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このマーケットコメントは、資産運用を職業とする国内外の機関投資家顧客向けに書いている落書き帳です。少し違った視点から相場を眺めている一人の声としてお楽しみ下さい!

● 先週突如として出てきたオバマ政権の「新金融制度規制案」(日経では新金融規制案と記述、他にも銀行規制強化案との言い方もある)。正確に記すと、いずれ何らかの規制案は出てくるだろうというのは予想されていました。実際、英国では金融機関の高額ボーナスに対する特別課税が出たし、米国でも金融機関に対する特別課税という案が出ていたんです。ところが、今回出てきた規制案の内容は、ほぼ市場関係者全員の想定を超えるもの。グラス・スティーガル法の時代を知っている世代にとっては、その復活を意図したと感じ取っただろうし、大部分の人々が大衆迎合的と感じただろうし、モロ社会主義的に見えるし、その突然(に思える)の方向転換はかなり極端。見方によっては、投資銀行というビジネスモデルすら否定する格好になっています。

● ひとまず、現時点で出ている規制案について簡単に書いておくと、下記の点が伝えられています。

  • 銀行(商業銀行)による自己勘定取引(プロップ・トレーディング)の制限
  • 銀行(商業銀行)によるヘッジファンド、プライベートエクィティ兼営(投資)の禁止
  • 規模拡大の制限(預金シェア10%上限)

● 実際にこれらのビジネスを知っている方々にとっては、本当にこの辺が実施されるとなると、どんなに大きな地殻変動になるかは、容易に想像できると思います。リーマン・ショックを受けて、米国のかつて"証券会社"と呼ばれた大会社は全部"銀行"になっちゃってます。ゴールドマン・サックスしかり、メリルリンチしかり…。そこが大きな影響を受けようとしているってこと。ストレートに解釈すると、積極的リスクテイクが出来なくなるってことだし、リスクテイク無しにはリターンは生まれません(当然の話)。そして、リスクテイクが出来なくなるってことは、ポジション縮小をせざるを得なくなる可能性が高く、それは信用収縮ってこと。信用が収縮するマーケットがどうなるかは、誰もが簡単に理解できると思います。リーマン・ショックでそれ経験したばかりなのに…。

● 今朝の日経には、日本の銀行はそれほど大きな影響はないなんて、実にの~~天気な声が掲載されていました。確かにヘッジファンド投資やプライベートエクィティなどに関してはそうでしょうけど、それは単に「周回遅れ」だから。選択してエクスポージャーが小さいのではないのです。さらに、忘れちゃあいけないのが、日本の株式市場は60%近くの売買が外国人投資家によってなされていること。そして、株価の上下に対して、日本の銀行はかなり脆弱な体質だってこと。その辺が見えてないのか、敢えて見ないようにしているのかは分かりませんが…。

● マーケットにとって何よりも最悪なのは、今回出てきた規制案の全体像が見えてこないこと。「詳細は今後詰める」というのは、想像次第でどこまでもワーストシナリオが膨らむ可能性があるってことで、マーケットも、少なくとも一時的には、それを織り込みに行かざるを得ないのです。こういった場合、往々にしてマーケットは行き過ぎます。ワーストを織り込みに掛かるんだから、それは当然のこと。さらに、信用収縮というのは、最初のきっかけは大したことが無かったとしても、一旦転がり出すと、転がり出した方向に一気に加速して転がる可能性があるってこと。リーマン・ショックでどれほどの規模で信用収縮が発生したかを思い出せば、これも誰にでも分かるハズです。

● もっとも、実際にこの規制法案が通るかどうかは何とも言えない状況にあることも確かで、このまま規制実施に突っ走るとは考え難い面があるのは事実。何と言っても、その場合に到来するであろうマーケットの混乱は、現時点での米政権にとっては、全く不必要なものだからです。それでも、上記したように、マーケットは何よりも不透明感を嫌がります。それが微妙なレベルであったとしても信用収縮を巻き起こし、それが昨年からずっと継続している相場の上昇基調を、あっさりと終わらせてしまうことだって有り得るんです。少なくとも、その匂いを感じ取ったからこそ、米国株はこれだけ2日間で下落したのでしょうしね。

● ずーっと昔にマーケットコメントで書いた覚えがあったのですが(検索したらこちらでした(^^;)、元英国首相、マーガレット・サッチャーさんの有名な言葉を贈りたいです。

"The poor will not become rich, even if the rich are made poor."
「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」

● 本当にその通りだと感じます。決して金持ちや高額ボーナスを礼賛するわけではないとしても、「金持ち批判」だけでは何も解決しない、ってこと。それよりも、金持ちにスッとお金を出させるように制度を整備した方が、お互いに良い思いをしつつ金が廻ると思うんですけど…。なお、私の見方は当然ながら、多少なりとも、金融業界側にバイアスしていると思いますので、その辺はあらかじめご了承を(^^;。

参考ニュース

追記:参考になるサイト・ブログ


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● 亀井静香金融・郵政問題担当大臣という選択肢は、新政権にとって、さらにマーケットにとって、何かと火種になるのではないかと懸念は持っていたのですが、やっぱりというか何と言うか…。いったい、この人は自分の立場というか、少なくとも出身母体の政党議席数をわきまえて発言しているのかどうか、大いに疑問に思ってしまいます。多分、同じように感じている人が多いんでしょうし、常識ある人々は今回のモラトリアム法案などがマトモに受け止められるとは考えていないでしょうけど、それでも不透明感は相場にとってマイナス材料。NT倍率の推移を見ても、このところの動きはかなり酷い状態です。

● あちこちのニュースから抜き出してきても、こんな感じ…。もちろん、全てのメディアが公正中立だとは考えていないとしても、それにしても…って感じは避けられません。

● ぶっちゃけた話、こういう"ニュース"は、スポーツ新聞などを読むほうがはっきりと書いてあるので分かり易いです(^^;。いずれにしろ、ある程度の経済サポート制度は考えられるにしても、それは約1年前だったら同意が得られただろうけど、「今になってなんで?」って感じは避けられません。もちろん、もう一度、経済全体としてダブルディップに陥るリスクがあるのは事実だとしても、それでも「なんで今?」ってのは避けられません。まぁ、もともと「日経平均先物廃止」なんてことを提言した人だから、過去をある程度知っている向きにとっては、「またか…」なんでしょう。全銀協会長のコメントも、そんな感じがありましたしネ。しかし、自らがどういう立場で大臣になっているのか、もう少し認識された方が良い様な印象は避けられませんでした。

NT Ratio ● まぁ、政治の話をするのがこの場所の本題ではないので、この辺にしておいて、もう少し相場関連の話。今回の亀井発言に加えてJALの経営問題を受けて、金融株が全般に売り込まれた結果、NT倍率で見て分かるように、かなり歪な状態になりつつあります。これをNT倍率という言い方ではなく、物色として見ると、「日経平均採用値嵩株買い・時価総額大銘柄売り」となり、もっと端折ってしまえば、テクノロジーや輸出系(とファーストリテイリング)を買いで、銀行株を中心とする金融株売りって構図になるのです。

● 問題は誰がそうやっているのかということ。NT倍率などを意識せずに、単に業績回復度合いとか、中国経済がどうのこうので銘柄選択をして、結果的にそういう格好になったという面は大きいと考えています。その一方で、NT倍率をモロに意識して、ロング・ショートをかましてきているヘッジファンドの影も十分以上に感じるようになってきたのも事実。ヘッジファンドは、いずれどこかでアンワインド(ポジションの解消)をやってきます。それがジワジワだったらNT倍率もジワジワと低下するようになるでしょうし、何らかのきっかけで急激に発生すれば、NT倍率も急激に下落するシナリオも想像できてしまいます。

● とは言うものの、「何がどうなればそうなる」というのははっきり見えてこないのが現状。だからこそ、NT倍率はこんな格好でジワジワと上昇過程をたどっているのですが、その裏で、逆側に動くリスクもそれなりに意識しておきたいです。足元の状況を見る限りでは、銀行株急騰のシナリオはちょっと考えにくいので、日経平均採用値嵩株系が下がるってコト?ならば、相場全体も影響は避けられないだろうし…。頭を柔らかくして考えておきたいところです。

● 蛇足。過去といえば、亀井静香氏は、かつて、かの許永中を「盟友」と呼んだとかどうとか…。Googleなどで「亀井静香 許永中 盟友」とググってみると、かなりおどろおどろしい世界が出てきてびっくりすると思いますヨ。いずれにしろ、せっかく鳩山総理の外交デビューがソコソコの好印象で来たんですから、これ以上、妙な方向に進まないことを祈るのみです。少なくとも、政治の世界がマーケットに悪影響を与え過ぎないことを願っています。まぁ、避けられないことなのは分かっていますけど…(^^;。

● 本日、鳩山政権の誕生を受けて、金融・郵政問題担当大臣として、国民新党の亀井静香氏が閣僚入りすることが正式発表されました。まぁ、それはそれで良いんですが、この亀井氏って、約1年前には『日経平均先物取引の廃止』を提言していたのをご存知ですか?もっとも、当時は市場関係者ですら「フン!なんじゃそりゃあ?」程度で、鼻で笑う感じであしらうぐらいだったし、まともには取り合わない程度だったのです。

● ところが、この提言を出した人が金融担当大臣として、金融庁を所管することになるんだから、まぁ、何と言いますか…(^^;。あまりこのブログでは政治的な話はしないようにしているのですが、金融証券市場に対して、この程度の認識しかない向きが大臣ってのも、ちょっとだけ気にはなります。日本人だったら、その辺のことは実現性が乏しいってのは理解できるとしても、この辺の話が英訳されて外国人投資家の間でも広まってしまうとなると、ちょっと過剰な話になってもおかしくないんです。鳩山氏の論文を部分的に英訳しただけで、あれだけ米国で大騒ぎになるんですから…。

● ちなみに、この『日経平均先物取引の廃止』の提言は、国民新党のHPに現在でも掲載されています。昨年10月17日に公表した「緊急金融安定化対策について」です。

● おまけ話。消費者・少子化対策担当大臣として社民党の福島瑞穂氏が決まったのですが、この人に関しても、まぁ、何と言いますか…。何がですか?今日、市場筋の間で"回覧"されていたメールです。なんと同氏の著作に、『産まない選択―子どもを持たない楽しさ』ってのがあると…(^^;。現在はAmazonでは「この本は現在お取り扱いできません」状態で販売されていないようですが、しっかし、ねぇ~(^^;。少子化対策担当大臣でっせ、ホンマ…。いずれにしろ、お手並み拝見です。

● 番組宣伝ってことではないのですが(^^;、明日(4月23日)夜10時から、テレビ東京の『経済ドキュメンタリードラマ「ルビコンの決断」』で「リーマン破たん 最後の50時間」という番組が放映される予定です。テレビ東京の番組予告ページでは、

2008年9月15日、アメリカの大手証券会社のリーマン・ブラザーズが経営破たん。このとき、六本木ヒルズの29階から32階にオフィスを構える「日本法人」の社員たちは、会社の状況について一切伝えられていなかったという。
「まさか破たんするなんて・・・」
さかのぼることおよそ50時間前、ポールソン財務長官らとゴールドマン・サックスなどの証券会社のCEOたちがリーマン・ブラザーズの処理を巡って話し合いを続けていた。リーマンが破たんするまでの間に一体何があったのか?ウォール街のボスたちのうごめく思惑と、知られざる50時間の攻防を明らかしていく。
そして当時リーマン・ブラザースの日本法人に勤めていた社員たちはその時、何を感じ、どう行動したのか?番組では元リーマンの社員たちを徹底的に追跡取材。その証言や様々な資料をもとにして構成し、ドキュメンタリードラマとして描いていく。また、なぜ、リーマンの破たんが世界経済にここまで影響を与えたのかなども検証していく。

とのこと。同じ業界、しかも同じ外資系証券に勤める人間として(今は勤めてないけど…(^^;)、全く他人事とは思えない出来事。また国内証券の方々にしても、どうしても山一證券と重ね合わせてしまう向きは少なくないと思います。

● 実際、この番組を見るのは初めてなので、その「ドラマ化」がどの程度リアルなのかは分かりませんが、一応、明日晩は少しだけ期待しておきます。


追記

● うぅ~ん、危惧していたように、あまり大したことはなかった(^^;。ファルド君なら、あんな小部屋ではなく、もっと大きなお部屋にお住みだったろうし…。まぁ、事実をドキュメンタリー仕立てにしたと言う程度でしょうか…。実際にリーマンの日本法人に勤務されていた方々を何人も知っていますが、ちょっと違和感を感じたでしょうね。残念ながら…。

● 残念な話がまた一つ。「ヘッジファンド・クルーク」が3月末でニュース配信を終了し、サイトが閉鎖されるとのお知らせが出ています。

● もちろん、ヘッジファンド関連のニュースは世界中に溢れているし、今後もそれを追跡するのは十分以上に可能なんですが、日本語でのニュースはかなり限定的だったのも事実。このサイトでは、専門的なニュースを日本語で提供していたし(数日遅れにはなるけど)、RSSもあったのでそれなりに重宝していたんです。

● ヘッジファンド業界は一昨年、2007年夏場のバリュー崩落の頃からおかしくなり、昨年のリーマンショックで過去最大級の変化を強いられた格好になったのですが、その影響がこんなところにも出てきた格好。まぁ、昨今の経済状況を勘案すると致し方ない面もあるにしろ、どこかが引き継いでくれるとありがたいともちょっと感じてしまいます(^^;。これも、今回の"金融危機"の一つの側面ではあるのですが…。

● オフィシャルなお知らせは、ヘッジファンド・クルークの中のこちらのリリースに出ています。

 TOPIX : 813.37 (-35.88, -4.22%)    日経平均 : 8235.87 (-484.68, -5.56%)    円ドル : 89.50  

● 今日はビッグSQ。例によって時系列に行くと、朝8時半頃にExcel上の日経平均速算は前日比930円高程度。その後、時間が経過するに従って少しずつ下落し、8時55分で820円高、8時59分で600円高、8時59分30秒で350円高と来て、最後の最後に"お約束"の売りバスケットが出て寄付き。ただ、今日は普段のビッグSQと比較すると、かなり商いそのものが少なかったことと、ミスプライス狙いの買い指値なども少なめだったようで、意外に大きなインパクトが発生。SQ値は前日比293.26円安の8427.29円(9時27分確定)と、8500円の大台割れでした。市場筋推計によると、SQ関連売買は、6億株程度、6000億円程度だったとのこと。

● SQ後の相場は、比較的典型的な金曜日相場の雰囲気だったのですが、前場最後の30分間でアレヨアレヨの上昇。「こりゃあ、後場に何か入ってくるの?」との期待感も抱かせる前場の引け味だったのです。ところが、昼休み(12時10分過ぎ)に出てきたのが、「米ビッグスリー救済法案が合意に達せず」とのニュース。しかも、リード民主党上院院内総務が「明日のNY株式相場を懸念」なんて発言するもんだから…。これを受けて、急激な円高が進行してGLOBEXの米株価指数先物がドカンと急落。とてもじゃあないけど、日本株が支えきれるような事態ではありませんでした。

● ニュースが出た最初の頃は、円も対ドルで91円割れあたりだったのが、時間が経過するとともにドンドンと円高が進行。午後1時20分前には、あっさりと90円の大台を割り込み、そこでストップロスを引っ掛けたのか、あっという間に89円も割り込むドル急落/円急騰。ちょっと呆気に取られるぐらいのスピードで、「あぁぁぁ~~~~」って感じの円高進行でした。これまで、ドル安/円高になるぞと言われながらも、ドルは意外に踏ん張っていた感があったのが、一気に噴出した印象。某銀行の為替トレーダー氏は、「ドルの買い手がおらん…」と嘆いていました。

● こうなると当然のように、東京でも自動車株が先陣を切って急落し、ディフェンシブ系銘柄まで下げ幅を広げる展開。一時は、かなりパニック的な空気も流れていました。その後、為替が落ち着きを取り戻すとともに、株式市場もやや落着きを取り戻す展開。実は、今週はずっと上昇していたので、これだけ今日1日で下落しても、週で合計するとプラスでした。ある意味では、"のりしろ"があったってことになるのですが、それでも、1日で見ると大幅下落になってしまいました。焦点は今晩のNY市場の反応ですね、言うまでもなく…(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比7億8318万株増の30億2881万株、売買代金は同7145億円増の2兆4807億円。さすがにビッグSQって感じでした(^^;。それでも、上記した市場筋推計の6億株/6000億円程度がSQ関連だったとすると、パッと見の印象ほどではありません(^^;。それでも、後場のややパニックになった売りが膨らんだのは分かります。東証1部値上がりは252銘柄、値下がりは1408銘柄。

● 日経平均の日中値幅は522.74円(前場190.36円、後場431.24円)と大きく、その大部分が後場だったのが良く分かります。SQだったにも関わらず、前後場の売買代金分布は比較的静かで、前場が50.25%、後場が49.75%でした。ビッグSQとしては珍しくSkewが小さかったというか、それだけ直接的なSQ関連売買が少なかったとも言えます。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、小幅売り越し(2720万株売り/2650万株買い)でした。

● 業務連絡。金融庁から先日の空売りパブリックコメントに対する回答が出ています。詳細は金融庁HP内の 「…パブリックコメントの結果等」 (タイトルが長過ぎるので一部略)のPDFファイルに掲載されていますので、そちらをご参照ください。あまり書くとアレですが、基本的にはパブリックコメントに出てくる段階で既に"結論"が固まっており、大きく変更されることはない、ということを再確認。機関投資家からの注文の場合、注文の都度の確認は無くても良いものの、やっぱり色々と確認と記録を残す(7年間も)が必要なようです。電話テープを7年間も残すの?まぁ、この辺はコンプライアンスの解釈が出てくるまでは、現場としてはフリーズ状態(^^;でしょうけど、「12月16日(火)に施行」なので、あまり時間はありません(^^:。間にあうんかいな?

● 良い週末を!

 TOPIX : 834.55 (+16.61, +2.03%)    日経平均 : 8660.24 (+264.37, +3.15%)    円ドル : 92.60  

● 今日はやや弱い展開かなと想像していたら、弱かったのは朝方の瞬間だけ。前引けに掛けて上向きの動きがはっきりし始め、後場寄付きはちょっと戸惑うほど強い相場展開。「米ビッグスリー救済案、米民主党とホワイトハウスが合意」と伝えられたことも、上昇に弾みをつけた印象でした。もっとも、「そうは言っても、オーバーナイトリスクは嫌」との空気も結構強くて、最後の30分間ぐらいはやや伸び悩み。それでも、これで3連騰になったし、TOPIXはまだ25日移動平均線に届かないものの、日経平均は25日線を今日でクリアし、それなりに強さを感じる地合いでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 物色動向を眺めると、上昇相場を引っ張ったのは、自動車、テクノロジー、海運、機械、鉄鋼、不動産などの市況関連や輸出関連で、マイナスだったのは電力・ガス、医薬品、鉄道など、ここまで堅調だったディフェンシブ系銘柄ばかり。相場の流れが変わり始めているのか、それともディフェンシブに向かう流れが単に一服しているのか、かなり見極めが難しくなってきました(^^;。機関投資家が月初のリバランスでリスクを落としてディフェンシブ系に向かったのは何となく分かるし、それが先週末で一段落したのも分かります。一方で、今日も後場ザラ場では、主力株に100万株単位で大口買いが入ったりもしていたので、あながち目先筋だけの動きとは思えないところもあり、思わず信じてしまいたくなる相場(^^;。まぁ、SQ前ってこともあるので、SQ後まで待たなくては見えてこないかもしれません。

● 業種別指数としてもかなり大幅高だった不動産株に関しては、"相場解説"的には、「政府の住宅減税支援策を好感」ってことになっているものの、これは如何にも後付け理由(^^;。「何で?」と聞かれると困る値動きで、しかも大きな銘柄よりも、下の方の銘柄の方がブッ飛びだったのは、ちょっと「???」。ただ、これも相場が底練りするなかの動きの一つ、と捉えることにしています(^^;。内需イケイケ銘柄の大本命は、やっぱり銀行株。ここが動かないと、相場全体が持ち上がることはありません。チャートを見る限りでは、少しずつ底練りしている印象があるのですが、銀行株だけの観点で見ると、例えばシティ(C)やJPMorgan Chase(JPM)の方が、はるかに底打ち感がのあるチャートになりつつあります。このあたりも不思議なんですが、限定的な戻りを取りに行くには、売り込まれた銘柄の方が取り易い、と言った見方が世界的に強いのかも知れません。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億5025万株増の21億4615万株、売買代金は同1262億円増の1兆6320億円。お世辞にも"活況"とは言えないまでも、先週あたりのドツボから少し戻った印象はあります。東証1部値上がりは1082銘柄、値下がりは523銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比18.82円安の8377.05円(9時20分確定)で、「昼休みギャップ」(前場終値→後場SQ値)は63.16円もありました。日経平均の日中値幅は328.92円(前場116.74円、後場177.62円)でした。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(2420万株売り/2060万株買い)でした。

● 指数系の業務連絡。大引け後にリンクアンドモチベーション(2170)の東証2部から東証1部への昇格が発表されています。東証1部指定日は12月17日。昨年12月17日に新規上場した銘柄(初日は買い気配で取引成立せず、初値は翌12月18日)なので、ぴったり1年での昇格。東証HPの 「一部指定・市場変更・指定替え会社一覧」 にてご確認ください。そういえば、セブン銀行(8410)は今年2月29日が新規上場日(ジャスダック)。えっ?いや、特に深い意味はないんですが…(^^;。

 TOPIX : 786.02 (-2.86, -0.36%)    日経平均 : 7917.51 (-6.73, -0.08%)    円ドル : 92.30  

● 少しマイナスかと予想していたら、意外に堅調なスタート。ただ、米ビッグスリーの件や雇用統計などの先行き不透明感は避けられず、上にも下にも大きくは動かない地合いでした。まぁ、これは十分以上に予想できた展開だったので、サプライズでは無かったですけど…(^^;。ただ、指数は比較的小動きだったものの、個別には急上昇している銘柄と急降下している銘柄があちこちにあり、それなりに忙しそうな1日でした。

● 初っ端のプラスについて、市場関係者の間では「???」。買い主体が分からない時は「公的資金の買い」説が有力になります(^^;。まぁ、本当にそうだったかは永遠に分からないし、「公的資金」説が流れる時は、それだけ姿が見えなかったってことです(^^;。今日の相場で特徴的だったのは、Large70が妙に強かったこと。Core30が23bps負け、Mid400が37bps負けだったのに対して、Large70は63bpsも勝っていたのです。Smallも43bps勝ちだったものの、これは時価総額的には小さいところなので影響は小さいものの、Large70のパフォーマンスは、ちょっと不自然な感じもありました。何かその辺の銘柄群に買いが入っていた可能性は考えられます。

● 個別では、一見するとディフェンシブ系がしっかりだったようには見えるものの、電力・ガスや医薬品は、さすがに利食い売りに押された格好でマイナス。一方で、小売りやテレコムは堅調と、方向性が今一つまとめ難い1日でした。まぁ、銀行株が安かったのは、五・十日の週末となれば仕方ありません(^^;。詳細は、色々なマーケットレポートをお読み頂ければと…(とサボる(^^; )。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億2641万株減の18億9938万株、売買代金は同959億円減の1兆4084億円。東証1部値上がりは731銘柄、値下がりは874銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比75.49円高の7999.73円(9時20分確定)。日経平均の日中値幅はたったの115.68円(前場86.47円、後場106.82円)でした。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、かなりの売り越し(2570万株売り/1540万株買い)。なお、今日から集計が1社減って11社になりました。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 話題変更。このところのヘッジファンド関連のニュースフローを見ると、「解約停止」や「償還停止」が異常なほど目立ちます。 「米ヘッジファンドのフォートレスが償還停止、年内の償還請求増加で」 (ロイター)や 「チューダー・インベストメント、BVIファンドの償還を一時停止」 (ロイター)などは最近の典型例。ヘッジファンド側の言い分としては、一部の顧客による大型解約・償還によってファンドが不必要に痛むのを防ぎ、残存顧客の利益を守るため、というのが良く使われます。もちろん、ファンドそのものの存在を継続することで、生き残りを図っている面も強くあるのですが…。ちょっと前までは、解約・償還停止なんてのは"破綻一歩手前"と受け止められ、一気に信用を失う禁じ手だったのです。ところが、昨年8月以降、昨今の状況では、残念ながら珍しくも何ともなくなってしまいました。

● マーケット側から見れば、解約・償還停止により、突然のポジション解消に伴う大量の投げ売りや強烈な買戻しが出にくくなり、市場の混乱を抑制する効果があると考えることが出来ます。ただ一方で、投資家側からすると現金化するつもりだったポジションが、強制的な「塩漬け」状態になってしまうワケで、現金が必要だったりリスクを減らす必要があれば、解約・償還停止になっていないファンドを予定外に現金化する羽目に陥り、結局のところは、廻り回ってマーケットに影響を与える結果になります。

● 厄介なのは、往々にして解約・償還停止になるファンドは、運用成績が悪化したことが原因の場合が圧倒的に多いってこと。結果的に運用成績が悪ければ悪いほど、解約・償還停止になってシコる、という投資家としては避けたいパターンに陥ってしまうのです。その分のリスク量を他で落とすことになったり、ヘッジファンド保有リスクを他のデリバティブを使ってヘッジしたり(最近はそういう商品が流行だったりします(^^;)と、余計な手間隙が掛かります。ヘッジしたリスクは、組成した業者がマーケットでヘッジするしかなく、結局、マーケットにインパクトが出て来ることになってしまうのです。

● 解約・償還停止は、基本的にも根本的にも問題の先送り。多くのヘッジファンドは既にレバレッジを落としてしまっているので、かつてのように数百%(もしくはそれ以上)のレバレッジを掛けていた時点で被った損失を、低レバレッジの状態でコツコツ取り返すのは、全てがうまく行ったとしても、かなりの時間が掛かってしまうのは誰が考えてもすぐに分かります。そのため、これらの問題の「解決」には、相当な時間が必要になるのは明らか。後ろ向き処理を時間を掛けてやるというのは、ある意味で、不良債権処理と同じようなもんです。相場に神風が吹くのを待つ、というのも似た状況でしょうし、そんな時には神風が吹くことは無い、というのも多分、「真」なんでしょう。何度も同じことをヤルってのも、情けない気もしますが…(^^;。

● 雑談。 「ホンダ来季F1撤退へ!経費負担が経営圧迫」 (サンケイスポーツ)などと、あちこちのメディアで報道されています。色々な経済状況を勘案すると致し方ないところでしょうけど、やはり寂しく感じるのは避けられません。電気自動車だけの世界的なレースツアーでもあれば、メーカーも資金を投じて参加する大義名分が出来るだろうのに…。既に電気自動車で時速300キロ超も出る車は存在します(Wikipedia、エリーカ)。結構、興味深いレースになると思います。ただ、妙に静かで盛り上がらないレースになるかもしれないけど(^^;。

● 寒くなりそうな週末です。お身体にはくれぐれもお気をつけ下さい。来週はビッグSQです(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 788.88 (-10.31, -1.29%)    日経平均 : 7924.24 (-79.86, -1.00%)    円ドル : 93.05  

● 初っ端は米株高(NYダウは+172.60ドル/+2.05%、S&P500は+21.93pt/+2.58%)やCME日経平均先物高(大証比135円高)を受けて堅調にスタートしたものの、TOPIXは9時45分頃にマイナス転落、日経平均も10時過ぎにはマイナス。ただ、これもかなり予想できた風景で、残念ながらサプライズではなし。今晩、明日晩と米ビッグスリーの将来を左右する米議会公聴会が予定されているなか、日本時間の昼休みに「GMとクライスラーが"事前合意"型の破産法申請を検討中」と伝えられ、先行き不透明感は強まるばかり。後場はずっと水面下での動きでした。ただ、大きく売られる感じではなく、売り買いともに基本的には見送られた格好でした。なお、上記ニュースはBloombergの英語ニュースで流れたのが一番最初だったと思うのですが、Bloombergの日本語ニュースでは、 『GMとクライスラーが政府救済得るため「事前合意の破産法」検討』 です。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 米ビッグスリーの状況に関しては、日本であれこれ言っても仕方ないし、日本の市場は完璧に受動的立場。企業再生という観点「だけ」で考えれば、債務カット、労働組合とのレガシーコストのカットなどを考えると、一度、破産させてきれいな身体になった方が良いのは、多くが合意するところだと思います。ただ、社会的、政治的なコスト、そしてこれだけ脆くなっている金融市場全体へのインパクトを考えると、なかなか企業再生という限定的な部分における経済的合理性だけで前に進むワケにも行きません。

● 当然、マーケットもその辺は十分承知で、今日のザラ場では、GLOBEXの米株価指数先物を見ながらやるしかなかった状態で、その先物は朝からジリ貧。これじゃあ、寄付き段階のプラスが保てなかったのも仕方ありません。業種別に見ても、売られたのはテクノロジー、自動車、銀行、商社ってところで、逆にプラスだったのが医薬品、電力・ガス、小売りの一角、そして再編絡みで鉱業/石油。最後の鉱業/石油はともかくとして、ディフェンシブなところだけがプラスというのも、今日の地合いを良く表していました。

● 今日に限らず、12月に入る少し前からの相場では、買い材料の乏しさ、買い手不足感が否定できず、相場押し上げ要因が見付かり難い状況が継続しています。値段関係なしで投げ売りする向き(主に解約売り)がかなり減ったのは事実で、暴力的な押し下げ圧力は遠のいています。ただ、だからと言って相場が下がらないってことではなく、今日のように上値を買う向きの乏しさから、ジリ貧が見慣れた風景になりつつあるんです。さらに、ヘッジファンドを中心とする海外投資家が市場から抜けてしまった分だけ、市場全体の取引が減っているのが現実で、マズイ雰囲気は日増しに強まっているのが実情です。まぁ、止血措置がようやく山場を越えつつあるとしても、治療はこれから先。治癒はさらにもっと先の話なのは、冷静に考えてみれば分かることで、まだ時間が必要なんでしょうね。

● 記録。東証1部出来高は前日比3億1025万株増の20億2579万株、売買代金は同1920億円増の1兆5043億円。後場寄付きでバスケット系の取引があったことが影響して増えています。東証1部値上がりは642銘柄、値下がりは937銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比60.08円高の8064.18円(10時22分確定)。スカパーJSATが最後まで寄付かなかったものの、それ以外は全て9時20分までに寄っています。そして、その辺が今日の高値でした(TOPIXも日経平均も9時17分に今日の高値を記録)。日経平均の日中値幅は257.85円(前場114.63円、後場170.84円)で、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、かなり大幅な売り越し(3310万株売り/1460万株買い)でした。

 TOPIX : 799.19 (+12.07, +1.53%)    日経平均 : 8004.10 (+140.41, +1.79%)    円ドル : 93.20  

● 米国株高(NYダウ+270.00、+3.31%、S&P500+32.60pt、+3.99%)とCME日経平均先物高(大証比195円高)を受けて反発したものの、昨日の大幅な下落からすると、戻りはかなり限定的。売り物が多くて上値が重たいというよりも、上値を買う向きが乏しい感じで、ザラ場中の「薄商い+方向感の乏しさ」は変化なし。諸問題が解決したなんて考えている向きは限りなくゼロに近いだろうし、不透明感を乗り越えていくだけの好材料は見付からず、時期的な問題もあって見送り姿勢が主流の地合いでした。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今日の相場で一番目立ったのは、ファーストリテイリング(9983)のストップ高(+1000円、+10.21%)。日中ずっとストップ高買い気配に張り付いたままで、商いしたのは大引けでの比例配分だけ。107,700株の取引が成立したものの、買い残りは370万株超(^^;。まぁ、明日もこれがそのまま入ってくるとは思えないものの、圧倒的でした。もちろん材料は同社が昨日発表した11月の既存店売上げが、前年同月比でびっくりの32.2%増だったこと。野村が格上げしたほか、あちこちのアナリストから"賞賛"の声が出てくるのも当然。確かに、最近はユニクロの駐車場が埋まっていることが多いなとは感じていたのですが…。

● これにつられてか、今日は小売りが相場を引っ張った状態。ただ、それ以外に目を向けると、テレコムや電力・ガスがリード役状態で、決して楽観できるような雰囲気ではなかったのも事実。自動車、機械、商社、非鉄金属などが足を引っ張る側。要するに「リスク・リダクション」というか、あまりリスクを取りたくない空気が物色面に出ていたのが分かります。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億7365万株減の17億1554万株、売買代金は同903億円減の1兆3123億円。売買代金は最低記録ではなかったものの、下から数えた方がはるかに早い水準で推移。東証1部値上がりは1181銘柄、値下がりは439銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比161.02円高の8024.71円(15時00分確定)。ファーリテ以外は9時22分までに全て寄付いていました。日経平均の日中値幅は166.56円(前場152.36円、後場125.36円)と小動き。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、4日ぶりの買い越し(1830万株売り/1920万株買い)でした。

● 一歩下がって、ここから先の予定を見渡すと、来週末(12月12日)はビッグSQ。その次の週には、12月15日朝には日銀短観があり、これは悲惨な数字になることが予想されています。その後、11月決算の米投資銀行(というか普通の銀行になった)の決算発表があります。まだ確定ではないようですが、Goldman Sachs(GS)が12月16日、Morgan Stanley(MS)が17日とBloombergには出ています。シティ(C)やJPMorgan(JPM)などの"銀行"は12月決算なので、決算発表は1月半ばの予定。

● その後、クリスマス休暇と日本では株券電子化を挟んで新年。この株券電子化のおかげで、年内受渡の取引最終日は12月24日。25日から売買停止になる銘柄もいくつかあり、外部環境に大きな変化でも発生しない限り、見送り気分が強まるのは避けられそうにありません。年が明けて1月20日には米大統領が正式に交代。このタイミングに向けて「期待感」が高まる局面があるかもしれませんが、もしそうなっても反動が恐いと感じる向きは少なく無いでしょうから、期待感だけで走れるかは疑問符。この先しばらくは、経済指標は出れば出るだけボロボロでしょうから、期待感と実体悪のバランスをどうやり繰りするかが、相場にとって大きな岐路になりそうです。

● 今週に入ってから、各社ストラテジストの「来年の展望」的なレポートが増加しています。如何にも「年内はアカン」と言いたげですが、それも仕方ないところでしょうか…(^^;。株式市場は「底無し沼」の「底」がおぼろげながらでも見えてくれば、反転することが多いのが経験則的な事実。その時に、実際の経済指標や企業業績がボロボロだったとしても、です。さらに過剰流動性が加われば、金融ジャブジャブ・ミニバブル相場の可能性も考えられるのですが、まだ足元の短期金利動向や心理面を見る限りでは、その兆しは出てきません。でも、出てきたときに「波」を掴まえられるように、心を広く持っておきたいところです。難しいですけどね…(^^;。

 TOPIX : 787.12 (-40.35, -4.88%)    日経平均 : 7863.69 (-533.53, -6.35%)    円ドル : 93.20  

● また米国株が急落。先週末までに5日続伸だったので、ある程度は調整が来るとは思っていたものの…(-_-;)。11月の米ISM製造業景況指数は36.2まで落ち込み、これは1982年5月の35.5以来の最低水準。全米経済研究所(NBER)がリセッション入りを正式宣言したのも、「今更言われても…」って感じながら、当然のように好感されるハズはなく、あれやこれやの悪材料が重なりまくって、NYダウは-679.95ドル(8149.09、-7.70%)、S&P500は-80.03pt(816.21、-8.93%)の急落。CME日経平均先物は大証比640円安の7760円。さらに、日本にとっては、1ドル=93円台前半、1ユーロ117円台半ばの円高水準との逆風が吹く中でスタート。

● 当然のように、寄付きから売り先行。ただ、莫大な売りが出たという印象ではなく、買いが手控えられるなかで、スコン、スコンと下値が入ってしまった印象でした。最近の相場は、足元の流れを考えたりシナリオや動きを想定するのではなく、朝起きてNY株式市場動向とCME日経平均先物の動向を見てから考える(その時点である程度、決まっている(^^;)状態なので、特にサプライズはありませんでしたが…。

● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比468.07円安の7929.15円(9時35分確定)。寄付きからかなりの売りが出たのが分かりますが、実は前場の日経平均のザラ場安値は、前日比477.90円安の7919.32円(-5.69%、9時47分)、同じくTOPIXは同40.38pt安の787.09pt(-4.88%、9時40分)で、ほぼSQ値が確定した頃が底だったのです。つまり、ほぼ寄付安値だったし、それ以上のフォロースルーの売りは、ほとんど無かったのです。

● 薄商いで軟調ながらも、安値から多少は戻した水準でこのまま安定して終わるのかと思っていたら、流れてきたのがWSJ紙の「GS、9-11月期に最大20億ドルの純損失の恐れ、純損失は1株約5ドル」(WSJ紙:"Goldman Faces Loss of $2 Billion for Quarter")とのヘッドライン。英語で流れたのが日本時間で14時13分、Bloombergは14時18分にヘッドラインを英語で、日本語で14時19分にピックアップして流しています。その瞬間には「ふぅ~ん」だったものの、その辺から、何となく下げ足を速める展開になり、こうなるともう持ち堪えられなかった状況で、前場の安値(ほぼ寄付値)を大きく割り込んでスルスルと一段安。メディアは先物が悪いなどと書くでしょうが、このところの流動性を考えると、こんな時は先物でないと対処が困難。まず先物を売っておいて、時間と買い指値があれば現物を売るって感じです(^^;。結局、日経平均はモロ安値引けで8000円割れ。TOPIXもほぼ安値引けで800pt割れでした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。Y軸の刻みが大きいので、それほど下がった感じがしないかもしれませんが、結構な下げっぷりでした。

● 東証33業種で見ると、32業種が値下がりしたなかで、電力・ガスは値上がり。今はちょうど月初のリバランス時期ですが、情けない相場のなかではリスク・リダクションに走るリバランス以外にやりようがない、という雰囲気に満ち溢れています。一方、東証2部、JASDAQなどは比較感からすると被害は軽い方。この辺も、薄商いで単に値が付きづらかった為かどうかは不明ながら、機関投資家や外国人投資家がたんまり保有しているところを避けている雰囲気がありあり。某FM氏が、「11月最終週の動きを見て、ちょっとやる気が出そうな感じだったのに、この相場だったらまた防空壕入りするしかない」とおっしゃっていましたが、苦し紛れにしても、自分の身を守るためには仕方ない、って感じでした。

● 一方、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、3日連続の売り越し売り越し(2490万株売り/1610万株買い)。実は11月27日にわずか50万株の買い越しだったものの、その前までは14日連続の売り越し。つまり、実際はもっと長期間に渡って外国人投資家の売り越しが継続している、と受け止めた方が良さそうです。売り買いのフローはかなり減っているものの、売り越しがいつまで経っても解消せず、そしてマーケット全体の取引も減少。買物薄のなかでは、規模がそれほど大きくなくてもインパクトが出るという、マズイ状態に陥りつつあります。

● 今日も欧州からかなりの規模のバスケット売りが出ている、との観測が市場で流れていたのですが、それだけではなく、さらにロング/ショートのアンワインドだけではなく、ロングオンリーからの売りも出ていた印象が避けられませんでした。まぁ、大幅安の日には往々にしてそう見えるのですが、それを割り引いて考えたとしても、外国人投資家の処分売り説はかなり有力に感じてしまいました。

● 残りの記録。東証1部出来高は前日比3億7808万株増の18億8919万株、売買代金は同2934億円増の1兆4026億円。確かに前日比では増加しているものの、水準としては薄商い。東証1部値上がりはたったの154銘柄、値下がりは1516銘柄で「ほぼ全面安」。日経平均の日中値幅は402.63円(前場347.00円、後場192.24円)でした。

 TOPIX : 827.47 (-7.35, -0.88%)    日経平均 : 8397.22 (-115.05, -1.35%)    円ドル : 95.20  

● 朝から覇気の乏しい軟調な展開ながら、大きく下がるでもなし。ただ、買いがたっぷり入っていて売り物を支えた印象ではなく、売り買いともに商いが薄くて大きく下げるだけのエネルギーも無かった、というのが実際のところ。前引け段階で東証1部売買代金は5000億円をかろうじて越える程度で、午前中から「年初来最低水準の商い」の臭いがプンプン。結局、期待を裏切ることなく(-_-;)、東証1部売買代金は今年最低を更新。はぁ~(溜息)。大引け後に債券トレーダーの連中と話をしていたところ、債券先物も超薄商いで中心限月としては2004年2月以来の薄商い(1兆円割れ)だったとのこと。はぁ~(溜息)。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 東証1部出来高は前週末比4億5816万株減の15億1111万株、売買代金は同3706億円減の1兆1093億円。これは、11月27日に記録した1兆2225億円を下回って今年最低。比較的低位株が賑わったことで、出来高面ではそれほど悲惨に見えなかったものの、月初としてはかなり記録的な薄商い。ヘッジファンドや投信(主に海外)から来る解約売りがピークアウトしたとしても、売りが減るとともに買いも減ってしまっている、ということです。つまり、需給が改善したというのではなく、単に商いが減った、というヤバイ傾向が見え始めています。

● 現時点では、「しばらくは景気が悪くなる」とか「しばらくは業績が悪くなる」と言っておけば、まず予想を外すことはありません(^^:。そんなのは、皆が分かっていること。その中で株式が上昇する可能性を敢えて考えれば、過剰流動性に伴う金融相場でしょうけど、世界中の中央銀行がこれだけじゃぶじゃぶ政策を実施している割には、ファンディングコストなどを見ていると、緩んでいる雰囲気を余り感じません。

● 皆が資金を抱え込んでいて手放さないというか、あちこちの動脈が詰まっている印象です。この状態だと、血液はまともに流れないし、どこかで「プチッ」と破裂すれば、またえらいことになってしまいます。それが分かっているだけに、もう少し動脈瘤破裂リスクが低下するのが見えてくるまで、激しい運動やストレスは控えましょう、といった相場が続くのかも知れません。12月4日と5日には、米議会でGMを筆頭にビッグ3のヒアリングが予定されています。何かが起こるのか、もしくは、何も起こらないのか、不安げに眺めておくことにします。

● 記録。東証1部値上がりは446銘柄、値下がりは1177銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比56.15円安の8456.12円(9時14分確定)で、比較的スッと寄付いています。日経平均採用銘柄のVWAPから日経平均VWAPを計算すると8395.51円となり、如何に動意が乏しかったかが分かる感じです。日経平均の日中値幅は157.08円(前場157.08円、後場73.44円)と小動きで、特に後場は本当に方向感が乏しかった印象。また、市場筋推計による今朝の外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(1930万株売り/1220万株買い)でした。米国がThanksgivingの祝日だったこともあってか、フローはかなり少ない状態でした。

● 話題変更。今日、Thanksgiving休日での米国消費者動向について色々とお話した某FM氏によると、Amazon.comを見ると、米国での液晶テレビなどの実際の価格が見えてきて興味深いとのこと。ほぼ同等と考えられる液晶テレビの Amazon.co.jp(日本)での売値と Amazon.com(米国)での売値を比較すると、かなりその差が見えてきます。例えば現在、汎用サイズになりつつある32インチの液晶テレビは、日本でソニーやシャープなどのブランド品だと、大体10万円程度あたりから。東芝だったら9万円台割れ水準とか、フルハイビジョンのフル装備状態だったら15万円とか…。

● 一方、Amazon.comで見ると、ソニーのBraviaで720p LCD(フルハイビジョンではない)だと、499ドルで出ています。サムソンもほぼ同水準で、東芝は450ドル近辺。放送の規格などに多少の違いはあるでしょうけど、それにしても価格差はかなりのものです。日本の消費者が単に舐められているのか、それともメーカーが無理して安売りしているのか…。多分、その両方だと思いますが、そんな状態に支えられた米国個人消費の金額増は、企業業績の面からは素直に喜べないものもあります…。

● ホンのご参考までに、Amazon.co.jpでの 「液晶テレビ30-34型」はこちら からどうぞ。一方、Amazon.com(米国)での 「Flat-Panel LCD 30" - 39"」はこちら です。なお、放送周波数などが違うので、米国仕様のテレビをそのまま日本で使うことは出来ません(^^;。為念。しかし、ネット環境ならば、ほんの10年前は米国事務所に調査依頼しないと分からなかったようなことが、すぐに手元で分かってしまいます。便利というか恐ろしいというか…(^^;。

 TOPIX : 817.22 (-14.36, -1.73%)    日経平均 : 8213.22 (-110.71, -1.33%)    円ドル : 95.00  

● 米国がなりふり構わない金融対策を出してきたものの、米国株市場の反応は今一つ。それを受けた東京市場では、より事態は深刻というか、「そして誰も居なくなった」状態に陥ってしまった1日でした。薄商いも特徴的だったのですが、方向感の乏しさも際立った1日。明日の晩は米国はThanksgivingで休場だし、週明けには、GM問題が再燃するのが分かっているだけに、手出し無用の雰囲気が非常に強かったです。

● 東証1部出来高は前日比4億8554万株減の16億6744万株、売買代金は同4021億円減の1兆3343億円。売買代金は、今年最低だった8月27日の記録(1兆3441億円)を下回って今年最低。今年は大発会(半日立会)ですら1兆7985億円あったのですから、今日の低迷ぶりの酷さが良く分かるというか…。なお、昨年末の大納会は1兆0829億円だったので、これ以来の低水準となります。ただし、大納会は半日立会だったので、実質的にはそれより薄商い。全日立会でのデータを探したのですが、手元のデータでは、「いつ以来」が分かりませんでした(^^;。なお、出来高は今年最低を免れているものの、東証1部出来高上位に大和紡やルックが出てくるようだと、ねぇ~(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 残りの記録。東証1部値上がりは407銘柄、値下がりは1198銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比127.61円安の8196.32円(9時15分確定)。日経平均の日中値幅は168.27円(前場135.96円、後場136.34円)と、ここ最近の水準からすると、かなりの小動き。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、14日連続の売り越し(2840万株売り/1980万株買い)でした。

● 一歩引いて眺めてみると、ヘッジファンドを中心とする売りが峠を越えた印象は、多くの市場関係者が持っていると思います。ヘッジファンドがロング気味だったのは確かとしても、基本的にはロング/ショートが主要戦略。なので、売る一方で買い戻しも実施していたはず。一方で、投信は単純な売りになるので、実際のマーケットインパクトとしては、こちらの方が大きかったかもしれません。特に10月は海外投信のストレートな売りが、かなり目立っていた印象がありましたから…。

● ここ2ヶ月ほどのヘッジファンドの売りは、相場が下がることを狙った売りよりも、圧倒的に止むに止まれぬ「デ・レバレッジ」と「解約」に備えた売り(買い戻しも)が多かったのは明白。要するに、市場から去っていく取引なワケで、それがピークを越えると同時に、市場参加者がかなり減ってしまった印象があります。下げを狙うショートだったら、下がったところで利食いの買いが入るのでしょうけど、数々の空売り規制などのせいもあって、現在はそれも薄くなった印象ですし…。今日もその空気が非常に濃かったし影響も幅広くなった印象でした。来週になれば、ヘッジファンドにとっても年末までの解約規模にほぼメドが立つハズ。ただ、そこで日本株が魅力を提供できないと、このまま「そして誰も居なくなった」になるリスクはかなり大きくなっていると考えています。

● 雑談。最近は「KY」というと、「空気読めない」だけではなく、「漢字読めない」との意味もあるそうで、某国の国家主席のことを指すそうです(^^;。なんじゃそりゃ???ちなみに、最近というか、大学生の頃にPCを使い始めてから、漢字は読めるけど書けない状態が年々酷くなっているようで、自分でも恥ずかしく、また危機感を持っています。簡単な漢字が、いざ手書すると書けないんですよねぇ~。「躊躇」みたいな、到底手書きでは書けない漢字がIMEのおかげでポンと変換されるのは良いのですけど…(^^;。「KY」と人のことを言っている場合ではなく、「KK」(漢字書けない)を直さないと…(^^;。

 TOPIX : 831.58 (+28.89, +3.60%)    日経平均 : 8323.93 (+413.14, +5.22%)    円ドル : 96.40  

● 米国株高を受けて、「11月の3連休明けは高い」というジンクス(大和総研調べ)そのままに大幅高。まぁ、日本が休んでいる間にNYダウは金曜日に494.13ドル高(S&P500は47.59pt高)、月曜日に396.97ドル高と(S&P500は51.78pt高)、2日間で11.80%(S&P500は13.21%高)も上昇したんですから、日本が金曜日高かったことを割り引いても、これぐらいはやってくれなきゃあ…(^^;。もっとも、高寄りした後は伸び悩み感でいっぱいで、ちょっとヤバいかなの雰囲気もありました。ところが、最後の1時間でスルスルと上昇。今日はMSCIのリバランス基準日だったので、その影響(全体が若干の買い越し)があった可能性は考えられます。

● TOPIXは840.73pt(+38.04pt、+4.74%、9時25分)のザラ場高値からザラ場安値の807.89pt(+5.20pt、+0.65%、14時02分)、日経平均は同高値の8356.83円(+446.04円、+5.64%、9時34分)から実質上のザラ場安値の後場安値8075.91円(165.12円高、+2.09%、14時02分)と、両指数ともにかなりの値幅を動いたことが分かります。それだけ相場心理も揺れ動いた、ってことです。

● 今朝のSQ値を計算すると、前週末比433.96円高の8344.75円(9時40分確定)と、寄付きにかなり買いが集中したことが分かります。幻のSQ値にはならなかったものの、実際にSQ値が確定した頃には、実際の指数は伸び悩み。日経平均採用銘柄で終値が寄付値を下回っているのが64.0%と約3分の2にも達していたのです。その点から見ても、終値が大幅高だった割には、雰囲気としては今一つだったのが分かるかと…。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 米シティの「公的救済措置」については、あちこちで報道されているし論評されているので、ここでは省略しますが、日本でりそな銀行への公的資金注入が大きな相場の転機になったことを連想された方々は多かったと思います。実際にあの頃のことを振り返ってみても、「状況は深刻で、第二のりそなが出る」って見方は根強く、相場の雰囲気は決して良くなかったし、相場は神経質に上がったり下がったり不安定だったのです。最終的に相場の「評価」が固まって、上向きの方向性が見えたのは翌月になってから。今回もまだ気を緩めるような状態ではないことは、皆が十分以上に分かっていると思うし、だからこそ寄付き後の伸び悩みがあったと考えています。

● 記録。東証1部出来高は前週末比3億3635万株減の21億5298万株、売買代金は同817億円減の1兆7364億円。東証1部値上がりは1270銘柄、値下がりは372銘柄。日経平均の日中値幅は331.14円(前場331.14円、後場248.02円)だったのですが、往復したので気持ちとしてはもっと動いた印象でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、13日連続の売り越し(3990万株売り/3080万株買い)でした。

● 業務連絡。先物のサーキットブレーカーの刻みが今日から変わったと思えば、東証/大証から早くも、再なるサーキットブレーカーの発動基準見直しが出てきています。要するに二段階制度ってことで、第1回目のサーキットブレーカー発動後に、第二回目の発動基準を設けるというもの。さらに、理論価格からの乖離基準が廃止されることになります。それぞれ東証のリリースはこちら大証のリリース(PDF直リンク)はこちらです。いずれも12月15日から実施なので、ビッグSQの後ってことになります。まぁ、あまり使う機会がない制度でしょうけど、何で変更日当日早々に次の変更を出してくるのか…(^^;。

 TOPIX : 802.69 (+20.41, +2.61%)    日経平均 : 7910.79 (+207.75, +2.70%)    円ドル : 95.00  

● 米国株安、円高、CME日経平均先物が大証比355円安、外国人売り越しと、明るい材料が見付からないなかでの寄付き。ひどい状況を想像した参加者が多かったのでしょうが、実際には寄付きの売りが一巡してからは下げ渋りの展開。前場終盤から右肩上がりの展開で、後場寄付き後にスコンと上昇し、13時20分前にはTOPIXも日経平均もプラス転換。その後、一時的にマイナス転落する局面はあったものの、最後の1時間ほどは、「ホンマかいやぁ」というほどの勢いで上昇。アレヨアレヨと呆気に取られるぐらいでした。もっとも、商いはそれほど多くなかった印象でしたが…。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。上下動の激しさとともに、そこに渦巻いた心理を想像して頂けると、より一層お楽しみになれるかと…(^^;。

● 今日の相場を振り返ってみても、特にこれと言った材料があって戻ったのでは無かった印象。ただ、最初に目立ってプラス転換したのがメガバンクだったので、シティ(C)関連のニュース、 「シティグループ、身売り含む選択肢を検討=事情筋」 (WSJ紙の翻訳記事)に反応した可能性は考えられます。ちょっと後付っぽいですけどネ(^^;。

● 一方、ファクター分析でみると、前場最初の30~40分間は、まともにファクターが効かないボロボロ状態。ところが、10時前からバリュー、グロース、リバーサルともに結構な勢いで戻し始めたのが印象的でした。後場はずっとリバーサルがギンギン状態。敢えて想像力を逞しくすると、朝から年金筋の買いが入っていたものの、最初は外国勢の売りに押された。ところが、売りが一巡してからは、フォロースルーの売りが少なかったことで買いが優勢になったって感じでしょうか(^^;。

● また、結果的に10月27日安値(終値ベースでTOPIX=746.46pt、日経平均=7162.90円)を割り込まなかったことや、GLOBEXの米株式先物がずっと堅調だったことも、心理的な援軍になったかもしれません。もちろん、この先に関しては「続くかどうか」が焦点。今日は連休控えての週末ってことで、ショート筋も一度ポジションを縮小したいニーズがあったでしょうし、そこにうまく火が付いた格好だったのかもしれません。3連休中に、この火種がどう変化するのかは、実際のところ、やってみないと分からないのです。その点で、今日の上昇が不透明感を払拭したとまでは、言い切れないと考えています。絶望の淵から希望を持てるところまで戻したことは、ちゃんと評価したいですけどネ。

● 記録。東証1部出来高は前日比3億8219万株増の24億8933万株、売買代金は同2138億円増の1兆8181億円と、週末にしては、まぁまぁの出来高。ただ、"活況"という言葉を使うほどではなかったのですが…。東証1部値上がりは1220銘柄、値下がりは412銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比240.83円安の7462.21円(14時20分確定)と、かなり初っ端から売られたことが分かります。なお、保険株がいくつか寄付かなかったのですが、それ以外は9時44分までに全部寄付いています。日経平均の日中値幅は588.50円(前場203.15円、後場452.47円)とかなり大きい目。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、12日連続の売り越し(4270万株売り/2300万株買い)でした。

● 米ビッグ3の件。公聴会の内容は、全部を詳細に見たわけではないのですが、下品な言葉で言えば「開き直り」と「ゆすり、たかり」と大差ないように聞こえてしまいました。日本のメディアだけではなく、CNNでも見たのですが、印象はあまり大きく変わらなかったです。笑ったのは、自家用ジェットで公聴会に駆けつけた件。そりゃあ、 「米国:ビッグ3首脳、大ひんしゅく 自家用機で税金無心の旅」 (毎日新聞)となってしまいますって。セキュリティや時間の件などがあったり、米国でのコーポレート・ジェットは極端に珍しい話ではないにしても、税金での手助けをお願いする立場の行動としては、感情的にも、ちょっと疑問符が付くのは避けられません。これと比較したら、一流ホテルのバーで夜な夜な酒飲むなんて、軽いもんです(^^;。ホンマ…。

● 話題変更。金融庁から出た 「空売り規制強化案」 についても何か書こうかと思ったのですが、パブリックコメント募集中なので、とりあえず控えておきます(^^;。ただ、一言だけ書くなら、「この"案"を書いた方々は、現場を知らないんだろうなぁ~」ってこと。証券会社の機関投資家や外国人投資家セールス/セールス・トレーディングの後ろで、ほんの半場だけでも座って見学すれば、何がどうなっているのか分かるだろうのに…。現場を知らない規制強化が、建築・不動産業界にどれだけ悪影響を与えたか…。おっと、これ以上書くとアレなので…(^^;。

● 何はともあれ3連休。休み明け25日(火)は終値基準でMSCIのリバランス。27日(木)は米国市場はThanksgivingの祝日で休み。ここからクリスマスセールが本格的に始まります。この日の終値でTOPIXの月末修正(小規模)。そして、28日(金)の米国市場は開いているけど短縮取引で、米国は実質上、連休になります(欧州はThanksgivingの祝日はない)。また、この日の終値でラッセル野村のリバランス。色々ありそうな週です(^^;。良い週末&連休を!

 TOPIX : 782.28 (-45.15, -5.46%)    日経平均 : 7703.04 (-570.18, -6.89%)    円ドル : 95.20  

● 米国株が大幅安(NYダウは-427.47ドル、-5.07%、S&P500は-52.54pt、-6.12%)で5年ぶりの安値水準。日足チャートでも下抜けの雰囲気がより濃厚になってしまい、CME日経平均先物は大証比405円安の7865円。さらに市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、ついに11日連続の売り越し(5010万株売り/2350万株買い)。これだけ重なると、もう「キャン」と言うしかなかった感じ。まだそれでも朝方は「その割には下がらない」といった印象もあったんですが、後場に入ってからは、円高が進行したこともあって、ズルズルと下落幅を拡大する展開。チャート上の逆三尊もあっさりと崩れてしまい、下値不安を抱えた状態での大引け。日経平均はモロ安値引け。TOPIXもほぼ安値引けでした。しっかし、日経市況欄に出ると効果てきめんやなぁ~(-_-;)。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 東証33業種では、電力・ガスがプラスだった以外は全てマイナス。なかでも、保険は業種別指数で-15.33%の下落と極端な下落。ほか、業種別指数で二桁%のマイナスは、不動産、その他金融、証券・商品。実は、この辺の業種はこのところズッ下げっぱなしで、ファクター分析でリバーサルが効かないのを如実に表している格好です。今日もまともにファクターが効かない状態で、どうもアンワインドが出ている印象を持たざるを得ませんでした。一方、こんな日でもプラス銘柄はあるもので、電力・ガス以外でも、JT、JR西日本、住友大阪セメントなどがプラス。他にもニトリ、ABCマート、キッセイ薬品などが年初来高値を更新して、なおかつ終値でもプラスでした。

● 保険がストップ安銘柄だらけだったなかでも、損保ジャパン(8755)について一言。昨日、決算発表したのですが、その内容以上に気になった点が一つ。同社は11月4日に上期業績予想を「上方修正」を発表しており、翌日の株価もそれなりに上昇したのです。そして、昨日、通期業績予想を赤字に「下方修正」。確かにルール上は間違ったことはしていないのでしょうけど、市場との対話といった観点からは「なんじゃそりゃ?」状態。上期の上方修正と同時に通期下方修正も発表すべきだったのです。いくら相場変動が大きいことを理由にしたとしても、です(-_-;)。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億5836万株増の21億0714万株、売買代金は同763億円増の1兆6043億円。多少は前日比で増加したものの、まだ低水準のままでした。つまり、売りが多くて下げたというよりも、値段関係なしに少ない買物にぶつけるような売りが下げ要因だったことを示唆しています。東証1部値上がりは130銘柄、値下がりは1541銘柄。日経平均の日中値幅は446.75円(前場259.23円、後場207.87円)と、ほぼ日中通して下げ続けたことが分かります。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比323.26円安の7949.96円(15時00分確定)と、それほど極端な数字ではなかったのです。つまり、ザラ場でフォロースルーの売り圧力があったことを示唆しています。なお、損保ジャパンが最後まで寄付かなかったのですが、保険株以外は9時44分までに全て寄付いていました。

● 話題変更。GM救済からビッグ3救済へと話が大きくなる一方で、資金枠には限界があるのも確か。一度、特別な救済をしてしまうと、後々まで繰り返し「また金クレ…」状態になるのは古今東西同じパターン。当然、米国政府も米国民もそれを分かっているだろうし、スムーズにコンセンサスが出来上がるかどうかは大きな疑問。その一方で、もしビッグ3のどこかがポシャることになれば、連鎖的な影響は想像するのが困難で、思わぬところに大きな悪影響が出る可能性も大だし、下手すると米国全体の信用が大きく毀損する羽目も想定できてしまいます。だから、 「米国債が最上格トリプルAから転落する日」 (ダイヤモンド・オンライン)といった見方が出てくるし、当然、これは為替にも大きな影響を与えるでしょう。そして、それが日本経済にとってプラスになるとは思えないのです。はぁ~(-_-;)。

● よって、結局のところは防空壕から眺めるしかない、というのが現在の投資家の正直な気持ちでしょうか…。外資系金融機関の多くは、11月末か12月末が決算期末。米系投資銀行は11月末決算が多く、それ以外は12月末決算が多いのですが、この時期は動きたくないし大きな損益を出して決算見通しがブレるのを嫌がるのは、日本企業の3月と同じ。経営陣だけではなく、現場でも今年の総括的なミーティングが増えるし、アプレイザルの時期でもあり、何かと本業以外にエネルギーを取られる、まぁ、そういう時期なんです(^^;。このややこしい時期に、相場はこれだけの難問山積というのなら、誰も敢えて火中の栗に手を出そうとしませんって。心理的に事態を悪化させることはあっても、好転要因では有り得ません。それが相場に素直に出ている感じを受けた1日でした。

● そうそう、ヘッジファンド・クルークで 「ヘッジファンドの多数、年末の資金償還請求期限を11月15日・26日に設定」 との記事がありました。元ネタはダウ・ジョーンズの記事です。まぁ、気にしたらキリがないのですけど、来週月曜日は日本市場が祝日で休み。明けて25日(火)には、終値でMSCIのリバランスがあり、米国は27日(木)はThanksgivingの祝日で休場。28日(金)の米国市場は開いているものの短縮取引日(NYSE休日スケジュール)。何かと微妙な空気が流れそうな1週間です(^^:。

 TOPIX : 846.91 (+9.38, +1.12%)    日経平均 : 8462.39 (+233.75, +2.72%)    円ドル : 97.10  

● まぁ、しかし…。NYダウの日中値幅は911.17ドルでっせ(高値:8876.59、安値:7965.42)。で、最終的に終値は前日比+552.59ドルの8835.25ドル(+6.67%)。荒れるにも程があるってところでしょうが、それだけ先行き不透明感が強くて、明確な方向性が見出せない状態にあることが良く分かります。しかし、それにしても…(^^;。なお、CME日経平均先物は対大証比595円高の8855円。為替は対ドルでも対ユーロでもかなり大きく円安方向に振れ、そしてミニSQ。

● Excel上の日経平均速算値は、朝の早い段階から前日比1200~1250円高程度でほぼ固定状態。その状態が8時59分58秒ぐらいまで続くという珍しい状態で、最後の最後に"お約束"の売りバスケットが出てチャンチャン。SQ値は前日比389.53円高の8628.17円(9時38分)。印象としては、比較的あっさり寄付いた感じだったし、なおかつCME日経平均先物水準などを考慮すると、伸び悩みもかなりありました。なお、市場筋の推計によると、SQ関連売買は約2億2000万株程度、売買代金で約2200~2300億円程度とのことでした。

● SQ後の相場は、ある程度予感はあったものの、かなり情けない状態。TOPIXは9時20分にザラ場高値(874.04pt、+36.51pt、+4.36%)を記録し、日経平均は9時40分に同高値(8689.85円、+451.21円、+5.48%)を記録。SQ確定時刻が9時38分だったことを考慮すると、時間的には、ほぼ寄り天だったことが推測できます。そこから後は、ジリ貧の右肩下がり。日経平均のザラ場安値は9時01分だったので、これは参考にならないとして、TOPIXはザラ場安値を14時43分に付けており、ほぼ継続的にジリ貧だったことが分かります。

● また、TOPIXは最終的に+1.12%と日経平均の+2.72%を大きく下回り、より伸び悩み感というか、情けなさが目立った1日になってしまいました。前日比ではプラスだったものの、あまりプラスとは感じなかったのが本当のところです。今日は日経平均とTOPIXの日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。当然ながらグラフの形は似たようなものですが、TOPIXの方がかなり伸び悩み感が強かったのがご覧頂ければと…。

日経平均日中足
TOPIX日中足

● 記録。東証1部出来高は前日比9424万株減の20億9821万株、売買代金は同374億円減の1兆7576億円。今日がミニSQだったことを考慮し、市場筋推計の約2億2000万株程度/約2200~2300億円程度が正しいと仮定すると、実質上は18.5億株/1兆5000億円台あたりと、かなり薄商いだったことが見て取れます。また、東証1部売買代金分布を見ると、前場が50.9%、後場が49.1%で、SQ日と感じないレベルの分布でした。東証1部値上がりは955銘柄、値下がりは638銘柄と、迫力に欠ける状態。日経平均の日中値幅は311.72円(前場311.72円、後場188.03円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(4400万株売り/2170万株買い)でした。これで7日連続の売り越しです。

● 一方、チャート面からは、TOPIXも日経平均ともに「逆三尊」が形成できるかどうか、際どいところに差し掛かっています。TOPIXで840pt弱、日経平均で8250円あたりがキーレベルで、端折って書くと、ここを保てるようだと10月27日が大底だった可能性が強まる一方、割り込むようだと逆三尊が崩れて、もう一度安値アタックの可能性が強くなってしまいます。もちろん、チャートの形に全てを賭けるなんてことはないにしても、気になることは気になる話(^^;。ま、頭の片隅にってことで…。

● ようやく週末。今週末はG20金融サミットが開催され、それ以外にも何かと国際政治的な発言や動きが出る可能性があります。何も出ない可能性も大ですし…。もっとも、そうだからこそ、今日の全体薄商い、手控えムードだったのでしょうが、せっかくの秋の週末。ゆっくり休んで、ややこしいことは来週月曜日の朝に考えることにしましょう(^^;。良い週末を!

 TOPIX : 837.53 (-37.70, -4.31%)    日経平均 : 8238.64 (-456.87, -5.25%)    円ドル : 95.80  

● オーバーナイトの米国株市場が再び大幅安。CME日経平均先物は大証比575円安(イブニング比でも435円安)の8165円。昨日大引け後のイブニング取引がえらい安いなぁ~とは思っていたものの、それを上回るドカン。おまけに94年台半ばの円高水準となれば、東京も初っ端から「キャン!」。もっとも、最初に売られた後は、それほど大きな下値はなく、後場終盤は戻り歩調。もっとも、最後の最後に不安感からか先物が売られてしまい、裁定解消売りなどを引っ掛けて、結局は大幅安。今日は円高の影響がかなり大きかったこともあり、日経平均はTOPIXよりも1%ほども下落が大きくなっています。

● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比414.14円安の8281.37円(9時36分確定)と、初っ端からかなり派手に売り込まれたことが分かります。前場はこの辺が安値(TOPIXは9時26分、日経平均は9時31分に前場安値を記録)でした。昼休みギャップが+77.07円と大きく上に跳ねたものの、その後は逆にジリ貧。TOPIXは13時40分に-44.08pt(-4.31%)、日経平均は13時41分に547.21円安(-6.29%)のザラ場安値を付けています。その後、かなり戻した(日経平均で250円ほど)のですが、最後の10分間ほどで売られて終わり。特に何かニュースがあってというよりも、ロングでオーバーナイトするのが恐い、という心理状態が色濃く出た印象でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 明日はミニSQ(11月オプションSQ)だし、G20金融サミット(緊急首脳会合)を控えているし、12月末から逆算して45日と、何かと不安になる材料が揃っているというか…(^^;。事前に心配すればするほど、往々にして何も起こらないものなんですが、それでもやっぱり「無理することはない」になってしまうのは、避け難いところ。AIGの件にしても、GMの件にしても、GE(GEキャピタル)の件にしても、真剣に考えようとすればするだけ、考えたく無くなってしまいます(^^;。だから、考えないで済むような妙な銘柄を物色するのも一つの手は手ですが、多くの投資家は着地点というか、最悪シナリオが読めるようになり、その場合の行動が想像できるようになるまで、やっぱり手控えてしまいます。仕方ないんですが…(^^;。

● 実は、そんな相場でも年初来高値を付けている銘柄はあるもので、東証1部では、ワタミ(7522)、サイゼリヤ(7581)、ABCマート(2670)、ツムラ(4540)、クレスコ(4674)が年初来高値更新。52週高値にしても同様で、ライトオン(7445)が加わります(Bloombergで抽出)。お手元の端末で日足チャートをご覧頂くと分かるのですが、ワタミやサイゼリヤの右肩上がりは、「一体、何やねん?」って感じ(^^;。サイゼリヤなんて、あのメラミンピザ事件が絶好で究極の買い場だったのですから…(^^;。こちらから上記銘柄の3ヶ月日足チャート(Yahoo! JAPAN Finance)を表示できるようにしてあります。

● ABCマートとツムラはMSCI指数採用というネタがトドメ的な上げ要因でしょうけど、その前からそれなりに堅調でした。クレスコは出来高が少な過ぎるので除けておいて、ライトオンも「"地球を救う"Tシャツ」だけでこうなるとは思えないし…(^^;。この辺の銘柄をピンポイントで当てるのは無理ですが、それでも元気な銘柄はあるってことです。そして、こうやって並べてみると、共通項が見えてくるような気がしませんか? なお、蛇足だとは思いますが念のため、上記銘柄を推奨するものでは絶対にありません。追随するも逆張りするも、そして見送るも全て自己判断でよろしく。

● 残りの記録。東証1部出来高は前日比1億1592万株増の21億9245万株、売買代金は同875億円減の1兆7576億円。東証1部値上がりは248銘柄、値下がりは1404銘柄。日経平均の日中値幅は416.17円(前場334.39円、後場257.91円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き大幅な売り越し(4240万株売り/1880万株買い)でした。

2008年11月12日(水) .... 全般軟調、方向感に乏しく商い低調

 TOPIX : 875.23 (-14.13, -1.59%)    日経平均 : 8695.51 (-113.79, -1.29%)    円ドル : 97.70  

● 米国株安を受けて軟調にスタートすることは予測できたものの、今日はそれほど大きく下がらず、かと言って確固たる意思で買う感じでもなく、方向感の見え難い一日。米国株安以外には、特にこれと言った悪材料は無かったものの、逆にこれと言った好材料もなく、何となく漂う不透明感をや不安感は、どうしても株価としてはネガティブ。時間が経過して痛みが和らぐのを待つしかないんでしょうね。えっ?「なぜソフトバンクがストップ高したか?」ですか?知りませへんがなぁ~(^^;。ちなみに、ソフトバンクは一銘柄で日経平均を24.3円押し上げていました(^^;。

● 今日は相場は比較的静かだったし、ほかに書きたいことも多いので、さっさと記録に行きます。東証1部出来高は前日比536万株減の20億7653万株、売買代金は同223億円減の1兆6702億円と引き続き低調。東証1部値上がりは469銘柄、値下がりは1142銘柄。日経平均の日中値幅は208.28円(前場208.29円、後場147.58円)で、特に後場はここ最近では忘れてしまったような小動きでした(^^;。

● 今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比241.17円安の8568.13円(9時25分確定)と、朝方はかなり売り込まれたものの、結果的にここが安値。日経平均のザラ場安値は8574.20円(-235.10円、-2.67%、9時22分)で、実は「幻のSQ値」でした。ちなみに、ザラ場高値は26.82円安(-0.30%、前引)だったのですが、昼休みギャップ(後場SQ値-前引値)が-69.17円も発生しています。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、大幅売り越し(3020万株売り/1510万株買い)でした。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 話題変更。日本時間で今朝早朝、MSCI Barra から銘柄入替が発表されています(http://www.mscibarra.com/)。日本株部分のスタンダード・インデックスに関しては以下の通り。

新規 ABCマート(2670)、松井証券(8628)、ニッセイ同和損保(8759)、セブン銀行(8410)、ツムラ(4540)
除外 アイフル(8515)、CSK HD(9737)、オークマ(6103)、パイオニア(6773)、東邦チタニウム(5727)、東海理化電機(6995)

● 他にも株数変更があったものの、今回はFIF変更はありません。日本株全体で見ると、Worldではウェイト変更はほとんど発生しない(ホンの少しだけ増加)見込み、EAFEでは日本はウェイト増加になります。ドイツがWorldでもEAFEでもウェイト減で目立つ存在です。全体としては、基本的に小規模なリバランスとの印象で、個別に新規採用/削除された銘柄以外には、それほど大きなインパクトはなさそうです。リバランス実施は11月25日終値基準です。

● 最後にもう一つ。このコメントを書いているところで、「タワー投資顧問がK1J-Fundを清算する意向(和訳:虎年の獅子座)」と流れています。英語版のDow Jonesが最初だったようですが、日経の英語サイトに見出し 『Tower Investment Management To Shut Fund In Nov』 と出ています。さらに、それをピックアップする格好で、Bloombergの英語ニュースでもヘッドラインが流れています。一方、Bloombergにはその後、 『タワー投資顧問の谷村社長:「記事の事実はない」-ファンド閉鎖に』 とのニュースも出ており、何かが正式の発表されたのではない状態です。つまり観測記事ってことですね。

● 屈指のウォッチャー、 考える株式投資 では以前、「タワー投資顧問のタワーK1Jファンドの9月末のデータですが、何故か8月末と資産総額も基準価額も同じ値なので評価不能な状態です。困った…。何かあったのか…」(本文はこちら)とのアップがあり、「何か」が起こっていると感じる要素が色々あったのも事実。さらに、ここ最近、色々な銘柄をブロックなどで、かなり派手に売却すると同時にREITをかなり買っていたりと、やや意味不明で派手な動きも目立っていました。 『大量保有報告書から インベスコ投信投資顧問、タワー投資顧問 泣く泣く処分売り』 (日本証券新聞)とか、 『タワー投資顧問:REIT銘柄のケネディク、日コマなどを大量保有』 (Bloomberg)などです。いよいよ、来るべき時が来たってことですか…。

● こんな時は"考える株式投資"の 「タワー投資顧問 保有銘柄 最新情報」 で確認を。下手な有料の情報端末よりも、よっぽど見やすいサイトです(^o^)。

 TOPIX : 889.36 (-27.29, -2.98%)    日経平均 : 8809.30 (-272.13, -3.00%)    円ドル : 98.00  

● 「ヤバイ」と思えばスッと戻るし、「行ける」と意気込んだら急に止まる。なかなか思ったようにならない千鳥足相場の1日でした。指数の上下動はかなり大きかったものの、正直言って、最近の相場では日経平均で500円ぐらい動かないと、動いた気がしなくなってきたというか…(^^;。完全に感覚麻痺状態です。一方で、まともに投資を考えている向きからすると、これだけ不安定な相場では、命の次に大事な資金を託すには躊躇するのも当然。やるにしても金額を抑えて時間分散するしかなく、余計に商いが薄くなって一方通行的に値が飛ぶ、という状態を誘発しています。まぁ、どちらにしろ方向感が見えてくる1日ではありませんでした。

● 今朝の日経平均のSQ値を計算すると、前日比206.81円安の8874.62円(9時26分確定)と、寄付きからそれなりに売られていたのです。その後、TOPIXで-31.54pt(-3.44%、10時10分)、日経平均で-376.87円(-4.15%、10時11分)まで突っ込んだものの、そこからは戻し歩調。後場寄付きで+94.47円もの昼休みギャップ(後場SQ値-前引値)を発生させて上にピョコンと飛び、13時08分にはTOPIXで-2.78pt(-0.30%)、日経平均で-25.12円(-0.28%)まで戻したものの、その後は結局ジリ貧。ザラ場でこれだけ上下した割には、出来高や売買代金は今一つの状態が続き、板薄状態というか、市場参加者が方向感を持てずに、さまよえる子羊状態になっているのが見て取れます。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 今日は東証33業種のうち32業種がマイナス(プラスはゴム製品だけ)。昨日、それなりに行けそうな雰囲気があった"中国関連"銘柄は、一部に残り火的な堅調さこそあったものの、全体を引っ張るには明らかに力不足。「継続性があれば…」の状態だったのですが、どうも「???」が残ってしまった格好。今週はミニSQや12月末から逆算して45日目など、色々と神経質になりやすいイベントが週末に控えているだけに、動きがとり辛い状態が続くと覚悟しておいた方が良いのかも知れません。

● 記録。東証1部出来高は前日比4206万株減の20億8189万株、売買代金は逆に同343億円増の1兆6924億円。お世辞にも活況とは言い難い状態でした。東証1部値上がりは351銘柄、値下がりは1284銘柄で、日経平均の日中値幅は351.75円(前場280.00円、後場257.00円)。一方、新興市場は全体に東証1部よりも堅調で、マザーズやヘラクレスはプラス(マザーズ+2.01%、ヘラクレス+1.06%)でした。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、4日連続の売り越し(2210万株売り/2170万株買い)でした。フローはガタッと減ってしまいましたが…。

● 話題変更。今日から例の"市場対策"絡みで、空売り残高情報の公開が始まっています。東証HPでは 「空売りの残高に関する情報」 からアクセスできます。直接ご覧頂ければ分かりますが、PDFファイル(ZIPされている)でポジション保有者別に出ているのは、興味深いものがあるものの(普段は"客名"を直接的に見ることは少ないので…)、0.25%超の空売りポジションがあると分かったとして、将来的な買い要因だってことは認識しても、それが実際の株価の動きにどう影響するかは分かりません(^^;。

● 今日の開示分(17時分)をざっと見たところでは、ドイツ銀行ロンドン支店がアイフル(8515)を5.73%空売りしてたり、SFCG(8597)を2.9%空売りしているのが開示されており、野村インターナショナルが同じくアイフルを4.812%も空売りしていると開示されて、「ほぉ~」でした(^^;。その他に「網谷充弘(東京都渋谷区)」って個人(?)投資家が小林洋行(8742)を0.3328%空売りしているとかも開示されています(ぐぐってみると、弁護士さん?えぇんかいな?)。

● 今日が開示初日なので、それなりに興味津々で追い掛けたものの、継続的に追い掛けるほどの情報かどうかは、良く分かりません(^^;。これが「市場対策」というのだったら、手口公開の方がもっと良い(不正防止にもなる)と思うんですけどねぇ~。それと、PDFファイルは如何にもデータとしては扱い難いです(^^;。もっとも、その扱い難さもある意味で目的の一つかも知らんけど…。

● もう一度、話題変更。今晩の米国為替・債券市場は、ベテランズデーの祝日のため休場です。ただし、株式市場は通常通りの取引です。もっとも、為替や債券が休みなので、あまり盛り上がるとは思えないのですが…。昔から不思議に感じているのですが、なぜか、米国ではマーケットによって休みが違うのです(^^;。為替や債券はFRBの予定に従っており、株式はNYSEの予定に従っているのです。 FRB休日スケジュール(為替・債券) NYSE休日スケジュール(株式) をそれぞれどうぞ。

 TOPIX : 910.70 (+43.58, +5.03%)    日経平均 : 9114.60 (+537.62, +6.27%)    円ドル : 98.90  

● CME日経平均先物は前週末比630円高の9080円。一見するとかなり派手に見えるものの、要するに金曜日最後の15分間ほどでズッこけた分を戻したのにプラスアルファ150円ほどってこと(^^;。後場中盤までは、先週木曜日終値(TOPIX = 899.37pt、日経平均 = 9029.76円)や金曜日のザラ場高値(TOPIX = 904.85pt、日経平均 = 9012.31円)近辺まで来ると止まってしまう、という流れが継続。午後2時前に先物主導でグィンと買いが入ってようやくこの水準を上抜け。そこからドンドン上にって感じではなかったものの、それなりに大幅高で終了。ただ、新たな方向性が見えるほどの勢いは感じられないままの1日でした。ある程度結果は見えているというものの、米大統領選挙というビッグイベントを控えて、米国株がどう反応するかを待ちたい、というムードも多分にあったし…。

● 3連休中に特にこれといった悪材料が無かったことで、相場全体の心理も、多少は明るい方向に向かいつつある印象。特にパナソニック(6752)が三洋電機(6764)を買収する方向と報じられ、三洋電機のストップ高はともかく、パナソニックも大幅高と「歓迎ムード」があったことも、相場全体を押し上げる要因になったイメージ。9月、10月に歴史的な出来事がドカン、ドカンと発生して、株価は「極端」を強烈に織り込む格好になっただけに、その「極端」が少し薄れるだけでも、自然に株価が戻ったというのが今日の相場。ただ、東証1部出来高は前週末比5億2393万株も減少して22億5843万株にとどまり、売買代金も同3921億円減の1兆9031億円だった点から分かるように、売り物薄のなかを値が跳ねた感も否定できず。まぁ、それでも値段関係なしに下値を叩いてくる向きが減っただけでも、「ピーク過ぎたんとちゃうか?」感に繋がるし、それなりにホッと一息って感じにはなったと思います。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 残りの記録。東証1部値上がりは1365銘柄、値下がりは278銘柄。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比409.53円高の8986.51円(15時00分確定、三洋電機とソフトバンクがS高)。初っ端からかなり飛ばして行ったものの、後場中盤まではSQ水準でのもみあいに終始し、上にも下にも抜けない状況でした。日経平均の日中値幅は442.52円(前場308.86円、後場199.91円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再び売り越し(3900万株売り/2890万株買い)でした。

● 今日から11月。そういえば、与謝野馨経済財政担当相が 『リーマン破綻の影響、与謝野氏「ハチが刺した程度」』 と発言したのは9月17日のこと。そこから約1ヵ月半が経過し、「ハチが刺した程度」どころか、相場は複雑骨折の大怪我を負ってしまいました。今月中旬は年末から逆算して45日になるし、今月末は同30日。ヘッジファンドから出た暴力的で土石流的な解約売りは峠を越えたとは考えているものの、あれだけ大きな地震が発生しただけに、余震はあって当然。ただ、余震は本震を上回ることは無い、というのが自然界の経験則で、それが相場にも適用できることを願っています(^^;。

● 現状では、大地震による被害の後片付けをしながら、次の展開を目指すことになるでしょうが、傷が癒えるにはどうしても時間が必要。でも、これは次のステップへの準備段階でもあるのです。今日、Bloombergで話をした某HFのFM氏も、「年内は次の展開を考えることに時間を使う」と言っていましたが、彼のような生き残り派はマシなほう。でも、HFを運用している連中はそんなにヤワではないので、また儲けてやろうとの戦う心さえ失わなければ、チャンスはあると考えています。当面は、景気が悪いだの、企業業績が悪いだのと、ニュースフローはかなりネガティブになりそうですが、「不景気の株高」がどこで来るのか、ある意味で楽しみ。まぁ、そう考えていないとやってられませんしネ(^^;。

● 業務連絡。株券電子化に伴って、今年年末に売買停止になる銘柄が出てくるのですが、段々とその時期が迫ってきて、具体的な銘柄名も出始めています。今日の東証所報にもいくつか追加掲載されており、FM諸氏としても、一応、頭に入れておいた方が良いかなと…。ちょっとややこしいのは、全銘柄が売買停止になるのではなく、「株券電子化に伴う端株整理のための株式分割及び単元株制度採用に伴う期間売買停止」というのが、長い売買停止を要する銘柄となります。具体的には、12月24日(木)を権利付最終売買日として、翌12月25日(木)から売買停止。来年1月5日(月)の大発会に売買再開となるので、カレンダーで1週間半ほど売買停止になります。

● ここまでのところ、大きな銘柄では、日本製紙(3893)、電通(4324)、りそなHD(8308)、三井住友FG(8316)、みずほFG(8411)、JR東日本(9020)、NTT(9432)などがそれに該当しています。詳細は東証HPの 「株券電子化関連情報」 をどうぞ。しかし、外国人投資家に周知するのが厄介になりそうです(^^;。まぁ、クリスマスから新年に掛けての時期なので、あまり居ないってのはあるかも知らんけど…。

 TOPIX : 746.46 (-59.65, -7.40%)    日経平均 : 7162.90 (-486.18, -6.36%)    円ドル : 93.35  

● 前場はプラスとマイナスを行ったり来たりの展開。先週末のイブニング取引で、日経平均先物は7100円というトンでもない値段を付けたものの、週末の米国株市場がそれほど懸念されたほどで酷くなかったことあんどから、前場はまぁまぁ落着いた動き(比較感の問題ですが(^^;)。もっとも、大型増資が伝えられたメガバンクは朝からかなり安かったことで、日経平均と比べると、TOPIXは水面下の動きの時間が圧倒的に長かったのですが…。

● 後場に入って最初の1時間は比較的静かな動き。ところが、午後1時半頃から雷雲が広がり始め、ズルズルと下落幅拡大。午後2時過ぎには、スコーンと下落してあっという間に大幅安。特にこれと言った売り材料は無かったものの、市場安定化策のニュースが流れたあたりから、相場が不安定化したなんて、ホンマ、しゃれにもなりません。為替介入がなかった点を嫌気したのかも知れないし、焦点ボケ対策に嫌気がさしたのかも知れません。GLOBEXの米株先物の軟調さも嫌気されたでしょう。いったん下がり始めると、もう心理的にも支えきれず、アレヨアレヨの下落。一度下がりだせば止まらない、というマーケットの脆弱性ばかりが目立つ1日になってしまいました。

● 結局、TOPIXも日経平均も2003年のバブル崩壊後安値をあっさりと下回ってしまい、TOPIXは1984年1月6日に739.87ptで引けて以来(だとと思う)の安値となり、日経平均は1982年10月7日に7114.64円で引けて以来、なんと26年ぶりの安値。まぁ、こんな記録調べても仕方ないのですが、それだけ酷い事態に陥ってしまったのです。日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 市場安定化策が発表されたのですが、あまりマーケットでは話題になっていませんでした。「空売り」が相場下落の主要因ではないのは皆が分かっているし、さらに、多くが「これでは止まらない」と十分以上に理解しているからでしょう。ただ、話題になっていたのが「ネイキッド・ショート禁止」の件。その内容は 「空売り規制を強化、株の手当てなく売りつけることを禁止へ=金融庁」 (ロイター)あたりのニュース記事や、金融庁のリリース 「空売り規制の強化について」 をご参照下さい。

● 何が不思議かと言えば、日本でこの「ネイキッド・ショート」というのは、あらかじめ株券を手当て(借りてくる)しない空売り。圧倒的大多数の空売りは、制度信用や一般信用で売るので、これは「手当てしている空売り」になります。何がネイキッド・ショートになるかと言えば、空売りするための株券を借りれないのが分かっていて空売りする馬鹿のことで、意図的に受渡をフェールさせるような取引。この類の取引は、これまでもずーっとご法度だったし、改めて禁止されるようなものではない、というのが私の認識。法律で禁止されていなかったってこと?少なくとも、個人的に理解していたところだと、これまでも駄目だったハズなんですが…(^^;。それを明言したことで「規制強化」というのは、まぁ、何と言いますか…(^^;。

● また、「発行済株式総数の原則0.25%以上の空売りポジションの開示」は、誰が売っているのかが見えることで、心理的な沈静効果が考えられる一方で、もし口座を分散してやられたらどうなるか?ってところは不透明。あくまでも自己申告だし、違反がバレたらそれなりのペナルティを食らうんでしょうが、証券会社側は自分のところで取引されたものについては、ある程度把握できるとしても、顧客の取引全てを把握することは言うまでもなく不可能。まぁ、もともと空売りが主要因で下がっている相場ではないので、"規制強化"しながらも、大した実害は与えないという"微妙な味付け"を当局が配慮してくれた、と理解しておくことにします(^^;。

● さすがに「これでもかぁ!」というほど暴力的に見える相場下落を受けて、さすがにメディアでも「異常」という語句が増加してきた印象があります。確かに異常は異常なんでしょうけど、Gartman氏の"Rules of Trading"の一つに「Markets Can Remain Illogical Far Longer Than You Or I can Remain Solvent」ってのがあるように、常識的に考える以上に、こういった状態が長続きするリスクについては、頭のどこかに入れておきたいところです。これも当然の話で、"常識"が通用しないから"異常"と呼ぶんであって、それを"常識"で推し量ろうとするには無理があるのです(^^;。それを踏まえた上で、どう行動するかが大事なんですよね。行動しない、というのも選択肢の一つですが、全員がそれを出来るワケではないのが難点です。

● 記録。東証1部出来高は前週末比4億5898万株の増加で30億9554万株、売買代金は同1755億円増の2兆2324億円。売買代金はそれほど増加しなかったものの、出来高の30億株超は10月10日に32億7441万株を記録して以来。ただし、この日はミニSQだったので、SQ以外だと今年1月16日に30億2815万株を記録して以来と、かなり昔のことになります(^^;。さすがにパニック的な売りが出た可能性を感じさせます。

● 東証1部値上がりは126銘柄、値下がりは1556銘柄で、金曜日とほぼ同レベル。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前週末比23.13円安の7625.95円(9時44分確定)と静かで、少なくとも朝の寄付き段階では、これほどまでの下落を想定しなかったことがうかがえます。日経平均の日中値幅は737.70円(前場392.53円、後場595.35円)。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続きかなりの売り越し(3330万株売り/2160万株買い)でした。

● 最後に訂正を1件。金曜日、TOPIXのバブル崩壊後安値を「2003年4月28日の773.10pt」と書いたのですが、これは間違い。「2003年3月11日の770.62pt」が正解です。良くやるんですよ…(^^;。伝聞を盲信しないように(^^;。もっとも、今日の相場は、関係ないほど下げてしまいましたが…。

 TOPIX : 806.11 (-65.59, -7.52%)    日経平均 : 7649.08 (-811.90, -9.60%)    円ドル : 95.40  

● 今晩は証券業界関係者の400人規模の盛大な「飲み会」があり、更新が遅くなりました(^^;。「こんな時期に…」って声があるかもしれませんが、「こんな時期だからこそ!」です。何だかんだ言っても、証券界は会社の枠を超えた人と人のつながりで成り立っている業界なんです。ほろ酔い気分で更新と行きたいのですが、今日の日本株市場はもちろんのこと、アジア株式市場はボロボロ。欧州株式市場もボロボロだし、始まったばかりの米国株式市場もボロボロ。円高はひたすら進行しているし…。

● 最初から行きましょう。米国株式市場はまちまちながら、相変わらず不安定感が目立つ印象。東京も初っ端の1時間から昨日同様にスコーン、スコーンと下落幅拡大。日本株がここまで売られる理由はなかったと思うのですが、今のマーケットは理屈で対処しようとするとやられます。相場を見る限りでは、最初の1時間にかなりの売り圧力が発生したようで、これは海外の投信筋の可能性が大。色々と解約だのが出ているのでしょうネ。日本円が急上昇したおかげで、ドルやユーロベースで見れば、生の指数で見るよりも下げが緩やかに見えるでしょうし…。

● 一度は戻り掛けた相場も、前引けに掛けてジリ貧。後場に入ってすぐに、日経平均はあっさりと8000円割れ。1ドル=95円台前半、1ユーロ=121円台の円高水準、そして週末を控えているとなれば、もう止まらなかった感じでした。買物薄のなかをビッドを叩くような売りが多く、トレーダーにしても「待っていると先に下を売られる」状況。最後大引け間際の15分間では一段安となり、結局、TOPIXも日経平均も想定外の急落。TOPIXは終値ベースで2003年5月2日の804.62pt以来の安値、日経平均は2003年4月28日の7607.88円以来の安値で、いずれも約5年6ヶ月ぶりってことになります。この2003年4月28日は、日本のバブル崩壊後安値だったので、そこまで行って来いで下がってしまったことになります。ちなみに、TOPIXは2003年4月28日の773.10ptがバブル崩壊後安値です。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● きれいな理由としては、ソニー決算・業績予想への失望、外需銘柄への警戒感、グローバル・リセッション懸念などでしょうけど、足元では現金化に伴う需給関係の悪化が相場下落に拍車を掛けているのが否定できない状態。投信の解約やヘッジファンドの解約/解約に備えて現金化する動きが途切れない印象があります。実は、先週後半から今週前半に掛けては、少し一服感もあったのですが、それは完全な間違いだったってこと。昨日も書いたように、投信の解約はモロに「売り」として出てきます。しかも、解約なので現金化が最優先目的。「高く売る」などとぬるい話をしているヒマはないのです。

● 一方で、理屈としてこの水準を正当化するには、かなりの業績悪化を見込んでいることになるし、それ以上に、極端なリスク(企業破綻など)を織り込みに掛かっているとしか考えられない状況。何らかのきっかけて「リスク過敏の行き過ぎ」と考えることが出来るようになれば、極端部分が消えるだけでも、かなりの株価の戻りになるのは理解できるのですが…。問題はそのタイミング。加えて、行き過ぎ修正には誰かが自分の後で買ってくれないと駄目で、そのメドを立てるのが、現時点ではかなり難しいのも事実。この調子で世界的な株式の急落が続くとなると、欧米で思惑が出始めている「市場閉鎖」も、あながち"思惑"だけでは無くなってきそうです(-_-;)。余計に混乱を招くだけなので、これは完璧な"禁じ手"なんですけど…。

● 金融危機の影響が先進各国のなかで小さいはずの日本株が、他国に足並みを揃えるか、もしくはそれ以上の下落を演じていることについて、某シニアFM氏(海外)が、「日本は上昇相場では成熟国、下落相場では新興国」と笑っていましたが、ホンマ、笑えないジョークです。ただ、外国人投資家が6割ものシェアを握る状態に甘んじてしまい、国内投資家を育てることをサボってきたツケは否定できないところ。同様に、日本経済全体としても外需に頼る構造のままで、内需振興の手を抜いていたツケが積もっていたのも否定できません。

● 円高だって今は嫌気されるものの、1980年代後半には円高は大きな好感材料だったのです。かつて「トリプル・メリット相場」といった言葉が流行ったのですが、その条件の一つが円高だったのですから…。これは、日本経済は内需型バブルだったからですが、重要なのは「内需型」だったということ。政策的に円高でもメリットを受けられるような経済対策が出来れば、世界も日本を見直すきっかけになるのでしょうが、これは相場反転よりも期待薄…(-_-)。この際ですから、バブル崩壊後の安値を割り込んで、それを機会に何かが変わることを期待したいところです。ただ、たとえ変化の芽吹きが出てくるにしても、日本からではなく、海外からなんでしょうね…、残念ながら。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億8984万株減の26億3656万株、売買代金は同2976億円減の2兆0569億円と、決して多くはありませんでした。これは、売り買いが交錯して下げたのではなく、無理矢理にビッドを叩く格好で売られたことを示唆しています。東証1部値上がりは123銘柄、値下がりは1556銘柄で、最近の相場と比較すると、指数の下落ほどは"強烈"ではなし。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比158.06円安の8302.92円(9時45分確定)で、少なくとも朝の寄付き段階では、これほどまでの下落を想定しなかったことが分かります。なお、昼休みギャップもかなり大きく、後場SQ値は前場終値に対して-58.61円もありました。日経平均の日中値幅は743.97円(前場378.08円、後場335.95円)で、前後場の値幅合計がほぼ1日の値幅という、右肩下がりのトレンドデーだったことが分かります。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、引き続き、売り越し(3490万株売り/2140万株買い)でした。

● 悪い相場のことは一時忘れて、紅葉を楽しみたい季節です。皆様も良い週末を!

 TOPIX : 889.23 (-67.41, -7.05%)    日経平均 : 8674.69 (-631.56, -6.79%)    円ドル : 99.55  

● 米国株安(NYダウ -231.77ドル、-2.50%)を受けて、朝からある程度軟調地合いは多くが想定していたでしょうが、ここまで大幅に下がることは大多数にとって完全な想定外。特に後場の下げ足の速さについてはかなりの意外感がありました。タイミングとしては、ユーロが対円でスコンと下落したあたりから売りが加速した印象があったのですが、ユーロ円の急落は、直接的な理由というよりも、きっかけだったと考えています。最近は大幅な値動きに慣れてきたのは事実でしょうけど、先週後半からおぼろげながらも、相場に落ち着きが見え始めていただけに、「まだ終わってないか…」との失望感は避けられず、一気に冷や水状態で心理的にかなり響く大引けとなってしまいました。「疑心暗鬼」という言葉を片隅に追いやることが出来るのは、いつになることやら…。

● 結局、TOPIXも日経平均もモロ安値引け。今朝の日経平均SQ値を計算すると、前日比234.97円安の9071.28円(9時33分確定)で、寄付きから売られたものの、この程度の下落は多くが想定していたでしょう。前場はほぼ日経平均9000円あたりでの推移で、SQ値水準から大きく戻りはしなかったものの、売られもしなかったのです。ユーロが対円で130円を割り込んできたのは、後場寄付き直前。そして、スコーンって感じでユーロ安が進んだのが午後1時半前で、同時に対ドルでも円高が進行し、タイミング的に日本株が下げ足を速めたのと一致。

● もっとも、それ以降の円ユーロや円ドルは比較的落着いていたのに、日本株はズルズルと下落幅が拡大し続ける状況。かつて流行った「ユーロ高メリット銘柄リスト」は「地雷銘柄リスト」と化して市場筋の間を飛び交うなか、この辺からは、為替どうのこうのというよりも、心理的に「こりゃあ、到底買えない」という空気が広がってしまった印象でした。加えて、時間が進むとともにアジア各国市場もボロボロになり、余計に「到底買えない」感に拍車を掛けた格好。韓国市場などは、かなり悲壮感があったように感じました。「サムスン電子、サンディスクへの買収提案を撤回」 (日経)ってのも、あれだけウォンが急落してしまうと、どうしようもなかったのでしょうね。公式の理由には出てこないですけど…。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 記録。東証1部出来高は前日比7402万株増の21億5760万株、売買代金は逆に同18億円減の1兆8806億円と、指数の値動きが荒かった割には今一つ。買いが手控えられるなか、ビッドを売りに行かざるを得なかった向きが多かったことを感じさせます。東証1部値上がりはたったの75銘柄、値下がりは1602銘柄で、全面安。日経平均の日中値幅は523.45円(前場208.98円、後場330.04円)とかなり大きく、しかも「前場値幅+後場値幅≒1日の値幅」で、戻りらしい戻り局面が無かったことを物語っています。また、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向は、再びかなりの売り越し(4220万株売り/2560万株買い)でした。

● 少し話題変更でヘッジファンドの話。市場では、ヘッジファンドの解約通告期限を「45日ルール」などと呼ぶことが多いようです。つまり、投資家サイドがヘッジファンドを解約するには、当該月の月末から逆算して45日前に通告するという話。そのため、ヘッジファンドの決算が多いとされる11月末(本当にどの程度多いのかは良く分からない(^^;)を基準に逆算すると、解約に伴うドタバタ売りは「10月15日まで」との共通認識がある(あった)様子です。

● ヘッジファンドは流動性が高いファンドでも、基本的に月末でしか解約できない場合が圧倒的に多いのです(これはかなり確実)。基準価格(NAV per unit)を計算するのに、運用側も投資家側も月末が都合が良い(きちっとした数字が出る)点があるのです。ただ、流動性はファンドによってピンキリで、毎月解約可能なファンドもあれば、半年に1回しか解約できないファンドもあります。M&A系ファンドは一般的に流動性が低く、半期とか1年に1回のみというのは珍しくありません。一方で、クオンツ系ファンドのように分散が効いたファンドは、毎月の流動性があるものが多いです。M&A系ファンドなどは、個別企業の発行済み株式数のかなりの部分を保有してたりするので、日々の流動性に対するポジションが大きくなり、解約が来た場合に、その対応(現金化)に時間が掛かるってことです。

● そこまでは良いとして、普段からこの「45日ルール」について、かなり不思議に感じています(^^;。実際にヘッジファンドにある程度足を突っ込んでいる方々からは、「そんなに45日ノーティスばかりでもないのにねぇ~」って声の方が良く聞こえてくる印象があるのです(^^;。私にしても全体像を把握するには程遠いのは自覚しているし、実際に「どう」と言い切れるほど数多くのファンドを見ているのではありません。なので、かなり曖昧な話で恐縮ですけど、それでも15日や30日ノーティス、3ヶ月ノーティスなどは良く見掛けるし、個人的な印象として45日ノーティスが大多数とは感じないのです。いつからなんでしょうね、日本で「45日ルール」が定説として広まったのは?(^^; (^^;

● もっとも、今回は解約の申し出が届く前から、圧倒的な「現金化」の動きがあったわけで、単に解約対応だけではないのです。この辺は語れば長くなるので端折りますが、この1~2ヶ月ほどの「現金化」の動きは、最初はレバレッジの縮小(デ・レバレッジング)から始まったのです。この結果、相場が大きく動きボラティリティーが急激に上昇してたことで、意図しないほどのリスクを抱えてしまう結果になり、慌ててリスク縮小(リスク・リダクション)に一斉に走り、それが余計に相場のボラティリティーを高める悪循環に陥ったのです。リスク・リダクションとデ・レバレッジングは大規模な同時進行となり、マーケットは大きく歪み、それが運用成績悪化。そうなると、当然のように解約もドンドン出てきます。リスク・リダクションと同時に、解約に備えて現金を手元に確保しておきたい意向もドンドン高まり、それが余計にポジション解消を誘発して…、って感じです。

● 先週後半から、ようやくグローバルな大津波が収まってきたような雰囲気があっただけに、今日の相場では「10月15日過ぎたのに、何でこんなに売るの?」的な失望感があったのでしょう。失望感に加えて、「まだ続いているのか…」、「いつまで続くのか?」といった不透明感が増してしまい、「買ってる場合じゃあない」と買い手が萎縮してしまう状態。今日の相場でも、午後から一気に崩れた印象があったし、他のアジア市場の崩れ方もみると、日本だけではない資金の動きがあったことを想像させます。もっとも、究極的に背景が見えてくるとしても、まだ相当先の話でしょうけど…。

● 話が長くなってしまったのですが、関連ニュースを一つ。ヘッジファンドクルークでは、「株価続落の原因、ヘッジファンドではなく投資信託の資金確保―米トリムタブス調査」 との記事がありました。元ネタはダウジョーンズの「Forced Hedge Fund Selling May Be Over For Now, TrimTabs Says」ですが、英語よりも日本語で読む方が楽です(^^;。いずれにしろ、まだしばらく一喜一憂の流れは変わりそうにありません。今日の相場でそれをかなり感じてしまった次第です。なお、このサイトのニュースを読むには、無料会員登録が必要です。為念。

● 最後に、夕凪さんの「ダントツ投資研究所」で、「似ているチャートその後」 (http://yuunagi.enjyuku-blog.com/archives/2008_10_post_284.html にもある)がアップデートされています。経済情勢やら相場環境は全く違うのですが、グラフの形やタイミングがかなり似通っているように見えます。相場を動かす要因は何であれ、相場心理の揺れ方には大差ないのかも知れません(^^;。ただし、「かつてこうだった」が「これからどうなる」と同じかどうかは分かりません。為念。

 TOPIX : 956.64 (+29.27, +3.16%)    日経平均 : 9306.25 (+300.66, +3.34%)    円ドル : 101.45  

● 米国株高に反応したのはそうでしょうが、それ以上に大きかったように感じるのは、「そろそろ落着いてきた」という心理的要素。主に海外投資家による問答無用の「現金化」により、結果的に、株価が極端なケース(破綻や恐慌)までも想定した水準まで売り込まれていたのは、多くの市場参加者が認識しているハズ。少しでも「さすがにそれはないやろ」の気持ちを持てるようになると、その行き過ぎたリスクの織り込み部分は戻すことになり、それだけでもかなりのラリーになるのは簡単に想定できるところ。もちろん、これで全てが終わったワケではないのは承知の上で、先回り的な動きが出始めた可能性はあります。昨日も書いたように、そろそろ「金融危機」ネタに飽きてきましたしネ(^^;。問題は、どこまで続くかなんです…。

● まだ不透明感も色濃く残るなかでの上昇相場だけに、市場に警戒感もそれなりにあったのは明らか。前場から後場中盤までジリ貧だった点もその一つ。今朝の日経平均SQ値は、前日比292.38円高の9297.97円(9時37分確定)で、初っ端からそれなりの買いが先行したことが分かります。その後、TOPIXは9時32分にザラ場高値(+34.51pt、+3.72%)、日経平均も同じく9時32分にザラ場高値(+352.92円、+3.92%)を付け、その後は後場前半に掛けてジリ貧の伸び悩み。TOPIXは前場にザラ場安値が付いているものの、日経平均は13時23分に安値を付けど、かなりどよぉ~んとした雰囲気でした。ただ、その後は一転してきれいな右肩上がりとなり、結局、日中足は「V」字型。ジリ貧を警戒感と受け止めた方が良いのか、大引けに掛けての戻りを力強いと受け取った方が良いのか、どちらが優位とも判断し難い相場でした(^^;。

● 日経平均の日中足を付けておきます(出典:Yahoo! JAPAN Finance)。

● 物色動向としては、今日は比較的理屈が通る相場。これまでバカスカ売り込まれた外需関連銘柄が一斉に反発。資源系にしても、コモディティー市場の売り一巡感を支えに上昇。ファクター分析をしても、割安感のある銘柄が買われて、バリューがソコソコ、グロースもまぁまぁ、リバーサルがかなり効いて、機関投資家FMの皆さんにとっては、それなりにホッと一息付ける相場だったと察します。問題はこの状態が続くかどうか、ということ。今日の出来高などを見ても、「今一つ」感は避けられない状態です。商いの盛り上がりが欠けるのは、これまでの下落が急だっただけに、戻り売りを考えている向きにしても、この水準ではあまり大きな売りが出てこないのです。そうやこうやで、指数ベースで3%超もの大幅な上昇だった割には、売り買い交錯というほどの勢いは感じられない相場でした。これは東京だけの話ではなく、アジア各国の市場でも、似たような感じだったみたいです。

● 記録。東証1部出来高は前日比1億3284万株減の20億8358万株、売買代金は同64億円減の1兆8824億円と今一つ盛り上がりに欠ける水準。東証1部値上がりは1257銘柄、値下がりは393銘柄。日経平均の日中値幅は223.10円(前場221.77円、後場172.81円)で、市場筋推計による今朝の「非公式」外資系証券寄付前売買動向 は、買い越し(2320万株売り/3110万株買い)でした。

● 雑談。私にとっての今年のプロ野球シーズンは昨晩で終了。オリンピック以降の試合で良く見た風景が繰り返された印象でした。あれだけチャンスに打てなかったら、いくらピッチャーが抑えていても難しい、ってことでしょう。でも、岩田投手の投げっぷりは見ごたえがあったし、何か来年に繋がるものを魅せてくれた印象でした。これで、スカパーのJ-Sportsを解約し、パックもチャンネルを組み変える作業に入ります。来年3月か4月には、また元に戻しますけど…(^^;。スカパーのおかげで、サンテレビが入らない土地でも心置きなく生中継が見れるのは、それなりに凄いことです。ここでスカパーにお願いしたいのは、プロ野球パックだけでなく、球団別の組み合わせパック考慮して欲しいこと。「阪神タイガースパック」があれば、結構、全国的な販売が期待できると思いますよ!

● 雑談その二。興味深い記事を発見。 「かぶあがりひょうたん御守:八戸・蕪嶋神社のお守りが人気」 (毎日新聞)、 「株価が上がりますよう…八戸・蕪嶋神社のお守り人気が急上昇」 (読売新聞)とか…(^^;。青森県八戸市ですか。土地勘がないので位置的に良く分からないところがあるのですが、 Googleマップではこちら からどうぞ。今週末にでも行く??