10位まででそれぞれの比率を計算してみると想定します。

株主持株比率 少数特定持株比率
(現方式・累計)
流通株式比率
(新方式・累計)
A (#1)40.0%40.0%40.0%
B (#2)30.0%70.0%70.0%
C (#3)5.0%75.0%70.0%
D (#4)2.0%77.0%70.0%
E (#5)1.0%78.0%70.0%
F (#6)0.5%78.5%70.0%
G (#7)0.4%78.9%70.0%
H (#8)0.3%79.2%70.0%
I (#9)0.2%79.4%70.0%
J (#10)0.1%79.5%70.0%
最終的な比率79.5%70.0%

● 違いがお分かりいただけますでしょうか?新方式では持株比率が10%以上の場合だけカウントされるので、第3位までカウントしたところで計算は終わりです(実際には取締役の分などが加わる)。ここが現方式との大きな違いになります。75%/90%基準から5%基準(同じ言い方をすれば95%基準)になった点も「緩和」なので、ダブルで緩和という具合です。ちょっと気をつけておく点は、この新基準では猶予期間が設定されていないので、もし流通株式比率などの基準に引っ掛かって上場廃止ってことになると、猶予期間なしであっさりと上場廃止実施(整理ポスト入りするので、時間はあるはず)になるはずです。

● 市場関係者としては、真っ先に日興CG株のことが頭に浮かびます。東証に聞いてみたところ、もちろん否定していたし、この議論そのものはもっと以前から行われていたと話していました。でも、市場関係者としては日興CGの場合、少数特定持株比率がかなり75%に接近していることは想像できるし、何よりもこの株は日経平均採用銘柄なので、何かと気になるところでした。ところが、この新方針ならば、当面は上場維持の見込みが強いってことになります。もちろん、シティが完全子会社化などを言い出せば、前提条件はガラリと変わってきますけど…。

● なお、東証が方針を出したものの、まだパブリック・コメントを通過していないので、手続き上はホンチャンではありません。でも、この辺の事がパブリック・コメントでひっくり返ることは考え難いので、「方針発表=その通り実施見込み」ってこと。なお、資料には今年10月実施予定と書いてあります。為念。

● 最後に雑談気味に…。朝方、時事通信から 『日本からの資金流出、利上げ根拠に=円安は「明らかに異常」-BIS』 とのニュース。日本はボーナスシーズンに差し掛かるところで、設定される投信の多くが何らかの格好で「円売り/外貨買い」になっています。各国の中央銀行の政策金利をBloombergで調べると、米国5.25%、ユーロ圏4.0%、英国5.5%、オーストラリア6.25%、ニュージランド8%、カナダ4.25%、といったところ。日本はいまだにたったの0.5%。韓国が4.5%、台湾が3.125%、シンガポール2.25%なので、地理的に近い各国と比較してもダントツの低さです。

● 金利の低いところから高いところに資金が流れるのは、ある意味で経済学の基本。無理矢理抑えようとしても無理があります。つまるところ、円安や円キャリーを抑えるには、世界各国に利下げをお願いするか、日本が利上げするかして、金利差を縮小させるしかありません。前者は到底無理だろうから、結局は日本が何らかの格好で金利を上げざるを得ないのです。まぁ、当たり前ですわな(^^;。という訳で、住宅ローンなどを考慮中の方は、ちょっと計画を急ぎましょう(^^;。

 TOPIX : 1751.62 (-9.56, -0.54%)    日経平均 : 17760.91 (-73.57, -0.41%)    円ドル : 121.70  

● 寄付きこそ米国株高やシカゴ日経平均先物高を受けて、瞬間的には小高く寄付いたものの、その後はジリ貧の展開。相場の柱も定まらないし、昨日上昇した保険株が早くも大幅反落するなど、安定感が乏しいというか方向感に欠けると言うか、手詰まり感を感じざるを得ない1日でした。特に後場その傾向が強く、今日1日の日経平均値幅127.43円も小さめだったのですが、後場の値幅はわずかに45.19円。先物も後場は上下50円しかなく「お手上げ」状態(^^;。最近、どうも後場に腐る相場展開を良く見掛けます。また、東証1部値上がり357銘柄に対して値下がりは1280銘柄にも達し、指数で見るよりも、かなり値下がり銘柄数が多かった印象でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。後場の「腐り方」をご覧頂ければと…(^^;。

● 相場そのものが今一つだったこともあって、市場関係者の間で話題になっていたのが、シティグループが日興コーディアル株の保有比率を68.69%に引き上げた件。大量保有報告で明らかになったのですが、TOB時に61.08%の保有比率だったものが、その後、少しずつ増加していたものが一気に上昇し、ついに保有比率が3分の2超の68.69%まで上昇。これで経営権を完全に支配する格好になりました。

● 普通はそこまでかもしれませんが、どうやって取得したのかなどへの興味が沸いてきたので、EDINET (https://info.edinet.go.jp/login.do)に行って調べてみました。このシステムは決して使い易いものではないのですが、まぁ、お役人さん主導で作ると得てしてこうなります(^^;。それはともかく、当該の大量保有報告を見付けてきて調べると、報告義務発生日は6月6日。内容を詳細に見ると、同日に市場内取引で取得したのが 31,882,500株と大きく、単価は1699円。実はこの日、日興CG株は東証で 37,380,000株もの突出した出来高があり、四本値は始値1666円、高値1706円、安値1666円、終値1694円。Bloombergで当日のVWAPを調べると1699.2378円。確かに、あの日はおかしかったです…(^^;。

● この大量保有報告には、日興アセットの保有している0.24%も一緒に共同保有分に含まれているのですが、これは「運用」としての保有なので、実際には68.69%から0.24%を引いた分が「経営権」という意味での保有になります。まぁ、大差はありませんけど…(^^;。この辺の詳細は、EDINETに掲載されているPDFファイルの21ページ目以降に全て載っています。各自でご確認を。

● EDINETよりもはるかに便利なのが、いつもお世話になっている「考える株式投資」(http://g2s.livedoor.biz/)。こちらのサイトでもいずれアップデートされると思います(これを書いている時点ではまだです)。サイト内で日興CGの大量保有報告へのリンクは http://g2s.biz/tool/fiverule/8603.html です。このサイトには他にも「タワー」の件など、興味深いネタがあります(^^;。

● 話を戻して、議決権の保有比率についても少し書いておきましょう。議決権は1単元から存在するのですが、保有比率が1%を超えると株主総会での議案の提案が可能になり、3分の1超で特別決議に対する拒否権が発生、過半数で取締役選任など普通決議の可決が可能になるなど、段階的に権利が決まっているのは承知の通り。3分の2以上保有しているということは、特別決議を自分で可決することが出来ることで、拒否権を行使して「邪魔」をする株主が居ないことになります。その点から、経営権の完全掌握とみなされるのです。ところで、3分の2超の保有と100%保有の違いは何かあるのでしょうか?実はこれについては意識したことも無かったのですが、どなたかご存知の方はいらっしゃいます?

● 一方、マーケット的には、少数特定者持株数で75%と90%のラインに上場維持基準があるので、この辺がちょっとした注目点になります。上場維持の観点からは、3分の2を超えてもあまり75%に近くない方が良いことになります。これは上場廃止リスクを考慮すれば、ってこと。ただし、非上場化するつもりだったら、全く別の考え方になります。この辺も含めて、シティの次の一手があるかどうかに注目しておきたいです。しかし、日興CGは日経平均採用銘柄なのに、段々と品薄株になってきました…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比9183万株減の19億8486万株、売買代金は同358億円減の2兆6872億円。決して薄商いってことはないのですが、今一つ盛り上がりに欠けたのは事実。今朝のSQ値を計算すると、前日比12.75円高の17847.23円。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、3日連続での売り越し(3940万株売り/2930万株買い)でした。

● 昨日書いたアイザワ証券から「信用取引における立替金の発生に関するお知らせ」とのリリースが出たとの話。今日の夕刊フジにもデカデカと関連記事が掲載されています。ヘッドラインは、「証券10社“鉄砲被害”…仕手戦で決済しないで失踪 優良企業の株価を人為的に操作」なるもの。URLは http://www.zakzak.co.jp/top/2007_06/t2007061218.html です。全体としてうまく事態を描けていると思いますが、上記のアイザワ証券の件などは、会社側が発表しているリリースだし、TDNetにも掲載されている公式文書なんだから、記事に盛り込めば良かったのに…。このHP/ブログをお読みではないんでしょうね…(^^;。何はともあれ、各自で記事をご確認下さい。

● 雑談。例の社会保険庁の「ねんきんダイアル」ですが、某市場筋から廻ってきたメールによると、「電話口に出て必死に謝っているのが時給1050~1100円で掻き集められた派遣のパートさん」とのこと。ホンマかな?と思ってたら、実際に募集広告(http://townwork.net/h/r/Fh30010s.jsp?lac=01&jmc=00302&rid=04189511&axc=03)まで出てるんです。広告には「ねんきんダイヤルの受電対応をして頂きます」と書かれており、一気に150名の大量募集。書き出すとキリが無いのでこの辺で止めておきますが、正直言って、かなり複雑な心境になります。だって、電話口で文句言おうとしても、派遣の方々に言っても可哀想というか、仕方ないというか…。ちょっと憤慨する気持ちにもなります。

 TOPIX : 1733.75 (-4.15, -0.24%)    日経平均 : 17588.26 (-84.30, -0.48%)    円ドル : 121.55  

● 寄付前に発表された4月の鉱工業生産速報は前月比-0.1%。事前のコンセンサスがBloombergで+0.5%、ロイターでも+0.5%だったので、これは失望数値。ただ、マーケット全体としては反応薄で、NY株高などと打ち消しあう格好でした。それよりも、「中国財政省、株式取引の印紙税率を0.3%に引き上げ」とのニュースがあったことで、前場寄付きの売り買いが一巡してからは中国株待ちで模様眺め。中国株がどうのこうのというのもソロソロ飽きてきたのですが、マーケットが反応するので注目せざるを得ません(^^;。

● 上海株式市場は、寄付初っ端から5.7%安(^^;。ただ、そこからは戻し歩調になったことで、前場後半は東京も一安心の雰囲気。ただ、これが直接的な日本株買いに繋がるハズもなく、東京が後場に入る時間帯に再び上海株式市場が下げ幅を拡大していたことでフニャフニャ。日本としては、もっと自律的な動きを期待したいところだったものの、東京株式市場の売買代金の6割程度を占める海外投資家が「Japan Passing」となって「アジア ex-Japan」で動いている中では、東京が主導的な立場になれないのは仕方ないのかも知れません。上海株式市場が昼休みに入って「下げ止まった」(^^;ことで、東京もジリジリと戻す展開。結局、心理的な重荷は否定できず、上値が重たいというか、自立できない情けなさを感じながら(^^;大引け。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には、もう一つまとまりがない1日だったのですが、個人的に注目していたのは、TOPIX月末修正でウェイトが半減した(正確には明日からなので"する"です)日興CG。予想通りだったのは大引けに掛けてかなり出来高が膨らんだこと。少し予想外だったのは、引けに掛けてかなり上昇したこと。大引け後にもボコボコと恒例の立会外取引が入っていましたが、それはちょっと横において置いて(^^;、立会内取引だけで見て、ちょっと数字を抜き出しておきましょう(データはロイター)。本日の日興CGの出来高10,009,500株に対して見てみると、

時間帯時間出来高対全日出来高比
14:30:00-14:58:59277,0002.77%
14:59:00-14:59:59590,0005.89%
15:00:00(大引け)828,0008.27%

● 如何に大引けギリギリの数分に商いが集中しているかが分かります。14:55:00~大引けの5分間で1,659,000株の出来高があり、これは1日出来高の16.57%。VWAPトレーダーはザラ場引けリスクと戦いながら、最後の最後まで引っ張ってドキドキだったと思います。ちなみに、今日の日興CGの終値は前日比38円高(+2.33%)の1671円。最後のワンティックで1681円から1671円まで10円飛んでいましたが、ザラ場引けにはならずホッと一息でしょうか(^^;。もっとも、今日の出来高は想像していたほど伸びなかった印象もありました。前倒しで処理を進めていた方々も結構いらっしゃったのでしょう。日興コーディアル証券(8603)日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

日興コーディアル(8603)日中足

● 記録。東証1部出来高は前日比2億4128万株増で20億2033万株と20億株台を回復。売買代金は同5566億円増の2兆7966億円でした。今朝のSQ値を計算すると、前日比6.09円安の17666.47円。東証1部値上がりは706銘柄、値下がりは898銘柄でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(3760万株売り/3270万株買い)。ただ、市場筋によると金額は買い越しだったとのこと。

 TOPIX : 1737.90 (+13.52, +0.78%)    日経平均 : 17672.56 (+84.97, +0.48%)    円ドル : 121.35  

● 今晩は飲み会があったので更新が遅くなりました。実は、明日も飲み会があります。ご了承を(^^;。

● 多くの海外市場が休みだったこともあって、寄付きは昨日の反動でやや軟化。ただ、すぐに日経平均先物で頻繁に大口買いが入り、前場はほぼ一直線の上昇。後場は中盤までほぼ横ばいだったものの、最後の1時間ほどはジリ高歩調で大引け。特に目立った買い材料が無い中での上昇には、多少の意外感がありました。今朝のSQを計算すると、前日比60.32円安の17527.27円で、ほぼ今日の安値だった点からも、この辺の雰囲気が分かると思います。上昇を引っ張ったのは先物市場と銀行株との印象が強い1日。いずれもこれと言った材料がないなかでの動きで、一部の方々はお楽しみだったと思いますが、一方で、何となく身が入らなかった印象も残る1日でした。

● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場の右肩上がりの様子と、後場の小動きをご覧頂ければと…。

● 今日はかなり短いコメントですが、某球団のあまりの弱さ、情けなさで落ち込んでしまってコメントを書く気が起こりません。ご理解と了承を(^^;。

● 話題変更で指数ヲタク向け。明日はTOPIX月末修正基準日。今回は日興CGが色々な意味で焦点になると思いますが、前回のMSCI のウェイト半減時(5月9日)には、結果的には大騒ぎするほどの株価インパクトはありませんでした。今回はどうなるか、私はドキドキしながら観客席の上から高みの見物をします(^^;。幸いながら(不幸ながら?)リングで戦う方々は、ザラ場引けリスクには気をつけておきましょう(^^;。また、明後日はMSCI リバランスが実施されます。こちらもそれなりに注意が必要になるので、今後2日間は、銘柄次第では大引けで出来高が膨らんで荒れ模様になる可能性も頭に入れておいた方がよろしいかと。VWAPトレーダーにとっては、かなり厄介な2日間になると思います(^^;。

● そして、これら指数イベントが終われば、グッと6月SQが近付いて見えるでしょう。今回は6月1日が金曜日なのでSQは6月8日。月の日付としては最速パターンとなります(最遅だと1日が土曜日のパターンでSQ日は14日になる)。つまり、SQ日まであと1週間チョイ残っているだけです。既に限月間スプレッド市場では、チョロッと商い出来ているのですが、感覚的には「月が替わってから」でしょうネ(^^;。そして6月1日になって急に「おい!SQまであと1週間しかないやんけぇ!」ってムードになるんです(^^;。裁定買い残高の水準そのものは20億株台と低いものの、恒例行事として「裁定解消売り懸念」が市場解説に多用される時期になるので、その辺も含んでおいて頂ければと…(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億1034万株の増加で17億7905万株、売買代金は同1953億円増の2兆2401億円でした。昨日がひどかったので、多少はマシになりつつあります。ただ、まだ20億株割れですけど…。東証1部値上がりは1110銘柄、値下がりは484銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2470万株売り/2380万株買い)。もっとも、市場筋観測によると「昨日できなかった注文の残り」が多かったそうで、あまり参考にならない数値でした(^^;。

 TOPIX : 1745.01 (+12.38, +0.71%)    日経平均 : 17748.12 (+91.28, +0.52%)    円ドル : 119.80  

● 前場は眠気を覚えるような相場展開。ところが、川崎汽船(9107)の決算発表(午前11時)で雰囲気が変化。海運株全体が後場から連鎖反応的に一気に上昇。さらに、オーストラリアの超有名鉱山会社の BHP Billiton (BHP AU) と Rio Tinto(RIO AU) の合併観測で、日本時間の昼休み中に両株が急上昇。これで非鉄金属株(特に別子)が軒並み高となり、商社株も一斉高。相変わらず資源系銘柄ばかりという点はあったものの、それでも動く銘柄に付いていく相場展開。その一方で、敬遠される銘柄は完全に放置状態の鳴かず飛ばず。新興市場は東証2部以外はマイナスでした。指数はプラスとマイナスが適度に打ち消しあうことで動きが鈍かったものの、個別銘柄ベースでは、見ている銘柄によって悲喜こもごもの1日だったと察します。

● 日経平均の日中足と、川崎汽船(9107)、別子(住友金属鉱山、5713)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。川崎汽船は後場寄付きからブッ飛んだのですが、実際に日経平均との連動性が見えるのは別子の方。それだけ別子が相場全体に影響を与えているってことです。

日経平均・日中足
川崎汽船(9107)日中足
住友金属鉱山(5713)日中足

● 今日は「SQ週の水曜日」だったので、経験則的にはちょっとヤバイ1日。それでも無事にクリアしたこと、さらにTOPIXが因縁の1750ポイント弱の水準まで這い上がってきたことで、特に買い材料は無いとしても、期待感が膨らむ状況になってきました。ただ、逆説的に言えば胸突き八丁の水準まで来たとも言えるワケで、この先数日間の相場が重要になってきそうです。一応、オプションSQもありますしネ(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億4246万株増の24億4497万株、売買代金同2771億円増の3兆2265億円。指数は比較的小動きの1日だったのですが、上記したように資源系銘柄を中心に個別に賑わったことで、相場全体としてもかなり活況でした。東証1部値上がりは874銘柄、値下がりは710銘柄、今朝のSQ値は前日比39.18円安の17617.66円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(3710万株売り/3650万株買い)でした。

● そうそう、今日はMSCIにおいて日興CGのFIFが0.85→0.40への引き下げがありました。大引け間際に大商いだったのはそれが理由です。最後の15分間ほどで、どったんばったんと商いが膨らむなか上下しているのが分かります。日中足をご参照のうえ「ほぉ~~」(^^;と感動して眺めてください(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ある意味では、今月末のTOPIXで起こるのと同じ仕組みですから。ただ、この情報はWebなどに掲載されないMSCI の「契約者向け」情報だったので、知らない方も多かったとは思います。

日興CG(8603)日中足

● 雑談。こちらの方が今日の本題っぽい量(^^;ですが、某市場筋から回覧されてきたのが「第一回マーケット雑感主催、トレーダー川柳」なるもの。どこかのサイトからの引用だと思いますが、この表題でググッても出てこないので出典は不明(^^;。でも、業界内でもホールセール系に属していないと到底分からないようなのがたくさんありました。ホンの少し引用。

● 多くはセールス・トレーダー作っぽいもので、実際、自分でも共感できるものを中心に行きます(全部で100超あった)。何と言うか、やはりバイサイドに対する不満ネタが多かったのですが、その中でも個人的に笑えた(苦笑い)のが、

「指値して 出来ちゃったの?と 不安がり」
「売れという 板がないのよ わかってる?」

あたり。良く見掛ける風景なので思わず苦笑いです(^^;。同じくセールス・トレーダーものだと思いますが、最近流行のアルゴリズム・トレードに関連したのも多くて、

「アルゴより 俺のリズムで どこ悪い」
「 IS法 こだわりすぎて GTC」
「 IS法 威張ってみても VWAPER」
「システムを 信頼出来ずに 置いてけぼり」
「アルゴより 細い計らい 止めてくれ」
「オタッキー アルゴのおかげで 大出世」

分かる方は分かって頂けると思います(^^;。

● こちらはバスケットやVWAPギャランティーなどを受けている方々だと思いますが、

「ギャランティ 私の立場も 保証して」
「コンペあと インプルーブは?と けちなヤツ」

…なんかは笑うに笑えません。そして、次の2本はとても"深い"です(^^;。

「ショートセル 市場外なら ロングセル」
「売停中 出来ちゃいます OTCなら (機械上は出来るが、やったら証券事故!)」

これなどは、実際にこの辺の業務をやっている方々は「ウン、ウン」と頷いているでしょうけど、ちょっと離れるともう意味が通じないと思います。あまり書くとアレなのでこの辺で止めておきます(^^;。

● 他にも、ありげな風景としては、「決算の 内容よりも ADR」、「高いとこ 飛びつく能力 かえる並み」。笑えないのは、「エイベックス 買ったつもりが エイペックス」とか「飛びつき買 ところでここは 何の会社」(^^;。さらに、「社名変え なんの会社か もうわからん」も良くある風景。「説明会 数字を読むだけ経営陣」はアナリストでしょうか。「月次聞き 一喜一憂 自暴自棄」はスポンサーかFoFマネージャー?「プロなのに ファンマネなのに この結果? (自嘲の意味もこめて…。本人談)」は何と言いますか…(^^;。

● 「先物で 全て説明 現物株」なんかも笑えてしまいました。相場解説を書いているメディアの方々に、ぜひ、噛み締めて欲しい一句です(^^;。

 TOPIX : 1701.00 (-2.41, -0.14%)    日経平均 : 17400.41 (-28.76, -0.17%)    円ドル : 119.65  

● 米国株高を素直に反映するかと思えば、朝は逆にスコンとマイナス。鉱工業生産指数やら消費者物価指数がややネガティブな感じでしたが、それよりも、外国人売りが寄付きで出ていたから、という方が正解だったのかもしれません。一巡後はあっという間にプラス転換し、「そうそう、これで正しいねん」と思いきや、前引けに掛けてズルズルと下落して見事な「逆バンジー」状態(^^;。ところが昼休みの立会外バスケット取引が買い越しとの観測が広がると、後場寄付き直後にスルスルと戻し。ところが、そこで出くわしたのが日経平均先物での500枚単位の売り爆弾(^^;。これで頭を押さえ付けられる格好になってしまい、その後はジリ貧。そして今日の最終章は週末控えの買い戻し(^^;。結局、前日終値よりチョビ安で大引け。振り回される1日でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には決算絡みで上下した銘柄は結構あったのですが、今日は他に書くことが多いので(^^;、詳細は他のメディアなどの相場解説をご参照頂くことにしましょう(^^;。そして、市場筋の間で注目を集めたのが日興コーディアル(8603)。今朝午前8時にシティによる日興CGのTOBに関しては成立が発表されました。今日の大引後発表かと考えていたのですが、米国時間との絡みもあったのでしょうね。寄付きこそTOB価格の1700円だったものの、その後、強烈な買いが入りアレヨアレヨの1780円(9時11分)。「何や?どうした?」と市場がざわめく急上昇ぶりでした。ここが今日の高値だったものの、その後も1700円を上回る水準で推移し、引けは1738円(前日比47円高、+2.78%)、VWAPは1742.4901円でした。日興CG(8603)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

日興コーディアルグループ(8603)日中足

● 「なぜTOB価格の上まで買われたのか?」については、色々な思惑が中心となっていた印象。もちろん、「シティ傘下入りで経営が…」は、聞こえはきれいだし賢く聞こえるでしょう(だから多くの相場解説ではそう書くと思うけど)、どちらかと言えば、この説明は二次的な理由だったと解釈しています。具体的にどういった思惑があるかについては、あまりダラダラとここで書くと、妙にエキサイトする方々が出てきそうな感じがするので、現時点では書かないでおきます。でも、普通に考えると、多分、8割方の方々が考え付くことです。もう一つは、ベンチマーク運用をしている機関投資家からの、ちょっと"情けない"買い需要もあったと考えられます。これも多くは書きませんが…(^^;。

● ここでは指数ヲタク系の話に行きます(^^;。もう一度、事実関係をおさらいしておくと、今回のTOBで買い集めた分(56.15%)と、前々からシティが保有していた4.9%を合わせて61.08%がシティの保有比率(異動日は5月9日予定)。色々なファンド筋が保有したままでこの数字だったのか、それとも彼らがTOBに応募してこの数字になったのかは明らかになっていないものの、各種報道では、「応募していない状態」の様子。この辺は追々明らかになってくると思います。もしファンド筋のいくつかが保有したままだったとすると、日興CG株は「少数特定者持株数」の75%規定に引っ掛かって上場廃止になる可能性が考えられ、それについて、市場ではざわめきがあるようです。しかし、これは発生したとしても相当先の話です。その点について、ちょっとご説明。

● 東証の上場廃止基準は有価証券報告書を判断基準としています。そのため、今回の場合、上場廃止を判断するための有報は、2007年3月末のものではなく、来年2008年3月末の有報になるのです。この有報で「少数特定者持株数」が75%超となっていたとしても、実際の上場廃止まではそこから猶予期間が1年間あるので、ほぼ丸々2年間は上場維持となります。90%超の猶予期間なしの上場廃止基準に引っ掛かったとしても、現時点からは約1年も先の話と、どちらにしても相当な時間が掛かる話なんです。ただ、ここで注意すべき点は、今後、株式交換などによって日興CGがシティの完全子会社になるなどの事態があれば、「少数特定者持株数」の基準ではなく、他の理由で上場廃止(猶予期間なく周知期間だけ)になる可能性はあります。この東証の上場廃止基準は こちら をご参照下さい。

● 一方、運用担当者にとって、より重要なのはFFW(浮動株比率)の見直し。「公開買付報告書」に基づいて審査されるのでもっと素早く、本日大引け後に発表がありました。日興CGのFFWは「0.80→0.40」へと変更。実施は5月末のTOPIX修正です。事前のコンセンサスはウェイトが半分程度までは落ちる、という感じだったので、特にサプライズはありません。これでFFWを基準にして、ファンドでの必要保有量を計算することが出来るので、FM諸氏も色々な「対応」が可能になると思います(^^;。浮動株比率については こちら にてご確認を。

● もう一つ指数ヲタク向け業務連絡。MSCIから5月3日(日本時間5月4日早朝)に、定期銘柄入れ替え及びMSCI新指数算出方法の暫定構成銘柄などの発表があります(http://www.msci.com/pressreleases/archive/20070426_pr.pdf)。例年5月のMSCIリバランスは大きいし、今回はそれに加えて、先日発表された新たな指数計算方法での構成銘柄などが公表されます。連休中はともかく、連休明けまでには内容を把握しておきましょう(^^;。日興CGの扱いも気になりますしね。

● 記録。東証1部出来高は前日比2億2898万株増の22億5774万株、売買代金は同3236億円増の3兆1732億円と、3月16日に3兆3683億円を記録して以来の大商い。東証1部値上がりは936銘柄、値下がりは669銘柄と、指数とは逆に値上がり銘柄数の方がかなり多い状態。また、今朝のSQを計算すると、前日比61.83円安の17367.34円でした。さらに、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの量の売り越し(5550万株売り/3670万株買い)。これで9日連続の売り越しで、市場筋によると、今日も欧州系証券の売り越しが多かったとのこと。月が替わって変化が出てくるかどうかに注目しておきたいところです。

● さぁ、ゴールデンウィーク。とは言うものの、私はどこにも行かずにカレンダー通りの予定です。とはいうものの、前半は天気が良さそうなので、混み合うところを避けつつも、あちこちに走りに行こうとは思っていますけど…。今日は長文スミマセン。皆様も良い週末を!

 TOPIX : 1705.63 (-4.44, -0.26%)    日経平均 : 17455.37 (+2.75, +0.02%)    円ドル : 118.35  

● 朝方こそ先週末のNY株高などを素直に好感して上昇して始まったものの、後場に入って一気にズッコケ状態。昼休み立会外バスケット取引が売り越しと伝わっていたこと、昼休み後にスコンと円高方向に振れたことなどから、警戒感が強まった感じはありました。さらに、HOYA(7741)の業績予想が「控え目」で株価がネガティブに反応したことも心理的に全体に響いた格好。いずれにしろ、根拠なき経験則の「NY株大幅高の翌日はあかん」が今日も実証された格好となってしまいました(^^;。

● 今日はTOPIXの日中足とHOYA(7741)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。相場解説記事ではHOYAをスケープゴートにするかもしれませんが、実際にTOPIX(日経平均も)は後場寄付き直後から下落しており、HOYAの決算発表(13時ちょうど)で余計に買い手控えを起こさせた可能性はあるものの、HOYAが直接的な原因ではなかったのが見て取れると思います。

TOPIX日中足
HOYA(7741)日中足

● 一方、ザラ場中には、「またCSの先物売り?」との声もあったのですが、大引け後に公表された手口をみると、CS君はいたって静か(日経平均先物で904枚買い越し、TOPIX先物で579枚売り越し(^^;)。大きな売り手としては、日経平均先物でMS君が873枚売り越し、TOPIX先物でJPM君が1244枚売り越しで、今日は全体に売り買いともにかなり静かだったことが分かります。と言うことは、今日のずっこけは現物主導だった可能性が強いってこと。誰が売ったかって?それは分かりません。でも、朝方高かっただけに嫌な売られ方だったのは確かです。また、今日は新興市場が朝方から一斉にマイナスの展開。この辺も相変わらず雰囲気が盛り上がらない要因でした。

● 記録。東証1部出来高は前週末比1億0829万株増の18億9848万株、売買代金は同2972億円増の2兆5708億円。東証1部値上がりは525銘柄だった一方で、値下がりは1093銘柄に達していたので、前日比でみてもTOPIXの方が実態に即していた感じ。なお、今朝のSQを計算すると、前週末比155.68円高の17608.30円だったので、今日の寄付き近辺で買った方々は、かなり「つかまった」印象が残ったと想像します(^^;。

● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きソコソコの量で売り越し(4240万株売り/3670万株買い)。ただし、市場筋によると、金額は逆にかなりの買い越しだったとのこと。相変わらず欧州系証券の売り越しが目立っているとのコメントがありました。心配のネタはネタだけど、それは相場が急落するなりの激変があってから考えることにしましょう(^^;。

● 話題変更で久しぶりに日興CGの話。ご存知の通り、シティによる日興CGのTOB締め切りが今週木曜日(26日)に迫ってきました。場で買ってそれをTOBに出すのであれば、今日が最終売買日。TOB結果についてあれこれ想像するのは他の方々にお任せするとして、指数ベンチマーク運用のFM諸氏にとっては、いろいろな可能性を考えて対応する必要があります。いくつかの焦点として、まずTOBが成立するかどうかが一つ、さらにTOBが成立したとして浮動株比率がどの辺になるかがもう一つ。TOBが不成立になった場合、当然、日興CGは上場し続けるのですが、もしかしたら「もう一度TOB実施」の可能性が考えられなくもありません。その場合は、新たに考え直すことになるので、現時点ではあまりやることはありません。

● 一方、TOBが成立した場合に、どの程度の株式を集めて成立するかが焦点になります。東証のHPに掲載されている 上場廃止基準 を勘案すると、TOB後に「少数特定者持株数」が上場株式数の75%超になるか90%超になるかで扱いが変わってきます。75%超になれば、猶予期間1年間付きで上場廃止になるのですが、90%超だと猶予期間なしでの上場廃止。現状を考えると、指数連動型ファンドなどの持ち株が一桁%後半はありそうなので、90%超はなさそうで75%が一つの焦点になります。ただ、それでも上場廃止まで1年間の猶予期間があり、その間は日興CGの値動きが指数に反映されることになるので、完全に持ち株ゼロを1年間続けるのは難しいかも知れません。

● もし75%まで届かないとしても、シティがTOBで過半数の株式を集めることができてTOBが成立すれば、日興CGのFFWは現在の0.80から相当に下がることは簡単に予想出来ます。そうなると、TOPIXウェイトもそれに従って下がることになるので、保有株数も調整しておく必要があることになります。ただ、これもTOBが終わってから東証がFFWを発表するまでは確定しません。日経平均型ファンドでは上場廃止にならない限り基本的に何も変わらないので、TOBが成功すると単に流通株数が大幅に減少するだけの効果をもたらすだけで頭の痛いところです。TOBの結果公表は27日の予定。一応、色々と考えておきましょうネ。

● そうそう、いよいよ決算発表が本格的にスタートします。というワケで、例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップしておきました。意図的に数日遅れのデータにしてありますが、今回のは先週金曜日(20日)の分なので、まだまだ十分以上に賞味期限内です。左側のメニューからダウンロードページにお進み下さい。普通のExcelシートです。

● 雑談。狩野選手の頑張りがボロボロの試合の一つの清涼水。しかし、JFK以外の中継ぎ投手陣が信頼感に欠け、打線は繋がらないとなると、見ていてもストレスが多い試合ばかりになってしまいます。そりゃあ、確かにあの延長12回の攻防は凄かったです。でも、もっと前に何点か取るチャンスもあったし…。まぁ、逆説的に見れば、これでも勝率5割近辺でウロウロしているのは上出来。不平不満は言っていても、「勝っても負けても虎命」の精神です(^^;。

2007年03月22日(木) .... 大幅続伸、後場は伸び悩み感も残る

 TOPIX : 1731.80 (+23.51, +1.38%)    日経平均 : 17419.20 (+256.00, +1.49%)    円ドル : 117.45  

● 日本が春を楽しんで休んでいる間に、NYダウは221.35ドル高(+1.81%)、シカゴ日経平均先物は大証比325円高。FOMC後の為替もソコソコ落ち着いていたし、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ホンの少しながら、8日ぶりの買い越し(3270万株売り/3660万株買い)。外部環境としては、「行かなしゃぁない」状態に(^^;。当然のように買いを集めてスタートした相場は初っ端から大幅高で、その後も堅調に推移。ただ、今朝のSQ値は前日比290.10円高の17453.30円で、ザラ場ではその上にはほとんど行かず、上値がつかえていた印象。また、午後2時以降はかなり伸び悩み感もありました。もっとも、それでも前日比1.5%近い上昇はご立派ですけどネ。

● 今日は日中の値動きもかなり狭くて、日経平均の日中値幅は109.79円。前場は98.14円、後場は93.56円でした。後場は最後にダレたところで値幅が広がったので、あのダレダレが無ければ50円未満の値動き。前日比で高くても、ザラ場でフォロースルーが無かったのは、テクニカル的にはちょっと気に掛かるところ。もちろん、健康を損なうような感じではなく、喉に刺さった小骨って感じですけどネ(^^;。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。ザラ場の小動き状態がご覧頂けると思います。

● 東証1部33業種は全部が値上がり、東証1部値上がりは1453銘柄(値下がりは206銘柄)にも達し、「ほぼ全面高」でした。また、東証1部出来高は前日比2億6476万株も増加して21億6576万株、売買代金は同2034億円増の2兆8691億円でした。また、全業種がプラスだったし、個別に値動きを探すのも難しいので、"解説"はメディア記事に任せるとしましょう(^^;。大引け後に発表された公示地価については、ニュースや新聞を読むとしましょう。不動産株が明日どう動くかは、楽しみでもあり恐くもあります(^^;。

● 日興CGについても少し。ここ数日、「なぜ軟調なのか?」が市場関係者の間でちょっとした話題になっています。今日は反発したとは言え、1700円のTOB価格からすると、かなり安い水準での推移で、終値は1682円。TOBが掛かっているので株価があまり動かないのは当然としても、TOB価格から1%超安いというのは、気にし出すと気になるんです(^^;。日興CGは午後5時に今四半期配当を2円にすると発表したので、昨年比で減った印象もあって、その点では妥当なのかもしれません。その一方で、市場ではTOB不成立リスクを指摘する声がしつこく残り続けているのも事実で、今日もBloombergニュースで 「日興筆頭株主ハリス:シティのTOBに拒否方針を表明-7.5%保有」 と出ていました。まだまだ、ファンド筋との駆け引きは続きそうです。

● 50%雑談。休み中のニュースの一つは、中外製薬(ロシュ)のタミフルに関するニュース。中外製薬HPには 「緊急安全性情報 タミフル服用後の異常行動について」 と掲載されています。私はこの4~5年ほど、インフルエンザはもちろんのこと、医者に行くような風邪とは全く縁が無いのですが(逆説的に言えばそれだけ高リスクかも)、自分が小中学生の頃にインフルエンザに罹っても、Tamifluなんてものはなく、基本的に自分の体力で直すしかなかった、というのが実情だったように思います。それでもこうやって一応まともな大人(^^;になったことを考えると、あの頃と今とでは、医学的・疫病学的に何か大きな変化があったのでしょうか?高熱を出せば苦しいし、だからこそ、普段からの予防知識(手洗いとかうがいなど)が子供ながらに身に付いたとも感じます。薬はいざと言う時には便利でしょうけど、頼り過ぎはそれでネガティブもあると感じる今日この頃です。

● 100%雑談。久しぶりに阪神タイガース。オープン戦も最初の頃はどうなるかと思ったけど、主力どころが出てくるようになって、今日も勝って8連勝!抑えても期待感は盛り上がります(^o^)。4月になったら、早速、スカパーのJ-Sportsパックの申し込み(再開)をしなきゃ!

2007年03月15日(木) .... 大幅反発、後場は上値重たい印象

 TOPIX : 1694.18 (+19.24, +1.15%)    日経平均 : 16860.39 (+183.50, +1.10%)    円ドル : 117.25  

● 朝から米国株式の上昇や為替が多少なりとも円安方向に振れたことなどを受け、堅調なスタート。その後、10時前からは先物主導で一段高。もっとも、午後に入ってからは何となく上値の重たさも感じる展開で、日経平均の後場の値動きはわずかに95.55円(1日通しでは181.63円)。まだまだ警戒感の強い状態を見た格好。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● テクニカル的にも、TOPIXの1800ポイントより上、日経平均の18000円より上に「島」が取り残されたアイランドリバーサル状態はまだ続いており、さらに先週末からの3日間(3月9~13日)もかなりアイランドリバーサルっぽい状態になってきました。外部環境(特に米国株と為替)に左右されやすい展開なので、テクニカルだけを見る訳には行かないでしょうけど、やはり気にはなります。この先数日間で、この辺のギャップ(窓)を埋めれるかどうか、注目しておきたいところです。日経平均の日足(60日分)を付けておきます(出典:Infoseek Money)。

● 個別には、三菱重工を筆頭に日立なども含めて「原子力関連銘柄」が堅調で相場全体を牽引。ただ、メガバンクなどは相変わらずの軟調さで、あっち立てればこっち立たず。この点からも、今一つ腰の入らない印象が残りました。話題の日興CGは、今日はさすがに落ち着いた値動きで、TOB価格の1700円は一度も付かず。ザラ場高値は1699円で、これは朝の早い時間帯。後場はズルズルと下落して安値の1685円引け。VWAPは1694.5254円でした。板の状況を見ても、明らかに1350円の時とも違うし、まだ予断は許さないにしても、やっと「普通」のTOBが掛かった銘柄っぽくなってきました(^^;。

● ところで、大引後に三菱UFJ証券から誤発注の公表。銘柄はバッファロー(3352)。日中足を見るとかなり明確に出ていますね(^^;。しかし、この瞬間風速安値(115,000円)って上場来安値を更新(これまでは2006年11月20日の125,000円)。発表によると、銘柄コード間違いで300株売りに行って76株売れてしまったそうですが、気をつけましょう。明日は我が身です(^^;。でも、まだこんなことが起こるんですね。ちょっとゲテモノ趣味で気が引けるのですが(^^;、同株の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比9344万株減の23億0562万株、売買代金は同1756億円減の3兆0230億円。東証1部値上がりは1335銘柄、値下がりは302銘柄でした。また、今日のSQを計算すると、前日比137.77円高の16814.66円、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3660万株売り/1770万株買い)で、買いがかなり少ない印象でした。

● 最後に業務連絡。日経から「日経平均、スカパーJを4月3日から採用」 とのリリースが出ています。スカイパーフェクト(4795)とJSAT(9442)の経営統合に伴うもので、技術的な変更です。「スカパーJのみなし額面は5万円」と明記されており、スカパーはスカパーJになっても、相変わらず日経平均の世界においては「超低位株」のままで、必要以上に気にすることはないと考えています。

● ちなみに、パッとBloombergでみると、日経平均的に最も低位なのは双日、次いでスカパー、ヤフー、クラリオン、ユニチカの順。一番値嵩株(ウェイトが大きい)のアドバンテストが30円動けば、みなし額面換算で60円動いたことになるので、ほぼスカパーの株価全部になっちゃいます(^^;。この辺の「日経平均的超低位銘柄」は完璧に無視して、アドバンテスト、ファナック、京セラ、そしてソフトバンクなど、みなし額面で換算した値嵩株の動きが、日経平均の超目先的な値動き(1分とか)にとって、はるかに影響があるのです。妙な印象を受けるかもしれませんが、これが日経平均という"指数"です(^^;。