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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

● 今日、ツイッター上で話題になっていた話です。元B・N・F氏、通称ジェイコム男が、JVC、兼松、河合楽器の大株主として登場しています。既に会社側の公式発表資料でウラが取れている話で、デマでも憶測でもなくて正真正銘の事実です。


JVCケンウッドグループ(6632)
http://www.jk-holdings.com/ir/stock/stockholder/data/100608_2nd_business_term_report.pdf
(13ページに記載、第2位株主、持株数=53,000,000株、持株比率=5.48%)

兼松(8020)
http://www.kanematsu.co.jp/tabid/163/Default.aspx
(第7位株主、持株数=5,150,000株、持株比率=1.22%)

河合楽器(7952)
http://www.kawai.co.jp/ir/pdf/2010/disclo_20100525.pdf
(14ページに記載、第4位株主、持株数=2,300,000株、持株比率=2.69%)

● 昨年は、オリックスの大株主として登場したことで話題になったのですが、今回は比較的低位株狙いの様子。しかし、ある意味で機関投資家を凌駕するパワーを持った個人投資家ってことが、大株主名簿に名義が出ることで確認された面があります。素直に「凄い!」と感じますネ。

● 一方、市場関係者としては気になるのが、まだBNF氏が保有しているかどうか、という点。実はtwitterには、「@kotegawa_t」(http://twitter.com/kotegawa_t)というアカウントがあり、これがBNF本人だと考えられています。ただ、このアカウントはtwitterの認定アカウントではないので、100%そうだとは言い切れない面も残しているのは事実。本人ではない、との憶測がかなり飛び交ったのも事実ですが、これまでの発言を見る限りでは、かなり本人っぽいのは違いなさそうです。100%ではないとしても、ある程度、そう考えていくしかない、というのが現状です(^^;。

● そこで、今日、この大株主情報がtwitter上を飛び交っているなかで、@kotegawa_t でいくつか発言があったので、それも抜粋。いずれも他のtwitterユーザーからの質問に答える格好での発言です。

質問BNF氏の返答
@kotegawa_t JVC、兼松、河合、どんだけ名前載ってるんですか(こちら @yamashisan1000 一時的に保有していたものばっかりですけど。(こちら
@kotegawa_t 兼松大株主おめでとうございます。まだ保有してるんですか?(こちら @kazmiso もう保有してません。(こちら

● 上記したように、この「@kotegawa_t」がBNF氏本人のアカウントかどうかは、究極的には保証されているワケではありません。さらに、本人だとしても、本当本音を書いているのかどうかも分かりません(^^;。でも、本当ではない、という証拠も無いんですよネ。疑い出したらキリがないんです。

● いずれにしろ、twitterの面白さも良く分かりますでしょ!

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● 閑話。方向感が今ひとつ乏しいマーケットを眺めつつネットをうろついていたら、『あの「ジェイコム男」がオリックス株主9位に、107万株保有、時価総額60億円』(夕刊フジ)との記事(^^;。実は、この話は数日前から市場関係者の間をスキャン画像が流れていたのですが、ついに、メジャーな記事になってしまいました(^^;。

● 「だからどうした?」と聞かれると答えようがないのですが(^^;、一度で良いから、東証1部のメジャーな銘柄の大株主に名前を出して見たいというのは、何となく妄想としてはありますよね…(^^;。おまけでオリックス(8591)の日足チャート(出典:マネックス証券)直近6か月分を付けておきます。

オリックス(8591)日足(6ヶ月)

● なお、その株主上位10社(者)については、オリックスの株主召集通知に記載されています。P.16の「3.株式に関する事項(平成21年3月31日現在)」にあります。他が法人名ばかりのところで突如として個人名が記載されているので、まぁ、すぐに判ります(^^;。株主召集通知PDFの直リンクURLはこちら (http://www.orix.co.jp/grp/content/090601_46AGMNoticeJ.pdf)です。ただし、先ほどアクセスしたらかなり重たかった(^^;。

 TOPIX : 784.03 (+37.57, +5.03%)    日経平均 : 7621.92 (+459.02, +6.41%)    円ドル : 95.55  

● 飲み会があって更新が遅くなりました。ほろ酔い気分で行きます(^^;。

● オーバーナイトの米国株市場は相変わらずの状態だったものの、昨日の日本株市場である程度の下落は織り込んだ状態。CME日経平均先物は大証比50円安の7110円で、昨日のイブニングで6830円まで突っ込んでいた点を考えると、こちらは逆に若干ポジティブ。しかし、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大量の売り越し(6000万株売り/2770万株買い)で、「また大量解約売りかいなぁ~」状態。前場寄付き後に一瞬プラスになったものの、かなり神経質な展開で、前場中盤には、TOPIXで-24.93pt(-3.34%、10時17分)、日経平均で-168.00円(-2.35%、10時17分)と、かなり下押しする局面もありました。この時点で、日経平均は6994.90円と7000円割れ(26年ぶり)を記録。

● 後場に入って、為替が対ドルでも対ユーロでも円安方向に動き、市場関係者が一番気にしていた円高独歩高に一服感。GLOBEXの米株式先物が堅調だったことも加わり、一斉に押し目買いやらショートカバーに火を点けた格好。いったん上がりだすと、売り物が「消える」(^^;のは良く見掛ける風景で、今日もそんな感じでした。日経平均7000円割れという「イベント」も通過したことで、ある程度は出尽くし感というか、「もうえぇやろ」感もあったのでしょう(^^;。それやこれやで、指数は高値圏での引け。日中の値幅としては、TOPIXが8.72%、日経平均が8.82%(日中値幅は631.52円で前場が265.96円、後場が500.05円)と凄まじいスウィングでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● ファクター分析してみると、それほどバリューが上向いたって程ではなかったものの(セクターの方に振り分けられた印象)、低PER、低PBR組がそれなりに上昇。銀行・不動産あたりは朝から弱くて、TOPIXの方がかなりアンダーパフォーム状態だったものの、買われていた銘柄が「理屈が付き易い」銘柄群だったこともあって、機関投資家にとっては、若干呆気に取られながらも、悪い1日ではなかったと察します。市場筋の間では例によって「公的資金の買い」説も流れていたのですが、これは本当かどうかは永遠に分かりません(^^;。それっぽい臭いがするけど、買い手が良く分からない時に出てくる「説」です(^^;。昨日は「オイルマネーの売り」説が出ていたぐらいだし(ユーロ建てで見ると日本株の下落は少ないので売り易いとの理由付け)、まぁ、この辺はネタとして頭のホンの隅っこに置いておく程度でしょうか。

● これでコツンと来たかですか?まぁ、それは2~3ヶ月経過後に振り返れば分かる類のモノで、現時点で分かることはないと考えています(^^;。現在の様々な「対策」などは、基本的に止血措置で、まだ治療の段階ではないのです。まず止血してから治療して、そして傷口が直っていくという過程を経る必要があります。まだ集中治療室で止血措置の真っ最中なのに、「コツン」はないでっしゃろ…(^^;。そんなところで全力疾走を試みるのは無理だし、やはり時間を掛けて治療し、体力の回復を図るしかないと考えています。もちろん、万能特効薬があれば、それに越したことは無いのですが…。

● 残りの記録。東証1部出来高は前日比7026万株増の31億6580万株、売買代金は逆に同606億円減の2兆1718億円。出来高面では30億株超え2日連続だったのですが、ザラ場を見ていると英語でいう「choppy」って感じは否定できませんでした。東証1部値上がりは1356銘柄、値下がりは300銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比0.32円高の7163.22円(12時39分確定)と静か。三井住友FG(8316)が最後まで寄付かなかったものの、それ以外は全て9時20分台に寄付いていました。

● 雑談。今朝のニッカンスポーツに、 「ジェイコム男、株大暴落でも25億円の儲け」 との記事(^^;。記事が正しいとすると、年初来で10%超のプラス。日本株中心でこれは凄いことでっせ。しかも、100万円とか200万円に対する10%と違って、約200億円弱という巨額に対しての10%超ってところが凄いのです。そこら中の「プロ」と呼ばれる連中をほとんどぶっ飛ばしていることになります。個人投資家の強みをフルに生かしていると思うし、もしB・N・F氏がヘッジファンドでも始めるなんて言い出そうものなら、あっという間に数百億円が集まるでしょうネ(^^;。もっとも、彼は他人資産の運用には興味がない様子だし、他人資産の運用だとスタイルが変わってしまうリスクがあるのですけどネ…。それにしても、やっぱり凄いっす。

 TOPIX : 1379.67 (+9.58, +0.70%)    日経平均 : 13978.46 (+52.16, +0.37%)    円ドル : 103.15  

● 米国株安、CME日経平均先物安、さらに市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(3110万株売り/2070万株買い)で、かなり安く始まるのは多くが予想。実際、今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比203.41円安の13722.89円(9時15分確定)と大幅安でのスタート。その後も前場中盤に掛けては、売り圧力に押される格好でズルズルと下げ幅拡大。一番安いところで、TOPIXは-26.33pt(-1.92%、10時02分)、日経平均は-268.28円(-1.93%、9時59分)までありました。ただその後は一転して右肩上がりの展開。日中足をご覧いただけると一目瞭然ですが、この右肩上がりはほぼ大引けまで継続。TOPIXはモロ高値引けでした(日経平均は高値圏の引け)。10時頃が天井になったり底になったり、また「10時までに執行」があったのですかね?

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 朝安後にドンドン下がると考えていた向きは多くなかったにしろ、これほどあっさりとプラスになって終わるとは、多くが考えていなかったでしょう(^^;。何が原因でここまではっきりと戻ったかについて、賢く聞こえる為には為替がどうだのこうだのとか、決算発表一巡感とか、あーだこーだ書けばよいのでしょうが(^^;、まぁ、ぶっちゃけ、需給だったのでしょう。市場での話題は、本日設定の野村アセットの 「野村日本割安好配当株投資0805」。上限1000億円に対して706.9億円も集め、その買い付けが入ったのではないか、との見方が出ていました。市場筋の話だと、この700億円は社内的な目標値としては満額だったそうです(^o^)。これだけ日本株人気が離散していると思われたところで、この金額を集めるのは、野村の営業力を見せ付けたというか、さすが野村ってところ。

● 市場関係者にとってもっと気になるのは、実際に市場設定で「買い」が入ったかどうかと、どんな銘柄に買いが入ったかどうか。これも市場筋観測ですが、約7割分、約450億円程度の買いがVWAPギャランティーで入っていたとの見方が有力でした。

● 「割安・好(高)配当」という言葉のイメージからすると、バリューを連想するのですが、ファクター分析では前場中盤までは駄目駄目マーク。前場中盤以降は切り返したものの、それほど強烈な効きではなかった印象。もしかしたら、ある程度の先回りや仕込みが入っていて、それが今日は逆側に立っていた可能性は考えられます(つまり、今日だけのマーケットで考えるならニュートラル)。いずれにしろ、これだけ不人気と「思われている」日本株投信が700億円も集めたのは凄いこと。潜在的なニーズは業界人やメディアが伝えている以上にあるってことかもしれません。そして、それが心理を引っ繰り返した可能性はあります。

● もう一つが、後場寄付後に先物で大型買い爆弾が断続的に炸裂したこと。これで裁定買いを引っ掛けたことも、余計に指数の右肩上がりに寄与した格好。大引後に開示された手口によると、日経平均先物でカリヨンが2711枚買い、岡三が1505枚買い、野村が1428枚買い、MSが1174枚買いなど。売りはUBSが1630枚売り、バークレイズが買い手口不明の2149枚売り、大和SMBCが買い手口不明の2004枚売りなど。TOPIX先物では、BNPPが1880枚買いに対して、GSが3032枚売り、MSが1150枚売りなど。お馴染みの顔ぶれが出ていたので、「そう」だったのでしょう(^^;。なお、いつも通り、基本的には売り買い両方の手口が見えている証券に限定して書いています。

● 記録。東証1部出来高は前日比4261万株減の23億2225万株、売買代金は同872億円減の2兆4940億円。東証1部値上がりは951銘柄、値下がりは631銘柄で、指数の値動きよりも値上がり銘柄が多かった印象。日経平均の日中値幅は326.79円(前場114.89円、後場251.07円)と値動き拡大。主に後場に値幅が出たのが分かります。

● 雑談。某市場筋から「回覧」されてきたもの。かのB・N・F氏(別名:ジェイコム男)に関するテレビ映像。資産が202億円超あること、そして最近の贅沢は「Wiiを2台買ったこと」だそうです(^^;。リンクは、http://jp.youtube.com/watch?v=IwqL1f00ybA です。もし、万が一、なぜ彼がジェイコムと呼ばれるのかを知らない方は、こちらもどうぞ(http://jp.youtube.com/watch?v=6LLtlY16Ry4)。信じられないのですが、今年春入社した新人君の一人は知らなかったんです。個人的にはかなりショックでした(^^;。なお、ガイアの夜明け版はこちら(http://jp.youtube.com/watch?v=hfkdEVFYzNw)にありました。いずれも、音が出るので、会社では見ないように(^^;。著作権上は何かと問題があるのでしょうが、YouTubeはホンマに便利です(^o^)。

 TOPIX : 1287.14 (-17.94, -1.37%)    日経平均 : 13017.24 (-189.91, -1.44%)    円ドル : 107.40  

● 今日はミニSQ。大きな波乱も無かったので、サラリと行きましょう(^^;。Excel上の日経平均速算値は寄付き前から大幅安。8時45分に前日比1750円安、8時50分で1650円安、8時55分で1530円安といった具合。PC上の時計が9時ちょうどで940円安ほどで、そこから"お約束"買いバスケットが入ってチャンチャン。結局、今朝のSQ値は前日比117.17円安の13089.98円(9時36分確定)でした。CME日経平均先物が大証比60円高だったので、SQのイメージとしては150円ほど下押しした格好でしょうか。日経平均型で一銘柄あたり差引15万株弱ほど売り越しだった模様。なお、市場筋推計ではSQ関連売買は約1億6000万株、約2500億円程度とのことでした。

● 通常の相場。前場最初の1時間はSQが売り越しでマイナスになったところから、比較的速やかにプラスに転換。ただ、上値を買いに行く雰囲気ではなく、前場中盤以降はジリ貧。SQ後の脱力感(^^;に加えて、午後に多くなる業績発表への警戒感もあった様子。なんせ最近は地雷だらけですから…(^^;。そして、前引けになったところで「???」状態。TOPIX先物がザラ場引けに見えたのです。その時は「ふぅ~ん」だったものの、板を見ると「引ける板」だったのに引けていない状況。トレーダー連中も、「何で引けなかったんだろうねぇ?」とトレーダー席で買ってきた弁当などを食べていたところ、東証に電話して聞いた向きから、「なんかシステム障害らしいでぇ~」となり騒然。おまけに、「後場寄付きまでに直るか分からんらしい」と。結局、2008年3月限は後場終日売買停止(他限月は通常通りの取引)という「システム障害」状態になってしまいました。

● 「システム障害」と聞くと、市場筋は「売り」と連想してしまいます。あれはかれこれ2年前、2006年1月18日にライブドア事件の余波で東証売買停止ショックが襲い、当時の相場が急落したことを想い出してしまいます。もちろん、システム障害だけが相場急落の原因では無かったにしろ、これ以外でも取引所関連のシステム障害が発生して相場が上がったことはないのです(^^;。加えて、今日は3連休(とG7)を控えた週末。タダでさえ売りが先行し易い地合いにあっただろうから、今日のシステム障害も印象としてマイナスに働いた可能性はあります。経済的には、TOPIX先物の取引が一部とまった程度だと、それほどの影響は無かったハズですから、主に心理的な理由と考えています。なお、今回のシステムトラブルの直接的な影響としては、後場寄付きで後場SQ値が前引終値よりも46.58円下という「昼休みギャップ」があったので、この程度のインパクトはあったと考えています。蛇足ですが、TOPIX6月限が後場ソコソコできていたのは、微笑ましい風景でした(^^;。

● 何はともあれ、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● さらに、今日のTOPIX先物(3月限)の日中足も付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。約定時間が10時59分で止まっているところに注目して頂ければと…(^^;。

TOPIX先物 2008年3月限 日中足

● なお、午後4時から東証で記者会見があったのですが、色々な報道によると「原因がまだ分かっていないので復旧のメドが立っていない」とのこと。幸いにして週末で、しかも3連休なので、システム関係者は週末返上でやるしかないですね。来週、もし売買停止が長引くようだとかなり問題です。 「東証、週明け売買の見通したたず―派生商品システム障害で」 (日経)などをご参照ください。また、東証HP内の 「売買停止情報(先物・オプション取引等)」 にも清算値などの詳細が掲載されています(いずれ"過去分"に移動されるかもしれません)。

● 一方、今日のマーケットを「指数の値動き以上にひどい」と感じた方々は意外に多かったかもしれません。セクターでは、鉄鋼・非鉄が相変わらずボロボロだったし、機械受注を受けて機械株を中心に酷い羽目。テクノロジー系でも突発的に安い銘柄が散見。一方で、消費者金融などが妙に高かったりと、違和感を感じた方は少なくなかったと思います。ある意味で、理屈が通りそうな割安株が売られ、「何でこんな銘柄が?」ってのが上がる相場展開。まさに資金が流出し続ける相場の悲哀で、皆が持っているような銘柄が、ファンド解約などの資金流出に伴って売られ、空売りされている銘柄は解約で買い戻される、って感じ。さらに後場はTOPIX先物が稼動していなかったことで、モロのバスケット売りが出ていた影響もあったと考えています。

● さらに、ファクター分析を見ている方は感じているでしょうけど、このところ、リバーサルが効かない相場が続いています。「平文」で書くと、伸びたゴムが戻らずに伸びきったまま、という状態が続いているのです。足元の相場は短期、中期、長期ともに、疑問の余地がほとんどど無い状態で下向き。そこでリバーサルが効きにくいという事は、下げトレンドに変化が見られないってこと。押し目買い(逆張り)が報われない相場、と考えることが出来るわけで、雰囲気が盛り上がらないのも当然かもしれません。変化の兆しがいつになるのか、そのタイミングがなかなか見えてきません。なお、私はマーケットに近い立場なので、短期は日中~3日間、中期は1ヶ月、長期は半年~1年って感じで見ていますので、為念(^^;。

● 記録。東証1部出来高はSQだったにも関わらず、前日比2155万株減の23億5225万株、売買代金は逆に同531億円増の2兆7728億円でした。上記した市場筋推計の約1億6000万株/約2500億円をSQ関連として差し引くと、余計に今日の相場がかなり閑散だったことが分かります。前後場の売買代金分布は前場52.0%、後場48.0%と、さすがに多少は前場に振れたものの、それほど極端ではありませんでした。寄付きから5分間の売買代金は15.3%でした。東証1部値上がりは543銘柄、値下がりは1071銘柄。日経平均の日中値幅は281.64円(前場191.70円、後場166.09円)と比較的小さい1日。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(3900万株売り/2630万株買い)でした。これで8日連続の売り越しです。

● 指数ヲタクへの業務連絡。今日、IHI(7013)と三洋電機(6764)の「監理銘柄(審査中)指定の解除」が東証から発表されています。廊下に立たされていた銘柄が、ようやく教室内に戻ることを許されたってことです(^^;。ただし、反省文(改善報告書)を書かされたり、特別の座席に座らされたり(特設注意市場銘柄に指定)がありますが、まぁ、これでひとまず一件落着です。東証HP内、 「監理・整理銘柄指定状況」 の下の方、「監理指定解除・上場廃止銘柄(直近)」に掲載されていますので、ご確認ください。さらに、日経からは 「IHIと三洋電機、日経平均採用を継続」 とのリリースも出ています。分かっていたことなので、いまさら…って感じもしますが(^^;。

● 今日はえらく長文になってしまって申し訳ありませんが、最後にこれは書かなくちゃあいけない話。朝日新聞に 「経産次官「デイトレーダーはバカで無責任」 講演で発言」 との記事。ちょっと前に日経の前田編集委員が書いていた件(その時は名前などはぼかしてあった)と同じ講演会の話でしょう。ニュースの内容を読んでいただければ分かるのですが、日本経済をリードすべき経済産業省の事務次官の公的な発言がこれ。飲み屋でこっそり話をするのならともかく、公的な講演でこの手の発言をする神経は到底理解できません。彼らは自らが正しいと確信して発言しているのでしょうし、私的会話よりは抑え目に発言してコレなんでしょう。つまり、本音というか深層心理は、もっともっと酷いと簡単に想像出来てしまいます。事務次官は官僚、事務方のトップ。経済/産業をリードするべき官僚のトップがこの程度の認識となると、外国人投資家でなくても嫌気するのは当たり前。もちろん、これで相場が下がったなどとナイーブなことを言うつもりはないのですが、プラスでないことは明白です。

● 某FM氏もおっしゃっていましたが、倖田来未の不適切発言などよりも、この事務次官発言の方が、はるかに直接的な経済的損失を招きかねないのです。そして、今日の閣議後会見でも大臣などからは言い訳の嵐で、事態を全く理解していないというか、認識していないように聞こえてなりませんでした。厳しい書き方をすれば、「"バカで無責任"なのはどっちやねん」って感じです。そもそも、期待する方が間違っているのでしょうけどね。なお、夕刊フジにも関連して 「ジェイコム男「またか」と冷やや…経産省次官が失言で」 との記事がありました。引用されているB・N・F氏のコメントの方が、はるかにまともです(当たり前だけど…)。

● 今日は超長文スミマセンでした。何はともあれ3連休。東京はまた雪が降る予報が出ていますが、良い連休を!

 TOPIX : 1284.45 (+34.52, +2.76%)    日経平均 : 13092.78 (+263.72, +2.06%)    円ドル : 106.55  

● 米国株が大幅高でCME日経平均先物も大証比で300円ほど高く、これで「今日も行ける!」の雰囲気。ただ、日中を通してなぜか日経平均の13100円近辺を意識している印象で、抜けそうで抜けないまま終了。今朝のSQ値を計算すると、前日比221.89円高の13050.95円(9時25分確定)。今日の日経平均は、ここから上に83.82円、下に98.45円しか振れなかったのです。この安値は朝の寄付値なので、SQ確定後の安値でみると87.13円しか下に行かなかったことになります。日経平均の日中値幅は182.27円(前場182.27円、後場154.95円)と、このところ500円とか振れていたのからするとかなり小動き。要するに、前日比では相当に高かったものの、ザラ場では千鳥足相場で方向感が定まらない展開でした。

● 今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別の動きについては、各種メディアなどの相場解説をご覧頂くとして、ここでは少しだけ。今日の相場では、セクターでは、不動産、その他金融、保険、建設、鉄鋼、証券など、これまで虐げられてきたセクターが一斉にリベンジ。一方で、紙パはともかく、電力・ガス、医薬品などが軟調でした。短期的なリバーサルが掛かった格好ですが、リスクモデルを使ってファクター要因分析すると、リバーサルよりもボラティリティー系のファクターが効いていたと出てくる1日でした。つまり、動く銘柄がリターンを稼ぐ動くという状況。これだけ相場が荒れているのだから、当然と言えば当然かもしれませんが、運用担当者にとってはかなり面倒な状態だったってことです(^^;。ただ、動く銘柄は逆方向に動く可能性も十分に秘めているワケで、まだシートベルトを外せない状況が続くと考えておいた方が良さそうです。

● そうそう、昨日と同様に今日も後場寄付で日経平均型バスケットの大口売り買い(一銘柄あたり約65万株)が入りました。後場寄付直前までExcel上の日経平均速算値は前日比1350円安ほどで推移し、最後の最後に買いバスケットが入ってチャンチャン。まるでSQみたいな後場寄付でした。後場SQ値を計算すると、前引値に対して58.04円安の「昼休みギャップ」が発生。昨日ほどは大きく無かったものの、やはり目立ちました。

● このバスケット取引の影響で、今日の東証1部売買代金分布も大きく歪み、後場寄付の1分間で8.6%もの売買代金がありました。朝初っ端の10分間で6.0%だったことを考えると、この歪みはスゴイもんです(^^;。前後場でみても、前場40.2%、後場59.8%と歪んだのですが、これも後場寄付きのせいです。VWAPトレーダーの皆さん、普通の日のつもりで分散してやっていたら、特に日経平均採用銘柄なら大変だった(もしくは左ウチワ状態)だったと推察します。もっとも、相場そのものがあまり動いていなかっただけマシだったかもしれませんが、いずれにしろ、お疲れ様でした(^^;。ところで、何で大口バスケットの売り買いかって?まぁ、色々と売り買いのニーズがあるんでしょう。あまり書くとアレなのでこの辺にしておきますが、下記ニュース記事を眺めて色々と考えてください(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比8989万株増の26億1795万株、売買代金は同1109億円増の3兆0555億円と、ソコソコの水準をキープ。東証1部値上がりは1544銘柄、値下がりは154銘柄で「ほぼ全面高」。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(4110万株売り/2810万株買い)。しかし、市場筋によると、金額ベースでは若干の買い越しだったとのこと。

● 大引後、トレーディングルームにざわめき。ソシエテ・ジェネラルがトレーダーの不正行為でなんと49億ユーロ(4.9 bil Euro)の損失発生。SGのリリース文章によると、ある一人のトレーダーが欧州の株価指数先物取引で秘密裏にポジションを組んでいたそうで、それが発覚、大損発生になったとのこと。何となく「ニック・リーソン」(Wikipediaではこちら)という名前が頭に浮かぶのですが、49億ユーロとは半端ではありません。想定元本が49億ユーロではなく、損失が49億ユーロでっせ。邦貨換算で7600億円近い損失(1ユーロ=155円で換算)です。

● Bloombergはご丁寧に「トレーディング不祥事損失ランキング」をニュースで流していましたが(現時点ではネット未掲載)、それによると、これはトレーディング絡みでは過去最大の損失だそうです。ちなみに第2位はBank of Montrealによる天然ガスによる損失。これが米ドルで663 milですから、今回の損失は桁が違うのが分かります。LTCMはずーっと下の方にありました。どうも、最近はサブプライム関連の損失などでも、あまりにも桁が多くなり過ぎて感覚が狂います(^^;。

● この件については、色々とニュースが流れています。 「仏ソジェン、トレーダーの不正行為で49億ユーロの損失」 (ロイター)、 「仏ソシエテ・ジェネラルが巨額損失、トレーダーの不正取引で」 (CNN)などです。日経のサイトにはまだ何も出ていませんが、そのうち出てくるでしょう(遅いなぁ~)。それと、直接的には全然関係ないのですが、昨年10月にBloombergで流れていた 「カリヨン解雇のトレーダー:自分は「天才児」-取引は上司も知っていた」 (Bloomberg)なんてのもありました(^^;。

● なお、このニュースでもCAC40をはじめ、欧州株式市場は堅調推移。SGは売買停止になっていたのもあるし、昨日、かなり手酷く売られていたので、ある程度は織り込まれていたのでしょう。でも、世界的に雰囲気が変わってきたのですかね?そのシグナルかどうか、少し注意しておきたいです。

● 最後に雑談。本日の夕刊フジ、 「株安なんの! ジェイコム男“190億円”儲けの極意 ~ 損切り恐れず現金を持て…大型銘柄、指し値オンリー」 は、業界内でもちょっと話題になっていました。夕刊フジっぽく軽く書いているのですが、中身はちゃんとしています。でも、日経平均先物のイブニング・セッションをご覧になっているとは知らなかった(^^;。

 TOPIX : 1732.63 (-0.40, -0.02%)    日経平均 : 17656.84 (-12.99, -0.07%)    円ドル : 119.90  

● NYダウが連日の高値を更新していると言っても、「そろそろヤバイんとちゃう?」という気持ちは否定できないだけに、シカゴ日経平均先物がどこで終わっているかの方が心理的に影響を与えた感じの1日でした。今朝のSQ値を計算すると、前日比22.12円安の17647.71円で、この水準からは上下にチョビッと動いただけ(上に63.96円、下に59.79円)。日経平均の日中値幅は123.75円とかなり小さい値幅だったものの、前後場で分けると、前場が83.03円、後場が91.71円の小動き。「何が」ってことはないにしろ、どうも乗り気になれない環境でした。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には、珍しく(^^;メガバンクが軒並み高。この影響もあって、今日はCore30が一人勝ちでした(34bps勝ち)。ただ、メガバンク以上に勢いを感じたのが別子(住友金属鉱山、5713)。これが高所恐怖症になりながらも上昇を続けています(^^;。某ベテラン市場筋氏がコメントで、「バブル崩壊以降、「こんな会社はオールドエコノミーでだめだ!」といわれた重厚長大企業がようやくバブルの後始末が終わり復活。新興国で大活躍して業績も急拡大。そのような意味では、やはり今の相場は歴史的なことが起きているのでしょうね」と書いていらっしゃったのですが、IT関連などの軽薄短小が鳴かず飛ばずで、重厚長大がもてはやされるのが今の相場。もっとも、時代は繰り返すので、全く逆のパターンもどこかで起こるのでしょうけどネ(^^;。超目先的には、高所恐怖症と戦いながら別子をどこまでロング保持できるかが勝負だったりします(^^;。

● 記録。東証1部出来高は前日比402万株増の22億0251万株、売買代金は逆に同940億円減の2兆9494億円。指数がこれだけ小動きだった割には、結構、活況な1日でした。東証1部値上がりは656銘柄、値下がりは917銘柄。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向はまた売り越し(4010万株売り/3280万株買い)でした。

● 話題変更。最近、クオンツ系FM諸氏から「スペシフィックでのブレが大きい」とのコメントが良く聞こえてくるようになってきました。モデルが違えば出てくる数値にも違いがあるので一概には言えないハズですが、お話をしている限りでは、かなり満遍なくこの手のコメントが出てくる印象です。決算発表シーズン中は個別銘柄の上下が強くなる時期で、前々からこういった傾向はあるのですが、今回はそれがより強く出ているようです。

● スペシフィックは平たく書いてしまえば、モデルが要因分解できなくてお手上げになった部分の集合体です。専門的には残渣(ざんさ)というのですが、これで勝ち負けの大きな部分が出てくると、何で勝っているのか、何で負けているのかが分からなくなります。普段だったら、バリューで勝ったとか負けたというところが、スペシフィックと言われてしまうともう「???」状態。もっとも勝っていたら「結果オーライ」で済むかも知れませんが、負けると原因追求が難しいだけに苦労は絶えません。でも、根本的な解決方法ってあまり無いんですよね…。モデルを変えるなんて、かなり時間を使うことですし…。こうなったら、開き直って野生の勘で頑張りましょう(^^;。まぁ、実際にはそうは行かんのですけど、少なくとも気持ちだけでも(^^;。

● 雑談。あの阪神タイガースからNYヤンキースに行った井川投手がマイナー落ち。で、そのニュースのなかで、NYY監督コメントで「実戦で投げるのは、トレントンかスクラントンになる」と。これで思わず「おぉぉぉ!」と感じてしまいました。このスクラントンというのは、私が大学と大学院を過ごした忘れもしない(忘れるワケがない!)ペンシルバニアの田舎町(^^;。そこにヤンキースのAAAチーム(Scranton/Wilkes-Barre Yankees)があるのです。チラッと検索してみると、HPがありました(http://web.minorleaguebaseball.com/index.jsp?sid=t531)。

● もっとも、私が居た頃にはまだチームはなかったし(誘致する話は盛んに議論されていた)、「PNC Stadium」なんて無かったのです。「これって何?」と思ってHPの地図を見て納得。ScrantonとWilkes-Barreの間にあるMontage Mountainというスキー場などがあるところに新装されたのですね(^^;。井川投手が登板するとなると、日本のメディアも多少はあの地域に行くのでしょうね。NYCからは車で2時間ってところ、マイルにして120-130マイルぐらいだと思うので、200キロちょっとでしょうか。あの頃は、スクラントンの街(人口約10万人程度)で、日本人は確か私以外に1~2人しか居なかったのですが、今はどうなっているか知りたいところでもあります(^^;。

● もう一つ雑談。今日、某トレーダーから廻ってきたのが、YouTube にアップされていた「【B・N・F】ネット社会の20年 16分で20億稼いだ男 (2007.04.30)」なる画像。音が出るので会社では見れないので、家に帰ってから見ました。先日、某局で放送されていたモノですネ。このアップされている方は、BNF氏を集めているようで、他にも色々な映像がアップされています。ただ、かなり著作権的にはアレなので、あまりアクセスが増えると消されちゃうリスクがあると思います(^^;。為念。

2007年01月15日(月) .... 堅調継続、後場は高値圏で小動き

 TOPIX : 1704.58 (+19.31, +1.15%)    日経平均 : 17209.92 (+152.91, +0.90%)    円ドル : 120.25  

● 前週末の米国株高やCME日経平均先物高(大証比85円高)、さらに前週からの地合いを引き継いで堅調な展開。また、今朝は「14時」から「8時50分」に移動した機械受注発表。まぁ、影響があったのかなかったのかは分かりませんが(^^;、予想を上回った数字が出てきたので、理屈的には今日の相場に適合していた印象。

● また、前場前半はかなり先物が引っ張った印象もありました。ただ、先物の買いは最初の30分ぐらいで一巡してしまったのか、その後は高値圏での揉みあい商状。日経平均の日中値幅は129.14円と、ここ最近のトレンドと比較するとかなり小さかったのですが、前場は129.14円、後場はわずかに52.96円と縮小。朝方は海外勢の買いの勢いで突っ走ったものの、やはり不透明感からか、フォロースルーが小さかった印象が残りました。今朝のSQは前日比123.61円高の17180.62円。この点からも、SQ値からドンドン上値を買い上がるような動きは今一つだったことが分かります。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 個別には、ややリバーサルって感じでバリューは水面下の1日。メガバンクが相場を引っ張り、消費者金融も堅調。ソニーがかなり調子良く上昇。一方で、鉄鋼株は多少リフレッシュ休暇中の雰囲気(^^;。機械が強かったのは機械受注のおかげ、と言うことにしておきましょう(^^; 。その一方で、低位株物色の中心はJAL、三洋電機、みずほ信託、三菱自動車など。それなりにワケあり銘柄なので、いったん火がつくと賑わいます(^^;。興味深かったのは、これだけ原油がボロボロになっても、INPEXや石油資源開発などがかなり高かったこと。ちょっと流れが変わってきた可能性があるので、それなりに注意して見ておきたいところ。

● もう一つ気付いたのは、TOPIXサブインデックスレベルだと、Core30が9bps負け、Large70が10bps負け、Mid400が10bps勝ち、Smallが28bps勝ちと、サイズは小さい方向に振れていました。ところが、東証2部やJASDAQ指数はプラスだったとは言え、東証1部には全く追いつけない状態で、マザーズやヘラクレスは前日比マイナス。東証1部値上がりは1433銘柄に達し、値下がりは208銘柄で、これだけ見るとほぼ全面高だったのですが、これはややミスリーディング。ちょっと不思議な1日でした。

● 話題変更。ちょうど1年前の1月16日大引け後、「東京地検特捜部、ライブドア本社を家宅捜索 - NHK」のニュースがヘッドラインに流れて、あの大事件がスタートしました。昨年の1月16日は月曜日で、オーバーナイトのNY市場は祝日。実は、今日と同じシチュエーションだったのです。ライブドアショック前日のTOPIX終値は1670.15ポイント、日経平均は16268.03円でした。今よりは多少低い水準でしたが、似たような水準といえばその通り(^^;。そして、1月17日(火)がライブドアショック当日で、TOPIXは 1631.61 (-38.54, -2.31%)。日経平均は 15805.95 (-462.08, -2.84%)でした。

● 実は、自分で書いたコメントを読み返して、その時の日経平均日中足を見ているのですが、この日の前場は前日比プラスで終わったのです。ところが、マネックス証券の代用有価証券の掛目ゼロで後場ドカ~ン。このライブドア事件で、中小型イケイケドンドン相場は終焉となり、一気に内容が変化。そして翌日は東証の売買システムが停止。日経平均は一時ザラ場で746円安まであったのです(終値では464.77円安)。思い出しました?この週は非常に大きな変化の週だったのです。今年はどうかな??

● HP版であれば、このマーケットコメントの左側フレームから当該日周辺をご覧頂ければ幸いです。ブログ版だったら、左上のカレンダーなどからアクセスすると便利かと思いますし、直リンクだと こちら からどうぞ。別窓が開きます。さらに、せっかくですので、2006年1月17日の日経平均日中足を下に付けておきます。こういうときに便利ですネ(^^;。出典はいつも通りYahoo! JAPAN Financeです。

2006年1月17日日経平均日中足(ライブドア事件直後の相場)

● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比1億8087万株減の19億0008万株、売買代金は同4238億円減の2兆4628億円でした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、小幅買い越し(2980万株売り/3660万株買い)。米国市場がMarting L. King Dayで休場ってこともあって、全体にフローは少なめでした。NT倍率の低下についても書こうかと考えていたのですが、スペースがなくなってしまいました。そのうち書きます(^^;。

● 話題変更。今日は「歌会始の儀」。株式市場では「お題」にテーマを求める習慣があるのですが、来年のお題は「火」に決定。「火」と言われると、「火の車」だとか、あまり良い連想が浮かんでこないのが情けないところ(^^;ですが、四季報CD-ROMで社名に「火」が入っている銘柄を検索すると、損保会社などが該当するほか、九州耐火煉瓦(5362)、細谷火工(4274)が該当します。旧社名まで含めると、損保会社以外では、日本化薬(4272、日本火薬製造)、ヨータイ(5357、大阪窯業耐火煉瓦)、トーヨーカネツ(6369、東洋火熱工業)が該当。どちらにしろ、あまりエキサイティングではないです(^^;。なお、今年のお題は「月」でし た。

● もう一度話題変更。今朝の日経金融新聞スクランブル欄は『景色一変でも「株名人」健在 ライブドアショックから1年、教訓生かす個人』と興味深い内容。日経金融新聞のHPはあるのですが、記事はヘッドライン以外は掲載されないみたいなので、ざっくり内容を書いておくと、ライブドア事件後の相場急変で個人投資家の売買が落ち込んでいる状況下でも、ちゃんと成果を残している個人投資家が居るとの内容。具体名として取り上げられていたのは、伊藤道臣氏(全日本株式投資選手権)、夕凪氏(ダントツ投資研究所)、B・N・F氏(WikipediaよりB・N・F (ジェイコム男))、そして盛学志氏(HPはなし?!)。文章中に仮名で登場した方々は他にもいらっしゃったのですが、主にこの4名が名前付きで登場していました。

● 私は証券会社に勤務しているので、いわゆるプロと呼ばれる立場にあります。それを含んだ上で、常々、個人投資家のなかでも一部は非常に研究熱心で、実際に自分でリスクを取って相場に参加し、その正しさを証明している方々を尊敬しています。また、尊敬できなければ駄目だとも考えています。アイディアをパクるような恥ずかしいこと(^^;はしませんが、着眼点に感心することは決して少なくないのです。同様の方々は、今回の日経金融新聞に掲載された方々はもちろん、他にもたくさんいらっしゃると思います。株式市場を単なる賭博場として考えるのではなく、真剣に向かい合って研究して実践している方々は、ある意味でプロです。サラリーマンとして相場に向かい合っているのとは真剣度が違うことが多いのですから…。ただ、伝聞だけに頼るような情けない個人投資家が多いのも事実で、何とかする手助けが出来るのであれば、プロとして違った意味で貢献できるとも考えています。ちょっと綺麗過ぎるように聞こえるかもしれませんけど、かなり真剣にそう考えています(^^;。

● 最後にもう一発。前週末に例の日米主要企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。例によって意図的に数日遅れのデータですが、今回は先週末金曜日時点のデータなので、まだまだ賞味期限内です。不二家とちゃいまっせ!そろそろデータも入り始めている("Confirmed"が増えてきた)ので、心の準備を。本格的に始まるのは来週からです。左側のフレームからダウンロードページにお進み下さい。こちら からでも行けます(別窓が開きます)。

● 雑談。金曜日の夕刊フジの記事「ユーザーショック…2ちゃんねる、再来週にも強制執行」(http://www.zakzak.co.jp/top/2007_01/t2007011201.html)を発端にして、ネットのあちこちで大騒ぎになっている様子。2ちゃんねるは良くも悪くもネット文化の象徴のような存在。個人的には単なる傍観者ながら、事態の推移には注目しています(^^;。

 TOPIX : 1466.14 (+7.84, +0.54%)    日経平均 : 14309.56 (+90.96, +0.64%)    円ドル : 115.05  

● 今日はさすがに売り飽き気分が広がったのでしょうか、朝安後の反発でした。ただ、これで中長期的な「音」がしたのかどうかは、ちょっと結論先送りって感じでしょうか。リズムとしては、悪くないんですけど・・・(^^;。今日も日経平均の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 相場。NY株式やNASDAQは下げ止まらず、シカゴ日経平均先物は14100円と対大証比170円安。ドル高/円安はあったものの、その理由が悪い(レパトリを連想)ってことで、強い支援材料とは考え難い状況。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、15日連続の売り越し(5440万株売り/3960万株買い)。慣れっこになったとは言え、背中を押してくれる材料ではなし。

● ただ、朝刊の株価欄を眺めて気付くのは、「色が薄い」ってこと(^^;。年初来安値(高値もだけど)を更新した銘柄は、株価が色反転してあるので黒く見えるのですが、それが以前よりもかなり少なかったということ。実際、昨日の新安値銘柄は152銘柄。前回の急落局面では、特に6月8日は958銘柄も新安値銘柄があったので、それと比較すると、「色が薄いなぁ」って印象でした。この辺は、少し変化の兆しの可能性を感じてしまいました。

● 初っ端こそNY株安などを反映して軟調だったものの、さすがに売り飽き気分からか、寄付いた後は戻り歩調。午前10時頃には指数がプラス転換し、先物のショートカバーから裁定買いを誘発。10時半前には、ソフトバンクに50万株買いが入り、「うぉ~~~」って感じにも・・・(^^;。さらに昼休み立会外バスケットが買い越しとの観測が伝わると、後場寄付き後に一段高。もっとも、今日の上値はその時点(TOPIXは13時17分に高値、日経平均は13時30分)で、そこから後は基本的に横ばいでのもみあいでした。

● 今朝のSQを計算すると、前日比179.92円安の14038.68円。結果的に、これは「幻のSQ値」となりました。また、後場SQを計算すると(ヲタクっぽいでしょ(^^;)、前場終値比85.33円高の14344.93円。あの魔の30分間があった頃は、後場SQがブレることは良くあったのですが、最近では珍しいブレ方。日経平均では、下は前日比173.07円安、上は同240.22円高で、日中値幅は413.29円もあり、神経質な値動きが続いていたことを示唆しています。東証1部出来高は前日比2億2082万株増の21億8739万株、売買代金は同3747億円増の2兆7413億円と、昨日よりもかなり増加。ただ、「これでどうか?」と聞かれると、「うぅ~~ん」っ感じでしょうか(^^;。

● 細かく見ると、Core30が銀行株軟調などを受けて32bps負けの一人負け。Large70が17bps勝ち、Mid400が16bps勝ち、Smallが13bps勝ちと、サイズはやはり少し小さい方向。マザーズ指数は朝からずっとプラス推移でした。また、今日もバリューは今ひとつだったし、サイズとあわせて、中身の変化には気をつけておきたいところです。「何がどうなる?」が良く分からないところが難点ですけど・・・(^^;。

● 話題変更。今朝の日経には、「阪神株Q&A TOB価格をなぜ下回るのか」とのコラム記事。決して間違いではないのですが、スポッと抜け落ちている大きなポイントもあります。ただ、まだTOBが終わっていないので、ここでは書きません(後で厄介なことになるのは避けたいので)。でも、今回の場合は、TOB価格を下回って推移したことも、納得できてしまうのです。

● 昨日もチラッと書いたのですが、その原因は主に「受渡リスク」(フェールリスク)と考えています。TOB申し込みを忘れるとかの、そんな単純なリスクではありませんよ(^^;。実は、この背景は、あまり見て欲しくない部分をさらけ出すことにもなりかねないので、本音では、避けたい話です。でも、現実がそれを許してくれません。あまりはっきりとは書きませんが、業界の人々には分かるはず。TOBを仕切っている幹事証券は、このリスクをあらかじめ認識していて、なおかつ対処方法も考えてあることを祈るばかりです。明日以降、阪神株は阪急株×1.4倍に収斂していく可能性は大きいのですから・・・。

● 関連して、指数ヲタク系にとっては大切なお知らせ。東証から、「TOPIXの算出に使用する浮動株比率(公開買付期間中の銘柄)」なるお知らせが出ています。、東証HPのこちら(http://www.tse.or.jp/news/200606/060614_a.html)に掲載されています。ポイントは、「修正日は、TOPIXへの浮動株比率最終回反映にあわせて6月30日(金)とします」ってところでしょうか。通常のパターンで行くと、今回の阪神電鉄分は7月末調整に入るスケジュールの可能性が高いのですが、そうすると、6月末のTOPIX最終回浮動株化に際して買って、その後、整理ポスト割当などで売る、みたいなパターンに陥る可能性がありました。なので、6月末にFFW変更の対応で売り買いが発生しないような形にしてくれるのであれば歓迎。また、阪神電鉄分のウェイトをどこに持って行くかでお悩みの方々(^^;にとっては、全てが綺麗に解決したのではないにしても、ある程度、スケジュールもやり方も想像できるようになった、ってことです。

● 最後に話題変更。次回の四季報は明日6月15日発売。既にオンラインニュースやデータフィードでは、新四季報関連の業績データが更新され始めているし、発売と同時にドッと更新が来ることでしょう。業績上方修正の「匂い」があるかどうかに、注目しておきます。もしあれば、この先、会社側からも上方修正される可能性を連想することが出来るし、逆にないとすれば、超コンサバだと考えていたのは市場関係者の先走りに過ぎず、あまり景気は良くないかもしれない、というネガティブな連想につながる可能性があります。四季報を境に相場が変わるとは思えないものの、可能性はゼロではないですから・・・(^^;。

● ところで、四季報のHPに、「竹田和平さんインタビュー&2005年売買記録、日本一の個人大株主、竹田和平さんが語る四季報活用術」なる"宣伝記事"も掲載されています(^^;。6月12日アップなので新鮮。興味ある方は、http://shikiho.toyokeizai.co.jp/special/kima02/index.html へどうぞ。