2010年06月05日(土) .... ツイッター、市場参加者として使っても意外に役立つと思う!
● 皆さんも「ツイッター(twitter)」(http://twitter.com/)って言葉ぐらいは耳にしたことがありますよね。日本語では「ミニブログ」とか「簡易型ブログ」等々、かえってワケが分からんような"翻訳"がされているんですが(^^;、まぁ、何ていうかリアルタイムに更新する掲示板みたいなものです。アップされた文章はローカルな専門用語で「ツィート」と呼んでいるのですが、日本語では「つぶやき」。まぁ、この辺は適当にスルーしつつ先に進めていきましょう(^^;。
● twitterでは、1回に書ける文字数が140字以内と制限されているので、ダラダラと書いても駄目だし、省略しすぎても駄目ってことで、意外に短くクリスプに書く、という能力も必要だったりします。その辺にある掲示板と同様に、全くどうでも良いような価値に乏しいものが大部分だとしても、一般の人々としても、さらに市場参加者との立場からしても、意外に役立つものも結構あります。
● 掲示板との一つの違いは、twitterでは発言者が誰であるかが明確だってこと。「2ch」を見たことがない人は居ないでしょうけど、あそこは発言者がIDで表示されているんですが、実際問題、発言者が誰か分からないことの方が圧倒的に多いです。発言者が分かるように敢えて区別する際に「コテハン(固定ハンドル)」って呼び方があるぐらいですから、分からないってのが普通。一方で、twitterの場合は、ハンドル名だとしても、誰が発言しているかは明確に分かります。さらに、発言者で注目したい人(含団体等)だけを選択して見ることも可能です。つまり、ど~~でもえぇ発言は完全にスルーして、自分が注目したい発言者だけを読む、ってことが可能なんです。
● twitterの詳細な使い方は別の方々に譲るとして、私がtwitterを使い始めて感じるのは、「やっぱり便利」ってこと。市場参加者としての立場に限定して書いてみましょう。最近は色々なニュース発信者がtwitterでヘッドラインを流してくれます。一般紙はもちろんのこと、ロイターやBloomberg、さらにWSJやFTなどの経済専門紙(誌)等もドンドンとヘッドラインを流しています(なぜか日経は無い!)。そこにリンクが付いていて、クリックすれば記事本文を読める、という仕組みです。これが意外に便利なんですよね。自分だけのニュース画面を作れるというか、色々な情報元からのニュースが混在しつつも、画面が自動更新されて流れてくるというのは、かなり使い易いです。完全なリアルタイムではないものの、更新キーを押しても良いし、例えば5分毎とか30分毎など、更新頻度を設定することもユーティリティーを使えば可能。
● 大きな楽しみというかメリットは、実際にリアルタイムで市場に参加している方々の「つぶやき」が聞けること。これまでも掲示板等に似たような機能はあったし、プロフェッショナルの間だと、Bloombergのメッセージやチャット機能は同じように使われています。Bloombergはある意味で閉鎖されたSNSみたいなものなんで、お互いの身分も照会できる利点があるのですが、逆に言うと、プロ以外が入る余地は無かったんですよね。一方で、twitterの場合は、まさに玉石混交。視点も立場も様々だし、考え方も様々。使っているうちに、自分にとって有意義な発言者というのは見えてくるし、余程のアホでない限り、他の方々にとって自分が有意義な「Give & Take」が出来ているかも分かります(^^;。
● さらに余禄として、「実社会では会えない人々と会える(会話できる)」ってことはネットの面白い点です。もちろん、実際に顔を合わせるのではないんですが、それでもネット上で「会える」ってのは面白いことです。しかも、中には超有名人の方々もいっぱいいらっしゃるんですから(^^;。政治家のなかにはスタッフが書いているのがミエミエのアカウントもありますが、本当に自らが書いているのがすぐに分かる人もあります。日本語で書かれている方々だけでも本当に幅広いですし、英語を含めれば、恐ろしいほど幅広い世界になるんです!
● 各人によって、有意義な発言者は異なっているでしょうし、私が有意義に感じている方が合わないってのもあるでしょうから、ここで敢えて推奨などは書きません。最初はまず使ってみる、ってことでしょうね。自分に合わないんだったら止めれば良いのですから(twitterのアカウント取得は全て無料です)。
● 実は私もtwitterをやり始めてから、かれこれ半年ほど経過したことになります。で、なんで今日、急にtwitterの話を書いているかと言えば、
『ダイヤモンド ZAi (ザイ) 2010年 07月号 [雑誌]』
のtwitter特集の「ベスト100」(http://twitter.com/ZAiClub/zaibest100)に取り上げられたらしいんです(^^;。事前に何の連絡も何も無かったし、私もツイッター上で他の方々から指摘されるまで知りませんでした(^^;。さすが影響力大というか、あっという間にフォロワーが1000人を超えてしまったと言うわけで…。
● これまでも隠していたってことはなかったんですが、ブログにはツイッターの件は書いていませんでした(^^;。まぁ、ここまで知られてしまったので、ブログでもちゃんとご紹介しておこうってのが今回の主旨です。というわけで、虎年の獅子座のツイッターは、http://twitter.com/torashishiza です。よろしく!
● 雑談。昨晩からのちょっとした話題は、浜崎あゆみさんがツイッター上でソフトバンクの孫正義社長に「犬のお父さんと共演したい」と直訴、孫社長が「やりましょう」と答えてDONEという出来事がありました(^^;。ツイッター上で衆目監視のなか即決でっせ!ちなみに、孫社長のアカウントは http://twitter.com/masason で、浜崎あゆみは http://twitter.com/ayu_19980408 です。あゆはファンと普通に会話してますネ(^^;。他にも、ダルビッシュ有投手 http://twitter.com/faridyu も、ふつ~~に会話してます(^o^)。皆さんも如何ですか?
2007年01月29日(月) .... 堅調、全体は今ひとつ方向感に乏しい1日
TOPIX : 1733.59 (+5.57, +0.32%) | 日経平均 : 17470.46 (+48.53, +0.28%) | 円ドル : 121.80 |
● 寄り付きは「何となく」マイナスで始まったものの、10時過ぎには先物主導(TOPIX先物が妙に強かった)でプラス転換。ただ、その後は特に方向感はなく、堅調と言えば堅調だったものの、「何となく」終わってしまった(^^;印象の1日でした。決算発表などを控えて、今ひとつ乗り気にならないムードだったイメージです。今回こそは上方修正間違いなしと考えていても、これまでの四半期業績開示毎に裏切られてきたトラウマが残っている感じ。ここで吹っ切れると動きが出てくるでしょうけど、駄目だったらジリ貧ですから、やっぱり動き辛いのは分かります。
● 今日の日経平均日中値幅は170.22円と、まぁ、普通状態。しかし、前場は160.00円あった値幅が後場は79.04円に止まったことからも、模様眺め気分を感じ取ることが出来ます。動いたのは朝10時までのバンジー局面で、そこから後は方向感に乏しい1日でした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 指数は方向感が乏しかったものの、物色については首を傾げながらも、局地的な勢いに驚くばかり。何と言っても、今日は電力・ガスでしょうか。東証33業種指数でみて、TOPIXへのプラス寄与度がトップでした。下げ相場ならともかく、指数がそれなりに上昇しているところで、電力・ガスがプラス寄与度トップというのは、あまり見掛けるものではありません。ファクター分析すると、配当利回りとかで出てくるのだと思いますけど、電力株もかなり上昇したことから、実は配当利回りは結構下がっているんです。でも、他に高配当銘柄と言えば、証券株や消費者金融株が出てくるので腰が引けているのでしょうか…(^^;。
● 電力・ガスだけではなく、今日の相場をファクター面からみると、バリューがかなり効いていたものの、リバーサルは逆噴射状態。昨年秋に見た「バリュー+モメンタム」型の相場でした。これはかなり扱いがややこしい相場展開パターンで、多くの機関投資家の方々にとっては、バリューで儲けた分がリバーサルのマイナスで打ち消されてしまって、「儲からん」相場だったと推察します。もちろん、怒られるほど損もしないのですが、モメンタムに乗っている方々が喜んで騒いでいるのを見たりすると、「じとぉ~~~」って感じになるのも確か(^^;。儲かりも損もしていないので戦略を変えるに変えられない状況で、時間だけが過ぎ去っていきます。個人的には、その「どっち付かず」が結構嫌いですんで、どちらかにスパッと抜け出して欲しいものです。
● 雑談。今朝、CSがソフトバンクを2段階格上げ(Underperform→Outperform)して、目標株価を1340円→3110円との「派手」な情報。ソフトバンクの先週終値は2590円。現値の半値だった目標株価を現値の2割増にしたってことです。寄り付きこそ買い気配になったものの、その後は「あれっ?」というぐらい反応薄。昔ならば内容を見もせずにぶっ飛んでいたかもしれませんが、今日の特に前場の反応の乏しさは、ちょっと考えてしまいました。後場になってから、それなりに上昇幅を拡大したので、単に情報の伝達速度が遅かっただけかもしれませんけど、ちょっと気になった出来事でした。
● 記録。今日の東証1部出来高は前週末比2億6567万株増の22億2050万株、売買代金は同1986億円増の2兆8560億円と復活気味。銀行が軟調だったせいで、今日はCore30の一人負け状態で何と47bpsもの負け、Large70が13bps勝ち、Mid400が43bps勝ち、Smallが21bps勝ちでした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、11日連続の買い越し(2990万株売り/4060万株買い)でした。
● やっぱり月曜日は今一つ乗りません(^^;。明日以降に期待して、今日はこの辺で…。
2006年11月09日(木) .... ナヨナヨと続落、銀行・不動産・証券など"内需"系が軟調
TOPIX : 1589.06 (-8.44, -0.53%) | 日経平均 : 16198.57 (-17.17, -0.11%) | 円ドル : 117.80 |
● 朝から方向感の乏しい状態・・・というか、今日はドカーンという感じはなかったものの、下向きの方向感は否定出来ない状況(^^;。でも、朝方はプラスで始まったんです。米国株が堅調だったし…でも、インパクトは今一つで、その後は前日終値近辺でのもみあいに秀氏。後場に入って、昼休み立会外バスケット取引が売り越しとの観測が広がるに連れてジリ貧状態。後場最後の45分ほどで戻ったものの、ちょっと情けない相場でした。ファクターで見ると、今日もバリューはそれなりに堅調だったので、機関投資家的には「悪くない相場」だったと推察しますが、全体感はパッとしない状態が続きます。
● 個別には、妙に通信株が堅調だったことと、自動車株も昨日ほどの勢いは無かったにしろ堅調継続。ヤフーもなぜか大幅高。その一方で、銀行株はメガバンクから地銀までかなりボロボロだったし、不動産も大幅安。消費者金融や証券も駄目駄目マーク点灯状態で"内需"系試練の日。
● 一方、今日の中小型株はさすがにマシな値動き。マザーズやヘラクレスはプラスで終わっています。でも、楽天のチャートをちらっと見ると、何とも言い難い格好です(ソフトバンクも似ていると言えば似ている)。決して楽天は中小型株ではないのですが、中小型株の値動きを象徴する銘柄なのは違いありませんから、どうしても注目せざるを得なくなります。いずれにしろ、もう少しチャートだけでも何かの変化を示唆するようにならないと、腰を入れてロングにするのは難しそうな雰囲気です。
● 今日に限ったことではないのですが、あちこちの"相場解説"を読むと、「先物に仕掛け的な売り」という記述が多かった印象を持つのですが、今日はザラ場では所々では300~500枚の売り買いがあったものの、そんなに巨大な砲弾が飛び交っている状況ではなかったのです。それでもこういう言い方をせざるを得ないというのは、それだけ下落の"本当"の要因が見え難いという裏返しでしょうかね。今日は銀行、不動産、証券、消費者金融などの「内需」系がボロボロだったのですが、何か理由があったかと聞かれれば、「うぅ~~ん」って感じ。「利上げの可能性」、「証券税制」などは、それなりに綺麗な後付け理由だとは思いますけど、ちょっとわざとらしいですね・・・(^^;。
● 記録。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び小幅売り越し(3590万株売り/3170万株買い)。まぁ、最近はあまりインパクトもないので、段々興味が薄れてきたというか・・・(^^;。東証1部出来高は前日比1億6299万株減の16億5507万株、売買代金は同1313億円減の2兆3824億円でした。東証1部で値上がりは1130銘柄、値下がりは469銘柄で、全面安ではないものの、指数以上に弱さを感じる数値。往々にしてこういう状態の時は、大型株堅調/中小型株軟調となるのですが、今日はCore30が6bps負け、Large70が10bps負け、Mid400が20bps勝ち、Smallが8bps負けと、小さいながらも「ダンベル状」の分布でした。
● さて、明日は「皆が恐れるSQ」(何でやねん!って感じですけど・・・(^^;)、つまり11月限オプションSQです。オプションの清算指数を計算するというよりも、オプションをやっていようがいまいが、流動性の高まる1日として利用価値の高い1日。事前予想はどうせ当たらないので、「コンセンサスの逆」ってことにしておきます(^^;。ミスプライス狙いで逆方向の指値(お薦めは"寄限"条件付!)を入れてくる向きが結構あるでしょうから、究極的には、SQがそれほど大振れすることはないと考えています。ただ、時々あるのはギリギリに注文を入れようとするあまりに、「寄付ミスった」というやつ(^^;。これがあると、意外にブレたりすることもあるので、一応、為念。
● また、機械受注が午後2時発表予定。SQ日の後場のイベントとして定着しているし、かなりのパワーを持っているイベントでもあります。Bloombergのコンセンサスは+1.8%(MoM)、ロイターだと+1.9%(MoM)のコンセンサス。Bloombergのエコノミスト予想の分布を見ると、メディアンは+1.8%だとしても、上は+10.3%から下は-4.5%まで(^^;。これを書いている時点で、最大予想値はNLI Research Center(日本生命?)で、最小予想値はドイツ証券が出しています。
● もう少し詳しく数字を見ると、Bloombergでは、メディアン+1.8%に対して、平均値は+1.3%でサンプル数は32。予想数値ですら、これだけ上下にブレているのだったら、実際の数字がどこまでブレたらサプライズになるのか分かりません(^^;。内容や数字の解釈についてはエコノミスト諸氏にお任せですが、コンセンサス数字だけは、それなりに頭に入れておきましょう。マーケットが動くかもしれませんもんね。お楽しみを!
2006年10月24日(火) .... 朝高も後場伸び悩み、SB宣戦布告で通信セクターは総崩れ状態
TOPIX : 1662.53 (+3.14, +0.19%) | 日経平均 : 16780.47 (-8.35, -0.05%) | 円ドル : 119.50 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの買い越し(3040万株売り/4840万株買い)。昨晩の米国株式は大幅高で、シカゴ日経平均先物も大証比100円高。これだけ条件を整えれば、買い越しスタートは当然。ただ、17000円が視界に入ってくると、どうも伸び悩み感が強くなる印象も残りました。まぁ、ここまで綺麗な波を描いて上昇してきたので、一気にではなくて徐々にというのは止むを得なかったのでしょう。
● 日経平均先物には、寄付き直後から300~500枚単位の大口買いが連続炸裂状態(^^;。ただ、その割には上値が重たかった印象も避けられず、その後は200~500枚単位の大口売りも出ていました。大型砲弾が頭上を飛び交っていた間、平民は防空壕で頭を抱えてじっとしておくって感じ(^^;。うまく乗れるのならともかく、直撃弾を食らうとひどい目に遭いますから(^^;。もう少し真面目に書いても、やはり17000円が視界に入ってくると、どうしても目先筋は利食い売り先行にならざるを得なかった印象が残りました。
● それでも前場はまだ勢いがあったものの、後場に入ると、昼休みの立会外バスケット取引が売り越しだったとの見方が広がったことや、寄付き後に日経平均先物に600枚売りなどの大型砲弾が炸裂したことで上値の重たい展開に。14時頃に大口買いで上向きになる局面もあったのですが、それがあだになったのか、最後はせっかくの上昇をほぼ打ち消す格好の大引け。どちらにしろ、相場全体のセンチメントを含めて、水準が水準だけに、先物に左右されやすい地合いでした。
● 今日も日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。もう一つ雰囲気が見え難いかもしれませんが、最後の方のズッコケ状態がご覧頂ければと・・・。
● テクニカル的にみて、日経平均がGW連休明けに空いた窓を埋めた、ということでそれなりの達成感があったのかもしれません。また日経平均の17000円という大台も気になった様子。今朝のSQを計算すると、前日比63.09円高の16851.91円だったので、大引けを考えると、今朝飛び付いた向きにとっては苦虫状態。ただ、それでもTOPIXが直近高値を更新し続けており、NT倍率のチャートも少し稲穂が首を下げる感じになってきて、日経平均型テクノロジー系銘柄から、TOPIX型内需系銘柄へのシフトも予感させるところ。単なる出遅れ物色なのか、大きな底流変化なのか、この先少し注意しておきたいところです。
● 個別には、通信がソフトバンクの宣戦布告を受けてボロボロ。特にKDDIが酷かったです。孫さんの記者会見がきっかけなんでしょうが、この程度のことはYahoo! BBのあの「配り方」を見ていたら、想像できたハズなんですけど、ついこの間まで値下げ泥試合はしないような発言が多かったので、サプライズだったのでしょうか。KDDIが7%超も下げるなんて、なかなかお目に掛かれるものではありません。でも、ソフトバンクも決して高くなかったことを考えると、業界として過当競争の泥試合になることを市場が懸念した、とも受け取れる格好でした。つまり、連想としては「誰も勝てない」ってことでしょうか(消費者が勝てるかも?!?)。
● 余談ですが、夏場の「CPIショック」の記憶もまだ残っていると思いますが、今日、株式関係者というよりも、エコノミスト諸氏の間で話題になっていたのが、CPIには携帯電話料金が集計データとして用いられていること。つまり、今回のソフトバンクの宣戦布告を受けて、携帯各社の値下げ合戦が広がるとなると、CPIの押し下げ効果が大きくなる可能性があるのです。当然、CPIは日銀がウォッチする(日銀だけではないけど)重要な経済指標の一つ。携帯電話料金の値下げ合戦でCPIが下方プレッシャーを受けるようだと、日銀の利上げげへの影響もありえるとのストーリー。ソフトバンクもついに日本国家の金融政策に影響を与える要素になってきたとは、興味深い話です(^^;。
● 指数ヲタクの話題。昨日、野村證券から「Russell/Nomura 日本株インデックスの定期入替えの日程について」(ニュースリリースは、http://qr.nomura.co.jp/jp/frcnri/index.html)が発表されています。今回のは「日程のお知らせ」なので、何かをするにしても、11月10日の銘柄入替発表を待つ格好になります。「ふぅ~ん」って方も多いかもしれませんが、RNプライム指数は、少しずつ年金基金などのベンチマーク採用が増えている指数。さらに、Russell/Nomura系の指数は年1回のリバランスの回転率がソコソコ高いことが過去の経験則。今回はどうでしょうか?!?入替え詳細の発表は上記通り11月10日(金曜日、午後4時)で、入替え実施は12月1日(金曜日)なので、基準値は11月30日(木曜日)終値です。まだ大分先ですけどね・・・。
2006年10月18日(水) .... 朝安も、後場先物大口買い連発で堅調引け。新興市場もしっかり
TOPIX : 1638.74 (+0.79, +0.05%) | 日経平均 : 16653.00 (+41.41, +0.25%) | 円ドル : 118.55 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、売り越し(3430万株売り/2770万株買い)に転換。心理的にややネガティブで、米国株式も小幅安、シカゴ日経平均先物も大証比で小幅安と、あまりプラスになる感じではなし。今朝のSQを計算すると、前日比96.58円安の16515.01円。寄付きからソコソコ売られたことが分かります。前場は指数は0.8~0.9%安だったものの、値下がり銘柄数がかなり多く(値上がり286銘柄、値下がり1303銘柄)、かなり雰囲気は悪かったのです。
● ところが、後場中盤の13時30分頃、そして14時20分過ぎから日経平均先物市場で大型買い炸裂(14時28~30分には、400枚買い3連発!)。これでジリジリ上昇だったのが、一気に拍車が掛かって指数はプラス転換。TOPIXはやや出遅れ感があった(20bpsほど対日経平均で負け)ものの、それでも高値圏での引けでした。今日は日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場のダラダラ下落する状態と、後場、所々で大きな商いがあり、階段状に上昇している雰囲気が見て取れれば幸いです。
● Core30やLarge70が負けて、今日は圧倒的に中小型株が好調。でも、こういう日はあまり指数は上がらないのですけどネ。こうなると、ふつふつと好奇心が沸いてきます。BloombergのMOVで指数寄与度を計算させてみました。そして、当該銘柄がTOPIXサブインデックスのどこに属しているか、そして10銘柄の寄与度合計も併記しておきました。
日経平均 | |
上昇寄与度上位 | ソフトバンク、ファーストリテ、オリンパス、JT、トレンドマイクロ、コナミ、ファナック、CSK、アルプス、テルモ |
(Core30=1銘柄、Large70=2銘柄、Mid400=7銘柄、寄与概算合計= +65.79円) | |
下落寄与度上位 | 東京エレクトロン、アドバンテスト、TDK、武田薬品、エーザイ、ホンダ、豊田通商、信越化学、セブン&アイ、中外製薬 |
(Core30=4銘柄、Large70=5銘柄、Mid400=1銘柄、寄与概算合計= -38.49円) | |
TOPIX | |
上昇寄与度上位 | 日本たばこ産業、みずほFG、ソフトバンク、NTT、東芝、トヨタ、野村HD、オリンパス、住友信託、ヤフー |
(Core30=6銘柄、Large70=3銘柄、Mid400=1銘柄、寄与概算合計= +2.85ポイント) | |
下落寄与度上位 | 三菱UFJFG、武田薬品、SMFG、NTTドコモ、ホンダ、オリックス、T&D HD、JR東海、ミレアHD、東京電力 |
(Core30=7銘柄、Large70=3銘柄、Mid400=ゼロ、寄与概算合計= -2.22ポイント) | |
Data Source : Bloomberg Professional |
● TOPIXは順当に比較的時価総額の大きな銘柄が上にも下にも寄与しているのですが、日経平均では、上昇寄与度上位にかなりのMid400銘柄が目立ちます。ちなみに、これらのMid400銘柄は上記のうち、ファーストリテ、オリンパス、トレンドマイクロ、コナミ、CSK、アルプス、テルモでした。はぁ~(^^;。
● 個別銘柄では、東芝が「サプライズ増額修正」を受けて堅調。イオンは2000億円のエクイティファイナンスが伝えられた割には、マシな値動き。前向きファイナンスは容認ってことでしょうか。これに味をしめて、続々とファイナンスが出てこないことを祈ります(^^;。ところで、あの安かった前場でも東証33業種で食品業だけが上昇していたのですが、これは「食品」ではなく、「日本たばこ産業」と言い換えた方が妥当。Bloombergでその時点で寄与度を計算させると、JTの上昇寄与度は食品株指数の上昇を上回る規模。つまり、JT以外では食品も全体としてはマイナスだったところを、JTが一人で背負ってプラスにした状況でした。1日通しでもTOPIX上昇寄与度トップだったし(0.58ポイントのプラス寄与)、今日の食品業値上がりのほとんどがJTの寄与。ホンマに厄介な銘柄です(^^;。
● 昨日のコメントが短かったので、もう少し行きます(^^;。楽天の急上昇(最後はストップ高買い気配)は、少なくとも心理的なインパクトとして効いたのでしょう。中小型株崩落の象徴的銘柄の一つだったので、その点でも、反発気運が強まったのも分かります。しかし、「アナリストレポート」なるものに、良くこれだけ上にも下にも左右されるモンです(^^;。ちょっと節操がないかな、とも感じてしまいました。そして、忘れてはいけないのが東証1部ダントツの売買代金(第2位のみずほFGの2倍以上)を誇ったソフトバンク。これが元気になると、日経平均も目先筋も元気になっちゃいます(^^;。
● 少し前に、某ヘッジファンド関係者と話をする機会があり、なぜソフトバンクの空売りが増加しているか、ということについて興味深い視点を聞きました。それによると、中小型株が崩落状態に陥った時に、中小型株を売ろうとしても流動性不足などからすぐに売却できなくて困った向きが、「先物代わり」としてソフトバンクをショートセルしてヘッジを試みたと。ところが、意に反してソフトバンクは思ったように下がらず、逆に信用取組みが重視されてジリ高。ヘッジのつもりが「股裂き状態」に陥ってしまい、中小型株の処理が終わるに連れて、ソフトバンクを買い戻さざるを得なくなったと。実際、ソフトバンクは、この間の中小型株崩落相場でも妙にしっかりしていました。もちろん、これが全体像だとは全く考えていません。でも、この考え方は、それなりに分かる気もします(^^;。蛇足ながら、決してソフトバンクを薦めているのではありません。為念。
● 最後に記録。今日の東証1部出来高は、前日比6901万株増の15億9631万株、売買代金は同1010億円増の2兆2921億円でした。後場に切り替えしてきたことや、先物に大口買いが何発も入ったことで断続的な裁定買いを誘発した結果、東証1部売買代金の分布は、前場45.25%/後場54.75%と、後場に偏りが見られました。東証1部値上がり761銘柄、値下がり786銘柄でほぼチャラ。
● そうそう、昨日書いた「きっこの爆弾」ですが、少なくともマーケット的には、全然大したことはありませんでした(^^;。お暇な方は、http://www3.diary.ne.jp/user/338790/ か http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/ をどうぞ。
2006年09月12日(火) .... 続落、指数以上に下落きつい印象
TOPIX : 1585.98 (-10.52, -0.66%) | 日経平均 : 15719.34 (-75.04, -0.48%) | 円ドル : 117.60 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(4540万株売り/2590万株買い)。市場筋観測では欧州系証券の売り越しが多かったとのことで、そう聞くと、考えたくない連想をしてしまうところ。それでも、マーケットは米国株高などを反映して堅調に寄付いたのですが、ほどなくマイナス転落。でも、前引けに掛けて戻すなど、どうも方向感に乏しい値動きに終始。
● 後場に入ってから戻り歩調を継続していたところ、午後1時過ぎにドカーン、1時20分過ぎにもドカーンの大口先物売りがでて、戻りもブレーキが掛かってしまい、引けに掛けてはジリ貧。結局、指数ベースでは小幅安だったのですが、相場から受ける印象としては、もっと下落がきつかったように感じられました。
● その原因の一つは、東証1部の値下がり銘柄数が1318にも達したこと(値上がりは310銘柄)でしょうか。前場引けの段階では、日経平均はプラスだったものの、東証1部の値下がりは1097銘柄もあったので、あまり高いって感じは受けなかったのですが、その傾向が最後まで続いたってこと。東証1部出来高は前日比2億4080万株増の18億7088万株、売買代金は同2945億円増の2兆3001億円と、ソコソコの商いがあったことが分かります。押し目買いも入っていたのでしょうが、かなり売り圧力もあったのでしょう。
● また、今日は指数で見る以上に、機関投資家は「ご機嫌斜め」だったと推測します。ファクターでは、これまで以上にバリューがボロボロ。資源系(石油、鉱業、商社、非鉄など)が大きく売られたダメージが強く出てしまい、意識していたかどうかは別にして、今のマーケットは意外にこの系統の銘柄に頼っている、との印象も受けてしまいました。これらの銘柄は、背景はともかくとして、足元は業績好調なのでバリュー銘柄が多くなります。そこが「素直」にパフォーマンスを出せないと苦しいのです。まぁ、こういう日もある、とでも割り切るしかないんでしょうが、それでも経験則的に秋の数ヶ月はバリューが効かない時期なので、余計に気になるところ。さらに、通常だと下げ相場ではバリューが優位なことが多いのですが、夏場からの相場では、その経験則が裏切られている状態が継続しており、はぁ~~(ため息)。プラスだったのは薬品、電力・ガスのディフェンシブに加えて、「運」(陸運、海運、空運)って・・・。
● 話題変更。調子に乗って「アイランド・リバーサル」続編です(^^;。色々とググッて調べていたのですが、trending123.comというサイトで、アイランドリバーサルの成功確率(?)が出ていました(http://www.trending123.com/patterns/island_reversal.htm)。原文は、「Percent of successful formations - 77% Average decline of successful formations - 21% Likely decline - 10% Failure rate -13% Average time to throwback completion - 8 days」と。これだけだと今一つ分かり難いし、どうも良く分からん部分があるのですが、無理矢理に解釈をすると(^^;以下の感じでしょうか。
成功確率=77%
成功の際の平均下落率=21% / 平均的な下落メド=10%
失敗確率=13%
平均継続日数=8日
● 成功確率と失敗確率を足しても100%にならないし(^^;、何となくしっくり来ない部分もあって、英文の解釈が間違っている可能性もかなりあります。でも、もしあっているとしたら、77%はかなり高水準の確率。一方、下落メドの10%はちょっと大きい気はするのですが、基本的に個別銘柄の話でしょうから、指数では変動が少なめと考えたほうがマッチしそうです。継続日数が8日ならば、今日が4日目なので、ちょうど真ん中。少し意識しておきます(^^;。なお、このサイト、日本式のいわゆるキャンドルスティック・チャートで分析しています。これも興味深いです。ディスクレーマーです。このサイトの書いていることが正しいとは限りませんので、為念(^^;。
● もう一度、話題変更。勇気を出して(^^;、ソフトバンク雑感。今日は、モルガン・スタンレーから「イコールウェイト+目標株価2330円」が出てきたのですが、この銘柄については、正直、目標株価のばらつき方は半端ではありません(^^;。で、いったいどうなっているのか、BloombergのANRでざっくり調べたのと、自分で知っている情報を集計すると、以下の感じ。なお、あらかじめお断りしておきますが、下記は絶対に正しい情報とは限りません。あくまでも「目標株価」のばらつきを知っていただくための「展示」とお考え下さい。妙な引用は困りますし、個人的な責任も一切取れません。繰り返し為念。
● なお、アップする前の段階では、証券会社名をちゃんと固有名詞で書いていたんですが、アップ直前にアルファベットに置き換えました。やっぱりリスクが高過ぎるのでやめておきます(^^;。最近のネット社会は・・・ねぇ。
日付 | 証券 | 目標株価 |
9月11日 | A | 2330円 |
9月5日 | B | 2800円 |
9月5日 | C | 1340円 |
8月21日 | D | 900円 |
8月21日 | E | 3800円 |
8月15日 | F | 1726円 |
8月14日 | G | 1870円 |
8月9日 | H | 2350円 |
7月10日 | I | 1800円 |
6月26日 | J | 2270円 |
出典:Bloomberg、虎年の獅子座 |
● これだけ差が出てくると、何を信じて良いのか分かりません(^^;。要するに、この手の話は参考程度にするのが精一杯で、あとは「自分で考えて判断しなさい」ってことだと理解しています。それぞれのアナリストは、各自でちゃんと調査しているでしょうし、妙な思惑を込めて書いているのではないでしょう(最近、この辺のチェックはかなり厳しい)。でも、ソフトバンクというのは、これだけのブレが出る銘柄だってことです。少し踏み込んで書けば、ソフトバンクのディスクロージャーにも、ある程度の責任はあると考えています。「市場との対話」がうまく行っていない証拠でもあるからです。アナリストが投資家サイドのアンテナ役を担っている限り、アナリストにちゃんと会社を理解してもらう、という意味での「対話」は、やはり欠かせないと考える一人です。
● 雑談。今日から広島、中日、ヤクルトとの8連戦。つまり、来週の今頃には、「雑談」が興奮状態になっているか、それともパタッと書かなくなっているかが判明しているはずです(^^;。前回は対広島3連敗、ナゴヤドームでは今シーズン勝ち星ゼロ。逆風ですが、最後の頑張りを期待しています! しかし、雨のなか、無理矢理試合やっとるなぁ~(^^;。
2006年09月08日(金) .... 朝SQ安、後場バンジージャンプ戻り。何があったの?
TOPIX : 1619.92 (+6.46, +0.40%) | 日経平均 : 16080.46 (+68.05, +0.42%) | 円ドル : 116.15 |
● 意外にというか、後場の戻りはサプライズでした。日経平均先物主導の戻りだったし、折に触れて大口買いが入っていたので、例によって、債券先物などとのスプレッド系の取引かなとは想像するところでしたが、大引け後の手口を見ると、野村が日経平均先物をなんと、8619枚も買い越し(^^;。普段良く見掛けるSG、カリヨン、アムロあたりは比較的静かだったし、今日はSQだったことを考えても、野村の買い越しは突出していました。何なんだったんでしょうかねぇ~(^^;。
● 今日は日経平均先物(12月限)の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 今日はビッグSQ。例によって実況中継風。朝方はいつも通り、大量の売り物が先行する格好でスタート。午前8時30分のExcel上の日経平均速算値は前日比2380円安(^^;。まぁ、これは誰も信じないでしょう。8時45分でもほぼ同水準、8時50分でも2280円安ほど。8時55分で2240円安、8時57分で2200円安、8時59分00秒で2050円安、8時59分45秒で1920円安、8時59分55秒で1910円安。いつも通りの某欧州系証券でしょうけど、最後の最後に日経平均一銘柄あたり92万株ほどの巨大買いバスケットが入りチャンチャン。もともとNY株安などがあってマイナスになるとは予想できたのですが、SQ値は前日比165.32円安の15847.09円。やや下ブレした印象はあったものの、大きな波乱ということはありませんでした。
● 市場筋推計によると、SQ関連の出来高は6億7000万株程度、売買代金は1兆1500億円とのこと。9時15分時点での東証1部出来高は8億5057万株、売買代金は1兆3950億円でした。なお、今日1日通しの東証1部出来高は24億0302万株、売買代金は3兆3431億円だったので、9時15分時点の出来高は1日の35.40%、売買代金の41.73%だったことになります。市場筋推計値比較だと、出来高で27.88%、売買代金で34.40%。いずれにしろ、ビッグSQは凄いです(^^;。
● SQ後は、軟調ながら粘り腰で「幻のSQ値」になるかと思っていたら、前場中盤からスルスルとズッコケ。特に材料があってということは無かったのですが、外国人投資家の売りなどが囁かれ(今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(3430万株売り/2160万株買い)で、金額ベースも売り越しとの観測)、主力株の下げが厳しかった印象で、上がるのは眉を顰めるような材料株ばかり。
● 皆が「後場もアカンやろな」と考えていたところ、後場寄付き後から、にわかに先物主導の上昇。継続的に先物に大口買い(200~300枚クラスの継続的な買い)が入り、指数はアレヨアレヨの間にプラス転換。落ち着いたかなと思っていた午後2時直前、また大口買い(こちらは500枚クラス)がドカン、ドカンと入り一段高。ここでは、ホンの5分程度で1500枚程度の買いが入った感触でした。もっとも、今日はここがザラ場高値。その後は、利食い売りに押されて伸び悩む展開で大引け。
● 上にも書いた通り、日経平均先物では野村の買い手口が圧倒的で8619枚もの買い越しでした。それ以外では、アムロが1900枚ほど買い越しで、MSが2100枚ほど売り越し。一方、TOPIX先物では、GSが5000枚買い越し、パリバが4900枚ほどの売り越しでした。これを見ても、野村の買い越しが如何に圧倒的だったかが良く分かります。背景は何かって?それは野村に聞かないと分かりませんし、聞いても答えが返って来るはずがないので、聞いていません。なので分かりません(^^;。投信かなとは勝手に想像するのですが、やっぱり分かりません。一般的な相場解説では、「SQ通過で買い安心感」とか、「米インフレ懸念後退」などとありましたが、まぁ、それはよろしいでっしゃろ(^^;。誰かが先物を1400億円弱も買い越せば、その需給の影響の方が圧倒的なのは、分かって頂けるかと・・・(^^;。
● 話題変更。この2日間で、チャートは「アイランドリバーサル」(正確にはアイランドクラスターかな?)っぽくなってきました。どのテクニカル分析の本を見ても、「トレンド転換」と書いてあると思いますし、解釈としてはかなりヤバイ格好(^^;。本日後場の戻りは、瞬間風速的には、窓が空いているところに突っ込み掛けたものの、最後は伸び悩みになってしまったことで、残念ながら「アイランドリバーサル」を否定するほどではありませんでした。もっとも、朝方の雰囲気だと、「アイランドリバーサル」がギンギンに効いてくる状況だったので、後場の戻りのおかげで、大分、マシになったことは確かです。なお、気を付けておくべき事は、この件はかなりの人々が既に意識しているということ。それも含んで、次の判断をする必要があります。為念。
● なお、「アイランドリバーサル」とは何ぞやという方には、ググッてみると一番上に出てきた三貴商事のHPをご紹介しておきましょう。URLは、http://www.sankishoji.co.jp/info/lecture/04n.html です。このHPにある図と、日経平均の日足チャートを見比べると、類似性にドキッとします(^^;。今日の日足分を含んだ日経平均の日足チャートを付けておきます。出典はライブドア・ファイナンスです。
● 最後に一つ。今日もソフトバンクに関して、英フィナンシャル・タイムズ紙に「 Softbank share loans worry investors 」との記事が出ていたようです。正確には時差の関係で9月7日付けの記事ですが、こちらからヘッドラインと本文の一部を見ることが出来ます。一部外国人投資家から問い合わせはあったものの、マーケットでのネタにはならなかった様子です。先ほど、日本語訳が出てないかなとググッてみたのですが、出てきたのはロイター記事で、「ソフトバンク、孫社長個人資産の担保提供を否定=英紙報道で」というもの(http://www.thinkit.co.jp/free/news/reuters/0609/8/6.html)。ロイターのサイトも探したのですが、見付からなかったですね。ソフトバンク本体からこの件に関しては、http://www.softbank.co.jp/information/2006/060908_0001.html のリリースが出ています。まぁ、ニュース記事もタイミングがあるし、週末だし、いぃっか、って感じ。軽く流しておきましょう(^^;。
● ようやく週末。何だかんだ言いながら、もう秋の雰囲気が漂っています。関東の週末の天気は今一つで、秋晴れとは行かないようですが、それでも良い週末を!
2006年09月06日(水) .... 軟調、ロールは活況/全般はやや材料不足感(^^;
TOPIX : 1642.82 (-8.53, -0.52%) | 日経平均 : 16284.09 (-101.87, -0.62%) | 円ドル : 116.35 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、6日ぶりに売り越し(4380万株売り/3860万株買い)。米国祝日明けで若干の期待感はあったものの、シカゴ日経平均先物が意外に軟調だったこともあって、全般は軟調なスタート。前場はもみ合いだったものの、後場寄付き後、12時43分に日経平均先物(9月限)で、ドカーン、ドカーン、ドカーンと大口売り爆弾連発。その後、多少は戻る局面があったものの、最後、大引けに掛けてジリ貧状態。最後の最後には、バスケット買いが入ったのですが、それでも軟調は軟調のままでした。
● 今日の東証1部出来高は前日比1億4250万株増の19億0845万株、売買代金はどう2435億円増の2兆2587億円と、指数の動きが今一つだった割には、それなりに盛り上がりました。今日は、外国人投資家の買いが少し緩めだった印象はあったものの、指数としての値動きが乏しい割に、ジリジリと出来高が増加しているのは、次の展開への予感を感じさせるものです。どっちの方向かは知りませんけど(^^;。
● 個別には、ロイヤル・ベイビー関連はさすがに一休み。日経平均採用銘柄も同じでしたが、相場の鉄則として、「期待で買って事実で売り」の通りの値動きでした。また、ソフトバンクは、昨夕にCSから「格下げ、目標株価2620円→1340円」ってのがあったものの、朝方初っ端は大した動きが無かったので、「さすがにソフトバンク騒ぎも飽きてきたのかな?」状態だったんです。ところが、後場は結構下がって結局、5.6%安。こういう材料って、下がらないと誰も話題にしないのですが、下がりだすと急に話題の焦点になったりします(^^;。そろそろ飽きてきても良い時期だとは思うのですが、この銘柄については、本当に相変わらずです。こういったのに一喜一憂しなくなれば、銘柄も相場も、もうちょっと成長したなという感じが出てくるのですけど・・・(^^;。仕方ないんでしょうね。
● SQ間際の限月間スプレッド取引。昨日はTOPIX先物も日経平均先物も、スプレッドの軟調さだけが目立った状態でしたが、今日は朝の寄付き直後から逆にスプレッドは堅調に推移。TOPIX先物で初っ端は-6.0ポイントのオファーだったのが、アレヨアレヨと言う間に-6.0ビッドになり、ポツポツと-5.5が商い。後場寄付では、TOPIX先物が-5.5ビッドとなり、-5.0もソコソコ商いしていました。日経平均先物でも-40円がオファーで寄付いたものの、その後は-40円がビッドとなり、-30円も商いする状態。昨日の妙な弱さに対して、今日はかなり戻した印象でした。
● 昨日と同様に出来高を比較すると、以下の通り。かなり盛り上がったことが分かると思います。TOPIX先物なんて、毎回そうですが、単品市場よりもスプレッド取引の方が、はるかに出来るんですから・・・(^^;。
9月限 | 12月限 | 限月間SP | |
TOPIX先物 | 26,453 | 11,054 | 89,313 |
日経平均先物 | 62,583 | 12,715 | 43,625 |
(単位:枚) |
● 今回は、ショートロールは昨日がピークだったようで、ロングロールは逆に今日がピークになった印象。うまく泳ぎ渡った方々はそれで良かったのですが、ホンの半日でもタイミングがずれると駄目駄目状態。今回のロールは、特にTOPIX先物でかなり相場が動いた印象があり、ロングロール側でも、昨日大引け間際や今日の寄付き直後は、楽勝で-6.0ポイントが買えたのですが、最後は-5.0ポイントを買わされた印象です。
● 今回の限月間スプレッドの動きの背景には、某外資系証券のトラブルがあった様子ですが、これについては、ウラがはっきり取れない(多分、永遠に取れない(^^;)ので、詳細は書けません。でも、背景があったらしい(通常ではなかった部分があった)、ってことは頭に入れておいてよろしいかと(^^;。なお、明日が9月限の最終取引日です。為念。
● 話題変更。先日、某氏から教えていただいたのが、dataport というサイト。5%ルールの情報開示されたデータを集めてあり、これらの動向や株主情報の検索に使えるデータベースです。特徴としては、株主情報と保有情報の両面から検索でき、例えば「タワー投資顧問(株)」と検索すると、銘柄と保有株数などがずらっとリストになって出てきます。また、銘柄別にも5%ルール報告などが義務発生日などと共に一覧が可能で、これはかなり便利かも。URLは、https://www.dataport.jp/ です。今のところ無料で使えますが、サーバーの能力不足なのか、アクセスが集中すると固まる感じがありますが、それなりに使えそうです。お試しあれ。
● 甲子園は雨天順延か・・・。中日はドームなので試合あるし、こうなりゃあ、臨時ヤクルト応援団になるしかないっしょ(^O^)。古田監督は元々は関西の人間(兵庫県川西市)やしネ(^^;。とにかく、古田さん、よろしく!おっ、今のところリードしてる!
2006年09月05日(火) .... 指数は小動き、ロールオーバー活発/日経平均銘柄入替え発表
TOPIX : 1651.35 (+2.03, +0.12%) | 日経平均 : 16385.96 (+27.89, +0.17%) | 円ドル : 115.85 |
● 米国はLabor Dayで休場。それでも、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの買い越し(2540万株売り/3960万株買い)。これで株数ベースで5日連続の買い越しです。市場筋観測だと、欧州系の買いが比較的多いとのことでしたが、本当のところは分からないにしても、何となく期待を抱かせたのは確か(^^;。ただ、相場全体はかなりの小動き商状に終始しました。それでも、後場の右肩上がりは、それなりに象徴的だったと考えていますけど・・・。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 指数ベースで動きが鈍かった割には、東証1部出来高は前日比1億0660万株増の17億6595万株、売買代金は同133億円増の2兆0152億円と、ソコソコ好調。それなりに売り買いが交錯したことを物語っています。ただ、実際の現場だとこの時期には、SQを控えてのロールオーバーなどで忙しく、「指数があまり動かない」のは、歓迎ムード(^^;もありました。
● その限月間スプレッド取引。今日から、取引所の限月間スプレッド取引も大いに賑わいを見せました。これまで比較的安定していた日経平均先物で、朝方寄付き後に-40円のビッドが売られてしまい、これでTOPIX先物もかなり売り圧力が強まってしまい、前引け間際には、TOPIX先物の限月間スプレッド、-6.0ポイントがバカスカと売られて、前引け段階では-6.0ポイントオファーに転落。後場寄付きは-6.5ポイントで取引成立。その後もTOPIX先物はかなりプレッシャーを受けたまま推移し、業者間取引でも-6.1/-6.2ポイントあたりでの取引推移となりました。ただ、今日でかなり方向性が出てしまった雰囲気が濃厚で、何となく終戦ムードが漂ってきた感じです(^^;。
● 何で限月間スプレッドと「騒ぐ」か(^^;ですが、特にTOPIX先物では、この時期に「根雪」部分の建玉が一斉に取引されることで、単品の取引所立会内取引よりも、限月間スプレッド取引の方が、圧倒的に量が多くなる傾向があります。今日のTOPIX先物と日経平均先物の出来高を比較しておきましょう。いずれも立会内取引です。ミニ日経平均先物にも限月間スプレッド取引があるのですが、今回は1000枚しかなかった(ホンチャン先物換算で100枚)のでパス(^^;。TOPIX先物の限月間スプレッド取引の圧倒的な量に注目して頂ければ幸いです。
9月限 | 12月限 | 限月間SP | |
TOPIX先物 | 28,286 | 5,705 | 78,509 |
日経平均先物 | 68,262 | 8,268 | 38,360 |
(単位:枚) |
● もちろん、限月間スプレッド取引は基本的にはマーケット・ニュートラル。ただ、それでもホンの少しのタイミングのずれが発生することは良くある話で、それがきっかけになって、相場の方向性が出ることもあり得るんです。なんせ、限月間スプレッド取引はロットが大きいので、ホンの少しのズレも、意外に影響力があったりします。さらに、ロールの進み具合は、SQの需給に直接的な影響を与える可能性もあります。
● 極端に話を単純化してしまえば、ロールが進めばSQでの裁定解消売りは出難くなるだろうし、逆にロールが進まなければSQで解消売りを出さざるを得なくなります。ロールが進むかどうかは、限月間スプレッドの水準次第の面があるので、今日のTOPIX先物のスプレッドだと、ちょっとだけ心配かもしれません・・・。
● なお、Bloombergで何も手を加えずにデフォルトで計算させると、TOPIX先物のフェア・スプレッドは5.08ポイント、日経平均先物では44.23円です。ただ、何度か書いているように、配当予想をどう取るかでも違ってくるし、金利をどう取るかでも違ってきます。Bloobmergのデフォルト状態で、配当はTOPIXで6.58ポイント程度、日経平均で59.17円(これが9月末の配当落ち概算値)となっており、金利は0.36%です。このうち、金利を10bps上乗せして0.46%にするだけで、フェア・スプレッドはTOPIX先物で4.65ポイント、日経平均先物で40.11円と変わるんです。どちらにしろ、TOPIXは結構なディスカウント、日経平均は比較的フェア近辺ってことでしょうけど、この辺は「目安」程度と考えた方がよろしいかと・・・。
● さて、もう一つの本題、日経平均銘柄入替え発表に行きましょう。予想通りというか、火曜日の大引後の発表でした。結論から書くと、「日本製粉と東映を除外、東急不動産と東宝を新規採用」となりました。10月2日実施なので、基準終値は9月29日です。ややこしい月末(半期末)の実施ですが、まぁ、毎年のことですから、しゃあないっすネ。
● 事前の各社レポート予想だと、東急不動産はほぼ本命だったので、それほどの意外感はなし。SBI HDの名前が結構出てきていたのですが、結局、採用されませんでした。どうも連想してしまうのは、かつてソフトバンクがなかなか採用されなかった状況。選定委員などから、疑問の声が出たのでしょうか?分かる気もしますけどね。東宝は候補第2グループって感じだったので、サプライズではありません。また、その次にセガサミーHDあたりが来ていたのですが、今回はあまり大きな入れ替えにしたくなかったのかもしれません。
● ヤマダ電機もワイルドカード候補として名前が挙がっていたものの、もし採用となると、キャッシュフローが非常に大きく歪むところだった(50円額面換算だと超値嵩株になる)ので、採用は難しいとの見方も有力でした。結果的に、やっぱりというか、採用されず。削除銘柄では、東映は順当。日本製粉の除外と、逆に熊谷組が外れなかったのは少し意外感ありかもしれません。どちらにしろ、実際に指数に採用されるのは、まだ3週間ほど先の話。もし「遊ぶ」にしても、そのタイミングが難しいです(^^;。
● リリースは日経プロフィルの http://www.nikkei.co.jp/nkave/news/20060905r2d0500k05.html に掲載されています。アドバンテスト分割に伴うみなし額面変更の件も出ています。ご確認ください。
● そうそう、CSからソフトバンク格下げとかが引け後に出ているようです(^^;。今日は妙に強かったソフトバンクですが、また明日にでも話題になるのかな?
2006年09月01日(金) .... 小反落、全般ややお疲れムードの金曜日(^^;
TOPIX : 1633.35 (-1.11, -0.07%) | 日経平均 : 16134.25 (-6.51, -0.04%) | 円ドル : 117.30 |
● 全体はややお疲れ気味の1日でした。後場寄付き後に、またもや日経平均先物主導でスルスルと上昇し、日経平均は一時プラス転換する局面もありました。ただ、プラス水準を保つには少しエネルギー不足(^^;だったのが本音。今日の東証1部出来高は前日比1億6193万株減の14億9605万株。売買代金は同4715億円減の1兆8702億円でした。やっぱり、ちょっとお疲れだったのでしょうネ(^^;。
● 朝方から、米国株やシカゴの日経平均先物を見て、全体ジリ貧の雰囲気が濃厚だったものの、それでも下値は堅いとの見方も多く、売り優勢ながら崩れない相場展開。ただ、一歩下がってみると、相場全体の印象はどうも方向感が乏しかった感じ。どちらに動きたいのか、そのメッセージがなかなか聞こえてきません。先物に左右され易くなっているのは、SQ前という時期的な要因もあるし、実際にドッタンバッタン動いている向きがあるもの事実でしょう。ただ、それ以上に現物市場の商いが今一つ盛り上がらないことで、相対的に先物に光が当たり易くなっている面もあります。基本的にはジリ高だとは考えているものの、ちょっと時間が掛かりそうな雰囲気は否定できません。
● その先物で、昨日の日経平均先物の手口を見ると、「やっぱりなぁ~(^^;」って感じ。クレディ・スイス、ソシエテ・ジェネラル、カリヨンあたりの買い越しが目立ち、特にCSは3000枚超(Maxで5600枚超)も買い越していました。で、今日の手口は、SGが1500枚弱買い越していたほかは、CSは売り越し、GSも売り越しっぽい感じでした。今日は圧倒的というほどの売り買い手口がなかった(つまり、比較的静かだった)分だけ、市場全体も、今一つエキサイティングな瞬間が少なかった印象です。それにしても、CS、SG、カリヨンとくると、どうしても、ヘッジファンドって言葉が浮かんできて仕方がありません。もちろん、ウラの取れる話ではないので、あくまでも経験に基づく推測、でしかありませんけど・・・(^^;。
● さて、相場も今一つだったので、話題変更で、指数ヲタク系の話に行きましょう。本日大引後に、証券コード協議会(http://www2.tse.or.jp/sicc/)から業種変更が発表されました。一番の目玉は、予想された通り、ソフトバンクが卸売から情報・通信に異動となったこと。同協議会からのリリースは、http://www2.tse.or.jp/sicc/category/ct_data.html に掲示されています。
● ソフトバンクが情報・通信に行くことは、前々から予想できたことだし、さらに、普通にTOPIXベンチマークの運用担当者にとっては、時価総額全体は増えも減りもしないので、特に直接的な影響はないハズです。ちょっとレアケースかもしれませんが、例えば、業種の縛りをかなりきつくしているロング・ショート・ファンドなどは、ちょっと調整の必要があるかもしれません。ファンダメンタルズ的には、業績好調の商社がズラリと並ぶ卸売のなかではソフトバンクは見劣りしたでしょうし、その分だけ、ショートの「引き受け役」になっていた可能性はゼロではありません。もっとも、この辺の話も、かなり重箱の隅的な話題ですけどネ(^^;。
● なお、東証1部では、ソフトバンク以外に、東邦テナックス(繊維→ガラス・土石)、ブラザー工業(機械→電気機器)、JBCCホールディングス(卸売→情報通信)が業種変更になっています。東証1部よりも興味深いのは、東証2部の業種変更。プリヴェチューリッヒが電気機器→その他金融、ジェイ・ブリッジが倉庫・運輸→その他金融、上毛が繊維→不動産業へ、BSLが卸売→その他金融に異動などなど。まぁ、何と言いますか、ホンマに妙な匂いがする銘柄ばっかりです(^^;。まぁ、この辺は話題だけって感じですけどね。どちらにしろ「現状追認」なんですから。
● どうやって業種を決めるか、ですか?証券コード協議会のHPには、業種判定基準も公開されています。URLは、http://www2.tse.or.jp/sicc/category/ct_bm.html なんですが、正直言って、かなり読み辛い文章です(^^;。2~3回読んでも「???」状態から脱出できないような文章です。なので適当に端折って書くと、「新規業種分の部門別売上高が既存業種分の2倍以上が2期連続となったら業種が変わる」っちゅうことです。これを理解するのに、どれだけ苦労したか・・・(^^;。そうそう、実施は10月2日なので、必要な方は、9月末で変更対応の売買が必要になります。為念。
● もう一度話題変更。久しぶりに The Gartman Letter から。資源相場でかなり「当てた」印象があったGartman氏のニュースレターですが、最近はやや大人しい感じになっています。その中で、昨夕のニュースレターで日本株について、「We find ourselves more and more confused about the direction of (Japan's) share prices, and prefer remaining upon the sidelines... and so we shall firmly so.」と書いています。実は、この雰囲気は、私が他の外国人投資家とメールのやり取りや話をしていても、大なり小なり感じるところなんです。せっかく、欧州株で儲けて次にどこに行こうか・・・というタイミングながら、日本株にドカンと入ってこないもどかしさは、最近、所々で感じます。
● 彼らからすると、企業業績についても「見え難くなった」との印象があるようで、増益でも会社がガイダンスを全く変える気持ちがないなどは、「何でやねん?何かあるんか?」と疑心暗鬼的になってしまうのです。政局にしても、不透明要因の一つに数えられる可能性があります。外国人からすると、皆が次期首相は安倍幹事長だと言っている割に、安倍氏はまだ正式に表明したわけではないし(今日、ようやく表明)、政策メッセージも伝わってこない、との印象がある様子。また、安倍首相になったとして、ちゃんと外国人投資家に伝わるようなメッセージを出せるか、ということは少し心配。小泉首相は、結局、何もあまり具体的にやっていなかった(^^;のですが、メッセージの伝え方はうまかったと思います。安倍次期首相にそれが出来るかどうか・・・ちょっと不透明感があったりします(^^;。
● 今日は話題が全くバラバラでスミマセン。読み難かったと思います。反省。皆様も良い週末を!
2006年08月28日(月) .... 商い低調のなか続落、「千鳥足」の呪い?!? (^^; (^^;
TOPIX : 1600.25 (-19.56, -1.21%) | 日経平均 : 15762.59 (-176.07, -1.10%) | 円ドル : 117.20 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向はかなりの売り越し(2270万株売り/2480万株買い)。数字上は買い越しなものの、市場筋観測によると金額は売り越し。もっとも。英国がバンクホリデーってこともあって、全体にフローは減少。今週末は米国がLabor Dayのロング・ウィークエンドなので、外国人投資家の動きが鈍る可能性はかなりあります。
● 相場。朝方から方向感に乏しかった相場は、結局ジリ貧で終了。朝方は日経平均先物にいくつか大口ロットが飛び交っていたようですが、どうもエンジンが掛からなかったイメージ。後場に入ってから、しばらくは横ばい推移。ところが、12時50分過ぎからスルスルと下落。それほど大口の売りは見受けられなかったけど、この先物スルスル下落で現物指数もフニャフニャ。債券先物がえらく堅調だったので、このところのパターンからは、先物買い(債券先物売り)が入ってもおかしくなかったのに、無反応だったことで目先筋が焦れてしまったのでしょうか。
● その後、30~40分ほどで下げ分は戻したものの、買戻し一巡後は再度ジリ貧で安値圏での引け。特に目立った悪材料はなかったので、もう、こうなると「千鳥足」の呪いでしょうか(^^;。千鳥足が破れてから、今日で4日続落です(^^;。そろそろ呪いが終わるハズですが・・・。えっ、何の話かって?先週、8月24日のコメントをご参照下さいネ(^^;。
● さて、東証1部出来高は前週末比1億2330万株減の13億6923万株、売買代金は同2353億円減の1兆7670億円と低調。東証1部の値下がり銘柄数は1458銘柄にも達して(値上がりは174銘柄)、ほぼ全面安。指数以上に値下がり銘柄数が多かった印象が残りました。先週発表された投資部門別売買動向を見るまでもなく、大きな買い主体がないと(多くは外国人)、支えることが難しい水準に来ているのかもしれません。
● 一方、今日のマーケットで、少なくとも心理的な重石になったのは、先週から継続的に売られているソフトバンク。28日付けのBarron's紙やWall Street Journalにも、ソフトバンクの記事が掲載されており、ヘッドラインだけを見てもネガティブな雰囲気。Barron's紙では「Softbank Doesn't Add Up」とあり、WSJでは「Softbank's Accounting Shift Raises Eyebrows」とのヘッドライン。手元では中身は読めない(有料だから(^^;)のですが、ヘッドラインだけでもネガティブな雰囲気が伝わってきます。
● もっとも、多くのFM諸氏はソフトバンクについては、ほぼ永遠にアンダーウェイト(^^;でしょうから、ソフトバンクがアンダーパフォームすると、逆にアルファを稼ぐチャンスになる可能性が大。でも、これで個人投資家がますます萎縮してしまうようだと、他のところにも影響は広がりそうで、少し心配のタネではあります。今日のマザーズは4%近い下落だったし・・・。そういえば、Barron's紙もWSJ紙も Dow Jones社の出版物。何か嫌われることでもやったんでしょうかね?
● 相場も今一つなので、少し話題変更。さて、もう8月も最終週。今回は9月1日が金曜日ということもあって、9月8日がSQで「意外」に早くやってきます。つまり、今週がSQの前の週ってことになるのです。先週ぐらいから限月間スプレッド市場でも少しずつ「板」が出来始めていたのですが、今日になって、より一段とそれらしくなってきました。今日のところ、取引所取引での「板」は、TOPIX先物が-5.5/-5.0ポイント、日経平均先物が-30/40円の水準で推移。
● BloombergのFVDで、何もいじらずにデフォルトで計算させると、TOPIX先物の9月/12月限月間フェア・スプレッドは-5.10ポイント、日経平均先物だと-44.49円ってところです。ただ、週末の日経に「新日鉄が14年ぶりに中間配当実施」と出たのですが、この手の材料があると限月間スプレッドは動いてしまいます(^^;。厄介なのは、今のところ新日鉄もJFEも公式にはノーコメントってこと。前回も、本田技なんかが四半期配当するような報道があったけど、結局、何も無かったのです。微妙な金額ですが、一応、この辺のニュースに敏感になりつつも、どこまで織り込むかは神経質にならざるを得ない感じです。もちろん、金利動向も非常に大きなファクターですしね。
● 最後にもう一度話題変更。週末の日経にも出ていたのですが、銀行等保有株式取得機構の株式売却についても書こうかと思っていたのですが、きょうはスペースが無くなってしまいました(^^;。日経に出ていたのはヤマハ(7951)ですが、今日の大引け後には、「松下、約4095万株を売り出し」(発行済み株式の1.7%)の発表。これも同買取機構が絡んでいて(それだけではない)、まぁ、何と言いますか・・・。この件については、大和総研の壁谷氏が詳しいのかな?同社HPにも、「買取機構・日銀・預保の売却による株式の再流動化」(http://www.dir.co.jp/publicity/column/051227.html)のダイジェストがアップされています。ご参考に。
2006年08月25日(金) .... 前場は先物主導で大幅高、後場はソフトバンク主導でずっこけ
TOPIX : 1619.81 (-3.22, -0.20%) | 日経平均 : 15938.66 (-21.96, -0.14%) | 円ドル : 117.05 |
● 前場は先物大口買い主導でえらく高いところ(日経平均で+196.16円高、+1.23%)まであったのですが、後場はソフトバンクが値を崩すに連れて、市場全体も値を消してしまった印象がありました。ソフトバンクだけが原因ではなかったでしょうけど、-9.70%というのは、やっぱりそれなりに影響大。ちなみに、ソフトバンク1銘柄で日経平均は28.4円ほど下落、TOPIXは-0.733ポイントほどの下落寄与度(Bloombergで計算)だったので、理由はそれだけではなかったものの、指数的にも影響が大きかったことが分かります。なお、日経平均でもTOPIXでもソフトバンクはマイナス寄与度トップでした。
● 今日は日経平均先物9月限の日中足を貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。前場の出来高の多さと、後場の少なさを見て頂ければと・・・。詳細は後述。
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向はかなりの売り越し(3620万株売り/2430万株買い)。売りが増えたというよりも、買いが減ったために、差引がかなりの売り越しになったイメージです。まぁ、結果的には、あまり関係なかったですけど。
● 寄付きは軟調に始まった相場も、売りが一巡した頃から、強烈なバンジージャンプ状態。9時45分頃から日経平均先物にワンショット500枚買いクラスが繰り返しか入り、「先物先導上昇→裁定買い誘発」の見慣れたパターン。特に日経平均は、アレヨアレヨという間に上昇加速状態となり、10時43分には前日比196.16円高(1.23%高)と、かなりの水準まで駆け上がりました。そして前場終了。ところが、後場に入ってから初っ端には何度か先物大口買いが入ったものの、その後はフォローアップなし。"ちょうちん筋"にしてみると、「あれっ?」って感じ(^^;。週末を控えているところでもあり、はしごを外されてしまうと需給は逆方向。結局、「行って来い」になって本日を終える羽目になってしまいました。
● 上昇の原動力だった大口の先物買いについてですが、多分、そこら辺の色々な相場解説は「仕掛けの買い」と書くでしょうネ(^^;。実際に場を見ていて感じたのは、何かニュースがあったからの買いというよりも、債券先物とのスプレッド・トレードのようなものだったと推察します(Unwind/Closeかな?)。ティック出来高を見て、それらしい大口商い(500枚レベル)を拾ってくると、前場だけで、9時47分、9時53分、10時ちょうど、10時07分、10時25分、10時27分、10時31分(?)とありました。ところが、後場はそれらしいのは12時32分と12時35分だけ(やや疑問点あり)。それ以外は見当たりませんでした。
● もちろん、その全てが同じ目的の注文だとは限らないし、中には、本当の仕掛けもあったかもしれません(S氏とか?!?(^^;)。でも、ティック出来高という単純なデータから見るだけでも、これだけの頻度で大口買いが入っていたことが分かるのです。後でデータだけを見ても、買いか売りかは前後のティックや、その時のBid/Askを見れば、それなりに推測は可能です。今回はロイターのデータを使ったのですが、Bloombergでも同様のデータを見ることができます。最近は便利になったものです(^^;。
● そうそう、朝寄付き前には注目との声が出ていたCPIの発表。コンセンサスは+0.5%程度だったのが、出てきた数字は前年比+0.2%と大幅下振れ。今回から算出基準改定があったのですが、その影響がどの程度だったのかは、私はエコノミストでないので詳細は分かりません(^^;。ただ、債券がこのおかげでかなり高かったので、「利上げ先送り観測」→「株式上昇」と持ってくるのが、綺麗な解説でしょう。ただ、実際のところ、注目、注目と言っていた割には、株式市場では、あまり話題にならなかったのが本音でした。もし今日の大口買いが債券先物と日経平均先物のスプレッド取引だったとしたら、債券先物が上昇してくれたおかげで、「債券売り・株式買い」が成立する格好になったのでしょうから、その点では、株式市場も影響を受けたのですけどネ。
● さて、後場に入ってからは、先物の大口買いが入らなくなったことに加えて、ソフトバンクのずっこけが、指数的にも心理的に響きました。昨日ザラ場で流れていた「リーマン、ソフトバンク目標株価900円」を材料視する声もあったのですが、この辺は株価下落が言わせた材料、という気がしないでもありません。このレポートについては、昨日の午前中から市場筋の間で語られていたし、英文のレポートは21日に出ていたらしいのです(未確認)。だから、今日、急に株価に反応が出たと考えるのは、ちょっと後付け理由っぽいと感じています。ただ、それ以外に「きちん」とした理由が見当らなかった、というのが余計に不安感を誘った印象はありました。特に、株価下落が加速したのが、金曜日の後場でしたから・・・。
● ソフトバンクの日中足も貼り付けておきましょう(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● もともと、ソフトバンクはファンダメンタル評価が非常に難しい銘柄の一つ。誰が何を言ってもそれっぽく聞こえる、という面を常に持ち合わせています(^^;。数日前に珍しく逆日歩がついていたのですが、この辺、何か関連でもあったのですかね?なお、ソフトバンクは東証1部売買代金トップ、出来高第2位、値下がり率第2位と、ある意味では今日の相場において堂々の主役(^^;。この銘柄に振り回されるのは本意ではないにしても、無視できない銘柄なのは確かです。なお、東証1部出来高は前日比ほぼ変わらず(182万株増)の14億9253万株、売買代金は同1657億円増の2兆0023億円でした。
● さて、ようやく週末。今週は何かと細かい用事が多くて、結構疲れました(^^;。皆様も良い週末を!
2006年07月10日(月) .... 前場ナヨナヨ、後場爆騰!何でかは分からんけど・・・(^^;
TOPIX : 1594.07 (+20.92, +1.33%) | 日経平均 : 15552.81 (+245.20, +1.60%) | 円ドル : 113.65 |
● 今日は後場の動きが大きなサプライズ。何があったのかは定かでは無いものの、後場に入ってから、メガバンクやソフトバンクが戻り歩調になると、先物がスルスルと上昇して、いつも通りの裁定買いを誘発。それが余計に買いを入れるきっかけになった様子で、スパイラル的な上昇でした。まずは日経平均の日中足をご覧下さい(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。今日はさすがに日中足も見応えがあります(^^;。
● 今朝のSQを計算すると、前日比188.13円安の15119.48円。実は、前場はこの水準から大きく乖離することなく、かなり眠気を誘う展開(World Cup疲れ?!?)だったのです。前場の日経平均の値動きはわずかに79.64円だったのです。ところが、後場の値幅はなんと418.89円。1日通しの値幅は475.69円あったのですが、ほとんどが後場だったことが分かります。結局、TOPIXは文句なしの高値引け、日経平均もほぼ高値引け。これだけ後場に動けば、商いも後場に偏ります。毎分の東証1部売買代金の分布を見ると、前場が36.3%、後場が63.7%と、圧倒的に後場に商いが集中していました。
● 確かに後場の上昇局面では、先物が走るシーンがありました。特に15300円に乗せてくるところはそんな感じ。先物主導はその通りだったかもしれませんが、誰かが先物を買わなくては、こうはなりません(^^;。そこが本当の背景なんでしょうけど、現時点では正直言って良く分かりません(^^;。日経平均先物(9月限)の日中足も貼り付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。こちらの方が出来高が掲載されているので、より雰囲気が伝わるかもしれません。
● 今日は午後2時に機械受注があって、一部のメディアではこれを材料視していましたが、上記の日中足を見るまでもなく、上昇はそのはるか前にスタートしていたし、実際に日中足を見る限りでは、どこに機械受注があったのかも、はっきりとは分からなかったぐらいですから、これは後付け理由としてもちょっとって感じ。一方、市場筋の間では、例によって「オイルマネーの買い」との観測が流れていましたが、これはウラが取れる類の話ではありません。と言う訳で、無責任に「謎の上昇」ってことにしておきましょう(^^;。実際のところは、「そろそろ反発かな?」と考えていた人が多かったところに、うまく火が点いて燃え上がった、ってことと理解しています(^^;。
● 個別では今日もソフトバンクが何かと注目。取引そのものについては、色々なメディアが追い掛けてくれるでしょうから、こちらはちょっと雑談的話題で行きます(^^;。週末にネットを見ていて、ソフトバンク関連の掲示板の盛り上がりの凄いこと凄いこと・・・(^^;。ヤフーには、「銘柄別掲示板投稿ランキング」(http://messages.yahoo.co.jp/ranking/stocks/postranking_daily.html)なるものがあるのですが、第1位がソフトバンク、第2位がメリルリンチの順番。外国株に過ぎないメリルリンチの銘柄掲示板がここまで盛り上がっているのを見て、ちょっと笑ってしまいました(^^;。
● もうちょい真面目に書けば、ソフトバンクはそれだけ個人投資家が注目する銘柄という証拠で、メリルリンチの掲示板は、多くが非難の声やら誹謗中傷っぽいものまで。外資系証券陰謀説まであって思わず苦笑い(^^;。外資系証券にそれだけの力があるんだったら、日本の株式市場は、もっともっとウィンブルドン化していますって。ホンマに・・・(^^;。ただ、あれだけ恨みの言葉が掲示板に書かれること自体、ソフトバンク株が下がっては困る方々がまだまだ多いってこと。もちろん、頭では理解していたものの、実際にあの掲示板の状態を見ると、余計にそう感じた次第です。
● 話題のメリル・レポートを実際に読めば、「特に目新しいというネタはない」(某FM氏)ってことが分かるのですが、「新規Sell」と「妥当株価1800円」が一人歩きしてしまった格好。BloombergのANRを見ると、例えばリーマンのアナリストは、6月1日付けでソフトバンクの目標株価を1125円としているようだし、何もメリルだけではないのです。でも、メリルのレポートがこれだけ話題になったのは、タイミングが良かったというか(^^;。
● もっとも、大きな話題になったのは個人投資家の間のことで、機関投資家の間では、レポートが出た金曜日の朝(寄付前)には、それほど話題にはならなかったのです。でも、金曜日後場から実際に株価が下がりだしてから、機関投資家の間でも話題になったのが実情。もともと、機関投資家にとっては、あまり真剣に向かい合う銘柄ではないですから(^^;。BloombergのANRで見ると、目標株価も日興シティの3800円(6月26日更新)からリーマンの1125円(6月1日更新)まで千差万別。ハイ、そういう銘柄なんです(^^;。
● 最後に記録。東証1部出来高は前日比2億9705万株増の17億0491万株、売買代金は同5251億円増の2兆4783億円でした。また、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(4820万株売り/3090万株買い)。株数ベースではかなりの売り越しだったものの、市場筋観測では金額では「小幅買い越し」とのことでした。
● 雑談。台風3号に続いて4号も誕生した模様。同じコースですね、今のところ。台風3号はモロに朝鮮半島に行きそうなので、この先数日は、ミサイルを撃つどころではないでしょう(^^;。進路図その他は、国際気象海洋(http://www.imocwx.com/typ/typ_0p.htm)からどうぞ。
● そうそう、最後になってしまいましがが、7月下旬に掛けて四半期決算発表が本格化します。しばらくサボっていた(^^;のですが、例の日米主要企業決算発表予定一覧ワークシートを週末にアップデートしておきました。左側のフレーム、「日米主要企業決算発表予定」からダウンロードページにお進み下さい。普通のExcelファイルです。なお、いつも通り、意図的に数日遅れのデータをアップしていますが、今回は先週金曜日時点のデータなので、まだ十分に賞味期限内です(^^;。お楽しみを!
2006年03月29日(水) .... 大幅高、日経平均は年初来高値更新、17000円に接近
TOPIX : 1711.54 (+18.85, +1.11%) | 日経平均 : 16938.41 (+248.17, +1.49%) | 円ドル : 117.90 |
● 天気は良かったのですが強い風が吹いていて、かなり満開状態に近い桜は散ってしまうかもしれません。週末まで待たずに、ちゃんと見に行かないと・・・(^^;。
● 相場。オーバーナイトでFRBがFFを25bps引き上げ。まぁ、これはほぼ全員が予想していたでしょうから意外感ということもないハズですが、なかなか打ち止め感が出て来ないのも事実。いつも感じるのですが、マーケットは何よりも「先行き不透明感」を嫌がります。打ち止め感が出ないというのも、この先行き不透明感の最たるもので、米国株式(債券も)がかなり下がったのも、ある意味では良く分かります。それを受けて、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ほぼチャラ(3830万株売り/3890万株買い)。最近はあまり影響はないですけどネ(^^;。
● 初っ端に、今日の日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。これを見ながらの方が、イメージも沸くでしょうから・・・。
● 寄付きから小安い水準でもみ合っていた相場が、午前10時半過ぎから急に上昇。先物主導だったと言えばそうなんですが、これも「先物を買った奴がいる」から。前引けに掛けて、あっという間に上昇して前場終了。「何があったの?」メールがトレーダー筋の間を飛び交っていたものの、往々にしてこの時間帯の値動きは、昼休み立会外バスケットを連想させてしまいます。その昼休み東証立会外バスケット取引は、単一とバスケットをあわせて510億円強。それほどサイズが大きいって事は無かったのですが、要は裸のデルタがどうなっているかなので、実際のところは発注者本人しか分かりません(^^;。
● 背景がそれだったのかどうかは不明ながら、後場に入ってからも、主に日経平均主導での上昇の感触が強い1日。こういう相場だと、機関投資家的には、「付いて行けない」ってことになってしまいます(^^;。ヤフーがストップ高になるわ、久しぶりにソフトバンクが大幅高になるわで、かなりドンちゃん騒ぎの様相を呈していました。もちろん、日経平均は年初来高値を更新。TOPIXはまだ少し届かないものの、それでもかなり力強い上昇でした。サイズ的には全体はまちまち。ただ、ソフトバンクやヤフーに刺激を受けたのか、今日はマザーズがかなり堅調で、指数も4.40%高。JASDAQもソコソコ強かったので、そういう1日だったのでしょう。
● 今日の東証1部出来高トップはニッシン(8571)・・・(^^;。「なんや、それ?」って感じですが、かなり低位株だったのに、分割したおかげで余計に株価が下がり、しかも売買単位は100株。今日の終値が133円ですから、ここまで条件が揃うと、何らかの理由で盛り上がってしまうと、トコトンまで行っちゃいます(^^;。この銘柄だけで、1億4522万株も出来ていたし、東証1部値上がり率もトップでした。もっとも、時価総額がそれほど大きな銘柄ではないのですが(TOPIXウェイトは5.9bps程度)、それでも無視できない程度のサイズ。東証1部全体の出来高は19億6594万株だったので、占有率は7.39%ですか・・・。困った銘柄です(^^;。
● がらりと話題変更。最近、今年5月から施行される「会社法改正」についてのレポートを良く見掛けるようになりました。もちろん、これが施行されるのは知っているし、ざっくりベースの内容も"知識"としては知っています。色々とレポートを読んでいるのですが、市場関係者として一番気になる「相場として何がどうなるねん?」について、今ひとつ、"イメージ"が沸いてきません(^^;。
● 表面的には、四半期配当が可能になるとか、敵対的買収の防衛策として種類株式が可能になるなどがあります。ただ、これは、どちらかと言えば表面的な事柄で、恒常的に相場や銘柄の評価方法に影響を与えるのかどうかは、何とも言えません。さらに問題は、マーケットとしてどの程度、この件を意識しているか、ということ。最近のレポートの増加を考えると、ある程度、存在は認知されつつあるハズ。ただ、相場への影響を考えて対応している向きがあるかどうかは、何とも言い難いのです(^^;。
● 個人的に恐怖感というか怖れがあるのが、実はこの辺を理解できないのは自分だけで、他の皆さんは、当然のように対応済みって考え方が頭をよぎること(^^;。もしそうだとするならば、ここにコメント書いていること自体が・・・何と言いますか、アホ丸出し、ってことにになってしまいますから・・・(^^;。
2006年03月06日(月) .... 反発、大引前30分間に先物主導の買いで一段高
TOPIX : 1626.46 (+13.50, +0.84%) | 日経平均 : 15901.16 (+237.82, +1.52%) | 円ドル : 117.00 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、若干の買い越し(3400万株売り/3800万株買い)。先週末にインテル(INTC)が売上高予想を下方修正したことで、ちょっと心配はあったものの、懸念というほどの動きではありませんでした。ただ、マーケット全体を見渡せば、全般に「やる気無し夫君状態」(某ベテラン証券マンいわく)って感じ(^^;だったのは確か。その薄商いのなかを、最後の30分間で指数はスルスルと上昇。何があったのかは定かではありませんが、何となく実感が伴わない上昇だった印象も否定できずに終了。
● 東証1部出来高は15億6509万株と前週末比で1億6615万株減。売買代金は2兆2211億円で同292億円増と、ほぼチャラ。それほど出来高が落ち込んだということではないにしろ、日経平均の上昇度合いからすると「???」な面もありました。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 個別には、注目は週末にメディアに流れた「ソフトバンクのボーダフォン日本法人買収」。ソフトバンクは朝方は買い気配で始まり、高いことは高かったものの、やや気迷い気分も感じる展開でもありました。マーケットに参入するための大きな武器を得たのは事実でしょうが、市場関係者としては、「どうやってファイナンスするん?」というのも大きなクエスチョンマーク。ヤフーのブランドとノウハウを使えばってのも分かるだけに、期待と心配が交錯していた印象がありました。KDDIやドコモは素直に売られていましたけど、そりゃあ、ボーダフォンよりはソフトバンクの方が手強いでしょうし・・・(^^;。いずれにしろ、正式発表を待つことになります。後日に思い出す為に(^^;、ソフトバンクの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● しかし、ソフトバンクの件で驚いていてはいけないんですね(^^;。今朝飛び込んできたニュースは、米AT&Tがベルサウス買収で合意、とのニュース。前々から、ある程度は観測記事も流れていたので完全なサプライズではないのですが、実際に合意するところが凄い(^^;。さらに、邦貨換算で約7兆8000億円強(67 bil USD)という金額も恐ろしい!もちろん、現金ではなく株式交換方式での支払いになるものの、これじゃあ、上記ソフトバンクの「2兆円」も霞んでしまいます(^^;。
● 一方、ソフトバンクが2兆円を用意できるとなると、何となくビビる企業も出てくるでしょうね。昨日終値時点での時価総額(TOPIXウェイトではなく、フルの時価総額)で見ると、現在の日本株式市場では44銘柄が時価総額2兆円以上。T&Dがそのギリギリ2兆円で、コマツはほんの少し割れる状況。1兆円とすると、111銘柄が該当し、ヤマトホールディングスがギリギリ1兆円で、大阪ガスはギリギリ割れる状況。それ以外はある意味では"標的"になり得るのです。もちろん、数字のお遊びはその通りですが、ソフトバンク(時価総額は3兆8000億円程度、第22位)が1兆円単位の資金が用意できるとなると・・・です。一応、頭に入れておきましょう。
● 指数ヲタク系としては、ソフトバンクが東証33業種で「卸売業」から「情報通信業」へと変更になるのは、この件がDONEすれば、ほぼ確定ですね。実は、この話はこのM&Aが発生する以前からあったネタで、既にかなりの方々は、セグメント的にも「卸売」の色彩はかなり薄くなっていたことを意識していたと思います。インパクトなどについては、もっと詳細が分かるまで何ともしようがないので、これも基本的には「待ち」になります(^^;。なお、業種変更の手順などについては、証券コード協議会のHP(http://www2.tse.or.jp/sicc/)からどうぞ。具体的な業種変更については、http://www2.tse.or.jp/sicc/category/ct_bm.html からです。
● 雑談。配当利回りを意識する時期になっているのですが、一般的な配当利回りランキングを見ると、決算期が考慮されていないモノがかなりあります。例えば、REITなんかは3月決算ではありません。東燃ゼネ石(5012)の配当利回りが高いのは皆が知っているのですが、これは12月決算銘柄(^^;。今慌てて買っても「期間利回り」的なメリットはないのです(もちろん、長期保有を前提とすれば筋は通る)。さらに細かく見れば、中間配当を実施したのかどうか(半年分の配当なのか、丸々1年分の配当が期末に出るのか)なども、この時期に投資するのであったら考慮すべきなんです。簡単に数字に飛びつかないで、ちゃんと宿題をやっておきましょうね!「No Pain, No Gain」です(^^;。
2006年02月21日(火) .... 急反発、後場に先物主導でイケイケドンドン上昇(^^;
TOPIX : 1612.56 (+40.45, +2.57%) | 日経平均 : 15894.94 (+457.01, +2.96%) | 円ドル : 118.50 |
● 後場最後の1時間の上げっぷりはお見事(^^;。先物主導でイケイケドンドン的に駆け上がった状態で、終わってみれば大幅高。相場として、一度、自律反発で戻るタイミングではあったのですが、それでもソコソコの驚きの1日でした。こりゃあ、日経平均の日中足を付けておくしかありません(^^;。出典は、いつも通りYahoo! JAPAN Financeです。
● 初っ端から順を追って行きましょう。米国株式市場は祝日(President's Day)のため休場。でも、今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、10営業日ぶりの買い越しで、しかもかなりの量(4250万株売り/7040万株買い)。市場筋観測によると、欧州からの買いが多かったとのことで、当然のように「オイルマネー」との憶測が盛んに飛び交っていました(^^;。本当かどうかは別にして、これだけの買い越し量を寄付き前から見せられ、そして自律反発のタイミングにあったことも加わって、寄付きから一斉に買いスタート。途中、やや伸び悩む局面もあったものの、前場中盤以降は切り返して一段高。
● 後場寄付き直後にスッと下がるところはあったのですが、午後2時過ぎを底にして、先物主導のイケイケドンドン急上昇相場(^^;。先物市場ではショートカバーの嵐が吹き荒れ、買いが買いを呼ぶ状態(^^;。この時間帯では、また日経平均先物の約定処理が遅延していた模様ですが、今日はそれが「買えたかどうか分からん」になって、余計に買いを煽る心理状態に(^^;。下がるときは「売れたかどうか分からん」で不安感が先行して余計に売られたのですが、今日は鏡写し。基本的に先物市場では、上げも下げも対等なので、どちらにしろ"遅延"は値動きを加速する、ってことですネ。終わってみれば、TOPIXも日経平均もほぼ高値引け(^^;。
● 今日の東証1部出来高は前日比で9100万株ほど減少して20億8212万株、売買代金は同1256億円減の2兆6814億円と、最近の水準としては、決して多くはありませんでした。ケチを付けるワケではありませんが、ソフトバンク一銘柄で日経平均を57.2円押し上げ、ファーストリテ、住友不動産、セコム、信越化学の日経平均寄与度上位5銘柄で日経平均を120.77円押し上げ。特にソフトバンクの寄与度はずば抜けていました。何度も書いているんですが、前回の株式分割において、「みなし額面」で対応したことの弊害が、プラスにもマイナスにも大きく出てくるようになっていることが分かります。
● さて、一歩下がって眺めてみても、今日の上昇は単なる自律反発だったのか、それとも反転なのかは、現時点では分かりません(^^;。後から振り返れば誰でもわかるのですけど、それじゃあ、意味ありませんもんネ。ただ、これだけの上昇だったとしても、雰囲気的には、これで底打ちと感じている向きよりも、今日は単なる自律反発と考えている向きの方が多い印象は受けます。自分もそう考えてしまうのですが、一方で、大勢がある方向に考えている時には、相場は逆向きに行くことが多いのも事実(^^;。それも意識しておきたいです。
● せっかくなので、ほんのちょっとだけ調べてみました。今日の終値は、TOPIXも日経平均も、2月17日終値を上回り、いわゆるバンジージャンプ状態です。東証マザーズ指数も、指数ベースでは先週金曜日終値をかなり上回ってきましたが、東証2部指数は逆にまだかなり下回っている状態。一方で、個別銘柄ベースで、2月17日終値と本日終値を比較した騰落銘柄数でみると、
指数 | 値上り | 値下り | 不変 | 上銘柄率 | 2/17終値 | 2/21終値 |
東証1部 | 997 | 624 | 51 | 69.63% | 1605.33 | 1612.56 |
東証2部 | 404 | 74 | 23 | 80.64% | 4791.67 | 4659.82 |
マザーズ | 87 | 56 | 16 | 52.00% | 1623.50 | 1655.43 |
データ:東証、ロイター |
となります(銘柄数を表示、大証優先市場銘柄でも東証における指数算出用株価を使用)。
● 興味深いのは、東証1部では69.63%が値上がり、つまり2月17日終値を上回っているのに対して、東証2部は80.64%、マザーズでは52.00%。下げが厳しかったマザーズでも、今日終値時点で半分以上の銘柄が前週末の水準を回復しているのです。もっと驚いたのは、指数としては先週金曜日の終値に届かない東証2部で、なんと約8割の銘柄が先週末終値水準を回復しちゃってること。「だからどうした」と言われると言葉に詰まってしまいますが(^^;、相場の戻りに関して、色々な解釈が出来ると考えてしまいました。もちろん、受け止め方は、人それぞれ違うでしょうけど・・・(^^;。
2006年01月20日(金) .... ほぼフラット、朝高も後場は週末控えて伸び悩み
TOPIX : 1624.39 (+4.10, +0.25%) | 日経平均 : 15696.69 (+0.41, +0.00%) | 円ドル : 115.60 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、一転して買い越し(3890万株売り/4890万株買い)。ただ、ここ最近の個人パワーからすると、外国人投資家の動きは大したインパクトを感じません(^^;。今週の投資部門別売買動向が出てくるのは来週ですが、どんな個人投資家のシェアになっているのでしょうね?恐ろしくも興味津々です。
● 相場の方は、「寄り天」を心配していたのですが、その通り、絵に描いたような「寄り天(寄付き天井)」になってしまいました(^^;。チャートの上でもそうですが、実は今日のSQを計算すると、前日比215.58円高の15911.86円。ザラ場の日経平均高値が前日比179.11円高の15875.39円だったので、かなり上に乖離していることが分かります。このSQ値を基点にしてみると、より一層、「寄り天」度合いが分かっていただけるかと・・・。最後は多少戻ったものの、朝方の勢いからすると、あまり良い引け味ではありませんでした。週末だから、仕方ない面もあったのですけどね。今日も日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● 時系列的に行くと、前場はまだ小高いまま推移したのですが、先物が始まってから東証の現物がスタートするまでの30分間に、先物がズルズルと売られてしまい、これで東証の現物も軟化。この30分間というのは、先物の動きに全く左右されてしまうので、かなり難儀な時間帯です。"仕掛け"とまでは言いませんが、先物市場の空気が後場寄付きの現物を支配する格好になってしまいます。上がるときもそうですが、今日のように下がるときもある、ってことです。上記グラフでも、雰囲気の変化は分かります。妙なリスクを抱え込まないためにも、早急に先物と現物のスタート時間を一致させることを願っています。
● また、ザラ場中(特に後場)の相場は、ソフトバンクの上下動に合わせるように上下(^^;。いまや、心理的にも日経平均的にも、ソフトバンクの動きがマーケット全体を揺り動かす感じすらあります。日経平均採用の最大ウェイト値嵩株として、上にも下にも日経平均を揺り動かす存在は、"みなし額面変更"対応のまずさを、より一層引き立たせてしまっています。今後、もし日経が対応方針を変えないのだったら(多分、変えないでしょう)、今後も似たような問題が日経平均に対して発生する可能性が残ります。
● 今日の東証1部出来高は20億9604万株(前日比3億6837万株減)、売買代金は2兆9952億円(前日比4019億円減)でした。一方、大引け時点での東証注文件数は656万件、約定件数が335万件程度と発表されています(http://www.tse.or.jp/news/200601/060120_d.html)。昨日は約定件数が400万ギリギリまで行った事を考えると、落ち着いたというか、醒めたというか・・・(^^;。
● 今朝の日経によると、NYSEの1日あたりの約定件数は最大2100万件。米国では、小口電子取引(SOES)が稼動して約定件数がかなり増加しました。さらに、ティックが1セントに変更された際にも、約定件数の増加を懸念する声があったのですが、当時NYにて勤務していた私でも、特にシステム的な負荷を感じたことはありませんでした。インフラの重要性への考え方の違いと言えばその通りかもしれませんが、こうなってしまうと東証の機能不全は"しんどい"出来事です。日本全体がそう言った目で見られてしまいますから・・・。今週末も東証"社員"の方々は出社だと思いますが、公共機関としての責任という面から、何とか一層の改善をお願いしたいところです。
● 話題変更。大引け後に、恒例の東証1部昇格銘柄が発表されました(http://www.tse.or.jp/listing/1section/1sec.html)。今回は、サンエー(2659)、CVSベイ(2687)、バンダイV(4325)、創建ホーム(8911)の4銘柄がご昇格。実施は2月1日です。事前に色々なレポートや何から予想されていたものと、あまり大きく変わらないので、極端なサプライズはありません。TOPIXへの算入方法が変更されてから、昇格イベントもぐっとおとなしくなった印象があります。ただ、基本的な需給の仕組みは変わっていないので、買わなきゃあいけない方は買うし、買う必要がない方は買いません(^^;。どういった時に「買わなきゃあいけない」状態になるかは、ちゃんと見ればそれなりに分かります。「No Pain, No Gain」ですから(^^;、頑張りましょう!
● また、今日は恒例のTOPIX月末修正も発表されています。東証のHPでは、「新株予約権の行使等に伴う上場株式数等の変更」(http://www.tse.or.jp/news/200601/060120_e.html)として資料が掲載されています。慣れないと分かり難い面がある資料ですが、必要な情報は網羅されているので、これも「No Pain, No Gain」で頑張って読み解きましょう!ヒントというほどではありませんが、2銘柄ほど、ちょっと気を付けた方が良いウェイト変化があります。ご注意を。
● 最後に一つ気になったこと。今朝の読売新聞に、「株大幅分割を制限、政府・与党が法規制検討」(http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe5900/news/20060120i101.htm)とのヘッドライン。本当に、何も分かってないんですね・・・。今年1月から、保振預託分に関しては、新株が事実上即時交付になったので、もうそんなことは発生し得ないのです。敢えて言うのであれば、最低単位あたりの投資金額が下がることによって、買いが入りやすくなる効果はあるでしょうけど、それで「非現実的な急騰」はほぼ不可能。こんなこと、ちょっとマーケットに参加したら分かっているのに、堂々とこんなコメントする方もそうだし、それを記事にしてしまう方もそう。誰かちゃんと政府・与党にブリーフィングしてあげないとマズイっしょ。世界中に恥を晒すだけです。
● それ以上に、今回の件で、株式分割にネガティブな見方が広がるのを恐れていました。株式分割が悪いのではなく、かつて、新株の交付に時間が掛かるという制度面のスキというか「不備」があり、それを突かれたのが大きな原因。株式分割は、基本的に良いことなのは、皆が分かっていること。そして、その「不備」はほぼ解消されたのに、あたかも株式分割が悪いように「政府・与党」が検討するなんて、正常ではないですね。ホンマ・・・。
● 本当に忙しい週でした。東京は今週末は雪?!?皆様も良い週末を!
2006年01月19日(木) .... 大幅反発、押し目買いでほぼ全面高
TOPIX : 1620.29 (+45.62, +2.90%) | 日経平均 : 15696.28 (+355.10, +2.31%) | 円ドル : 115.15 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、2日連続でかなりの量で売り越し(7700万株売り/4880万株買い)。ただ、寄付き直前にソフトバンクが買い越しになるなど、今日は朝から買い先行。今朝のSQを計算すると、前日比79.23円高の15420.41円だったので、寄付きは若干おっかなびっくりだった雰囲気ですが、実際に上がり始めると、一斉に買いが入ったイメージ。なんていうか、方向性を確認して入ってきたって感じが強く(^^;、奈落の底に落ち込むような昨日の後場前半の動きからすると、随分と違った空気でした。なお、東証1部値上がり銘柄は1514銘柄に達し(値下がりは130銘柄)で、文句なしの「全面高」でした。
● 歴史的な相場が行われていることもあるので、連日ですが、日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。あとで振り返るにしても、グラフがあった方がイメージがつかみやすいので・・・。
● 今日は東証1部33業種全てが上昇。落ち着いて考えてみれば、昨日はライブドアなどと何の関係もない銘柄までバカスカ売られていたし、当然のことながら、割安感を感じる銘柄も出てきた状態。実際、朝の外資系証券動向はかなりの売り越しだったものの、誰かは分からないのですが、前場の早い時間帯に、しっかりと主要銘柄を買っていた向きもあった感じ(多分、外国人投資家)。したたかですね(^^;。
● 今日の日経平均の高値は、前日比399.64円高の15740.82円。午後1時11分に記録しています。昨日のザラ場安値(15059.52円、746.43円安)からすると、681.30円も戻したことになります。ライブドア・ショックが始まる前日、1月16日の終値(16268.03円)からすると、昨日のザラ場安値まで1208.51円の下落で、今日のザラ場高値でその半分強を戻したことになります。ここからです、本当の戦いは・・・(^^;。
● 個別には、昨日一時ストップ安まで叩かれたソフトバンクが、最後はストップ高まで買われるなど、非常に個別銘柄のボラティリティーを感じる日々です(^^;。ただ、東証1部出来高は、前日比で8億1530万株の減少で24億6441万株、売買代金も前日比で5697億円減少の3兆3971億円でした。絶対水準としてはかなり多いものの、昨日比で減少していることは、余計に昨日の商いの多さを立証していることでもあります。つまり、昨日の下げ相場が一つの「セリング・クライマックス」だったことを感じさせる点の一つです。ただ、ここからは英語でいう「Sustainability(持続可能性)」が問題。これが証明出来れば、相場は元の上昇基調に戻る可能性が強くなるし、駄目だったら、もう一度下値トライをすることになります。私は水晶玉を扱えないので、良く分かりません(^^;。日々素直に相場を見るだけです。
● そうそう、今日も東証はおっかなびっくりの状態でしたが、後場が午後1時から始まったこともあって、今日は大引けまで取引ができました。ちゃんと比例配分も出来たし・・・(^^;。約定件数や注文件数については、東証HPの「新着情報」(http://www.tse.or.jp/news/index.shtml)に時系列的に掲載されています。ご参照を。>
● 少し話題変更。与謝野経済財政・金融担当相が、閣議後の会見で、「他の証券会社が追随しなかったのは賢明な判断=ライブドア担保掛け目」との発言。まぁ、これだけの市場インパクトを与えてしまったのだから、感情的なものもあって、マネックス証券が何かと叩かれるのも避けられないのでしょう。
● ただ、擁護するというわけではなく中立的に見ても、マネックス証券が実施した今回の件は、会社のリスク管理・与信管理としては当然のことをしたまで。証券会社に限らないでしょうけど、金融機関では、何かあったときにクレジットラインを絞るなんて日常茶飯事だし、リスク管理・与信管理としては当然の施策です。逆に、なんらかのリスクが発生したときに、ボケーっと何も対応しないでいるという方が、会社のポリシーとしては問題です。
● しかし、今回の件では、個人向けの商売で、法人取引の世界でのやり方をそのまま当てはめてしまった点について、実施方法に検討の余地はありそうです。マネックス証券にしても、これだけのインパクトを与える意図は無かったでしょう。でも、次回はより慎重にならざるを得ないと思います。附則的に、今回の相場急落で、信用取引のレバレッジの恐さを初めて分かった方々もいらっしゃったことでしょう。高い授業料だったかもしれませんが、中長期的には、この経験はそれなりのメリットがあると考えています。
● 実は、昼休みにマネックスから「ライブドアオート(7602)の代用有価証券掛目の引き上げについて」なる発表がありました。掛目を0%から80%に引き上げるというもの。同株は今日、寄付いたためだと考えられますが、これが心理的にマーケットにポジティブな効果はあったと思います。実際に同株を担保にしている向きは多くないと思いますが、マネックスの"方針" が「寄付けば担保余力が戻る」という方向で見えてきたという連想が起こるからです。
● もっとも、大引け後には、岩井証券がライブドア関連の担保掛目引き下げを決めた、とBloombergに流れていました。今朝の日経金融新聞には、各社の方針が出ていて、突然には担保掛目をいきなりゼロ、なんてしないような声が多かったのですが、これは各社のリスク管理方針ですから、一律的にというのもおかしな話。こういった施策の違いが「当たり前」と受け止められるようになるなら、これも中長期的に良いことだと考えています。
● そうそう、最近更新をサボっていましたが、そろそろ四半期業績開示の時期。例の日米企業決算発表予定ワークシートをアップデートしておきました。左側のフレームから、ダウンロードページにお進み下さい。なお、例によって、意図的に数日遅れのものをアップしています。そんなに錆付いていることはないと思いますが、ご了承を。
● 最後に雑談。某トレーダーが、「今回のライブドア・ショックで、一番得をしたのは、ヒューザーだ」って。本当にその通り(!)。もしライブドア・ショックが無ければ、ヒューザーが新聞の一面を飾っていたでしょうし、もっともっと厳しい追求になっていたと思います。隠れてしまいましたもんね(^^;。
● 今日も全くまとまりのない文章になってしまいました(^^;。読みにくくてスミマセン。
2006年01月06日(金) .... ほぼフラット、全般は方向感定まらない1日
TOPIX : 1684.90 (-0.25, -0.01%) | 日経平均 : 16428.21 (+2.84, +0.02%) | 円ドル : 116.10 |
● どうも、今ひとつ方向感が定まらない相場でした。今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き買い越し(2960万株売り/ 4810万株買い)。ただ、昨日もそうだったのですが、全般にやや警戒感が出始めているのは否定できない状況。でも、かといって、バカスカ売ってくる向きも多くないという綱引き状態の1日でした。東証1部出来高は28億8607万株、売買代金は3兆2764億円もあったので、売り買いがかなり交錯した状態が想像できます。売り圧力が強くなってきたと取るか、押し目買いはまだまだ強いと取るか、迷うところですね・・・(^^;。
● 個別銘柄では、実際に売り買いするかどうかは別にして、やはり注目はソフトバンク。今朝も何となくまずい雰囲気だったにも関わらず、前日比変わらずでスタート。「ほな、行くン?」と思った瞬間から急落。「安いんやったら、それはそれでバリューが・・・」と見ていたら、今度はアレヨアレヨと言う間に急上昇してプラス転換。「えっ、やっぱり行くん?」と思うと、後場はきれいな右肩下がりのジリ貧(^^;。ファンダメンタルズよりも、市場参加者の心理が大きく響く銘柄だし、この銘柄の動きが他に与える影響も小さくありません。まぁ、「それも相場」なんですけどネ(^^;。ソフトバンクの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。
● また、爆騰したのがエルピーダ。特に何かの材料があったと言う訳ではないでしょうが、アレヨアレヨと言う間に上昇して、最後はストップ高買い気配。確かに、他の似たような銘柄(例:アドバンテスト)と比較すると、かなり出遅れていたのは事実ですが、それでストップ高とはねぇ~(^^;。"相場解説"記事も苦労していたようで、一番多かったパターンが米SOXの上昇をネタにしたもの。そして、Macquarie(マッコーリー)という証券会社がアウトパフォームで新規格付けしたから、というもの。まぁ、それだけじゃあ、ストップ高までは説明できませんわな・・・(^^;。
● 他にもガラス株が急上昇した一方で、銀行や不動産は軟調。全体に見て、この内需系銘柄の下落が指数の足を引っ張った印象が強い1日でした。出遅れ循環物色と言えばそうだし、先駆した銘柄の上昇エネルギーが衰えてきた、と言えばそう。迷うところです。
● 一歩下がって眺めると、最近、「株高を"きれい"に説明する」レポートが増えてきているような気がします。ドメドメ相場観(^^;で理屈付けしてあるのであれば、最初から半値八掛けで聞くのであまり気にならないのでしょうけど、最近は、"識者"系のレポートが増加しているようで、私個人としては、かなり気になり始めています。もともと天邪鬼だから、ってことだけかも知れませんが、「この先数年で、日経平均2万円越え」などと聞こえ始めると、私個人としては、何となく落ち着かなくなるというか・・・(^^;。しかも、それが"識者"系で、きれいに論理立てて理屈が付いていたら余計です。
● もちろん、現在の相場がそれだけ強くて、誰も逆らえない状況になっている、という裏返しって面はあります。一方で、これまで足元に株高を説明する数字が無かったことで発言できなかった向きが、足元に株高を説明できそうな数字が実際に出始めたことで、数字を駆使して理論的に説明できるような状況になってきた、とも理解できるのです。これは複雑な心境になります。
● 株式市場では、「理想買い、現実買い」という言い方があるのですが、足元で数字が存在しない中での上昇は「理想買い」。ここは懐疑の心が強く支配するなかでの、「ワケ分からん」上昇になりがち。そして、現実に数字を確認して買うのが「現実買い」。ここでは、実際に説明の付く状況にあるので、全員参加型になるパターンが発生するのです。
● ただ、経験則としては、「理想買い」から「現実買い」に移行するところに、時間的なギャップがある場合が多く、その罠にハマると、次に買わなければいけないときに腹一杯で買えなくなってしまいます。もちろん、現在がその位置にあるかどうかの判断は困難で、私は全く自信がありません(キッパリ!)。でも、過渡期かどうか、ちゃんと見る眼と考える頭を持ち続けておきたい、とも考えています。良い週末を!
2006年01月05日(木) .... 続伸、でも多少は警戒感も・・・
TOPIX : 1685.15 (+12.08, +0.72%) | 日経平均 : 16425.37 (+63.83, +0.39%) | 円ドル : 116.20 |
● 今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き買い越し(2870万株売り/3850万株買い)。このところの地合いの良さもあって、初っ端から買いでスタート。ただ、全体としてはやや警戒感が感じられたのも事実で、このところの「相場の柱」銘柄のソフトバンクも軟調。ソフトバンクには、「分割株二重割当事件」なんかもあったようですが、それ以上に、警戒感という心理面が影響していたと考えています。
● ただ、それがあったとしても、これだけ底堅い相場はご立派。東証1部出来高は28億3986万株に膨らみ、売買代金も3兆2102億円と活況。売買単価は若干下落したものの、まだ1130.41円と高水準でした。ただ、「柱」がナヨっていたせいもあって、東証マザーズはマイナス推移と、ここでも多少は警戒感を感じる展開でした。
● ちょっと話題は逸れるのですが、今日の日経平均は、ソフトバンクが一銘柄で44.7円も足を引っ張ったことがかなり響きました。「たられば」ですが、ソフトバンクが前日比チャラだったら、今日の日経平均は100円高だったんです。もちろん、先日は逆にソフトバンク爆騰で日経平均がえらく引っ張り上げられていたので、その揺れ戻しに過ぎないとも言えるのですが、如何に、日経平均においてソフトバンクの影響力が大きくなったかが分かります。今日のソフトバンクのTOPIXへの影響度は、マイナス寄与度トップだったものの-1.20ポイントで、まぁ、でかいのですが、仕方ないと納得できる程度でした。
● ソフトバンクの直近の株式3分割のときに、これは十分に予想されていたことなので、そんなにサプライズというほどではありません。ただ、「改めて見るとすごいなぁ~」(^^;って感じでしょうか。あの時、みなし額面の変更で対応したおかげで、株式分割の際に売られる心配はありませんでした。もしみなし額面変更ではなかったとしたら、3分割「余る」2株が売られることになっていたのですから。ただ、みなし額面で対応したおかげで、ソフトバンクは、日経平均の中で最大のウェイト(影響力)を持つ銘柄になってしまったのです。
● 現在、ソフトバンクのみなし額面は50円÷3=16.666667円なので、50円額面換算では3倍の株価。つまり、今日の終値で見ても、50円額面換算すると1万4000円弱の銘柄ってことになり、アドバンテストの1万2390円を軽く抜いてしまうのです。みなし額面変更で売られるのを回避したおかげで、ソフトバンクはより厄介な銘柄へと脱皮した格好。はぁ~~(^^;。
● 現在の日経平均採用値嵩株(みなし額面換算後)ランキングは、第1位がソフトバンク、第2位がアドバンテスト、第3位がファーストリテイリング、第4位がファナック、第5位が京セラ。この辺の銘柄が大幅分割(2倍以上かな?)するのであれば、ここ最近の日経の対応方法から勘案すると、みなし額面変更で対応される可能性が強いと考えられます。つまり、日経平均という「商品」の中で、影響力を大幅に増加させることが出来ることになります。それが発行会社にとって何のメリットがあるかどうかは別(^^;にして、株価単純平均型の指数のクセは、知っておいて損はありません。
● 話題変更。年初の休みのおかげもあって、昨日昼頃にはBarraのデータも届いたみたいですから、そろそろリバランス時期。ただ、某FM氏は、「データはパッと見る限りではあまり変わっていないし、今は何をやっても儲からんから今月のリバランスはパス!」と早々に宣言していらっしゃいました(^^;。もう少しバリューが生き返らないと、ベンチマーク運用はしんどいです。絶対的な損益で勝負する個人投資家からすると、「今は何を買っても儲かる」状態かもしれませんが、ベンチマーク運用をしていると、これだけ指数がぶっ飛ぶと、それに付いて行くのは楽ではありません。ましてや、「何でやねん?!?」銘柄が指数を押し上げる状況にあると、余計に徒労感が増すんです(^^;。
● 私が好きな The Gartman Letter の相場格言には、"Markets can remain illogical far longer than we can remain solvent." というのがあります。とっても深い言葉で、この格言を考えるたびに、あのITバブルの頃の光通信を思い出すし、現在のソフトバンクを考えてしまいます。噛み締めれば噛み締めるほど、深い言葉でしょ(^^;。
● どなたか、どうやってバリューと株価モメンタムを両立させるか、教えていただけませんでしょうか?!?